JP2956207B2 - セラミック基板形成用原料粉末および該原料粉末を使ったセラミック基板の製造方法 - Google Patents

セラミック基板形成用原料粉末および該原料粉末を使ったセラミック基板の製造方法

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JP2956207B2 JP2323756A JP32375690A JP2956207B2 JP 2956207 B2 JP2956207 B2 JP 2956207B2 JP 2323756 A JP2323756 A JP 2323756A JP 32375690 A JP32375690 A JP 32375690A JP 2956207 B2 JP2956207 B2 JP 2956207B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はセラミック基板に関し、例えば、ハイブリッ
ド回路の集積される酸化アルミニウム/ガラス複合基板
に関する。
[従来の技術] この酸化アルミニウム/ガラス複合基板は以下のよう
にして製造される。まず、酸化アルミニウムの粉末にほ
うけい酸ガラスを混合して混合粉末を作り、この混合粉
末に有機バインダーを加えてペーストとする。次に、こ
のペーストでグリーンシートを形成し、グリーンシート
上に導体ペーストでパターンをスクリーン印刷する。こ
のようにして導体ペーストパターンの印刷されたグリー
ンシートは、摂氏900度の高温中に置かれ、グリーンシ
ートと導体ペーストパターンは同時焼成される。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上述の酸化アルミニウム/ガラス複合
基板は、汎用的なセラミックス基板であるアルミナ基板
に比較して強度が低いという問題があった。
[問題点を解決するための手段] 本願発明者は上記問題点の解決を図るべく研究を重
ね、その原因が混合粉末からペーストを作るときに発生
する気泡にあることを発見した。
以下詳述する。ペーストは酸化アルミニウムの粉末と
ほうけい酸ガラスの粉末に有機バインダーを加えて溶剤
中で攪はんすると得られる。ところが、ほうけい酸ガラ
スのぬれ性は酸化アルミニウムに対して低く、酸化アル
ミニウム粒子の表面は全面的にほうけい酸ガラスで被わ
れることなく、所々で気泡と接触している。かかる状態
のペーストでグリーンシートを形成し、これを導体ペー
ストパターンと同時焼成すると、気泡の抜けた後に多数
の気孔が発生する。これらの気孔はセラミックの密度を
低下させ、低密度のセラミック基板は脆く、わずかな外
力で破損していた。
そこで本願発明者は、ほうけい酸ガラスのぬれ性を改
善すべく研究を続け、酸化アルミニウムの表面をほうけ
い酸ガラスの構成要素であるシリコン酸化膜または酸化
ほう素膜で被うと、ほうけい酸ガラスのぬれ性が改善さ
れること知るに至った。
したがって、本願第1発明の要旨は、シリコン酸化物
で被覆された酸化アルミニウムの粒子で構成された第1
粉末と、第1粉末と混合されたほうけい酸ガラスの第2
粉末とを含むセラミック基板形成用原料粉末であり、第
2発明の要旨は、酸化ほう素で被覆された酸化アルミニ
ウムの粒子で構成された第1粉末と、第1粉末と混合さ
れたほうけい酸ガラスの第2粉末とを含むセラミック基
板形成用原料粉末である。
また、かかる原料粉末を使用した本願第3発明のセラ
ミック基板の製造方法は、酸化アルミニウムの粉末を準
備する工程と、酸化アルミニウムの各粒子をシリコン酸
化物で被覆し第1粉末を形成する工程と、該第1粉末を
ほうけい酸ガラスの第2粉末と混合した原料粉末に有機
バインダーと溶剤を加えたペーストでグリーンシートを
形成する工程と、グリーンシートを焼成してセラミック
基板を形成する工程とを含んでおり、本願第4発明に係
るセラミック基板の製造方法は、酸化アルミニウムの粉
末を準備する工程と、酸化アルミニウムの各粒子を酸化
ほう素で被覆し第1粉末を形成する工程と、該第1粉末
をほうけい酸ガラスの第2粉末と混合した原料粉末に有
機バインダーと溶剤を加えたペーストでグリーンシート
を形成する工程と、グリーンシートを焼成してセラミッ
ク基板を形成する工程とを含んでいる。
なお、原料粉末は有機バインダー等を更に含んでいて
もよく、グリーンシートを形成する工程と焼成する工程
との間に、導体ペーストでパターンをグリーンシート上
に印刷する工程を介在させてもよい。
[発明の作用および効果] 上記原料粉末は、酸化アルミニウム粒子の表面をシリ
コン酸化膜は、または酸化ほう素膜で被覆しているの
で、ほうけい酸ガラスの粉末と共に溶剤中で攪はんする
と、シリコン酸化膜、または酸化ほう素膜はほうけい酸
ガラスで完全に被われることになる。したがって、ペー
ストはわずかな気泡しか含んでおらず、かかるペースト
で形成されたグリーンシートを焼成しても、気孔の少な
い、緻密なセラミック基板が得られる。このような緻密
なセラミック基板は剛性が高く、外力により破損しにく
い。
[実施例] 以下、本願発明の実施例を説明する。
第1実施例 まず、平均粒径1ミクロンの酸化アルミニウムの粉末
とエチルシリケートのエタノール溶液を準備する。酸化
アルミニウムの粉末とエチルシリケートのエタノール溶
液は第1表に示された分量づつ混合され、濾紙で沈澱物
が取り出される。沈澱物は大気中で約1時間乾燥され、
摂氏500度の大気中で仮焼される。仮焼により酸化アル
ミニウム粒子はシリコン酸化物(SiO2)で被われること
になる。
次に、仮焼後の重量が測定される。混合前の酸化アル
ミニウムの重量と仮焼後の粉末の重量との差は、酸化ア
ルミニウム粒子の表面を被うシリコン酸化物の重量を示
しており、これを酸化アルミニウムの合計表面積で除す
ると、酸化アルミニウム粒子の表面を被うシリコン酸化
物の平均膜厚が得られる。番号1、2、3、4、5の付
された粉末の平均膜厚は、0.005ミクロン,0.007ミクロ
ン,0.009ミクロン、0.3ミクロン、1.0ミクロンである。
表面をシリコン酸化物で被われた酸化アルミニウム粒
子の粉末(以下、第1粉末という)を表2−1〜表2−
2に示された分量づつ、ほうけい酸ガラスの粉末(以
下、第2粉末という)とシリコン酸化物で被われていな
い酸化アルミニウムの粉末(以下、第3粉末という)と
有機バインダー(以下、第4粉末という)とともに溶剤
中に攪はんし、ペーストを作る。本実施例では、有機バ
インダーとしてポリビニールブムラールを使用してお
り、トルエン,エタノールを溶剤としている。
なお、第2表の番号中、最初の数字は第1表中、同一
の番号で示された第1粉末を使用したことを示してい
る。また、第1粉末を含まないペースト(番号6−1〜
6−2)は従来の製造方法で使用されたペーストであ
る。
このようにして得られたペースト(1−1〜6−2)
をドクターブレード法でグリーンシートに形成し、その
表面に銀−パラジウム系の導体ペーストで回路パターン
をスクリーン印刷する。グリーンシートは、幅50ミリメ
ートル、長さ50ミリメートル、厚さ0.5ミリメートルで
ある。また、回路パターンは、幅0.3ミリメートル、長
さ25ミリメートル、厚さ10ミクロンである。
このようにして回路パターンの印刷されたグリーンシ
ートは、摂氏900度の大気中で30分焼成し、セラミック
基板1−1〜6−2が得られる。セラミック基板に付さ
れた番号は同一の願号の付されたペーストを焼成したも
のであることを示している。
次に、セラミック基板1−1〜−2を添付図に示す装
置で強度を測定する。添付図中、支点間距離Lは30ミリ
メートルである。荷重Wはセラミック基板1−1〜6−
2が破壊した時に加えられていた荷重を示している。セ
ラミック基板1−1〜6−2の強度は表3−1〜3−2
に示す。
表3−1〜3−2から明かなとうり、シリコン酸化物
の平均膜厚が0.01ミクロン以下では、強度は従来例と変
わらない場合もある。したがって、シリコン酸化物の平
均膜厚は0.01ミクロン以上必要である。また、第1粉末
と第2粉末との最適配合割合は、シリコン酸化物の膜厚
の違いで若干異なるものの、概ね、第1粉末が第2粉末
より多いほうが強度は向上する。
第2実施例 第2実施例では、酸化アルミニウムの粒子を酸化ほう
素(B2O3)で被覆する。酸化ほう素の被覆は、以下のよ
うにしてなされる。
番号7、8、9、10、11の付された粉末の酸化ほう素
膜は平均で0.002ミクロン、0.004ミクロン、0.008ミク
ロン、0.2ミクロン、0.9ミクロンである。
以後の、工程は第1実施例と同様なので、表2−1〜
表3−2に対応する表4−1〜表5−2のみ示して詳細
な説明を省略する。なお、第1粉末は酸化ほう素で被覆
された酸化アルミニウムの粉末を示し、第3粉末は被覆
の無い酸化アルミニウムの粉末を示している。
表5−1〜5−2から明かなとうり、酸化ほう素の平
均膜厚が0.01ミクロン以下では、強度は従来例と変わら
ない場合もある。したがって、酸化ほう素の平均膜厚は
0.01ミクロン以上必要である。また、第1粉末と第2粉
末との最適配合割合は、酸化ほう素の膜厚の違いで若干
異なるものの、概ね、第1粉末が第2粉末のより多い方
が強度は向上する。
【図面の簡単な説明】
添付図はセラミック基板の強度測定方法を模式的に示す
図である。 1−1〜6−2……セラミック基板、 W……荷重、 L……支点間距離。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長瀬 敏之 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三 菱金属株式会社中央研究所内 (72)発明者 石井 敏由紀 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三 菱金属株式会社中央研究所内

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリコン酸化物で被覆された酸化アルミニ
    ウムの粒子で構成された第1粉末と、第1粉末と混合さ
    れたほうけい酸ガラスの第2粉末とを含むセラミック基
    板形成用原料粉末。
  2. 【請求項2】酸化ほう素で被覆された酸化アルミニウム
    の粒子で構成された第1粉末と、第1粉末と混合された
    ほうけい酸ガラスの第2粉末とを含むセラミック基板形
    成用原料粉末。
  3. 【請求項3】酸化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 酸化アルミニウムの各粒子をシリコン酸化物で被覆し第
    1粉末を形成する工程と、 該第1粉末をほうけい酸ガラスの第2粉末と混合した原
    料粉末に有機バインダーと溶剤を加えたペーストでグリ
    ーンシートを形成する工程と、 グリーンシートを焼成してセラミック基板を形成する工
    程とを含むセラミック基板の製造方法。
  4. 【請求項4】酸化アルミニウムの粉末を準備する工程
    と、 酸化アルミニウムの各粒子を酸化ほう素で被覆し第1粉
    末を形成する工程と、 該第1粉末をほうけい酸ガラスの第2粉末と混合した原
    料粉末に有機バインダーと溶剤を加えたペーストでグリ
    ーンシートを形成する工程と、 グリーンシートを焼成してセラミック基板を形成する工
    程とを含むセラミック基板の製造方法。
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