JP2955443B2 - 分析要素及び分析物の検出方法 - Google Patents

分析要素及び分析物の検出方法

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JP2955443B2
JP2955443B2 JP5175207A JP17520793A JP2955443B2 JP 2955443 B2 JP2955443 B2 JP 2955443B2 JP 5175207 A JP5175207 A JP 5175207A JP 17520793 A JP17520793 A JP 17520793A JP 2955443 B2 JP2955443 B2 JP 2955443B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般的には臨床化学の
分野に関する。
【0002】
【従来の技術】ある種の物質(分析物)の存在について
生物学的流体を試験する際に、分析物が流体中に存在す
る場合に検出可能な変化を提供する化学反応をどのよう
に使用するかは既知である。たいてい分析物が、試験の
際に1つ以上の試薬で分光シフトを引き起こす酸化/還
元(レドックス)反応を誘発するために検出可能な変化
は生じる。次いで分析物の存在が分光光度法で検出され
る。
【0003】生物学的流体の幾つかの天然成分は、分析
物の不存在下でさえも酸化/還元を誘発できる遊離スル
フヒドリル基を有する。試験しようとする試料中に存在
する場合には、このような成分は不正確な結果の一因と
なる。例えば、スルフヒドリル基は数種の蛋白質、酵素
及び複合炭水化物の構造並びに集成に必須である。試料
中のこれらの濃度に依存して、これらの血清の天然成分
は還元体(reductant)として作用しそして分析物の存在
を偽装できる。
【0004】また遊離スルフヒドリル基を含む成分は、
ある種の型の投薬を受けている患者の血清中に認められ
る。例えば、N−アセチルシステイン(NAC )は天然ア
ミノ酸L−システインの類似体であり且つ遊離チオール
基を含む。 HSCH2CH(NHCOCH3)COOH
【0005】標準アッセイpH ( 6.5〜7.5 )でNAC 上の
カルボキシル基は負に荷電しており、それを非常に有効
な還元剤にしている。NAC はヒト医学における治療の際
に、粘液破壊性もしくは粘液調整薬として及びアセトア
ミノフェン(パラセタモール)を過量に与える患者につ
いての処置の際に使用される。有効であるように、一般
的には高用量のNAC が経口的又は静脈内注射のどちらか
で与えられ、従ってNAC は患者の血清試料中に存在する
干渉体(interferent)でありうる。
【0006】また、患者の流体に対して外因性のスルフ
ヒドリル基が試料を汚染するかもしれない。スルフヒド
リル含有物質、例えば、2−ベンゾチアゾールチオール
は、加硫処理ゴムストッパー、例えば、血液採集チュー
ブもしくは血液移動チューブに用いられるものに使用さ
れている。スルフヒドリル基はストッパーから流体試料
中に浸出して臨床試験のレドックス反応に干渉できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、高レベルの遊
離スルフヒドリル基が試験被検体中に存在する場合に、
レドックス反応に基づく化学スキームを使用する臨床分
析アッセイが悪影響を受けることが課題である。この課
題を解決するいかなる解決方法においても、このような
干渉を遮断することが見いだされた薬剤が、またそれ自
体アッセイの発色レドックス反応に関係する試薬類をブ
ロッキングするという事実を考慮せねばならない。
【0008】EPA 0 309 882 A2は、試験試料由来の還元
成分を排除するための方法及び試薬配合を開示する。こ
の開示に従って、発色反応の前に、試験試料は中性pHで
1つ以上の酵素的酸化剤でそれと同様に1つ以上のスル
フヒドリル基遮断性物質で処理され、次いでpHを10〜15
の間に調整されそして発色剤が添加される。
【0009】この方法の欠点は、それが1つ以上の酵素
を必要とし、それに経費がかかることである。またそれ
は、異なるpH条件の2つの異なる段階を必要とするの
で、要件は、すなわち、時間を消費し且つ長くする。更
に、試験は溶液状態で行われる。還元性干渉体を排除し
そして水性流体中の分析物を正確に検出できる、単一工
程を必要とする、乾式臨床アッセイを提供することは望
ましいであろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、分析物の存在
についてアッセイしようとする水性流体から高レベルの
遊離スルフヒドリル基を排除する。本発明は乾式分析要
素のある層に、試験被検体から遊離スルフヒドリル基を
排除する化学基を導入し、従ってこれらの干渉性基を、
要素の別の層中の試薬との反応から防御する。本発明の
要素を使用することにより、確かな結果を得ることがで
きる。
【0011】本発明の別の態様は、水性流体の試料を、
乾式分析要素中の試薬層上に置かれた多孔質展開層と接
触せしめる段階を含んで成る水性流体中の分析物の検出
方法であって、該展開層が、試料中に存在する遊離スル
フヒドリル基を複合せしめること(complexing) ができ
る物質を含有し、そして該試薬層が、分析物と反応して
検出可能な分光光度変化を提供し、それによって分析物
の存在を検出できる試薬を含有する方法を提供する。
【0012】
【具体的な態様】試験試料からこのような還元性効果を
有する成分を排除するために、本発明者らは、スルフヒ
ドリル基遮断剤を、被検体が塗布される乾式分析要素の
展開層中に組み入れた。スルフヒドリル基遮断剤は、ス
ルフヒドリル基が還元体として非反応性となるように1
つ以上のスルフヒドリル基と反応する試薬である。展開
層に相接する1つ以上の試薬層が、分析物を検出するた
めの試薬を含有する。スルフヒドリル干渉体が展開層中
で複合又は排除され、そして試薬層中で還元体として利
用できないことは明らかである。思いがけなく、下記比
較例に示されるように、スルフヒドリル遮断剤は展開層
に組み入れなければならない。試薬層中に組み入れた場
合には、それらは有効ではなかった。
【0013】以下の試験は、スルフヒドリル基を含む化
合物、例えば、NAC は、還元剤として作用し、そして分
析物の存在を示唆する色化合物(色素)の生成を妨げる
ことによりレドックス型アッセイに干渉できる。また試
験はスルフヒドリル遮断剤、例えば、N−エチルマレイ
ミドが干渉を排除できることを示す。
【0014】色素生成に依存する数種のレドックスベー
スアッセイ、例えば、アセトアミノフェン、サリチレー
ト及びクレアチニンアッセイについてのEktachem(商
標)試験で干渉体となると報告されているので、NAC を
具体例とする。NAC が試料中に存在する場合には、色シ
グナルにおける著しい低減が認められる。NAC がアスコ
ルベート干渉と類似の様式で干渉することは明らかであ
る。アスコルベートのように、NAC は、アッセイカスケ
ードにおける試薬の酵素を阻害することにより、酵素
(例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ)を還元するた
めに色素が全く生成されないことにより、又は酸化され
た色生成物を還元して無色型にすることにより(すなわ
ち、生成された色素を「漂白」せしめることにより)、
発色に干渉する強力な還元剤であることことは明白であ
る。
【0015】スルフヒドリル基遮断剤は、スルフヒドリ
ル基と反応し且つ結合する物質である。適当な遮断剤、
例えば、ヨードアセトアミド、ヨードアセテート及びN
−エチルマレイミドは、当該技術分野で既知である。例
えば、EPA 0 309 882 A2,6及び8ページ参照のこと。
乾式分析要素に特に有用なものは、マレイミド、N−エ
チルマレイミド、ヨードアセトアミド、硝酸銀、塩化金
又はそれらの組み合わせである。またこれらの薬剤の接
合体(例えば、ポリマーもしくはビーズ上に接合せしめ
たマレイミド)を使用してもよい。
【0016】本発明の要素を用いて検出できる分析物
は、アセトアミノフェン、サリチレート、クレアチニ
ン、コレステロール、HDL コレステロール、トリグリセ
リド類、グルコース及び尿酸である。またこのリスト
は、ペルオキシダーゼ−カプリング・レドックス化学工
程によりアッセイされる過酸化水素を酵素が生成するす
べての試験を包含する。
【0017】材料:Eastman Kodak Company, Rocheste
r, NY, は、無機塩及び KAN 908056及び KAN 090914 と
同定される2つの独特のキノンを提供し、4−アミノア
ンチピリン(4-AAP)、フェノール、メチオン、システイ
ン、マレイミド、ヨードアセトアミド、エルマンズ(El
lman's) 試薬、o−ジアニシジン、西洋ワサビペルオキ
シダーゼ、及び2{トリス(ヒドロキシメチル)アミノ
メタン}(TRIS) 緩衝剤は、Sigma Chemical Co., St.
Louis, MO.市販のものであり、サルコシンオキシダーゼ
(SOX)はToyo Jozo 市販のものであった。すべての溶液
をイオン交換蒸留水を用いて調整した。下記試験で用い
られるように、1単位の酵素とは、規定された条件下で
1分間当たりに生成物1μMを生成するのに必要とされ
る酵素の量を称する。
【0018】
【実施例】ペルオキシダーゼ活性におけるNAC の効果 100mM TRIS-Cl, pH7.75、0.88mM H2O2 及び 0.157 mM
o−ジアニシジンを含有する反応溶液1mLを調整した。
すべての試薬をアッセイキュベット中で混合し、そして
37℃で10分間インキュベーションし、その後西洋ワサビ
ペルオキシダーゼ0.59単位を溶液に添加して反応を開始
させた。反応を、分光光度法を用いて 430nmでモニター
すると、ミリモル (millimolar) 吸光係数は11.3であっ
た。1mMNACを反応混合物中に含めた場合、色素生成に
よりモニターされるものとしてのペルオキシダーゼ活性
は著しく抑制された。結果を図2に示す。
【0019】サルコシンオキシダーゼ(SOX)活性におけ
るNAC の効果 溶液1mL中に 100mM TRIS-Cl, pH7.75、 200mMサルコシ
ン、 1.5mM 4-AAP、0.02 (重量) %フェノール及びペル
オキシダーゼ 5.9単位を含有する標準SOX 反応溶液を調
整した。すべての試薬をアッセイキュベット中で混合
し、そして37℃で10分間インキュベーションし、その後
SOX 1単位/mLを溶液に添加して反応を開始させた。反
応を、分光光度法を用いて 505nmで観測すると、ミリモ
ル吸光係数は17.4であった。
【0020】SOX 活性におけるNAC の効果を求める場合
には、NAC を添加する前に反応が完了するようにし、
0.1mMサルコシンのみを添加することを除いて、前記標
準試験を実施した。従って、本発明者らは、すべての発
色が完了したこと(サルコシンが消耗されたこと)を確
認した。SOX を添加したときに、4つのキュベットで指
示色素が生成され、吸光度終点は 1,800であった。次い
で最終濃度0,1,2.5,又は10mMでNAC をキュベットに
添加し、そして吸収の変化をモニターした。NACを含有
する各キュベットは、速やかに(10秒間以内に)NAC 濃
度に比例して退色した。0,1,2.5,又は10mMのNAC を
含有するキュベットについて、それぞれ最終吸光度は
1.880, 1.100, 0.600及び0.150 であった。結果を図1
に示す。これらの結果は、指示色素が予め生成される場
合であってもNAC がレドックス型アッセイにおいて指示
色素シグナルに影響を及ぼすことを具体的に示してい
る。
【0021】NAC 干渉におけるスルフヒドリル遮断試薬
の効果 NAC のスルフヒドリル基と複合(結合)可能であり、従
って干渉を遮断できる試薬の具体例として多様な物質を
選択した。各物質を以下の一連の反応混合物でスクリー
ニングした。 a)前記標準SOX アッセイ(NAC 添加せず) b)a)プラス1mM NAC c)a)プラス1mM NACプラス1mMの試験しようとする
遮断試薬 d)a)プラス1mM遮断試薬(NAC 添加せず)
【0022】この試験の結果に基づいて、第1表に示さ
れる3つのグループに分けて試験した物質を列挙する。
第1グループは試験した条件下で有効ではない物質を含
み;第2グループはNAC 干渉を最小にすることは明白で
あるが、しかしアッセイに悪影響を与えた。例えば、溶
液がゲル様になったり又は発色が損なわれた。このグル
ープの物質は、それらが検出化学物質と離して組み入れ
られる場合には、例えば、ビーズもしくはポリマーに付
着せしめて又は多層スライドフォーマットにおいて個別
の層に組み入れられる場合には有効でありうる。
【0023】第3グループはNAC 干渉を有効的に排除し
且つ色素生成又は酵素速度に全く影響を及ぼさなかった
物質を含む。それぞれの場合において、遮断剤単独(セ
ットd)では検出系に全く影響を及ぼさなかった。この
グループの遮断剤及びNAC が反応キュベットに入れられ
た場合、SOX 反応速度は著しく改良された。硝酸銀
(A)及び硫酸銅(B)由来の応答を図4に示す。塩化
金を用いた結果を図3に示す。
【0024】
【表1】
【0025】濃度依存応答 干渉を排除する遮断剤の能力が、流体中に存在する干渉
体の量に対する遮断剤の濃度に依存することは明らかで
ある。遮断剤としてN−エチルマレイミド及び干渉体と
してNAC を用いて前記SOX アッセイを実施した試験は、
応答の濃度依存性を具体的に示している。N−エチルマ
レイミドよりも多くのNAC が存在する場合には、NAC は
干渉体を保持し且つ酵素速度において全く改良を認めな
い。しかしながら、(遮断剤として)過剰のN−エチル
マレイミドを添加した場合には、反応速度が対照(すな
わち、NAC 添加せず)で見られたものと同様であったこ
とが認められた。有用なスルフヒドリル遮断試薬として
溶液試験において先に同定された化合物を、更に乾式分
析要素におけるそれらの有効性について試験した。製造
方法は米国特許第 3,992,158号、同第 4,357,363号及び
同第 4,258,001号明細書に開示されている。
【0026】例1: サリチレートアッセイ用の要素 本例では、サリチレートを測定するために製造された乾
式分析要素を使用した。サリチレート要素の下部試薬層
(第II表)に、標準展開層(すなわち、遮断層を含まな
い)又は試験しようとする遮断試薬の少なくとも1つを
含む展開層のどちらかをオーバーコートした。既知レベ
ルのサリチレートを含有する一組の血清試料を各種試験
要素上にスポットした。37℃で5分間インキュベーショ
ンした後、 540nmで吸光度を測定した。この一連の操作
から、要素吸光度とサリチレートレベル間の関係を作る
ことができる
【0027】次いで、サリチレート40mg/dL を含有する
血清試料(流体A)、サリチレート40mg/dL 及びNAC 10
0mg/dLを含有する血清試料(流体B)あるいはサリチレ
ート40mg/dL を含有し且つ2−ベンゾチアゾールチオー
ルを含有するストッパーに1時間暴露せしめた血清試料
(流体C)を要素上にスポットし、そしてそれらの予測
サリチレートレベルを求めた。結果を下記第III 表に示
す。
【0028】
【表2】
【0029】* MBTH:(3−メチル−2−ベンゾチア
ゾリノンヒドラゾン) * NADH:(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド) * Zonyl FSN(商標),TX102(商標),TX165(商標)及びTX
405(商標):Rohm & HaasCo. 市販のオクチルフェノキシ
及びポリエトキシエタノールの系統 * Brij 78 :ポリオキシエチレンアルコール * TRIS:トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン
【0030】
【表3】
【0031】従って、サリチレート用の要素について
は、AgNO3 、マレイミド、ヨードアセトアミドを伴うマ
レイミド及びHAuCl4は、すべてスルフヒドリル干渉を低
減するように良く働くことを示した。
【0032】例2: 遮断試薬の配置 乾式分析要素の適当な層への遮断試薬の配置は安定性を
得るためには最も重要である。本例では、本発明者らは
或る要素の展開層中、事実上比較的疎水性である場所
に、及び別の要素の試薬層中に遮断試薬(マレイミド
0.5g/m2)を配置した。試薬層中に配置された場合、遮
断剤は速やかに非有効性になった。結果を第IV表に示
す。
【0033】
【表4】
【0034】例3: 硝酸銀を含む及び含まないサリチ
レート用の要素 標準要素(遮断剤を含まない)に、0〜60mg/dL の濃度
でサリチレートを加えたヒト血清を含有する溶液をスポ
ットした。37℃で5分間インキュベーションした後、 5
40nmで反射率濃度を測定した。予測サリチレート濃度
は、生成した反射率濃度を介して応答曲線を適合せしめ
ることによって求めることができた。血清中の既知サリ
チレート濃度を用いて求めたサリチレート予測値を第V
表に示す。
【0035】
【表5】
【0036】次いでサリチレート及びスルフヒドリル含
有干渉体を含有する血清試料を標準要素上及び展開層に
硝酸銀 0.4g/m2を添加せしめた本発明の要素上にスポッ
トした。第VI表は、2つの要素(一方は標準要素であり
もう一方は本発明の要素である)由来の予測値と実測値
間の差を示す。
【0037】
【表6】
【0038】サリチレート用の標準要素と本発明の新規
要素間の干渉レベルの比較は、スルフヒドリル干渉がほ
んのわずかまで低減されたことを示す。
【0039】例4: マレイミドを含む及び含まないア
セトアミノフェン用の要素 本例は、分析物がアセトアミノフェンであり、そして試
験に使用した要素が下記第VII 表に示されたものである
ことを除いて例3と同様である。表は標準要素を示し;
本発明の要素は展開層にマレイミド1g/m2をさらに含有
するがそれと同様である。
【0040】1〜 294mg/dL 間の濃度に変化するアセト
アミノフェンを加えたヒト血清を、標準要素及び本発明
の要素上にスポットした。37℃で5分間インキュベーシ
ョンした後、 670nmで反射率濃度を測定した。アセトア
ミノフェン濃度の予測値を、例3のサリチレート濃度の
ようにして得た。2つの要素(標準要素及び本発明)よ
り得られた予測値と実測値間の差を第VIII表に示す。ア
セトアミノフェン用の標準要素と本発明の要素間の干渉
レベルの比較は、本発明によってNAC 由来の干渉がほと
んど排除されることを示す。
【0041】
【表7】
【0042】*g/m2 アスコルビン酸オキシダーゼ及び
アリールアシルアミダーゼを除く。(これらはIU/m2
ある。) 緩衝剤:トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(TR
IS) 、2{〔トリス(ヒドロキシメチル)メチル〕アミ
ノ}−1−エタンスルホン酸(TES)、4−(2−ヒドロ
キシエチル)−1−ピペラジンエタンスルホン酸(HEPE
S)、3−〔4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラ
ジニル〕プロパンスルホン酸(EPPES)、2−ヒドロキシ
−3−{N−〔トリス(ヒドロキシメチル)メチル〕ア
ミノ}プロパンスルホン酸(TAPSO)、及びpH 6.5〜8.5
の範囲内、好ましくはpH 7.5の別の緩衝剤。 界面活性剤:界面活性剤類、例えば、TX−405 (商
標)、TX−102 (商標)及びZonyl FSN (商標)を使用
してもよい。 THQSO3H カプラー:(1−(3−スルホプロピル)−1,
2,3,4 −テトラヒドロキノリン)
【0043】
【表8】
【0044】
【発明の効果】水性流体中に存在する遊離スルフヒドリ
ル基をバインディングできる試薬を含有する多孔質展開
層を含んで成る水性流体中の分析物を検出するための分
析要素を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】生成した色化合物を無色型に漂白するn-アセチ
ルシステインの能力を示すグラフである。
【図2】ペルオキシダーゼ活性を抑制するn-アセチルシ
ステインの能力を示すグラフである。
【図3】n-アセチルシステインの干渉における塩化金の
効果を示すグラフである。
【図4】n-アセチルシステインの干渉における硝酸銀
(A)及び硫酸銅(B)の効果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ハロルド チェスター ウォレン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14543, ラッシュ,ストーニーブロック ロード 390 (72)発明者 ロイ ユージン スノーク アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,マリゴールド ドライブ 1085 (72)発明者 ジェームズ ロバート スケファー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14526, ペンフィールド,ジャクソン ロード エクステンション 49 (72)発明者 キャロル アン ディーキャン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14612, ロチェスター,ブランドン サークル 40 (56)参考文献 特開 平1−108997(JP,A) 欧州特許出願公開450714(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 33/48 - 33/52 G01N 33/58 - 33/98 G01N 31/00 - 31/22

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸銅、マレイミド、N−エチルマレイ
    ミド、硝酸銀及び硫酸銀からなる群より選ばれた1又は
    2以上の試薬を含有する多孔質展開層を含んで成る水性
    流体中の分析物を検出するための分析要素。
  2. 【請求項2】 支持体上に、当該支持体から順に、 a)チロシナーゼ、3−メチル−2−ベンゾチアゾリノ
    ンヒドラゾン、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド
    及びサリチレートヒドロゲナーゼを含有する少なくとも
    1つの試薬層、並びに b)硝酸銀を含有する多孔質展開層、を担持して成 るサリチレートを検出するための分析要
    素。
  3. 【請求項3】 水性流体の試料を請求項1又は2に記載
    の分析要素の展開層と接触せしめる段階並びに当該要素
    における検出可能な分光光度変化により分析物の存在を
    検出する段階を含んで成る水性流体中の分析物の検出方
    法。
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