JP2955332B2 - アンチ葉酸の不斉合成 - Google Patents

アンチ葉酸の不斉合成

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、医薬および合成有機化学の分野に属するも
のであり、一連のアンチ葉酸タイプの複合代謝拮抗物質
の不斉合成のための方法および中間体を提供するもので
ある。
代謝拮抗物質は、癌の治療、並びに慢性関節リウマチ
の様なその他の症状の治療における化学療法剤として幾
年も使用されてきた。この様な薬物の1つであるメトト
レキセートは現在最も広範に使用されている抗癌剤の1
つであり、葉酸類のその他の多くの化合物が製造され、
試験され、化学および医学文献において議論されてき
た。これらの化合物は酵素レベルで種々の活性を有して
おり、これらはジヒドロ葉酸レダクターゼおよび葉酸ポ
リグルタメートシンテターゼの様な酵素を、種々の組合
わせで種々の程度阻害する。
より最近、5,10−ジデアザ−5,6,7,8−テトラヒドロ
葉酸の一連の誘導体が開示され、とりわけ有用なアンチ
葉酸薬物であることが示された。例えば、テイラー等
(E.C.Taylor et al.)の米国特許第4,684,653号および
テイラー、シー等(Taylor,Shih et al.)のヨーロッパ
特許公開0248573号参照。これらの化合物は、2または
それ以上の不斉中心を有している。6−位の不斉中心
(テトラヒドロピリミジン環と2個の炭素ブリッジの連
結部)はとりわけ興味深い。上のEPO公開では、6−位
の中心がRおよびS配置である2個の立体異性体は異な
った活性を有していることが示された。両形態とも有効
な薬物であるが、その効力は異なっており、種々の目的
のために、そのいずれかがより好ましいであろう。この
特許公開は、キラールな塩の使用による2個の立体異性
体の製造および分離方法を示している。しかしながら、
この方法は、一方の立体異性体のみを必要とする状況で
は不経済である。本発明は、これらの化合物の6Rまたは
6S立体異性体のいずれかを製造する不斉合成法(エナン
チオマー選択的方法)を提供するものである。
本発明は、式: [式中、*を付した6−位の炭素はRまたはS配置であ
り;E8はカルボキシ保護基であり;nは0または1であり;
Eはヒドロキシまたはアミノである] で示される保護5,10−ジデアザ−5,6,7,8−テトラヒド
ロ葉酸誘導体の6Rまたは6S形のいずれかを製造するため
の不斉合成法を提供するものである。
本発明はまた、式(II): [式中、E1はヒドロキシまたはカルボキシ保護基であ
る] で示される化合物の実質上純粋な6Rおよび6S異性体を提
供する。本発明は更に、式(III): [式中、E3はシアノまたはC1−C3アルコキシカルボニル
であり;E2はブロモ、クロロ、ヨード、カルボキシ、C4
−C6tert−アルコキシカルボニル、シアノ、C1−C3アル
キルアミノカルボニル、ジ(C1−C3アルキル)アミノカ
ルボニル、または[(テトラまたはペンタ)メチレン]
アミノカルボニルであり;*を付した炭素はRまたはS
配置である] で示されるピペリドン化合物を提供する。
本発明は更に、式(IV): [式中、 a)E4はヒドロキシであり、 E5はアジドまたはC2−C4アルカノイルオキシである
か;または b)E4はアジドであり、 E5はビス(C1−C3アルコキシカルボニル)メチルであ
るか;または c)E4はアジドであり、 E5は(C1−C3アルコキシカルボニル)(シアノ)メチ
ルであり; *を付した炭素はRまたはS配置である] で示される有用な化合物群を提供する。
本発明は更に、式(V): [式中、E6はC1−C3アルキルであり;*を付した炭素は
R配置である] で示される化合物の製造工程の1つであって、式(V
I): で示されるジオルーと式(VII): E6−CO−O−CH3 (VII) で示されるエステルをブタ膵臓リパーゼの存在下で反応
させることからなる製造工程を提供する。
最後に、本発明は、式(I)で示される化合物の製造
方法であって、E1がヒドロキシである式(II)の化合物
を式(VIII): [式中、E7は独立してクロロ、メトキシまたはフェノキ
シである] で示されるトリアジンと、次いで、式(IX): [式中、E8基は個別にカルボキシ保護基である] で示されるL−グルタメートと、N−メチルモルホリン
の存在下で反応させることからなる方法を提供する。
本明細書では、全ての温度を摂氏度で表わす。百分
率、割合等の全ての表現は、容量単位が使用される溶媒
混合物の場合以外、重量単位である。
上の式(I)では、L−グルタミン酸残基の立体配置
は明白に示されている。本明細書で議論される全ての化
合物におけるグルタミン酸残基はL−配置であり、化合
物のこの態様は、名称および構造式を簡単にするため
に、これ以上記載しないものとする。
本発明のポイントおよび有用性は、実質上純粋な立体
異性体形態で式(I)の生成物を製造し得、その6−位
(*)の配置を本方法の開始時から予想し得ることであ
る。従って、その生成物への各中間体も、予想可能な立
体異性体形態である。本明細書では立体異性体を記載す
るために、カーン等のR,S命名法(Kahn,Prelog,and Ing
old,Angew,Chem.Int.Ed.Engl.,1966 385)が使用さ
れ、その理由はこれが不斉中心の絶対配置を明確に説明
するからである。しかしながら、R,S命名法は、命名さ
れるその化合物の特性を考慮する規則に従って決定され
ることは理解されるであろう。たとえ不斉中心が反応に
直接関係しなくても、不斉中心がR配置である中間体は
同一中心がS配置である生成物を生じることが見いださ
れるのが通常である。即ち、6S配置の式(I)の生成物
を製造しようとする場合、R配置の式(V)の中間体を
製造することから開始しなければならない。この関係を
反応式1で更に説明する。
nが0であり、EおよびE1がヒドロキシである式
(I)の生物学的に非常に重要な化合物は、保護されて
いない形態でDDATHFと呼ばれている。この化合物の立体
異性体は以前に、異性体Aおよび異性体Bと命名され
た。例えば、テイラー等(Taylor et al.)のChemistry
and Biology of Pteridines,Walter De Gruyter,Berli
n,1986,61−64参照。好ましい異性体である異性体Bは6
R化合物であり、異性体Aは6S化合物である。
これらの化合物において、ヒドロキシEはケト形と互
変異性の関係であることは理解されよう。本明細書では
ヒドロキシ命名法が使用され、互変異性形態の両者を意
図するものであることは理解されよう。
式(I)で示される生成物は、5,10−ジデアザ−5,6,
7,8−テトラヒドロ葉酸およびその誘導体として呼ぶこ
ととする。Eがアミノである時、この化合物は4−アミ
ノと呼ばれ、nが1である時、10′−メチレンなる語句
が使用される。L−グルタミン酸部分のカルボキシル基
に保護基が存在する時、不斉中心に隣接するカルボキシ
ル上の基はα−基と呼ばれ、その他のカルボキシル上の
基はγ−基と呼ばれる。
本明細書で使用される種々の構造式において、変更可
能な語句は有機化学における常法で記載される。例え
ば、C1−C3アルキルなる語句は、メチル、エチル、プロ
ピルおよびイソプロピルを包含して使用される。C1−C3
アルコキシカルボニルおよびC4−C6tert−アルコキシカ
ルボニルなる語句は、メトキシカルボニル、プロポキシ
カルボニル、t−ブトキシカルボニルおよび1,1−ジメ
チルブトキキカルボニルの様な基を包含する。
C1−C3アルキルアミノカルボニルおよびジ−(C1−C3
アルキル)アミノカルボニルなる語句は、メチルアミノ
カルボニル、ジエチルアミノカルボニル、メチルイソプ
ロピルアミノカルボニル、プロピルアミノカルボニル等
を包含する。
カルボキシ保護基なる語句はペプチド化学でしばしば
使用されるのと同様に使用され、分子のその他の官能基
で行われる反応にカルボキシル基が関与することを防止
するが、カルボキシルから除去したい時には容易に除去
し得る基を意味する。この様な基は、グリーン等によっ
て十分議論されている(Greene,Protective Groups in
Organic Synthesis,Wiley,New York,1981,pp.152−9
2)。そこで説明されているカルボキシ保護基には、と
りわけフェナシルオキシ、トリクロロエトキシ、t−ブ
トキシ、トリフェニルメトキシ、トリメチルシリルオキ
シ、ジメチルアミノ、シリルエステル類等の様なエステ
ル類、アミド類およびヒドラジド類がある。
C2−C4アルカノイルオキシなる語句は、アセトキシ、
プロピオニルオキシ、ブチリルオキシおよびイソブチリ
ルオキシを包含する。
前記の様に、本発明の範囲は全て有用であるが、本発
明のある種の態様はとりわけ有用であり、好ましい。好
ましい態様を以下に記載する。本発明の更に非常に好ま
しい態様は、以下に記載の限定を組み合わせることによ
って説明されることは理解されよう。
式(II)で示される化合物において、好ましい限定は
以下の通りである: A.Eはヒドロキシである; B.6−位の炭素の配置はRである; C.nは0である; D.E1は水素である; E.E1はカルボキシ保護基である。
式(III)で示される化合物において、好ましい限定
は以下の通りである: A.E3はC1−C3アルコキシカルボニルである; B.E3はシアノである; C.5−位の炭素の配置はRである; D.nは0である; E.E2はブロモ、クロロまたはヨードである; F.E2はカルボキシ、アルコキシカルボニルまたはアミノ
カルボニルである; G.E2はシアノである。
式(IV)の化合物において、好ましい限定は以下の通
りである: A.E4はヒドロキシである; B.E4はアジドである; C.E5はアルカノイルオキシである; D.E5はアセトキシである; E.E5はビス(アルコキシカルボニル)メチルである; F.E5はビス(エトキシカルボニル)メチルである; G.E5は(エトキシカルボニル)(シアノ)メチルであ
る; H.E5は(アルコキシカルボニル)(シアノ)メチルであ
る; I.不斉中心の配置は、式(IV a)の場合、Sであり、式
(IV b)または(IV c)の場合、Rである; J.nは0である; K.E2はブロモ、クロロまたはヨードである; L.E2はカルボキシ、アルコキシカルボニルまたはアミノ
カルボニルである; M.E2はシアノである。
式(VI)の化合物をアシル化して式(V)のキラール
な化合物を製造する工程では、エステル以外の溶媒を使
用せずにこの工程を行うのが好ましく、中では酢酸メチ
ルが好ましい。式(V)および(VI)の化合物における
E2の好ましい定義は、式(IV)における定義と同一であ
る。
式(I)の化合物を製造する工程において、Eおよび
nの好ましい定義および6−位の好ましい配置は、式
(I)および(II)の化合物の説明における記載と同様
である。この工程の更に好ましい限定は、以下の通りで
ある: A.E8はC1−C4アルコキシ基である; B.E8はC1−C4アルコキシ、ベンジルオキシまたはアリー
ルオキシ基である; C.トリアジンとの反応の生成物は単離も精製もされな
い; D.この工程はアミド溶媒中で行われる。
本発明の主要な意義は、これによって、式(I)の有
用な抗癌剤を特定の絶対配置で製造し得るということに
ある。現在のプラクティスに従って、化合物RおよびS
命名法によって特定され、この命名は本発明で使用され
る種々の中間体化合物について、種々の方法で決定され
る。反応の順序を説明するために、反応式1を提供す
る。
第1工程では、式(V)で示されるキラール的に特定
された中間体を製造するために、式(IV)で示されるジ
オルーを、ブタ膵臓リパーゼの補助により不斉合成的に
アシル化する。これは酵素の特異性によってR配置とな
る。
次に、後述する方法によって式(V)の中間体を式
(IV a)のR配置中間体に変換する。次いで、この中間
体を、最終生成物における所望のE基に基づいて、E5
ビス(アルコキシカルボニル)メチルまたは(アルコキ
シカルボニル)(シアノ)メチルである式(IV b)また
は(IV c)のS−配置中間体を変換する。この中間体
を、同様にS−配置である式(III)のピペリドンに環
形成させる。これを再び環形成させて、式(II)のS−
配置化合物を製造する。最後に、この化合物をグルタミ
ン酸誘導体と反応させて、式(I)の6S−配置の薬物を
製造する。
目的物が式(I)の6R−配置化合物である場合、次
に、反応式2に示した様にして変換する。式(V)のR
−配置中間体のヒドロキシ基を保護し、アシル基を除去
してアジドで置換し、式(IV a)のS−配置中間体を製
造する。この方法はここから上で議論したのと同様にし
て反応式1に従って進行し、式(II)および(I)の6R
−配置化合物が得られる。
別法として、式(IV a)のS中間体は、式(IV)のジ
オールをビス−アシル化し、得られた化合物をブタ膵臓
リパーゼの存在下で加水分解してモノ−デアシル化する
ことによっても得ることができる。加水分解は、pH7の
水性緩衝液中で最も好都合に行われる。S配置の式(I
V)の所望のモノ−アシル化合物が得られるが、この中
間体の収率およびエナンチオマー純度は、反応式2の結
果より劣っている。
式(IV)で示される出発化合物は、通常の有機化学的
方法によって製造される。上記方法の第1工程では、ブ
タ膵臓リバーゼを触媒として使用し、式(V)のモノエ
ステルをキラール決定的形態で製造する。酵素の特異性
のために、生成物がR−配置となるようにエステル化さ
れる。
ブタ膵臓リパーゼは、シグマケミカル社(Sigma Chem
ical Co.)の様な供給源から購入することができる。こ
れを固定化された形で使用するのが好ましい。例えば、
フィルター用に通常使用されるケイソウ土の様な担体に
リパーゼを固定化することができる。固定化の前にリパ
ーゼを精製する必要はない。過剰量の反応体エステル、
例えば酢酸メチル以外に溶媒を使用せずに酵素的エステ
ル化を行うのが好ましい。しかしながら、状況に応じ
て、芳香族溶媒またはハロゲン化溶媒の様な、反応条件
に不活性な有機溶媒を使用することができる。反応は、
約0゜〜約50゜の様な周囲温度範囲で行うのが好まし
い。バッチ法で行う場合、反応は数時間で進行するが、
反応混合物を、固定化酵素を定着させたベッドに通すこ
とによって、連続法でこの方法を行うのが好都合となろ
う。90パーセントの範囲のエステル化収率が得られ、酢
酸エステル生成物は通常、90−95パーセント純度のR−
配置生成物である。
既述した様に、酵素的エステル化は式(V)のR−配
置化合物を与え、これから式(I)の6S−配置生成物が
誘導される。式(I)で示される好ましい6R−配置生成
物を製造しようとする場合、式(V)のR−配置中間体
を反応式2に従って式(IV a)のS−配置中間体に変換
する。この工程順序では、酵素的エステル化工程によっ
て製造された式(V)の化合物のヒドロキシ基は、上記
のグリーンの文献で議論された様に通常のヒドロキシ保
護基で保護される。この目的のための好ましいヒドロキ
シ保護基はシリル基であり、t−ブチルジメチルシリル
が好ましい。シリル基は、ハロゲン化アルカンの様な不
活性溶媒中、イミダゾールの様な反応イニシエーターの
存在下、周囲温度でt−ブチルジメチルシリルクロリド
との反応によって容易に適切に配置される。
次に、化合物のエステル基(E6OCO)を塩基で切断
し、最初に酵素的工程でアシル化したヒドロキシ基を解
放し、このヒドロキシ基をアジドで置換する。例えば、
トリエチルアミンの様な塩基の存在下、スルホニル化合
物のクロリドと反応させることによって、ヒドロキシ基
上に、トルエンスルホニルまたはメタンスルホニルの様
な脱離基を位置させるのが最も好都合である。次に、ア
ジド、最も簡単にはアジ化ナトリウムと反応させてスル
ホネート基を除去し、これを所望のアジド基で置換す
る。
最後に、例えば酢酸を用いる酸加水分解によってシリ
ル保護基を除去し、反応式2に示される様に式(IV a)
の所望のS−配置中間体を得る。
反応式Iの第2工程で、式(V)のR−配置化合物を
式(I)の6S−配置薬物に至る過程を通って行う場合、
ヒドロキシに活性化基を付加し、例えばアジ化ナトリウ
ムと反応させることによって、そのヒドロキシ基を上記
のアジドと交換する。次いで例えば、アルコールまたは
水性アルコール媒体中、鉱酸を用いる如き酸条件下でエ
ステル基を加水分解し、式(IV a)のR−配置化合物を
得る。
次いで、この化合物のヒドロキシ基を除去し、式(IV
b)または(IV c)の化合物のビス(アルコキシカルボ
ニル)メチルまたは(アルコキシカルボニル)(シア
ノ)メチル基で置換する。この工程は、例えばトリエチ
ルアミンの様な塩基の存在下でのトルエンスルホニルク
ロリドまたはメタンスルホニルクロリドの反応により、
ヒドロキシに活性化基を付加させることによって行なわ
れる。好ましくはヨウ化物塩の存在下、スルホネート
と、マロン酸ジエステルのアルカリ金属エノレート、ま
たはアルキル 1−シアノアセテートを反応させると、
それぞれ、式(IV b)または(IV c)の所望のS−配置
中間体が得られる。
次ぎに、水含有反応媒質中でトリアルキルまたはトリ
アリールホスフィンと反応させることによってこの中間
体を環形成させ、式(III)のS−配置化合物とする。
例えば水性テトラヒドロフランは十分な反応媒質であ
る。反応は発熱性であり、理論的当量の窒素を放出する
ので、これを注意深くコントロールしなければならな
い。式(IV b)または(IV c)の化合物がビス(アルコ
キシカルボニル)メチル基を有する場合、式(III)の
中間体におけるE3は対応するアルコキシカルボニル基で
あり、E5が(アルコキシカルボニル)(シアノ)メチル
基である場合、E3はシアノである。
式(III)の化合物を環形成させて式(II)のS−配
置化合物を製造する前に、トリアルキルオキソニウムテ
トラフルオロボレートと反応させて、ピペリドンのオキ
ソ基をアルコキシに変換する。反応は、反応混合物の還
流温度の様な高められた温度で好適に進行する。
次いで、得られた2−メトキシテトラヒドロピリジン
をグアニジンを用いて環形成させ、式(II)の化合物、
または末端カルボキシ基がまだ形成されていない式(I
I)に類似した化合物を製造する。グアニジンとの反応
は、50−100゜の範囲の高められた温度で短時間に進行
する。グアニジンは、塩として供給してもよいが、塩基
で中和することによって遊離塩基に変換しなければなら
ない。
次ぎに、この時点まで中間体におけるE2基がカルボキ
シでない場合、この化合物のフェニル環上にカルボキシ
基を形成させる。例えば、E2がハロゲン原子である場
合、これは、N−メチルピロリジンの存在下でシアン化
銅(I)の様なシアノ塩と反応させることによって、シ
アノで最も好都合に置換される。次ぎに、ニトリル基
を、例えば強鉱酸で加水分解し、式(II)の所望の化合
物を得る。中間体におけるE2がアルコキシカルボニルま
たはアミノカルボニル基である場合、これを塩基で加水
分解するだけで、カルボキシ化合物が得られる。
最後に、式(II)の中間体をグルタミン酸の適当な誘
導体と反応させることによって、式(I)の抗癌剤を製
造する。反応混合物に加える時、両反応体は酸付加塩の
形態であるのが都合よい。グルタミン酸は、最も好まし
くはE8がアルコキシ基、とりわけエトキシまたはt−ブ
トキシ基である、式(IX)の保護誘導体の形とすべきで
ある。このグルタメートとの反応は、N−メチルモルホ
リンの存在下、好ましくはE7がメトキシである式(VII
I)のトリアジンとの中間反応によって行なわれる。こ
の方法で反応を行う場合、L−グルタメート立体中心の
ラセミ化は実質上観察されない。最後の工程で、加水分
解の様な常法によって、グルタミン酸部分の保護基を除
去することができる。
以下の製造例および実施例は更に、本発明の種々の中
間体および生成物の合成および本発明によって提供され
る新規な方法を説明する。
以下の方法では、生成物を時々、高速液体クロマトグ
ラフィー(HPLC)によって分析した。これは、溶媒輸送
系、スペクトロフォトメーターおよびインテグレーター
からなる系で行なわれた。HPLCでは、以下の様に3種類
の方法を使用した: (方法A)ウォータース・u−ボンダパック 25cm,C18
カラム(Waters u−Bondapak 25cm C18column,Waters D
iv.,Millipore Corp.,Milford MA01757);アセトニト
リル/水(3/2)移動相、流速2ml/分;254nmにセットし
た紫外(UV)検出装置。
(方法B)ベーカーボンド・キラールセル−OD 25cmカ
ラム(J.T.Baker,Inc.,Phillipsburg NJ08865);ヘキ
サン/エタノール/n−プロパノール(2/2/1)移動相、
流速1ml/分;280nmにセットしたUV検出装置。
(方法C)ウォータース・u−ボンダパック 25cm C18
カラム;アセトニトリル/水(27/73)移動相(0.025%
トリフルオロ酢酸を加えたもの)、流速2ml/分;254nmに
セットした紫外(UV)検出装置。
全ての1Hおよび13C核磁気共鳴(NMR)スペクトルは、
NMR装置でそれぞれ300MHzおよび75.5MHzにて得た。NMR
測定で使用した溶媒はCDCl3であった。全てのNMRピーク
は、7.26ppm(プロトン)および77.06ppm(炭素)にお
けるクロロホルムに対するppmで報告する。
製造例1 (R)−4−(4−ブロモフェニル)−2−
(ヒドロキシメチル)ブチルアセテート ブタすい臓リパーゼ(PPL)16gを18mMリン酸三ナトリ
ウム160mlにpH12で懸濁し、懸濁液を5000rpmで1時間遠
心し、遠心物を0゜に冷却し、微細に粉砕したケイソウ
土45gを加えることによって、PPLの固定化調製物を調製
した。この懸濁液に0゜のアセトン270mlを徐々に加
え、濾過して固定化酵素を取り出し、減圧乾燥して、酵
素5.2gを含有している固有物50.2gを得た。PPLは、シグ
マ(Sigma Chemical Co.,Box 14508,St.Louis MO 6317
8);タイプII、no.3126であり、これはタンパク36単位
/mgまたは固形物13.3単位/mgを含有していた。
4−(4−ブロモフェニル)−2−(ヒドロキシメチ
ル)ブタノール4.6gの酢酸メチル300ml中溶液に、上のP
PL調製物33.1gを加えた。HPLC、方法Aによって反応の
進行をモニターしながら、この混合物を撹拌した。ジオ
ールの消費が終了したら、混合物を直ちに濾過し、濾液
を減圧濃縮して油状物を得た。この油状物を酢酸エチル
/ヘキサン(3/1)、シリカ200gにてフラッシュクロマ
トグラフィーによって精製し、所望の生成物4.82gを油
状物として得た。生成物の少量の1−ナフチルカルバメ
ート誘導体を製造し、HPLC、方法Bによって分析して調
べた結果、生成物は99%Rであり1%Sであった;R異性
体は9.4分に、S異性体は12.6分に溶出した。
TLC(酢酸エチル/ヘキサン(3/1),シリカ)Rf0.4
5; 1H NMR δ7.39(d,J=8.3Hz,2H),7.05(d,J=8.3Hz,
2H),4.21(dd,J=4.5,11.3Hz,1H),4.13(d,J=6.3,1
1.3Hz,1H),3.62(dd,J=4.6,11.2Hz,1H),3.56(dd,J
=5.1,11.2Hz,1H),2.64(t,J=8.0Hz,2H),2.07(s,3
H),1.94(s,1H),1.83(m,1H),1.64(m,2H);13C NMR
δ171.25,140.78,131.27,129.91,119.44,64.30,62.21,
39.79,32.39.29.36,20.62;IR(CHCl3)3635,2940,1727,
1485,1360,1246,1038cm-1;MS(EI),m/z302(2),300
(2),184(65),182(67),171(24),169(28),90
(23),43(100);UV(EtOH)221nm(ε=11000),268n
m(ε=345),276nm(ε=260). 元素分析(C13H17BrO3として): 計算値:C,51.84;H,5.67 実測値:C,51.86;H,5.89。
製造例2 (R)−2−アジドメチル−4−(4−ブロ
モフェニル)ブタノール 製造例1の生成物2.5gおよびトリエチルアミン0.84g
のジクロロメタン10ml中溶液を0゜に冷却した。溶液
に、メタンスルホニルクロリド0.95gのジクロロメタン5
ml中溶液を滴下した。この混合物を0゜で45分間撹拌
し、次いで、20分間で周囲温度まで温めた。次に、1M塩
酸15mlを加え、相を分離し、有機相を飽和重炭酸ナトリ
ウム15mlで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮
した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ
ゲル150g、溶離剤、ヘキサン/酢酸エチル(1/1))に
よって精製し、(S)−4−(4−ブロモフェニル)−
2−(メタンスルホニルオキシメチル)ブチルアセテー
ト3.0gを油状物として得た。
[α]589+2.35゜,[α]365+7.69゜(c0.8,CHC
l3);HPLC、方法A tR:4.3分;TLC(酢酸エチル/ヘキサ
ン(1/1)、シリカ)Rf0.46;1H NMR δ7.38(d,J=8.3H
z,2H),7.03(d,J=8.3Hz,2H),4.21(d,J=5.2Hz,2
H),4.14(dd,J=4.7,11.3Hz,1H),4.06(dd,J=6.7,1
1.3Hz,1H),2.97(s,3H),2.63(t,J=8.0Hz,2H),2.06
(m,1H),2.04(s,3H),1.63(m,2H);13C NMR δ170.5
4,139.99,131,48,129,97,119.71,68.79,62.95,37.20,3
2.06,29.10,20.62;IR(CHCl3)3030,2940,1738,1489,13
55,1330,1233,940cm-1;MS(EI),m/z380(2),378
(3),184(85),182(87),171(29),169(33),143
(24),130(10),128(15),90(37),79(23),77(1
7),43(100);UV(EtOH)220nm(ε=11500),268nm
(ε=311),276nm(ε=237)。
元素分析(C14H19BrO5Sとして): 計算値:C,44.34;H,5.05 実測値:C,44.42;H;5.21。
上の中間体2.8gおよびアジ化ナトリウム0.51gをジメ
チルホルムアミド25mlに溶解し、溶液を75゜で4時間加
熱した。次いで、水25mlおよび酢酸エチル25mlを加え、
有機相を分離し、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾
燥し、減圧濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラ
フィー(シリゲル120g、溶離剤、酢酸エチル/ヘキサン
(2/3))によって精製し、(R)−2−アジドメチル
−4−(4−ブロモフェニル)ブチルアセテート2.0gを
油状物として得た。
[α]589+3.71゜,[α]365+12.85゜(c0.8,CHCl
3);HPLC、方法A tR;7.8分;TLC(酢酸エチル/ヘキサン
(2/3),シリカ)Rf0.60;1H NMR δ7.37(d,J=8.3Hz,
2H),7.03(d,J=8.3Hz,2H),4.10(dd,J=4.8,11.3Hz,
1H),4.03(d,J=6.6,11.2Hz,1H),3.36(d,J=5.7Hz,2
H),2.60(t,J=8.0Hz,2H),2.05(s,3H),1.89(m,1
H),1.65(m,2H);13C NMR δ170.6,140.23,131.39,12
9.89,119.66,64.06,52.35,37.36,32.17,30.23,20.64;IR
(CHCl3)2940,2103,1736,1489,1450,1380,1238,1035cm
-1;MS(EI),m/z198(30),197(37),196(33),195
(36),184(25),182(27),171(52),169(54),118
(32),90(56),56(42)43(100);UV(EtOH)221nm
(ε=11000),268nm(ε=297),276nm(ε=218)。
元素分析(C13H16BrN3O2として): 計算値:C,47.86;H,4.94;N,12.88 実測値:C,48.10;H,5.03;N,12.60。
上の中間体1.9gを、乾燥エタノール中2.7M塩酸10mlに
溶解し、溶液を周囲温度で3時間撹拌し、減圧濃縮し
た。残留物を再びエタノール性塩酸で同様にして処理し
た。次いで、残留物をフラッシュクロマトグラフィー
(シリカゲル120g、溶離剤、酢酸エチル/ヘキサン(1/
1))によって精製し、(R)−2−アジドメチル−4
−(4−ブロモフェニル)ブタノール1.4gを得た。
[α]589+1゜,[α]365+4.5゜(c,0.8,CHC
l3);HPLC、方法A tR:4.0分;TLC(酢酸エチル/ヘキサ
ン(1/1),シリカ)Rf0.40;1H NMR δ7.39(d,J=8.3H
z,2H),7.04(d,J=8.3Hz,2H),3.66(dd,J=4.4,10.8H
z,1H),3.59(dd,J=6.1,10.8Hz,1H),3.45(dd,J=5.
1,12.2Hz,1H),3.41(dd,J=6.0,12.2Hz,1H),2.61(t,
J=7.9Hz,2H),2.08(s,1H),1.76(m,2H);13C NMR δ
140.61,131.43,129.95,119.64,63.09,52.68,40.09,32.4
6,30.10;IR(CHCl3)3625,2930,2102,1480cm-1;MS(E
I),m/z256(18),254(20),226(25),224(21),199
(40),198(72),197(52),196(69),184(21),182
(19),171(98),169(100),129(30),118(64),90
(84);UV(EtOH)221nm(ε=11300),268nm(ε=31
3),276nm(ε=235)。
元素分析(C11H14BrN3Oとして): 計算値:C,46.50;H,4.97;N,14.79 実測値:C,46.48;H,4.72;N,14.90。
製造例3 (S)−[2−アジドメチル−4−(4−ブ
ロモフェニル)ブチル]プロパンジオン酸,ジエチルエ
ステル 製造例2の生成物1.2gを、メタンスルホニルクロリド
0.49gを加えたジクロロメタン5mlに溶解し、溶液を0゜
に冷却した。これに、トリエチルアミン0.43gのジクロ
ロメタン3ml中溶液を滴下した。次いで、この混合物を
周囲温度に温めながら2時間撹拌した。次に、1M塩酸8m
lを加え、有機相を分離し、飽和重炭酸ナトリウム溶液8
mlで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。
残留物をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(溶
離剤、酢酸エチル/ヘキサン(2/3))で精製し、
(R)−2−アジドメチル−4−(4−ブロモフェニ
ル)ブタノールメタンスルホネート1.5gを得た。
[α]589+1.72゜,[α]365+3.68゜(c0.8,CHC
l3);HPLC、方法A tR:5.72分;TLC(酢酸エチル/ヘキサ
ン(2/3),シリカ)Rf0.49;1H NMR δ7.39(d,J=8.3H
z,2H),7.05(d,J=8.3Hz,2H),4.20(m,2H),3.46(d
d,J=5.1,12.9Hz,1H),3.40(dd,J=6.0,12.9Hz,2H),
3.01(s,3H),2.62(t,J=7.9Hz,2H),1.96(m,1H),1.
67(m,2H);13C NMR δ139.85,131.52,129.95,119.84,6
9.06,51.42,37.77,37.16,32.06,29.04;IR(CHCl3)293
9,2104,1489,1362,1176,971cm-1;MS(EI),m/z334(1
6),332(14),226(14),224(19),199(60),198(7
0),197(66),196(74),171(100),169(90),129
(43),90(83),79(43),55(37);UV(EtOH)220nm
(ε=12700);264nm(ε=959)276nm(ε=748)。
元素分析(C12H16BrN3O3Sとして): 計算値:C,39,79;H,4.45;N,11.60 実測値:C,40.02;H,4.53;N,11.73。
乾燥テトラヒドロフラン5mlに入れたマロン酸ジエチ
ル0.7gを、油を除いた水素化ナトリウム96mgの乾燥テト
ラヒドロフラン10ml中懸濁液に激しく撹拌しながら加え
た。ガスの発生が止まったら、上で製造した中間体1.3g
の乾燥テトラヒドロフラン10ml中溶液およびヨウ化ナト
リウム110mgをこの反応混合物に加え、これを還流下に1
8時間撹拌した。次に、混合物を冷却し、酢酸エチル20m
lと飽和塩化ナトリウム溶液15mlを加えることによって
分配した。有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、
減圧濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー
(シリカゲル75g、溶離剤、酢酸エチル/ヘキサン(2/
3))によって精製し、所望の生成物0.75gを油状物とし
て得た。
[α]589+2.73゜(c0.8,CHCl3);HPLC、方法A tR:1
4.0分;TLC(酢酸エチル/ヘキサン(2/3),シリカ)Rf
0.41;1H NMR δ7.37(d,J=8.3Hz,2H),7.03(d,J=8.3
Hz,2H),4.16(m,4H),3.42(t,J=7.6Hz1,H),3.33
(d,J=4.7Hz,2H),2.58(t,J=7.6Hz,2H),1.95(m,2
H),1.67(m,3H),1.24(m,6H);13C NMR δ168.98,14
0.52,131.45,129.95,119.62,61.35,54.65,49.78,35.87,
33.40,32.12,31.04,13.91;IR(CHCl3)2985,2926,2102,
1744,1726,1489,1232,1178,1154cm-1;MS(EI),m/z326
(12),324(12),199(67),198(48),197(69),196
(51),171(100),169(89),118(48),90(61),56
(86);UV(EtOH)221nm(ε=12300)、268nm(ε=41
9),276nm(ε=308)。
元素分析(C18H24BrN3O4として): 計算値:C,50.71;H,5.67;N,9.86 実測値:C,50.50;H,5.47;N,9.69。
製造例4 (3RS,5S)−3−エトキシカルボニル−5−
[2−(4−ブロモフェニル)エチル]−2−ピペリド
ン 製造例3の化合物11.3gと水0.5gのテトラヒドロフラ
ン30ml中溶液にトリブチルホスフィン5.6gを滴下した。
窒素の発生を伴った激しい発熱反応が起こり、この混合
物を25分間撹拌した。次いで、混合物を硫酸ナトリウム
で乾燥し、減圧濃縮した。残留物をフラッシュクロマト
グラフィー(シリカゲル1.4kg、溶離剤、ジクロロメタ
ン/エタノール(19/1)6、次いで、ジクロロメタン
/エタノール(9/1)4)によって精製し、黄色油状
物6.8gを得、ヘキサンから、3−位におけるジアステレ
オマーの2:3混合物として結晶化することができた。
mp101−104,108−113(ジアステレオマーの混合物);
HPLC、方法A tR:3.2分,3.4分;TLC(CH2Cl2/エタノール
(19/1),シリカ)Rf0.28,0.34;1H NMR δ7.49(s,1
H),7.45(s,1H),7.36(d,J=8.4Hz,2H),7.35(d,J=
8.4Hz,2H),7.00(d,J=8.4Hz,4H),4.19(q,J=7.1Hz,
2H),4.15(q,J=7.8Hz,2H),3.34(m,2H),2.98(t,J
=11.0Hz,1H),2.94(t,J=13.0Hz,1H),2.55(m,2H),
2.15(m,1H),1.93(m,2H),1.59(m,2H),1.25(t,J=
7.1Hz,3H),1.22(t,J=7.8Hz,3H);13C NMR δ170.38,
168.24,167.94,140.28,140.22,131.45,131.40,129.87,1
29.83,119.70,119.66,61.30,61.13,48.80,47.26,47.07,
46.94,34.74,34.14,32.37,32.26,31.12,31.03,30.26,2
9.41,13.98;IR(KBr)3200,2932,1743,1734,1673,1487,
1372,1330,1261,1173,1152,1010cm-1;MS(EI),m/z355
(53),353(51),171(100),169(95),124(35),11
5(29),99(36),98(47),97(52),96(41),90(7
1),89(43),55(89);UV(EtOH)220nm(ε=1220
0),268nm(ε=331),276nm(ε=247)。
元素分析(C16H19BrNO3として): 計算値:C,54.40;H,5.42;N,3.97 実測値:C,54.16;H,5.62;N,3.92。
製造例5 (6S)−2−アミノ−4−ヒドロキシ−6−
[2−(4−ブロモフェニル)エチル]−5,6,7,8−テ
トラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン 製造例4の生成物515mgおよびトリメチルオキソニウ
ムテトラフルオロボレート236mgのクロロホルム3ml中溶
液を、4時間加熱還流した。次いで、この混合物を周囲
温度に冷却し、50%水性炭酸カリウム2mlを加えた。次
に、水10mlとクロロホルム10mlを加え、固形物を含有し
ている有機相を硫酸マグネシウムで乾燥した。固形物を
濾過によって除去し、上清を減圧濃縮した。残留物をス
ピニングプレート薄層クロマトグラフィー(2mmシリカ
ゲルプレート、酢酸エチル/ヘキサン(1/1))によっ
て精製し、(3RS,5S)−2−メトキシ−3−エトキシカ
ルボニル−5−[2−(4−ブロモフェニル)エチル]
−3,4,5,6−テトラヒドロピリジン286mgを3−位ジアス
テレオマーの1:1混合物とした得た。TLC(酢酸エチル/
ヘキサン(1/1),シリカ)Rf0.41;1H NMR δ7.34(d,J
=8.4Hz,2H),7.32(d,J=8.4Hz,2H),6.99(d,J=8.4H
z,2H),6.98(d,J=8.4Hz,2H),4.14(q,J=7.0Hz,2
H),4.11(q,J=7.5Hz,2H),3.66(m,1H),3.61(s,3
H),3.58(s,3H),3.20(m,1H),3.05(m,1H),2.56
(m,2H),2.08(m,1H),1.60(m,3H),1.24(t,J=7.5H
z,3H),1.18(t,J=7.0Hz,3H);13C NMR δ171.27,171.
08,158.56,158.47,140.87,140.78,131.40,131.35,129.9
6,129.84,119.57,119.53,61.05,60.95,52.62,52.51,52.
38,52.34,44.95,42.52,34.99,34.62,32.49,32.36,31.9
1,31.83,31.16,30.25,29.19,14.02;IR(CHCl3)2943,17
31,1684,1488,1328,1265,1241,1235,1232,1177,1161,10
12cm-1;MS(EI),m/z369(19),367(16),186(11),1
85(100),184(15),171(31),169(36),124(26),
115(21),113(37),112(37),85(27)。
グアニジン酸塩塩1.9gおよびナトリウムエトキシド1.
36gを乾燥エタノール20mlに溶解し、70゜で20分間加熱
した。次にこの混合物を冷却し、濾過し、上清を上の中
間体1.8gに加えた。この溶液を手早く撹拌し、次いで、
減圧濃縮してスラリーとした。フラスコに乾燥窒素を流
し、70゜で1時間加熱した。次に、混合物を周囲温度に
冷却し、メタノール20mlを加え、手早く撹拌すると急速
に沈澱が生成した。混合物を0゜で一夜冷却し、濾過
し、固形物をジエチルエーテルで洗浄して、所望の生成
物1.4gを得た。
実施例1 (6S)−2−アミノ−4−ヒドロキシ−6−
[2−(4−カルボキシフェニル)エチル]−5,6,7,8
−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン 製造例5の生成物750mg、シアン化銅365mgおよび1−
メチル−2−ピロリジノン6mlを合し、窒素で包囲し、
4時間加熱還流した。次に、この混合物を周囲温度に冷
却し、減圧濃縮した。得られたスラリーに6M塩酸6mlを
加え、混合物を10分間撹拌した。次に、混合物を濾過
し、固形物をメタノール、次いでジエチルエーテルで洗
浄し、風乾して、(6S)−2−アミノ−4−ヒドロキシ
−6−[2−(4−シアノフェニル)エチル]−5,6,7,
8−テトラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン(HPLC、
方法Aによって95%純度)613mgを得た。
上の中間体52mgを6M塩酸2mlと合し、70時間加熱還流
した。この混合物を冷却して濾過し、固形物を水2ml、
メタノール2mlおよびジエチルエーテル5mlで洗浄し、風
乾して、所望の生成物35.5mgを塩酸塩として得た。
実施例2 (6S)−5,10−ジデアザ−5,6,7,8−テトラ
ヒドロ葉酸 実施例1の生成物20mgとN−メチルモルホリン12mgの
ジメチルホルムアミド300μ中懸濁液に、2−クロロ
−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン10mgを加えた。
この混合物を20分間撹拌し、次いで、N−メチルモルホ
リンを更に6mgおよびL−グルタミン酸ジエチルエステ
ル塩酸塩を15mg加えた。混合物を周囲温度で20分間撹拌
し、次いで、濾過し、減圧濃縮した。残留物を1N水酸化
ナトリウム1mlで加水分解して生成物をケン化し、所望
の生成物を製造したところ、HPLC、方法AおよびBによ
って(6S)−5,10−ジデアザ−5,6,7,8−テトラヒドロ
葉酸の確実な試料と同一であることがわかった。
実施例3 (6R)−5,10−ジデアザ−5,6,7,8−テトラ
ヒドロ葉酸 (6R)−2−アミノ−4−ヒドロキシ−6−[2−
(4−カルボキシフェニル)エチル]−5,6,7,8−テト
ラヒドロピリド[2,3−d]ピリミジン塩酸塩7.0gおよ
びN−メチルモルホリン4.0gのジメチルホルムアミド70
ml中懸濁液に、2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−
トリアジン3.5gを加えた。この混合物を周囲温度で20分
間撹拌し、次いで、N−メチルモルホリンを更に2.1gお
よびL−グルタミン酸ジエチルエステル塩酸塩を5.0g加
えた。混合物を更に20分間撹拌し、次に、濾過し、減圧
濃縮した。残留物を飽和重炭酸ナトリウム溶液、次いで
水でトリチュレートし、減圧下で乾燥させた。得られた
固形物を1N水酸化ナトリウム100mlに溶解し、生成物
を、エタノール120mlを加え、次にpH3.6に酸性化するこ
とによって沈澱させた。生成した沈澱を濾過によって分
離し、風乾して、所望の生成物6.9gを得、これは1H NMR
および方法AおよびCによるHPLCによって確実な試料と
同一であることが確認された。
以下の一連の製造例は、(6R)−5,10−ジデアザ−5,
6,7,8−テトラヒドロ葉酸の合成に進行させるために、
製造例1のR−生成物を対応するS−化合物に変換する
方法を説明する。
製造例6 (S)−4−(4−ブロモフェニル)−2−
[(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリルオキシメチ
ル]ブタノール 上の製造例1の生成物1gおよびt−ブチルジメチルシ
リルクロリド0.5gをジクロロメタン150mlに溶解し、イ
ミダゾール0.22gを加えた。この混合物を20分間撹拌す
ると、濃厚な白色沈澱が生成した。混合物を濾過し、0.
5M塩酸で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮し
た。残留物をバルブ−ツー−バルブ蒸留によって精製
し、(S)−4−(4−ブロモフェニル)−2−[(1,
1−ジメチルエチル)ジメチルシリルオキシメチル]ブ
チルアセテート1.2gを得た。
bp210℃(0.03mm);[α]589−0.85゜,[α]365
+1.49゜(c0.8,CHCl3);TLC(酢酸エチル/ヘキサン
(1/4),シリカ)Rf0.57;1H NMR δ7.39(d,J=8.3Hz,
2H),7.05(d,J=8.3Hz,2H),4.08(d,J=6.0Hz,2H),
3.60(d,J=5.2Hz,2H),2.61(t,J=8.0Hz,2H),2.04
(s,3H),1.85(m,1H),1.64(m,2H),0.88(s,9H),0.
036(s,6H);13C NMR δ170.53,141.09,131.33,129.94,
119.46,64.35,62.52,39.79,32.55,29.55,25.79,20.64,1
8.14,−5.61;IR(CHCl3)2951,2922,2848,1728,1485,14
71,1254,839cm-1;MS(EI),m/z414(1),225(20),22
3(22),171(19),169(18),144(26),117(100),7
5(64);UV(EtOH)221nm(ε=10300),268(nm(ε=
348),276nm(ε=245)。
元素分析(C19H31BrO3Siとして): 理論値:C,54.93;H,7.52; 実測値:C,55.20;H,7.31。
上の中間体1.0gをメタノール50mlに溶解し、1N水酸化
ナトリウム4mlを加えた。この混合物を周囲温度で3時
間激しく撹拌し、酢酸エチル20mlを加えた。有機相を分
離し、飽和塩化ナトリウムで2回洗浄し、硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、減圧濃縮した。残留物をフラッシュクロマ
トグラフィー(シリカゲル50g、溶離剤、酢酸エチル/
ヘキサン(1/4))によって精製し、所望の生成物714mg
を油状物として得た。
[α]589−5.57゜,[α]365−17.36゜(c0.8,CHCl
3);TLC(酢酸エチル/ヘキサン(1/4),シリカ)Rf0.
32;1H NMR δ7.35(d,J=8.3Hz,2H),7.03(d,J=8.3H
z,2H),3.79−3.60(m,4H),3.05(s,1H),2.58(t,J=
7.3Hz,2H),1.70(m,1H),1.56(m,2H),0.89(s,9H),
0.065(s,6H);13C NMR δ141.28,131.25,129.93,119.3
7,65.89,65.18,41.60,32.74,29.22,25.76,18.04,−5.4
7;IR(CHCl3)2954,2930,2898,2859,1488,1471,1258,83
7cm-1;MS(EI),m/z373(1),225(28),233(27),17
1(30),169(33),144(55),129(16),105(25),75
(100);UV(EtOH)221nm(ε=115000),269nm(ε=3
88),276nm(ε=249)。
元素分析(C17H29BrO2Siとして): 理論値:C,54.68;H,7.83; 実測値:C,54.48;H,7.77。
製造例7 (S)−1−アジド−4−(4−ブロモフェ
ニル)−2−[(1,1−ジメチルエチル)ジメチルシリ
ルオキシメチル]ブタン 製造例6の生成物578mgおよびメタンスルホニルクロ
リド177mgをジクロロメタン3mlに溶解し、0゜に冷却し
た。この溶液にジクロロメタン1mlに入れたトリエチル
アミン156mgを滴下した。次いで、冷却浴を除き、混合
物を周囲温度に温めながら35分間撹拌した。次に、1M塩
酸3mlを加え、相を分離し、有機相を硫酸ナトリウムで
乾燥し、減圧濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグ
ラフィー(シリカゲル75g、溶離剤、酢酸エチル/ヘキ
サン(1/4))によって精製し、(R)−4−(4−ブ
ロモフェニル)−2−[(1,1−ジメチルエチル)ジメ
チルシリルオキシメチル]ブタノール・メタンスルホン
酸塩596mgを得た。
[α]589−4.20゜,[α]365−12.59゜(c0.8,CHCl
3);TLC(酢酸エチル/ヘキサン(1/4),シリカ)Rf0.
41;1H NMR δ7.39(d,J=8.3Hz,2H),7.04(d,J=8.3H
z,2H),4.26(dd,J=6.0,9.6Hz,1H),4.24(dd,J=5.1,
9.6Hz,1H),3.65(dd,J=4.4,10.2Hz,1H),3.58(dd,J
=6.1,10.2Hz,2H),2.98(s,3H),2.62(t,J=8.0Hz,2
H),1.89(m,2H),1.65(m,2H),0.89(s,9H),0.056
(s,6H);13C NMR δ140.60,131.46,129.99,119.67,69.
70,61.61,40.20,37.03,32.39,28.90,25.81,18.17,5.55;
IR(CHCl3)2957,2933,2860,1489,1474,1360,838cm-1;M
S(EI),m/z225(38),223(43),171(28),169(2
7),153(100),144(48),129(13),75(39);UV(Et
OH)221nm(ε=10500),268nm(ε=257),276nm(ε
=174)。
元素分析(C18H31BrO4SSiとして): 理論値:C,47.89;H,6.92; 実測値:C,48.16;H,6.70。
上の中間体422mgおよびアジ化ナトリウム66mgをジメ
チルホルムアミド5mlに溶解し、この溶液を75゜で4時
間撹拌した。次いで、これを冷却し、酢酸エチル10mlお
よび水10mlを加えた。相を分離し、有機相を飽和塩化ナ
トリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧
濃縮した。残留物をスピンニングプレート薄層クロマト
グラフィー(2mmシリカゲルプレート、酢酸エチル/ヘ
キサン(1/4))によって精製し、所望の生成物328mgを
油状物として得た。
[α]589−4.20゜,[α]365−15.62゜(c0.8,CHCl
3);TLC(酢酸エチル/ヘキサン(1/4),シリカ)Rf0.
75;1H NMR δ7.40(d,J=8.3Hz,2H),7.06(d,J=8.3H
z,2H),3.64(dd,J=4.1,10.1Hz,1H),3.57(dd,J=5.
6,10.1Hz,1H),3.41(dd,J=5.9,12.0Hz,1H),3.37(d
d,J=5.3,12.0Hz,1H),2.61(t,J=7.9Hz,2H),1.71
(m,1H),1.63(m,2H),0.92(s,9H),0.078(s,6H);
13C NMR δ141.00,131.53,130,02,119.70,62.82,52.64,
40.70,32.69,30.29,25.91,18.28,−5.49;IR(CHCl3)29
53,2930,2858,2101,1488,838cm-1;MS(EI),m/z341
(4),339(4),284(9),282(9),171(28),169
(28),130(100),75(52),59(41),73(34);UV(E
tOH)221nm(ε=11500),268nm(ε=329),276nm(ε
=242)。
元素分析(C17H28BrN3OSiとして): 理論値:C,51.25;H,7.08;;N,10.55; 実測値:C,51.48;H,7.11;N,10.70。
製造例8 (S)−2−アジドメチル−4−(4−ブロ
モフェニル)ブタノール 製造例7の生成物243mgを、氷酢酸3ml、テトラヒドロ
フラン0.5mlおよび水1.5mlと合し、この混合物を45゜で
3時間撹拌した。次いで、酢酸エチル10mlおよび6N水酸
化ナトリウム溶液10mlを加え、有機相を分離し、飽和塩
化ナトリウム溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して
減圧濃縮した。残留物をスピニングプレート薄層クロマ
トグラフィー(1mmシリカゲルプレート、溶離剤、酢酸
エチル/ヘキサン(2/3))によって精製し、所望の生
成物124mgを油状物として得た。生成物の少量を1−ナ
フチルカルバメート誘導体とし、HPLC方法Bによって分
析して調べたところ、生成物は95%S−異性体であり5
%R−異性体であることが判明した。
[α]589−0.75゜,[α]365−2.99゜(c0.8,CHC
l3);HPLC、方法A tR:4.0分;方法B:tR:R15.5分,S10.8
分;TLC(酢酸エチル/ヘキサン(1/1),シリカ)Rf0.4
0;1H NMR δ7.39(d,J=8.3Hz,2H),7.04(d,J=8.3Hz,
2H),3.66(dd,J=4.4,10.8Hz,1H),3.59(dd,J=6.1,1
0.8Hz,1H),3.45(dd,J=5.6,12.2Hz,1H),3.41(dd,J
=6.0,12.2Hz,1H),2.61(t,J=7.9Hz,2H),1.93(s,1
H),1.76(m,1H),1.65(m,2H);IR(CHCl3)3625,293
0,2102,1480cm-1;MS(EI),m/z256(7),254(4),22
6(16),224(18),199(39),198(62),197(37),19
6(60),171(76),169(75),130(27),129(26),90
(100);UV(EtOH)221nm(ε=11300),268nm(ε=36
8),276nm(ε=280)。
元素分析(C11H14BrN3Oとして): 理論値:C,46.50;H,4.97;N,14.79; 実測値:C,46.20;H,5.04;N,14.72。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 471/04 C12P 13/00 C07B 53/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(II): [式中、Eはヒドロキシまたはアミノであり;nは0また
    は1であり;E1はヒドロキシまたはカルボキシ保護基で
    ある] で示される、実質上純粋な6Rまたは6S異性体である化合
    物。
  2. 【請求項2】式(I): [式中、Eはヒドロキシまたはアミノであり;nは0また
    は1であり;E8はカルボキシ保護基であり;*を付した
    炭素は実質上純粋なRまたはS配置である] で示される化合物の製造方法であって、式(II): [式中、E1′−はヒドロキシであり、Eおよびnは前
    記と同意義である] で示される化合物を式(VIII): [式中、E7は独立してクロロ、メトキシまたはフェノキ
    シである] で示されるトリアジンと、次いで、式(IX): [式中、E8は前記と同意義である] で示されるL−グルタメートと、N−メチルモルホリン
    の存在下で反応させることからなる方法。
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