JP2954515B2 - 吸収式空調装置 - Google Patents

吸収式空調装置

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JP2954515B2
JP2954515B2 JP7280885A JP28088595A JP2954515B2 JP 2954515 B2 JP2954515 B2 JP 2954515B2 JP 7280885 A JP7280885 A JP 7280885A JP 28088595 A JP28088595 A JP 28088595A JP 2954515 B2 JP2954515 B2 JP 2954515B2
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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸収式冷凍サイク
ルを用いて室内の冷房が可能な吸収式空調装置に関する
もので、特に吸収式冷凍サイクルにおいて吸収熱を奪う
とともに、気化冷媒を凝縮させるための冷却水を冷却す
る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】吸収式冷凍サイクルには、吸収器で気化
冷媒が吸収液に吸収される際に発生する吸収熱を吸収す
るとともに、凝縮器で気化冷媒を冷却して液化凝縮させ
るための冷却水が用いられる。この冷却水は、吸収式冷
凍サイクルの外部に設置された冷却塔で冷却されて、再
利用される。つまり、冷却水は、吸収式冷凍サイクルで
加熱され、冷却塔で冷却される冷却水回路を循環する。
冷却水の冷却を行う冷却塔としては、冷却水を外気と触
れさせて放熱させるとともに、冷却水の一部を蒸発させ
て冷却水から気化熱を奪って冷却水を冷却する蒸発型が
広く用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の蒸発型の冷却塔
では、上述のように冷却水が外気に触れるため、外気中
に含まれる塵や煤などが冷却水に付着し、冷却水が汚れ
る。一方、蒸発型の冷却塔では、上述のように冷却水の
一部が蒸発して外気中に逃げる。このため、冷却水が蒸
発して減少する毎に冷却水を補充するのみでは、冷却水
に含まれて供給されるミネラル成分(Mg、Si、Ca
等)や、混入する塵や煤等によって冷却水回路中の冷却
水の濃度が徐々に濃くなる。
【0004】冷却水の濃度が塵や煤等の不純物で濃くな
ると、冷却塔から冷却水の汚れによる異臭が発生した
り、冷却水回路が不純物で詰まるなどの可能性がある。
そこで、蒸発型の冷却塔を用いて冷却水を冷却するもの
では、冷却水回路中に設けられた冷却水タンク内の冷却
水を排出させるとともに、給水手段によって冷却水タン
ク内に冷却水(例えば、水道水)の供給を行う冷却水の
ブローダウン運転を定期的に行っている。
【0005】ブローダウン運転の間隔が短いなど、ブロ
ーダウン運転による冷却水の給水量が必要以上に多い
と、水資源の無駄となるとともに、水道代金等が無駄に
かさむ不具合が生じる。 逆に、ブローダウン運転の間
隔が長いなど、ブローダウン運転による冷却水の給水量
が必要以上に少ないと、上述の不具合(異臭の発生や、
冷却水回路の詰まり等)が発生する。このため、ブロー
ダウン運転による冷却水の給水量は、適性な値に設定さ
れることが要求される。
【0006】しかるに、吸収式空調装置が設置される地
域によって、ブローダウン運転時に冷却水タンクへ供給
される水質が異なるため、広い地域で不具合が発生しな
いように、ブローダウン運転による冷却水の給水量を多
めに設定する傾向がある。このため、使用される地域に
よっては、冷却水の入替えが必要以上に多くなるため、
上述のように水資源の無駄となり、水道代金等が無駄に
かさむ。
【0007】また、ある程度、広い地域で不具合が発生
しないように、ブローダウン運転による冷却水の給水量
を多めに設定しても、空気中の塵や煤等が大変多い地域
や、供給される冷却水に含まれて供給されるミネラル成
分が大変多い地域では、上述の不具合が発生し、例えメ
ンテナンスを施しても、繰り返して上述の不具合が再発
してしまう。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上記の事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、あらゆる地域で水資源の無駄や水
道代金の無駄を抑えるとともに、あらゆる地域で異臭の
発生や冷却水回路の詰まり等の不具合を無くすことがで
き、例え冷却水の給水量による不具合が発生しても、そ
の不具合に対して対処することができる吸収式空調装置
の提供にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の吸収式空調装置
は、上記の目的を達成するために、次の技術的手段を採
用した。 〔請求項1の手段〕吸収式空調装置は、 a)吸収液を加熱させる加熱手段と、 b)この加熱手段で吸収液を加熱することによって吸収
液の一部を気化させる再生器、この再生器で発生した気
化冷媒を冷却して液化する凝縮器、この凝縮器で液化し
た液化冷媒を低圧下で蒸発させる蒸発器、この蒸発器で
蒸発した気化冷媒を吸収液に吸収させる吸収器、この吸
収器内の吸収液を前記再生器へ圧送する溶液ポンプを具
備する吸収式冷凍サイクルと、 c)前記吸収器において吸収熱を奪うとともに、前記凝
縮器で気化冷媒を冷却する冷却水を循環させる冷却水回
路と、 d)この冷却水回路に設けられ、冷却水を外気に触れさ
せて放熱する蒸発型の冷却塔と、 e)前記冷却水回路に設けられて冷却水を蓄えるととも
に、内部に蓄えられた冷却水を排出する排出手段を備え
た冷却水タンクと、 f)この冷却水タンク内に冷却水の供給を行う給水手段
と、 g)前記排出手段から前記冷却水タンク内の冷却水を排
出させるとともに、前記給水手段によって前記冷却水タ
ンク内に冷却水の供給を行う冷却水のブローダウン運転
手段と、 h)このブローダウン運転手段による冷却水の給水量を
変更する変更手段とを備える。
【0010】〔請求項2の手段〕請求項1の吸収式空調
装置において、前記排出手段は、前記冷却水タンクに設
けられた排出口で、前記変更手段は、複数の給水量の設
定を行うためのスイッチ手段で、前記ブローダウン運転
手段は、前記冷却水タンク内における前記排出口よりも
低く設定されたローレベル水位を検出するローレベルセ
ンサと、前記ローレベルセンサがローレベル水位を検出
した信号が与えられると前記給水手段を制御し、前記ス
イッチ手段で設定された給水量を前記冷却水タンクに供
給する制御装置とで構成されることを特徴とする。
【0011】〔請求項3の手段〕請求項1の吸収式空調
装置において、前記ブローダウン運転手段は、運転時間
をカウントするカウンターを備え、このカウンターによ
るカウント時間が設定時間に達する毎に、前記排出手段
から前記タンク内の冷却水を排出させるとともに、前記
給水手段によって前記冷却水タンク内に冷却水の供給を
行う冷却水のブローダウン運転を行い、前記変更手段
は、前記設定時間の変更を行うことを特徴とする。
【0012】〔請求項4の手段〕請求項1の吸収式空調
装置において、前記ブローダウン運転手段は、運転時間
をカウントするカウンターを備え、このカウンターによ
るカウント時間が設定時間に達する毎に、前記排出手段
から前記タンク内の冷却水を排出させるとともに、前記
給水手段によって前記冷却水タンク内に冷却水の供給を
行う冷却水のブローダウン運転を行い、前記変更手段
は、前記冷却水タンク内に供給される冷却水の供給量の
変更を行うことを特徴とする。
【0013】
【作用および発明の効果】
〔請求項1の作用および効果〕吸収式空調装置を設置す
る際、ブローダウン運転手段による冷却水の給水量を、
その設置される地域で使用される水質や、空気の汚れ状
態に応じた値になるように、変更手段で設定する。つま
り、給水手段によって冷却水タンク内に供給される冷却
水中に含まれるミネラル成分等が多い場合や、冷却塔が
設置される部位の空気が汚れている場合は、変更手段に
よってブローダウン運転手段による冷却水の給水量を多
く設定し、逆に、給水手段によって冷却水タンク内に供
給される冷却水中に含まれるミネラル成分等が少ない場
合や、冷却塔が設置される部位の空気がきれいな場合
は、変更手段によってブローダウン運転手段による冷却
水の給水量を少なく設定する。
【0014】この結果、吸収式空調装置が設置された水
質や空気質に関係なく、冷却水回路中の冷却水の濃度が
濃くなるのを防ぐことができ、結果的に冷却塔からの異
臭の発生や冷却水回路の詰まり等の不具合を無くすこと
ができるとともに、適切量の冷却水が使用されるのみで
あるため、水資源の無駄や水道代金の無駄を抑えること
ができる。
【0015】また、例え冷却水の給水量が多すぎる、あ
るいは少なすぎる等の不具合が発生しても、変更手段に
よってブローダウン運転手段による冷却水の給水量を変
更することによって、発生した不具合を繰り返さないよ
うに対処することができる。
【0016】〔請求項2の作用および効果〕冷却塔によ
る冷却水の蒸発が進むと、冷却水タンク内における水位
が低下する。冷却水タンク内の水位がローレベル水位ま
で低下すると、ローレベルセンサは、水位がローレベル
水位に低下した旨の信号(ブローダウン運転指示信号)
を制御装置に出力する。すると、制御装置は給水バルブ
を開き、変更手段であるスイッチ手段によって設定され
た給水量の冷却水が冷却水タンクに供給され、所定水位
以上の冷却水は、排出口から排水される。
【0017】冷却塔による冷却水の蒸発量が多い場合
は、急速に冷却水の濃度が上昇し、逆に冷却水の蒸発量
が少ない場合は、冷却水の濃度上昇は緩やかとなる。そ
こで、請求項2の吸収式空調装置では、冷却水の蒸発量
が多い場合はローレベル水位への低下頻度が高くなって
ブローダウン運転が多く行われて冷却水の濃度上昇を抑
え、逆に冷却水の蒸発量が少ない場合はブローダウン運
転は少なく行われ、結果的に冷却水の濃度上昇に応じて
自動的にブローダウン運転が行われる。
【0018】さらに、請求項2の吸収式空調装置では、
給水バルブを開くことによって、冷却水タンク内の冷却
水を排出口から溢れさせて排出している。このため、排
水バルブを用いることなく、冷却水の濃度上昇を防ぐこ
とができる。この結果、冷却水の濃度上昇を防ぐ手段に
おける故障確率を低く抑えることができ、吸収式空調装
置の信頼性を高めることができる。
【0019】〔請求項3の作用および効果〕ブローダウ
ン運転手段は、冷却水タンク内の水位に関係なく、運転
時間が、変更手段によって設定された設定時間に達する
毎に、給水バルブを開閉し、蒸発により減少した冷却水
量よりも過剰な冷却水を冷却水タンク内に供給し、冷却
水タンク内の冷却水の濃度を低下させる。この結果、水
位センサを用いることなくブローダウン運転を行うた
め、吸収式空調装置のコストを低く抑えることができ
る。
【0020】〔請求項4の作用および効果〕ブローダウ
ン運転手段は、冷却水タンク内の水位に関係なく、運転
時間が設定時間に達する毎に、給水バルブを制御して、
変更手段によって設定された供給量の冷却水を冷却水タ
ンク内に供給し、過剰供給される冷却水量(この量が変
更手段に変更される)によって、冷却水タンク内の冷却
水の濃度を低下させる。この結果、水位センサを用いる
ことなくブローダウン運転を行うため、吸収式空調装置
のコストを低く抑えることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明の吸収式空調装置
を、図に示す実施例に基づき説明する。 〔第1実施例の構成〕図1ないし図4は第1実施例を示
すもので、図1は室内の空調を行う2重効用型の吸収式
冷凍サイクルを用いた吸収式空調装置の概略構成図であ
る。
【0022】(吸収式空調装置1の概略説明)本実施例
の適用される吸収式空調装置1は、家庭用等に使用され
る比較的小型なもので、大別して、吸収液(本実施例で
は臭化リチウム水溶液)を加熱する加熱手段2と、2重
効用型の吸収式冷凍サイクル3と、吸収式冷凍サイクル
3で冷却または加熱された冷温水(室内を冷暖房するた
めの熱媒体、本実施例では水)で室内を空調する室内空
調手段4と、吸収式冷凍サイクル3内で主に気化冷媒
(本実施例では水蒸気)を冷やすために用いられる冷却
水を冷却する冷却水冷却手段5と、搭載された各電気機
能部品を制御する制御装置6とから構成される。
【0023】(加熱手段2の説明)本実施例の加熱手段
2は、燃料であるガスを燃焼して熱を発生させ、発生し
た熱によって吸収液を加熱するガス燃焼装置で、ガスの
燃焼を行うガスバーナ11、このガスバーナ11へガス
の供給を行うガス供給手段12、ガスバーナ11へ燃焼
用の空気を供給する燃焼ファン13等から構成される。
そして、ガスバーナ11のガス燃焼で得られた熱で、吸
収式冷凍サイクル3の沸騰器14を加熱し、沸騰器14
内に供給された低濃度吸収液(以下、低液)を加熱する
ように設けられている。
【0024】(吸収式冷凍サイクル3の説明)吸収式冷
凍サイクル3は、加熱手段2によって加熱される沸騰器
14を備え、この沸騰器14内に供給された低液が加熱
されることによって低液に含まれる冷媒(水)を気化
(蒸発)させて中濃度吸収液(以下、中液)にする高温
再生器15と、この高温再生器15内の気化冷媒の凝縮
熱を利用して、高温再生器15側から圧力差を利用して
供給される中液を加熱し、中液に含まれる冷媒を気化さ
せて中液を高濃度吸収液(以下、高液)にする低温再生
器16と、高温再生器15および低温再生器16からの
気化冷媒(水蒸気)を冷却して液化する凝縮器17と、
この凝縮器17で液化した液化冷媒(水)を真空に近い
圧力下で蒸発させる蒸発器18と、この蒸発器18で蒸
発した気化冷媒を低温再生器16で得られた高液に吸収
させる吸収器19とから構成される。
【0025】(高温再生器15の説明)高温再生器15
は、加熱手段2によって低液を加熱する上述の沸騰器1
4、およびこの沸騰器14から上方へ延びる沸騰筒21
を備える。この沸騰器14および沸騰筒21で沸騰して
低液から気化した気化冷媒は、沸騰筒21から円筒容器
形状の高温再生容器22内に吹き出る。この高温再生容
器22内に吹き出た高温の気化冷媒は、高温再生容器2
2の壁によって、低温再生器16内の中液の蒸発時の気
化熱として熱が奪われて冷却されて液化冷媒(水)にな
る。
【0026】高温再生容器22内には、沸騰器14で加
熱されて低液内の冷媒が気化した後の沸騰筒21内の中
液と、その周囲に溜められる液化冷媒(水)とを断熱す
るために、沸騰筒21の周囲に断熱仕切筒24を設けて
いる。この断熱仕切筒24は、上端が沸騰筒21の上端
と接合され、下端が沸騰筒21と隙間を隔てて設けら
れ、沸騰筒21と断熱仕切筒24との間に空気が侵入す
るように設けられている。なお、高温再生容器22で液
化し、断熱仕切筒24の外側に分離された液化冷媒
(水)は、下部に接続された液冷媒管25を通って凝縮
器17に導かれる。
【0027】(低温再生器16の説明)低温再生器16
は、高温再生容器22を覆う筒状容器形状の低温再生容
器31を備える。一方、沸騰筒21内の中液は、沸騰筒
21の下部に接続された中液管26を通って低温再生器
16に供給される。なお、中液管26には、オリフィス
等の絞り手段27が設けられている。この絞り手段27
は、後述する冷暖切替弁53が閉じられると、高温再生
器15と低温再生器16との圧力差を保った状態で中液
を流し、後述する冷暖切替弁53が開かれると中液を殆
ど流さない。
【0028】低温再生器16は、中液管26を通って供
給される中液を高温再生容器22の天井部分に向けて注
入する。低温再生容器31内の温度は、高温再生容器2
2内の温度に比較して低いため、低温再生容器31内の
圧力は高温再生容器22内の圧力に比較して低い。この
ため、中液管26から低温再生容器31内に供給された
中液は蒸発し易い。そして、中液が高温再生容器22の
天井部分に注入されると、高温再生容器22の壁によっ
て中液が加熱され、中液に含まれる冷媒の一部が蒸発し
て気化冷媒になり、残りが高液になる。
【0029】ここで、低温再生容器31の上方は、環状
容器形状の凝縮容器32の上側と、連通部33により連
通している。このため、低温再生容器31内で蒸発した
気化冷媒は、連通部33を通って凝縮容器32内に供給
される。一方、高液は、低温再生容器31の下部に落下
し、低温再生容器31の下部に接続された高液管34を
通って吸収器19に供給される。なお、低温再生容器3
1内の上側には、天井板35が設けられ、この天井板3
5の外周端と低温再生容器31との間には、気化冷媒が
通過する隙間36が設けられている。
【0030】(凝縮器17の説明)凝縮器17は、環状
容器形状の凝縮容器32によって覆われている。この凝
縮容器32の内部には、凝縮容器32内の気化冷媒を冷
却して液化させる凝縮用熱交換器37が配置されてい
る。この凝縮用熱交換器37は、環状のコイルで、内部
には冷却水が流れる。そして、低温再生器16から凝縮
容器32内に供給された液化冷媒は、凝縮用熱交換器3
7によって冷却されて液化し、凝縮用熱交換器37の下
方へ滴下する。
【0031】一方、凝縮容器32の下側には、上述の高
温再生器15から液冷媒管25を通って冷媒が供給され
る。なお、この供給冷媒は、凝縮容器32内に供給され
る際に、圧力の違い(凝縮容器32内は約70mmHg
の低圧)から、再沸騰し、気化冷媒と液化冷媒とが混合
した状態で供給される。また、凝縮容器32には、液化
冷媒を蒸発器18に導く液冷媒供給管38が接続されて
いる。この液冷媒供給管38には、凝縮容器32から蒸
発器18に供給される液化冷媒の供給量を調節する冷媒
弁39が設けられている。
【0032】(蒸発器18の説明)蒸発器18は、吸収
器19とともに、凝縮容器32の下部に設けられるもの
で、低温再生容器31の周囲に設けられた環状容器形状
の蒸発吸収容器41によって覆われている。この蒸発吸
収容器41の内部の外側には、凝縮器17から供給され
る液化冷媒を蒸発させる蒸発用熱交換器42が配置され
ている。この蒸発用熱交換器42は、環状のコイルで、
内部には室内空調手段4に供給される冷温水(熱媒体)
が流れる。そして、凝縮器17から液冷媒供給管38を
介して供給された液化冷媒は、蒸発用熱交換器42の上
部に配置された環状の冷媒散布具43から蒸発用熱交換
器42の上に散布される。
【0033】蒸発吸収容器41内は、ほぼ真空(例えば
6.5mmHg)に保たれるため、沸点が低く、蒸発用
熱交換器42に散布された液化冷媒は、大変蒸発しやす
い。そして、蒸発用熱交換器42に散布された液化冷媒
は、蒸発用熱交換器42内を流れる熱媒体から気化熱を
奪って蒸発する。この結果、蒸発用熱交換器42内を流
れる熱媒体が冷却される。そして、冷却された熱媒体
は、室内空調手段4に導かれ、室内を冷房する。
【0034】(吸収器19の説明)吸収器19は、上述
のように、蒸発吸収容器41に覆われる。そして、吸収
器19は、蒸発吸収容器41の内部の内側に、高液管3
4から供給される高液を冷却する吸収用熱交換器44が
配置されている。この吸収用熱交換器44は、環状のコ
イルで、内部には、コイル上に散布された高液を冷却す
る冷却水が供給される。なお、吸収用熱交換器44を通
過した冷却水は、凝縮器17の凝縮用熱交換器37を通
過した後、冷却水冷却手段5に導かれ、冷却される。そ
して冷却水冷却手段5で冷却された冷却水は、再び吸収
用熱交換器44に導かれる。
【0035】一方、吸収用熱交換器44の上部には、高
液管34から供給される高液を吸収用熱交換器44に散
布する環状の吸収液散布具45が配置される。吸収用熱
交換器44に散布された高液は、吸収用熱交換器44の
コイル表面を伝わって上方から下方へ落下する間に、蒸
発用熱交換器42において蒸発により生成された気化冷
媒を吸収する。この結果、蒸発吸収容器41の底に落下
した吸収液は、濃度が薄くなった低液となる。
【0036】蒸発吸収容器41の内部には、蒸発用熱交
換器42と吸収用熱交換器44との間に、筒状仕切壁4
6が配置されている。この筒状仕切壁46は、上方のみ
において蒸発吸収容器41の内部を連通するもので、蒸
発器18で生成された気化冷媒が筒状仕切壁46の上部
を介して吸収器19内に導かれる。
【0037】また、蒸発吸収容器41の底には、蒸発吸
収容器41の底の低液を沸騰器14に供給するための低
液管47が接続されている。この低液管47には、ほぼ
真空状態の蒸発吸収容器41内から沸騰器14に向けて
低液を流すために、溶液ポンプ48が設けられている。
【0038】(吸収式冷凍サイクル3における上記以外
の構成部品の説明)図1に示す符号51は、沸騰筒21
内から低温再生器16へ流れる中液と吸収器19から沸
騰器14へ流れる低液とを熱交換する高温熱交換器51
aと、低温再生器16から吸収器19へ流れる高液と吸
収器19から沸騰器14へ流れる低液とを熱交換する低
温熱交換器51bとを一体化した熱交換器である。な
お、高温熱交換器51aは、沸騰筒21から低温再生器
16へ流れる中液を冷却し、逆に吸収器19から沸騰器
14へ流れる低液を加熱するものである。また、低温熱
交換器51bは、低温再生器16から吸収器19へ流れ
る高液を冷却し、逆に吸収器19から沸騰器14へ流れ
る低液を加熱するものである。
【0039】また、本実施例の吸収式冷凍サイクル3に
は、上述の作動による冷房運転の他に、暖房運転を行う
ための暖房運転手段が設けられている。暖房運転手段
は、沸騰筒21の下部から、温度の高い吸収液を蒸発器
18の下部へ導く暖房管52と、この暖房管52を開閉
する冷暖切替弁53とから構成される。この冷暖切替弁
53は、暖房運転時に開弁して高温の吸収液を蒸発吸収
容器41内へ導き、蒸発器18の蒸発用熱交換器42内
を流れる冷温水を加熱するものである。
【0040】(室内空調手段4の説明)室内空調手段4
は、室内に設置された室内熱交換器54、この室内熱交
換器54を流れる蒸発器18を通過した冷温水と室内空
気とを強制的に熱交換し、熱交換後の空気を室内に吹き
出させるための室内ファン55を備える。
【0041】室内熱交換器54には、冷温水を循環させ
る冷温水回路56が接続され、この冷温水回路56に
は、冷温水を循環させる冷温水ポンプ57が設けられて
いる。なお、冷温水ポンプ57は、溶液ポンプ48を駆
動する兼用のモータによって駆動される。
【0042】冷温水回路56は、蒸発器18を通過した
冷温水を、室内熱交換器54に導き、室内空気と熱交換
した冷温水を再び蒸発器18へ導く水管で、この冷温水
回路56中には、室内熱交換器54と冷温水ポンプ57
の他に、冷温水を蓄えて、暖房時に膨張タンクとしての
機能を備えるとともに、冷温水回路56内に冷温水の補
充を行うシスターン58を備える。
【0043】このシスターン58には、内部へ冷温水
(水道水)を供給する給水管59が接続されている。こ
の給水管59には、シスターン58内へ冷温水の供給、
停止を行う給水バルブ60が設けられている。このシス
ターン58は、図示しない水位センサを備え、シスター
ン58内の冷却水の水位が低下すると、給水バルブ60
を開いてシスターン58内に冷温水を補充するように設
けられている。また、シスターン58には、オーバーフ
ローした冷温水を、冷却水として、後述する冷却水タン
ク65内へ導くオーバーフロー水供給手段59aが設け
られている。つまり、給水管59およびオーバーフロー
水供給手段59aによって、冷却水タンク65内に冷却
水の供給を行う給水手段が構成される。
【0044】(冷却水冷却手段5の説明)冷却水冷却手
段5は、蒸発型の冷却塔61、冷却水を循環させる冷却
水回路62、および冷却水回路62で冷却水を循環させ
る冷却水ポンプ63を備える。冷却塔61は、吸収器1
9および凝縮器17を通過した冷却水を、上方から下方
へ流し、流れている間に外気と熱交換して放熱するとと
もに、流れている間に一部蒸発させて、蒸発時に流れて
いる冷却水から気化熱を奪い、流れている冷却水を冷却
するもので、上方において冷却水を散布する散布部61
aと、冷却水が流れる広い表面積の蒸発部61bと、こ
の蒸発部61bを通過した冷却水を集める収集部61c
とから構成される。また、この冷却塔61は、蒸発部6
1bに空気流を生じさせ、蒸発部61bにおける冷却水
の蒸発および冷却を促進する冷却水ファン64を備え
る。
【0045】冷却水回路62は、吸収器19および凝縮
器17を通過して、温度の上昇した冷却水を、冷却塔6
1へ導き、この冷却塔61で冷却された冷却水を再び吸
収器19および凝縮器17へ送る水管で、この冷却水回
路62中には、冷却塔61と冷却水ポンプ63の他に、
冷却水を蓄える冷却水タンク65を備える。この冷却水
タンク65は、冷却塔61の下方で、且つシスターン5
8の下方に設置され、冷却塔61を通過した冷却水が供
給されるととともに、シスターン58でオーバーフロー
した水が供給されるように設けられている。
【0046】冷却水タンク65には、図2に示すよう
に、内部に所定量(例えば14リットル)を蓄え、それ
以上の水位の冷却水を外部にオーバーフロー排水する排
出口66を備える。なお、排出口66の周囲には、冷却
水タンク65に供給された冷却水が、希釈のために使用
されずに直接的に排出口66から排出されるのを防ぐた
めに、ガイド容器67が設けられている。
【0047】このガイド容器67により、冷却水タンク
65内は、2つに区画され、排出口66の存在しない側
に給水がなされ、新たに給水された水がすぐ排水され難
くし、混入する塵や煤等によって濃度の濃い冷却水が排
出口66から排水され易くなっている。なお、この排出
口66から排出される冷却水は、排出口66に接続され
た排水管68を介して下方へ排出される。
【0048】また、冷却水タンク65には、排出口66
よりも低く設定されたローレベル水位(例えば、排出口
66によって規定される水位よりも、2リットル少ない
12リットルの水位)を検出するローレベルセンサ71
が設けられるとともに、排出口66よりも低く、且つロ
ーレベル水位よりも高く設定されたハイレベル水位(例
えば、ローレベル水位よりも、1リットル多い13リッ
トルの水位)を検出するハイレベルセンサ72が設けら
れている。
【0049】そして、ローレベルセンサ71がOFF 信号
を発してローレベル水位を検出すると、その検出信号を
受けて、制御装置によるブローダウン運転が作動する。
この制御装置によるブローダウン運転(詳細は後述す
る)は、ローレベルセンサ71がローレベル水位を検出
すると、給水バルブ60を開く。給水バルブ60が開か
れ、シスターン58から溢れた水は、オーバーフロー水
供給手段59aを介して冷却水タンク65内へ導かれ、
冷却水タンク65内に冷却水を補給する。排出口66の
高さである所定水位(14リットルの水位)までの補充
が完了したのちも、後述するように、過剰に冷却水タン
ク65内に冷却水を供給して、排出口66からオーバー
フロー排水させ、その後、ブローダウン制御手段によっ
て給水バルブ60が閉じられる。つまり、冷却水タンク
65内への冷却水の補充が完了したのちも、冷却水が過
剰に冷却水タンク65に供給されて冷却水回路62中の
冷却水が希釈され、過剰供給された水量分は、排出口6
6から外部へ排出される。なお、給水バルブ60を介し
て冷却水タンク65へ供給される冷却水の量は、後述す
るスイッチ手段76によって設定された給水量となるよ
うに、後述するブローダウン運転手段によって制御され
る。
【0050】(制御装置6の説明)制御装置6は、上述
の冷媒弁39、溶液ポンプ48(冷温水ポンプ57)、
室内ファン55、冷暖切替弁53、給水バルブ60、冷
却水ポンプ63、冷却水ファン64などの電気機能部
品、および加熱手段2の電気機能部品(燃焼ファン1
3、ガス量調節弁73、ガス開閉弁74、点火装置75
等)を、使用者によって手動設定されるコントローラ
(図示しない)の操作指示や、複数設けられた各センサ
の入力信号に応じて通電制御するものである。
【0051】また、制御装置6には、複数の給水量の設
定を行うためのスイッチ手段76が接続されている。本
実施例のスイッチ手段76は、4種類の給水量(例え
ば、3.5リットル、4リットル、4.5リットル、5
リットル)の設定を行う2ビットの切替スイッチであ
る。そして、制御装置6は、後述するように、スイッチ
手段76の設定状態に応じて、給水バルブ60の開弁時
間を設定し、スイッチ手段76で設定された冷却水量を
供給する。
【0052】(ブローダウン制御手段の説明)制御装置
6は、上述したように、冷却水タンク65に設けられた
ローレベルセンサ71がローレベル水位を検出すると、
給水バルブ60を開弁して、冷却水タンク65内に冷却
水を補給するとともに、設定量の冷却水を過剰に冷却水
タンク65内に供給して冷却水を希釈するブローダウン
制御手段が設けられている。
【0053】このブローダウン制御手段による給水バル
ブ60の制御例を、図3のフローチャートを用いて説明
する。制御装置6が運転を開始すると、まず、ローレベ
ルセンサ71がローレベル水位を検出したか否かを判断
する(ステップS1 )。この判断結果がNOの場合はステ
ップS1 へ戻る。判断結果がYES の場合は、給水バルブ
60を開き、冷却水タンク65への冷却水の供給を開始
する(ステップS2 )。
【0054】つぎに、ハイレベルセンサ72がハイレベ
ル水位を検出したか否かを判断する(ステップS3 )。
この判断結果がNOの場合はステップS3 へ戻る。判断結
果がYES の場合は、ローレベル水位を検出してからハイ
レベル水位を検出するまでのカウント時間から、給水バ
ルブ60を開弁させるための開弁時間を決定する(ステ
ップS4 )。
【0055】具体的には、ローレベル水位を検出してか
らハイレベル水位を検出するまでに1リットルの冷却水
が冷却水タンク65に供給されるものであり、スイッチ
手段76が3.5リットルの給水量に設定されている場
合は、給水バルブ60の開弁時間は、(ローレベル水位
を検出してからハイレベル水位を検出するまでのカウン
ト時間)×3.5で決定され、スイッチ手段76が4リ
ットルの給水量に設定されている場合は、給水バルブ6
0の開弁時間は、(ローレベル水位を検出してからハイ
レベル水位を検出するまでのカウント時間)×4で決定
され、スイッチ手段76が4.5リットルの給水量に設
定されている場合は、給水バルブ60の開弁時間は、
(ローレベル水位を検出してからハイレベル水位を検出
するまでのカウント時間)×4.5で決定され、スイッ
チ手段76が5リットルの給水量に設定されている場合
は、給水バルブ60の開弁時間は、(ローレベル水位を
検出してからハイレベル水位を検出するまでのカウント
時間)×5で決定される。
【0056】つぎに、ローレベル水位を検出してからス
テップS4 で決定された開弁時間が経過したか否かの判
断を行う(ステップS5 )。この判断結果がNOの場合は
ステップS5 へ戻る。判断結果がYES の場合は、冷却水
タンク65に4リットルの冷却水の供給がなされたと判
断して、給水バルブ60を閉じ(ステップS6 )、その
後リターンする。
【0057】〔実施例の作動〕次に、吸収式空調装置1
の冷房運転の作動、およびこの冷房運転を行う際のブロ
ーダウン運転の作動を説明する。 (冷房運転の作動説明)吸収式空調装置1が起動される
と、各電気機能部品の作動により、加熱手段2および吸
収式冷凍サイクル3が作動する。吸収式冷凍サイクル3
は、加熱手段2が沸騰器14を加熱することにより、高
温再生器15および低温再生器16で気化冷媒が取り出
されるとともに、低温再生器16で高液が取り出され
る。
【0058】高温再生器15および低温再生器16で取
り出された気化冷媒は、凝縮器17で凝縮されて液化し
た後、蒸発器18の蒸発用熱交換器42に散布され、蒸
発用熱交換器42内の冷温水から気化熱を奪って蒸発す
る。このため、蒸発用熱交換器42を通過して冷却され
た冷温水は、室内空調手段4の室内熱交換器54に供給
されて室内を冷房する。
【0059】蒸発器18内で蒸発した気化冷媒は、筒状
仕切壁46の上方を通過して吸収器19内に流入する。
一方、吸収器19内では、低温再生器16で取り出され
た高液が吸収用熱交換器44に散布されており、この高
液に蒸発器18から流入した気化冷媒が吸収される。な
お、気化冷媒が高液に吸収される際に発生する吸収熱
は、吸収用熱交換器44によって吸収され、吸収能力の
低下が防止される。なお、吸収器19で気化冷媒を吸収
した高液は、低液となって溶液ポンプ48で吸い込ま
れ、再び沸騰器14内に戻され、上記のサイクルを繰り
返す。
【0060】(ブローダウン運転の作動説明)吸収式冷
凍サイクル3による上記の冷房運転中、凝縮器17およ
び吸収器19で加熱された冷却水は、冷却塔61の蒸発
部61bで、冷却水ファン64によって送風される外気
によって強制的に放熱するとともに、冷却水の一部が蒸
発する。このため、前回の冷却水のブローダウン運転に
よって、所定水位(排出口66に達する水位)であった
冷却水が、徐々に減少していく。
【0061】冷却水が蒸発し、冷却水タンク65内の水
位がローレベル水位に達っすると、制御装置6が給水バ
ルブ60を開弁して、スイッチ手段76で設定された冷
却水を冷却水タンク65に供給する。供給される冷却水
のうち、最初の2リットルは、冷却水タンク65の補充
に用いられ、その後の冷却水の希釈のために用いられ
る。つまり、冷却水タンク65に過剰な冷却水が供給さ
れることによって、冷却水の希釈が行われ、過剰に供給
された冷却水は排出口66から外部へ排水される。
【0062】つぎに、冷却水の平衡濃度を説明する。初
めに、図4の(a)に示すように、水位が所定水位に達
し、冷却水タンク65内の冷却水量がHで、この時の濃
縮倍率をxとする。ここで、図4の(b)に示すよう
に、B量の冷却水を加え、冷却水の希釈を行うと、冷却
水の濃縮倍率は次式によって表される。なお、B量(ス
イッチ手段76の操作によって変更可能な水量)の冷却
水が加えられると、過剰な冷却水は排出口66から排出
され、図4の(c)に示すように、水位が所定水位に戻
り、冷却水タンク65内の冷却水量はHに保たれる。
【数1】
【0063】冷却塔61で冷却水の蒸発が進み、図4の
(d)に示すように、冷却水がE量蒸発した時(冷却水
タンク65内の水位がローレベル水位に達した状態)の
冷却水の濃縮倍率は次式によって表される。
【数2】
【0064】そして、図4の(e)に示すように、冷却
水タンク65内に冷却水がE量供給された時の冷却水の
濃縮倍率は次式によって表される。
【数3】
【0065】つまり、平衡状態では、図4の(a)と、
図4の(e)とは同じ濃縮倍率で、平衡状態の濃縮倍率
x(ave)は、次式によって表される。なお、この計
算設定条件は、給水中における蒸発分は見込まれておら
ず、また冷却水タンク65内の濃度は均一なものとして
ある。
【数4】
【0066】ここで、冷却水タンク65の冷却水が所定
水位に達する水量Hが14リットル、蒸発によって補充
される水量Eが2リットル、希釈のために供給される水
量Bが例えば2リットルであるとすると、この時の平衡
状態は、各値を上記数式4に代入して求めると、2.1
4となる。一方、最大濃縮倍率は、蒸発によって最も冷
却水が少ない図4の(d)の状態で、上記各数値(水量
H=14リットル、水量E=2リットル、水量B=2リ
ットル)を数式3に代入して求めると、最大濃縮倍率は
2.33になる。
【0067】〔実施例の効果〕吸収式空調装置1は、最
初に設置される際に、ブローダウン運転によって入れ替
えられる冷却水の給水量を、その設置される地域で使用
される水質や、空気の汚れ状態に応じた値になるよう
に、設置者によるスイッチ手段76の操作によって設定
される。つまり、給水管59から供給される冷却水中に
含まれるミネラル成分等が多い場合や、冷却塔61が設
置される部位の空気が汚れている場合は、スイッチ手段
76によって冷却水の給水量が多く設定されて過剰供給
される冷却水量が多くなり、逆に、給水管59から供給
される冷却水中に含まれるミネラル成分等が少ない場合
や、冷却塔61が設置される部位の空気がきれいな場合
は、スイッチ手段76によって冷却水の給水量が少なく
設定されて過剰供給される冷却水量が少なくなる。
【0068】この結果、吸収式空調装置1が設置された
水質や空気質に関係なく、冷却水回路62中の冷却水の
濃度が所定の濃度よりも濃くなるのを防ぐことができ、
結果的に、冷却塔61からの異臭の発生や冷却水回路の
詰まり等の不具合を無くすことができるとともに、適切
量の冷却水が使用されるのみであるため、水資源の無駄
や水道代金の無駄を抑えることができる。
【0069】また、例え冷却水の給水量が多すぎる、あ
るいは少なすぎる等の不具合が発生しても、変更手段に
よってブローダウン運転手段による冷却水の給水量を変
更して、過剰供給される冷却水量を変更することによっ
て、発生した不具合を繰り返さないように対処すること
ができる。
【0070】一方、本実施例の吸収式空調装置1は、所
定水位以上の冷却水を排出する排出口66を用い、蒸発
によって減少した冷却水量よりも多い量の冷却水を冷却
水タンク65に供給することによって、冷却水回路62
内の冷却水の希釈を行う。この結果、排水バルブを廃止
でき、コストを抑えることが可能であるとともに、排水
バルブが故障する不具合が防がれ、吸収式空調装置1の
信頼性を高めることができる。
【0071】また、ローレベルセンサ71が、ローレベ
ル水位を検出した時に制御装置6が給水バルブ60を開
弁してブローダウン運転を行うため、冷却塔61におけ
る蒸発量が多い場合はブローダウン運転も多く行われ、
逆に蒸発量が少ない場合はブローダウン運転も少なく行
われ、結果的に希釈不足を防止するとともに、過剰なブ
ローダウン運転を抑えることができ、冷却水の供給の無
駄をなくすことができる。
【0072】さらに、ローレベルセンサ71がローレベ
ル水位を検出してから、ハイレベルセンサ72がハイレ
ベル水位を検出するまでの時間に応じて給水バルブ60
の開弁時間を決定するため、冷却水の供給水圧の変動に
よって異なる供給速度に関係なく、冷却水の実際の給水
量を、スイッチ手段76で設定した給水量と等しくする
ことができる。
【0073】なお、この実施例では、ブローダウン運転
時における給水量を、給水時間により設定した例を示し
たが、給水管59に水量センサを設けて、冷却水タンク
65内に供給される通過給水量自体を測定して設定して
も良い。なお、この場合は、ハイレベルセンサ72は不
要となる。
【0074】〔第2実施例〕上記の実施例では、ローレ
ベルセンサ71が、ローレベル水位を検出した時に制御
装置6が給水バルブ60を開弁してブローダウン運転を
行い、冷却水の給水量の変更としてのスイッチ手段76
で、複数に設定可能な給水量の冷却水を供給する例を示
したが、本実施例では、制御装置6内のカウンター(図
示しない)で冷房運転時間をカウントし、このカウンタ
ーによるカウント時間が、変更手段であるスイッチ手段
76によって複数の設定時間(例えば、20分間、30
分間、40分間、50分間)から選択された設定時間に
達する毎に、制御装置6が給水バルブ60を一定時間、
あるいは一定給水量供給されるまで開弁させてブローダ
ウン運転を行うものである。
【0075】この実施例では、第1実施例で示したロー
レベルセンサ71およびハイレベルセンサ72を廃止す
ることができ、この部品の減少によって吸収式空調装置
1のコストを低く抑えることができる。
【0076】なお、この実施例では、ブローダウン運転
の間隔を変更することによって給水量を複数段階に変更
する例を示したが、ブローダウン運転の間隔を一定と
し、給水バルブ60の開弁時間を複数段階に変更するこ
とで給水量の変更を行ったり、給水管59に水量センサ
を設けて、冷却水タンク65内に供給される通過給水量
自体を複数段階に変更することで給水量の変更を行って
も良い。
【0077】〔変形例〕上記の実施例では、冷却水タン
ク65内に冷却水の供給を行う給水手段として、シスタ
ーン58へ水を導く給水管59、およびシスターン58
からオーバーフローした水を冷却塔61を介して冷却水
タンク65に導くオーバーフロー水供給手段59aを用
いたが、冷却水を直接冷却水タンク65に導くように設
けても良い。
【0078】上記の実施例では、冷却水タンク65内か
ら冷却水を排水させるために、冷却水タンク65に冷却
水を過剰供給して、過剰分を排出口66からオーバーフ
ロー排出させる例を示したが、冷却水タンク65に排水
バルブを設け、この排水バルブを開閉して冷却水タンク
65内の冷却水を排出するように設けても良い。
【0079】上記の実施例では、吸収式冷凍サイクルの
一例として2重効用型の吸収式冷凍サイクル3を例に示
したが、1重効用型の吸収式冷凍サイクルでも良いし、
3重以上の多重効用型の吸収式冷凍サイクルでも良い。
また、低温再生器内に中液を注入する際、低温再生器1
6の上方から注入する例を示したが、下方から注入して
も良い。
【0080】加熱手段2の加熱源としてガスバーナ11
を用いたが、石油バーナや電気ヒータを用いたり、他の
装置(例えば内燃機関)の排熱を利用しても良い。凝縮
用熱交換器37、蒸発用熱交換器42、吸収用熱交換器
44をコイル状に設けた例を示したが、チューブアンド
フィンや、積層型熱交換器など他の形式の熱交換器を用
いても良い。
【0081】吸収液の一例として臭化リチウム水溶液を
例に示したが、冷媒にアンモニア、吸収剤に水を利用し
たアンモニア水溶液など他の吸収液を用いても良い。熱
媒体の一例として、水道水を用い、冷却水回路の冷却水
と共用した例を示したが、冷却水回路の冷却水とは異な
る不凍液やオイルなど他の熱媒体を用いても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸収式空調装置の概略構成図である。
【図2】冷却水タンクの概略構成図である。
【図3】制御装置によるブローダウン制御手段の作動を
示すフローチャートである。
【図4】冷却水タンクへの冷却水の補充を行う説明図で
ある。
【符号の説明】
1 吸収式空調装置 2 加熱手段 3 吸収式冷凍サイクル 5 冷却水冷却手段 6 制御装置(ブローダウン運転手段) 15 高温再生器 16 低温再生器 17 凝縮器 18 蒸発器 19 吸収器 48 溶液ポンプ 59 給水管(給水手段) 59a オーバーフロー水供給手段(給水手段) 61 冷却塔 62 冷却水回路 65 冷却水タンク 66 排出口(排出手段) 71 ローレベルセンサ(ブローダウン運転手段) 72 ハイレベルセンサ(ブローダウン運転手段) 76 スイッチ手段(変更手段)
フロントページの続き (72)発明者 福知 徹 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大 阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 古川 泰成 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大 阪瓦斯株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−75646(JP,A) 特開 平5−332631(JP,A) 特開 平9−138027(JP,A) 実公 昭48−31004(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F25B 15/00 306 F25B 15/00 F28C 1/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)吸収液を加熱させる加熱手段と、 b)この加熱手段で吸収液を加熱することによって吸収
    液の一部を気化させる再生器、この再生器で発生した気
    化冷媒を冷却して液化する凝縮器、この凝縮器で液化し
    た液化冷媒を低圧下で蒸発させる蒸発器、この蒸発器で
    蒸発した気化冷媒を吸収液に吸収させる吸収器、この吸
    収器内の吸収液を前記再生器へ圧送する溶液ポンプを具
    備する吸収式冷凍サイクルと、 c)前記吸収器において吸収熱を奪うとともに、前記凝
    縮器で気化冷媒を冷却する冷却水を循環させる冷却水回
    路と、 d)この冷却水回路に設けられ、冷却水を外気に触れさ
    せて放熱する蒸発型の冷却塔と、 e)前記冷却水回路に設けられて冷却水を蓄えるととも
    に、内部に蓄えられた冷却水を排出する排出手段を備え
    た冷却水タンクと、 f)この冷却水タンク内に冷却水の供給を行う給水手段
    と、 g)前記排出手段から前記冷却水タンク内の冷却水を排
    出させるとともに、前記給水手段によって前記冷却水タ
    ンク内に冷却水の供給を行う冷却水のブローダウン運転
    手段と、 h)このブローダウン運転手段による冷却水の給水量を
    変更する変更手段とを備える吸収式空調装置。
  2. 【請求項2】請求項1の吸収式空調装置において、 前記排出手段は、前記冷却水タンクに設けられた排出口
    で、 前記変更手段は、複数の給水量の設定を行うためのスイ
    ッチ手段で、 前記ブローダウン運転手段は、前記冷却水タンク内にお
    ける前記排出口よりも低く設定されたローレベル水位を
    検出するローレベルセンサと、 前記ローレベルセンサがローレベル水位を検出した信号
    が与えられると前記給水手段を制御し、前記スイッチ手
    段で設定された給水量を前記冷却水タンクに供給する制
    御装置とで構成されることを特徴とする吸収式空調装
    置。
  3. 【請求項3】請求項1の吸収式空調装置において、 前記ブローダウン運転手段は、運転時間をカウントする
    カウンターを備え、このカウンターによるカウント時間
    が設定時間に達する毎に、前記排出手段から前記タンク
    内の冷却水を排出させるとともに、前記給水手段によっ
    て前記冷却水タンク内に冷却水の供給を行う冷却水のブ
    ローダウン運転を行い、 前記変更手段は、前記設定時間の変更を行うことを特徴
    とする吸収式空調装置。
  4. 【請求項4】請求項1の吸収式空調装置において、 前記ブローダウン運転手段は、運転時間をカウントする
    カウンターを備え、このカウンターによるカウント時間
    が設定時間に達する毎に、前記排出手段から前記タンク
    内の冷却水を排出させるとともに、前記給水手段によっ
    て前記冷却水タンク内に冷却水の供給を行う冷却水のブ
    ローダウン運転を行い、 前記変更手段は、前記冷却水タンク内に供給される冷却
    水の供給量の変更を行うことを特徴とする吸収式空調装
    置。
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