JP2954354B2 - 造影用のテクネチウム‐99m標識ペプチド - Google Patents

造影用のテクネチウム‐99m標識ペプチド

Info

Publication number
JP2954354B2
JP2954354B2 JP6501622A JP50162294A JP2954354B2 JP 2954354 B2 JP2954354 B2 JP 2954354B2 JP 6501622 A JP6501622 A JP 6501622A JP 50162294 A JP50162294 A JP 50162294A JP 2954354 B2 JP2954354 B2 JP 2954354B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
peptide
phenyl
reagent
group
technetium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6501622A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07506592A (ja
Inventor
ディーン,リチャード・ティ
リスター−ジェイムズ,ジョン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Diatek Inc
Original Assignee
Diatek Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=25402435&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2954354(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Diatek Inc filed Critical Diatek Inc
Publication of JPH07506592A publication Critical patent/JPH07506592A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2954354B2 publication Critical patent/JP2954354B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K51/00Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo
    • A61K51/02Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo characterised by the carrier, i.e. characterised by the agent or material covalently linked or complexing the radioactive nucleus
    • A61K51/04Organic compounds
    • A61K51/08Peptides, e.g. proteins, carriers being peptides, polyamino acids, proteins
    • A61K51/082Peptides, e.g. proteins, carriers being peptides, polyamino acids, proteins the peptide being a RGD-containing peptide
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K51/00Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo
    • A61K51/02Preparations containing radioactive substances for use in therapy or testing in vivo characterised by the carrier, i.e. characterised by the agent or material covalently linked or complexing the radioactive nucleus
    • A61K51/04Organic compounds
    • A61K51/08Peptides, e.g. proteins, carriers being peptides, polyamino acids, proteins
    • A61K51/088Peptides, e.g. proteins, carriers being peptides, polyamino acids, proteins conjugates with carriers being peptides, polyamino acids or proteins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2123/00Preparations for testing in vivo

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 1.発明の分野 本発明は、放射線診断試薬およびペプチド、ならびに
標識放射線診断剤の製法に関する。さらに詳しくは、本
発明は、テクネチウム−99m(Tc-99m)と錯体を形成す
る放射線標識結合部位を介してTc-99mで標識した特異的
結合ペプチドよりなる、哺乳動物体内の部位を造影する
ためのシンチグラフィー造影剤に関する。特に、本発明
の該ペプチド試薬は、多価リンカー部位に共有結合し、
その結果、該多価リンカー部位が、複数の特異的結合ペ
プチドに共有結合し、該Tc-99m結合部位が、複数の特異
的結合ペプチド、多価リンカー部位、あるいは該特異的
結合ペプチドおよび該多価リンカー部位の両方に共有結
合する。かかる試薬の製造方法および製造用キット、な
らびにかかる試薬の使用方法も提供される。
2.先行技術の説明 核薬剤の分野では、(放射線トレーサーまたは放射線
医薬製剤と呼ばれている)体内投与した少量の放射性標
識トレーサー化合物の分布を検出することにより、ある
種の病理疾患の位置を決定し、またはその程度を評価す
る。これらの放射線医薬製剤を検出する方法は、一般的
に、造影法または放射線造影法として知られている。
放射線造影において、該放射線標識はガンマ線放射放
射性核種であって、ガンマ線検出カメラを用いて放射性
トレーサーの位置が決定される(しばしば、このプロセ
スはガンマ・シンチグラフィーと呼ばれている)。該放
射線トレーサーが病理部位(陽性コントラストという)
に局在するか、または別法として、該放射性トレーサー
がかかる病理部位に特に局在しないか(陰性コントラス
トという)のいずれかにより該放射性トレーサーが選抜
されるので、造影部位が検出できる。
放射線造影に有用な種々の放射線核種が知られてお
り、67Ga、99mTc(Tc-99m)、111In、123I、125I、169Y
bまたは186Reを包含する。ヒトにおける最適な放射線造
影には、数多くの要因を考慮しなければならない。検出
効率を最大化するためには、100ないし200keVの範囲の
ガンマ線エネルギーを放出する放射線核種が好ましい。
患者への吸収放射線量を最小限にとどめるため、該放射
線核種の物理的半減期は該造影工程が許容する限り短く
すべきである。いつ何時でも検査が行えるよう、臨床サ
イトで常に利用できる放射線核種源を有しておくのが有
利である。140keVのガンマ線を放射し、6時間の物理的
半減期を有し、モリブデン−99/テクネチウム−99m発生
機を容易に該部位に利用できるため、Tc-99mが好ましい
放射線核種である。
特異的結合ペプチド部位の特異的結合特性が所望の範
囲にわたっての放射能シグナルを濃縮するため、放射性
標識ペプチドを用いる造影方法の感度は、当該分野で公
知の他の放射線医薬製剤よりもはるかに高い。所望の標
的に特異的に結合する小さな合成ペプチドを、放射性ト
レーサーの基本として有利に用いることができる。これ
は:1.(それらを、バクテリアまたは哺乳動物細胞のご
とき生物系で産生させること、あるいはタンパク質断片
のごとき生物由来物質から単離することを要するのに対
して)それらは化学的に合成でき;2.それらが小さいた
め、標的に結合しなかった放射性トレーサーが身体から
迅速に除去され、それによりバックグラウンド(非標
的)放射能が減少し、標的が良好に見分けられる;なら
びに、3.小さなペプチドは、容易に化学的に操作して、
特定の結合部位へのそれらの親和性を最適化できるため
である。
ルーチン的に用いる放射線医薬製剤には、小さく容易
に合成される標識ペプチド分子が好ましい。患者に直接
注射でき、かつかかる部位に局在することにより病理部
位を造影できる小さな合成標識ペプチドの要望が明らか
にある。造影用の放射線核種としてのTc-99m特性、なら
びに放射性トレーサー分子としての特異的結合小合成ペ
プチドの有用性により、Tc-99m標識小合成ペプチドは、
ガンマシンチグラフィー用の放射性トレーサーとして明
らかな利点を提供する。
放射線標識蛋白および放射線標識ペプチドは、先行技
術にて報告されている。
エジ(Ege)ら、米国特許第4,832,940号は、局在した
T−リンパ球を造影するための放射線標識ペプチドを教
示している。
オレキサ(Olexa)ら、1982年、欧州特許出願第82301
7009号は、架橋フィブリンから単離したフラグメント
E1、架橋フィブリンから単離したフラグメントE2ならび
にフラグメントE1およびE2の間のアミノ酸配列媒介を有
するペプチドから選択される医薬上許容される放射線標
識ペプチドを開示している。
ランビー(Ranby)ら、1988年、PCT/US88/02276号
は、放射線標識化合物をフィビリンに共有結合させるこ
とを特徴とする、動物に沈着したフィブリンを検出する
方法を開示している。
ハドリー(Hadley)ら、1988年、PCT/US88/03318号
は、 (a)標識し弱毒化した血栓性蛋白を患者に投与し、こ
こに、該標識物がフィブリン結合ドメイン以外の血栓蛋
白部位に結合し;(b)患者中の該標識血栓性蛋白の分
布パターンを検出する、段階よりなるフィブリン−血小
板塊をイン・ビボ(in vivo)で検出する方法を教示し
ている。
リース(Lees)ら、1989年、PCT/US89/01854号は、動
脈造影用の放射線標識ペプチドを教唆している。
ソベル(Sobel)、1989年、PCT/US89/02656号は、放
射線標識し酵素的に不活性化させた組織プラスミノーゲ
ン活性化因子を用いて動物中の1またはそれを超える血
栓位置を決定する方法を開示している。
スタットル(Stuttle)、1990年、PCT/GB90/00933号
は、配列アルギニン−グリシン−アスパラギン酸(RG
D)よりなり、イン・ビボでRGD結合部位に結合できる、
3ないし10個のアミノ酸を含有する放射性標識したペプ
チドを開示している。
マラガノア(Maraganore)ら、1991年、PCT/US90/046
42号は、 (a)阻害部位;(b)リンカー部位;および(c)ア
ニオン結合部位よりなる放射線標識血栓阻害剤を開示し
ている。
ロッドウェル(Rodwell)ら、1991年、PCT/US91/0311
6号は、「分子認識単位」と「エフェクタードメイン」
との結合物を開示している。
ツビス(Tubis)ら、1968年、インターナショナル・
ジャーナル・オブ・アプライド・ラディエーションズ・
アンド・アイソトープス(Int.J.Appl.Rad.Isot.)第19
:835-840頁は、ペプチドをテクネチウム−99mで標識
することを記載している。
サンドレハーゲン(Sundrehagen)、1983年、インタ
ーナショナル・ジャーナル・オブ・アプライド・ラディ
エーションズ・アンド・アイソトープス(Int.J.Appl.R
ad.Isot.)第34巻:1003頁は、ポリペプチドをテクネチ
ウム−99mで標識することを記載している。
放射線造影には最適であるが、Tc-99mの化学は、他の
化学要素として徹底的には研究されておらず、このよう
な理由によりテクネチウム−99mで放射線標識する方法
は豊富ではない。Tc-99mは、普通、Tc-99m過テクネチウ
ム酸(TcO4 -;+7酸化状態でのテクネチウム)とし
て、通常、モリブデン−99m/テクネチウム−99m発生機
から得る。しかしながら、過テクネチウム酸は他の化合
物に良好に結合しない。しかるに、ペプチドを放射線標
識するため、Tc-99m過テクネチウム酸をもう1つの形態
に転化しなければならない。テクネチウムは、水溶液中
にて安定なイオンを形成しないため、Tc-99mが分解し
て、不溶性の二酸化テクネチウムに転化するか、過テク
ネチウム酸に戻るのを阻害するに十分な動力学的および
熱力学的な安定性を有する配位錯体の形態でかかる溶液
中にて保持しなければならない。
放射線標識の目的には、テクネチウムイオンを囲む全
ての供与体基が単一のキレート配位子として供されるキ
レートとして、Tc-99m錯体が形成されるのが特に有利で
ある。これは、該キレーターと該ペプチドとの間の単一
のリンカーを通してキレート化Tc-99mがペプチドに共有
結合するのを可能にする。
これらの配位子は、時々、キレート部位と結合する部
位を有する二官能性キレート剤といわれている。かかる
化合物は、先行技術で公知である。
ビルネ(Byrne)ら、米国特許第4,434,151号は、造影
する器官または組織に局在できる末端アミノ含有化合物
に放射線核種をカップリングさせるホモシステイン チ
オラクトン由来の二官能性キレート剤を記載している。
フリッツバーグ(Frizberg)、米国特許第4,444,690
号は、2,3−ビス(メルカプトアセトアミド)プロパノ
エートに基づく一連のテクネチウム−キレート剤を記載
している。
ビルネ(Byrne)ら、米国特許第4,571,430号は、造影
する器官または組織に局在できる末端アミノ含有化合物
に放射線核種をカップリングできる、放射線核種キレー
ト用の新規なホモシステイン チオラクトン二官能性キ
レート剤を記載している。
ビルネ(Byrne)ら、米国特許第4,575,556号は、造影
する器官または組織に局在できる末端アミノ含有化合物
に放射線核種をカップリングできる、放射線核種キレー
ト用の新規なホモシステイン チオラクトン二官能性キ
レート剤を記載している。
デビソン(Davison)ら、米国特許第4,673,562号は、
主に腎機能モニター剤として用いる、ビスアミド−ビス
チオ−配位子およびその塩の錯体をキレートするテクネ
チウムを記載している。
ニコロッティ(Nicolotti)ら、米国特許第4,861,869
号は、抗体のごとき生物分子と複合体を形成させるのに
有用な二官能性カップリング剤を記載している。
フリッツバーグ(Frizberg)ら、米国特許第4,965,39
2号は、蛋白標識用のS−保護メルカプトアセチルグリ
シルグリシンに基づく種々のキレーターを記載してい
る。
フリッツバーグ(Frizberg)ら、欧州特許出願第8610
0360.6号は、テクネチウム標識造影剤の製造に有用なジ
チオール、ジアミノ、もしくはジアミドカルボン酸また
はアミン錯体を記載している。
ディーン(Dean)ら、1989年、PCT/US89/02634号は、
蛋白およびペプチドを放射線標識するための二官能性カ
ップリング剤を記載している。
フラナガン(Franagan)ら、欧州特許出願第9030642
8.5号は、一セットの有機キレート分子を介しての合成
ペプチド断片のTc-99m標識を開示している。
アルバート(Albert)ら、欧州特許出願WO 91/01144
号は、成長因子、ホルモン、インターフェロンおよびサ
イトカインに関連し、放射線核種キレート基に共有結合
した特異的認識ペプチドよりなる、放射線標識ペプチド
を用いた放射線造影を開示している。
ディーン(Dean)、(出典明示して本明細書の一部と
みなす)同時係属米国特許出願第07/653,012号は、イン
・ビボ放射線造影用の特異的結合ペプチドに共有結合し
たTc-99mキレート基よりなる、ペプチドを製造するため
の試薬および方法を教示している。
バイド(Baidoo)およびリーバー(Lever)、1990
年、バイオコンジュゲート・ケミストリー(Bioconjuga
te Chem.)第1巻:132-137頁は、カチオン性テクネチウ
ム錯体を供するビスアミン ビスチオール基を用いて生
体分子を標識する方法を記載している。
システインまたはメルカプト酢酸のごときチオール含
有基を単に付加することによりペプチドを放射線標識す
ることができる。かかる工程は先行技術にすでに記載さ
れている。
シュチャット(Schochat)ら、米国特許第5,061,641
号は、少なくとも1の「垂れ下がった(pendent)」ス
ルヒドリル基よりなる蛋白を直接に放射線標識すること
を開示している。
ディーン(Dean)ら、(出典明示して本明細書の一部
とみなす)同時係属米国特許出願第07/807,062号は、遊
離チオールを含有する結合基を介して蛋白を放射線標識
することを教示している。
ゴードマンス(Goedemans)ら、PCT出願番号WO 89/07
456号は、環状チオール化合物、特に2−イミノチオラ
ンおよび誘導体を用いて蛋白を放射線標識することを記
載している。
トーンバック(Thornback)ら、EPC出願番号第904022
06.8号は、チオール含有化合物、特に2−イミノチオラ
ンを用いた、放射線標識蛋白またはペプチドの製造およ
び使用を記載している。
スタットル(Stuttle)、PCT出願番号WO 90/15818号
は、RGD−含有オリゴペプチドのTc-99m標識を記載して
いる。
特異的結合ペプチドをTc-99mで標識することは可能で
あるにもかかわらず、いくつかのかかるペプチドは低い
結合部位親和性を示し、それにより、十分なラジオアイ
ソトープが標的部位に局在して放射線造影を形成するに
は不十分な標的部位へのペプチド結合の強さとなる。こ
の問題を解決する努力において、特異的結合ペプチド繰
り返し単位の線状配列よりなるペプチドが先行技術に記
載されている。
ロッドウェル(Rodwell)ら、1991年、PCT/US91/0311
6号は、線状配列のペプチド配列RGDを開示している。
しかしながら、特異的結合ペプチド単位の別の配列が
好ましいであろう。
発明の概要 本発明は、放射線造影剤の製造に有用な試薬を提供す
る。本発明は、シンチグラフィー検出可能な造影を形成
するのに十分なイン・ビボの標的部位への親和性を有す
る、複数の特異的結合ペプチド部位よりなる試薬を提供
する。複数の特異的結合ペプチド部位を本発明の試薬に
取り込むことにより、個々の結合親和性がイン・ビボの
シンチグラフィー検出可能な造影を形成するのに十分で
ない特異的結合ペプチドを使用できるようにしている。
他の場合においては、ある種の特異的結合ペプチドによ
り形成される別の方法で許容されるシンチグラフィー造
影の改良が、本発明の試薬を用いて達成される。
本発明は、多価リンカー部位に共有結合した複数の特
異的結合ペプチド部位よりなるシンチグラフィー造影剤
を製造するための試薬を提供し、ここに、テクネチウム
−99m結合部位は、該特異的結合ペプチド、該多価リン
カー部位、または該特異的結合ペプチドおよび該多価リ
ンカー部位の両方に共有結合している。また、本発明
は、かかるペプチド試薬より製造するTc-99m標識シンチ
グラフィー造影剤も提供する。本発明の該特異的結合ペ
プチドは、イン・ビボで標的に特異的に結合するペプチ
ドよりなる。
本発明の第一の態様において、本発明は、多価結合部
位に共有結合した、各々3-100個のアミノ酸を有する、
多数の特異的結合ペプチドよりなり、さらに、複数の該
特異的結合ペプチド、該多価リンカー部位、またはその
両方に共有結合しているTc-99m結合部位よりなる、哺乳
動物体内部位を造影するためのTc-99m標識されうる試薬
を提供する。本発明の好ましい具体例は、線状および環
状の特異的結合ペプチドよりなる。
第二の態様において、本発明は、多価結合部位に共有
結合した、3-100個のアミノ酸配列を有する多数の特異
的結合ペプチドよりなり、さらに、複数の該特異的結合
ペプチド、該多価結合部位、またはその両方に共有結合
しているTc-99m結合部位よりなる、哺乳動物体内部位を
造影するためのTc-99m標識されうる試薬を提供し、ここ
に、該Tc-99m結合部位は、式: C(pgp)s-(aa)-C(pgp)s [式中、C(pgp)は保護されたシステインであっ
て、(aa)はアミノ酸である]を有する。好ましい具体
例において、該アミノ酸はグリシンである。好ましい具
体例において、該ペプチドは、3ないし30個のアミノ酸
よりなる。本発明の好ましい具体例は、線状および環状
の特異的結合ペプチドよりなる。
第三の態様において、本発明は、多価結合部位に共有
結合した、3-100個のアミノ酸配列を有する多数の特異
的結合ペプチドよりなり、さらに、複数の該特異的結合
ペプチド、多価リンカー部位、またはその両方に共有結
合しているTc-99m結合部位よりなる、哺乳動物体内部位
を造影するためのTc-99m標識されうる試薬を提供し、こ
こに、該Tc-99m結合部位は、式: A1-CZ1(B1)-[C(R1R2)]m-X1 [式中、A1はH、HOOC、H2NOCまたは−NHOC; B1はSHまたはNHR3; X1はH、メチル、SHまたはNHR3; Z1はHまたはメチル; R1およびR2は、独立して、Hまたは低級アルキル; R3はH、低級アルキルまたは−C=O; nは0、1または2; B1がNHR3である場合、X1はSH、Z1はHであってnは1
または2;X1がNHR3である場合、B1はSH、Z1はHであって
nは0または2;B1がHである場合、A1はHOOC、H2NOC、
または−NHOC、X1はSH、Z1はHであってnは0または1;
Z1がメチルである場合、X1はメチル、A1はHOOC、H2NOC
または−NHOC、B1はSHであってnは0;ここに、チオール
基は還元型である]を有する。
好ましい具体例において、該ペプチドは、3ないし30
個のアミノ酸よりなる。本発明の好ましい具体例は、線
状および環状の特異的結合ペプチドよりなる。
もう一つの具体例において、本発明は、多価結合部位
に共有結合した、3-100個のアミノ酸を有する多数の特
異的ペプチドよりなり、さらに、複数の該特異的結合ペ
プチド、該多価リンカー部位、またはその両方に共有結
合しているTc-99m結合部位よりなる、哺乳動物体内部位
を造影するためのTc-99m標識されうるペプチド試薬を提
供し、ここに、該Tc-99m結合部位は、式: [本発明の目的には、この構造を有する放射線標識結合
部位は、ピコリン酸(Pic)に基づく部位をいうであろ
う] または [式中、XはHまたは保護用基であって、(amino aci
d)はいずれかのアミノ酸を意味する]を有する。本発
明の目的には、この構造を有する放射線標識結合部位
は、ピコリルアミン(Pica)に基づく部位をいうであろ
う。好ましい具体例において、該アミノ酸はグリシンで
あって、Xはアセトアミドメチル保護用基である。さら
なる好ましい具体例において、該ペプチドは3ないし30
個のアミノ酸よりなる。本発明の好ましい具体例は、線
状および環状の特異的結合ペプチドよりなる。
さらにもう1つの本発明の具体例は、多価結合部位に
共有結合した、3-100個のアミノ酸を有する多数の特異
的結合ペプチドよりなり、さらに、該特異的結合ペプチ
ド、該多価リンカー部位、またはその両方に共有結合す
るTc-99m結合部位よりなる、哺乳動物体内部位を造影す
るためのTc-99m標識されうるペプチド試薬を提供し、こ
こに、該Tc-99m結合部位は、式: [式中、各Rは、独立して、H、CH3またはC2H5でもよ
く;各(pgp)sは、独立して、チオール保護用基またはH
でもよく;m、nおよびpは、独立して、2または3;A2
線状もしくは環状の低級アルキル、アリール、複素環、
それらの組合せまたは誘導体であって;Xはペプチドであ
る];および (式中、各Rは、独立して、H、CH3またはC2H5;m、n
およびpは、独立して、2または3;Aは線状もしくは環
状の低級アルキル、アリール、複素環、それらの組合せ
または誘導体;VはHまたはCO−ペプチド;R4はHまたは
ペプチド;但し、VがHである場合、R4はペプチドで、
R4がHである場合、Vはペプチド[本発明の目的のた
め、これらの構造を有する放射線標識結合部位は、「BA
T」部位と呼ばれるであろう]本発明の好ましい具体例
は、線状および環状の結合ペプチドよりなる。)を有す
る。
本発明の試薬は、該特異的結合ペプチドもしくは該放
射線標識結合部位またはその両方が多価結合部位に共有
結合しているものとして提供される。本発明の多価結合
部位は、特異的結合ペプチドまたはTc-99m結合部位に共
有結合できる少なくとも2つの同一リンカー官能基より
なる。好ましいリンカー官能基は、第一級または第二級
アミン、ヒドロキシル基、カルボン酸基またはチオール
反応性基である。好ましい具体例において、該多価結合
部位は、共有結合して分岐多価結合部位を形成する多数
の多価形成部分よりなる。好ましい具体例において、該
多価結合部分はリジン、ビス−サクシンイミジルメチル
エーテル(BSME)、4−(2,2−ジメチルアセチル)安
息香酸(DMAB)、トリス(サクシンイミジルエチル)ア
ミン(TSEA)、N−[2−(N′,N′−ビス(2−サク
シンイミドエチル)アミノエチル)]−N6,N9−ビス
(2−メチル−2−メルカプトプロピル)−6,9−ジア
ザノナンアミド(BAT-BS)、4−(O-CH2CO‐Gly-Gly.a
mide)アセトフェノン(ETAC)およびビス−サクシンイ
ミドヘキサン(BSH)よりなる。
また、本発明は、本発明の試薬とTc-99mとの錯体であ
るシンチグラフィー造影剤および本発明の試薬をTc-99m
で放射線標識する方法からもなる。本発明により提供さ
れる放射線標識錯体は、還元剤の存在下に本発明の試薬
とTc-99mとを反応させることにより形成される。好まし
い還元剤は、限定しないが、亜ジチオン酸イオン、第一
スズイオン、および第一鉄イオンを包含する。また、本
発明の錯体は、本明細書で提供した予め還元したTc-99m
錯体のリガンド交換により、本発明の試薬をTc-99mで標
識することによっても形成される。
また、本発明は、Tc-99mで放射線標識した本発明の試
薬であるシンチグラフィー造影剤を製造するためのキッ
トも提供する。本発明の試薬をTc-99mで標識するための
キットは、予め定めた量の本発明の試薬またはその混合
物および該試薬をTc-99mで標識するのに十分な量の還元
剤を含有する密閉バイアルよりなる。
本発明は、イン・ビトロ(in vitro)で化学合成する
ことにより本発明の試薬を製造する方法を提供する。好
ましい具体例において、ペプチドは、固相ペプチド合成
法により合成する。
本発明は、イン・ビボ・ガンマシンチグラフィー造影
を得ることにより、哺乳動物体内部位を造影するTc-99m
標識試薬であるシンチグラフィー造影剤を用いる方法を
提供する。これらの方法は、有効診断量の本発明のTc-9
9m放射線標識試薬を投与し、哺乳動物体内部位に局在し
たTc-99mにより放出されるガンマ線を検出することより
なる。
本発明の特に好ましい具体例は、以下のある種の好ま
しい具体例および請求の範囲のさらに詳細な説明から明
らかとなるであろう。
図面の簡単な説明 Fig.1は、実施例5に記載する本発明のTc-99m標識シ
ンチグラフィー造影剤を用いた、雑種犬体内の深静脈血
栓造影のガンマシンチフォトを図示する。
発明の詳細な説明 本発明は、多価結合部位に共有結合した、3-100個の
アミノ酸配列を有する多数の特異的結合ペプチドよりな
り、さらに、該特異的結合ペプチド、該多価リンカー部
分またはその両方に共有結合したTc-99m結合部位よりな
る、哺乳動物体内の標的部位を造影するTc-99m標識シン
チグラフィー造影剤を製造するためのペプチド試薬を包
含する試薬を提供する。
このTc-99mの核特性および放射性特性が理想的なシン
チグラフィー造影剤とするため、このアイソトープで標
識することは本発明の利点である。このアイソトープ
は、140keVの単一光子エネルギーおよび約6時間の放射
性半減期を有し、99Mo-99mTc発生機から容易に入手でき
る。先行技術で公知の他の放射線核種は、さらに長期の
有効半減期を有するか(例えば、67.4時間の半減期を有
する111In)または毒性である(例えば、125I)。
放射線標識結合部位と、本発明により提供されるチオ
ール保護用基[(pgp)s]に共有結合したチオールを包含
するような部位に共有結合したペプチドとにおいて、該
チオール保護用基は、同一または異なっていてもよく: −CH2−アリール、(アリールは、フェニルまたはアル
キルもしくはアルキルオキシ置換フェニル); −CH−(アリール)2、(アリールは、フェニルまたは
アルキルもしくはアルキルオキシ置換フェニル); −C−(アリール)3、(アリールは、フェニルまたは
アルキルもしくはアルキルオキシ置換フェニル); −CH2−(4−メトキシフェニル); −CH−(4−ピリジル)(フェニル)2; −C(CH3)3 −9−フェニルフルオレニル; −CH2NHCOR(Rは非置換または置換アルキルもしくはア
リール); −CH2−NHCOOR(Rは非置換または置換アルキルもしく
はアリール); −CONHR(Rは非置換または置換アルキルもしくはアリ
ール); −CH2−S−CH2−フェニル であるが、これらに限定されるものでない。
好ましい保護用基は、式−CH2−NHCORを有し、ここ
に、Rは1ないし8個の炭素原子を有する低級アルキ
ル、フェニル、あるいは低級アルキル、ヒドロキシル、
低級アルコキシ、カルボキシ、または低級アルコキシカ
ルボニルで置換されたフェニルである。最も好ましい保
護用基は、アセトアミドメチル基である。
本発明の各特異的結合ペプチドを含有する具体例は、
アミノ酸配列よりなる。本発明で用いるアミノ酸なる語
は、天然に生じるものおよびその他の全てのL−ならび
にD−アミノ酸を包含させることを意図する。本発明に
より提供される特異的結合ペプチドよりなる試薬は、限
定しないが、以下のものを包含する(以下のペプチド中
のアミノ酸は、特に示さない限りL−アミノ酸であ
る): (アミノ酸の単一略字は、ジー・ツバイ(G.Zuba
y),バイオケミストリー(Biochemistry)、(第2
版)、1988年(マクミラン・パブリッシング:ニュー・
ヨーク(MacMillen Publishing:New York)33頁);他
の略字は表Iの脚注に見い出すことができる)。本発明
により提供される試薬のこのリストは例示的なものであ
って、限定またはは排除を意味するものではなく、本明
細書中に開示されるペプチドの組合せまたはその同等物
よりなる該試薬が本発明のいずれのキレート部位に共有
結合してもよいこと、ならびに、本明細書中に開示した
ごとき結合基よりなるかかるペプチドおよびキレート基
の組合せを包含することは本発明の範囲内であることを
は当業者に容易に理解されるであろう。
多価結合部位は、本発明の該特異的ペプチド、該Tc-9
9m結合部位、またはその両方に共有結合している。本発
明により提供される多価結合部位は、特異的結合ペプチ
ドまたはTc-99m結合部位に共有結合しうる少なくとも2
つのリンカー官能基よりなる。かかる官能基は、限定し
ないが、第一級および第二級アミン、ヒドロキシ基、カ
ルボン酸基およびチオール反応基を包含する。多価結合
部位は、好ましくは、特異的結合ペプチドまたはテクネ
チウム−99m結合部位に共有結合しうる少なくとも3つ
の官能基よりなる。好ましい多価結合部位は、リジン、
ホモリジン、オルニチン、アスパラギン酸およびグルタ
ミン酸のごときアミノ酸;線状および環状のアミンおよ
びポリアミン;ポリカルボン酸;ならびにジ−およびト
リマレイミドのごとき活性化さえたチオールを包含す
る。
また、その中で、該多価結合部位が、共有結合して分
岐した多価結合部位を形成する多数の多価結合部位より
なる具体例が好ましい。本発明の目的には、「分岐し
た」多価形成部位なる語は、限定しないが、式: を有する多価結合部位を包含させることを意図する。
本発明の特異的結合ペプチドは、イン・ビトロで化学
的に合成できる。かかるペプチドは、一般的にアミノ酸
シンセサイザー上で有利に製造できる。本発明のペプチ
ドは、当業者によく知られた技術を用いて、イン・ビト
ロの化学合成の間に、該放射線標識結合部位をペプチド
に共有結合させておいて合成できる。共有結合の特異的
部位が決定できるため、合成の間には該放射線標識部位
に共有結合させたかかるペプチドが有利である。
本発明の放射線標識結合部位は、ペプチド合成の間に
標的特異的ペプチドに導入することもできる。ピコリン
酸(Pic−)よりなる具体例[例えば、Pic-Gly-Cys(保
護用基)−]については、該放射線標識結合部位を、合
成において最後の(すなわち、アミノ−末端)残基とし
て合成できる。加えて、ピコリン酸を含有する放射線標
識結合部位を、リジンのε−アミノ基に共有結合させ
て、例えば、該ペプチド鎖のいずれの位置にも導入しう
るαN(Fmoc)‐Lys-εN[Pic-Gly-Cys(保護用
基)]を供してもよい。標的結合ペプチドへの導入の簡
単な様式を提供するため、この配列は特に有利である。
同様にして、該ピコリルアミン(Pica)を含有する放
射線標識結合部位[−Cys(保護用基)−Gly-Pica]
も、ペプチド合成の間に、配列[−Cys(保護用基)−G
ly−]を該ペプチド鎖のカルボキシル末端に包含させる
ことにより製造できる。該樹脂からの該ペプチドの切断
の後、該ペプチドのカルボキシル末端を活性化し、ピコ
リルアミンにカップリングさせる。この合成経路は、反
応性の側鎖官能基がマスクされた(保護された)ままで
あって、該ピコリルアミンの結合の間に反応しないこと
を要する。
該Pic-Gly-Cys−キレーターを含有する小合成ペプチ
ドの例を以下の実施例に提供する。本発明は、これらの
キレーターを実質的にいずれかのペプチドに導入して、
中性錯体としてTc-99mを保持する放射線標識ペプチドを
得ることを提供する。
また、本発明は、中性錯体としてTc-99mを保持した放
射線標識ペプチドを供する、Tc-99mで標識しうるビスア
ミン ビスチオール(BAT)キレーターを導入する特異
的結合小合成ペプチドも提供する。
放射線標識テクネチウムと本発明の試薬との錯体形成
においては、テクネチウム錯体、好ましくはTc-99m過テ
クネチウム酸の塩を、還元剤の存在下に本発明の試薬と
反応させる。好ましい還元剤としては、亜ジチオン酸イ
オン、第一スズイオンおよび第一鉄イオンが挙げられ;
最も好ましい還元剤は塩化第一スズである。さらなる好
ましい具体例において、該還元剤は固相還元剤(solid-
phasereducing agent)である。便宜には、錯体および
かかる錯体を製造する手段は、予め定めた量の標識すべ
き本発明の試薬と、該試薬をTc-99mで標識するのに十分
な量の還元剤とを含有する密閉バイアルよりなるキット
形態で提供される。別法として、本発明の試薬と、予め
形成させたテクネチウムのラービル錯体およびトランス
ファーリガンドとして公知の他の化合物とを反応させる
ことによって該錯体を形成してもよい。このプロセス
は、リガント交換として公知であって、当業者によく知
られている。該ラービル錯体は、例えば、酒石酸、クエ
ン酸、グルコネートおよびマンニトールのごときトラン
スファーリガントを用いて形成しうる。本発明で有用な
Tc-99m過テクネチウム酸塩中には、ナトリウム塩のごと
きアルカリ金属塩、またはアンモニウム塩もしくは低級
アルキルアンモニウム塩が包含される。
本発明の好ましい具体例において、テクネチウム−99
m標識試薬を製造するためのキットが提供される。適量
の試薬を、き該試薬をTc-99mで標識するのに十分な量の
塩化第一スズまたは固相還元剤のごと還元剤を含有する
バイアルに導入する。適量の(例えば、酒石酸、クエン
酸、グルコネートおよびマンニトールのごとき)前記し
たトランスファーリガンドも含有できる。本発明に関す
るテクネチウム−99m標識シンチグラフィー造影剤は、
適量のTc-99mまたはTc-99m錯体を該バイアルに導入し、
以下の実施例4に記載の条件下にて反応させることによ
り製造できる。また、該キットは、例えば、浸透圧を調
整するための医薬上許容される塩、緩衝液、保存料等の
ごとき通常の医薬調整物質も含有できる。該キットの成
分は、液状、凍結または乾燥形態でもよい。好ましい具
体例において、キット成分は凍結乾燥形態にて提供され
る。本発明に関する放射線標識シンチグラフィー造影試
薬は、以下の実施例3記載の条件下に反応させることに
より製造してもよい。
本発明により提供される放射性標識試薬は、適当な放
射能を有して提供される。Tc-99m放射性錯体の形成にお
いては、mL当たり約0.01ミリキューリー(mCi)ないし1
00mCiの濃度の放射能を含有する溶液中の放射性錯体を
形成するのが一般的に好ましい。
本発明により提供されるテクネチウム−99m標識シン
チグラフィー造影剤は、哺乳動物体内部位を視覚化する
のに用いることができる。本発明によると、該テクネチ
ウム−99m標識シンチグラフィー造影剤は、単一ユニッ
ト注射用量にて投与する。本発明によると、放射線標識
の後に、滅菌セーライン溶液または血漿のごとき当業者
に公知のいずれの通常の担体を利用しても、種々の器
官、腫瘍等を診断的に造影する注射溶液を製造すること
ができる。一般的に、投与すべき該ユニット用量は、約
0.01mCiないし約100mCi、好ましくは、1mCiないし20mCi
の放射能を有する。ユニット投与量で注射すべき溶液
は、約0.01mLないし約10mLである。静脈内投与した後
に、数分以内に該器官または腫瘍のイン・ビボ造影が起
こりうる。しかしながら、所望により、該放射線標識試
薬を患者に投与した後、数時間またはさらに長くにおい
てさえ造影が起こりうる。ほとんどの場合において、投
与した用量のうち十分な量が、約0.1時間以内に造影す
べき領域に蓄積して、シンチフォトをとるのを可能とす
るであろう。診断目的のシンチグラフィー造影のいずれ
の常法も、本発明により利用することができる。
本発明により提供される該テクネチウム−99m標識試
薬および錯体は、セーライン水性媒質のごとき静脈内注
射用のいずれの通常の媒質、または血液血漿媒質中にて
静脈内投与してもよい。また、かかる媒質は、例えば、
浸透圧を調整するための医薬上許容される塩、緩衝液、
保存料等のごとき通常の医薬調整物質も含有してもよ
い。好ましい媒質は、ノーマル・セーラインおよび血漿
である。
これらの化合物を製造し標識する方法は、以下の実施
例にさらに十分に説明されている。これらの実施例は、
前記した方法のある種の態様および有利な結果を説明し
ている。これらの実施例は、例示的に示されており、限
定するものではない。
実施例1 BATキレーターの合成 A.N-BoC-N′−(5−カルボキシペンチル)−N,N′−ビ
ス(2−メチル−2−トリフェニルメチルチオプロピ
ル)エチレンジアミンの合成 a.2−メチル−2−(トリフェニルメチルチオ)プロパ
ナールの合成 無水THF(2L)に溶解したトリフェニルメチルメルカ
プタン(362.94g、1.31mol、100mol%)を、アルゴン下
に氷浴中で冷却した。水素化ナトリウム(油中の60%;5
4.39g、1.35mol、104mol%)を、少量ずつ20分間にわた
り添加した。次いで、2−ブロモ−2−メチルプロパノ
ール(206.06g、1.36mol、104mol%;スチーブンス(St
evens)とギリス(Gillis)、1957年、ジャーナル・オ
ブ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティー(J,Amer.
Chem.Soc.)、第79巻:3448-51頁)を、20分間にわた
り徐々に添加した。該反応混合物を室温まで温度上昇さ
せ、12時間撹拌した。該反応を水(1L)でクエンチし、
ジエチルエーテル(3×1L)で抽出した。該エーテル抽
出物を合わせ、飽和NaCl溶液(500mL)で洗浄し、Na2SO
4上で乾燥し、濾過した。該溶媒を減圧下に留去して、
濃厚な橙色の油を得た。該粗油をトルエン(200mL)に
溶解し、熱ヘキサンで2Lに希釈した。その混合物を焼結
ガラス漏斗を通して濾過し、−5°に12時間冷却した。
生成した白色の結晶性固形物を濾過により回収して、26
6.36gの標題化合物(収率59%)を得た。得られた化合
物の融点は、83−85℃と測定された。核磁気共鳴特性付
け実験により以下の分子特性を得た:1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ1.24(s,6H,2CH3),7.2−
7.35(m,9H),7.59−7.62(m,6H),8.69(s,H,−COH)13 C NMR(75MHz,CDCl3):δ22.86,55.66,67.48,126.8
5,127.75,129.72,144.79,197.31 b.N,N′−ビス(2−メチル−2−トリフェニルメチル
チオプロピル)エチレンジアミンの合成 エチレンジアミン(1.3mL、0.0194mol、100mol%)
を、メタノール(40mL)および無水THF(40mL)に溶解
した2−メチル−2−(トリフェニルメチルチオ)プロ
パナール(13.86g、0.0401mol、206mol%)にアルゴン
下にて添加し、酢酸を滴下することにより該pHをpH6に
調整した。その溶液を20℃にて20分間撹拌した。シアノ
ホウ水素化ナトリウム(1.22g、0.0194mol、100mol%)
を添加し、その反応物を室温にて3時間撹拌した。シア
ノホウ水素化ナトリウム(1.08g)をさらに添加し、そ
の反応物を20℃にて17時間撹拌した。シアノホウ水素化
ナトリウムの最後分部(1.02g)を添加し、その反応物
をアルゴン下にて6時間加熱還流した。その反応を0.5M
のHCl(100mL)でクエンチし、酢酸エチル(2×100m
L)で抽出した。その有機抽出物を合わせ、順次、2MのN
aOH(60mL)、飽和NaCl溶液(60mL)で洗浄し、乾燥(N
a2SO4)し、濾過した。その溶媒を減圧下に留去して、1
6.67gの粗生成物が得られ、これをトルエン/ヘキサン
から結晶化させて10.20g(収率73%)の標題化合物の白
色結晶を得た。得られた化合物の融点は、83−86℃と測
定された。721(MH+)のm/zをFABMS分析で得た。核磁
気共鳴特徴付け実験により以下の分子特性を得た:1 H NMR(300MHz,CDCl3):δ1.12(s,12H,4CH3),1.64
(s,4H,N-CH2‐C(Me)2‐S),2.52(s,4H,N-CH2‐CH2
N),5.31(S,2H,2-NH),7.12-7.30(m,18H,Ar),7.62-
7.65(m,12H,Ar) c.N−(5−カルボエトキシペンチル)−N,N′−ビス
(2−メチル−2−トリフェニルメチルチオプロピル)
エチレンジアミンの合成 K2CO3(1.92g、13.9mmol、100mol%)、続いて5−ブ
ロモバレリン酸エチル(3.30mL、20.8mmol、150mol%)
を、CH3CH(60mL)中のN,N′−ビス(2−メチル−2−
トリフェニルメチルチオプロピル)エチレンジアミン
(10.03g、13.9mmol)に添加した。その反応物(3.30m
L、20.8mmol、150mol%)をアルゴン下に一晩加熱還流
した。次いで、その溶液を濃縮してペーストとし、0.25
MのKOH(100mL)および酢酸エチル(100mL)の間に分配
させた。その水層を酢酸エチル(1×50mL)で抽出し、
合わせた酢酸エチル層を50mLの水およびNaCl溶液(2×
50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、橙色の油に濃縮し
た。フラッシュクロマトグラフィー(300gのフラッシュ
シリカ、100%のCHCl3から5%のMeOH/CHCl3)により精
製して、純粋な標題化合物(7.75g、収率66%)を得
た。(化合物C55H64N2O2S2の計算分子量849.24に比し
て)849の(MH+)をFABMS分析で得た。
d.N-Boc-N′−(5−カルボキシペンチル)−N,N′−ビ
ス(2−メチル−2−トリフェニルメチルチオプロピ
ル)エチレンジアミンの合成 1MのKOH(25mL、25.0mmol、274mol%)、続いて水(2
50mL)を、ジオキサン(200mL)中のN−(5−カルボ
エトキシペンチル)−N,N′−ビス(2−メチル−2−
トリフェニルメチルチオプロピル)エチレンジアミン
(7.75g、9.13mmol)に添加した。次いで、均一な溶液
が得られるまで撹拌しつつ、ジオキサンを滴下した。そ
の反応物を、一晩徐々に加熱還流した。ロータリーエバ
ポレーターによりほとんどのジオキサンを留去し、1Mの
KH2PO4および飽和NaHCO3で溶液のpHを〜7〜8に調整し
た。次いで、該溶液を酢酸エチル(3×75mL)で抽出
し、合わせた有機層をNaCl溶液(50mL)で洗浄し、Na2S
O4で乾燥し、濃縮して、泡状物/固形物(6.35g、収率8
5%)を得た。
上記反応からの粗精製物に、(BOC)2O(3.35g、15.4mm
ol、200mol%)、CH3CN(50mL)および塩化メチレン(5
0mL)、続いてトリエチルアミン(1.0mL、7.2mmol、93m
ol%)を添加した。その反応物を、アルゴン下に室温に
て一晩撹拌した。次いで、その反応溶液を濃縮して、水
(100mL)および酢酸エチル(50mL)の間に分配させ
た。その水層を酢酸エチル(1×50mL)で抽出し、合わ
せた酢酸エチル層を、5%クエン酸およびNaCl溶液(各
々50mL)で洗浄し、次いで、乾燥(Na2SO4)して橙色油
に濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(200gのフ
ラッシュシリカ、100%のCDCl3から5%のメタノール/
クロロホルム)により精製して、純粋な標題化合物N-Bo
c-N′−(5−カルボキシペンチル)−N,N′−ビス(2
−メチル−2−トリフェニルメチルチオプロピル)エチ
レンジアミン(2.58g、収率36%)を得た。(化合物 C
58H68N2O4S2の計算値921.31に比して)921の(MH+)を
FABMS分析により得た。
B.N-Boc-N′−(5−カルボキシペンチル)−N,N′−ビ
ス−[2−(4−メトキシベンジルチオ)−2−メチル
プロピル]エチレンジアミンの合成 a.N,N′−ビス−[2−(4−メトキシベンジルチオ)
−2−メチルプロピル]−エチレンジアミンの合成 メタノール(500mL)中のN,N′−ビス(2−メルカプ
ト−2−メチルプロピル)エチレンジアミン(11.23g、
47,5mmol;ディジオ(DiZio)ら、1991年、バイオコンジ
ュゲート・ケミストリー(Bioconjugate Chem.)第2
:353頁およびコルビン(Corbin)ら、1976年、ジャー
ナル・オブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Che
m.)第41巻:489頁参照)の溶液を、氷/水浴中にて冷却
し、次いで、気体アンモニアで45分間にわたり飽和させ
た。これに、塩化4−メトキシベンジル(17.0mL、125m
mol、264mol%)を添加した。この反応物を、アルゴン
下で撹拌しつつ一晩放置して室温に温めた。この溶液を
濃縮してペーストととし、次いで、ジエチルエーテル
(150mL)および0.5MのKOH(200mL)の間に分配させ
た。さらに、その水層をジエチルエーテル(2×50mL)
で抽出した。合わせた有機層を、NaCl溶液で洗浄し、清
澄無色な油性物に濃縮した。該油性物をジエチルエーテ
ル(200mL)に溶解し、次いで、さらなる沈澱が見当た
らなくなるまでジオキサン中の4.0MのHClで酸性化し
た。濾過によりその白色沈澱物を収集し、ジエチルエー
テルで洗浄した。該白色固形物をpH〜2にて熱水から再
結晶させた。濾過によりその生成物を収集し、29.94gの
モノ−およびジ−HCl塩の混合物を得た。該HCl塩を、1M
のKOH(100mL)および酢酸エチル(100mL)の間に分配
させた。その水層を酢酸エチル(2×30mL)で抽出し、
合わせた有機層をNaCl溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、
濃縮して淡黄色油の遊離塩基として純粋な生成物を得た
(18.53g、収率82%)。核磁気共鳴特徴付け実験により
以下の分子特性を得た:1 H NMR(300MHz1,CDCL3):δ7.25(d,4H,J=9),6.83
(d,4H,J=9),3.78(s,6H),3.67(s,4H),2.63(s,4
H),2.56(s,4H),1.34(s,12H) b.N−(5−カルボエトキシペンチル)−N,N′−ビス−
[2−(4−メトキシベンジルチオ)−2−メチルプロ
ピル]エチレンジアミンの合成 CH3CN(50mL)中のN,N′−ビス−[2−(4−メトキ
シベンジルチオ)−2−メチルプロピル]−エチレンジ
アミン(4.13g、8.66mmol)に、K2CO3(1.21g、8.75mmo
l、101mol%)、続いて5−ブロモ吉草酸エチル(2.80m
L、17.7mmol、204mol%)を添加した。その反応物を還
流温度にて一晩撹拌し、次いで、真空中にてペーストに
濃縮した。その残渣を、酢酸エチル(100mL)および0.5
MのKOH(100mL)の間に分配した。その水層を酢酸エチ
ル(1×50mL)で抽出し、合わせた有機層をNaCl溶液
(50mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、黄色油(〜6g)に
濃縮した。純相分取用HPLC(25分間にわたり、100%のC
HCl3から5%のメタノール/クロロホルム)により精製
して、純粋な標題化合物(1.759g、収率34%)を得た。
(C33H52N2O4S2の計算値604.90に比して)605の(MH
+)をFABMS分析により得た。核磁気共鳴特徴付け実験
により以下の分子特性を得た:1 H NMR(300MHz、CDCl3):δ7.25(d,4H,J=8.5),6.8
3(d,4H,J=8.5),4.13(q,2H,J=7),3.793(s,3H),
3.789(s,3H),3.74(s,2H)3.67(s,2H),2.6(m,10
H),2.31(t,2H,J=7),1.6(m,2H),1.5(m,2H),1.3
4(s,12H),1.28(t,3H,J=7) c.N-Boc-N′−(5−カルボキシペンチル)−N,N′−ビ
ス−[2−(4−メトキシベンジルチオ)−2−メチル
プロピル]エチレンジアミンの合成 THF(40mL)中のN−(5−カルボキシペンチル)−
N,N′−ビス−[2−(4−メトキシベンジルチオ)−
2−メチルプロピル]エチレンジアミン(586mg、0.969
mmol)に、水(30mL)および1MのKOH(2.5mL、2.5mmo
l、260mol%)を添加した。その均一な溶液をゆっくり
ぢと一晩加熱還流した。次いで、その溶液を室温に冷却
し、ロータリーエバポレーターにてTHFを留去した。そ
の残渣を、H2Oで50mLに希釈し、該pHを1MのHClで〜2〜
3に調整した。その溶液を酢酸エチル(3×30mL)で抽
出し、合わせた有機層をNaCl溶液(50mL)で洗浄し、Na
2SO4で乾燥し、濃縮して未精製酸(422mg、収率75%)
を得た。
前記反応からの該粗生成物に、CH3CN(40mL)および
(BOC)2O(240mg、1.10mmol、150mol%)、続いてトリエ
チルアミン(0.200mL、1.43mmol、196mol%)を添加し
た。その均一な溶液を、アルゴン下に室温にて一晩撹拌
した。次いで、その溶液をペーストに濃縮し、酢酸エチ
ル(25mL)および1MのKH2PO4(25mL)の間に分配させ
た。その有機層を5%のクエン酸(2×25mL)およびNa
Cl溶液(25mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、黄色油性物
に濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(50mLのフ
ラッシュシリカゲル、100%のクロロホルムから15%の
メタノール/クロロホルム)により精製して、純粋な標
題化合物N-Boc-N′−(5−カルボキシペンチル)−N,
N′−ビス−[2−(4−メトキシベンジルチオ)−2
−メチルプロピル]エチレンジアミン(344mg、収率70
%)を得た。(C36H56N2O6S2も計算値676.97に比して)
677の(MH+)をFABMS分析により得た。核磁気共鳴特徴
付け実験により以下の分子特性を得た:1 H NMR(300MHz、CDCl3):δ7.20(d,4H,J=7),6.79
(d,4H,J=7),3.75(S,3H),3.74(S,3H),3.68(M,4
H),3.35(M,4H),2.65(M,2H),2.53(M,4H),2.31
(M,2H),1.59(M,2H),1.43(S,11H),1.30(S,6H),
1.26(S,6H) C.BAT-BM(N−[2−N′,N′−ビス(2−マレイミド
エチル)アミノエチル)]−N6,N9−ビス(2−メチル
−2−トリフェニルメチルチオプロピル)−6,9−ジア
ザノナンアミド)の合成 BAT-BMは以下のごとく製造した。BAT酸(N9−(t−
ブトキシカルボニル)−N6,N9−ビス(2−メチル−2
−トリフェニルメチルチオプロピル)−6,9−ジアザノ
ナン酸)(10.03g、10.89mmol)および75mLの乾燥塩化
メチレンCH2Cl2)を、磁性撹拌機およびアルゴン・バル
ーンを装備した250mLの丸底フラスコに添加した。この
溶液に、ジイソプロピルカルボジイミド(3.40mL、21.7
mmol、199mol%)、続いてN−ヒドロキシ−スクシンイ
ミド(3.12g、27.1mmol、249mol%)を添加した。この
溶液は、1時間以内に濁り始めることが観察され、さら
に室温にて合計4時間撹拌しつつインキュベートした。
次いで、30mLの塩化メチレン中のトリス(2−アミノエ
チル)アミン(30mL、200mmol、1840mol%)の溶液を添
加し、撹拌を一晩続けた。次いで、その反応混合物を減
圧下に濃縮し、その残渣を酢酸エチル(150mL)および
0.5Mの炭酸カリウム(K2CO3;150mL)の間に分配させ
た。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、濃縮して粗生
成物N−[2−N′,N′−ビス(2−アミノエチル)ア
ミノエチル)]−N9−(t−ブトキシカルボニル)−
N6,N9−ビス(2−メチル−2−トリフェニルメチルチ
オプロピル)−6,9−ジアザノナンアミドを泡状物/油
として得た。
この粗生成物を、磁性撹拌気体を装備し、300mLのTHF
を含有した1000mLの丸底フラスコに添加し、次いで、30
mLの飽和重炭酸ナトリウム(NaHCO3)、100mLの水およ
びN−メトキシカルボニルマレイミド(6.13g、39.5mmo
l、363mol%)を添加した。この均一な混合物を室温に
て一晩撹拌した。ロータリー・エバポレーターにより該
混合物からTHFを留去し、その水性残渣を酢酸エチル
(2×75mL)で2回抽出した。これら抽出物の合わせた
有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥
し、媒質濾過器を通して濾過し、約12gの粗生成物に濃
縮した。液体クロマトグラフィー(250gの二酸化ケイ素
/クロロホルム→クロロホルム中の2%メタノールのグ
ラジエントにて溶出)により精製して、5.3gの純粋な精
製物(N−[2−(N′,N′−ビス(2−マレイミドエ
チル)アミノエチル)])−N9−(t−ブトキシカルボ
ニル)−N6,N9−ビス(2−メチル−2−トリフェニル
メチルチオプロピル)−6,9−ジアザノナンアミド(収
率40%に相当)、あわせて、再精製により純粋な生成物
が得られる粗生成物約5gも得た。精製した生成物の化学
分析は、以下のごとくBAT-BMとしてのそれを同定した:1 H NMR(200MHz、CDCl3):δ0.91(12H,s),1.38(9H,
s),1.2-1.6(4H,m),2.06(2H,s),2.18(2H,t,J=
7),2.31(4H,m),2.55(2H,t,J=5),2.61(4H,t,J
=6),2.99(2H,s),3.0-3.3(4H,m),3.46(4H,t,J=
6),6.49(−NH,t,J=4),6.64(4H,s),7.1-7.3(18
H,m),7.6(12H,t,J=17) D.[BAT]−結合(εN)Lys(αNε‐Fmoc)[N−ε
−(N9−t−ブトキシカルボニル)−N6,N9−ビス[2
−メチル−2−(トリフェニルメチルチオ)プロピル]
−6,9−ジアザノナノイル)−N−α−Fmoc-lysineの合
成 撹拌機およびアルゴン・バルーンを装備した100mLの
一首丸底フラスコを、50mLのCH2Cl2中のN9−(t−ブト
キシカルボニル)−N6,N9−ビス[2−メチル−2(ト
リフェニルメチルチオ)プロピル]−6,9−ジアザノナ
ン酸(BAT酸;3.29g、3.57mmol)で室温にて満たした。
これに、ジイソプロピルカルボジイミド(DIC;580μ
L、3.70mmol、104mol%)、直後に続いてN−ヒドロキ
シスクシンイミド(HOSu;432mg、3.75mmol、105mol%)
を添加した。その反応物を室温にて一晩撹拌し、その間
に白色沈殿物が発生した。その混合物を濾過し、その濾
液を固形泡状物に濃縮した。100mLの丸底フラスコ中の
その粗泡状物を、75mLのジメトキシエタンおよび水の2:
1混合物に溶解した。この均一の溶液に、N−α−Fmoc
−塩酸リジン(1.52g、3.75mmol、105mol%)、続いてK
2CO3(517mg、3.74mmol、105mol%)を添加し、その黄
色溶液を室温にて一晩撹拌した。次いで、その溶液を、
100mLの酢酸エチルおよび100mLの水を含有する250mLの
エルレンマイヤー・フラスコ(erlenmeyer flask)に注
いだ。その有機層を分離し、水層をさらに50mLの酢酸エ
チルで抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)
で1回洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、黄色固形物に濃縮し
た。この粗生成物を低圧液体クロマトグラフィー(150g
のSiO2、CHCl3中のCHCl3−>10%メタノールで溶出)に
より精製した。このように、3.12gの命名した化合物を
製造した(収率69%)。該精製生成物の化学分析によ
り、以下のごとくその同定が確認された:1 H NMR(300MHz、CDCl3):δ0.88(12H,s,broad),1.0
5-1.45(19H,m),1.8-2.1(4H,m),1.8-2.47(4H,m),
2.75-3.2(6H,m),3.9-4.3(4H,m),7.2(22H,m),7.6
(16H,s,bound) FABMSのMH+により1270.6と予想され、1272であること
が見い出された。
E.BAM(N1−(t−ブトキシカルボニル)−N1,N4−ビ
ス[2−メチル−2−(トリフェニルメチルチオ)プロ
ピル]−1,4,10−トリアザデカンの合成 スターラー・バー、還流コンデンサーおよびアルゴン
・バルーンを付した250mLの一首丸底フラスコを、50mL
のCH3CNおよび30mLのジオキサン中のN1,N4−ビス[2
−メチル−2−(トリフェニルメチルチオ)プロピル]
−エチレンジアミン(BAT-I;10.0g、14.01mmol)で満た
した。これに、N−(5−ブロモペンチル)−フタルイ
ミド(8.04g、27.1mmol、194mol%)、続いてK2CO3(2.
95g、21.3mmol、152mol%)を添加した。その混合物を
アルゴン下にて2日間加熱還流した。次いで、その反応
混合物を濃縮し、その残渣を150mLの水および150mLの酢
酸エチルの間に分配させた。その有機層を分離して、
(約pH10の)水層を50mLの酢酸エチルでさらに抽出し
た。合わせた有機層をブライン(75mL)で1回洗浄し、
Na2SO4上で乾燥し、油性物に濃縮した。低圧液体クロマ
トグラフィー(300gのSiO2、CHCl3中のCHCl3−>2%の
メタノールで溶出)により精製し、9.20gの9−フタル
イミド−N1,N4−ビス[2−メチル−2−(トリフェニ
ルメチルチオ)プロピル]−1,4−ジアザノナンを黄色
泡状物(収率70%)として得た。この中間体の精製した
生成物の化学分析により、以下のごとくその同定が確認
された:1 H NMR(300MHz、CDCl3):δ1.01(6H,s),1.03(6H,
s),1.15-1.4(2H,t),1.98(2H,s),2.10(2H,s),2.2
8(2H,m),2.45(3H,m),3.68(2H,t),7.15-7.35(18
H,m),7.62(12H,t),7.72(2H,m),7.85(2H,m) FABMSのMH+により935.4と予想され、936であることが
見い出された。
スターラー・バーを付した500mLの一首丸底フラスコ
を、75mLのCH3CNおよび20mLのCH2Cl2中の9−フタルイ
ミド−N1,N4−ビス[2−メチル−2−(トリフェニル
メチルチオ)プロピル]−1,4−ジアザノナン(8.83g、
9.43mmol)で満たした。これに、K2CO3(1.30g、9.41mm
ol、100mol%)、続いて、重炭酸ジ−tert−ブチル(2.
15g、9.85mmol、104mol%)を添加し、その反応物を室
温にて一晩撹拌した。次いで、その反応混合物を濃縮
し、各々100mLの水および酢酸エチルの間に分配させ
た。その有機層を分離し、水層を50mLの酢酸エチルでさ
らに抽出した。合わせた有機層をブライン(75mL)で1
回洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、濃縮して9.69gの未精製
9−フタルイミド−N1−(t−ブトキシカルボニル)−
N1,N4−ビス[2−メチル−2−(トリフェニルメチル
チオ)プロピル]−1,4−ジアザノナンを黄色泡状物(9
9%粗収率)として得た。さらに精製することなくこの
粗生成物を用いた。
スターラー・バーおよび還流コンデンサーを付した25
0mLの一首丸底フラスコを、25mLのTHF中の9−フタルイ
ミド−N1−(t−ブトキシカルボニル)−N1,N4−ビス
[2−メチル−2−(トリフェニルメチルチオ)プロピ
ル]−1,4−ジアザノナン(5.50g、5.319.43mmol)で満
たした。これに、100mLのエタノールおよび5mLの水を添
加した。水の添加は、出発物質の溶液からの析出を引き
起こした。ヒドラジン水和物(1.2mL、24,7mmol、466mo
l%)を添加し、その反応物を2日間加熱還流した。そ
の反応混合物を濃縮し、各々100mLの水および0.25MのK2
CO3の間に分配させた。その有機層を分離し、ブライン
(75mL)で1回洗浄し、Na2SO4上に乾燥し、固形泡状物
に濃縮した。その粗生成物を、低圧液体クロマトグラフ
ィー(100gのSiO2、CHCl3−>CHCl3中の5%メタノー
ル、CHCl3中の200mLの2%トリエチレナミンで予め処理
したカラム)により精製し、3.27gの純粋なN1−(t−
ブトキシカルボニル)−N1,N4−ビス[2−メチル−2
−(トリフェニルメチルチオ)プロピル]−1,4,10−ト
リアザデカンを黄色泡状物として得た(収率68%)。
精製生成物の化学分析により以下のごとく同定が確認
された:1 H NMR(300MHz、CDCl3):δ0.9(12H,s),1.2(6H,
s),1.36(9H,s),2.05(4H,m),2.24(2H,t),2.31(2
H,t),2.62(3H,t),3.0(2H,s,broad),3.1(2H,s,bro
ad),7.2(18H,m),7.6(12H,t)FABMSのMH+により905.
5と予想され、906.5であることが見い出された。
実施例2 多価結合部位の合成 1.TMEA[トリス(2−マレイミドエチル)アミン]の合
成 50mLの飽和重炭酸ナトリウム水溶液に溶解し、氷浴中
にて冷却したトリス(2−アミノエチル)アミン(1.49
mL、10mmol)を、N−カルボメトキシマレイミド(4.80
8g、31mmol)で処理した。その混合物を氷上にて30分間
撹拌し、次いで、室温にてさらに30分間撹拌した。次い
で、その混合物をジクロロメタンおよび水の間に分配さ
せ、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、蒸発させて
3.442gの生成物を得た。逆相薄層クロマトグラフィー
(RP-TLC)に付して、実質的に1スポット(アセトニト
リル:0.5Mの塩化ナトリウム1:1にてRf=0.63)を得た。
この生成物3.94mmol(1.817g)を20mLのテトラヒドロフ
ランおよび20mLの飽和重炭酸ナトリウムに溶解し、2時
間混合した。次いで、その反応混合物を酢酸エチルおよ
び水の間に分配させた。その有機層を飽和塩化ナトリウ
ムで洗浄し、硫酸マグネシウム上に乾燥し、濾過した。
その酢酸エチル溶液をヘキサンで希釈し冷却した。濾過
により固形TMEAを収集し、乾燥して832mgを得た。該生
成物の化学分析より、以下のごとくTMEAの同定を確認し
た:1 H NMR(CDCl3):2.65(tr.2H),3.45(tr.2H),6.64
(s.2H)13 C NMR(CDCl3),35.5,51.5,133.9,170.4 2.TMEB(4−[1−(2−トリルスルホニルメチル)エ
テニルカルボニル]安息香酸)の合成 ローソン(Lawson)および共同研究者の方法(1990
年、バイオコンジュゲート・ケミストリー(Bioconjuga
te Chemistry)第1巻:36頁)を用いて、2−チオクレ
ゾールから4−(ビス−(2−トルエンチオメチル)ア
セチル)安息香酸を製造した。得られた化合物の同定
は、以下のごとく化学分析により確立した: FABMS:MH+=4361 H NMR(CDCl3)=2.62(s,6H),3.2-3.4(m,4H),3.94
(d tr,1H),7.10-7.26(m,8H),7.64(d,2H),8.07
(d,2H)13 C NMR(CDCl3):20.2,34.9,45.4,126.5,126.8,128.1,
129.9,130.3,130.4,132.9,133.9,138.9,140.5 50%のメタノール/水(12.5mL)中の4−(ビス−
(2−トルエンチオメチル)アセチル)安息香酸(1.86
5g、4.27mmol)に、酢酸(2.69mL)、続いて30%の過酸
化水素(2.61mL)およびタングステン酸二ナトリウム二
水和物(0.187g、0.56mmol)を添加した。その混合物を
一晩撹拌し、粗生成物を濾別した。メタノール/水から
再結晶させ、逆相HPLC(0.1%CF3COOH/アセトニトリル
/水)に付して、TMEB(178mg)を得た。得られた化合
物の同定は、以下のごとき化学分析によって確立した:1 H NMR(DMSO-d6):2.68(s,3H),4.56(s,2H),5.95
(s,1H),6.27(s,1H),7.37-8.05(m,8H) 実施例3 固相ペプチド合成法 固相ペプチド合成法(SPPS)は、ジシクロヘキシルカ
ルボジイミド/ヒドロキシベンゾトリアゾールまたは2
−(1H−ベンゾ−トリアゾール−1−イル)−1,1,3,3
−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェー
ト/ヒドロキシベンゾトリアゾール(HBTU/HOBT)でカ
ップリングした9−フルオレニルメチルオキシカルボニ
ル(Fmoc)アミノ末端保護と、カルボキシル末端酸には
p−ヒドロキシメチルフェノキシメチルポリスチレン
(HMP)樹脂、あるいはカルボキシル末端アミドにはリ
ンク(Rink)アミド樹脂とを用いて、アプライド・バイ
オシステムズ(Applied Biosystems)・モデル431Aペプ
チドシンセサイザーを用いた0.25ミリモルスケールで行
った。樹脂結合生成物は、トリフルオロ酢酸、所望によ
り100:5:5:2.5:2の比の水、チオアニソール、エタンジ
チオール、およびトリエチルシランよりなる溶液を用い
て室温にて1.5ないし3時間ルーチン的に切断した。
適当には、樹脂に結合した遊離N−末端アミノペプチ
ドをNMP(N−メチルピロリジノン)中の20%v/v無水酢
酸で30分間処理することにより、N−末端アセチル基を
導入した。適当には、適当な2−ハロ−酢酸をSPPSの間
にカップリングさせるべき最後の残基として用いるか、
樹脂に結合したN−末端遊離アミノペプチドを、NMP中
の2−ハロ−酢酸/ジイソプロピルカルボジイミド/N−
ヒドロキシスクシンイミドまたはNMP中の2−ハロ−無
水酢酸/ジイソプロピルエチルアミンの一方で処理する
かのいずれかにより、2−クロロアセチルおよび2−ブ
ロモアセチル基を導入した。適当には、0.5-1.0mMのEDT
Aを含有するリン酸または重炭酸緩衝液(pH8)中の0.1-
1.0mg/mL溶液を撹拌し、続いて酢酸で酸性化し、凍結乾
燥してHPLC精製することにより2−ハロアセチル化ペプ
チドを環化させた。適当には、Cys-Cysジスルフィド結
合の環化は、0.006MのK3Fe(CN)6のアリコート含有するp
H7の緩衝液中の0.1mg/mLの前駆体無システイン チオー
ルペプチドで、安定な黄色が消えなくなるまで処理する
ことによりCys-Cysジスルフィド結合の環化を行った。
過剰量のオキシダントを過剰量のシステインで還元し、
その混合物を凍結乾燥し、次いでHPLCにより精製した。
適当には、ペプチド合成の最後のおける残基としてピ
コリン酸を用いることにより「Pic」基を導入した。適
当には、ジイソプロピルカルボジイミドおよびN−ヒド
ロキシスクシンイミドを用いて、ピコリルアミンを前駆
体ペプチドに結合させることにより「Pica」基を導入し
た。適当には、SPPSの間にカップリングさせるべき最後
の残基として適当なBAT酸を用いるか、該樹脂に結合し
たN−末端遊離アミノペプチドをNMP中のBAT酸/ジイソ
プロピルカルボジイミド/N−ヒドロキシスクシンイミド
で処理するかのいずれかによりBATリガンドを導入し
た。適当には、DMF、NMPもしくはCH2Cl2中のジイソプロ
ピルカルボジイミド/N−ヒドロキシスクシンイミドの混
合物またはHBTU/HOBtの混合物でペプチドカルボキシレ
ートを最初に活性化させ、続いてジイソプロピルエチル
アミンの存在下にカップリングさせることにより[BA
M]を該ペプチドに結合させ;カップリングさせた後
に、該結合物を前記のごとく脱保護化した。
適当には、単一のチオール含有ペプチド(50mMリン酸
ナトリウム緩衝液中の5ないし50mg/mL、pH8)を、予め
アセトニトリルに溶解した0.5モル当量のBMME(ビス−
マレイミドメチルエーテル)と室温にて約1-18時間反応
させることによりBSME付加物を製造した。その溶液を濃
縮し、その生成物をHPLCにより精製した。適当には、BM
MEの代わりにビス−マレイミドヘキサンを用いてBSH付
加物を製造した。
適当には、(DMF中の10ないし100mg/mLのペプチド濃
度、あるいは50mMのリン酸ナトリウム緩衝液(pH8)/
アセトニトリルまたはTHF中の5ないし50mg/mLのペプチ
ド濃度の)単一のチオール含有ペプチドを、予めアセト
ニトリルまたはDMFに溶解した0.33モル当量のTMEA(ト
リス(2−マレイミドメチル)アミン;(出典明示して
本明細書の一部とみなす)同時係属出願米国特許出願第
07/955,466号参照)と、1モル当量のトリエタノールア
ミンの存在または不存在下、室温にて約1-18時間反応さ
せることによりBSME付加物を製造した。付加物を含有す
るかかる反応混合物を濃縮し、次いで、該付加物をHPLC
を用いて精製した。
適当には、(50mMのリン酸ナトリウム(pH8)/アセ
トニトリルまたはTHF中の2ないし50mg/mLペプチドの濃
度の)単一のチオール含有ペプチドを、予めアセトニト
リルまたはTHFに溶解した0.5モル当量のBAT-BM(N−
[2−(N′,N′−ビス(2−マレイミドエチル)アミ
ノエチル)]−N9−(t−ブトキシカルボニル)−N6
N9−ビス(2−メチル−2−トリフェニルメチルチオプ
ロピル)−6,9−ジアザノナンアミド;((出典明示し
て本明細書の一部とみなす)同時係属出願米国特許出願
第08/044,825号参照)と室温にて約1-18時間反応させる
ことにより製造した。次いで、その溶液を蒸発乾固さ
せ、10mLのTFAおよび0.2mLのトリエチルシランで1時間
処理することにより[BAT-BS]−ペプチド結合物を脱保
護した。その溶液を濃縮し、エーテルでその生成付加物
を沈殿させ、次いでHPLCにより精製した。
適当には、(DMF中の10ないし100mg/mLの)単一のチ
オール含有ペプチドを、0.5モル当量のTMEB(実施例2
に記載)および1モル当量のトリエタノールアミンと室
温にて約12-18時間反応させることによりDMAB付加物を
製造した。次いで、DMFを真空中にて留去し、その生成
物をHPLCにより精製した。
後記の表Iの脚注に記載した条件下における分取用高
圧液体クロマトグラフィー(HPLC)により粗ペプチドを
精製した。次いで、溶出画分を凍結乾燥し、各生成物の
同定を高速原子衝撃質量分析(FABMS)または電子スプ
レー質量分析(ESMS)により確認した。
実施例4 Tc-99mで放射線標識する一般的法 実施例3のごとく製造した0.1mgのペプチド試薬を、
0.1mLの水、もしくは50:50のエタノール:水、あるいは
リン酸緩衝セーライン(PBS)または50mMのリン酸カリ
ウム緩衝液(pH=5、6または7.4)に溶解した。200mC
iまで含有するTc-99m過テクネチウム酸ナトリウム1.0mL
でグルコスカン・バイアル(Glucoscan vial)(イー・
アイ・デュポン・ドゥ・ヌムール社(E.I.DuPont de Ne
mours,Inc.)製)を復元することによりTc-99mグリセプ
テートを製造し、室温にて15分間放置した。次いで、25
μlのTc-99mグリセプテートを該試薬に添加し、室温ま
たは100℃にて15-30分間反応を進行させ、次いで0.2μ
mのフィルターを通して濾過した。
該Tc-99m標識ペプチド試薬の純度は、表Iの脚注に記
載した条件を用いたHPLCにより測定した。放射性成分
は、積算レコーダーにつなげた放射線検出機により検出
した。これらの条件下にては、Tc-99mグリセプテートお
よびTc-99m過テクネチウム酸ナトリウムが1ないし4分
の間に溶出する一方、Tc-99m標識ペプチドははるかに後
の時間に溶出する。
以下の表は、本明細書に記載した方法を用いて実施例
3に従い首尾よくTc-99m標識したペプチドを製造できた
ものを説明している。
ビダック・カラム(Vydak column)=ガードカラム付
きのビダック(Vydak)218TP54RP-18、5μ×220mm×4.
6mm分析カラムウォーターズ・カラム(Waters column)
=ウォーターズ・デルタパック(Waters DeltaPak)C1
8、5μ×150mm×3.9mmカラム 条件:1.10分間に100%のAから100%のB90、ウォーター
ズ・カラム 2.20分間に100%のAから100%のB90、ウォータ
ーズ・カラム 3.10分間に100%のAから100%のB90、ビダック
・カラム アミノ酸の単一略語は、ジー・ツベイ(G.Zubay)、
バイオケミストリー(Biochemistry)、(第2版)、19
88年(マクミラン・パブリッシング:ニュー・ヨーク
(MacMillen Publishing:New York)、33頁に見い出す
ことができる。下線は、誘導基の結合したアミノ酸間で
のチオール架橋の形成を示す;ペプチドは、かかる各ペ
プチド中の非保護システイン残基(C)の遊離チオール
基を介して、BSH、DMAB、BSME、TSEAまたは[BAT-BS]
リンカーに結合している。Picはピコリノイル(ピリジ
ン−2−カルボニル);Acmはアセトアミドメチル;Apcは
L−[S−(3−アミノプロピル)システイン;FDはD
−フェニルアラニン;YDはD−チロシン;K(Nε‐BA
T)は側鎖のε−アミノ基を介してBAT基に共有結合した
リジン;maは2−メルカプト酢酸;BATはN6,N9−ビス
(2−メルカプト−2−メチルプロピル)−6,9−ジア
ザノナン酸;BAT-BSはN−[2−N′,N′−ビス(2−
スクシンイミドエチル)アミノエチル]−N6,N9−ビス
(2−メルカプト−2−メチルプロピル)−6,9−ジア
ザノナンアミド;BSMEはビス−スクシンイミドメチルエ
ーテル;TSEAはトリス−(2−スクシンイミドエチル)
アミン;BSHは1,6−ビス−スクシンイミドヘキサンであ
って;DMABは4−(2,2−ジメチルアセチル)安息香酸で
ある。本発明の試薬の化学構造は以下の通りである: 実施例5 イヌ・モデルにおけるTc-99m標識ペプチドを用いた深静
脈血栓症のイン・ビボ造影 雑種犬(25-35 lb、一晩絶食させた)にケタミンおよ
びアセプロザミンの組合せを筋肉内注射して鎮静させ、
次いで、ペンタバルビタールナトリウムを静脈内注射し
て麻酔した。各動物において、右大腿静脈の半末端に18
ゲージのアンギオカト(angiocath)を挿入し、8mmのダ
クロンR(DacronR)を巻いたステンレス・スチール塞症コ
イル(クック・コーポレイション社(Cook Co.)、ブル
ーミントン、インディアナ州(Bloomingtton IN))を
大腿のおよそ中間部の大腿静脈に入れた。該カテーテル
を取り出し、傷を縫合し、該コイルの位置をX線によっ
て調べた。次いで、該動物を一晩で回復させた。
コイルを設置して1日後に、各々の動物を再度麻酔
し、各々の前脚にセーラインを静脈内点滴し、膀胱カテ
ーテルを挿入して尿を採取した。低エネルギー、全目的
コリメーターを装備し、Tc-99mにフォトピークを合わせ
たガンマカメラの下に該動物を仰向けに固定した。
Tc-99m標識ペプチド[185-370mBq(5-10mCi)Tc-99
m]をその挿入部位の1の前脚静脈ラインに連続して注
射した。第2のラインは、血液採取のため残した。
ガンマカメラ造影を注射と同時に開始した。最初の10
分間にわたり心臓上の前側造影を動的試験で得(10秒の
造影を得た)、次いで、注射後1、2、3および4時間
に静的造影を得た。脚部にわたる前側造影を500,000カ
ウント、または20分間(いずれにせよ短い)、注射後
1、2、3および4時間後に得た。鉛シールドを膀胱上
方に覆って設置して脚部造影を採取した。
最後の造影の後に各々の動物をペントバルビタールで
深く麻酔した。2つの血液試料をヘパリン処理したシリ
ンジを用いて心臓穿刺上に採取し、続いて安楽死させる
量の塩化カリウム溶液を心臓内または静脈内ホーラス注
射で投与した。血栓を含有する大腿静脈、反対の(対照
の)脚の同様な部位の静脈、血栓に隣接する静脈部位お
よび腿筋肉の試料を注意深く切り取った。血栓、コイル
およびコイル・ダクロン繊維(coil Dacron fibre)を
血管から切り取った。血栓、セーラインで洗浄した血管
試料、コイル(coil)およびコイル・ダクロン繊維を分
離し、各々の試料を予め重量を測定した試験管に入れ
た。その試料の重量を測定し、注射用量の既知画分と平
行して、Tc-99mチャンネルのガンマカウンターウェル中
にて計測した。
新鮮な血栓重量、血栓中の%注射用量(%ID)/gおよ
び麻酔の直前に得た血液ならびに血栓/血液ならびに血
栓/筋肉比を測定した。コンピューターに保存した造影
から、血栓および隣接筋肉を掃引する、注目する領域
(ROI)において測定したカウント/ピクセルの分析に
よって、血栓/バックグラウンド比を測定した。これら
の実験からの組織データは以下の表に示す。Tc-99m標識
ペプチドを用いてイン・ビボ検出した静脈血栓の位置を
示すシンチグラフィー画像を図1に示す。ここで、各造
影図は注射後以下の時間に撮影したシンチフォトを示
す:A=23分;B=1時間11分;C=2時間19分;D=3時間28
分およびE=3時間42分。
これらの結果は、本発明のTc-99m標識試薬を用いる
と、イン・ビボにて深静脈血栓を容易かつ効率的に位置
決定できることを示す。位置決定は注射後1時間以内に
明らかに確立されるものであって、コントラストおよび
焦点の鮮明度が増大したままで、注射後4時間近くにわ
たって持続する。
これまでの開示は本発明のある特別の具体例を強調し
たものであって、全ての修飾またはそれに同等の変法
は、請求の範囲に記載するごとき本発明の精神および範
囲の中に入ることに注意すべきである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−316329(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07K 14/00,7/06,7/08 A61K 49/02 G01N 33/60 CA(STN) REGISTRY(STN) BIOSIS(DIALOG)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)合成により調製された複数の特異的結
    合ペプチド、 b)第一級アミン、第二級アミン、ヒドロキシル基、カ
    ルボン酸基およびチオール−反応性基よりなる群から選
    択される少なくとも2個の同一の官能基を含む多価リン
    カー、および c)保護されたチオール、単一チオール、ピコリン酸、
    ピコリルアミンおよびビスアミン、ビスチオールよりな
    る群から選択される_テクネチウム−99m結合部位を含
    み、 ここに、該ペプチドの各々は3ないし100個のアミノ酸
    を含み、かつ該多価リンカーに共有結合しており; ここに、該テクネチウム−99m結合部位は該ペプチドの
    全部もしくは一部、該リンカーまたは双方に共有結合し
    ており; ここに、チオール保護用基は−CH2−アリール、−CH−
    (アリール)2、−C−(アリール)3、−CH2−(4−
    メトキシフェニル)、−CH−(4−ピリジル)(フェニ
    ル)2、−C(CH3)3、−9−フェニルフルオレニル、−CH
    2NHCOR、−CH2‐NHCOOR、−CONHRおよび−CH2‐S-CH2
    フェニルよりなる群から選択され、該アリールはフェニ
    ルまたはアルキルもしくはアルキルオキシ置換フェニル
    であって、該Rは1ないし8個の炭素原子を有する低級
    アルキル、フェニル、あるいは低級アルキル、ヒドロキ
    シル、低級アルコキシ、カルボキシ、または低級アルコ
    キシカルボニルで置換されたフェニルである ことを特徴とするシンチグラフィー造影剤調製用の試
    薬。
  2. 【請求項2】a)合成により調製された複数の特異的結
    合ペプチド、 b)第一級アミン、第二級アミン、ヒドロキシル基、カ
    ルボン酸基およびチオール−反応性基よりなる群から選
    択される少なくとも2個の同一の官能基を含む多価リン
    カー、および c) I. C(pgp)s-(aa)-C(pgp)s [式中、C(pgp)sは、−CH2−アリール、−CH−(アリー
    ル)2、−C−(アリール)3、−CH2−(4−メトキシ
    フェニル)、−CH−(4−ピリジル)(フェニル)2
    −C(CH3)3、−9−フェニルフルオレニル、−CH2NHCO
    R、−CH2‐NHCOOR、−CONHRおよび−CH2‐S-CH2−フェ
    ニルよりなる群から選択される基(チオール保護用基)
    で保護されたチオール基を有するシステインであり、 ここに、該アリールはフェニルまたはアルキルもしくは
    アルキルオキシ置換フェニルであり、該Rは1ないし8
    個の炭素原子を有する低級アルキル、フェニル、あるい
    は低級アルキル、ヒドロキシル、低級アルコキシ、カル
    ボキシ、または低級アルコキシカルボニルで置換された
    フェニルであって、 (aa)はアミノ酸を意味する] II. A1-CZ1(B1)-[C(R1R2)]n-X1 [式中、A1はH、HOOC、H2NOC、または−NHOC; B1はSHまたはNHR3; X1はH、メチル、SHまたはNHR3; Z1はHまたはメチル; R1およびR2は独立してHまたは低級アルキル; R3はH、低級アルキルまたは−C=O; nは0、1または2; ここに、B1がNHR3である場合、X1はSHであり、Z1はHで
    あって、nは1または2; X1がNHR3である場合、B1はSHであり、Z1はHであって、
    nは1または2; B1がHである場合、A1はHOOC、H2NOCまたは−NHOCであ
    り、X1はSHであり、Z1はHであって、nは0または1; Z1がメチルである場合、X1はメチルであり、A1はHOOC、
    H2NOCまたは−NHOCであり、B1はSHであって、nは0; および、ここに、該チオール部位は還元形である] [式中、X2はHまたは前記定義のチオール保護用基; (アミノ酸)はいずれかのアミノ酸を意味する] [式中、各R2は独立してH、CH3またはC2H5; 各(pgp)sは独立してHまたは前記定義のチオール保護用
    基; m、nおよびpは独立して2または3; A2は線状もしくは環状の低級アルキル、アリール、複素
    環、またはそれらの組合せを意味する] [式中、各R2は独立してH、CH3またはC2H5; m、nおよびpは独立して2または3; A3は線状もしくは環状の低級アルキル、複素環、または
    それらの組合せ; VはHまたは−CO−ペプチド; R4はHまたはペプチド; および、ここに、VがHである場合、R4はペプチドであ
    つて、Vは−CO−ペプチドである] よりなる群から選択されるテクネチウム−99m結合部位
    を含み、 ここに、該ペプチドの各々は3ないし100個のアミノ酸
    を含み、かつ該多価リンカーに共有結合しており;およ
    び ここに、該テクネチウム−99m結合部位は該ペプチドの
    全部もしくは一部、該リンカーまたは双方に共有結合し
    ていることを特徴とするシンチグラフィー造影剤調製用
    の試薬。
  3. 【請求項3】a)合成により調製された複数の特異的結
    合ペプチド、 b)第一級アミン、第二級アミン、ヒドロキシル基、カ
    ルボン酸基およびチオール−反応性基よりなる群から選
    択される少なくとも2個の同一の官能基を含む多価リン
    カー、および c)式: C(pgp)s-(aa)-C(pgp)s [式中、C(pgp)sは式:−CH2‐NH-CO-Rを有するチオー
    ル保護用基で保護されたチオール基を有するシステイン
    であって、(aa)はアミノ酸; ここに、該Rは1ないし6個の炭素原子を有する低級ア
    ルキル基、2−、3−、4−ピリジル、フェニル、また
    は低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、カルボ
    キシもしくは低級アルコキシカルボニルで置換されたフ
    ェニルを意味する] を有するテクネチウム−99m結合部位を含み、 ここに、該ペプチドの各々は3ないし100個のアミノ酸
    を含み、かつ該多価リンカーに共有結合しており;およ
    び ここに、該テクネチウム−99m結合部位は該ペプチドの
    全部もしくは一部、該リンカーまたは双方に共有結合し
    ていることを特徴とするシンチグラフィー造影剤調製用
    の試薬。
  4. 【請求項4】C(pgp)s-(aa)-C(pgp)sが式: を有する請求項3記載の試薬。
  5. 【請求項5】テクネチウム−99mで放射性標識した請求
    項1〜4いずれか1項記載の試薬を含むシンチグラフィ
    ー造影剤。
  6. 【請求項6】還元剤の存在下で、試薬をテクネチウム−
    99mと反応させることを特徴とする請求項1〜4いずれ
    か1項記載の試薬を標識する方法。
  7. 【請求項7】該還元剤が亜ジチオン酸イオン、第一スズ
    イオンおよび第一鉄イオンよりなる群から選択される請
    求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】放射線医薬製剤調製物を調製するためのキ
    ットであって、所定量の請求項1〜4いずれか1項記載
    の試薬と、テクネチウム−99mで試薬を標識するのに十
    分な量の還元剤とを含有する密閉バイアルを含む該キッ
    ト。
  9. 【請求項9】イン・ビトロ化学合成を用いることを特徴
    とする請求項1〜4いずれか1項記載の試薬の製法。
  10. 【請求項10】該多価リンカーが分岐した多価リンカー
    を形成するための複数の多価リンカーを含む請求項1〜
    4いずれか1項記載の試薬。
  11. 【請求項11】 よりなる群から選択される、シンチグラフィー造影剤調
    製用の試薬。
  12. 【請求項12】 である請求項11記載のシンチグラフィー造影剤調製用の
    試薬。
  13. 【請求項13】請求項11または12記載の試薬およびテク
    ネチウム−99mを含むシンチグラフィー造影剤。
  14. 【請求項14】診断有効量の請求項1〜4、11または12
    いずれか1項記載の試薬および医薬上許容される担体を
    含む哺乳動物体内の標的部位を造影するための医薬組成
    物。
JP6501622A 1992-06-05 1993-06-04 造影用のテクネチウム‐99m標識ペプチド Expired - Lifetime JP2954354B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US893,981 1978-04-06
US07/893,981 US5508020A (en) 1992-06-05 1992-06-05 Technetium-99M labeled peptides for imaging
PCT/US1993/005372 WO1993025244A1 (en) 1992-06-05 1993-06-04 TECHNETIUM-99m LABELED PEPTIDES FOR IMAGING

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07506592A JPH07506592A (ja) 1995-07-20
JP2954354B2 true JP2954354B2 (ja) 1999-09-27

Family

ID=25402435

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6501622A Expired - Lifetime JP2954354B2 (ja) 1992-06-05 1993-06-04 造影用のテクネチウム‐99m標識ペプチド

Country Status (11)

Country Link
US (4) US5508020A (ja)
EP (1) EP0644778B1 (ja)
JP (1) JP2954354B2 (ja)
AT (1) ATE152918T1 (ja)
AU (1) AU688264B2 (ja)
CA (1) CA2137009C (ja)
DE (1) DE69310733T2 (ja)
DK (1) DK0644778T3 (ja)
ES (1) ES2105292T3 (ja)
HK (1) HK1007685A1 (ja)
WO (1) WO1993025244A1 (ja)

Families Citing this family (52)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5792444A (en) * 1989-05-09 1998-08-11 The General Hospital Corporation Labeled chemotactic peptides to image focal sites of infection or inflammation
US5700444A (en) * 1992-02-20 1997-12-23 Rhomed Incorporated Chemotactic peptide pharmaceutical applications
US5759515A (en) * 1989-08-09 1998-06-02 Rhomed Incorporated Polyvalent peptide pharmaceutical applications
US5443816A (en) * 1990-08-08 1995-08-22 Rhomed Incorporated Peptide-metal ion pharmaceutical preparation and method
US6019958A (en) * 1991-02-08 2000-02-01 Diatide, Inc. Technetium-99m labeled peptides for imaging inflammation
US5736122A (en) * 1991-02-08 1998-04-07 Diatide, Inc. Technetium-99m labeled peptides for thrombus imaging
US5443815A (en) * 1991-11-27 1995-08-22 Diatech, Inc. Technetium-99m labeled peptides for imaging
US5645815A (en) 1991-02-08 1997-07-08 Diatide, Inc. Radiolabled compounds for thrombus imaging
US5965107A (en) * 1992-03-13 1999-10-12 Diatide, Inc. Technetium-99m labeled peptides for imaging
WO1992013572A1 (en) * 1991-02-08 1992-08-20 Diatech, Inc. TECHNETIUM-99m LABELED POLYPEPTIDES FOR IMAGING
US5849261A (en) * 1991-02-08 1998-12-15 Diatide, Inc. Radiolabeled vasoactive intestinal peptides for diagnosis and therapy
US5997844A (en) * 1991-02-08 1999-12-07 Diatide, Inc. Technetium-99m labeled peptides for imaging
US5830856A (en) * 1991-02-08 1998-11-03 Diatide, Inc. Radiolabeled compounds for thrombus imaging
US5552525A (en) * 1991-02-08 1996-09-03 Diatech Inc. Technetium-99m labeled peptides for imaging inflammation
US5783170A (en) * 1991-11-27 1998-07-21 Diatide, Inc. Peptide-metal chelate conjugates
US5556609A (en) * 1992-02-20 1996-09-17 Rhomed Incorporated YIGSR peptide radiopharmaceutical applications
US5738838A (en) * 1992-02-20 1998-04-14 Rhomed Incorporated IKVAV peptide radiopharmaceutical applications
US5989519A (en) * 1992-03-13 1999-11-23 Diatide, Inc. Technetium-99m labeled peptides for imaging inflammation
JPH07504902A (ja) * 1992-03-13 1995-06-01 ダイアタイド・インコーポレイテッド 炎症造影用のテクネチウム−99m標識ペプチド
US5508020A (en) * 1992-06-05 1996-04-16 Diatech, Inc. Technetium-99M labeled peptides for imaging
AU709306B2 (en) * 1992-04-30 1999-08-26 Cis Bio International Radiolabeled compounds for thrombus imaging
US5968476A (en) * 1992-05-21 1999-10-19 Diatide, Inc. Technetium-99m labeled peptides for thrombus imaging
US5620675A (en) 1992-06-23 1997-04-15 Diatech, Inc. Radioactive peptides
US5716596A (en) * 1992-06-23 1998-02-10 Diatide, Inc. Radioactively labeled somatostatin-derived peptides for imaging and therapeutic uses
US6017512A (en) * 1992-06-23 2000-01-25 Diatide, Inc. Radiolabeled peptides
JPH08502261A (ja) * 1992-10-02 1996-03-12 ダイアテク,インコーポレイテッド 多重多価抗血栓症剤
DE69431052T2 (de) * 1993-04-08 2003-03-13 Diatide Inc Radiomarkierte verbindungen zur thrombus-bilderzeugung
US5814299A (en) * 1993-07-28 1998-09-29 Diatide, Inc. Radiolabeled glucans comprising a single thiol containing moiety
WO1995019187A1 (en) * 1994-01-12 1995-07-20 Amersham International Plc Biological targeting agents
US5569745A (en) * 1994-02-25 1996-10-29 Resolution Pharmaceuticals Inc. Peptide-Chelator conjugates
AU2186695A (en) * 1994-03-18 1995-10-09 Diatech, Inc. Piperidyl-4-substituted thyrosine derivatives as scintigraphic imaging agents for the diagnosis of thrombosis
US6051206A (en) * 1994-06-03 2000-04-18 Diatide, Inc Radiolabeled somatostatin-derived peptides for imaging and therapeutic uses
IL113610A0 (en) * 1994-06-03 1995-08-31 Immunomedics Inc A method of radiolabeling a protein, radiolabeled proteins prepared thereby and diagnostic kits containing the same
CA2165228A1 (en) * 1994-12-27 1996-06-28 Yoshitoshi Itaya Metal chelate forming peptides and use thereof
US5891418A (en) * 1995-06-07 1999-04-06 Rhomed Incorporated Peptide-metal ion pharmaceutical constructs and applications
US6331285B1 (en) 1996-06-05 2001-12-18 Palatin Technologies, Inc. Structurally determined cyclic metallo-constructs and applications
JP3647881B2 (ja) 1996-07-12 2005-05-18 イムノメディクス,インコーポレイテッド 放射性金属元素結合ペプチドの類似化合物
GB9708265D0 (en) * 1997-04-24 1997-06-18 Nycomed Imaging As Contrast agents
EP1905357B1 (en) 1997-04-30 2012-11-28 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Junior University Method of imaging cell death in vivo
US5886142A (en) * 1997-05-20 1999-03-23 Thomas Jefferson University Radiolabeled thrombus imaging agents
US6028056A (en) * 1998-02-06 2000-02-22 Diatide, Inc. Pharmaceutical compositions for imaging and treating thrombi
US6022857A (en) * 1998-06-19 2000-02-08 Diatide, Inc. Radiolabeled compounds for thrombus imaging
US6254852B1 (en) 1999-07-16 2001-07-03 Dupont Pharmaceuticals Company Porous inorganic targeted ultrasound contrast agents
US7385025B2 (en) 2000-12-19 2008-06-10 Palatin Technologies, Inc. Metallopeptide compounds
JP2005514335A (ja) * 2001-10-19 2005-05-19 トマス ジェファソン ユニバーシティ 腫瘍イメージング及び治療のためのpacap組成物及び方法
US7492355B2 (en) * 2002-04-22 2009-02-17 Thomson Licensing Web browser for use with a television display for preventing screen burn
US20060029544A1 (en) * 2004-08-06 2006-02-09 The Regents Of The University Of California Office Of Technology Transfer Receptor-binding cyclic peptides and methods of use
EP2300032A4 (en) 2008-05-13 2012-12-05 Univ Kansas MARKER PRESENTING IN THE FORM OF A MAP PEPTIDE (METAL ABSTRACTION PEPTIDE) AND ASSOCIATED METHODS
BR112014003366B1 (pt) 2011-08-17 2020-08-04 Life Molecular Imaging Sa Compostos para ligação à glicoproteína iib/iiia específica de plaqueta, seus usos e seus métodos de fabricação, e kit
US9187735B2 (en) 2012-06-01 2015-11-17 University Of Kansas Metal abstraction peptide with superoxide dismutase activity
US20160008490A1 (en) 2013-02-12 2016-01-14 Bayer Pharma Aktiengesellschaft Metal chelate compounds for binding to the platelet specific glycoprotein iib/iiia
DE102013113156A1 (de) 2013-11-28 2015-05-28 Freie Universität Berlin Verbindung und Verfahren zur selektiven Radiomarkierung von Polypeptiden mittels Festphasensynthese

Family Cites Families (70)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4427646A (en) * 1981-04-02 1984-01-24 Research Corporation Use of radiolabeled peptide derived from crosslinked fibrin to locate thrombi in vivo
US4647447A (en) * 1981-07-24 1987-03-03 Schering Aktiengesellschaft Diagnostic media
US4444690A (en) * 1982-02-25 1984-04-24 University Patents, Inc. Technetium chelates
US4571430A (en) * 1982-11-08 1986-02-18 Medi-Physics, Inc. Homocysteine and homocysteinamide derivatives
US4434151A (en) * 1982-11-08 1984-02-28 Medi-Physics, Inc. Bifunctional chelating agents
US4575556A (en) * 1982-11-08 1986-03-11 Medi-Physics, Inc. Bifunctional chelating agents
US4673562A (en) * 1983-08-19 1987-06-16 The Children's Medical Center Corporation Bisamide bisthiol compounds useful for making technetium radiodiagnostic renal agents
DE3680924D1 (de) * 1985-01-14 1991-09-26 Neorx Corp Metall-radionuklid markiertes protein fuer diagnose und therapie.
US4748022A (en) 1985-03-25 1988-05-31 Busciglio John A Topical composition
US4746505A (en) * 1985-04-26 1988-05-24 President And Fellows Of Harvard College Technetium radiodiagnostic fatty acids derived from bisamide bisthiol ligands
GB8525974D0 (en) * 1985-10-22 1985-11-27 Nyegaard & Co As Chemical substance
US4861869A (en) * 1986-05-29 1989-08-29 Mallinckrodt, Inc. Coupling agents for joining radionuclide metal ions with biologically useful proteins
US4965392A (en) * 1987-03-26 1990-10-23 Neorx Corporation Chelating compounds for metal-radionuclide labeled proteins
WO1989000051A1 (en) * 1987-07-07 1989-01-12 Cytrx Biopool Ltd. Fibrin-binding compound and method
WO1989002752A1 (en) * 1987-09-25 1989-04-06 Genentech, Inc. Method of diagnosing blood clots using fibrin-binding proteins
US4871836A (en) * 1987-10-13 1989-10-03 E. R. Squibb & Sons, Inc. Boronic acid adducts of rhenium and radioactive isotopes of rhenium dioxime complexes
US5648471A (en) * 1987-12-03 1997-07-15 Centocor, Inc. One vial method for labeling antibodies with Technetium-99m
EP0731110A1 (en) * 1987-12-10 1996-09-11 La Jolla Cancer Research Foundation Methods for the production of conformationally stabilized cell adhesion peptides
ATE124269T1 (de) * 1988-02-09 1995-07-15 Mallinckrodt Inc Verfahren zur herstellung eines mit metall- radionuklid-markierten proteins.
US5061641A (en) * 1988-04-01 1991-10-29 Immunomedics, Inc. Method for radiolabeling proteins
AU3778989A (en) * 1988-04-29 1989-11-29 Mallinckrodt, Inc. Diaminedithiol chelating agents for radiopharmaceuticals
JPH03505094A (ja) * 1988-05-02 1991-11-07 ニュー イングランド ディーコネス ホスピタル コーポレイション 動脈映像のための合成ペプチド
US5302700A (en) * 1988-05-23 1994-04-12 Duke University Radiohalogenation conjugate technology
US4988496A (en) * 1988-05-31 1991-01-29 Neorx Corporation Metal radionuclide chelating compounds for improved chelation kinetics
US5218128A (en) * 1988-06-15 1993-06-08 Centocor, Inc. Bifunctional coupling agents and radionuclide labeled compositions prepared therefrom
AU3876789A (en) * 1988-06-20 1990-01-12 Washington University Use of modified tpa to detect blood clots
WO1989012615A1 (en) 1988-06-23 1989-12-28 E.I. Du Pont De Nemours And Company Catalyzed hydrofluorination process
WO1990001169A1 (en) * 1988-07-26 1990-02-08 Szekely Levente Device for measuring and recording acceleration data
US4925648A (en) * 1988-07-29 1990-05-15 Immunomedics, Inc. Detection and treatment of infectious and inflammatory lesions
ATE172796T1 (de) 1988-08-03 1998-11-15 Univ California Sonde für hohe auflösung nmr mit wiederorientierung der muster
US5169933A (en) * 1988-08-15 1992-12-08 Neorx Corporation Covalently-linked complexes and methods for enhanced cytotoxicity and imaging
US5180816A (en) * 1988-08-24 1993-01-19 Centocor One vial method for labeling protein/linker conjugates with technetium-99M
JPH04500805A (ja) * 1988-10-04 1992-02-13 カンサー・リサーチ・キャンペーン・テクノロジー・リミテッド 標的剤
US5196510A (en) * 1988-12-29 1993-03-23 Cytogen Corporation Molecular recognition units
US4986979A (en) * 1989-03-14 1991-01-22 Neorx Corporation Imaging tissue sites of inflammation
DE69023394T2 (de) * 1989-06-16 1996-07-04 Merck Frosst Canada Inc Chelat-Derivate von atrialnatriurethischem Faktor (ANF).
GB8914020D0 (en) * 1989-06-19 1989-08-09 Antisoma Ltd Synthetic peptides for use in thrombus detection
ES2070329T3 (es) * 1989-07-20 1995-06-01 Sandoz Ltd Derivados de polipeptidos.
FR2650672A1 (fr) * 1989-08-02 1991-02-08 Medgenix Group Sa Procede de marquage de proteines ou polypeptides au technetium-99m, conjugue obtenu, utilisation a titre d'agent d'imagerie, kit de reconstitution desdits conjugues
US4961869A (en) * 1989-08-03 1990-10-09 E. I. Du Pont De Nemours And Company Ternary azeotropic compositions of 2,3-dichloro-1,1,1,3,3-pentafluoropropane with trans-1,2-dichloroethylene and methanol
US5443816A (en) 1990-08-08 1995-08-22 Rhomed Incorporated Peptide-metal ion pharmaceutical preparation and method
US5196404B1 (en) * 1989-08-18 1996-09-10 Biogen Inc Inhibitors of thrombin
IL97459A0 (en) * 1990-03-09 1992-06-21 Hybritech Inc Trifunctional antibody-like compounds as a combined diagnostic and therapeutic agent
US5273743A (en) * 1990-03-09 1993-12-28 Hybritech Incorporated Trifunctional antibody-like compounds as a combined diagnostic and therapeutic agent
GB9012995D0 (en) * 1990-06-11 1990-08-01 Celltech Ltd Multivalent antigen-binding proteins
AU8721591A (en) * 1990-09-14 1992-04-15 Mallinckrodt Medical, Inc. Novel nitrogen-sulfur ligands useful in radiographic imaging agents
US6019958A (en) * 1991-02-08 2000-02-01 Diatide, Inc. Technetium-99m labeled peptides for imaging inflammation
US5997844A (en) * 1991-02-08 1999-12-07 Diatide, Inc. Technetium-99m labeled peptides for imaging
US5561220A (en) * 1991-02-08 1996-10-01 Diatech, Inc. Technetium-99m labeled peptides for imaging inflammation
WO1992013572A1 (en) * 1991-02-08 1992-08-20 Diatech, Inc. TECHNETIUM-99m LABELED POLYPEPTIDES FOR IMAGING
US5736122A (en) * 1991-02-08 1998-04-07 Diatide, Inc. Technetium-99m labeled peptides for thrombus imaging
US5645815A (en) * 1991-02-08 1997-07-08 Diatide, Inc. Radiolabled compounds for thrombus imaging
US5552525A (en) * 1991-02-08 1996-09-03 Diatech Inc. Technetium-99m labeled peptides for imaging inflammation
US5830856A (en) * 1991-02-08 1998-11-03 Diatide, Inc. Radiolabeled compounds for thrombus imaging
US5443815A (en) * 1991-11-27 1995-08-22 Diatech, Inc. Technetium-99m labeled peptides for imaging
US6107459A (en) * 1991-02-08 2000-08-22 Diatide, Inc. Technetium-99m labeled peptides for diagnostic imaging
US5965107A (en) * 1992-03-13 1999-10-12 Diatide, Inc. Technetium-99m labeled peptides for imaging
US5225180A (en) * 1991-09-10 1993-07-06 Diatech, Inc. Technetium-99m labeled somatostatin-derived peptides for imaging
US5300280A (en) * 1992-02-14 1994-04-05 Mallinckrodt Medical, Inc. Stabilized radiopharmaceutical kits
US5989519A (en) * 1992-03-13 1999-11-23 Diatide, Inc. Technetium-99m labeled peptides for imaging inflammation
JPH07504902A (ja) * 1992-03-13 1995-06-01 ダイアタイド・インコーポレイテッド 炎症造影用のテクネチウム−99m標識ペプチド
US5326856A (en) * 1992-04-09 1994-07-05 Cytogen Corporation Bifunctional isothiocyanate derived thiocarbonyls as ligands for metal binding
US5508020A (en) * 1992-06-05 1996-04-16 Diatech, Inc. Technetium-99M labeled peptides for imaging
DK0641222T3 (da) * 1992-05-21 2000-12-11 Diatide Inc Peptider mærket med technetium-99m til trombeafbildning
US5968476A (en) * 1992-05-21 1999-10-19 Diatide, Inc. Technetium-99m labeled peptides for thrombus imaging
US5620675A (en) * 1992-06-23 1997-04-15 Diatech, Inc. Radioactive peptides
JPH08502261A (ja) * 1992-10-02 1996-03-12 ダイアテク,インコーポレイテッド 多重多価抗血栓症剤
DE69431052T2 (de) * 1993-04-08 2003-03-13 Diatide Inc Radiomarkierte verbindungen zur thrombus-bilderzeugung
US5951964A (en) * 1993-06-04 1999-09-14 Diatide, Inc. Technetium-99m labeled peptides for imaging
ATE234639T1 (de) * 1994-05-02 2003-04-15 Diatide Inc Technetium-99m markierte bildformungsmittel

Also Published As

Publication number Publication date
EP0644778A1 (en) 1995-03-29
US6667389B1 (en) 2003-12-23
EP0644778B1 (en) 1997-05-14
CA2137009A1 (en) 1993-12-23
DE69310733T2 (de) 1997-10-30
US5508020A (en) 1996-04-16
US6113878A (en) 2000-09-05
US5976494A (en) 1999-11-02
DK0644778T3 (da) 1997-11-03
ATE152918T1 (de) 1997-05-15
HK1007685A1 (en) 1999-04-23
ES2105292T3 (es) 1997-10-16
DE69310733D1 (de) 1997-06-19
AU688264B2 (en) 1998-03-12
WO1993025244A1 (en) 1993-12-23
CA2137009C (en) 2001-11-27
JPH07506592A (ja) 1995-07-20
AU4528793A (en) 1994-01-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2954354B2 (ja) 造影用のテクネチウム‐99m標識ペプチド
CA2111863C (en) Technetium-99m labeled peptides for imaging
JP2941057B2 (ja) 血栓造影用のテクネチウム‐99m標識ペプチド
KR100235136B1 (ko) 영상화용 테크네튬-99m 표지화 펩티드
US5645815A (en) Radiolabled compounds for thrombus imaging
JP2954355B2 (ja) 血栓イメージング用の放射性同位体標識化合物
US6022520A (en) Radiolabeled compounds for thrombus imaging
US5951964A (en) Technetium-99m labeled peptides for imaging
EP0750610B1 (en) Piperidyl-4-substituted thyrosine derivatives as scintigraphic imaging agents for the diagnosis of thrombosis
AU717857B2 (en) Technetium-99m labeled peptides for imaging

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070716

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070716

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080716

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090716

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100716

Year of fee payment: 11