JP2953577B1 - コンクリート添加用増粘剤およびその添加法 - Google Patents

コンクリート添加用増粘剤およびその添加法

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Abstract

【要約】 【課題】 コンクリートに増粘剤を粉末ままで添加して
混練するとダマ状になり良く混ざらないという問題の解
決を図る。 【解決手段】 セルロースエーテル系増粘剤粉末に,ホ
ウ酸またはカルボン酸から選ばれる少なくとも一種を混
合してなるコンクリート添加用増粘剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はコンクリートに配合
する増粘剤およびその添加法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりコンクリートの材料分離を抑制
するために増粘剤が使用されている。とくに水中不分離
性コンクリートは増粘剤の添加が不可欠である。増粘剤
には各種のものが知られているが,代表的なものとして
セルロースエーテル系のものがある。
【0003】このような増粘剤配合のコンクリート(例
えば水中不分離性コンクリート)をバッチャープラント
で製造することが行われているが,粘性の高いコンクリ
ートがプラントミキサーに付着し,それがその後に練り
混ぜる普通コンクリートに悪影響を及ぼすという問題が
あり,また付着したミキサーを洗浄するのも大変な作業
になるという問題がある。
【0004】このようなことから,バッチャープラント
で練り混ぜた普通コンクリートをアジテータ車に入れて
おき,現場で,増粘剤と更には流動化剤をアジテータ車
に後添加して水中不分離性コンクリートを製造する方法
がとられたりしている。この場合,増粘剤を粉体のまま
で投入すると,アジテータ車内のコンクリートとよく混
ざらず,ダマ状となるので,あらかじめ大きなバケツに
水を入れ,ハンドミキサーでゲル状にしたものをアジテ
ータ車内のコンクリートに投入し,均一に練り混ぜる方
法がとられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】アジテータ車で増粘剤
を後添加する方法では,この現場作業が極めて面倒なも
のになっているばかりでなく,コンクリート中の水量も
大きく変化するため,品質上も好ましくない。また,増
粘剤のみならず流動化剤も液状で後添加することが余儀
なくされ,このことも水量を変化させ,品質を低下させ
る要因となっている。本発明はこのような問題を解決し
ようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題は,粉末状で
添加してもダマ状とならずにコンクリートと良く混ざる
ように増粘剤を改質できれば解決できる。本発明はこの
増粘剤の改質をホウ酸またはカルボン酸の配合によって
行うことを特徴とする。すなわち本発明は,セルロース
エーテル系増粘剤粉末に,ホウ酸またはカルボン酸から
選ばれる少なくとも一種を好ましくは0.1量%以上混
合してなるコンクリート添加用増粘剤を提供するもので
ある。
【0007】そのさい,セルロースエーテル系増粘剤粉
末はグリオキサール(glyoxal)で表面処理されているの
が好ましく,カルボン酸としては,クエン酸,シュウ
酸,アジピン酸,安息香酸,リンゴ酸,フマル酸,酒石
酸またはコハク酸を使用することができ,セルロースエ
ーテルとしては,ビドロキシエチルセルロース,ヒドロ
キシプロピルメチルセルロースまたはヒドロキシエチル
メチルセルロースであることができる。
【0008】さらに本発明によれば,セルロースエーテ
ル系増粘剤粉末と,ホウ酸またはカルボン酸から選ばれ
る少なくとも一種と,コンクリート流動化剤とを混合し
てなるコンクリート添加用増粘剤を提供する。
【0009】さらに本発明によれば,セルロースエーテ
ル系増粘剤粉末と,ホウ酸またはカルボン酸から選ばれ
る少なくとも一種と,場合によってはさらにコンクリー
ト流動化剤とを混合してなる混合粉末を,粉末形状のま
まアジテータ車内のコンクリート材料に添加する増粘剤
の添加法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明者らは,水に溶かずに粉末
状で添加してもダマ状にならずにコンクリートと良く混
ざるように増粘剤を改質すべく試験研究を重ねたとこ
ろ,セルロースエーテル系増粘剤の粉末に,ホウ酸また
はカルボン酸を適量混合すると,この混合粉は粉末まま
でもコンクリートに良く混ざるようになることを見い出
した。すなわち,有機酸のうちでもクエン酸,シュウ
酸,アジピン酸,安息香酸,リンゴ酸,フマル酸,酒石
酸またはコハク酸等のカルボン酸を用いるか,或いはホ
ウ酸を用いて,これらを0.1重量%以上の量でセルロ
ースエーテル系増粘剤粉末に適量混ぜておくと,この混
合粉は粉末ままでもダマ状とにならずにコンクリートと
良く混ざるようになる。
【0011】該増粘剤へのホウ酸または当該カルボン酸
の混合にあたっては,増粘剤粉末とホウ酸またはカルボ
ン酸の粉末を粉末同士で掻き混ぜることが最も簡便であ
るが,場合によっては,ホウ酸またはカルボン酸を溶媒
に溶解した液を増粘剤粉末に添加したあと溶媒を蒸発除
去する方法でもよい。いずれにしても,ホウ酸またはカ
ルボン酸の配合量は0.1重量%以上とするのが好まし
い。しかし,あまり過剰に加えても効果が飽和するだけ
であるので,10重量%以下,好ましくは5重量%以
下,さらに好ましくは3重量%以下とするのがよい。
【0012】使用する増粘剤としてはセルロースエーテ
ル系のものであればその種類を問わないが,代表的なも
のとしては,ビドロキシエチルセルロース,ヒドロキシ
プロピルメチルセルロースまたはヒドロキシエチルメチ
ルセルロースが挙げられる。また,疎水化変性ヒドロキ
シエチルセルロースであってもよい。また,これらのセ
ルロースエーテル系増粘剤は,グリオキサール(glyoxa
l)で表面処理されたものであるのが好ましく, グリオキ
サール表面処理されたセルロースエーテル系増粘剤にホ
ウ酸または該カルボン酸を混合することにより,コンク
リートへの分散性が良好となりダマ状になり難くなる。
【0013】したがって,本発明に従う増粘剤は, 先練
りされたコンクリートに後添加する場合でも, 水で溶か
して添加する必要はなく,粉末のままで添加することが
できるので,作業性がよく且つコンクリートへの添加水
の管理が容易となる。本発明に従う増粘剤を用いる場合
のコンクリートは, 特に限定されるものではないが,代
表的なものに水中不分離性コンクリートがある。高流動
性コンクリートやモルタルに対しても適用可能である。
【0014】増粘剤と流動化剤を併用してコンクリート
に添加することも普通に行われているが,本発明に従う
増粘剤と流動化剤例えば高性能減水剤等とを粉末状で混
合しておくこともできる。すなわち, セルロースエーテ
ル系増粘剤粉末と,ホウ酸またはカルボン酸から選ばれ
る少なくとも一種と,コンクリート流動化剤の粉末とを
混合した複合粉末とし,この複合粉末を混和剤として用
いることができる。この複合粉末も粉末ままで添加して
もダマ状にならずにコンクリートに良好に分散されるの
で,後添加用として使用するのに非常に好都合である。
この複合粉末中の流動化剤の種類も特に限定されず,普
通に使用されているものが適用できる。代表的な流動化
剤としては,メラミンスルホン酸塩,ポリカルボン酸
塩,ポリカルボン酸エーテルなどが挙げられる。増粘剤
と流動化剤の配合比も特に限定されるものではないが,
好ましくは,本発明に従う増粘剤:流動化=2:1〜
1:5の範囲,とくに1:1とすることもできる。
【0015】本発明に従う増粘剤またはこれと流動化剤
を混合した複合粉末を後添加する場合の例としては,バ
ッチャープラントでこれらを添加しないコンクリートを
先練りし,このコンクリートをアジテータ車に投入する
ときにこれらの粉末を入れる方法がある。これにより,
運搬中のアジテータ内で練り混ぜられるので,現着時に
はその現場で必要とする性質のフレッシュコンクリート
が出来上がり,直ちに打設することができる。もちろ
ん,アジテータ車が現場に到着したときに,これらの粉
末をアジテータに投入することも適宜行うことができ
る。
【0016】
【実施例】〔実施例1〕本例は,コンクリートへの増粘
剤の分散性を評価するために行った試験結果を示すもの
である。 セメント:水=1:1でセメントを水に分散させ,プロ
ペラ攪拌機で600rpmにて20分間攪拌する。その
後,濾紙(JIS−P3801,1種)を用いて濾過
し,セメント濾液を得る。
【0017】得られたセメント濾液98gを200ml
のビーカーに入れ,プロペラ攪拌機(プロペラの直径=
45mm,3枚羽根,回転数400rpm)にて攪拌し
ているところに,供試する粉末状の増粘剤2gを粉末の
まま一気に投入し,さらに1分間攪拌する。攪拌終了
後,直ちに標準篩(JIS−Z8801,目の開き1m
m)を用いて濾過し,その篩表面に50mlの水を流下
させる。
【0018】篩表面に水を流下させた後の標準篩表面を
目視観察し,増粘剤粒子が残っておれば“ダマ”が存在
するものと判定する。
【0019】この試験を以下のNo.1〜No.16のセル
ロースエーテル系増粘剤について実施し,ダマの存在を
判定した。供試したセルロースエーテル系増粘剤は全て
グリオキザール表面処理したものである。
【0020】No.1:ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ース(以下HPMCと呼ぶ)粉体単独を供試したとこ
ろ,ダマの存在が確認された。 No.2:ヒドロキシエチルセルロース(以下HECと呼
ぶ)粉体単独を供試したところ,ダマの存在が確認され
た。 No.3:ヒドロキシエチルメチルセルロース(以下HE
MCと呼ぶ)粉体単独を供試したところ,ダマの存在が
確認された。 No.4:疎水化変性ヒドロキシエチルセルロース(以下
HMHECと呼ぶ)粉体単独を供試したところ,ダマの
存在が確認された。
【0021】No.5:HPMC粉体に,ホウ酸,クエン
酸,シュウ酸,アジピン酸,安息香酸,リンゴ酸,フマ
ル酸,酒石酸またはコハク酸の粉体を,いずれも0.0
5重量%添加混合してなる各混合粉体について供試した
ところ,全ての混合粉体の供試材にダマの存在が確認さ
れた。
【0022】No.6:HEC粉体に,ホウ酸,クエン
酸,シュウ酸,アジピン酸,安息香酸,リンゴ酸,フマ
ル酸,酒石酸またはコハク酸の粉体を,いずれも0.0
5重量%添加混合してなる各混合粉体について供試した
ところ,全ての混合粉体の供試材にダマの存在が確認さ
れた。
【0023】No.7:HEMC粉体に,ホウ酸,クエン
酸,シュウ酸,アジピン酸,安息香酸,リンゴ酸,フマ
ル酸,酒石酸またはコハク酸の粉体を,いずれも0.0
5重量%添加混合してなる各混合粉体について供試した
ところ,全ての混合粉体の供試材にダマの存在が確認さ
れた。
【0024】No.8:HMHEC粉体に,ホウ酸,クエ
ン酸,シュウ酸,アジピン酸,安息香酸,リンゴ酸,フ
マル酸,酒石酸またはコハク酸の粉体を,いずれも0.
05重量%添加混合してなる各混合粉体について供試し
たところ,全ての混合粉体の供試材にダマの存在が確認
された。
【0025】No.9:HPMC粉体に,ホウ酸,クエン
酸,シュウ酸,アジピン酸,安息香酸,リンゴ酸,フマ
ル酸,酒石酸またはコハク酸の粉体を,いずれも0.1
重量%添加混合してなる各混合粉体について供試したと
ころ,いずれの混合粉体の供試材でもダマの存在は確認
されなかった。
【0026】No.10:HEC粉体に,ホウ酸,クエン
酸,シュウ酸,アジピン酸,安息香酸,リンゴ酸,フマ
ル酸,酒石酸またはコハク酸の粉体を,いずれも0.1
重量%添加混合してなる各混合粉体について供試したと
ころ,いずれの混合粉体の供試材でもダマの存在は確認
されなかった。
【0027】No.11:HEMC粉体に,ホウ酸,クエ
ン酸,シュウ酸,アジピン酸,安息香酸,リンゴ酸,フ
マル酸,酒石酸またはコハク酸の粉体を,いずれも0.
1重量%添加混合してなる各混合粉体について供試した
ところ,いずれの混合粉体の供試材でもダマの存在は確
認されなかった。
【0028】No.12:HMHEC粉体に,ホウ酸,ク
エン酸,シュウ酸,アジピン酸,安息香酸,リンゴ酸,
フマル酸,酒石酸またはコハク酸の粉体を,いずれも
0.1重量%添加混合してなる各混合粉体について供試
したところ,いずれの混合粉体の供試材でもダマの存在
は確認されなかった。
【0029】No.13:HPMC粉体に,ホウ酸,クエ
ン酸,シュウ酸,アジピン酸,安息香酸,リンゴ酸,フ
マル酸,酒石酸またはコハク酸の粉体を,いずれも0.
2重量%添加混合してなる各混合粉体について供試した
ところ,いずれの混合粉体の供試材でもダマの存在は確
認されなかった。
【0030】No.14:HEC粉体に,ホウ酸,クエン
酸,シュウ酸,アジピン酸,安息香酸,リンゴ酸,フマ
ル酸,酒石酸またはコハク酸の粉体を,いずれも0.2
重量%添加混合してなる各混合粉体について供試したと
ころ,いずれの混合粉体の供試材でもダマの存在は確認
されなかった。
【0031】No.15:HEMC粉体に,ホウ酸,クエ
ン酸,シュウ酸,アジピン酸,安息香酸,リンゴ酸,フ
マル酸,酒石酸またはコハク酸の粉体を,いずれも0.
2重量%添加混合してなる各混合粉体について供試した
ところ,いずれの混合粉体の供試材でもダマの存在は確
認されなかった。
【0032】No.16:HMHEC粉体に,ホウ酸,ク
エン酸,シュウ酸,アジピン酸,安息香酸,リンゴ酸,
フマル酸,酒石酸またはコハク酸の粉体を,いずれも
0.2重量%添加混合してなる各混合粉体について供試
したところ,いずれの混合粉体の供試材でもダマの存在
は確認されなかった。
【0033】〔実施例2〕表1に示す配合のコンクリー
トを次のようにして製造した。
【0034】〔ケース1〕水,セメント,骨材,表1・
注1の増粘剤(2.3kg/m3)および表1・注2の流動化
剤(C× 1.5%)の全材料をミキサに投入し,90秒間
練り混ぜた後,排出した。ミキサは強制練り二軸型ミキ
サ(容量100リットル)を使用し,50リットルのコ
ンクリートを練り混ぜた。
【0035】〔ケース2〕水,セメントおよび骨材をケ
ース1と同じミキサであらかじめ先練りし,これをアジ
テータ車(容量100リットル)に入れた。その後,水
で解いた表1・注1の増粘剤と表1・注2の流動化剤を
アジテータ車内の材料に添加し,3分間高速攪拌後,排
出した。先練りのコンクリートの水量は,後添加分を考
慮して減らし,その減らした分を後添加の水に使用し
た。
【0036】〔ケース3〕水全量,セメントおよび骨材
をケース1と同じミキサで先練りし,これをアジテータ
車(容量100リットル)に入れた。その後,表1・注
3のフマル酸混合増粘剤と流動化剤の混合粉体を粉体の
ままアジテータ車内の材料に添加し,5分間攪拌後,排
出した。
【0037】各ケースで使用した材料は次のものであ
る。 水:水道水 セメント:普通ポルトランドセメント(日本セメント社
製.比重 3.16 ) 細骨剤:山砂(比重 2.60 ) 粗骨剤:砕石(比重 2.65 ) 増粘剤および流動化剤 注1の増粘剤(ケース1と2):HPMC粉体 2.3Kg
/m3。 注2の流動化剤(ケース1と2):メラミンスルホン酸
塩 4.8リットル/m3(C×1.5 %) 。 注3の増粘剤+流動化剤(ケース3):HPMC粉体に
フマル酸粉を 0.2重量%混合した混合粉体と,粉状メラ
ミンスルホン酸塩とを重量比で1:1に混合した粉体
4.6Kg/m3
【0038】各ケースで得られたフレッシュコンクリー
トのスランプフロー,50cmフロー時間,空気量およ
びコンクリート温度の計測値を表2に示した。また,圧
縮強度試験用供試体を標準法と水中作製法で作り,材令
7日と28日での圧縮強度試験を行なった。その結果を
表3と表4に示した。スランププローは平板上でスラン
プコーンをゆっくり引き上げる土木学会規準「コンクリ
ートのスランプフロー試験方法」に従った。圧縮強度試
験用供試体の水中作製法は土木学会規準「水中不分離コ
ンクリートの圧縮強度試験用水中作製供試体の作り方
案」に従い,水槽内の型枠に試料を水面から分割投入す
る方法で型枠内に試料を水中で充填し,これを大気中で
15分間静置し,試料の上面をこて仕上げする方法で作
成した。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】これらの試験結果から,ケース3のコンク
リートは,ケース1や2のものと同等の性質を有してい
ることがわかる。ケース2のスランプフローが小さいの
は水量が少なかったことが考えられる。水中不分離性
は,標準作製供試体と水中作製供試体の強度比で評価で
きるが,表4に見られるように,ケース3のものはこの
比が90%以上(材齢28日)確保されており,水中不
分離性にも問題がないことがわかる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように,本発明の増粘剤は
粉体のままで投入してもダマ状にならずにコンクリート
に良く混ざるという効果を奏する。したがって,アジテ
ータ車で増粘剤を後添加する方法でも作業性よく良品質
の材料不分離性コンクリートを得ることができる。ま
た,本発明の増粘剤に流動化剤を予め混和しておけば,
一層作業性よく良品質の高流動性または水中不分離性コ
ンクリートが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 24/06 C04B 24/06 A // C04B 103:44 (72)発明者 渡邊 賢三 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿 島建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 信田 佳延 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿 島建設株式会社技術研究所内 (72)発明者 吉崎 政人 大阪府大阪市中央区北浜東1番29号 三 晶株式会社内 (72)発明者 南 昌義 大阪府大阪市中央区北浜東1番29号 三 晶株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−100348(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロースエーテル系増粘剤粉末に,ホ
    ウ酸またはカルボン酸から選ばれる少なくとも一種を混
    合してなるコンクリート添加用増粘剤。
  2. 【請求項2】 セルロースエーテル系増粘剤粉末はグリ
    オキサールで表面処理されている請求項1に記載のコン
    クリート添加用増粘剤。
  3. 【請求項3】 カルボン酸は,クエン酸,シュウ酸,ア
    ジピン酸,安息香酸,リンゴ酸,フマル酸,酒石酸また
    はコハク酸である請求項1または2に記載のコンクリー
    ト添加用増粘剤。
  4. 【請求項4】 セルロースエーテルは,ビドロキシエチ
    ルセルロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロースま
    たはヒドロキシエチルメチルセルロースである請求項
    1,2または3に記載のコンクリート添加用増粘剤。
  5. 【請求項5】 セルロースエーテル系増粘剤粉末と,ホ
    ウ酸またはカルボン酸から選ばれる少なくとも一種と,
    コンクリート流動化剤の粉末とを混合してなるコンクリ
    ート添加用増粘剤。
  6. 【請求項6】 ホウ酸またはカルボン酸から選ばれる少
    なくとも一種は0.1重量%以上の量で混合される請求
    項1,2,3,4または5に記載のコンクリート添加用
    増粘剤。
  7. 【請求項7】 セルロースエーテル系増粘剤粉末に,ホ
    ウ酸またはカルボン酸から選ばれる少なくとも一種を混
    合してなる混合粉末を,粉末形状のままアジテータ車内
    のコンクリート材料に添加する増粘剤の添加法。
  8. 【請求項8】 セルロースエーテル系増粘剤粉末と,ホ
    ウ酸またはカルボン酸から選ばれる少なくとも一種と,
    コンクリート流動化剤とを混合してなる混合粉末を,粉
    末形状のままアジテータ車内のコンクリート材料に添加
    する増粘剤の添加法。
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