JP2953501B2 - 発光可能な金属錯体を用いてアナライトを測定するための干渉除去試薬 - Google Patents

発光可能な金属錯体を用いてアナライトを測定するための干渉除去試薬

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定シグナル発生
用のアナライト特異的マーカー基として発光可能な金属
錯体を用いるサンプル液中のアナライトの測定方法、お
よび該方法を実施するための試薬キットに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】サンプル液、特にヒト血清のような体液
中のアナライト(測定対象物質)を検出するために発光
可能な金属錯体を用いることは知られている。例えば、
EP-A-0178 450は免疫活性物質に結合させたルテニウム
錯体を開示しており、このルテニウム錯体は少なくとも
2つの窒素含有複素環をもつ3つの同一のまたは異なる
二環式または多環式配位子を含むものである。EP-A-0 5
80 979は電気化学発光のためのマーカー基としてオスミ
ウムまたはルテニウム錯体を使用することを記述してい
る。これらの錯体の配位子としてはビピリジンのような
窒素含有複素環が挙げられている。WO 87/06706 は電気
化学発光測定用のマーカー基として適している別の金属
錯体を記述している。電気化学発光の測定に適する金属
錯体はDE 44 30 998.8、DE 44 39 345.8、DE44 39 346.
6およびDE 44 39 347.4にも記述されている。
【0003】マーカー基として発光可能な金属錯体を用
いることの欠点は、特定のサンプル、とりわけ血清サン
プル、において相当の干渉が起こり得ることである。こ
うした干渉はいろいろな試験フォーマット、特に競合ア
ッセイ、において頻繁に起こるので、これは日常的な診
断の妥当性をかなり損なうこととなる。かかる干渉はシ
グナルの消滅をもたらし、すなわち、測定シグナルが低
くなり、試験フォーマット次第では偽陽性または陰性の
分析結果が得られる。
【0004】当技術分野では、免疫試薬と反応して、架
橋または非特異的結合の変化により測定シグナルのアナ
ライト非依存性変調を引き起こす成分が血清中に存在し
うることが知られている。これはアナライト測定におい
て誤った回収率へ導くことがある。通常、このタイプの
干渉は、好ましくは干渉性血清成分と反応してそれを不
活性化させる免疫学的成分の添加により除去することが
できる。しかし、こうした干渉除去試薬が上記の干渉を
上首尾に除去することは証明されていない。
【0005】US-A-4,810,635は、フラビンアデニンジヌ
クレオチド(FAD) マーカー基を含む均一アポ酵素再活性
化イムノアッセイにおける干渉の除去を記述しており、
そこでは干渉除去試薬としてFAD の構造類似体、例えば
フラビンモノヌクレオチド(FMN) またはリボフラビンが
添加される。特に不均一試験フォーマットに適する、金
属錯体マーカー基のための干渉除去試薬は開示も示唆も
されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】かくして、本発明の課
題は、マーカー基として発光可能な金属錯体を用いてア
ナライトを測定する試験法のための干渉除去試薬を提供
することにあり、この干渉除去試薬は干渉性血清による
干渉の確実な除去を可能にする一方で、試験の精度およ
び感度を有意に損なうことのないものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この課題は、アナライト
特異的マーカー基と化学的に関連した構造を有する非特
異的な金属錯体を干渉除去試薬としてさらに添加するこ
とを特徴とする、測定シグナル発生用のアナライト特異
的マーカー基として発光可能な金属錯体を用いるサンプ
ル液中のアナライトの測定方法により達成される。
【0008】本発明によるアナライトの測定方法では、
測定シグナルを生み出すアナライト特異的マーカー基と
して、発光可能な金属錯体が用いられる。これは、以下
で定義される発光可能な金属錯体がアナライト特異的試
験成分に直接または間接的に結合されていて、アナライ
トの特異的検出のためのマーカー基として利用されるこ
とを意味している。直接結合の場合には、金属錯体がア
ナライト特異的試験成分、例えばアナライトまたはアナ
ライト類似体に結合しうる受容体、に共有結合される。
間接結合の場合には、金属錯体が、例えば、それ自体ア
ナライト特異的ではないがアナライト特異的試験成分と
反応することができる試験成分に共有結合される。
【0009】マーカー基として用いる金属錯体は検出可
能な発光反応を引き起こすことができる。この発光反応
の検出は、例えば、蛍光または電気化学発光の測定によ
り達成され得る。電気化学発光の測定により検出を行う
ことが望ましい。
【0010】錯体の金属カチオンは遷移金属や希土類金
属のような2価または3価の金属カチオンである。この
金属は好ましくはルテニウム、オスミウム、レニウム、
イリジウム、ロジウム、白金、パラジウムまたはクロム
である。ルテニウム、イリジウム、レニウム、クロムお
よびオスミウムが特に好ましく、ルテニウムが最も好ま
しいものである。
【0011】驚いたことに、アナライト特異的マーカー
基と化学的に関連した構造を有するアナライト非特異的
金属錯体の添加は、シグナル消滅が原因となる干渉の部
分的または完全除去を可能にし、また、測定結果を誤ら
せることもないことが判明した。この非特異的錯体の化
学構造は使用するマーカー基の化学構造に類似してお
り、この類似性は金属に、錯体配位子に、恐らくリンカ
ー構造(マーカー基を試験成分に結合させるために用い
られる)に、そして担体分子に適用される。
【0012】非特異的金属錯体は遷移金属錯体および希
土類金属錯体から選ぶことが好ましく、特にルテニウ
ム、ロジウム、オスミウム、ニッケル、鉄、コバルト、
イリジウム、パラジウム、白金、クロムおよびレニウム
錯体ならびにこれらの組合せから選ばれる。特に好まし
くは、非特異的金属錯体はロジウム、オスミウム、ルテ
ニウムおよび鉄錯体ならびにこれらの組合せから選ばれ
る。オスミウムおよび鉄錯体が最適であるが、それはそ
れらがマーカー基として好ましく用いられるルテニウム
錯体との著しく高い構造類似性を有するからである。鉄
錯体は電気化学発光測定において試験条件下で有意なシ
グナルを発生しないので好ましいものである。また、ロ
ジウム錯体も試験条件下で電気化学発光シグナルを発生
しないので好ましいものである。しかしながら、それら
は干渉を効果的に除去するためにやや多量に用いる必要
がある。
【0013】マーカー基としてルテニウム錯体を用いる
場合は、ルテニウム干渉除去錯体もまた、例えばルテニ
ウムがペプチド担体に結合して存在するのであれば、適
している。試験条件下で電気化学発光シグナルを発生し
うるオスミウムおよびルテニウム錯体は、干渉除去試薬
として特に競合アッセイにおいて用いられる。それらの
使用はサンドイッチアッセイではあまり好ましくない。
【0014】マーカーおよび干渉除去錯体の配位子は最
適な干渉除去効果を達成するために可能な限り類似して
いるべきである。適当な配位子の例は芳香族複素環式多
座配位子、例えば窒素含有複素環である。ビピリジル、
ビピラジル、ターピリジルおよびフェナントロリルが好
ましいものである。特に好ましくは、配位子は置換され
ていてもよいビピリジンおよびフェナントロリン環系か
ら選ばれる。
【0015】非特異的な干渉除去錯体は錯体単独とし
て、リンカーをもつ錯体として、および/または担体に
結合した錯体として添加することができる。多様な干渉
性血清が種々の干渉除去誘導体とさまざまに反応しうる
ので、種々の干渉除去誘導体の組合せを用いることがし
ばしば有利である。
【0016】適当な担体の例はアナライトの測定に干渉
しない物質、すなわち望ましくない方法でアナライト特
異的試験成分と結合しない物質である。一般に、天然ま
たは合成の物質はどれも、例えばポリマーや小分子でさ
えも、それらが他の試験成分と適合するものであるとい
う条件で、担体として使用することができる。適当な担
体の特定の例はアミノ酸、ペプチド、タンパク質および
ポリペプチド(架橋されていてもよい)、ヌクレオチ
ド、核酸、合成担体、例えばデキストランまたはPNA (p
eptidic nucleic acid) のごとき核酸類似体、炭水化物
またはステロイドである。適当なポリペプチドの例とし
てはアルブミン、例えばウシ血清アルブミン、非特異的
免疫グロブリン、免疫グロブリン断片、βガラクトシダ
ーゼおよびポリリシンがある。好ましい担体は核酸、核
酸類似体、ペプチドおよび/またはポリペプチドであ
る。1:1に等しいかまたはそれより大きい錯体対担体
の化学量論を示す、すなわち統計的に担体1分子につき
金属錯体を少なくとも1つ含む担体結合錯体を用いるこ
とが特に好ましい。
【0017】錯体を担体またはリンカーに結合させた形
態で用いる場合、単一のリンカーまたは担体分子に結合
させた異なる錯体、あるいは数種の類似したリンカーま
たは担体分子に結合させた異なる錯体を使用することが
好ましいかもしれない。一方、同じ錯体を異なるリンカ
ーまたは担体に結合させて使用することができ、また、
異なる錯体を異なるリンカーまたは担体に結合させて使
用することもできる。錯体を単独で用いるときでさえ、
いくつかの異なる錯体、例えば同一の金属カチオンおよ
び異なる配位子を含む錯体、異なる金属カチオンおよび
同一の配位子を含む錯体、または異なる金属カチオンお
よび異なる配位子を含む錯体を用いることが可能であ
る。
【0018】さらに、本発明による方法を実施する場
合、非特異的金属錯体はアナライト特異的マーカー基に
対して化学量論的過剰で、例えば106 :1まで、特に
105:1までの過剰量で用いることが好ましい。
【0019】本発明による干渉除去錯体は、金属塩
(例:金属ハロゲン化物)を適当な配位子と反応させ、
その後場合により、ハロゲン化物イオンをヘキサフルオ
ロホスフェート、トリフルオロアセテートまたはテトラ
フルオロボレートアニオンと交換することにより製造す
ることができる。かかる方法は当技術分野で知られてお
り、例えばEP-A-0 178 450およびEP-A-0 255 534に記述
されている。これらの開示内容を参照されたい。
【0020】所望する錯体の金属ハロゲン化物は適当な
溶媒(例:水/エタノールまたはジメチルホルムアミ
ド)中で室温または還流下に2当量のポリアザ−ビス−
複素環(例:2,2'- ビピリジンまたはフェナントロリ
ン)と反応させることが好ましい。次いで、この錯体を
追加の1当量の同一または別の配位子(リンカー構造を
含んでいてもよい)と再度反応させる。対応する反応式
を図1に示す。反応経路1aに従って得られたリンカーを
含まない錯体は干渉除去試薬として直接使用することが
できる。反応経路1bに従って得られたリンカーを含む錯
体は干渉除去試薬として直接使用することも、担体に結
合させて使用することもできる。
【0021】図2に担体へ結合させる方法をいくつか示
してある。そのために、最初に、反応性基、例えばカル
ボン酸ハロゲン化物、カルボン酸無水物または活性エス
テルのような活性化カルボン酸基、例えばN-ヒドロキシ
スクシンイミドエステル、マレイミドまたは光活性化可
能な基(例:アジド)を錯体に導入する。次に、反応経
路2aおよび2bに従って活性化錯体を担体分子、例えばタ
ンパク質またはペプチド主鎖と反応させる。また一方
で、金属錯体−ペプチド結合体は、DE-44 30 998.8およ
びDE-44 39 345.8に記載の方法に従い適当な保護アミノ
酸誘導体(例:FMOC誘導体)から固相ペプチド合成によ
り製造することもできる。上記文献の開示内容を参照さ
れたい。
【0022】本発明の方法においては金属錯体を電気化
学発光(電極の表面で発光化学種が電気化学的に生成さ
れる)により検出することが好ましい。当技術分野の金
属錯体を用いて電気化学発光アッセイを行う例は、EP-A
-0 580 979、WO 90/05301 、WO 90/11511 および WO 92
/14138に載っている。これらの文献に開示された発光ア
ッセイの方法および装置を参照されたい。好ましくは、
電気化学発光アッセイは固相(より好ましくは微粒子、
特に磁性微粒子から成り、反応性被覆物、例えばストレ
プトアビジン、を有するもの)の存在下で不均一アッセ
イとして実施される。この方法では、マーカー基として
金属錯体を含む免疫複合体を固相上に結合させた形で検
出することが可能である。一方、電気化学発光測定を均
一アッセイとして実施することも可能である(例えば、
EP-A-0 199 804; EP-A-0 265 519を参照のこと)。
【0023】電気化学発光測定は金属錯体のための還元
剤(例:アミン)の存在下で行うことが好ましい。脂肪
族アミン、特に第一級、第二級および第三級アルキルア
ミン(各アルキル基は1〜3個の炭素原子をもつ)が好
適である。トリプロピルアミンが特に好ましいものであ
る。しかし、アミンはアニリンのような芳香族アミンま
たは複素環アミンであってもよい。錯体の配位子球体の
中に還元剤をすでに組み込んでおくことができる。
【0024】さらに、非イオン性界面活性剤、例えばエ
トキシル化フェノールまたはアルコール、が増幅剤とし
て場合により存在しうる。このような物質は例えばトリ
トン-X 100、トリトン-N 401およびテシット(Thesit)と
いう商品名で入手できる。
【0025】一方、発光金属錯体は蛍光によっても検出
することができ、その場合、適当な波長の光を照射する
ことにより錯体を励起させ、その結果生じる蛍光放射線
が測定される。蛍光アッセイを実施する例は、EP-A-0 1
78 450およびEP-A-0 255 534に見られる。これらの開示
内容を参照されたい。
【0026】本発明の方法の好ましい実施態様では、ア
ナライトがイムノアッセイで測定される。イムノアッセ
イで測定され得るアナライトの例は抗原またはハプテン
である。この場合、アナライトは1種または数種の特異
的抗体との反応により検出される。また、イムノアッセ
イは特定の抗原との反応によりサンプル溶液中の免疫グ
ロブリンを測定するためにも実施され得る。別の好まし
い実施態様では、アナライトが核酸ハイブリダイゼーシ
ョンアッセイで測定される。この実施態様は特に核酸ア
ナライトの測定に利用される。
【0027】本発明の方法においては、アナライトをサ
ンドイッチアッセイで測定することができ、例えば、
(a) アナライト含有サンプル液を反応性固相の存在下で
少なくとも2種類のアナライト特異的受容体とともにイ
ンキュベートし、その際、1つの受容体は固相に結合し
ているかまたは固相に結合しうる形態で存在し、もう1
つの受容体は金属錯体マーカー基を保有し、(b) 場合に
より、固相をインキュベーション液体から分離し、そし
て(c) 標識を検出することによって固相および/または
液相中のアナライトの存在および/または量を測定す
る、ことを含む不均一サンドイッチアッセイでアナライ
トを測定する。
【0028】アナライト特異的受容体の例は、測定すべ
きアナライトとの特異的免疫反応またはハイブリダイゼ
ーション反応に参加する抗原、ハプテン、抗体、核酸ま
たは核酸類似体である。反応性固相の例はビオチン化受
容体が結合し得るストレプトアビジン被覆固相である。
標識受容体は直接または間接的に標識することができ
る。結合可能な形態のアナライト特異的受容体は、互い
に共有結合しないがアフィニティー相互作用(抗体−抗
原、ストレプトアビジン/アビジン−ビオチン)によっ
て結合するいくつかの成分を含み得る。サンドイッチア
ッセイでは、電気化学発光シグナルを発生しない非特異
的金属錯体、例えばロジウムまたは鉄錯体、を干渉除去
試薬として用いることが好ましい。
【0029】また、アナライトは「標識類似体」または
「標識受容体」フォーマットの競合アッセイで測定する
こともでき、例えば、(a) アナライト含有サンプル液を
反応性固相の存在下で(a1)固相に結合した形態でまたは
固相に結合しうる形態で存在するアナライト特異的受容
体および金属錯体マーカー基を保有するアナライト類似
体とともに、または(a2)固相に結合しているかまたは固
相に結合しうる形態で存在するアナライト類似体および
金属錯体マーカー基を保有するアナライト特異的受容体
とともにインキュベートし、(b) 場合により、固相をイ
ンキュベーション液体から分離し、そして(c) 標識を検
出することによって固相および/または液相中のアナラ
イトの存在および/または量を測定する、ことを含む不
均一競合アッセイで測定することができる。アナライト
類似体としては、アナライト特異的受容体についてアナ
ライトと競合する成分が用いられる。
【0030】本発明はさらに、マーカー基としてアナラ
イト特異的成分に結合されている発光可能な金属錯体を
含み、さらに干渉除去試薬として該マーカー基と化学的
に関連した構造を有する非特異的金属錯体を含んでな
る、本発明の方法を実施するための試薬キットに関する
ものである。非特異的金属錯体は上で説明したように錯
体単独として、リンカーをもつ錯体として、および/ま
たは担体に結合した錯体として存在しうる。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明は以下の実施例によってさ
らに詳しく説明される。実施例1 干渉除去試薬の製造 1.1 Fe(II)bpy3(PF6)2 FeCl2 (64 mg) と 2,2'-ビピリジン (234 mg) を5 mlの
H2O/エタノール(1:1)中に溶解し、室温で攪拌した。次
に、エタノールを蒸留により除き、この水溶液を2当量
のNH4PF6と混合した。生じた沈殿物を吸引濾取し、再洗
浄して乾燥させた。 収量:250 mgの赤色固体。
【0032】1.2 Ni(II)bpy3(PF6)2 NiCl2 (65 mg) を3 mlのH2O に溶解し、3 mlのエタノー
ルに溶解した 2,2'-ビピリジン (240 mg) の溶液と混ぜ
合わせた。10分後蒸留により溶媒を除き、残留物を酢酸
エチルで抽出し、次に10 ml のH2O に溶解し、NH4PF6
(200 mg) と混合した。沈殿物を吸引濾取し、再洗浄し
て乾燥させた。 収量:380 mgの桃色固体。 MS: M+: 671.1 (単荷電錯体++PF6 - カチオン)
【0033】1.3 Rh(III)bpy2Cl3 RhCl3 (1.0 g) および 2,2'-ビピリジン (1.5 g)を 50
mlのDMF と混合し、3時間煮沸した。これを室温まで冷
し、沈殿した固体を濾取し、再洗浄して乾燥させた。 収量:1.41 gの黄色固体。 MS: M+: 485 (単荷電錯体カチオン)
【0034】1.4 Rh(III)bpy3(PF6)3 Rh(III)bpy2Cl3 (200 mg) と 2,2'-ビピリジン (60 mg)
を 20 mlのH2O と混合し、沸騰するまで加熱した。20μ
l のヒドラジン水和物溶液を加えて1時間煮沸した。こ
の溶液を蒸発により濃縮し、NH4PF6 (220 mg) と混合し
た。沈殿物を吸引濾取し、再洗浄して乾燥させた。 収量:310 mgの黄色固体。
【0035】1.5 Fe(II)bpy2-4-[4(4'-メチル-2,2'-ビ
ピリジル)]- 酪酸-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル
(PF6)3 a. Fe(II)bpy2-4-[4(4'-メチル-2,2'-ビピリジル)]-
酪酸(PF6)3 FeCl2 (127 mg)、 2,2'-ビピリジン (312 mg) および 4
-[4(4'- メチル-2,2'-ビピリジル)]- 酪酸 (255 mg) を
7 mlのH2O/エタノール(1:6) 中に溶解し、室温で攪拌し
た。次に、溶媒を減圧蒸留により除き、残留物を分取HP
LC (PolygosilPR 18, 5μ, 溶離剤:A:H2O + 0.1% TF
A, B:アセトニトリル + 0.1% TFA,勾配:10% Bから
徐々に100%B)で精製した。純化された画分を凍結乾燥
し、この凍結乾燥物を少量の水に溶かし、NH4PF6水溶液
と混合し、沈殿物を吸引濾取し、再洗浄して乾燥させ
た。 収量:140 mgの赤色固体。b. Fe(II)bpy2-4-[4(4'-メチル-2,2'-ビピリジル)]-
酪酸-N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(PF6)3 Fe(II)-bpy2-bpy 酪酸(PF6)3 (53 mg)およびN-ヒドロキ
シスクシンイミド (8.7 mg) を5 mlのCH2Cl2中に溶解
し、2-(4- モルホリニル)-エチル- イソシアニド(8.3
μl)を滴下し、この溶液を室温で攪拌した。反応完了
後、溶媒を減圧蒸留により除き、残留物をアセトンに溶
かし、THF/ジエチルエーテルの添加により生成物を沈殿
させ、濾取して乾燥させた。 収量:52 mg の赤色固体。 MS: M+: 866.1 (単荷電錯体++-PF6 -カチオン)1 H-NMR: 期待された化合物に一致する結果を示した。
【0036】1.6 Rh(III)bpy2-4-[4(4'-メチル-2,2'-
ビピリジル)]- 酪酸(PF6)3 Rh(bpy)2Cl3 (6.3 g) および 4-[4(4'- メチル-2,2'-ビ
ピリジル)]- 酪酸 (3.5 g)を400 mlの水/エタノール混
合物(9:1) 中で沸騰するまで加熱した。ヒドラジン水和
物溶液 (0.73 ml, 80 %)を滴下した後、還流下に3.5 時
間加熱した。この溶液を冷却し、蒸発させて約50 ml に
濃縮し、SPセファデックスC-25カラム(溶離剤:最初に
HCl (c: 0.1 mol/l)、次にHCl(c: 0.1 mol/l)/NaCl(c:
0.5 mol/l))で精製した。精製した画分を濃縮してヘキ
サフルオロリン酸アンモニウム水溶液と混合した。沈殿
物を吸引濾取し、洗浄して乾燥させた。 収量:11.6 gの白色固体。 MS: M+: 961.1 (単荷電錯体+++ 2(PF6)- カチオン)1 H-NMR: 期待された化合物に一致する結果を示した。
【0037】1.7 Rh(III)bpy2-4-[4(4'-メチル-2,2'-
ビピリジル)]- 酪酸-N-ヒドロキシスクシンイミドエステ
ル(PF6)3 Rh(III)bpy2-酪酸(PF6)3 (10 g) およびN-ヒドロキシス
クシンイミド (1.05 g) を100 mlのアセトニトリルに溶
解した。次に、2-(4- モルホリニル)-エチル-イソシア
ニド (1.4 ml) を滴下した。反応完了後、この溶液を濃
縮し、クロロホルムと混合して強く攪拌した。その後、
粘性の固体から上澄みをデカントし、これを再度少量の
アセトニトリルに溶かして、この方法を繰り返した。残
留溶媒を高真空下で除去した。 収量:11 gのベージュ色固体。 MS: M+: 1058.0(単荷電錯体+++ (PF6)2 - カチオン)1 H-NMR: 期待された化合物に一致する結果を示した。
【0038】1.8 Ru(II)bpy2-bpyCO-ε-Lys-Fmoc DMF (70 ml) 中の Fmoc-リシン-OH*HCl (3.8 g) および
トリエチルアミン (2.6 ml) をDMF (50 ml) 中のRu(bp
y)2-bpyCO-NHSエステル (9.9 g)に攪拌しながら滴下し
た(EP-A-580 979参照)。1時間後、DMF を高真空蒸留
により除去し、残留物をアセトンに溶かし、この溶液を
濾過し、濾液を約50 ml に濃縮して、激しく攪拌しなが
らジエチルエーテルと混合した。14時間後、沈殿した固
体から上澄みをデカントし、これを再度ジエチルエーテ
ルで抽出し、残留溶媒を除去した。 収量:14 gの赤色固体。
【0039】この化合物はペプチド合成に直接使用する
ことができる(DE-44 39 345.8参照、そこには一定の組
み込まれたマーカー基とハプテンの合成が記載されてい
る)。NHS エステルから出発して、ハプテン誘導体など
を直接合成することも可能である。また、この化合物は
Fmoc保護基の切断後に干渉除去試薬として直接使用する
こともできる。
【0040】1.9 金属錯体−ペプチド結合体 ペプチド基体 (20 mg)をDMF に溶解し、30μl のトリエ
チルアミンと混合した。次に、等モル量の各金属錯体 N
HSエステルを攪拌しながら加え、室温でさらに1時間攪
拌した。溶媒を真空蒸留により除き、残留物を分取HPLC
(Polygosil RP18, 5μ, 溶離剤:A:H2O + 0.1% TFA,
B:アセトニトリル + 0.1% TFA, 勾配:10% Bから徐
々に100%B)で精製した。例えば、上記の方法を用いて
次の金属錯体−ペプチド結合体を製造することができた
(K=Lys, E=Glu, U=β-Ala) : ペプチド配列:Ac-KUEUEUEUEUEUK-NH2 NHS-エステル:Ru-(bpy)2-bpyCO-NHS-エステル 収量:60 mg のAc-K-Ru(bpy)3-UEUEUEUEUEU-K-Ru(bpy)3
-NH2 MS: M+: 1344.5 -- 二重荷電錯体カチオン (2xRu++CO
O-)1 H-NMR: 期待された化合物に一致する結果を示した。
【0041】実施例2 IgGおよび抗体断片を有する金属錯体結合体の製造 ウシIgG およびヒツジIgG の市販されている普通の調製
物を用いることができる。Johnstone およびThrope (Im
munochemistry in Practice p. 61f, BlackwellScienti
fic, 1987) に従ってぺプシンとパパインで開裂するこ
とにより対応IgGからF(ab')2 およびFab 抗体断片を調
製し、精製した。重合ウシFab 断片は、EP-A-0 269 092
に従って、ウシFab をジスクシンイミジルスベレートで
架橋することにより調製した。実施例1に記載した金属
錯体の活性エステルと各種IgG および抗体断片調製物と
の反応は、以下の3つの実施例で述べる方法により行っ
た。
【0042】2.1 モノクローナル抗TSH-F(ab')2 断片
を有するRu(bpy)3結合体 化学量論 7.5:1 5 mgのモノクローナル抗TSH-F(ab')2 断片を1 mlの0.15
M リン酸カリウム緩衝液, 0.15M NaCl, pH 7.8に溶解し
た。使用直前に5 mgのRu(bpy)2-bpy-CO-NHS エステル
(IGEN Inc., Rockville, USA)を0.75 ml の無水ジメチ
ルスルホキシドに溶解した。Ru(bpy)2-bpy-CO-NHS エス
テルの分子量1075およびF(ab')2 の分子量100,000 に基
づいて7.5:1 のモル比を達成するために、F(ab')2 溶液
に0.369 mgのRu(bpy)2-bpy-CO-NHS エステル (59.4μl)
をピペットで加えた。この反応容器を25℃で60分間イン
キュベートした。反応を停止させるために、10μl の1M
リシン溶液をピペットで加えた。この調製物を25mMリン
酸カリウム緩衝液/0.1M NaCl, pH 7.0 に対して24時間
透析した後に凍結乾燥させた。 収量:4.4 mgの抗TSH-F(ab')2-Ru(bpy)3 2+ (ε=13.7)の455 nmでの吸光度測定は組み込まれた標識
のモル比 5.8〜6.8:1 [Ru:F(ab')2]を与えた。
【0043】2.2 ウシIgG-Rh(bpy)3 1:10 50 mg のウシIgG を5 mlの0.15M リン酸カリウム緩衝
液, 0.15M NaCl, pH 7.8に溶解した。使用直前に8 mgの
Rh(bpy)2-bpy-CO-NHS エステルを0.5 mlの無水ジメチル
スルホキシドに溶解した。Rh(bpy)2-bpy-CO-NHS エステ
ルの分子量1203およびIgG の分子量150,000 に基づいて
10:1のモル比を達成するために、4 mgのRh(bpy)2-bpy-C
O-NHS エステル (250 μl)をIgG 溶液に攪拌しながらピ
ペットで加えた。この反応容器を25℃で60分間インキュ
ベートした。反応を停止させるために、10μl の1Mリシ
ン溶液をピペットで加えた。この混合物を25mMリン酸カ
リウム緩衝液/0.1M NaCl, pH 7.0 に対して24時間透析
した後に凍結乾燥させた。 収量:46 mg のウシIgG-Rh(bpy)3 3+
【0044】2.3 ウシFab-Rh(bpy)3ポリマー 1:3.5 50 mg のウシFab ポリマーを5 mlの0.15M リン酸カリウ
ム緩衝液, 0.15M NaCl, pH 7.8に溶解した。使用直前に
8 mgのRh(bpy)2-bpy-CO-NHS エステルを0.5 mlの無水ジ
メチルスルホキシドに溶解した。Rh(bpy)2-bpy-CO-NHS
エステルの分子量1203およびFab(ポリマーの個々の構成
ブロックとして) の分子量50,000に基づいて3.5:1 のモ
ル比を達成するために、4.2 mgのRh(bpy)2-bpy-CO-NHS
エステル(263 μl)をFab ポリマー溶液に攪拌しながら
ピペットで加えた。この反応容器を25℃で60分間インキ
ュベートした。反応を停止させるために、10μl の1Mリ
シン溶液をピペットで加えた。この混合物を25mMリン酸
カリウム緩衝液/0.1M NaCl, pH 7.0 に対して24時間透
析した後に凍結乾燥させた。 収量:38 mg のウシFab-Rh(bpy)3ポリマー
【0045】実施例3 TBC試験 試験系:TBC 試験においては血清のチロキシン結合能が
測定される。第1反応段階で血清サンプルをT4含有試薬
と混合した。T4のほかに、この試薬は主成分としてT4ポ
リハプテンビオチン(T4-Bio-Ph; 70 ng/ml) を含んでい
た。添加したT4はサンプルの結合能に依存する量でサン
プルの結合タンパク質に結合する。第2反応段階でポリ
クローナル抗T4抗体 Ru-ビピリジル誘導体(100 ng/ml)
を含む緩衝液を加えた。さらに、ストレプトアビジンを
被覆した微粒子を加えた。第1反応からの過剰のT4は標
識抗体についてT4-Bio-Ph と競合する。T4ポリハプテン
に結合した標識抗体はビオチンを介してストレプトアビ
ジン被覆微粒子に結合する。測定セル中に液相から微粒
子を分離した。この方法では、アナライトに依存する量
で微粒子に結合した標識抗体が固相に結合された状態で
存在する。測定セルにおいて Ru-ビピリジル錯体の濃度
に比例する ECLシグナルを電気化学的に発生させ、アナ
ライトの濃度を検量線から決定した。
【0046】干渉減少効果の試験:同時実験において、
干渉除去物質を含むまたは含まないサンプル(既知の干
渉性サンプルおよび正常サンプル)を測定した。さら
に、参照として、別の独立した方法でサンプルを測定し
た。用いた誘導体とその濃度を表1に示してある。以下
の干渉除去試薬を用いた: 1: 非特異的モノクローナル抗体 (IgG)-Os(bpy)3
導体(担体対標識の化学量論 1:12.5 ) 2: ペプチド-Ru(bpy)3 結合体(図3参照) 3: 非特異的ポリクローナルウシ抗体(Fab断片)-Os(b
py)3誘導体(化学量論 1:2.5) 4: 架橋した非特異的ポリクローナルウシ抗体(Fab断
片)-Os(bpy)3誘導体(化学量論 1:2.5) 5: 架橋した非特異的ポリクローナルウシ抗体(Fab断
片)-Fe(bpy)3誘導体(化学量論 1:2.5) 6: リシン-Ru(bpy)3 (実施例1.8 参照) 7: 非特異的ポリクローナルウシ抗体(IgG)-Rh(bpy)3
誘導体(化学量論 1:6) 8: 非特異的ポリクローナルウシ抗体(IgG)-Rh(bpy)3
誘導体(化学量論 1:10 ) 9: 架橋した非特異的ポリクローナルウシ抗体(Fab断
片)-Rh(bpy)3誘導体(化学量論 1:2) 10: 架橋した非特異的ポリクローナルウシ抗体(Fab断
片)-Rh(bpy)3誘導体(化学量論 1:3.5) 11: 非特異的ポリクローナルヒツジ抗体(IgG)-Rh(bp
y)3誘導体(化学量論 1:6) 12: 非特異的ポリクローナルヒツジ抗体(IgG)-Rh(bp
y)3誘導体(化学量論 1:10 ) 13: テストステロン-19-hs- ジアミノジオキサオクタ
ン-Ru(bpy)3 結合体(図4参照) 14: ペプチド-Ru(bpy)3 結合体(実施例1.9 参照) 15: テストステロン-19-hs-DADOO-Ru-ビピリジン-(フ
ェナントロリン)2結合体(図5参照) 16: Ru(bpy)2-bpy-CO2H (図6参照) 17: Ru(bpy)2-bpy-CO-DADOO (図7参照) 18: Ru(フェナントロリン)2-bpy-CO-DADOO (図8参
照) 19: テストステロン-ペプチド-Ru(bpy)3 結合体(図
9参照)
【0047】結果:干渉除去成分のタイプおよび濃度に
応じて、干渉性血清は干渉除去のない試薬と比べて向上
した回収率を有していた。正常血清の場合に、干渉除去
試薬の添加は試験結果を有意に損なわなかった。
【0048】
【表1】
【0049】実施例4 FT4試験 試験手順:FT4 試験においては血清中の遊離チロキシン
量が測定される。第1段階で、サンプルをインキュベー
ション容器内でリン酸緩衝液中のポリクローナル抗T4抗
体Fab断片-Ru(bpy)3 結合体 (50 ng/ml) とインキュベ
ートした。この方法ではサンプル中に存在する遊離チロ
キシンが上記の抗体誘導体と反応する。第2反応段階
で、リンカー構造を介してT4に結合させたビオチンを含
む成分(2.5 ng/ml リン酸緩衝液)を加えた。さらに、
ストレプトアビジンを被覆した微粒子を加えた。サンプ
ル由来の遊離T4と結合していない抗体誘導体の部分はT4
ビオチン誘導体と反応して、ビオチン-ストレプトアビ
ジン相互作用により微粒子に結合する。この微粒子を分
離した後、電極上で ECLシグナルを発生させる。このシ
グナルは標識抗体誘導体の結合量に比例する。このよう
にして発生させかつ測定したシグナルを検量線で読み取
ってアナライトの濃度を決定した。
【0050】干渉除去試薬を含むまたは含まないサンプ
ル(既知の干渉性サンプルおよび正常サンプル)につい
て測定した結果を表2に示す。参照として、サンプルを
臨床的に正確に分類するイムノアッセイでサンプルを測
定した。実施例3に記載した干渉除去試薬1、2、4、
5、6、8、14、16および19を用いた。次の金属錯体も
干渉除去試薬として用いた: 20: 架橋した非特異的ポリクローナルウサギ抗体(Fab
断片)-Ru(bpy)3誘導体(化学量論 1:2.5)
【0051】結果:適当な干渉除去誘導体の添加によ
り、干渉除去のない試薬によって誤って回収された血清
サンプルは良好な回収率が得られた。正常血清を測定す
る場合は有意差が一般に見られなかった。
【0052】
【表2】
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、測定シグナル発生
用のアナライト特異的マーカー基として発光可能な金属
錯体を用いるサンプル液中のアナライトの測定方法にお
いて、該マーカー基と化学的に関連した構造を有する非
特異的な金属錯体を干渉除去試薬としてさらに添加する
ことにより、干渉性血清による干渉の確実な除去が達成
され、しかも干渉除去試薬が試験の精度および感度を有
意に損なうことはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】干渉除去試薬として適している、リンカーをも
つまたはもたない金属錯体を製造するための反応図であ
る。
【図2】干渉除去試薬として適している、担体に結合し
た金属錯体を製造するための反応図である。
【図3】ペプチド−ルテニウム(ビピリジル)3 結合体
を示す図である。
【図4】テストステロン−Ru(ビピリジル)3結合体を示
す図である。
【図5】錯体の配位子としてフェナントロリンを含むテ
ストステロン−Ru−ビピリジル結合体を示す図である。
【図6】リンカーをもつRu(ビピリジル)3錯体を示す図
である。
【図7】親水性リンカーをもつRu(ビピリジル)3錯体を
示す図である。
【図8】錯体の配位子としてフェナントロリンおよび親
水性リンカーをもつRu−ビピリジル錯体を示す図であ
る。
【図9】テストステロン−ペプチド−Ru−(ビピリジ
ル)3 結合体を示す図である。
フロントページの続き (72)発明者 ノーバート フランケン ドイツ連邦共和国 D−82319 スター ンベルグ リーデゼルシュトラーセ 45 番地 (72)発明者 ハンス−ペーター ヨゼル ドイツ連邦共和国 D−82362 ヴァイ ルハイム プレーラテンヴェーク 7番 地 (72)発明者 ビートゥス オフェンロッホ−ヘーンレ ドイツ連邦共和国 D−82398 ポリン グ ゲオルグ−リュッカート−シュトラ ーセ 17番地 (56)参考文献 米国特許4810635(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01N 33/531 G01N 21/78 G01N 33/536

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定シグナル発生用のアナライト特異的
    マーカー基として発光可能な金属錯体を用いるサンプル
    液中のアナライトの測定方法であって、該マーカー基と
    関連した構造を有する、アナライトに非特異的な金属錯
    体を干渉除去試薬として添加することを特徴とする方
    法。
  2. 【請求項2】 アナライト特異的マーカー基が遷移金属
    錯体および希土類金属錯体から選ばれる、請求項1に記
    載の方法。
  3. 【請求項3】 非特異的金属錯体が遷移金属錯体および
    希土類金属錯体から選ばれる、請求項1または2に記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 前記金属錯体の配位子が芳香族複素環式
    多座配位子から選ばれる、請求項1〜3のいずれか1つ
    に記載の方法。
  5. 【請求項5】 非特異的金属錯体が錯体単独として、リ
    ンカーをもつ錯体として、および/または担体に結合し
    た錯体として添加される、請求項1〜4のいずれか1つ
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】 アナライトの測定に干渉しない物質を担
    体として用いる、請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 錯体対担体の化学量論が1:1に等しい
    かまたはそれより大きい担体結合錯体を用いる、請求項
    6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 アナライト特異的マーカー基に対して化
    学量論的過剰の非特異的金属錯体を用いる、請求項1〜
    7のいずれか1つに記載の方法。
  9. 【請求項9】 (a) アナライト含有サンプル液を反応性固相の存在下で
    少なくとも2種類のアナライト特異的受容体とともにイ
    ンキュベートし、その際、1つの受容体は固相に結合し
    ているかまたは固相に結合しうる形態で存在し、もう1
    つの受容体は金属錯体マーカー基を保有し、 (b) 場合により、固相をインキュベーション液体から分
    離し、そして (c) 標識を検出することによって固相および/または液
    相中のアナライトの存在および/または量を測定する、 ことを含む不均一サンドイッチアッセイでアナライトを
    測定する、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 (a) アナライト含有サンプル液を反応性固相の存在下で
    (a1)固相に結合した形態でまたは固相に結合しうる形態
    で存在するアナライト特異的受容体および金属錯体マー
    カー基を保有するアナライト類似体とともに、または(a
    2)固相に結合しているかまたは固相に結合しうる形態で
    存在するアナライト類似体および金属錯体マーカー基を
    保有するアナライト特異的受容体とともにインキュベー
    トし、 (b) 場合により、固相をインキュベーション液体から分
    離し、そして (c) 標識を検出することによって固相および/または液
    相中のアナライトの存在および/または量を測定する、 ことを含む競合アッセイでアナライトを測定する、請求
    項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 マーカー基としてアナライト特異的成
    分に結合されている発光可能な金属錯体を含み、さらに
    干渉除去試薬として該マーカー基と関連した構造を有す
    る、アナライトに非特異的な金属錯体を含んでなる、請
    求項1〜10のいずれか1つに記載の方法を実施するため
    の試薬キット。
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