JP2953321B2 - 原稿読取装置における密着型イメージセンサ - Google Patents

原稿読取装置における密着型イメージセンサ

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JP2953321B2
JP2953321B2 JP6230649A JP23064994A JP2953321B2 JP 2953321 B2 JP2953321 B2 JP 2953321B2 JP 6230649 A JP6230649 A JP 6230649A JP 23064994 A JP23064994 A JP 23064994A JP 2953321 B2 JP2953321 B2 JP 2953321B2
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近藤  誠
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリ、スキャ
ナー等の原稿読取装置に用いられ、光源からの光を原稿
に反射させ、この反射光を光電変換素子列に結像させて
文字、図形等の読み取りを行なう密着型イメージセンサ
に関し、特に、光電変換素子にアモルファスシリコン半
導体を用いる場合に、光電変換素子の特性の劣化を防止
することができる原稿読取装置における密着型イメージ
センサ。
【0002】
【従来の技術】従来の密着型イメージセンサについて、
図9を参照しつつ説明する。図9は従来例に係る密着型
イメージセンサを示す側面断面図である。
【0003】同図において、10はホルダであり、板
金、アルミダイキャスト又はプラスチック等によって形
成してあった。このホルダ10は、中空部内に光源2
1、光電変換素子列31等を収納し、また、光電変換素
子列31に外光が入射しないような構成としてあった。
光源21は、LED等の半導体、白熱灯又は蛍光灯によ
って形成され、ホルダ10の中空内の底面側に配置され
た基板20に実装してあった。光電変換素子列31は、
直線状に配置した複数の光電変換素子31a〜31nか
らなり、ホルダ10の中空内の基板20上方に配置され
た基板30上に実装してあった。
【0004】光電変換素子列31を形成する各光電変換
素子31a〜31nとしては、CdS、ポリシリコン又
はアモルファスシリコン等の半導体からなるフォトダイ
オード型、フォトコンダクタ型又はフォトトランジスタ
型の光電変換素子が用いられていた。また、基板30
は、透明なガラス基板によって形成してあり、光源21
と対応する位置の配線パターンを切り欠くことにより、
光源21からの照射光P1を通過させる光源窓30aが
形成してあった。32は信号処理回路であり、基板30
上に実装してあり、配線パターン30bを介して各光電
変換素子31a〜31nと接続してあった。
【0005】100は読取面保護ガラスであり、ホルダ
10の開口部の光電変換素子列31と対応する位置に取
り付けてあった。この読取面保護ガラス100は、原稿
70との摩擦から光電変換素子列31を保護するための
ものであった。60は潤滑板であり、原稿70との摩擦
を軽減して、原稿70の搬送をスムーズにしていた。
【0006】次に、上記構成からなる従来の密着型イメ
ージセンサの動作について説明する。まず、光源21が
発光し、光源窓30a及び読取面保護ガラス100を介
して、照射光P1が原稿70の所定位置に記された読取
対象画素71に照射される。すると、読取対象画素71
に応じた光量分布の読取光P0が原稿70から反射す
る。そして、この読取光P0は、読取面保護ガラス10
0を介して光電変換素子列31に入射される。この読取
光P0を受光した各光電変換素子31a〜31nは、読
取光P0を光電変換して読取信号を出力する。この読取
信号は、配線パターン30bを介して信号処理回路32
に入力され、信号処理回路32が、所定の信号処理を行
なう。
【0007】なお、他の従来の密着型イメージセンサと
して、原稿70と光電変換素子列31の間に、読取光P
0を光電変換素子列31を形成する個々の光電変換素子
31a〜31nに結像させるセルフォックレンズアレイ
又はマイクロレンズアレイを設けた構成のものがあっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一般に、密着型イメー
ジセンサでは、光電変換素子列31を形成する光電変換
素子31a〜31bに安価なアモルファスシリコン半導
体を利用することが多い。しかし、このアモルファスシ
リコン半導体は、分子構造上、外光等の照射を受けると
アモルファス構造が破壊されてしまい、光電変換率が低
下して読取信号の特性が劣化してしまうという性質があ
った。本発明者が実験をしたところ、アモルファスシリ
コン半導体を用いた光電変換素子は、約400Lxの光
を100時間照射したときに5%程度劣化してしまうこ
とが判明した。このため、密着型イメージセンサでは、
光電変換素子列31に光が入射しないように配慮する必
要があった。
【0009】ところが、上述した従来の密着型イメージ
センサでは、在庫保管時又はファクシミリ、スキャナ等
の装置への組み込み作業時のように、前記密着型イメー
ジセンサが単品状態のときの光電変換素子列31への光
の入射を防止する手段を何ら備えていなかったので、読
取面保護ガラス100を介して、光電変換素子列31に
外光が照射され、光電変換素子31a〜31nの特性が
劣化してしまうという問題があった。このため、従来の
密着型イメージセンサでは、単品時における取扱いに注
意を要し、原稿読取装置への組み込み作業の効率が低下
してしまうという問題もあった。
【0010】また、従来の密着型イメージセンサでは、
原稿読取装置への組み込み後において、極力光電変換素
子31a〜31nへの光の入射を防止しなければなら
ず、例えば、原稿読取動作時以外のときに光源21を点
灯させない構成とし、また、外光が装置内に侵入しない
構成としなければならず、ファクシミリ等の原稿読取装
置の構成が複雑化してしまうという問題があった。
【0011】なお、特開平3−92064号では、光電
変換素子列の光路上に、この光電変換素子列への光を透
過させる状態及び遮光する状態に切換可能な液晶シャッ
タを配置し、密着型イメージセンサの原稿読取装置への
組み付け後において、前記密着型イメージセンサが露出
したときの前記光電変換素子列への光の入射を阻止する
密着型イメージセンサが提案されている。
【0012】この特開平3−92064号の密着型イメ
ージセンサは、ファクシミリなどの装置において原稿の
詰まりが生じたような場合、詰まった原稿を処理するた
め前記ファクシミリの開閉部分を開けるとき、前記液晶
シャッタを遮光状態にして前記光電変換素子列への光の
入射を阻止し、読取り画像の白抜けを防止するために利
用されている。したがって、前記液晶シャッタには、通
電時に遮光状態となり、非通電時に透光状態となる構成
のものが用いられていた。
【0013】このため、特開平3−92064号の密着
型イメージセンサでは、密着型イメージセンサが単品状
態のときの前記光電変換素子列への光の入射を防止する
ことができず、在庫保管時又は原稿読取装置への組み付
け作業時に、前記光電変換素子列に外光が照射され、光
電変換素子にアモルファスシリコン半導体を用いた場合
は、上記従来例と同様に特性が劣化してしまうという問
題があった。
【0014】また、特開平3−92064号の密着型イ
メージセンサでは、前記液晶シャッタと原稿を接触させ
て情報の読取りを行なう構成としてあったので、これら
液晶シャッタと原稿が擦れ合って前記液晶シャッタに静
電気が帯電し、前記液晶シャッタが誤動作してしまうと
いう問題もあった。
【0015】本発明は、上記問題点にかんがみてなされ
たものであり、密着型イメージセンサが単品状態のとき
の光電変換素子の劣化を防止することができ、これによ
り、密着型イメージセンサの取扱いが容易となって作業
効率を向上させることができ、また、装置の簡単化、静
電気による誤動作の防止を図ることができる密着型イメ
ージセンサの提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の密着型イメージセンサは、光源から
の光を原稿に照射し、この原稿から反射してきた光をア
モルファスシリコン半導体によって形成した光電変換素
子列に入射させ、光電変換させることにより前記原稿の
読み取りを行なう密着型イメージセンサにおいて、前記
光電変換素子列の光路上に配置され、電源が供給されな
いときに遮光状態となって前記光電変換素子列へ入射さ
れる光を遮り、また、電源が供給されたときに透光状態
となって前記光電変換素子列に光を入射させる液晶シャ
ッタを設け、前記液晶シャッタの原稿側の面に、黒化処
理するとともにGNDに接地し、かつ、前記光源及び光
電変換素子列と対応する長尺状のスリットを前記光源及
び光電変換素子列と同方向に形成した第一金属薄膜電極
を設け、また、前記液晶シャッタの前記光電変換素子列
側の面に、黒化処理し、かつ、前記光源及び光電変換素
子列を形成する各光電変換素子と個別に対応するととも
に前記第一金属薄膜電極のスリットと直交する複数のス
リットを形成した第二金属薄膜電極を設けた構成として
ある。
【0017】請求項2記載の原稿読取装置における密着
型イメージセンサは、前記原稿読取装置が原稿読取モー
ドとなったとき、前記液晶シャッタに電源が供給され、
該液晶シャッタが透光状態となる構成としてある。
【0018】請求項3記載の原稿読取装置における密着
型イメージセンサは、前記液晶シャッタと光電変換素子
列の間又は前記液晶シャッタと原稿の間に、前記原稿か
ら反射してきた光を前記光電変換素子列に結像させるマ
イクロレンズアレイを設けた構成としてある。
【0019】請求項4記載の原稿読取装置における密着
型イメージセンサは、前記液晶シャッタと光電変換素子
列の間又は前記液晶シャッタと原稿の間に、前記原稿か
ら反射してきた光を前記光電変換素子列に結像させるセ
ルフォックレンズアレイを設けた構成としてある。
【0020】
【作用】上記構成からなる請求項1記載の原稿読取装置
における密着型イメージセンサによれば、静電気放電用
の電極をスリットを形成した第一及び金属薄膜電極とし
たことにより、前記光電変換素子列を形成する個々の光
電変換素子に、対応する原稿の読取対象部分に反射した
光のみが照射されることとなり、焦点深度が深くなった
と同様の効果が得られ、前記原稿と光電変換素子列の間
に挿入した液晶シャッタの厚みによって生じる焦点のず
れを補なうことができる。
【0021】請求項記載の密着型イメージセンサによ
れば、本密着型イメージセンサを原稿読取装置に取り付
けた後において、光電変換素子列への外光の入射を阻止
することができ、前記光電変換素子列の特性の劣化を防
止することができる。
【0022】請求項又は記載の密着型イメージセン
サによれば、マイクロレンズアレー又はセルフォックス
レンズアレーにより、原稿から反射してきた光を、この
光に対応する個々の光電変換素子に結像させることがで
きる。
【0023】
【実施例】以下、本発明の原稿読取装置における密着型
イメージセンサの実施例について、図面を参照しつつ説
明する。まず、本発明の前提となる原稿読取装置におけ
密着型イメージセンサに係る密着型イメージセンサに
ついて説明する。図1はこの原稿読取装置における密着
型イメージセンサを示す側面断面図である。また、図2
は本密着型イメージセンサの液晶シャッタを示す分解側
面断面図である。
【0024】密着型イメージセンサは、電源が供給され
たときのみ透光状態となる液晶シャッタを備えた構成と
してあり、また、前記液晶シャッタの原稿と接する面
に、GNDに接地した透明薄膜電極を設けた構成として
ある。
【0025】さらに、ここでは、上記密着型イメージセ
ンサをファクシミリ(原稿読取装置)に取り付ける構成
とし、ファクシミリに取り付けたとき、該ファクシミリ
が原稿読取モードでない場合は、前記液晶シャッタに駆
動電圧(電源)が供給されず遮光状態となる構成として
ある。
【0026】なお、以下に説明する原稿読取装置におけ
る密着型イメージセンサにおいて上述した従来と同様の
部分については、同一符号を付して詳細な説明は省略す
【0027】図1において、33は制御回路であり、本
密着型イメージセンサを図示しないファクシミリに取り
付けたとき、端子部35を介して前記ファクシミリの制
御部に接続され、前記ファクシミリが原稿読取モードと
なったとき、前記制御部から信号を入力し、液晶シャッ
タ40に駆動電圧を供給する構成としてある。
【0028】液晶シャッタ40は、ホルダ10内の光電
変換素子列31上方に配置してある。この液晶シャッタ
40は、図2に示すように、液晶層41の上下を配向膜
42a,42bとガラス板44a,44bによって挟持
するとともに、側部を封止材43a,43bによって封
止し、さらに、ガラス板44a,44bの外側にそれぞ
れ偏光板45a,45bを取り付けた構成としてある。
【0029】ここで、配向膜42aとガラス板44aの
間、及び、配向膜42bとガラス板44bの間には、液
晶シャッタ40の制御用の図示しない透明電極を介在さ
せてあり、これら透明電極は、制御線路34を介して制
御回路33と接続してある。
【0030】また、液晶シャッタ40には、スタティッ
ク駆動TN(Twisted Nematic)型のも
のを用いており、制御回路33から駆動電圧が供給され
ないときは遮光状態となり、また、制御回路33から駆
動電圧が供給されたときは透光状態となる。さらに、本
液晶シャッタ40としては、透過率が遮光状態のときに
1%、透光状態のときに20%程度のコントラスト比の
ものを用いている。
【0031】51は透明薄膜電極であり、偏光板45a
の上面に設けられている。この透明薄膜電極51は、酸
化インジウム、酸化すず、ネサガラス又はITO(In
dium−Tin Oxide インジウムすず酸化
物)等によって形成してある。この透明薄膜電極51
は、本密着型イメージセンサを前記ファクシミリに取り
付けたとき、配線51、制御線路34及び制御回路33
を介して、前記ファクシミリのGND端子に接続され
る。
【0032】次に、上記構成からなる原稿読取装置にお
ける密着型イメージセンサの動作について説明する。ま
ず、在庫保管時又は前記ファクシミリへの組み付け作業
時のように、本密着型イメージセンサが単品状態のとき
は、制御回路33に何ら信号が入力されないので、制御
回路33から液晶シャッタ40に駆動電圧が供給され
ず、液晶シャッタ40が遮光状態となる。これによっ
て、外部から光電変換素子列31に入射される光を遮る
ことができ、各光電変換素子31a〜31nの劣化が防
止される。
【0033】一方、本密着型イメージセンサを前記ファ
クシミリへ組み付けた後は、前記ファクシミリが原稿読
取モードでない場合、上記単品放置時と同様、前記ファ
クシミリの制御部から制御回路33に何ら信号が入力さ
れないので、制御回路33から液晶シャッタ40に駆動
電圧が供給されず、液晶シャッタ40が遮光状態とな
る。したがって、前記ファクシミリに紙詰まり等のエラ
ーが発生したとき、エラー復旧処理するために前記ファ
クシミリの開閉部分を開いたとしても、液晶シャッタ4
0が遮光状態となっているので、外部から光電変換素子
列31に入射される光を遮ることができる。
【0034】また、前記ファクシミリが原稿読取モード
となった場合、原稿70が本密着型イメージセンサ側に
搬送され、同時に、前記制御部から出力された信号が制
御回路33に信号が入力される。すると、制御回路33
が液晶シャッタ40に駆動電圧を供給し、液晶シャッタ
40が透光状態となる。これにより、図1に示すよう
に、光源21からの照射光P1が、液晶シャッタ40を
透過して原稿70上の所定の読取対象画素71に照射さ
れ、原稿70から反射してきた読取光(反射光)P
0が、液晶シャッタ40を透過して光電変換素子列31
に入射される。そして、各光電変換素子31a〜31n
は、受光した読取光P0を光電変換して読取信号を出力
する。この読取信号は、配線パターン30bを介して信
号処理回路32に入力され、信号処理回路32が、所定
の信号処理を行なう。
【0035】また、原稿70の読取りに際し、互いに擦
れ合う原稿70と透明薄膜電極51の間に静電気が発生
し、本密着型イメージセンサと原稿70に静電気が帯電
する。ここで、本密着型イメージセンサに帯電した静電
気は、透明薄膜電極51によって前記ファクシミリのG
NDに放電され、また、原稿70に帯電した静電気は、
前記ファクシミリの図示しない静電気除去ブラシによっ
て放電される。
【0036】このような構成からなる原稿読取装置にお
ける密着型イメージセンサによれば、駆動電圧が供給さ
れないときに遮光状態となり、また、駆動電圧が供給さ
れたときに透光状態となる液晶シャッタ40を設けたこ
とにより、在庫保管時又は前記ファクシミリへの組み込
み作業時のように、密着型イメージセンサが単品状態の
ときの光電変換素子列31への光の入射を確実に防止す
ることができる。これにより、光によって劣化しやすい
アモルファスシリコン半導体を光電変換素子31a〜3
1nとして用いた場合でも、読取信号の特性の劣化の問
題を生じることがなく、また、アモルファスシリコン半
導体によって形成される光電変換素子31a〜31nの
長寿化を図ることができる。
【0037】ここで、本密着型イメージセンサでは、液
晶シャッタ40に、透過率が遮光状態のときに1%、透
光状態のときに20%程度のコントラスト比のものを用
いたことにより、図9に示す従来の密着型イメージセン
サに比べて、アモルファスシリコン半導体によって形成
される光電変換素子31a〜31nの劣化寿命が20倍
になる。
【0038】また、GNDに接地された透明薄膜電極5
1を、液晶シャッタ40の原稿70側の面に取り付けた
構成としたことにより、原稿70との擦れによって生じ
る静電気を放電することができ、前記液晶シャッタの静
電気の帯電による誤動作を防止することができる。
【0039】さらに、前記ファクシミリが原稿読取モー
ドでない場合は、前記液晶シャッタ40に駆動電圧が供
給されず遮光状態となる構成としたことにより、本密着
型イメージセンサを前記ファクシミリに取り付けた後に
おける、光電変換素子列31への外光の入射を阻止する
ことができ、光電変換素子31a〜31nの特性の劣化
を防止することができる。
【0040】なお、本密着型イメージセンサの組立時に
は、液晶シャッタ40をなるべく短時間でホルダ10に
取り付けることが好ましい。液晶シャッタ40を短時間
でホルダ10に取り付けることにより、外光から光電変
換素子31a〜31nを確実に保護することができ、劣
化防止の完全化を図ることができる。
【0041】次に、本発明の実施例に係る原稿読取装置
における密着型イメージセンサについて、図3〜図5を
参照しつつ説明する。図3は本発明の実施例に係る密着
型イメージセンサを示す側面断面図である。図4は本密
着型イメージセンサの液晶シャッタを示す分解側面断面
図である。図5は前記液晶シャッタに設けられた第一及
び第二金属薄膜電極を示すものであり、同図(a)は第
一金属薄膜電極を示す平面図、同図(b)は第二金属薄
膜電極を示す平面図、同図(c)はこれら第一及び第二
金属薄膜電極を重ねた状態を示す平面図である。
【0042】本実施例の密着型イメージセンサは、液晶
シャッタの原稿側の面と光電変換素子側の面に、それぞ
れスリットを形成した第一及び第二金属薄膜電極を設け
た構成としてある。
【0043】図3、図4及び図5(a)において、53
はアルミニウム等の非透過性の金属によって形成された
第一金属薄膜電極であり、液晶シャッタ40を形成する
偏向板45aの上面に設けてある。この第一金属薄膜電
極53には、光源21及び光電変換素子列31と対応す
る長尺状の第一スリット53aが、光源21及び光電変
換素子列31と同方向に形成してあり、また、原稿70
に反射した読取光P0の内部散乱を防止するため、全体
を黒化処理してある。
【0044】さらに、この第一金属薄膜電極53は、本
密着型イメージセンサを前記ファクシミリに取り付けた
とき、配線53bを介して前記ファクシミリのGND端
子に接続され、静電気の放電用電極として作用するとと
もに、制御線路34を介して制御回路33に接続され、
液晶シャッタ40の制御用電極として用いられる。
【0045】図3、図4及び図5(b)において、54
は第二金属薄膜電極であり、液晶シャッタ40を形成す
る偏向板45bの下面に設けてある。この第二金属薄膜
電極54は、上記第一金属薄膜電極53と同様、非透過
性の金属によって形成され、全体を黒化処理した構成と
してある。また、第二金属薄膜電極54には、光源70
及び光電変換素子列31を形成する各光電変換素子31
a〜31bと個別に対応するとともに、液晶シャッタ4
0に設けたとき、図5(c)に示すように、第一金属薄
膜電極53の第一スリット53aと直交し、その一部が
重複する複数の第二スリット54aを形成した構成とし
てある。
【0046】この第二金属薄膜電極54は、本密着型イ
メージセンサを前記ファクシミリに取り付けたとき、制
御線路34を介して制御回路33に接続され、液晶シャ
ッタ40の制御用電極として用いられる。
【0047】次に、上記構成からなる本実施例の密着型
イメージセンサの原稿読取り動作について、図6及び図
7を参照して説明する。図6及び図7は本実施例の密着
型イメージセンサの原稿読取り動作を示すものであり、
図6は部分断面正面図、図7は部分断面側面図である。
【0048】これら図面において、前記ファクシミリの
原稿読取時には、まず、前記ファクシミリが原稿読取モ
ードとなり、前記制御部から制御回路33に信号が入力
される。そして、制御回路33からの駆動電圧が、第一
及び第二金属薄膜電極を介して液晶シャッタ40に供給
され、液晶シャッタ40が透光状態となる。
【0049】次いで、光源21から照射光P1が照射さ
れる。この照射光P1は、光源窓30aを介して各第二
スリット54aに個別に入射され、光電変換素子列31
を形成する各光電変換素子31a〜31nにそれぞれ対
応する複数の平行光となり、液晶シャッタ40を透過し
て第一スリット53aから原稿70へと出射される。そ
して、これら複数の照射光P1は、各光電変換素子31
a〜31nに対応する原稿70の読取対象画素71にそ
れぞれ照射され、その後、反射されて複数の読取光P0
となる。これら各読取光P0は、各第二スリット54a
を介して対応する各光電変換素子31a〜31nに個別
に入射される。
【0050】そして、各光電変換素子31a〜31n
は、受光した読取光P0を光電変換して読取信号を出力
する。この読取信号は、配線パターン30bを介して信
号処理回路32に入力され、信号処理回路32が、所定
の信号処理を行なう。
【0051】このような構成からなる第二実施例の密着
型イメージセンサによれば、各光電変換素子31a〜3
1nには、それぞれ対応する原稿70の読取対象画素7
1に反射した読取光P0のみが、各第二スリット54a
を介して個別に入射されるので、焦点深度が深くなった
ものと同様の効果が得られ、前記読取信号のS/N(S
ignal Noise)比を向上させることができ
る。また、焦点深度が深くなったものと同様の効果が得
られることにより、原稿70と光電変換素子列31の間
に取り付けた液晶シャッタ40の厚みによって生じる焦
点のずれを補なうことができる。
【0052】さらに、第一及び第二金属薄膜電極53,
54を液晶シャッタ40の制御用電極として用いる構成
としたことにより、液晶シャッタ40内部に制御用の透
明電極を設ける必要がなくなり、液晶シャッタ40の構
成の簡単化を図ることができる。またさらに、第一金属
薄膜電極53を前記ファクシミリのGND端子に接続す
る構成としたことにより、上記第一実施例の密着型イメ
ージセンサと同様に、原稿70との擦れによって生じる
静電気を放電することができ、前記液晶シャッタの静電
気の帯電による誤動作を防止することができる。
【0053】なお、本発明の原稿読取装置における密着
型イメージセンサは、上述した実施例に限定されるもの
ではない。上述した実施例の密着型イメージセンサは、
読取光P0を直接光電変換素子列31に受光させて結像
させる構成としたが、図8に示すように、液晶シャッタ
40と光電変換素子列31の間にセルフォックレンズア
レー(又はマイクロレンズアレー)を設けた構成として
もよい。このような構成とすると、読取光P0を光電変
換素子列31を形成する個々の光電変換素子31a〜3
1nに結像させることができ、読取信号のS/N比を向
上させることができる。
【0054】また、上述した実施例では、液晶シャッタ
40と透明電極51又は第一及び第二金属薄膜電極5
3,54の両方を設けた構成としたが、液晶シャッタ4
0のみを設ける構成としても、光電変換素子列31への
外光の入射を阻止することができ、光電変換素子31a
〜31nの劣化を防止することができる。
【0055】さらに、上述した実施例では、本密着型イ
メージセンサをファクシミリに設けた構成としたが、フ
ァクシミリ以外の原稿読取装置、例えば、スキャナ等に
設けたとしても、上記実施例と同様の効果が得られる。
【0056】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の原稿読
取装置における密着型イメージセンサによれば、密着型
イメージセンサが単品状態のときの光電変換素子の劣化
を防止することができ、これにより、密着型イメージセ
ンサの取扱いが容易となって作業効率を向上させること
ができ、また、装置の簡単化、静電気による誤動作の防
止を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の前提となる原稿読取装置における密着
型イメージセンサを示す側面断面図である。
【図2】本密着型イメージセンサの液晶シャッタを示す
分解側面断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る原稿読取装置における
着型イメージセンサを示す側面断面図である。
【図4】本密着型イメージセンサの液晶シャッタを示す
分解側面断面図である。
【図5】前記液晶シャッタに設けられた第一及び第二金
属薄膜電極を示すものであり、同図(a)は第一金属薄
膜電極を示す平面図、同図(b)は第二金属薄膜電極を
示す平面図、同図(c)はこれら第一及び第二金属薄膜
電極を重ねた状態を示す平面図である。
【図6】本実施例の原稿読取装置における密着型イメー
ジセンサの原稿読取り動作を示す部分断面正面図であ
る。
【図7】本実施例の原稿読取装置における密着型イメー
ジセンサの原稿読取り動作を示す部分断面側面図であ
る。
【図8】本発明のその他の実施例に係る原稿読取装置に
おける密着型イメージセンサを示す側面断面図である。
【図9】従来例に係る密着型イメージセンサを示す側面
断面図である。
【符号の説明】
10 ホルダ 20,30 基板 21 光源 31 光電変換素子列 31a〜31n 光電変換素子 32 信号処理回路 33 制御回路 34 制御線路 40 液晶シャッタ 41 液晶層 42a,42b 配向膜 43a,43b 封止材 44a,44b ガラス板 45a,45b 偏向板 51 透明薄膜電極 53 第一金属薄膜電極 53a 第一スリット 54 第二金属薄膜電極 54b 第二スリット 60 潤滑板 70 原稿 71 読取対象画素 80 セルフォックレンズアレー

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からの光を原稿に照射し、この原稿
    から反射してきた光をアモルファスシリコン半導体によ
    って形成した光電変換素子列に入射させ、光電変換させ
    ることにより前記原稿の読み取りを行なう密着型イメー
    ジセンサにおいて、 前記光電変換素子列の光路上に配置され、電源が供給さ
    れないときに遮光状態となって前記光電変換素子列へ入
    射される光を遮り、また、電源が供給されたときに透光
    状態となって前記光電変換素子列に光を入射させる液晶
    シャッタを設け、 前記液晶シャッタの原稿側の面に、黒化処理するととも
    にGNDに接地し、かつ、前記光源及び光電変換素子列
    と対応する長尺状のスリットを前記光源及び光電変換素
    子列と同方向に形成した第一金属薄膜電極を設け、 また、前記液晶シャッタの前記光電変換素子列側の面
    に、黒化処理し、かつ、前記光源及び光電変換素子列を
    形成する各光電変換素子と個別に対応するとともに前記
    第一金属薄膜電極のスリットと直交する複数のスリット
    を形成した第二金属薄膜電極を設けたことを特徴とする
    原稿読取装置における密着型イメージセンサ。
  2. 【請求項2】 請求項1の原稿読取装置が原稿読取モー
    ドとなったとき、前記液晶シャッタに電源が供給され、
    該液晶シャッタが透光状態となることを特徴とする原稿
    読取装置における密着型イメージセンサ。
  3. 【請求項3】 前記液晶シャッタと光電変換素子列の間
    又は前記液晶シャッタと原稿の間に、前記原稿から反射
    してきた光を前記光電変換素子列に結像させるマイクロ
    レンズアレイを設けたことを特徴とする請求項1又は2
    記載の原稿読取装置における密着型イメージセンサ。
  4. 【請求項4】 前記液晶シャッタと光電変換素子列の間
    又は前記液晶シャッタと原稿の間に、前記原稿から反射
    してきた光を前記光電変換素子列に結像させるセルフォ
    ックレンズアレイを設けたことを特徴とする請求項1又
    は2記載の原 稿読取装置における密着型イメージセン
    サ。
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