JP2953238B2 - 音質主観評価予測方式 - Google Patents

音質主観評価予測方式

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JP2953238B2
JP2953238B2 JP5020916A JP2091693A JP2953238B2 JP 2953238 B2 JP2953238 B2 JP 2953238B2 JP 5020916 A JP5020916 A JP 5020916A JP 2091693 A JP2091693 A JP 2091693A JP 2953238 B2 JP2953238 B2 JP 2953238B2
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敬子 永野
茂 小野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音質主観評価予測方式
に関し、特に入力音声信号の特徴パラメータと再生音声
信号の特徴パラメータとに重み付け距離尺度を用いて再
生音声信号の主観評価値を予測する方式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、音声の音質評価を行なう場合に
は、聴取実験で評価音声を主観的に評価する他に、音声
の特徴パラメータを原音声と評価音声とから抽出し、特
徴パラメータ間の比や距離を求めて客観的に評価する方
法がとられている。
【0003】この客観評価には、SN比(特開昭63-273
895)やセグメンタルSN比などの他にケプストラム距離
やBSD距離(Proc.ICASSP 91,IEEESpeec
h Processing.,vol.1,pp.493-496,1991) などスペクト
ルの歪みが使われている。
【0004】また最近では、これら客観評価に用いられ
ている音声の特徴パラメータから、主観評価値を予測す
るモデルも研究されている(電子情報通信学会論文誌A
Vol. J73-ANo.6 pp.1039-1047 1990 年 6月)。
【0005】一方、音声符号化の分野においては、高音
質な再生音声を得るため適応フィルタによる重み付け距
離が広く用いられている(特開平4-84200)。そして、こ
の重み付け距離を最小化するように符号化パラメータを
決定することで、主観的に良好な再生音声を得ることが
できるとしている。
【0006】しかし、ここで用いられている評価尺度
は、再生音声の相対的な評価を行なうためのもので、再
生音声の主観評価値を決定或いは予測するために適用で
きるものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】客観評価に基づいて主
観評価値を予測する従来の音質主観評価予測方式は、低
ビットレートの符号化方式の評価には適していないとい
われている(IEEE Transactions on Selected Area
s in Communications,vol.SAC-6,pp.242-248,Feb.1988
) 、(IEEE Trans.Comm.,vol.COM-30,pp.642-654,
Apr.1982)。
【0008】そこで、低ビットレートの符号化音声の主
観評価予測の予測精度を上げるためには、人間が音声を
評価するときに用いている聴覚特性、例えばマスキング
効果を考慮した客観評価を行なう必要がある。
【0009】このマスキング効果を考慮するためには、
音声信号の始まりから終りまでを同一の重みで評価する
のではなく、聴覚的に重要てある部分とそうでない部分
を反映した重み付けを行なうことが有効であると考えら
れる。
【0010】本発明の目的は、人間が音声信号を評価す
る場合と近いモデルで主観評価値を予測するために、入
力音声信号の特徴パラメータ値が大きい部分や、動的特
徴パラメータ値が小さい部分での評価が、他の部分と比
べて大きく評価されるような重みづけ距離尺度を用いて
評価することにより従来に比し格段に予測精度を向上で
きる音質主観評価予測方式を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明の音質主観評
価予測方式は、入力音声信号を符号化/復号化し再生音
声信号を作成する符号化/復号化部と、前記入力音声信
号から少なくとも1つの入力音声信号特徴パラメータを
抽出する入力音声信号特徴抽出部と、前記再生音声信号
から少なくとも1つの再生音声信号特徴パラメータを抽
出する再生音声信号特徴抽出部と、前記入力音声信号特
徴パラメータを用いて少なくとも1つの動的特徴パラメ
ータを抽出する入力音声信号動的特徴抽出部と、前記入
力音声信号特徴パラメータを用いて入力音声信号特徴パ
ラメータ値が大きい部分の評価が他の部分に比べて大き
く評価されるような少なくとも1つの第1の重み付け係
数を抽出する第1の重み付け係数抽出部と、前記動的特
徴パラメータを用いて動的特徴パラメータ値が小さい部
分の評価が他の部分に比べて大きく評価されるような
なくとも1つの第2の重み付け係数を抽出する第2の重
み付け係数抽出部と、前記入力音声信号特徴パラメータ
と前記再生音声信号特徴パラメータとの距離を求める際
に前記第1の重み付け係数と前記第2の重み付け係数と
のうちの少なくとも1つの重み付け係数を用いて計算し
客観評価値を出力する客観評価部と、前記客観評価値を
用いて主観評価値を計算する主観評価予測部とを含んで
構成されている。
【0012】第2の発明の音質主観評価予測方式は、第
1の発明の音質主観評価予測方式において、入力音声信
号特徴抽出部に代えて、第1の重み付け係数抽出部と動
的特徴抽出部で用いる入力音声信号の特徴パラメータを
抽出する重み係数抽出用入力音声信号特徴抽出部と、客
観評価部で用いる前記入力音声信号の特徴パラメータを
抽出する評価用入力音声信号特徴抽出部とを含んで構成
されている。
【0013】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。
【0014】図1は第1の発明の音質主観評価予測方式
の第1の一実施例を示すブロック図である。
【0015】図1において、入力端子1からは、音声信
号が入力され、符号化/復号化部3と入力音声信号特徴
抽出部4へ送られる。
【0016】符号化/復号化部3では、原信号を用いて
符号化/復号化を行ない再生音声信号を作成する。符号
化/復号化には例えばCELP(Proc.Int. Conf.A
coust., Speech,Signal Processing,pp200-203,198
9) などが用いられる。この符号化/復号化部3にて作
成された再生音声信号は、再生音声信号特徴抽出部5へ
送られる。
【0017】入力音声信号特徴抽出部4では、入力音声
信号Sx を用いて一定時間(フレーム)毎に、特徴パラ
メータxparを求める。入力音声信号特徴抽出部4にて求
められた特徴パラメータxparは、入力音声信号動的特徴
抽出部6と第1の重み付け係数抽出部7へ送られる。入
力音声信号特徴抽出部4で求められる特徴パラメータxp
arとしては、例えばrms 、Bark スペクトル、ピッチ、
ケプストラムなど周知のものを使うことができる。
【0018】ここでは、入力音声信号{Sx (0),
…,Sx (L−1)}から特徴パラメータxparを求める
例として、以下でrms とBark スペクトルを求める式を
示す。
【0019】まず、入力音声信号から、第kフレームの
rms を求める式(1)を示す。
【0020】
【0021】次に、入力音声信号から第kフレームのB
ark スペクトルを求める手順を説明する。 1.入力音声信号Sx (k)に対し、FFTを行ない、パワ
ースペクトルX(k) (f)を求める。 2.ワパースペクトルX(k) (f)をBark スケールY
(k) (x)に変換する。xからfへの変換は、以下の関
係式(2)を用いて行なう。
【0022】
【0023】3.Bark スケール変換したパワースペク
トルY(k) (x)に臨界帯域フィルタF(k) (x)をか
け、excitation patternD(k) (x)を式(4)により
求める。臨界帯域フィルタF(k) (x)は、以下の式
(3)で表される。
【0024】
【0025】ここで、α=0.215 とする。
【0026】
【0027】4.Excitation pattern D(k) (x)に
聴感重み付けを式(6)により行なう。
【0028】1800〜3400Hzの聴感重み付けH
(f)は、以下の式(5)より求めることができる。
【0029】
【0030】1800Hz以下ではH(f)=1とし3
400Hz以上では3400Hzと同じ値をとる。
【0031】
【0032】5.第i次元目、第kフレームのBark ス
ペクトル{xB(k)[i],i=1, …,T}は、以下の式(7)
によって求められる。
【0033】
【0034】但し、channel 番号iとBark Scale x
との間には、x=1.0 * iとなる関係がある。
【0035】以上の手順で求めた入力信号のrms やBar
k スペクトルの特徴パラメータは、第1の重み付け係数
抽出部7と入力音声信号動的特徴抽出部6に出力され
る。
【0036】第1の重み付け係数抽出部7では、入力音
声信号の特徴パラメータxparを用いて重み付け係数ωを
抽出する。
【0037】人間が音声を聞く場合に、音の大きいとこ
ろでの違いの方が小さい方での違いより見つけやすかっ
たり、定常部での異音の方が変化している部分での異音
より耳障りに聞こえたりすることがある。本方式では、
このような人間の聴覚特性を考慮し、入力音声信号のパ
ラメータ値が大きい部分の評価が小さい部分と比べて重
要になるような重み付け距離尺度を用いている。重み付
け係数を求める1例を、第kフレームの重み付け係数を
ω1 (k)として以下の式(8)によって表す。
【0038】
【0039】rms を用いた重み付けも、入力音声信号の
rms が大きいところの方が小さいところよりも大きく評
価する重み付けを行なう。ここで、入力音声信号のrms
の特徴パラメータをxrms、重み付け係数をωrms とする
と、第kフレームのrms の重み付け係数ωrms (k)は以下
の式(9)で表すことができる。
【0040】
【0041】特徴パラメータが多次元である場合も各次
元毎に1次元の場合と同様の重みをつける。i次元目の
重み付け係数ω2 (k)[i] は、以下の式(10)により求
めることができる。
【0042】
【0043】次に、Bark スペクトルの重み付けについ
て説明する。
【0044】Bark スペクトルのエネルギーの大きい部
分で評価した値がより重要になるような重みづけをする
ことによって音声信号の明瞭性や自然性などに影響する
母音定常部の評価に重みをおいた。
【0045】入力音声信号のBark スペクトルの特徴パ
ラメータのxB、重み付け係数をωB とすると、第kフ
レームで抽出されたi次元のBark スペクトルの特徴パ
ラメータ{xB(k)[i],i=1,...,T}の重み付け
係数ωB (k)[i] は下の式(11)のように表す。
【0046】
【0047】以上のように入力音声信号の特徴パラメー
タから求められた重み付け係数は、客観評価部9へ出力
される。
【0048】次に、入力音声信号特徴抽出部4にて求め
られた入力音声信号Sx の特徴パラメータxparを、動的
特徴パラメータδxparに変換し第2の重み付け係数抽出
部8へと送る動作を行なう入力音声信号動的特徴抽出部
6について説明する。入力音声信号の特徴パラメータxp
arの動的特徴パラメータδxparに変換する方法はいくつ
かあるため、ここではその1例をあげておく。
【0049】入力音声信号の特徴パラメータをxpar1
xpar1 から変換された動的特徴パラメータをδxpar1
すると、第kフレームで抽出された特徴パラメータxpar
1 (k)の動的特徴パラメータδxpar1 (k)は、sフレーム前
の特徴パラメータxpar1 (k+s)からsフレーム後の特徴パ
ラメータxpar1 (k-s)の差によって式(12)のように求
まる。
【0050】
【0051】入力音声信号の特徴パラメータとしてrms
を用いる場合の動的特徴パラメータは、以下の式(1
3)によって求められる。
【0052】
【0053】また、入力音声信号の特徴パラメータxpar
2 が多次元の場合について、xpar2から変換される動的
特徴パラメータをδxpar2 として説明する。第kフレー
ムで抽出されたi次元目の特徴パラメータ{xpar
2 (k)[i],i=1,...,T}の動的特徴パラメータδ
xpar2 (k)[i] は、以下の式(14)より求めることがで
きる。
【0054】
【0055】入力音声信号のBark スペクトルの特徴パ
ラメータをxB、動的特徴パラメータをδxBとする
と、第kフレームで抽出されたi次元目Bark スペクト
ルの特徴パラメータ{xB(k)[i],i=1,...,T}
の動的特徴パラメータδxB(k)[i]は、以下の式(1
5)より求めることができる。
【0056】
【0057】次に、入力音声信号の特徴パラメータを動
的特徴パラメータに変換する上記以外の方法を、入力音
声信号の特徴パラメータxpar3 と、動的特徴パラメータ
δxpar3 とを使って説明する。第kフレームの動的特徴
パラメータδxpar3 (k)は、特徴パラメータxpar3 (k)と特
徴パラメータxpar3 の平均特徴パラメータavgxpar (式
(16))との差により式(17)のように求められ
る。
【0058】
【0059】
【0060】さらに、入力音声信号の特徴パラメータxp
arを、動的特徴パラメータδxparに変換する方法とし
て、第kフレームの動的特徴パラメータをδxpar4 (k)
し、入力音声信号の特徴パラメータxpar4 (k)と予測特徴
パラメータxpar4' (k) の比より求める式(18)を以下
に示す。
【0061】
【0062】第2の重み付け係数抽出部8では、入力音
声信号動的特徴抽出部6にて求められた入力音声信号の
動的特徴パラメータδxparを用いて動的特徴パラメータ
の絶対値が小さいフレームで重みが強くかかるような重
み付け係数δωを抽出する。
【0063】従来の客観評価では特徴パラメータの時間
的変化については考慮していない。しかし、低ビットレ
ートの符号化音声信号では、ピッチや声の高さの揺らぎ
などパラメータの変動が原因で音質が劣化しているもの
もある。
【0064】本方式では入力音声信号の動的特徴パラメ
ータから求めた重み付けを客観評価尺度に加え、パラメ
ータの時間的変動についても考慮することにした。入力
音声信号の動的特徴パラメータの値が小さい部分は揺ら
ぎが少なく音質が良いため、再生音声信号との違いが目
立ちやすい。
【0065】そこで、動的特徴パラメータの値の小さい
部分の評価が重要視されるような重みをつけている。そ
の一例として、第kフレームの重み付け係数δω1 (k)
求める式(19)を以下に示す。
【0066】
【0067】入力音声信号の動的特徴パラメータδxpar
1 がrms であった場合の重み付け係数の求め方を以下に
示す。声の大きさが変化しているところよりも、変化し
ていないところの方が、音質の違いを見つけやすいた
め、rms の場合も、動的特徴パラメータの値が小さい部
分の評価が大きく影響するような重みづけ係数を求めて
いる。ここで、入力音声信号のrms の動的特徴パラメー
タをδxrms、重み付け係数をδωrms とすると、第kフ
レームのrms の重み付け係数δωrms (k)は、以下の式
(20)で求めることができる。
【0068】
【0069】また、動的特徴パラメータが多次元である
場合は以下のようにして求めることができる。第kフレ
ームで抽出されたi次元の動的特徴パラメータ{δxpar
2 (k)[i],i =1,...,T}の重み付け係数δω2 (k)
[i] は、以下の式(21)より求めることができる。
【0070】
【0071】入力音声信号の動的Bark スペクトルをδ
xB、δxBより求めた重み付け係数をδωB とする
と、第kフレームで抽出されたi次元の動的Bark スペ
クトル{δxB(k)[i],i=1,...,T}の重み付け
係数δωB (k)[i] は、以下の式(22)で表すことがで
きる。
【0072】
【0073】以上のようにして入力音声信号の動的特徴
パラメータから求めた重み付け係数は、客観評価部9へ
出力される。
【0074】再生音声信号特徴抽出部5では、再生音声
信号Sy を用いて、一定時間(フレーム)毎に特徴パラ
メータyparを求める。再生音声信号特徴抽出部5にて求
められた特徴パラメータyparは、客観評価部9へ送られ
る。
【0075】再生音声信号特徴抽出部5で求められる特
徴パラメータyparとして例えば特徴パラメータrms 、B
ark スペクトル、ピッチ、ケプストラムなどがある。
【0076】再生音声信号Sy から特徴パラメータypar
を求める方法は、前記入力音声信号特徴抽出部4におい
て、入力音声信号Sx を用いて入力音声信号の特徴パラ
メータを求める方法と同じであるため、ここでは説明を
省略する。
【0077】客観評価部9では、入力音声信号特徴抽出
部4と、再生音声信号特徴抽出部5にて求められた特徴
パラメータxparとyparとの距離に、第1の重み付け係数
抽出部7と第2の重み付け係数抽出部8から求められた
重み付け係数をかけた客観評価値ωAVGを求め、主観
評価予測部10へ送る。
【0078】特徴パラメータが、1次元であった場合の
重み付け客観評価値を求める式(23)を以下に示す。
入力音声信号の特徴パラメータより求めた重み付け係数
をω1 (k)、入力音声信号の動的特徴パラメータより求め
た重み付け係数をδω1 (k)で表す。
【0079】
【0080】入力音声信号の特徴パラメータxpar1 をxr
ms、再生音声信号の特徴パラメータypar1 をyrmsとする
と重み付け客観評価値ωAVGrms は以下の式(24)
で求められる。
【0081】
【0082】また、特徴パラメータが多次元である場合
の重み付け客観評価値は以下の式(25)で求める。入
力音声信号の特徴パラメータより求めた重み付け係数を
ω2、入力音声信号の動的特徴パラメータより求めら重
み付け係数をδω2 、重み付け客観評価値をωAVG2
として説明する。
【0083】
【0084】ここで、入力音声信号の特徴パラメータxp
ar2 をxB、特徴パラメータypar2をyB、特徴パラメ
ータの重み付け客観評価値ωAVG2 をωAVGBSD
して、BSDの求め方を以下の式(26)で説明する。
【0085】
【0086】以上の方法によって、客観評価部9で求め
られた重み付け客観評価値は、主観評価予測部10へ送
られる。
【0087】主観評価予測部10では、少なくとも1つ
の重み付け客観評価値と少なくとも2つの予測係数で主
観評価値を予測し、評価結果を出力端子2より出力す
る。予測係数は、予め大量の音声データを用いて集めた
主観評価値と予測評価値の誤差が、最小になるように求
められる。予測係数aと主観評価値との関係を以下に示
す。
【0088】
【0089】
【0090】予測係数と客観評価部9で求めた客観評価
値とを用いて予測主観評価値を求める式(29)を以下
に示す。ここで、予測主観評価値はMOS’、予測係数
はa、b、c、客観評価部9にて求めら特徴パラメータ
の重み付け客観評価値は、ωAVGp とωAVGq とす
る。
【0091】
【0092】以上のようにして求められた予測主観評価
値は、出力端子2より出力される。
【0093】図2と図3は、第1の発明の別の実施例を
示すブロック図である。図2は、客観評価値の重みづけ
として、入力音声の特徴パラメータから抽出した重みの
みを使う第2の一実施例で、図3は、入力音声の動的特
徴パラメータから抽出した重みのみを使う第3の一実施
例を示している。
【0094】図4は第2の発明の音質主観評価予測方式
の実施例を示すブロック図である。図4において、同一
の番号のある構成要素は、図1の同一の動作をするので
説明は省略する。
【0095】第2の発明では、入力端子1より入力され
た音声信号が、第1の発明の入力音声信号特徴抽出部4
のかわりに、重み係数抽出用入力音声信号特徴抽出部1
1と評価用入力音声信号抽出部12に送られる。重み係
数抽出用入力音声信号特徴抽出部11では、入力音声信
号の特徴パラメータを抽出し、第1の重み付け係数抽出
部7と入力音声信号動的特徴抽出部6とに送る。
【0096】評価用入力音声信号特徴抽出部12では、
客観評価部9に送る入力音声信号の特徴パラメータを抽
出する。
【0097】重み係数抽出用入力音声信号特徴抽出部1
1と評価用入力音声信号特徴抽出部12で、入力音声か
ら特徴パラメータを抽出する方法は、第1の発明の入力
音声信号特徴抽出部4と同じ方法が使えるのでここでは
その説明を省略する。この場合それぞれ抽出する特徴パ
ラメータは異なえることができる。
【0098】ここに、従来方式(BSD)と本方式(ω
BSD)とを用いてポストフィルタなしとポストフィル
タありの音声信号の主観評価を予測した結果を示す。表
中の相関係数は、予測主観評価値と実際の主観評価値と
の相関を表している。
【0099】
【表1】
【0100】実験の結果よりポストフィルタの有無に係
わらず、ωBSDの方がBSDよりも主観値との相関が
高くなることがわかる。よって、本方式が音声信号の特
徴パラメータから主観評価値を予測する際の予測精度を
上げるのに有効であることが示された。
【0101】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による音質
主観評価予測方式は、人間が音声信号を評価する場合と
近いモデルで主観評価値を予測する目的で、入力音声信
号の特徴パラメータ値が大きい部分や、動的特徴パラメ
ータ値が小さい部分での評価が、他の部分と比べて大き
く評価されるような重みづけ距離尺度を用いている。そ
のため、従来の音質主観評価予測方式よりも予測精度の
向上が実現できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明の音質主観評価予測方式の第1の一
実施例を示すブロック図である。
【図2】第1の発明の音質主観評価予測方式の第2の一
実施例を示すブロック図である。
【図3】第1の発明の音質主観評価予測方式の第3の一
実施例を示すブロック図である。
【図4】第2の発明の音質主観評価予測方式の一実施例
を示すブロック図である。
【符号の説明】 1 入力端子 2 出力端子 3 符号化/復号化部 4 入力音声信号特徴抽出部 5 再生音声信号特徴抽出部 6 入力音声信号動的特徴抽出部 7 第1の重み付け係数抽出部 8 第2の重み付け係数抽出部 9 客観評価部 10 主観評価予測部 11 重み係数抽出用入力音声信号特徴抽出部 12 評価用入力音声信号特徴抽出部
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G10L 3/00 G10L 9/00 - 9/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力音声信号を符号化/復号化し再生音
    声信号を作成する符号化/復号化部と、前記入力音声信
    号から少なくとも1つの入力音声信号特徴パラメータを
    抽出する入力音声信号特徴抽出部と、前記再生音声信号
    から少なくとも1つの再生音声信号特徴パラメータを抽
    出する再生音声信号特徴抽出部と、前記入力音声信号特
    徴パラメータを用いて少なくとも1つの動的特徴パラメ
    ータを抽出する入力音声信号動的特徴抽出部と、前記入
    力音声信号特徴パラメータを用いて入力音声信号特徴パ
    ラメータ値が大きい部分の評価が他の部分に比べて大き
    く評価されるような少なくとも1つの第1の重み付け係
    数を抽出する第1の重み付け係数抽出部と、前記動的特
    徴パラメータを用いて動的特徴パラメータ値が小さい部
    分の評価が他の部分に比べて大きく評価されるような
    なくとも1つの第2の重み付け係数を抽出する第2の重
    み付け係数抽出部と、前記入力音声信号特徴パラメータ
    と前記再生音声信号特徴パラメータとの距離を求める際
    に前記第1の重み付け係数と前記第2の重み付け係数と
    のうちの少なくとも1つの重み付け係数を用いて計算し
    客観評価値を出力する客観評価部と、前記客観評価値を
    用いて主観評価値を計算する主観評価予測部とを含むこ
    とを特徴とする音質主観評価予測方式。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の音質主観評価予測方式に
    おいて、入力音声信号特徴抽出部に代えて、第1の重み
    付け係数抽出部と動的特徴抽出部で用いる入力音声信号
    の特徴パラメータを抽出する重み係数抽出用入力音声信
    号特徴抽出部と、客観評価部で用いる前記入力音声信号
    の特徴パラメータを抽出する評価用入力音声信号特徴抽
    出部とを有することを特徴とする音質主観評価予測方
    式。
JP5020916A 1993-02-09 1993-02-09 音質主観評価予測方式 Expired - Lifetime JP2953238B2 (ja)

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