JP2952458B2 - Xyステージ装置 - Google Patents

Xyステージ装置

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JP2952458B2
JP2952458B2 JP12420593A JP12420593A JP2952458B2 JP 2952458 B2 JP2952458 B2 JP 2952458B2 JP 12420593 A JP12420593 A JP 12420593A JP 12420593 A JP12420593 A JP 12420593A JP 2952458 B2 JP2952458 B2 JP 2952458B2
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和則 山崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造装置、精密
工作機械、3次元測定器等に用いられるXYステージ装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】XYステージ装置では、位置決め精度の
他に、ヨーイング、ピッチングあるいはローリングなど
の走り精度誤差が問題になる場合が多い。従来、このよ
うな走り精度誤差の影響を除くために、(1)エアスラ
イド、すべりガイド、転がりガイド等の超精密なガイド
を2軸組み合わせ、ガイド・ベースを精密に仕上げてス
テージ自体の走り精度を上げる方法、あるいは(2)姿
勢補正用の微動機構部を設け、ステージの走り精度誤差
を微動機構部で補正する方法等が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(1)の方法では、ベース及び案内部の剛性を上げるた
めに大型化が避けられず、また転がりガイドを用いる場
合は転動体の径を管理して組み合わせるなどの必要があ
った。
【0004】また、上記(2)の方法においては、補正
すべき姿勢を検出するセンサ系及び姿勢補正用アクチュ
エータ等が必要で構成が複雑になり、またコントローラ
系の負担も増すという欠点があった。
【0005】したがって、本発明の目的は簡単な構造に
より高い精度のXYステージ装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、X軸方
向に駆動されるスライダとY軸方向に駆動されるスライ
ダとを組合せて一方のスライダがX軸及びY軸方向に駆
動されるように構成した駆動用ステージと、基準案内面
により案内されて位置決めされ、前記駆動用ステージの
前記一方のスライダと板バネを介して連結されることに
より前記一方のスライダでX軸及びY軸方向に駆動され
るように構成された被駆動ステージとを備え、前記板バ
ネは、X軸方向、Y軸方向、及びZ軸の回りの角度θ Z
方向に対しては剛性が高く、Z軸方向、X軸の回りの角
度θ X 方向、及びY軸の回りの角度θ Y 方向に対しては
剛性が弱いことを特徴とするXYステージ装置が得られ
る。
【0007】
【0008】本発明によればまた、前記板バネの両端に
ベアリングを備えていることを特徴とするXYステージ
装置が得られる。
【0009】
【実施例】図1は本発明のXYステージ装置の基本構成
を示す概略図である。被駆動ステージ(以下ではステー
ジAという)11は、高精度に仕上げられた基準面12
に対して平面滑り案内手段13を介して案内される、駆
動機構を持たないステージである。駆動用ステージ(以
下ではステージBという)14は、例えば市販の転がり
ガイドのようなリニアガイドと市販の直動モータのよう
な駆動用アクチュエータとの組み合わせを2軸保有して
いるXYステージで、図示しないY軸駆動用モータによ
りベース15上のY軸ガイド16上をY軸に平行に駆動
されるYスライダ17と、このYスライダ17上をX軸
駆動用モータ18により駆動され、X軸ガイド19によ
りX軸に平行に案内されるXスライダ20とから構成さ
れている。Xスライダ20とステージA11とは連結バ
ネ21によって結合されている。連結バネ21はステー
ジB14の走り精度誤差を吸収し、ステージA11にス
テージB14の走り精度誤差の影響を与えないように構
成されている。
【0010】図2は本発明のXYステージ装置の実施例
を示す概略構成図である。同図においては、図1と同一
の構成部分には同一の符号を付して、詳細な説明は省略
する。図2の実施例においては、連結バネとして板バネ
31がXスライダ20とステージA11とを連結してい
る。また、ステージA11は高精度に仕上げられた基準
面12に対して磁気吸引エアスライド32を介して案内
されている。
【0011】板バネ31は、図示の座標系のX軸方向、
Y軸方向、Z軸の回りの角度θZ 方向に対しては剛性が
高く、ステージB14の駆動力を忠実にステージA11
に伝える。一方、Z軸方向、X軸の回りの角度θX 、Y
軸の回りの角度θY 方向に対しては剛性が弱く、ステー
ジB14で発生した走り精度誤差を吸収してステージA
11に伝えないようになっている。
【0012】この実施例のXYステージ装置において
は、ステージB14がX軸ガイド19およびY軸ガイド
16に沿って駆動されると、その駆動力は連結用板バネ
31を介してステージA11に伝えられる。ステージA
11は基準案内面12に対して磁気吸引エアスライド3
2でXYの2つの自由度方向に案内される。板バネ31
はX軸方向、Y軸方向、θZ 方向に関しては剛性が高い
ため、ステージB14の駆動力を忠実にステージA11
に伝えるが、Z軸、θX 、θY 方向の剛性に関しては小
さい。すなわち、連結用板バネ31のZ軸、θX 、θY
方向の剛性をそれぞれKZB、KθXB、KθYBとし、ステ
ージA11の磁気吸引エアスライド32のZ、θX 、θ
Y 方向の剛性をそれぞれKZA、KθXA、KθYAとする
と、以下の数式1、2、3の関係が得られる。
【0013】
【数1】
【0014】
【数2】
【0015】
【数3】
【0016】従って、ステージB14で発生した走り精
度誤差(△Z、△θX 、△θY )は、連結用板バネ31
によって吸収されてステージA11には伝達されない。
かくして、ステージA11は磁気吸引エアスライド32
の高精度な案内精度でXY2軸方向に駆動される。
【0017】図3は本発明のXYステージ装置の他の実
施例を示す概略構成図である。同図においては、図1お
よび図2と同一の構成部分には同一の符号を付して、詳
細な説明は省略する。図3の実施例においては、連結部
である板バネ31の両端はベアリング33を介してステ
ージA11およびステージB14に連結されている。ベ
アリング33によりZ軸方向およびY軸回りの角度θY
方向の2方向の走り精度誤差を吸収し、板バネ31では
X軸回りの角度θX 方向の走り精度誤差のみ吸収する。
これにより板バネ31の負担が軽くなる。なお、Z軸お
よびY軸回りの角度θY の2方向の走り精度誤差が板バ
ネ31で吸収できない程度に大きい場合は必然的にベア
リング33のような回転ジョイントを用いざるを得なく
なる。
【0018】上記実施例においては磁気吸引エアースラ
イドを用いたが、これに限らず基準案内面からステージ
11Aが離れないように磁気力あるいはバキューム力で
引き付けられつつ平面上を動きうる手段であればよい。
【0019】
【発明の効果】上述したように、本発明のXYステージ
装置によれば、連結バネがステージBの走り精度誤差
(△Z、△θX 、△θY )を吸収してステージAに伝え
ないため、ステージBの走り精度誤差がステージAの姿
勢に影響を与えないこと、ステージBの走り精度が厳し
く要求されないこと、そして同様の精度を持つ他の構成
のステージと比較して全体にシンプルかつコンパクトな
構造にできるなどの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のXYステージ装置の基本構成を示す概
略図である。
【図2】本発明のXYステージ装置の実施例を示す概略
構成図である。
【図3】図3は本発明のXYステージ装置の他の実施例
を示す概略構成図である。
【符号の説明】
11 被駆動ステージ(ステージA) 12 基準面 13 平面滑り案内手段 14 駆動用ステージ(ステージB) 15 ベース 16 Y軸ガイド 17 Yスライダ 18 X軸駆動用モータ 19 X軸ガイド 20 Xスライダ 21 連結バネ 31 板バネ 32 磁気吸引エアスライド 33 ベアリング

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 X軸方向に駆動されるスライダとY軸方
    向に駆動されるスライダとを組合せて一方のスライダが
    X軸及びY軸方向に駆動されるように構成した駆動用
    テージと、基準案内面により案内されて位置決めされ
    前記駆動用ステージの前記一方のスライダと板バネを介
    して連結されることにより前記一方のスライダでX軸及
    びY軸方向に駆動されるように構成された被駆動ステー
    ジとを備え、前記板バネは、X軸方向、Y軸方向、及び
    Z軸の回りの角度θ Z 方向に対しては剛性が高く、Z軸
    方向、X軸の回りの角度θ X 方向、及びY軸の回りの角
    度θ Y 方向に対しては剛性が弱いことを特徴とするXY
    ステージ装置。
  2. 【請求項2】 前記板バネは両端にベアリングを備えて
    いることを特徴とする請求項1記載のXYステージ装
    置。
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