JP2951876B2 - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

基板処理方法および基板処理装置

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JP2951876B2 JP7292897A JP29289795A JP2951876B2 JP 2951876 B2 JP2951876 B2 JP 2951876B2 JP 7292897 A JP7292897 A JP 7292897A JP 29289795 A JP29289795 A JP 29289795A JP 2951876 B2 JP2951876 B2 JP 2951876B2
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、例えば、半導体ウエハ
などの基板に、ドライエッチングあるいは、蒸着、スパ
ッタリングなどの成膜処理を施す基板処理方法および基
板処理装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】現在、半導体装置製造において、成膜手
段として蒸着あるいはスパッタリングを行う際、粒径,
反射率,比抵抗及び硬度が適切である良好な膜質を得る
ためには、基板のベーキング中、及び、成膜中の基板温
度を効果的に制御する必要がある。特に粒径,反射率
は、基板温度の影響が大きい。また、上記膜上に露光現
像によりレジストパターンを形成し、ドライエッチング
により上記膜をレジストパターン通りに食刻する際にも
基板温度の制御が必要である。これは、基板温度を制御
することで、レジストが耐熱性に乏しいことから生じる
レジストの熱的損傷を防ぎ、忠実なパターンを食刻する
ことが可能になるからである。 【0003】しかしながら、真空中で基板の温度制御を
することは難しい。温度制御された基板支持台と同じ温
度に基板の温度をするための制御をしても、真空中では
基板と支持台との熱的接触が十分ではないからである。 【0004】そこで、従来から基板と基板支持台との2
面間の熱的接触を大きくするために、基板を支持台に機
械的に押えつけるか、あるいは、静電的な力により基板
を支持台に吸着させるかなどの方法が提案されている。
しかし、このような方法によっても十分な効果は得られ
ていない。すなわち、固体2面間の熱的接触は、2面間
に介在する気体分子によるところが大きく、純粋な固体
間での熱のやりとりは、上記の押え付け圧力程度では気
体分子による熱のやりとりに比べて無視できる程度に小
さいからである。 【0005】そこで、気体分子を基板と支持台との間に
介在させることにより、熱的接触を大きくしようとする
装置が提案され、特開昭56−103442に開示され
ている。 【0006】この装置の基板温度制御部を図6に示す。
基板3が、数個のクリップ4によりスペーサ9を介して
支持台5に接近させて支持されている。支持台5上に
は、冷却もしくは加熱機構をそなえた温度制御装置6が
設けられている。処理室1は排気口2より排気される。
同時に、気体導入口7よりアルゴンが導入され、このガ
スは温度制御装置6と基板3の間を流れ8のように処理
室1内に入る。この時、基板3と温度制御装置6との空
間10内の圧力は、10〜100Paになるように制御
され、処理室1内の圧力は、1Pa程度になるよう排気
される。 【0007】従って、基板3は、100Pa程度の圧力
を持つ介在ガスの熱伝達に助けられ温度制御装置6によ
り温度制御される。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の装置においても、基板3の温度制御は十分でない。た
とえば、直径100mm、厚さ0.45mmのシリコン
基板を温度制御する場合、その時定数は20秒程度にも
なる。このような状況で、印加電力500Wのドライエ
ッチングを行なうと、温度制御装置との温度差は130
°Cにもなり、レジストが熱的損傷を受ける。従って、
500W程度以上の電力を印加することはできない。ま
た、熱伝達用ガスを漏れさせることにより処理ガスとし
ても用いる機構になっているため、熱伝達用ガス以外の
処理ガスを、別の流路で導入したい場合、熱伝達用ガス
の漏れをなくすことができない。 【0009】本発明は、半導体装置製造時の食刻、成
膜、ベーキング処理において、処理中の基板温度を効果
的に制御して、良好な処理が行えるようにした基板処理
方法および基板処理装置を提供することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記問題を解決すべく本
発明者は鋭意工夫を重ねたところ次の知見を得た。ま
ず、基板と支持台との温度差を小さくし、基板温度制御
の応答速度を速くするためには、基板と支持台との間を
単位時間、単位温度差当りに流れる熱量(以下単位熱流
量と言う。)を大きくする必要がある。単位熱流量を大
きくするには、圧力を上げ、同時に、2面間の距離をそ
の圧力下でのその気体の平均自由行程以下にする必要が
ある。 【0011】処理中の基板温度は次の式に従って経時変
化する。 (1)Tw=(1−exp(−kt/C))Qi/k+To ここで、Twは基板温度、Cは基板の熱容量、kは単位
熱流量、Qiは処理時に単位時間当り基板に与えられる
一定熱量、Toは支持台の温度、tは時間であり、t=
0においてTw=Toとしている。 【0012】また、支持台の温度が定常値Toにあり、
基板の初期温度Two≠Toの時は次の式に従う。 (2)Tw=(Two−To)exp(−kt/C)+To 以上、いずれの場合も、基板温度制御の応答速度は、基
板の熱容量Cと、2面間の単位熱流量kにのみ依存す
る。Cの値は基板固有の値で、たとえば、直径100m
m、厚さ0.45mmのシリコン基板では約6.2J・
K~1である。従って、基板と支持台の温度差を小さく
し、基板温度制御の応答速度を速くするには、単位熱流
量を大きくする必要がある。 【0013】ところで、2面間に窒素を介在させ、その
圧力を変えた時、単位熱流量がどう変化するかを示す実
測値を図5に示す。基板はシリコンで表面は薄い酸化シ
リコンで覆い、支持材としては研摩したアルミニウムを
用いた。表面は十分に洗浄して2面間には直径100m
m当り1kgの荷重をかけた。 【0014】曲線が、原点を通る直線に近く、この条件
下では純粋に固体間だけの熱伝達は無視できることが証
明される。すなわち、固体2面間に力学的な接触があっ
ても、熱的な接触の大部分は2面間に介在する気体によ
るものである。また、介在気体の圧力を従来装置におけ
る値100Paより大きくすると単位熱流量が増すこと
がわかる。 【0015】以上の実測値は、以下の理論式に従うもの
である。すなわち、2面間を単位時間当りに通過する熱
量「dQ/dt」は次の式に従う。 (3)dQ/dt=k1 (Tw−To)p(e≪λ) (4)dQ/dt=k2 (Tw−To)e(e≫λ) ここで、k1 ,k2 は定数、Tw、Toはそれぞれ基
板、基板支持台の温度、eは2面間の距離、pは介在気
体の圧力、λはその圧力下での平均自由行程である。こ
の式は、圧力が低く平均自由行程が十分長い条件下で
は、「dQ/dt」はpに比例し、圧力が高く平均自由
行程が十分短くなると「dQ/dt」はeに比例するこ
とを示している。 【0016】従って、2面間に介在する気体の圧力を上
げ、かつ、2面間の距離をその圧力下での平均自由行程
程度以下にする機構を設けることによって、単位熱流量
は大きくできる。 【0017】ところで、従来の装置においては、pは1
00Pa程度であるからArの平均自由行程λは約50
μmである。したがって、間隔は50μm程度まで小さ
くすることが望ましいのだが、この装置によっては不可
能である。すなわち、基板3は100Paの圧力差によ
り図6の符号11のごとく中央部が膨らむからである。
例えば、直径100mm厚さ0.45mmのシリコンウ
エハにおいては、100Paの圧力差により中央部の膨
らみ量は150μmに達する。従って、すでに、平均自
由行程である50μmを越えていて、さらに圧力を上げ
ても単位熱流量を増すことはできない。 【0018】このような知見に基づいて、本発明におい
ては、所定の圧力に排気された処理室内でプラズマを発
生させて基板を処理する基板処理方法であって、表面を
絶縁膜で被覆して温度制御された支持台の前記支持台を
被覆する絶縁膜の表面に静電気力により前記基板を前記
支持台を被覆する絶縁膜の表面に前記基板のほぼ全面に
わたって沿わせて支持する工程と、前記支持台を被覆す
る絶縁膜の表面と該絶縁膜の表面にほぼ全面にわたって
沿わせた前記基板との間に熱伝達ガスを介在させる工程
と、前記処理室内にプラズマを発生させて該プラズマに
より前記基板の処理を行なう工程とを有し、該基板の処
理を行なう工程において、表面が前記介在させる熱伝達
ガスの平均自由工程以下の面粗さに形成された前記絶縁
膜の表面に前記基板を前記静電気力で前記基板のほぼ全
面にわたって沿わせて支持した状態で、前記基板と前記
支持台を被覆する絶縁膜の表面との間に介在させた前記
熱伝達ガスにより前記温度制御された支持台を被覆する
絶縁膜と前記基板との間で前記基板のほぼ全面にわたっ
て熱伝達を行うことを特徴とする。 【0019】 【0020】 【0021】また、所定の圧力に排気された処理室内で
基板を処理する基板処理装置であって、表面が絶縁膜で
被覆され該絶縁膜の表面に前記基板を載置する支持台
と、前記被覆した絶縁膜の表面に静電気力を発生させる
静電気力発生手段と、前記支持台に載置した基板と前記
被覆した絶縁膜の表面との間に熱伝達ガスを供給するガ
ス供給手段とを備え、表面が前記介在させる熱伝達ガス
の平均自由工程以下の面粗さに形成された前記絶縁膜の
表面に前記基板を前記静電気力発生手段により発生させ
た静電気力で前記基板のほぼ全面にわたって沿わせて支
持した状態で前記熱伝達ガスを前記基板と前記被覆した
絶縁膜の表面との間に介在させることにより前記支持台
を被覆した絶縁膜と前記基板との間で前記基板のほぼ全
面にわたって熱伝達を行なうことを特徴とする。 【0022】 【作用】基板を静電気力で支持台を被覆する絶縁膜の表
面に沿わせて支持した状態で、基板と絶縁膜の表面との
間に介在させた熱伝達用のガスにより絶縁膜と基板との
熱伝達を行うことにより処理中の基板の温度を効果的に
制御することができる。 【0023】 【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。まず、実施例の骨子である基板の温度制御の原理を
図1に基づいて説明する。基板19の支持台17と、基
板19を保持するための保持手段23と、基板19と支
持台17とで形成される空間20に気体を導入するため
の気体導入手段52を有する基板温度制御装置におい
て、支持台17と基板19との距離を、導入した気体の
圧力下におけるその気体の平均自由行程以下にする機構
を設け、これにより、半導体装置製造時の食刻処理等に
おいて、処理中の基板温度を効果的に制御しうる。 【0024】このような骨子に基づく装置は、基本的に
は、処理室12、表面が研磨された凸面である下部電極
17及び上部電極16から構成される平行平板型のドラ
イエッチング装置である。本実施例においては下部電極
17が支持台となる。 【0025】処理室12は、排気口13を介して真空排
気系(図示せず)に接続されている。処理室12にはガ
ス導入口24を介して反応ガスが導入される。また、処
理室12には適宜の位置に基板20を出し入れするため
の取入取出口14が設けられている。 【0026】上部電極16と下部電極17との間には高
周波電源25が接続されている。下部電極17には、液
体熱媒体が流れる流路48、ポンプ42、液体熱媒体の
温度制御装置43が設けられている。また、オリフィス
21、バルブ15を介して熱伝達用ガスのガスだめ26
が設けられている。ガスだめ26には、流量調節バルブ
45を介してガスボンベ44が、また流量調節バルブ4
6を介してロータリーポンプ47が接続されている。 【0027】基板の保持手段23はセラミックなどの絶
縁材で作成されていて、バネ39を介してボールネジ4
0及びモータ41に接続されている。基板19と下部電
極17との間にはOリング18が設けられていて、Oリ
ング18は、基板19と下部電極とで形成される空間2
0を処理室12から封止している。 【0028】以上の構成において、下部電極17は、適
切な一定温度に保たれた液体熱媒体が循環されることに
より、一定温度に保たれる。液体熱媒体としては、20
℃に保たれた水を用いるが、目的に応じ、温度制御され
た水以外の流体を用いても良い。また、下部電極17
は、電気抵抗を用いて温度制御しても良い。 【0029】基板19は、モータ41とボールネジ40
とによって昇降する基板保持手段23によって下部電極
17に押えつけられる。この時、バネ39は、基板19
を常に一定の加重で押える役目、すなわち機械的接触を
生じさせる機構を構成する。 【0030】また、ガスだめ26は、流量調節バルブ4
5,46、ガスボンベ44及びロータリーポンプ47に
より常に一定の圧力に保たれ、熱伝達用気体で満たされ
ている。空間20には、ガスだめ26からオリフィス2
1を介して熱伝達用ガスが導入される。すなわち、気体
導入手段はガスだめ26と気体導入口となるオリフィス
21とからなっている。 【0031】次に、前記装置における処理中の基板温度
制御がどのように行なわれているか、熱伝達用ガスとし
てヘリウムを用い、基板が直径100mm厚さ0.45
mmのシリコン基板の場合を例にして説明する。 【0032】基板19が載置された後、従来例より1桁
大きい700Pa程度の圧力のガスだめ26からヘリウ
ムガスが導入される。700Paの圧力を持つガスが導
入された時、基板19は中央が、約800μm凸状にふ
くらむ。また、基板中心から半径方向にrの距離にある
点の変化量wは、次の式に従う。 【0033】 【数1】 【0034】ここで、E,νはそれぞれシリコンのヤン
グ率及びポアソン比、h、aはそれぞれ基板19の厚さ
及び半径、pはガスの圧力である。 【0035】そこで、下部電極17の凸面を予め上記の
式に従う形の曲面、あるいは、それ以上ふくらんだ曲面
に加工しておく。この時、基板19は基板支持具23に
より押えられているため凸面に沿って変形し応力を持
つ。 【0036】この時、ガス圧によって基板19が受ける
力は、基板19が持っている応力と等しいかまたは小さ
いため、基板19はガス圧によりすでに持っているひず
み以上のひずみを生じることがなく下部電極17に沿っ
て機械的に接触したままである。また、下部電極17の
表面は、表面粗さ6−S以下に研磨されている。そのた
め、2面間の距離は全面にわたって700Paにおける
ヘリウムの平均自由行程30μmより十分小さく保たれ
る。 【0037】ここで、純粋に固体間の熱的接触は無視で
きることを考えると、熱的接触は全面にわたって均一で
ある。従って、十分な熱的接触が実現し、単位熱流量を
十分大きくできる。 【0038】また、前記装置においては、空間20に熱
伝達用ガスを導入するため導入手段として、オリフィス
21を設けている。このオリフィス21は、ヘリウムに
対するコンダクタンスが約1×10~63/secにな
るように、直径を約40μmにしてある。基板17が載
置されていない場合に、ガスだめ26からこのオリフィ
スを通して圧力差700Paの処理室12に流出するガ
ス量は、7×10~4Pa・m3/sec程度である。こ
れは、反応ガス導入口24から導入される反応ガス導入
量8×10~2Pa・m3/secに対し十分小さい。し
たがって、空間20と処理室12との封止に洩れが発生
しても、処理に対し悪影響を及ぼすことがないため、本
実施例による温度制御機構の信頼性が向上することにな
る。また、このオリフィスをつけることで、Oリング1
8による封止をなくすことも可能であり、同時に、基板
19の搬入,搬出を処理室12の真空を破壊しないで行
う場合でもバルブ15が不必要になる。 【0039】ここで、基板19が載置された後、空間2
0がガスだめ26と同じ圧力になるまでに要する時間が
十分短い必要がある。空間20の体積をV、オリフィス
のコンダクタンスをC、ガスだめ26内の圧力をPoと
した時、空間20の圧力pは次の式に従う。 【0040】 (6)p=Po(1−exp(−Ct/V)) ここで、空間20は、大きくても厚さ100μmの円筒
であるため、V=7.8×10~73 であるからpの応
答の時定数は約1secとなり、十分早い応答となる。 【0041】前記の装置構成において、200W〜50
0Wの高周波電力を印加した時にプラズマから受ける熱
量によって昇温する基板19の昇温曲線を図2に示す。
ここで、応答速度の時定数は約3secとなり十分良好
な制御特性を示す。また、下部電極17との温度差もそ
れぞれ8°C,20°Cにおさえられている。 【0042】また、レジストの耐熱温度が約120°C
であるから、この装置では、付加高周波電力を2.5K
Wまで大きくすることが可能ということになる。 【0043】本発明の実施例を図3に基づいて説明す
る。この実施例においては、特公昭57−44747号
公報に開示された静電気力による吸引を利用して基板1
9の支持を行っている点、及び、熱伝達用ガスに、液体
固体だめ27内の液体あるいは固体37の蒸気を利用し
ている点に特徴がある。 【0044】静電気による吸引力を利用した装置は、絶
縁された2つの電極33,36間に直流電源38から直
流電圧が付加できる機構を有する。この静電気による吸
引力のために、基板19は全面にわたって約10gcm
~2の力で吸引され、全面にわたって絶縁材30との間に
機械的な接触が生じる。この時、基板19と下部電極2
9上の絶縁材30との間にできた空間20と処理室12
とを封止するためのOリング18が設けられているこ
と、及び、空間20への気体の導入手段としてオリフィ
ス21が設けられていることは前記骨子で説明した装置
と同じである。本実施例では絶縁材30が支持台とな
る。 【0045】ここで、熱伝達用ガスを発生する気体ある
いは固体の蒸気圧が、温度制御された下部電極29と等
温の時、700Pa程度の圧になるよう液体あるいは固
体を選ぶ。 【0046】本実施例においては、熱伝達用のガスとし
て、1,1,2,2−テトラクロルエタンを用いている
ため、常温で700Pa程度になる。ここで、使用する
液体・固体は1,1,2,2−テトラクロルエタンに限
らず他の蒸気圧を持った液体固体であっても良い。 【0047】この時の平均自由行程は3μmとなるの
で、絶縁物30の表面は0.8S以下に研磨しておく必
要がある。また、絶縁材30に軟質の有機化合物を用
い、基板19の下面の形状に沿って柔軟に変形させるこ
とによっても、2面間を平均自由行程より小さくでき
る。 【0048】この時、機械的には接触している2面間に
は、気化したガスが介在し、2面間の距離はこの時のガ
スの平均自由行程である3μmよりも十分小さくなる。
その結果、2面間の熱的接触は十分大きくなり、単位熱
流量も大きくなる。 【0049】また、空間20内を1sec程度で700
Paにするために、オリフィス21の1,1,2,2−
テトラクロルエタンに対するコンダクタンスが1×10
~63/secになるよう直径90μmにしてある。 【0050】以上の装置における基板19の昇温曲線を
図4に示す。300Wの高周波電力を付加してドライエ
ッチングを行った場合の例である。時定数は5secと
なり十分な値となっている。またこの装置においては熱
伝達用ガスのガス流およびガス圧の制御をする必要がな
く、構造が簡単になるという利点がある。 【0051】また、基板19と支持台との距離を小さく
するための装置として特開昭56−131930号公報
に開示された、ウエハ温度コントロール装置を用いても
同様の効果が期待できる。 【0052】また、支持台もしくは支持台表面を軟質の
有機化合物で構成することは、2面間の距離を小さくす
る上で大きな効果がある。 【0053】以上の2つの例は、いずれも本発明をドラ
イエッチング装置に適用した例であるが、スパッタリン
グ、蒸着などの成膜装置あるいは、基板のベーキング装
置に適用しても同等の効果が期待でき、その他の基板温
度制御を必要とする真空装置にも適用できることは容易
に類推できる。 【0054】以上の実施例によれば、基板と支持台との
間に介在するガス圧を十分上げた上で、2面間の距離
を、そのガス圧でのガスの平均自由行程より小さくでき
るので、2面間の単位時間、単位面積、単位温度差当り
の熱流量を、従来の50W・K~1・m~2から250W・
K~1・m~2に向上することができる。その結果、処理時
の基板と支持台との温度差と、基板温度制御の時定数
を、それぞれ、従来の値の5分の1程度に小さくするこ
とができる。 【0055】なお当然のことではあるが本発明範囲は以
上の実施例に限定されるものではない。 【0056】 【発明の効果】本発明によれば、半導体装置の食刻,成
膜,ベーキング処理等において、処理中の基板温度を効
果的に制御することができ、レジストのパターンに忠実
な食刻、あるいは良好な膜質の成膜、または、良好なベ
ーキングを行うことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明による基板処理装置の縦断面図 【図2】図1に示す基板処理装置における基板の昇温曲
線を示した特性図 【図3】本発明による基板処理装置の他の形態を示す縦
断面図 【図4】図3に示す基板処理装置における基板の昇温曲
線を示した特性図 【図5】2面間を流れる熱量と介在気体圧力の関係を示
した特性図 【図6】従来の基板温度制御装置の縦断面図 【符号の説明】 1…処理室、3…基板、4…クリップ、5…支持台、6
…温度制御装置、7…気体導入口、8…流れ、9…スペ
ーサ、10…空間、12…処理室、17…支持台(下部
電極)、18…Oリング、19…基板、20…空間、2
1…気体導入口(オリフィス)23…保持手段、26…
ガスだめ、27…液体固体だめ。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/68 H01L 21/68 R (72)発明者 相内 進 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株 式会社 日立製作所 生産技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭58−32410(JP,A) 特開 昭56−163272(JP,A) 特開 昭58−132937(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.所定の圧力に排気された処理室内でプラズマを発生
    させて基板を処理する基板処理方法であって、表面を絶
    縁膜で被覆して温度制御された支持台の前記支持台を被
    覆する絶縁膜の表面に静電気力により前記基板を前記支
    持台を被覆する絶縁膜の表面に前記基板のほぼ全面にわ
    たって沿わせて支持する工程と、前記支持台を被覆する
    絶縁膜の表面と該絶縁膜の表面にほぼ全面にわたって沿
    わせた前記基板との間に熱伝達ガスを介在させる工程
    と、前記処理室内にプラズマを発生させて該プラズマに
    より前記基板の処理を行なう工程とを有し、該基板の処
    理を行なう工程において、表面が前記介在させる熱伝達
    ガスの平均自由工程以下の面粗さに形成された前記絶縁
    膜の表面に前記基板を前記静電気力で前記基板のほぼ全
    面にわたって沿わせて支持した状態で、前記基板と前記
    支持台を被覆する絶縁膜の表面との間に介在させた前記
    熱伝達ガスにより前記温度制御された支持台を被覆する
    絶縁膜と前記基板との間で前記基板のほぼ全面にわたっ
    て熱伝達を行うことを特徴とする基板処理方法。 2.前記絶縁膜の表面と前記基板との間に介在させる熱
    達ガスの圧力が、700Pa以上であることを特徴と
    する請求項1に記載の基板処理方法。 3.前記絶縁膜の表面と前記基板との間に熱伝達ガスを
    介在させる工程を、前記支持台で前記基板を支持する工
    程の後に行うことを特徴とする請求項1に記載の基板処
    理方法。 4.前記基板の処理が、プラズマによるエッチング処理
    であることを特徴とする請求項1に記載の基板処理方
    法。 5.所定の圧力に排気された処理室内で基板を処理する
    基板処理装置であって、表面が絶縁膜で被覆され該絶縁
    膜の表面に前記基板を載置する支持台と、前記被覆した
    絶縁膜の表面に静電気力を発生させる静電気力発生手段
    と、前記支持台に載置した基板と前記被覆した絶縁膜の
    表面との間に熱伝達ガスを供給するガス供給手段とを備
    え、表面が前記介在させる熱伝達ガスの平均自由工程以
    下の面粗さに形成された前記絶縁膜の表面に前記基板を
    前記静電気力発生手段により発生させた静電気力で前
    基板のほぼ全面にわたって沿わせて支持した状態で前記
    熱伝達ガスを前記基板と前記被覆した絶縁膜の表面との
    間に介在させることにより前記支持台を被覆した絶縁膜
    と前記基板との間で前記基板のほぼ全面にわたって熱伝
    達を行なうことを特徴とする基板処理装置。 6.前記ガス供給手段は、前記絶縁膜の表面と前記基板
    との間に、前記熱伝達ガスを700Pa以上の圧力で介
    在させることを特徴とする請求項5に記載の基板処理装
    置。
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