JP2951813B2 - 内外装壁の縦目地接続構造 - Google Patents

内外装壁の縦目地接続構造

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JP2951813B2
JP2951813B2 JP5089929A JP8992993A JP2951813B2 JP 2951813 B2 JP2951813 B2 JP 2951813B2 JP 5089929 A JP5089929 A JP 5089929A JP 8992993 A JP8992993 A JP 8992993A JP 2951813 B2 JP2951813 B2 JP 2951813B2
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昇 山坂
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物の内外装に用い
る中大型の石材、タイル等の内外装材を、乾式工法で施
工する内外装壁の縦目地接続構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ビル等の建築物の内外装面に石材
やセラミックタイル等の中大型内外装材を乾式施工する
工法が普及しつつあり、これらに関する出願として実開
昭64-33843号、実公平5-6347号等がある。
【0003】これらの乾式構造乃至工法における内外装
材の縦目地の構造は、永年の熱影響や地震、風圧等の外
力による収縮や変位の応力に対応するため、適度の弾性
を有する樹脂、ゴム系等のシーリング材やパッキング材
により処理されている。
【0004】しかし、このような縦目地構造にあって
は、前記した石材やセラミックタイル等の内外装材に対
して、樹脂やゴム系等のシーリング材やパッキング材が
質感の異なる目地部を呈するため、内外装材の素材特有
の重厚さが失われてしまうという問題がある。また、前
記した樹脂、ゴム系等のシーリング材やパッキング材が
外装材の一部として用いられる場合にあっては、太陽の
紫外線等により劣化してヒビ割れたり欠けたりして破損
するため、縦目地部を定期的にメンテナンスしなければ
ならず、ランニングコストが高くつくという問題があ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、樹脂やゴム系等のシーリング材やパッキング材から
なる縦目地接続構造のものでは、縦目地の劣化、目地能
力の低下、縦目地の破損による壁面意匠の損傷を避けら
れない点、そして、壁面を石材やセラミックタイル等の
内外装材が有する素材特有の質感のものに統一できない
点である。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記の課題を達成するた
め、中大型の石材、タイル等の内外装材を乾式施工する
内外装壁の縦目地接続構造において、内側の中大型の下
地パネルと、この下地パネルの係止部に受け具が係止し
た状態に接着固定されて一体的に沿接されてい る外側の
内外装材からなる壁パネルは、左右に隣り合う内外装材
間の隙間と、左右の下地パネル間に介在して防水処理し
ている縦目地材との間に、左右の壁パネルに跨る適宜間
隔の目地空間を形成し、この目地空間中における左右い
ずれかの内外装材における左右側縁裏面の一方に前記内
外装材と同質の目地用内外装材を接着接合して、該目地
用内外装材が前記隙間と縦目地材の両者を隔てて且つ他
方の内外装材および下地パネル側との間に遊び空間を確
保して介在するように配設してなることを特徴とする。
【0007】また、本発明は、前記内外装材の内側にお
ける下地パネルは、同内外装材と略同一平面寸法のもの
であり、この下地パネルの縦目地材は、左右の下地パネ
ルの間に介在して防水処理するように、前記目地用内外
装材と略同位置に配したことを特徴とする。
【0008】また、本発明は、前記内外装材は、下地パ
ネルと予め一体化されていることを特徴とする。
【0009】また、本発明は、前記下地パネルは、中空
セメントパネルであって、左右の下地パネルの隣り合う
左右側縁間における縦目地材の内側に、下地パネルの左
右側縁に沿う溝状の挿入口を形成して、同挿入口に排水
板を配したことを特徴とする。
【0010】また、本発明は、前記縦目地材は、防水パ
ッキングであることを特徴とする。
【0011】本発明における内外装材は、天然大理石、
天然スレート、人工石等の石材やセラミックタイル等で
あり、下地パネルは、押出成形セメント板、ALC板、
プレキャストコンクリート板等である。また、内外装材
の大きさとしては、たとえば500mm 角程度以上のもの
(中型)、少なくとも一辺の長さが3m程度以上のもの
(大型)等である。目地用内外装材の内側に在って、左
右の下地パネル間を防水処理する縦目地としては、たと
えば防水パッキング等が挙げられる。目地用内外装材の
接着剤としては、エポキシ樹脂やシリコーン樹脂、ある
いは合成ゴム系の有機質のもの等が挙げられる。
【0012】
【作用】左右に隣り合う中大型の内外装材間に適宜間隔
の目地空間を形成すると共に、この目地空間の内側に前
記内外装材と同質の目地用内外装材を配してあるため、
内外装材に負荷される各種の外力は、同内外装材と目地
用内外装材との間における目地空間で吸収されて、目地
用内外装材にヒビ割れや、欠けといった破損を招くこと
がない。
【0013】目地用内外装材が破損するようなことがな
いため、縦目地接続部分における目地能力の耐久性が高
いと共に、この縦目地接続部分を含む内外装壁面を施工
当初の壁面意匠に保つことができる。
【0014】目地用内外装材が、内外装材と同質材料で
あるため、質感が変わらず、縦目地接続部分を含む内外
装壁面を石材やセラミックタイル等の特有の重厚さがあ
るものに仕上げられる。
【0015】目地用内外装材は、当該目地空間を形成す
る左右の内外装材のいずれかにおける左右側縁裏面の一
方に接着接合してあるため、内外装材を上下に組み付け
時の施工性が向上する。そして、このような目地用内外
装材を内外装材と一体に形成する他の態様のものと比較
して、たとえば天然石を切削加工して形成する場合より
も、素材のロスを大幅に軽減することができる。また、
人工石やセラミック等を一体に型成形して、硬化養生、
焼成等により形成する場合のもののように、目地用内外
装材がある上縁側と同目地用内外装材が存在しない下縁
側との断面形状が異形であるため、上縁側と下縁側の収
縮率の相違により変形が生じ易いという問題も生じな
い。内外装材の受け具を下地パネル表面の係止部に係止
させて接着固定してあるため、内外装材と下地パネルか
らなる重合構造状の一体化された壁パネルを得るこ とが
できる。また、接着材だけで内外装材を固定したものの
ように経年変化によって内外装材の固定力が低下してし
まうこともない。
【0016】内外装材の内側における下地パネルを、同
内外装材と略同一平面寸法のものにして、この下地パネ
ルの縦目地を、左右の下地パネルの間に介在して防水処
理するように、前記目地用内外装材と略同位置に配して
あるため、紫外線を目地用内外装材で遮って縦目地に到
達するのを防ぐことができ、紫外線による縦目地の劣化
を阻止できる。
【0017】内外装材を、下地パネルと予め一体化され
た壁パネルで構成して、内外装材と下地パネルを一体化
してあるため、現場での施工性、安全性が高い。
【0018】下地パネルが中空セメントパネル製で、左
右の下地パネルの隣り合う左右側縁間における縦目地の
内側に、下地パネルの左右側縁に沿う溝状の挿入口を形
成して、同挿入口に排水板を配してあるため、この排水
板の外側の縦目地に、万一防水処理上の問題が生じて
も、排水板により対応することができて、壁パネル裏面
にまで漏水することがない。
【0019】
【実施例】図1乃至図4には本発明の内外装壁の縦目地
接続構造の第1実施例を例示しており、左右に隣り合う
中型の各壁パネル1は、内外装材2と、この内外装材2
の内側に一体的に沿接されていて、内外装材2と略同一
平面寸法の下地パネル13とで構成してある。
【0020】そして、左右の内外装材2間の内側におけ
る左右の下地パネル13との間には適宜左右間隔の目地空
間5を上端から下端まで鉛直状に形成してある。目地空
間5は、左右の内外装材2の左右側縁裏面と、これに対
面している左右の下地パネル13の左右側縁における表面
部13a,13a との間に形成しており、目地空間5には目地
用内外装材6を配して、左右の内外装材2間の隙間7か
ら目地用内外装材6が視覚されるようにしてある。この
目地用内外装材6は、目地空間右側部分5bにおける右側
の内外装材2左側縁裏面に接着固定してあり、目地用内
外装材6と目地空間左側部分5aとの間には遊び代8が確
保されていて、内外装材2に負荷される各種の外力が目
地空間5で吸収されて、目地用内外装材6に負荷されな
いようにしてある。
【0021】そのため、目地空間5における左側部分5a
に面している内外装材2右縁内側には凹段部3を形成す
ると共に、下地パネル13における係止部23高さを、目地
用内外装材6厚さを若干上回るように形成し、且つ、左
右の下地パネル13における係止部23端部の左右間隔を目
地用内外装材6幅よりも若干幅広くしてあり、前記遊び
代8が確保されるようにしてある。尚、図示していない
が、前記凹段部3により確保される遊び代8を、目地用
内外装材6外側面に凹段部を形成することによって確保
するようにしても良い。
【0022】目地用内外装材6の内側位置には防水パッ
キング9,9を、左側の下地パネル13の右側縁部14と右
側の下地パネル13の左側縁部16との間に介在させて配し
てある。この防水パッキング9,9は、左右の下地パネ
ル13における右側縁部14と上縁部15と左側縁部16に沿い
それぞれ接着固定されており、その弾性復元力でもって
相互に密着状に圧接すると共に、目地用内外装材6内側
面に密着状に圧接して、目地空間5を閉塞し、壁パネル
1の外側と内側を遮断して、雨水等が内側に侵入しない
ように阻止している。
【0023】また、防水パッキング9,9の内側におけ
る左右の下地パネル13の隣り合う左右側縁には、同側縁
に沿い上端から下端まで凹設された対向状の左右一対の
凹溝部19,20 からなる挿入口18を形成して、この挿入口
18に排水板10を配している。
【0024】排水板10は、帯状の薄鋼板製のもので、左
右両側縁部をそれぞれ外側に折り返して水返し部10a,10
a を形成している。この排水板10は防水パッキング9,
9に弾性的に当接していて、万一、防水パッキング9,
9間から浸水があったとしても、排水板10に沿って水下
側に導けるようにしてある。また、排水板10における左
右の水返し部10a,10a は下地パネル13の表面部13a 裏面
に弾性的に当接して、この当接部分における水密を保持
しており、万一、防水パッキング9,9と排水板10の当
接部分から浸水があったとしても、水返し部10a,10a で
雨水が排水板10裏面側に回り込まないように阻止して水
下側に導き、表側から裏側へ向けて浸入する雨水を遮断
する。
【0025】また、排水板10上端には、同端部を内側斜
め上向きに折り曲げて曲げ部10b を形成してあり、この
曲げ部10b 上端は上側の壁パネル1における排水板10下
端の内側に位置していて、雨水が上側の排水板10から下
側の排水板10にスムーズに流れ落ちるようにしてある。
また、曲げ部10b 上端には水平部10c を内側に延設し
て、下地パネル13上端の後で説明する嵌合凸部21に引っ
掛けて、排水板10が挿入口から脱落しないようにしてあ
る。
【0026】そして、排水板10内側における下側の下地
パネル13上縁には嵌合凸部21を形成する一方、上側の下
地パネル13下縁には嵌合凹部22を形成してあり、この嵌
合凸部21に嵌合凹部22を係合させて、上下の壁パネル1
が内外方向にずれることのないように正確に接続してあ
る。また、嵌合凹部22には耐火パッキング11を接着固定
して、嵌合凸部21との間に介在させてある。
【0027】内外装材2は、平面状の裏面に切り込み部
4を横方向に定間隔状に形成すると共に、この切り込み
部4各列の上下の間隔を下地パネル13表面における係止
部23の上下間隔に対応させてあり、各切り込み部4には
受け具24を嵌挿させて、各受け具24を所定の係止部23に
対して係止し、且つ、同係止状態に接着材25で固定して
ある。この接着材25は、下地パネル13に対する受け具24
の外れ止めとして使用するもので、上向き鉤形状の係止
部23上面に係止している斜め下向きの受け具24上面と上
側の係止部23下面との間に楔状に存在して、受け具24を
外れ止めしている。接着材25の種類としては、エポキシ
樹脂やシリコーン樹脂、あるいは合成ゴム系の有機質の
もの、セメント系の無機質のものを使用してもよい。
【0028】切り込み部4は、受け具24の嵌挿部分24a
と相似形状に切り込み形成してあり、この切り込み部4
は幾分斜めに切り込まれていて、開口部が斜め下方へ向
けて開口するように傾斜している。一方、受け具24は、
防触性を具備する鋼板、若しくは高強度のセラミックス
を用いて半円形状に形成してあり、その円弧状の嵌挿部
分24a を切り込み部4内に接着材を介して嵌挿固定し
て、受け具24下端が斜め下方へ向けて突出する形で下地
パネル13の係止部23に係止固定されている。
【0029】尚、切り込み部4に対する受け具24の取り
付けは圧入によって行なってもよいが、内外装材2の材
質が欠け易い材質である場合は上記したように適量の接
着材を介して接着した方がよい。
【0030】上下の下地パネル13における上縁部15と下
縁部17との間には横目地としての防水パッキング9を介
在させてあり、内側への浸水を阻止している。この下地
パネル13は、押し出し成形による中空状のセメント板で
あり、下地パネル13の表面には断面が上方に向けて鉤型
に屈曲する係止部23を上下平行状に突出形成してある。
そして、係止部23には内外装材2裏面に突出状の受け具
24を係止して支持固定している。また、下地パネル13
は、ALC板、プレキャストコンクリート板等であって
も良い。
【0031】これにより、左右に隣り合う中型の内外装
材2間に適宜間隔の目地空間5を形成すると共に、この
目地空間5の内側に前記内外装材2と同質の目地用内外
装材6を配してあるため、内外装材2に負荷される各種
の外力は、同内外装材2と目地用内外装材6との間にお
ける目地空間5で吸収されて、目地用内外装材6にヒビ
割れや、欠けといった破損を招くことがない。
【0032】目地用内外装材6が破損するようなことが
ないため、縦目地接続部分における目地能力の耐久性が
高いと共に、この縦目地接続部分を含む内外装壁面を施
工当初の壁面意匠に保つことができる。
【0033】目地用内外装材6が、内外装材2と同質材
料であるため、質感が変わらず、縦目地接続部分を含む
内外装壁面を石材やセラミックタイル等の特有の重厚さ
があるものに仕上げられる。
【0034】目地用内外装材6は、当該目地空間5を形
成する左右の内外装材2のいずれかにおける左右側縁裏
面の一方に接着接合してあるため、内外装材2を上下に
組み付け時の施工性が向上する。そして、このような目
地用内外装材6を内外装材2と一体に形成する他の態様
のものと比較して、たとえば天然石を切削加工して形成
する場合よりも、素材のロスを大幅に軽減することがで
きる。また、人工石やセラミック等を一体に型成形し
て、硬化養生、焼成等により形成する場合のもののよう
に、目地用内外装材6がある上縁側と同目地用内外装材
6が存在しない下縁側との断面形状が異形であるため、
上縁側と下縁側の収縮率の相違により変形が生じ易いと
いう問題も生じない。
【0035】内外装材2の内側における下地パネル13
を、同内外装材2と略同一平面寸法のものにして、この
下地パネル13の防水パッキング9を、左右の下地パネル
13の間に介在して防水処理するように、前記目地用内外
装材6と略同位置に配してあるため、紫外線を目地用内
外装材6で遮って防水パッキング9に到達するのを防ぐ
ことができ、紫外線による防水パッキング9の劣化を阻
止できる。
【0036】内外装材2を、下地パネル13と予め一体化
された壁パネル1で構成して、内外装材2と下地パネル
13を一体化してあるため、現場での施工性、安全性が高
い。
【0037】左右の下地パネル13の隣り合う左右側縁間
における防水パッキング9の内側に、下地パネル13の左
右側縁に沿う溝状の挿入口18を形成して、同挿入口18に
排水板10を配してあるため、万一、防水パッキング9が
劣化したり、外れたりして、防水が破れた場合において
も、左右の壁パネル1間の隙間7を横断する形で配され
た排水板10により外部から浸入した雨水を遮断し、この
排水板10の表面に沿って流れ落して排水するので、壁パ
ネル1の内側に浸入するのを防止することができる。
【0038】内外装材2裏面に形成した切り込み部4に
受け具24を嵌挿して、この受け具24を下地パネル13表面
の係止部23に係止させて接着材25で固定してあるため、
内外装材2と下地パネル13からなる重合構造状の一体化
された壁パネル1を得ることができる。また、接着材だ
けで内外装材2を固定したもののように経年変化によっ
て内外装材2の固定力が低下してしまうこともない。し
かも、受け具24と係止部23の固定に用いる接着材25は、
両者の係止関係を維持する程度の量で済むので、接着材
25となるグラウト材を下地パネル13の全面に使用する従
来のものと比較すると、経済的であると共に、不必要に
パネル重量を増大させずに済む。
【0039】内外装材2の裏面を平板状にして、下地パ
ネル13の係止部23に当接させてあるため、内外装材2と
下地パネル13を一体化させる前の寸法精度を高められ、
接着材養生期間中における成形精度を高めることが可能
である。
【0040】内外装材2裏面の切り込み部4の切り込み
方向を傾斜させ、切り込み部4に嵌挿した受け具24を下
方へ向けて斜めに突出させてあるため、下地パネル13の
係止部23に対して受け具24をくい込むように係止させ
て、受け具24と係止部23との係止関係を支持状態に確実
に行なうことができる。また、内外装材2の厚さが限定
される場合には、切り込み部4が傾斜する分、受け具24
の嵌挿深さを多く取ることができるので、内外装材2に
対する受け具24の固定を強固にすることができる。さら
に、受け具24は嵌挿部分24a を円弧状に形成してあるた
め、切り込み部4に対する嵌挿を円滑に行なうことがで
きる。
【0041】図5および図6には本発明の内外装壁の縦
目地接続構造の第2実施例を例示しており、構成は前記
第1実施例のものと基本的に同一であるため、共通する
構成の説明を省略して、相違する構成について説明す
る。
【0042】下地パネル13は押出成形した中実状のセメ
ント板であり、この下地パネル13の係止部23は、上下平
行状の2条で一対となる凸部26,26 からなるもので、内
外装材2裏面に突出状の受け具24と対応する位置にのみ
形成してあり、受け具24を係止状に受け止めて接着材25
で固定して、受け具24と係止部23との係止固定関係によ
り、内外装材2と下地パネル13を一体化している。
【0043】これにより、前記第1実施例のものと同様
の効果があり、さらに、下地パネル13の係止部23の構成
を、内外装材2の各列の受け具24に対して2条で一対と
なる凸部26,26 で形成してあるため、上下一対の凸部2
6,26 の間に受け具24を係止できると共に、この凸部26,
26 同士の間に添着させた接着材25を流れ落ちないよう
に保持することができるので、接着材25の使用量に対す
る受け具24の保持効果を向上させ、接着材25の量を必要
最小限に抑えることができる。
【0044】図7および図8には本発明の内外装壁の縦
目地接続構造の第3実施例を例示しており、構成は前記
第2実施例のものと基本的に同一であるため、共通する
構成の説明を省略して、相違する構成について説明す
る。
【0045】左右の内外装材2間の内側における目地空
間5は、左側の下地パネル13右側縁の溝部27と右側の下
地パネル13左側縁の溝部28との間に形成してあり、この
目地空間5に配されている目地用内外装材6内側には防
水パッキング9が密着状に圧接している。
【0046】下地パネル13の係止部23はパネル表面に凹
設した係止溝29であり、内外装材2の受け具24と対応す
る位置にのみ形成していて、内外装材2裏面に突出状の
受け具24を係止状に受け止めて接着材25で固定してい
る。そして、内外装材2と下地パネル13は隙間なく重合
している。
【0047】これにより、前記第2実施例のものと同様
の効果があり、さらに、内外装材2と下地パネル13が隙
間なく重合しているため、壁パネル1を薄型化すること
ができる。
【0048】図9には本発明の内外装壁の縦目地接続構
造の第4実施例を例示しており、構成は前記第1実施例
のものと基本的に同一であるため、共通する構成の説明
を省略して、相違する構成について説明する。
【0049】上側の壁パネル1の排水板10と下側の壁パ
ネル1の排水板10との間に水切り部材12を介在させてあ
る。水切り部材12は、薄鋼板を折り曲げて嵌合凸部21に
被嵌可能に形成してあり、この水切り部材12は排水板10
の曲げ部10b および水平部10c 上から嵌合凸部21に被嵌
し、且つ、外側端に水平状に延設した水切り片部12a
は、下側の下地パネル13における上縁部15の防水パッキ
ング9上面に密接している。
【0050】水切り片12a は上側の排水板10の表面に沿
って流れ落ちてきた雨水を受けて、下地パネル13表面の
係止部23が作る水平状の溝部分23a に導き、浸水を水切
り片部12a によって仕切られる各排水板10の区間すなわ
ち各壁パネル1単位で排水処理するようにしてある。下
地パネル13表面の溝部分23a に導かれた浸水は、同溝部
分において自然乾燥処理される。
【0051】この点、前記水切り部材12が介在しない態
様のもののように、浸水の量が多い場合に、下側の壁パ
ネル1における排水板10の排水能力が飽和状態になっ
て、排水板10自体の排水能力が追いつかないようなこと
がない。
【0052】これにより、前記第1実施例のものと同様
の効果があり、さらに、上下の排水板10間に水切り部材
12を介在させてあるため、上下各段の壁パネル1区間ご
とに排水処理することができるので、下側の排水板10の
排水能力が飽和状態になるようなことがなく、雨水を各
壁パネル1単位で処理して内側への漏水を阻止すること
ができる。
【0053】図10の(A)には本発明の内外装壁の縦目
地接続構造の第5実施例を例示しており、構成は前記第
1実施例のものと基本的に同一であるため、共通する構
成の説明を省略して、相違する構成について説明する。
【0054】内外装材2における切り込み部4は水平状
に切り込み形成してあり、この切り込み部4に受け具24
を水平状に嵌挿してある。受け具24は先端を斜め下向き
に折り曲げてあり、上向き鉤形状の係止部23上面に対し
て先端の曲げ部24b を係止させた状態で接着材25により
固定してある。
【0055】これにより、前記第1実施例のものと同様
の効果があり、さらに、下地パネル13の係止部23に対し
て受け具24をより強く食い込むように係止させることで
きる。
【0056】図10の(B)には本発明の内外装壁の縦目
地接続構造の第6実施例を例示しており、構成は前記第
1実施例のものと基本的に同一であるため、共通する構
成の説明を省略して、相違する構成について説明する。
【0057】内外装材2における受け具24は先端を斜め
下向きに折り曲げて鉤部24c を形成し、下地パネル13の
係止部23は各列の受け具24に対して2条で一対となる凸
部26,26 により形成していて、上向き鉤形状の係止部23
上面に対して鉤部24c を係止させた状態で接着材25によ
り固定してある。
【0058】これにより、前記第1実施例のものと同様
の効果があり、さらに、上下一対の凸部26,26 の間に受
け具24を係止できると共に、この凸部26,26 同士の間に
添着させた接着材25を流れ落ちないように保持すること
ができるので、接着材25の使用量に対する受け具24の保
持効果を向上させ、接着材の量を必要最小限に抑えるこ
とができる。しかも、下地パネル13の係止部23に対して
受け具24をより強く食い込むように係止させることでき
る。
【0059】図11には受け具24の他の実施例をそれぞれ
例示しており、前記第1〜6実施例のものに用いる際に
適宜選択する。
【0060】
【発明の効果】A.請求項1により、左右に隣り合う中
大型の内外装材間に適宜間隔の目地空間を形成すると共
に、この目地空間の内側に前記内外装材と同質の目地用
内外装材を配してあるため、内外装材に負荷される各種
の外力は、同内外装材と目地用内外装材との間における
目地空間で吸収されて、目地用内外装材にヒビ割れや、
欠けといった破損を招くことがない。
【0061】B.同項により、目地用内外装材が破損す
るようなことがないため、縦目地接続部分における目地
能力の耐久性が高いと共に、この縦目地接続部分を含む
内外装壁面を施工当初の壁面意匠に保つことができる。
【0062】C.同項により、目地用内外装材が、内外
装材と同質材料であるため、質感が変わらず、縦目地接
続部分を含む内外装壁面を石材やセラミックタイル等の
特有の重厚さがあるものに仕上げられる。
【0063】D.同項により、目地用内外装材は、当該
目地空間を形成する左右の内外装材のいずれかにおける
左右端裏面の一方に接着接合してあるため、内外装材を
上下に組み付け時の施工性が向上する。そして、このよ
うな目地用内外装材を内外装材と一体に形成する他の態
様のものと比較して、たとえば天然石を切削加工して形
成する場合よりも、素材のロスを大幅に軽減することが
できる。また、人工石やセラミック等を一体に型成形し
て、硬化養生、焼成等により形成する場合のもののよう
に、目地用内外装材がある上縁側と同目地用内外装材が
存在しない下縁側との断面形状が異形であるため、上縁
側と下縁側の収縮率の相違により変形が生じ易いという
問題も生じない。内外装材の受け具を下地パネル表面の
係止部に係止させて接着固定してあるため、内外装材と
下地パネルからなる重合構造状の一体化された壁パネル
を得るこ とができる。また、接着材だけで内外装材を固
定したもののように経年変化によって内外装材の固定力
が低下してしまうこともない。
【0064】E.請求項により、内外装材の内側にお
ける下地パネルを、同内外装材と略同一平面寸法のもの
にして、この下地パネルの縦目地を、左右の下地パネル
の間に介在して防水処理するように、前記目地用内外装
材と略同位置に配してあるため、紫外線を目地用内外装
材で遮って縦目地に到達するのを防ぐことができ、紫外
線による縦目地の劣化を阻止できる。
【0065】F.請求項により、内外装材を、下地パ
ネルと予め一体化された壁パネルで構成して、内外装材
と下地パネルを一体化してあるため、現場での施工性、
安全性が高い。
【0066】G.請求項により、下地パネルが中空セ
メントパネル製で、左右の下地パネルの隣り合う左右側
縁間における縦目地の内側に、下地パネルの左右側縁に
沿う溝状の挿入口を形成して、同挿入口に排水板を配し
てあるため、この排水板の外側の縦目地に、万一防水処
理上の問題が生じても、排水板により対応することがで
きて、壁パネル裏面にまで漏水することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の内外装壁の縦目地接続構造の第1実
施例を例示した拡大横断面図。
【図2】 図1のA−A縦断面図。
【図3】 図1のB−B部分拡大縦断面図。
【図4】 (A)は内外装材の背面図。(B)は図4の
(A)のC−C拡大横断面図。
【図5】 本発明の内外装壁の縦目地接続構造の第2実
施例を例示した拡大横縦断面図。
【図6】 (A)は図5のD−D縦断面図。(B)は図
5のE−E部分拡大縦断面図。
【図7】 本発明の内外装壁の縦目地接続構造の第3実
施例を例示した拡大横断面図。
【図8】 図7のF−F縦断面図。
【図9】 本発明の内外装壁の縦目地接続構造の第4実
施例を例示した部分拡大縦断面図。
【図10】(A)は本発明の内外装壁の縦目地接続構造
の第5実施例を例示した部分拡大縦断面図。(B)は本
発明の内外装壁の縦目地接続構造の第6実施例を例示し
た部分拡大縦断面図。
【図11】 (A)〜(D)は受け具の他の実施例をそ
れぞれ例示した拡大斜視図。
【符号の説明】
1 壁パネル 2 内外装材 3 内外装材の凹段部 4 内外装材の切り込み部 5 目地空間 5a 目地空間の左側部分 5b 目地空間の右側部分 6 目地用内外装材 7 隙間 8 遊び代(遊び空間) 9 防水パッキング(縦目地) 10 排水板 10a 排水板の水返し部 10b 排水板の曲げ部 10c 排水板の水平部 11 耐火パッキング 12 水切り部材 12a 水切り部材の水切り片部 13 下地パネル 13a 下地パネルの表面部 14 下地パネルの右側縁部 15 下地パネルの上縁部 16 下地パネルの左側縁部 17 下地パネルの下縁部 18 下地パネルの挿入口 19,20 挿入口の凹溝部 21 下地パネルの嵌合凸部 22 下地パネルの嵌合凹部 23 下地パネルの係止部 23a 係止部の溝部分 24 受け具 24a 受け具の嵌挿部分 24b 受け具の曲げ部 24c 受け具の鉤部 25 接着材 26 下地パネルの凸部 27,28 目地空間の凹溝部 29 下地パネルの係止溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西澤 和幸 神奈川県藤沢市遠藤3619番地の1 元旦 ビューティ工業株式会社 本社分室内 (56)参考文献 特開 平4−155037(JP,A) 実開 平5−22708(JP,U) 実開 昭55−166853(JP,U) 実開 昭58−33620(JP,U)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中大型の石材、タイル等の内外装材を乾
    式施工する内外装壁の縦目地接続構造において、内側の
    中大型の下地パネルと、この下地パネルの係止部に受け
    具が係止した状態に接着固定されて一体的に沿接されて
    いる外側の内外装材からなる壁パネルは、左右に隣り合
    う内外装材間の隙間と、左右の下地パネル間に介在して
    防水処理している縦目地材との間に、左右の壁パネルに
    跨る適宜間隔の目地空間を形成し、この目地空間中に
    ける左右いずれかの内外装材における左右側縁裏面の一
    方に前記内外装材と同質の目地用内外装材を接着接合し
    て、該目地用内外装材が前記隙間と縦目地材の両者を隔
    てて且つ他方の内外装材および下地パネル側との間に遊
    び空間を確保して介在するように配設してなることを特
    徴とする内外装壁の縦目地接続構造。
  2. 【請求項2】 前記内外装材の内側における下地パネル
    は、同内外装材と略同一平面寸法のものであり、この下
    地パネルの縦目地材は、左右の下地パネルの間に介在し
    て防水処理するように、前記目地用内外装材と略同位置
    に配したことを特徴とする請求項1記載の内外装壁の縦
    目地接続構造。
  3. 【請求項3】 前記内外装材は、下地パネルと予め一体
    化されていることを特徴とする請求項1または2記載の
    内外装壁の縦目地接続構造。
  4. 【請求項4】 前記下地パネルは、中空セメントパネル
    であって、左右の下地パネルの隣り合う左右側縁間にお
    ける縦目地材の内側に、下地パネルの左右側縁に沿う溝
    状の挿入口を形成して、同挿入口に排水板を配したこと
    を特徴とする請求項3記載の内外装材の縦目地接続構
    造。
  5. 【請求項5】 前記縦目地材は、防水パッキングである
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4のいずれか1項
    記載の内外装壁の縦目地接続構造。
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