JP2950593B2 - トルクバランサ - Google Patents

トルクバランサ

Info

Publication number
JP2950593B2
JP2950593B2 JP23370090A JP23370090A JP2950593B2 JP 2950593 B2 JP2950593 B2 JP 2950593B2 JP 23370090 A JP23370090 A JP 23370090A JP 23370090 A JP23370090 A JP 23370090A JP 2950593 B2 JP2950593 B2 JP 2950593B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
movable coil
band
magnet
yoke
coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP23370090A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04113215A (ja
Inventor
隆男 山口
一 西沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP23370090A priority Critical patent/JP2950593B2/ja
Priority to US07/629,714 priority patent/US5253527A/en
Publication of JPH04113215A publication Critical patent/JPH04113215A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2950593B2 publication Critical patent/JP2950593B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rotary Switch, Piano Key Switch, And Lever Switch (AREA)
  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明はトルクバランサに関するものであり、トルク
バランサは例えば傾斜計、角加速度計などに用いられ
る。
(ロ)従来の技術 本出願人は、特願平1−343475号(特開平3−200071
号公報)において、磁石とヨークとの間に集中磁界を形
成させ、可動コイルを常にこの集中磁界内で動作させる
ようにしたトルクバランサを開示した。すなわち、この
トルクバランサは、閉磁路の途中に磁界間隙を構成する
ようにフレームに固定される磁石及びヨークと、磁石及
びヨークによって構成される磁界間隙内に位置するとと
もに磁石の磁極方向に直交する軸を中心として回動可能
に支持される可動コイルと、可動コイルにこれの回動中
心から所定距離の位置に設けられる重りと、磁石及びヨ
ークに対する可動コイルの基準位置からの偏角を検出す
る相対偏角検出装置と、重りに作用する力によって発生
するトルクにかかわらず可動コイルが磁石及びヨークに
対して基準位置に保持されるように相対偏角検出装置に
よって検出される偏角信号を可動コイルに負帰還させる
フィードバック装置と、を有している。可動コイルはこ
れの両側に回動中心線を通るように配置された細い帯状
のトーションバンドによって支持されており、トーショ
ンバンドはこれの一端がリーフスプリングにこれから引
張力を受けるように連結されており、トーションバンド
の他端がコイルと一体に設けられたバンド止め具に固着
されている。バンド止め具の詳細な構成については上記
出願には開示されていない。
(ハ)発明が解決しようとする課題 上記のようなトルクバランサでは、バンド止め具の構
成が適切でないと、振動、衝撃などによって可動コイル
が移動し、零点がずれてしまうという問題点がある。す
なわち、可動コイルの中心位置と一致するバンド止め具
の中心位置に直接トーションバンドの一端をハンダ付け
などによって固定することは困難であるので、バンド止
め具は一般に次のような構成とされる。バンド止め具の
回動中心線に接するようにピンを設け、このピンにトー
ションバンドを巻き掛けて90゜屈曲させ、屈曲させた先
端部をバンド止め具の別の部分にハンダ付けする。こう
することによって、リーフスプリングとピンとの間に位
置するトーションバンドの部分は、可動コイルの回動中
心線上を通ることになる。トーションバンドにはリーフ
スプリングによる引張力が作用しており、ピンとトーシ
ョンバンドとの接触部に摩擦があるため、トーションバ
ンドとピンとの接触位置は変わらないはずであるが、ト
ルクバランサに衝撃が作用すると、可動コイルに作用す
る慣性力によってトーションバンドがピンの軸方向にず
れる可能性がある。このようにして、可動コイルの位置
が変化すると、これに一体に取付けられている重りの位
置も変化し、重りの位置が基準位置すなわち零点からず
れることになる。この結果、トルクバランサは衝撃や振
動が作用すると零点が容あ易に狂うことになり、非常に
取り扱いにくいものとなる。本発明はこのような課題を
解決することを課題としている。
(ニ)課題を解決するための手段 本発明は、ピンの配置方向を重りの配置方向と一致さ
せることによって、可動コイルが移動したとしても零点
には実質的に影響を与えないようにし、上記課題を解決
する。すなわち、本発明によるトルクバランサは、閉磁
路の途中に磁界間隙を構成するようにフレーム(10)に
固定される磁石(18)及びヨーク(12)と、磁石及びヨ
ークによって構成される磁界間隙内に位置するとともに
磁石の磁極方向に直交する回動中心線(Y−Y′)を中
心として回動可能に支持される可動コイル(22)と、可
動コイルにこれの回動中心から所定距離の位置に設けら
れる重り(40)と、磁石及びヨークに対する可動コイル
の基準位置からの偏角を検出する相対偏角検出装置(42
及び44)と、重りに作用する力によって発生するトルク
にかかわらず可動コイルが磁石及びヨークに対して基準
位置に保持されるように相対偏角検出装置によって検出
される偏角信号を可動コイルに負帰還させるフィードバ
ック装置(46)と、を有するトルクバランサであって、
可動コイルはこれの両側に回動中心線を通るように配置
された細い帯状のトーションバンド(34b及び36b)によ
って支持されており、トーションバンドはこれの一端が
リーフスプリング(34a及び36a)にこれから引張力を受
けるように連結されており、トーションバンドの他端が
可動コイルと一体に設けられたバンド止め具(26及び2
8)に固着されているものを前提としており、バンド止
め具は、可動コイルの回動中心と上記重りの中心とを結
ぶ線と平行に配置されたピン(26a及び28a)を有してお
り、トーションバンドはリーフスプリングによって支持
された側から可動コイルの回動中心線に沿って上記ピン
まで伸びるとともにピンの外周に巻き掛けられて屈曲さ
れ、屈曲された先端側がバンド止め具に固着されている
ことを特徴としている。なお、かっこ内の符号は後述の
実施例の対応する部材を示す。
(ホ)作用 トルクバランサに衝撃が作用すると、トーションバン
ドがピンとの間ですべりを生じ、可動コイルが当初の位
置から変位する可能性がある。可動コイルの変位の方向
はピンと平行方向である。ピンは可動コイル中心と重り
の中心とを結ぶ線と平行に配置されているため、可動コ
イルはこれの中心と重りの中心とを結ぶ線上に沿って変
位することになる。したがって、重りはコイルの回動方
向へは変位しないため、相対偏角検出装置の検出値に影
響を与えることはない。すなわち、零点がずれることは
ない。したがって、トルクバランサは振動や衝撃に対し
て非常に強いものとなる。
なお、トーションバンドのリーフスプリング側の支持
部である断面円弧状部についてもこれを、可動コイル中
心と重りの中心とを結ぶ線と平行とすることにより、ト
ーションバンドとリーフスプリングとの間に発生する変
位も同様に零点に影響を与えないようにすることができ
る。
(ヘ)実施例 第1〜4図に示すように、非磁性材料製のフレーム10
に方形枠状のヨーク12が固着されている。ヨーク12に
は、これと一体にステイ14が設けられており、ステイ14
はヨーク12の上端から水平方向にヨーク12の中心部に向
って伸びている。このステイ14に非磁性金属16を介して
略棒状の磁石18が取り付けられている。磁石18は、第5
及び6図に示すように、棒状の磁石の両側面に非磁性金
属16及び20を接合し、これを円柱状に加工することによ
り構成されている。従って、磁石18の第5図中左右の磁
極面は円弧状となっている。磁石18のN極及びS極がそ
れぞれヨーク12の平行面12a及び12bと対面するように配
置されている。磁石18の外周側にこれを包囲するように
断面方形の可動コイル22が設けられている。可動コイル
22は、コイル枠24に線を巻き付けることにより構成され
ている。長方形の可動コイル22の短辺22a及び22bが、ヨ
ーク12の平行面12aと磁石18のN極との間の磁界間隙5
1、及び平行面12bとS極との間の磁界間隙53にそれぞれ
位置している。なお、可動コイル22の短辺22a及び22bの
第1図中で上下方向の断面形状は、後述の第7図に示す
ように、磁石18の円弧形状に対応した円弧状としてあ
る。このため、可動コイル22が磁石18に対して回動して
も両者の相対関係は変化しない。可動コイル22の長辺22
c及び22dの中央部にそれぞれバンド止め具26及び28が接
着されている。一方、ヨーク12の平行面12a及び12bと直
交する平行面12c及び12dの中央部にはそれぞれ、中空ブ
ッシュ状のスパンボビン30及び32が固着されている。ス
パンボビン30及び32にはそれぞれトーションバンド34b
及び36bが取り付けられており、このトーションバンド3
4b及び36bがそれぞれハンド止め具26及び28と連結され
ている。すなわち、トーションバンド36bは、スパンボ
ビン32に固着される「山」字状のリーフスプリング36a
の中央部の折り返し部の断面円弧状部に巻き掛けられて
屈曲された後、先端部がハンダ付けされている。トーシ
ョンバンド36bの他端側はバンド止め具28に固着された
ピン28aに巻き掛けられて屈曲され、屈曲された先端部
がバンド止め具28にハンダ付けされている。ピン28a
は、第1図中で垂直に、すなわち、可動コイル22の中心
(Y−Y′軸)と後述の円板40の中心とを結ぶ線と平行
に、配置されている。リーフスプリング36aはトーショ
ンバンド36bに引張り力を作用している。リーフスプリ
ング34a、トーションバンド34b、及びバンド止め具26の
ピン26aについても上記と基本的に同様の構成としてあ
る。トーションバンド34bとトーションバンド36bとは同
一軸(Y−Y′軸)上に配置されている。従って、可動
コイル22はY−Y′軸を中心として回動可能に支持され
ていることになる。スパンバンド34及び36には摩擦がな
いため、外からトルクが作用しない限り、可動コイル22
の中心を通る水平面はヨーク12の中心を通る水平面と同
一面上に位置することになる。このように、可動コイル
22が基準位置にある場合の磁石18、可動コイル22及びヨ
ーク12の位置関係を第7図に示す。ヨーク12の寸法Aは
可動コイル22の寸法Bよりも僅小寸法δだけ大きくして
ある。可動コイル22には外部から電流を供給可能であ
る。また、可動コイル22にはアーム38が取り付けられて
おり、このアーム38の先端側には円板40が取り付けられ
ている。円板40の重量は付加不平衡重量となり、傾斜時
に重力トルクを可動コイル22に与える。一方、重り40は
光電インタラプタのための反射板としても構成されてお
り、これの両側に第2図に示すように小さいすきまを置
いて光電インタラプタ42及び44が設けられている。光電
インタラプタ42及び44は後述のように発光部42a及び44
a、及び受光部42b及び44bを備えており(第10〜12図参
照)、受光量に応じた電圧を出力する。光電インタラプ
タ42及び44は第8図に示すように差増幅器46と接続され
ており、差増幅器46の出力側は可動コイル22と接続され
ている。この回路の途中に差増幅器46の出力を指示する
指示器48が設けられている。
次にこの実施例の動作について説明する。磁石18の作
用により第9図に示すような閉磁路が形成される。ヨー
ク12を、一辺の長さ14mm、幅5mm、厚さ1mmの軟鉄材製と
し、また磁石18は断面5mm×5mmの四角形で長さ9mmとし
た場合に、ヨーク12内部の磁束密度は9KGとなり、また
ヨーク12と磁石18との間の磁界間隙51及び53の磁束密度
は3KGとなる。磁気回路は閉ループとなり、漏洩磁束の
少ない構成としてあるので、磁界間隙51及び53で上述の
ように高い磁束密度を得ることができる。フレーム10を
設置した場所が重力方向に対して傾斜していない場合に
は、円板40の重量によるトルクが発生しないため、可動
コイル22は基準位置(偏角0)にある。この状態では、
円板40は光電インタラプタ42及び44の中間位置にあり、
光電インタラプタ42及び44の出力電圧に差がないため、
指示器48の指示は0となる。すなわち、第10図に示すよ
うに円板40が光電インタラプタ42と光電インタラプタ44
との間の中間位置にあると、光電インタラプタ42側の発
光部42aから発光されて円板40によって反射され受光部4
2bによって受光される光量と、光電インタラプタ44側の
発光部44aから発光され円板40によって反射され受光部4
4bによって受光される光量との差がなく、光電インタラ
プタ42及び44の出力電圧の差がないため、差増幅器46の
出力は0となる。なお、円板40が光電インタラプタ42又
は光電インタラプタ44に近づくと(第11又は12図)、近
づいた側の受光量が減少するため、光電インタラプタ42
及び44の出力は第13図に示すようになり、両者の電圧差
は第14図に示すようなものとなる。
次に、フレーム10が第2図に示す平面内で傾斜すると
次のような動作が得られることになる。フレーム10が傾
斜しても、これに回転自由度が与えられた状態で支持さ
れている可動コイル22は、円板40の重量に作用する重力
により、アーム38が垂直向きとなった姿勢を保持しよう
とする。このため、フレーム10の傾斜方向に応じて、光
電インタラプタ42及び44の一方が円板40に接近し、他方
が円板40から遠ざかる。円板40が光電インタラプタ42と
光電インタラプタ44との中間位置からずれると、第14図
に示すような特性に応じて、電圧差が差増幅器46に入力
される。差増幅器46はこの電圧差に基づいてこれを0と
するフィードバック制御を行う。すなわち、差増幅器46
は、電圧差のプラス及びマイナスに応じて、所定の方向
及び値の電流を可動コイル22に流す。可動コイル22に電
流が流れることにより、可動コイル22は円板40が光電イ
ンタラプタ42と光電インタラプタ44との中間位置にくる
ように回動する。このようなフィードバック制御が連続
的に行われるため、フレーム10の傾斜にかかわらず、円
板40は光電インタラプタ42と光電インタラプタ44との中
間位置に保持される。この場合、フレーム10の傾斜が大
きければ大きいほど円板40の重量に作用する重力による
可動コイル22のトルクが大きくなるため、可動コイル22
をフレーム10と同様の傾斜角に保持するために可動コイ
ル22に供給される電流の値も大きくなる。この電流の値
が指示器48によって検出される。従って、指示器48が示
す電流値はフレーム10の傾斜角に対応したものとなる。
これにより、傾斜角の計測が可能となる。
上記動作を数式を用いて説明すると次のようになる。
まず、磁界間隙51及び53の磁束密度をBg、可動コイル22
を流れる電流をiとすれば、可動コイル22に発生するト
ルクTeは、 Te=K1・Bg・i ・・・ なお、K1は可動コイル22の巻数及びコイル枠24の寸法
によって決定される常数である。Bgは一定と考えられる
ので、トルクTeは電流iに比例することになる。
一方、フレーム10が第15図に示すように角度θだけ傾
斜すると、可動コイル22に次式で示す振り子トルクTi
作用する。
Ti=K2・sinθ ・・・ なお、K2は円板40の重量の等価中心点の重量及び振り
子長さによって決まる定数である。
この装置のフィードバック系をブロック線図で示す
と、第16図のようになる。第16図において、Tiは可動コ
イル22の傾斜によって発生する入力トルク、Tfは可動コ
イル22に負帰還される電流によって発生するフィードバ
ックトルク、eはTiとTfとの差、Gdは検出部の伝達関
数、Gaは増幅回路のゲイン、Ioは出力電流、またGfは帰
還回路のゲインを示す。これらの間には、次の関係が成
立する。
e=Ti−Tf Tf=Io×Gf Io=Gd×Ga×e ここで、 Gd×Ga=Gt とすると、 Io/Ti=Gt/(1+Gf・Gt) ここで、Gt≫1ならば、 Io/Ti=1/Gf ・・・ 式にTe=Ti、i=IoとおいてGfを求めれば、 Gf=K1×Bg このGf及び式を式に代入すると、 Io=(K2×sinθ)/(K1×Bg) ここで、 K2/K1=K とすると、 Io=K×sinθ/Bg ・・・ が成立する。
この場合、Bgは一定と考えられるので、式から、傾
斜角の正弦値に比例した電流が求められることが分か
る。また、磁束密度Bgが大きいほど傾斜角範囲θを大き
くとれることを示している。
第7図に示すように可動コイル22のB寸法はヨーク12
のA寸法よりも僅小寸法δだけ小さくされており、可動
コイル22は磁石18によって発生する集中磁界内に常に位
置している。この状態を第17図に示す。可動コイル22及
び重り40は共に同一回転体上にあるため、両者は互いに
異なった回転半径(円板40はra,可動コイル22はrb)に
所在して変位量は異なるが、回転角は同一である。第17
図中において、(b)は両者が中央位置(基準位置)に
ある場合を示し、(a)及び(c)は円板40が基準位置
からそれぞれ+ε/2及び−ε/2変位した状態を示す。円
板40が最も光電インタラプタ44側に移動した(a)の状
態においても可動コイル22は磁界間隙51及び53内に位置
しており、集中磁界から外れることはない。また、逆に
円板40が最も光電インタラプタ42側に移動した(c)図
の状態においても可動コイル22は磁界間隙51及び53内に
位置している。すなわち、いずれの場合にも可動コイル
22は、 |δ/2−(ε/2)×(ra/rb)| のゆとりをもって磁界間隙51及び53内にあることにな
る。なお、上記各値の実際値は、ε=0.5mm、δ=2mm、
ra=10mm、rb=5.75mmであり、可動コイル22は基準位置
から一方向に0.56mmの余裕を有することになる。このよ
うに、可動コイル22は比較的狭い磁界間隙51及び53内に
位置しており、可動コイル22を通る磁束密度は高くなっ
ており、この結果、可動コイル22に通電することによっ
て得られるフィードバックトルクは大きくなる。従っ
て、フレーム10の傾斜角が大きくなった場合でも円板40
を光電インタラプタ42と光電インタラプタ44との中間位
置に保持することができ、計測可能な傾斜角度が大きく
なる。前述のように、ヨーク12を一辺の長さ14mm、幅5m
m、厚さ1mmの軟鉄材製とし、また磁石18は断面5mm×5mm
の四角形で長さ9mmとした場合に、可動コイル22を通過
する磁束密度は3KGとなり、傾斜角90度までの計測が可
能となった。また応答速度も高くなる(70Hzに達する)
ため、急速に変化する傾斜角の計測も可能となる。更
に、測定精度も高いものになり、±90゜の範囲内におい
て0.01%(±5分)の精度となる。また、装置は小型化
され、全構成要素は25mm立方のケース内に納められる。
このトルクバランサの場合、衝撃が作用しても零点が
変化することはない。すなわち、衝撃が作用すると、ト
ーションバンド34b及び36bによって支持された可動コイ
ル22が変位する可能性がある。しかし、可動コイル22
は、バンド止め具26及び28のピン26a及び28aに巻き掛け
られて摩擦接触するトーションバンド34b及び36bによっ
て支持されているので、ピン26a及び28aの軸方向にしか
変位することができない。したがって、可動コイル22が
変位したとしても第1及び2図中で上下方向だけであ
る。特に第2図を見れば分るように、可動コイル22が上
下方向に移動したとしても、円板40の光電インタラプタ
42及び44方向への位置は変化しない。すなわち、外力が
作用しない状態では、円板40は光電インタラプタ42及び
44の中間位置に保持される。したがって、衝撃が作用し
ても零点がずれることはない。また、トーションバンド
34b及び36bのリーフスプリング34a及び34b側の支持も、
断面円弧状の屈曲部がピン26a及び28aと平行となるよう
にしてあるため、同様に可動コイル22が上下方向以外の
変位を生ずることはない。したがって、このトルクバラ
ンサは、衝撃が作用しても零点の狂いを発生することは
ない。
なお、本発明によるトルクバランサを用いて角加速度
計を構成することができ、この場合には可動コイルは軸
心を垂直向きとした状態で回動可能に支持される。この
場合にも、バンド止め具のピンを、可動コイルの回動中
心と重りの中心とを結ぶ線と平行に配置すれば、上記と
同様に可動コイルが変位しても零点がずれないことにな
る。
なお、上記実施例では、可動コイル22の偏角を検出す
る装置として、可変距離型インタラプタ光電検出器を用
いたが、定ギャップ可変相対変位型光電検出器を用いる
こともでき、また高周波ピックアップとアルミ板との組
合せ、2枚のコンデンサー板の組合せなどによる可変距
離型又は定ギャップ可変相対変位型の検出器などを用い
ても差し支えない。また、この実施例では、第5及び6
図に示したように磁石18の両側に非磁性金属16及び20を
接合して円形のものとしたが、第18図に示すように、全
体を径方向に着磁した円柱状の磁石とすることもでき
る。この場合、部品点数も減少し、構造も簡易なものと
なる。また、第19図に示すような四角柱状の棒磁石とす
ることもできる。
(ト)発明の効果 以上説明してきたように、本発明によると、バンド止
め具のピンの配置方向を可動コイル中心に対する重りの
配置方向と平行にしたので、衝撃などによって可動コイ
ルが変位した場合にも可動コイル回転方向への変位を生
ずることはなく、コイルの零点が変化することはなく、
衝撃・振動などに対して強いトルクバランサとすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例のトルクバランサの断面図
(第2図のI−I線に沿う断面図)、第2図は第1図の
部分断面側面図、第3図は第1図の部分断面平面図、第
4図は第1図のIV−IV線に沿う断面図、第5図は磁石の
正面図、第6図は磁石の側面図、第7図はヨーク、磁石
及び可動コイルの位置関係を示す図、第8図は第1実施
例のフィードバック制御系を示す図、第9図は磁石によ
って形成される磁路を示す図、第10図は円板が光電イン
タラプタの中間位置にある状態を示す図、第11図は円板
が一方の光電インタラプタ側に変位した状態を示す図、
第12図は円板が他方の光電インタラプタに変位した状態
を示す図、第13図は光電インタラプタの出力電圧を示す
図、第14図は光電インタラプタの電圧差出力を示す図、
第15図はトルクバランサが傾斜した状態を示す図、第16
図はフィードバック系をブロック線図として示す図、第
17図は円板の可動範囲と可動コイルの位置との関係を示
す図、第18図は円柱状の磁石を示す図、第19図は角柱状
の磁石を示す図である。 10……フレーム、12……ヨーク、18……磁石、22……可
動コイル、26,28……バンド止め具、30,32……スパンボ
ビン、34a,36a……リーフスプリング、34b,36b……トー
ションバンド、38……アーム、40……円板(重り)、4
2、44……光電インタラプタ、46……差増幅器(フィー
ドバック装置)。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】閉磁路の途中に磁界間隙を構成するように
    フレームに固定される磁石及びヨークと、磁石及びヨー
    クによって構成される磁界間隙内に位置するとともに磁
    石の磁極方向に直交する回動中心線を中心として回動可
    能に支持される可動コイルと、可動コイルにこれの回動
    中心から所定距離の位置に設けられる重りと、磁石及び
    ヨークに対する可動コイルの基準位置からの偏角を検出
    する相対偏角検出装置と、重りに作用する力によって発
    生するトルクにかかわらず可動コイルが磁石及びヨーク
    に対して基準位置に保持されるように相対偏角検出装置
    によって検出される偏角信号を可動コイルに負帰還させ
    るフィードバック装置と、を有し、可動コイルはこれの
    両側に回動中心線を通るように配置された細い帯状のト
    ーションバンドによって支持されており、トーションバ
    ンドはこれの一端がリーフスプリングにこれから引張力
    を受けるように連結されており、トーションバンドの他
    端が可動コイルと一体に設けられたバンド止め具に固着
    されているトルクバランサにおいて、 バンド止め具は、可動コイルの回動中心と上記重りの中
    心とを結ぶ線と平行に配置されたピンを有しており、ト
    ーションバンドはリーフスプリングによって支持された
    側から可動コイルの回動中心線に沿って上記ピンまで伸
    びるとともにピンの外周に巻き掛けられて屈曲され、屈
    曲された先端側がバンド止め具に固着されていることを
    特徴とするトルクバランサ。
  2. 【請求項2】トーションバンドは、リーフスプリングの
    断面円弧状部に巻き掛けられて屈曲され、屈曲された先
    端側がリーフスプリングに固着されており、上記断面円
    弧状部は上記ピンと平行となるように配置されている請
    求項1記載のトルクバランサ。
JP23370090A 1989-12-28 1990-09-04 トルクバランサ Expired - Lifetime JP2950593B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23370090A JP2950593B2 (ja) 1990-09-04 1990-09-04 トルクバランサ
US07/629,714 US5253527A (en) 1989-12-28 1990-12-18 Torque Balancer

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23370090A JP2950593B2 (ja) 1990-09-04 1990-09-04 トルクバランサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04113215A JPH04113215A (ja) 1992-04-14
JP2950593B2 true JP2950593B2 (ja) 1999-09-20

Family

ID=16959182

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23370090A Expired - Lifetime JP2950593B2 (ja) 1989-12-28 1990-09-04 トルクバランサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2950593B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109596424B (zh) * 2019-01-07 2024-02-13 无锡奥特维科技股份有限公司 拉力测试装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04113215A (ja) 1992-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05505883A (ja) ホール素子を有する磁気的位置および速度センサ
JPH03505486A (ja) 振子式加速度計用の非対称たわみ体
KR100377090B1 (ko) 경사 센서
US3897690A (en) Miniature inertial grade high shock and vibration capability accelerometer and method with axis alignment and stability features
JP2950593B2 (ja) トルクバランサ
US7868490B2 (en) Actuator
US4189948A (en) Permanent magnet torquer for free rotor flexure suspended gyroscopes
JPH083421B2 (ja) 傾斜角検出器
JP2693246B2 (ja) トルクバランサ
US2840782A (en) Electrical meter movement
WO1992014158A1 (en) Velocity sensor that is sensitive in only one degree of freedom
US4891983A (en) Inductively coupled force balance instrument
US5253527A (en) Torque Balancer
JPH08292208A (ja) サーボ加速度計
JPS605902B2 (ja) 角加速度の変化率を感知する装置
JP3422184B2 (ja) 磁気式回転角度センサ
JPH05240641A (ja) 傾斜計
JP3203567B2 (ja) 加速度計
JP3409197B2 (ja) 加速度計
US4437354A (en) Torquer assemblies for gyroscope apparatus
JPH0633364Y2 (ja) 傾斜角検知器
RU2039994C1 (ru) Компенсационный акселерометр
JPS62229076A (ja) 加速度検出装置
JPS5926286Y2 (ja) 加速度計
JPH0473753B2 (ja)