JPS5926286Y2 - 加速度計 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は簡単な構造を有し、粗精度の用途に供する加速
度計に関するものである。

従来のサーボ加速度計は振子の長さ方向及び振れ軸と直
交する方向に軸線を有するトルカコイルを設はスピーカ
を２個背中合せにしたような構造のトルカを用い、振子
の変位はキャパシタンスの変化又は差動トランスの原理
により検出していた。

従って構造が複雑となり付属する電気回路も発振器、デ
モシュレータなどを必要とし複雑であった。

それだけに精度も高かったが粗精度なものには高価とな
って適用し難かった。

検出器に光センサを使用するものもあるが、高度な加工
技術を要求されるクォーツファイバサスペンションとが
機械強度が弱く、周波数特性の良くないメータタイプの
サスペンションを振子を支える振れ軸としたもので構造
が成る程度簡単となってもそれぞれ欠点を持っていた。

また振子のダンピングには液体を利用するものが多く、
液体をケース内に封入する面倒があり、また気体による
ものは高い加工精度を必要とするなど各種の欠点があっ
た。

本考案の目的はこれらの欠点を除き、粗精度ではあるが
極度に構造を簡単化し、かつ付属する電気回路も簡単な
サーボ加速度計を提供することにある。

すなわち本考案に係るサーボ加速度計は、−軸廻りに振
れる振子と、振子の振れを検出し電気信号を発生する検
出器と、その電気信号を増巾して帰還し振れを零に戻し
て平衡させるトルカとを有するサーボ加速度計において
、振子の先端に設けられ、その長さ方向と直交しその振
れ軸と平行な２辺を有するアルミ板と、そのアルミ板の
周辺に巻いたトルカコイルと、アルミ板の前記２辺を挾
んで前記振子の長さ方向にそれぞれ逆方向磁界を与える
２対の永久磁石とを有することを特徴とするもので、一
端にフレクシャを設けた２本の支柱の他端にアルミ板を
取付け、そのフレクシャを振れ軸として振子を構成し、
支柱間においてアルミ板にスリットを設け、そのスリッ
トを介して光源と光センサを対向させて検出器としたも
のとすることができるものである。

以下、本考案の実施例について図面を参照しながら詳細
に説明する。

第１図に全体の構成を示す。ケース１１に固定した２個
のフレクシャ３は弾力性のある薄い金属板、例えばベリ
リウム銅板からなり途中に巾の狭い部分を有し、その中
心付近を振子の振れ軸３１としている。

フレクシャ３に続いてアルミ製の支柱２が適当な長さで
取付けられ、その先端に両フレクシャ３及び支柱２を含
む平面と直交してアルミ板１を取付け、これらによって
振子を構成している。

アルミ板１の周辺にはトルカコイル５が適当な巻数で巻
いである。

まだアルミ板１の両支社２の間にある部分には適当な巾
と長さを有するスリット４が設けである。

アルミ板１は長方形をなし一対の平行な２辺１７−１７
は振れ軸３１と平行するように取りつけである。

振子の長さ方向でこの平行な２辺１７−１７を挾んで断
面が長方形で棒状の２対の永久磁石６を対向させて設け
である。

この永久磁石６は第２図に示すとおり上下に一方゛がＮ
Ｓ他方がＳＮの極を対向させであるので、アルミ板１の
平行な２辺１７−１７はそれぞれ逆磁界の中に置かれて
いる。

永久磁石６は良好な磁気回路を形成するため強磁性材か
らなる取付板９，１０に取付けてあり、取付板９，１０
は適当な方法でケース１１に取付けである。

また取付板９には発光ダイオードからなる光源８を取付
板１０にはホトダイオード７１．７２からなる光センサ
７をスリット４を介して対向する位置に取付けである。

付属する電気回路を第３図に示し、電源電圧が抵抗１４
を経由して適当な電流により発光ダイオードからなる光
源８を発光させる。

それを受けてホトダイオード７１．７２からなる光セン
サ７から出力された電気信号がアンプ１６及び抵抗１２
．１３により増巾されトルカコイル５に電流を流す。

読取り抵抗１５によってその電流を電圧として読みとる
。

第２図において振子がＡ矢印の方向に動く加速度を受け
ると光源８からスリット４を通った光が光センサ７のホ
トダイオード７１に多く７２に少なく当る。

ホトダイオード７１．７２の出力の差によりトルカコイ
ル５の断面に示す方向の電流が流れる。

永久磁石６の磁界とトルカコイル５に流れる電流との作
用により振子は元に戻り零点付近で平衡する。

そのときの電流は振子に加えられた加速度に比例する。

振子が矢印Ａと逆に振れる加速度を受けたときは上述と
逆に電流が流れて平衡する。

第３図のアンプ１６の電流の符号の正負からも明らかで
ある。

なおアルミ板１が磁界の間を運動するとその作用により
アルミ板１には渦電流が発生して運動を抑制する作用が
あるので振子のダンピング作用があり、特にトルカコイ
ルに電流が流れていない非作動状態のときにもその作用
があるので振子の破損を防止できる。

以上の説明から明らかなように本考案によれば極めて簡
単な構造と電気回路とから構成されるので製作が容易で
安価となりアルミ板のダンピング作用により破損し難く
取扱いの容易なサーボ加速度計が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図から第３図までは本考案に係る実施例を説明する
図で、第１図は加速度計の構造を説明する一部を省略し
た斜視図、第２図はその動作を説明するための断面図、
第３図は付属する電気回路図である。 １ニアルミ板、２：支柱、３：フレクシャ、３１：振れ
軸、４ニスリツト、５：トルカコイル、６：永久磁石、
７：光センサ、７１，７２：ホトダイオード、８：光源
、９，１０：取付板、１１：ケース。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １−軸廻りに振れる振子と、振子の振れを検出し電気信
   号を発生する検出器と、その電気信号を増巾して帰還し
   振れを零に戻して平衡させるトルカとを有するサーボ加
   速度計において、振子の先端に設けられ、その長さ方向
   と直交しその振れ軸と平行な２辺を有するアルミ板と、
   そのアルミ板の周辺に巻いたトルカコイルと、アルミ板
   の前記２辺を挾んで前記振子の長さ方向にそれぞれ逆方
   向磁界を与える２対の永久磁石とを有することを特徴と
   する加速度計。 ２ 一端にフレクシャを設けた２本の支柱の他端に前記
   アルミ板を取付け、そのフレクシャを前記振れ軸として
   振子を構成し、前記支柱間において前記アルミ板にスリ
   ットを設け、そのスリットを介して光源と光センサを対
   向させて検出器とした実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の加速度計。