JP2949403B2 - 動物用括り罠の作動方法及び動物用括り罠 - Google Patents

動物用括り罠の作動方法及び動物用括り罠

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JP2949403B2 JP12193894A JP12193894A JP2949403B2 JP 2949403 B2 JP2949403 B2 JP 2949403B2 JP 12193894 A JP12193894 A JP 12193894A JP 12193894 A JP12193894 A JP 12193894A JP 2949403 B2 JP2949403 B2 JP 2949403B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、動物用括り罠の作動方
法及び動物用括り罠に関するものである。
【0002】
【従来技術】猪などの獣類は、鉄砲による猟の他、罠で
も捕獲されている。この罠はアーム跳ね上げ式の括り罠
が一般的であり、本発明者は、特に獣類を対象とした動
物用括り罠を実公平1−8130号、実公平4−454
5号などにおいて提案してきている。これらの動物用括
り罠は、猪などの獣類を捕獲する機能においては十分に
実用的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したよう
な従来の動物用括り罠には、次のような課題があった。 (a)動物用括り罠は、獣類の通り道、いわゆる獣道に
設置される。この獣道は地形的には人里から奥に入った
険しいところがほとんどで、罠を設置する猟師は罠を持
って険しく狭い獣道に分け入らなければならない。とこ
ろが、上記従来の動物用括り罠は、ワイヤロープの引き
のストロークを長くするために、アームが長く形成して
ある。従って、動物用括り罠は比較的大型になり、相当
の重量を有しているため、これを何台も持っていくのは
重労働である。
【0004】 (b)動物用括り罠に獣類がかかるときは、獣類が歩い
ている場合と走っている場合とがある。歩いている時
は、ワイヤロープの括り速度の獣類移動速さとの相対速
度は十分に速いので、捕獲の失敗は少ない。しかし、走
っている時は相対速度が遅くなり、しかも前足が接地し
た後すぐに後足が近くに接地するため、後足がワイヤロ
ープを踏んだり、ワイヤロープのループが前足と後足を
一度に括ってしまうことがある。そして、この場合は括
りが浅くなり、獣類が暴れているうちにワイヤロープが
外れて逃げられてしまう。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記課題を解消するもので、
捕獲機能を損なうことなく動物用括り罠を小型軽量化し
て取り扱いを容易にすると共に狭い場所への設置を可能
にし、また動物用括り罠のワイヤロープの括り速度をよ
り速くして、獣類が走りながら罠にかかった時の捕獲率
を向上させることを目的とする。
【0006】
【目的を達成するための手段】上記目的を達成するため
に講じた本発明の手段は次のとおりである。第1の発明
にあっては、動物用括り罠の作動方法であって、この方
法は、跳ね上げアームの掛止解除により跳ね上げアーム
が跳ね上がるステップと、跳ね上げアームの跳ね上がり
によりワイヤロープを引き込みループ状の捕獲部を絞る
ステップと、跳ね上げアームの作動に伴い作動するワイ
ヤロープ引張り装置により所要のストロークでワイヤロ
ープを引き込むステップと、を含む、動物用括り罠の作
動方法である。
【0007】第2の発明にあっては、動物用括り罠であ
って、基アームと、当該基アーム側に基部側を中心とし
て回動可能に設けてあり、先部側が跳ね上がる方向に付
勢してある跳ね上げアームと、 ループ状の捕獲部と当該
捕獲部を絞る引っ張り部分を有し、上記引っ張り部分は
上記跳ね上げアームの先端部に掛けられており、上記跳
ね上げアームが跳ね上がることによって上記引っ張り部
分が引かれ、上記捕獲部が絞られるようにしてあるワイ
ヤロープと、 上記跳ね上げアームを上記基アーム側に倒
した罠設置時には、上記跳ね上げアームの先端側を上記
基アーム側に掛止状態とし、獲物が踏み板に乗ったとき
には、上記掛止状態を解除して上記跳ね上げアームが跳
ね上がるようにした踏板装置と、 上記跳ね上げアーム側
または上記基アーム側に設けてあり、作動することによ
ってワイヤロープを引くように構成されている付勢手段
と、 上記跳ね上げアームが跳ね上がり、上記基アームと
所要角度の開き角を形成したときに上記付勢手段を作動
させる作動手段と、を備えていることを特徴とする、
括り罠である。
【0008】第3の発明にあっては、付勢手段が圧縮バ
ネであることを特徴とする、第2の発明に係る動物用括
り罠である。
【0009】第4の発明にあっては、付勢手段が引張り
バネであることを特徴とする、第2の発明に係る動物用
括り罠である。
【0010】第5の発明にあっては、付勢手段がつる巻
バネであることを特徴とする、第2の発明に係る動物用
括り罠である。
【0011】
【作用】動物用括り罠を獣類が通るところに設置してお
く。獣類が踏板装置を踏むと基アームと跳ね上げアーム
の掛止が解除され、跳ね上げアームが跳ね上がる。跳ね
上げアームが基アームと所要角度の開き角になると、
動手段によって付勢手段が作動し、ワイヤロープは所要
のストロークで捕獲部絞り方向へ引き込まれる。
【0012】引き続き跳ね上げアームが跳ね上がると、
ワイヤロープの捕獲部は更に引き絞られて獲物の足が括
られる。このように、罠が作動する時に、ワイヤロープ
は跳ね上げアームの跳ね上げによる引き込みに加えて、
ワイヤロープ引張り装置による引き込みが行なわれるの
で、ワイヤロープが長いストロークで素早く引き込まれ
る。
【0013】
【実施例】本発明を図面に示した実施例に基づき更に詳
細に説明する。図1は本発明に係る動物用括り罠の第1
実施例を示す斜視図、図2は要部を示した側面図、図3
はトリガーの掛止部分の平面図、図4はトリガーの構造
を示す説明図である。
【0014】符号Aは動物用括り罠で、鉄棒製の基アー
ム1と跳ね上げアーム2を備えている。基アーム1の先
部寄りの下側には、固定棒ホルダー11が基部を回動可
能に取り付けてある。固定棒ホルダー11は地面に打ち
込む固定棒を取り付けるもので、円筒形に設けてある。
基アーム1の先部下側で固定棒ホルダー11よりやや基
側には、後述するコイルバネSの一方側を取り付ける取
付部12が設けてある。
【0015】基アーム1の基部は上方に折曲してあり、
端部には上記跳ね上げアーム2がピン20を介して回動
可能に取り付けてある。跳ね上げアーム2の基側寄りは
下方へ折曲してあり、その端部にはコイルバネSの他方
側を取り付ける取付部21が設けてある。なお、取付部
12、21に掛け渡して取り付けられるコイルバネS
は、プラスチック製の円筒形のカバーCで被覆してあ
り、罠を土中に埋設したときにコイルバネSに土などが
挟まって引張り力が弱まることがないようにしている。
【0016】基アーム1の先端部中央には、切欠部13
が設けてある。切欠部13には、軸方向と直角に掛止ピ
ン14が貫通して取り付けてある。そして、この掛止ピ
ン14には、後述する踏板受具4が掛止される。基アー
ム1のほぼ中央部には安全装置を構成するガイド板1
5、15が立設してあり、その上部にはストッパーピン
150が取り外し可能に装着される。また、基アーム1
の先部寄りの側部には、コ状の金具とプーリーからなる
ワイヤロープ挿通具16が設けてある。
【0017】上記跳ね上げアーム2の先端側は、下方へ
折曲されており、先端部には後述する踏板受具4に掛止
される掛止部22が設けてある。また、掛止部22より
やや後部の側部には、コ状の金具とプーリーからなるワ
イヤロープ挿通具23が設けてある。
【0018】跳ね上げアーム2のほぼ中央部にはワイヤ
ロープ引張り装置3が設けてある。ワイヤロープ引張り
装置3は固定基具31を備えている。固定基具31はほ
ぼ円筒形で、一方側(跳ね上げアーム2の基部方向端
部)には、付勢手段である圧縮バネ32の一端部を収容
するバネ収容部(図示せず)が設けてある。固定基具3
1は跳ね上げアーム2に移動可能に嵌め込んであり、固
定ネジ310の締付けにより任意の位置に固定できる。
また、固定基具31の側部には、コ状の金具とプーリー
からなるワイヤロープ挿通具39が設けてある。なお、
ワイヤロープ挿通具39金具の両先端部には、針金を通
して巻き掛けるための通し孔391、391が設けてあ
る。
【0019】上記したように固定基具31のバネ収容部
には、圧縮バネ32の一端部が収容されて固着してあ
る。圧縮バネ32の他端部にはスライダー33が取り付
けてある。スライダー33は跳ね上げアーム2に移動可
能に嵌め込んであり、固定基具31と同様のバネ収容部
330(図3に図示)が設けてあり、圧縮バネ32の他
端部が固着してある。
【0020】また、スライダー33の端部には掛止板3
31が一方の側部に張り出して設けてあり、張り出し部
分にはワイヤロープ挿通部332が切欠して設けてあ
る。ワイヤロープ挿通部332を上下に挟む掛止板33
1の先端部には、針金を通して掛け渡すための通し孔3
33、333が設けてある。通し孔333、333に針
金を掛け渡すことによって、ワイヤロープ挿通部332
からワイヤロープが簡単に外れてしまうことはない。
【0021】そして、跳ね上げアーム2のほぼ中央部に
は、圧縮バネ32を圧縮してスライダー33を掛止し、
罠作動時にこれを解除する、付勢解除手段であるトリガ
ー35(図2、図4参照)が設けられている。トリガー
35はほぼU状のトリガー板351とチェーン352を
備えている。トリガー板351は、跳ね上げアーム2の
両側部に設けてある掛止溝25、25に図3、図4に示
すようにして抜き差し可能である。
【0022】また、チェーン352の一端部はトリガー
板351の下部に取り付けてある。チェーン352の他
端部は、下方の基アーム1に横方向に貫通して設けてあ
る装着孔17に装着される括りピン18に括り付けられ
る。この際、チェーン352の任意のチェーン輪を括り
ピン18に嵌め込み、チェーン352の有効長さを調整
することにより罠作動時のトリガー板351が外れるタ
イミングの調整が可能である。なお、括りピン18の開
放側にはループにくぐらせて針金が巻き付けられ、罠作
動時に抜けないようにしている。なお、符号24はスラ
イダー33の移動を所定位置で停止させる停止具であり
固定ネジ240の締付けにより任意の位置に固定でき
る。
【0023】上記したように基アーム1先端部の掛止ピ
ン14と、跳ね上げアーム2先端部の掛止部22には、
図1に示すように踏板装置を構成する踏板受具4が取り
付けられる。踏板受具4は平面視T状に設けてあり、先
部には踏板Pを受ける断面L状の受部41が設けてあ
る。受部41の両端部には、中間部で後方へやや折曲さ
れたワイヤロープ止め42、42が立設されている。
【0024】踏板受具4の基部には、掛止部22に上方
から掛止される掛止片43が設けてある。また、その下
方には、掛止ピン14に下方から掛止される掛止凹部4
40(後述の図6に図示)を有する掛止受部44が設け
てある(図1、図2参照)。これによれば、踏板Pが踏
まれて踏板受具4が下方へ回動すると、掛止部22と掛
止片43の掛止が外れて跳ね上げアーム2が跳ね上が
り、踏板受具4は掛止ピン14から離脱する。
【0025】動物用括り罠AにはワイヤロープWが取り
付けられている。ワイヤロープWは所要の長さに設けら
れ、その一端側は罠を仕掛ける時に立ち木などに括り付
けられる。ワイヤロープWの先部は、締め金具45に通
してループ状に形成されており、この部分が捕獲部46
となる。ワイヤロープWの捕獲部46よりも後部は、図
1、図2に示すようにワイヤロープ挿通具23〜ワイヤ
ロープ挿通具16〜ワイヤロープ挿通具39〜スライダ
ー33のワイヤロープ挿通部332に通してある。
【0026】なお、ワイヤロープ挿通具39とワイヤロ
ープ挿通部332にワイヤロープWを通した後には、通
し孔391、391と333、333に針金を通して巻
き掛け、ワイヤロープWが簡単に外れることがないよう
にしておく。そして、ワイヤロープWのスライダー33
より後部側には、スライダー33が移動する際に掛止板
331を引掛けるための引掛けピン47が差し込んであ
る。引掛けピン47の位置を調整することにより罠仕掛
けにおけるワイヤロープWの捕獲部46の大きさが調整
できる。なお、48は猿環である。
【0027】(作 用) 図5は動物用括り罠の作動初期の状態を示す説明図、図
6は動物用括り罠が獲物の足を括った状態を示す説明図
である。図1ないし図6を参照して本実施例の作用を説
明する。 まず、図1に示すように基アーム1と跳ね
上げアーム2の先端に踏板受具4をセットし、圧縮バネ
32を圧縮してトリガー板351を掛止溝25、25
差し込み、ワイヤロープ引張り装置3をセットする。そ
して、固定棒ホルダー11に固定棒110を差し込み固
定し、獣道に設置穴5を掘り、図のように固定棒110
を穴底に突き刺し、踏板Pを穴縁と踏板受具4に載置す
る。
【0028】次にワイヤロープWの捕獲部46を広げ、
図1に示すようにワイヤロープ止め42、42の外側か
ら踏板Pを囲むようにしてセットする。また、ワイヤロ
ープWの基部は近くの立ち木などに括り付けておく。な
お、罠の上には草を載せるなどしてカムフラージュして
おき、罠設置後はストッパーピン150は抜いておく。
【0029】 獣類が踏板Pを踏むと踏板受具4が下
方へ回動して外れ、基アーム1と跳ね上げアーム2の掛
止が解除され、跳ね上げアーム2が跳ね上がり、ワイヤ
ロープWが引かれ始める。
【0030】 図6に示すように、跳ね上げアーム2
が基アーム1と所要の角度になると、ワイヤロープ引張
り装置3のトリガー板351が掛止溝25、25から引
き抜かれる。これにより、圧縮バネ32が瞬時に伸びて
スライダー33が引掛けピン47を引掛けながら移動
し、圧縮バネ32の圧縮ストロークの分だけワイヤロー
プWを素早く引き込む。なお、トリガー35のチェーン
352の長さを調整すればワイヤロープ引張り装置3の
作動のタイミングを調整できる。また、停止具24の位
置調整により、罠作動後の捕獲部46による絞り強さが
調整できる。すなわち、圧縮バネ32が伸びきりに近い
状態の場合は絞りは弱く、付勢力が強い状態でスライダ
ー33が停止しているのであれば絞りが強くなる。
【0031】 引き続き跳ね上げアーム2が跳ね上が
ると、ワイヤロープWは更に引かれて捕獲部46は更に
引き絞られて、図6に示すように獲物の足が括られる。
なおこの後、獲物が暴れることによってワイヤロープ挿
通具23、16のプーリーの軸ピンが抜けて外れ、ワイ
ヤロープ挿通具39とスライダー33の掛止板331の
針金が金属疲労によって切れる。これにより、基アーム
1や跳ね上げアーム2等からなる罠本体はワイヤロープ
Wから離脱するので、罠本体は破損しにくい。
【0032】このように、罠が作動する時に、ワイヤロ
ープWは跳ね上げアーム2の跳ね上げによる引き込みに
加えて、ワイヤロープ引張り装置3による引き込みが行
なわれるので、ワイヤロープが長いストロークで素早く
引き込まれる。従って、獲物が走りながら罠にかかった
場合でも後足が接地する前に前足を括ることが可能にな
り、捕獲率が向上する。
【0033】図7は本発明に係る動物用括り罠の第2実
施例を示す説明図である。本実施例におけるワイヤロー
プ引張り装置3aは、つる巻バネ32aを使用した構造
である。つる巻バネ32aの中間部は基アーム1の側部
に固着してある。つる巻バネ32aの両先端部には、ワ
イヤロープWを挿通するリング状の挿通部321、32
1が設けてあり、一方の挿通部321は基アーム1に取
り付けてある針金322で固定してある。
【0034】そして、図7に示すようにつる巻バネ32
aを付勢させた状態で、先部にトリガー具351aが掛
止してある。トリガー具351aの基部には針金352
aの一端部が取り付けてある。針金352aの他端部は
有効長さの調整をして基アーム1に設けてある装着孔1
7aに括られている。なお、図面において、第1実施例
の動物用括り罠Aと同一または同等箇所には同一の符号
を付して示している。
【0035】この構造によれば、踏板受具4が外れて罠
が作動し、跳ね上げアーム2が跳ね上がり、トリガー具
351aがつる巻バネ32aから外れると、つる巻バネ
32aは瞬時に拡開し、可動側の挿通部321が引掛け
ピン47を引掛けてワイヤロープWを引き込む。そし
て、その後は上記第1実施例の動物用括り罠Aと同様に
作用する。
【0036】図8は本発明に係る動物用括り罠の第3実
施例を示す説明図である。本実施例におけるワイヤロー
プ引張り装置3bは、引張りバネ32bを使用した構造
である。基アーム1両側には掛止板30、30が立設し
てある。引張りバネ32bの一端部には環状の挿通部3
25が設けてあり、挿通部325には引きワイヤロープ
326の一端部が取り付けてある。そして、引きワイヤ
ロープ326の他端部は、ワイヤロープWの引掛けピン
47より先側に移動可能に取り付けてある。
【0037】跳ね上げアーム2には掛止板30、30に
対応する位置にトリガー具29が取り付けてある。ま
た、張りバネ32bの他端部は基アーム1の基部側に取
り付けてあり、一端部の挿通部325には掛止ピン32
7が挿通される。そして、張りバネ32bは引き伸ばさ
れ、掛止ピン327は掛止板30、30に掛止される。
なお、仕掛け状態において、トリガー具29のフック2
90は掛止ピン327の下方にある。
【0038】この構造によれば、踏板受具4が外れて罠
が作動し、跳ね上げアーム2が跳ね上がり、トリガー具
29が上昇すると、掛止ピン327が掛止板30、30
から上方へ外れる。これにより、引張りバネ32bは瞬
時に縮小し、引きワイヤロープ326の他端側が引掛け
ピン47を引掛けてワイヤロープWを引き込む。そし
て、その後は上記第1実施例の動物用括り罠Aと同様に
作用する。
【0039】図9は本発明に係る動物用括り罠の第4実
施例を示す説明図である。本実施例におけるワイヤロー
プ引張り装置3cは、圧縮バネ32cを使用した構造で
ある。跳ね上げアーム2には、ワイヤロープWが挿通可
能なバネ受具31cが固定ワイヤ301で固定してあ
る。バネ受具31cには圧縮バネ32cの一端部が取り
付けてある。また、圧縮バネ32cの他端部には、ワイ
ヤロープWが挿通可能なバネ受具33cが取り付けてあ
る。
【0040】そして、バネ受具31c、33cは圧縮バ
ネ32cを圧縮した状態で、図に示すように掛止金具3
5cに嵌め込まれている。掛止金具35cは両端部に停
止板355、355を直角に設けた構造で、停止板35
5、355には先端部から切り込まれたワイヤロープ挿
通部356、356が設けてある。
【0041】バネ受具31c、33c、圧縮バネ32c
及びワイヤロープ挿通部356、356にはワイヤロー
プWが挿通してある。ワイヤロープWのバネ受具33c
より外側には引掛けピン47が装着されている。掛止金
具35cの一端部には針金352cの一端部が取り付け
てある。針金352cの他端部は有効長さの調整をして
基アーム1に設けてある装着孔17cに括り付けられて
いる。
【0042】この構造によれば、踏板受具4が外れて罠
が作動し、跳ね上げアーム2が跳ね上がり、圧縮バネ3
2cが上昇すると、バネ受具31c、33cが掛止金具
35cから外れる。これにより、圧縮バネ32cは瞬時
に伸びてバネ受具33cが引掛けピン47を引掛けてワ
イヤロープWを引き込む。そして、その後は上記第1実
施例の動物用括り罠Aと同様に作用する。なお、本発明
は図示の実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲の記載内において種々の変形が可能である。
【0043】
【発明の効果】本発明は上記構成を備え、次の効果を有
する。 (a)動物用括り罠を獣類が通るところに設置してお
き、獣類が踏板装置を踏むと基アームと跳ね上げアーム
の掛止が解除され、跳ね上げアームが跳ね上がる。跳ね
上げアームが基アームと所要角度の開き角になると、
動手段によって付勢 手段が作動し、ワイヤロープは所要
のストロークで捕獲部絞り方向へ引き込まれる。そし
て、引き続き跳ね上げアームが跳ね上がると、ワイヤロ
ープの捕獲部は更に引き絞られて獲物の足が括られる。
このように、罠が作動する時に、ワイヤロープは跳ね上
げアームの跳ね上げによる引き込みに加えて、ワイヤロ
ープ引張り装置による引き込みが行なわれるので、ワイ
ヤロープが長いストロークで素早く引き込まれる。従っ
て、獲物が走りながら罠にかかった場合でも後足が接地
する前に前足を括ることが可能になり、捕獲率が向上す
る。
【0044】 (b)ワイヤロープの引き込みのストロークが長く設定
できるので、同一の引き込みストロークを有する罠を制
作する場合に、従来のものに比較して基アームと跳ね上
げアームの長さを短くできる。これにより、罠の小型軽
量化ができ、持ち運びが楽になるなど取り扱いがしやす
くなる。また、従来の罠では設置できなかったような狭
い場所への設置が可能になり、木の根や石などの障害物
が多い場所での仕掛けがしやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る動物用括り罠の第1実施例を示す
斜視図。
【図2】動物用括り罠の要部を示した側面図。
【図3】トリガーの掛止部分の平面図。
【図4】トリガーの構造を示す説明図。
【図5】動物用括り罠の作動初期の状態を示す説明図。
【図6】動物用括り罠が獲物の足を括った状態を示す説
明図。
【図7】本発明に係る動物用括り罠の第2実施例を示す
説明図。
【図8】本発明に係る動物用括り罠の第3実施例を示す
説明図。
【図9】本発明に係る動物用括り罠の第4実施例を示す
説明図。
【符号の説明】
A 動物用括り罠 1 基アーム 2 跳ね上げアーム S コイルバネ 22 掛止部 23 ワイヤロープ挿通具 25 掛止溝 3 ワイヤロープ引張り装置 31 固定基具 32 圧縮バネ 33 スライダー 331 掛止板 332 ワイヤロープ挿通部 333 通し孔 35 トリガー 351 トリガー板 352 チェーン 4 踏板受具 41 受部 43 掛止片 44 掛止受部 P 踏板 W ワイヤロープ 47 引掛けピン

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動物用括り罠の作動方法であって、この
    方法は、跳ね上げアーム の掛止解除により跳ね上げアームが跳ね
    上がるステップと、 跳ね上げアームの跳ね上がりによりワイヤロープを引き
    込みループ状の捕獲部を絞るステップと、 跳ね上げアームの作動に伴い作動するワイヤロープ引張
    り装置により所要のストロークでワイヤロープを引き込
    むステップと、 を含む、 動物用括り罠の作動方法。
  2. 【請求項2】 動物用括り罠であって、 基アーム(1) と、当該基アーム(1) 側に基部側を中心として回動可能に設
    けてあり、先部側が跳ね上がる方向に付勢してある跳ね
    上げアーム(2) と、 ループ状の捕獲部(46)と当該捕獲部(46)を絞る引っ張り
    部分を有し、上記引っ張り部分は上記跳ね上げアーム
    (2) の先端部に掛けられており、上記跳ね上げアーム
    (2) が跳ね上がることによって上記引っ張り部分が引か
    れ、上記捕獲部(46)が絞られるようにしてあるワイヤロ
    ープ(W)と、 上記跳ね上げアーム(2) を上記基アーム(1) 側に倒した
    罠設置時には、上記跳ね上げアーム(2) の先端側を上記
    基アーム(1) 側に掛止状態とし、獲物が踏み板に乗った
    ときには、上記掛止状態を解除して上記跳ね上げアーム
    (2) が跳ね上がるようにした踏板装置と、 上記跳ね上げアーム(2) 側または上記基アーム(1) 側に
    設けてあり、作動することによってワイヤロープ(W) を
    引くように構成されている付勢手段と、 上記跳ね上げアーム(2) が跳ね上がり、上記基アーム
    (1) と所要角度の開き角を形成したときに上記付勢手段
    を作動させる作動手段と、 を備えていることを特徴とする、 動物括り罠。
  3. 【請求項3】 付勢手段が圧縮バネであることを特徴と
    する、 請求項2記載の動物用括り罠。
  4. 【請求項4】 付勢手段が引張りバネであることを特徴
    とする、 請求項2記載の動物用括り罠。
  5. 【請求項5】 付勢手段がつる巻バネであることを特徴
    とする、 請求項2記載の動物用括り罠。
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