JP2948049B2 - イオンセンサ - Google Patents
イオンセンサInfo
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- JP2948049B2 JP2948049B2 JP5095477A JP9547793A JP2948049B2 JP 2948049 B2 JP2948049 B2 JP 2948049B2 JP 5095477 A JP5095477 A JP 5095477A JP 9547793 A JP9547793 A JP 9547793A JP 2948049 B2 JP2948049 B2 JP 2948049B2
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- isfets
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Description
【0001】
【発明の属する分野の説明】本発明はイオンセンサ特に
陰イオンセンサの構造に関する。
陰イオンセンサの構造に関する。
【0002】
【従来技術】図1はISFETを用いたイオン計測の説
明図である。ISFETのゲ−ト膜上にはイオン感応膜
が被着していてイオン濃度に応じてISFETのゲ−ト
膜電位が変化する。Ag/AgCI電極のような参照電
極に対するISF (2) ETのゲ−ト膜電位は、ドレイン電圧及びドレイン電流
が一定のソ−スフォロア回路構成にすることにより増幅
率がIとなりそのまま取り出すことができる。
明図である。ISFETのゲ−ト膜上にはイオン感応膜
が被着していてイオン濃度に応じてISFETのゲ−ト
膜電位が変化する。Ag/AgCI電極のような参照電
極に対するISF (2) ETのゲ−ト膜電位は、ドレイン電圧及びドレイン電流
が一定のソ−スフォロア回路構成にすることにより増幅
率がIとなりそのまま取り出すことができる。
【0003】
【従来技術の問題点】ISFETを用いたイオン計測に
おいては、ISFETは現在の半導体技術の進歩によ
り、微細化は容易であるが、図1に示すように、電位の
基準となる参照電極は従来からの内部液形の液絡部を有
する銀一塩化銀電極を用いなければならないので、イオ
ンセンサとしての微小化は困難であった。この場合、従
来の内部液形参照電極を小形化する方法も試みられてい
るが、小形化することにより内部液が少なく寿命が短く
なったり、液絡部も小さくなるに従いその抵抗が増大し
ノイズをひろい易くなった。また、参照電極の内部液を
ゲル化して長寿命にする方法にもゲルの流出という限界
が生じていた。
おいては、ISFETは現在の半導体技術の進歩によ
り、微細化は容易であるが、図1に示すように、電位の
基準となる参照電極は従来からの内部液形の液絡部を有
する銀一塩化銀電極を用いなければならないので、イオ
ンセンサとしての微小化は困難であった。この場合、従
来の内部液形参照電極を小形化する方法も試みられてい
るが、小形化することにより内部液が少なく寿命が短く
なったり、液絡部も小さくなるに従いその抵抗が増大し
ノイズをひろい易くなった。また、参照電極の内部液を
ゲル化して長寿命にする方法にもゲルの流出という限界
が生じていた。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上記の問題である内部液を有
する参照電極に換わるセンサの構成法を提案し、内部液
をもたない全固体形の陰イオンセンサを提供しようとす
るもので、超小型、長寿命のセンサを実現しようとする
ものである。
する参照電極に換わるセンサの構成法を提案し、内部液
をもたない全固体形の陰イオンセンサを提供しようとす
るもので、超小型、長寿命のセンサを実現しようとする
ものである。
【0005】
【課題を解決するための本発明の手段】本発明はMOS
型電界効果トランジスタのゲ−ト絶縁膜もしくはゲ−ト
金属上にイオン感応膜を被着して成るイオンセンサ(以
下ISFET)において、一つの半導体チップにほぼ同
一特性の2つのISFETと参照電極を設けると共に前
記2つのISFETのイオン感応膜として夫々組成の異
る無アルカリガラスを用いてセンサを構成する。
型電界効果トランジスタのゲ−ト絶縁膜もしくはゲ−ト
金属上にイオン感応膜を被着して成るイオンセンサ(以
下ISFET)において、一つの半導体チップにほぼ同
一特性の2つのISFETと参照電極を設けると共に前
記2つのISFETのイオン感応膜として夫々組成の異
る無アルカリガラスを用いてセンサを構成する。
【0006】
【実施例】図2は本発明の一実施例構造を示す断面図
で、図中1はシリコン半導体基板 (3) (P型)、2はN型分離領域(島状領域)、3はP型領
域、4及び5はソ−ス領域及びドレイン領域でこれによ
り2つのPN接合で分離された島状シリコンの中にIS
FETが作られて、溶液との絶縁性が高い構造になって
いる。次に6、7は酸化膜(SiO2)、8は窒化膜(Si
3N4)、9は陰イオン応答ガラス、S及びDはソ−ス電
極及びドレイン電極で、これらにより1つのイオン感応
電界効果トランジスタ(ISFET1)を構成する。同
様にN型島状分離層2a乃至イオン応答ガラス9aによ
り他のイオン感応電界効果トランジスタ(ISFET
2)を構成する。次に10は参照電極としての金属電極
である。
で、図中1はシリコン半導体基板 (3) (P型)、2はN型分離領域(島状領域)、3はP型領
域、4及び5はソ−ス領域及びドレイン領域でこれによ
り2つのPN接合で分離された島状シリコンの中にIS
FETが作られて、溶液との絶縁性が高い構造になって
いる。次に6、7は酸化膜(SiO2)、8は窒化膜(Si
3N4)、9は陰イオン応答ガラス、S及びDはソ−ス電
極及びドレイン電極で、これらにより1つのイオン感応
電界効果トランジスタ(ISFET1)を構成する。同
様にN型島状分離層2a乃至イオン応答ガラス9aによ
り他のイオン感応電界効果トランジスタ(ISFET
2)を構成する。次に10は参照電極としての金属電極
である。
【0007】本発明は特徴の違う無機材料による薄膜
9、9aを二つのISFETのゲ−ト膜上に付けること
により、全固体形のイオンセンサを実現できるという考
えにもとづいている。例えば、リン酸鉛ガラスはその組
成比を変えることにより様々なイオン選択比を持つもの
が得られるので、同一寸法で特性の揃った二つのISF
ET1、ISFET2をワンチップ上に製作し、それぞ
れのゲ−ト膜上に異なる組成の無アルカリガラスを付け
る。リン酸鉛ガラスの場合、その組成(Ag2O:P2O
5:PbO:Al2O3)の重量比、特にAg2Oの量を変え
ることにより陰イオンに対する応答特性が変るので、A
g2Oの重量比を変えたリン酸鉛ガラス膜を二つのISF
ETのゲ−ト膜に付ける。さらに上記の二つのISFE
Tと金属電極10を同一のシリコンチップ上に配置する
ことにより図2に示すような全固体形のイオンセンサチ
ップが実現できる。
9、9aを二つのISFETのゲ−ト膜上に付けること
により、全固体形のイオンセンサを実現できるという考
えにもとづいている。例えば、リン酸鉛ガラスはその組
成比を変えることにより様々なイオン選択比を持つもの
が得られるので、同一寸法で特性の揃った二つのISF
ET1、ISFET2をワンチップ上に製作し、それぞ
れのゲ−ト膜上に異なる組成の無アルカリガラスを付け
る。リン酸鉛ガラスの場合、その組成(Ag2O:P2O
5:PbO:Al2O3)の重量比、特にAg2Oの量を変え
ることにより陰イオンに対する応答特性が変るので、A
g2Oの重量比を変えたリン酸鉛ガラス膜を二つのISF
ETのゲ−ト膜に付ける。さらに上記の二つのISFE
Tと金属電極10を同一のシリコンチップ上に配置する
ことにより図2に示すような全固体形のイオンセンサチ
ップが実現できる。
【0008】本発明のイオンセンサを用いてイオン計測
を行う場合、図3に示すように、参照電極10として金
や白金などの金属電極を用い、ドレイン電圧、ドレイン
電流一定のソ−スフォロア回路で二つのFET、ISF
ET1、ISFET2を動作させ、それぞれのソ−ス電
圧を取りだし、差動アンプに接続しその差を出力とする
ような構成とする。その差動出力は二つのFETの陰イ
オ (4) ンに対する感度の差として出力される。この構成は長期
的に電位変動する膜でも、両者の膜が同様の電位変化を
するので、その差としては膜が消滅するまで安定な陰イ
オン感応特性を有する。また、この差動構成は、同相ノ
イズや温度変化にも出力への影響を低減できるという利
点がある。
を行う場合、図3に示すように、参照電極10として金
や白金などの金属電極を用い、ドレイン電圧、ドレイン
電流一定のソ−スフォロア回路で二つのFET、ISF
ET1、ISFET2を動作させ、それぞれのソ−ス電
圧を取りだし、差動アンプに接続しその差を出力とする
ような構成とする。その差動出力は二つのFETの陰イ
オ (4) ンに対する感度の差として出力される。この構成は長期
的に電位変動する膜でも、両者の膜が同様の電位変化を
するので、その差としては膜が消滅するまで安定な陰イ
オン感応特性を有する。また、この差動構成は、同相ノ
イズや温度変化にも出力への影響を低減できるという利
点がある。
【0009】図4は応答性を示す。Ag2O:P2O5:P
bO:Al2O3の組成のリン酸鉛ガラス膜は、陰イオンに
のみ応答し、加えた修飾イオンにより陰イオンの応答特
性が異なってくる。特に、Ag2Oの量を変えることによ
り陰イオンに対する応答が違ってくる。図4−Aは10
Ag2O:55P2O5:25PbO:10Al2O2の組成と
図4−Bは55P2O5:35PbO:10Al2O3の組成
のガラス膜を有するISFETのそれぞれの陰イオンに
対する応答性を示し図4−Cはその差動出力を示してい
る。二つのISFETの出力電圧はドリフトしているが
差動出力は二つのISFETのドリフトが同一であるの
で、安定な出力を得ることができる。またこのとき、同
相ノイズも図に示すように低減できる。基準電極として
白金を用いているが、溶液のpHが変動する場合でも差
動出力には影響しない。
bO:Al2O3の組成のリン酸鉛ガラス膜は、陰イオンに
のみ応答し、加えた修飾イオンにより陰イオンの応答特
性が異なってくる。特に、Ag2Oの量を変えることによ
り陰イオンに対する応答が違ってくる。図4−Aは10
Ag2O:55P2O5:25PbO:10Al2O2の組成と
図4−Bは55P2O5:35PbO:10Al2O3の組成
のガラス膜を有するISFETのそれぞれの陰イオンに
対する応答性を示し図4−Cはその差動出力を示してい
る。二つのISFETの出力電圧はドリフトしているが
差動出力は二つのISFETのドリフトが同一であるの
で、安定な出力を得ることができる。またこのとき、同
相ノイズも図に示すように低減できる。基準電極として
白金を用いているが、溶液のpHが変動する場合でも差
動出力には影響しない。
【0010】
【発明の効果】本発明により、オ−ルソリッドステ−ト
の差動構成の陰イオンセンサが実現したことによりシリ
コン基板上に無数のワンチップのイオンセンサが製作で
き安価となりその効果大である。また、他のイオンセン
サと同一チップ上に組み込むようなマルチセンサの構成
に有利であり、実用上大変有意義である。
の差動構成の陰イオンセンサが実現したことによりシリ
コン基板上に無数のワンチップのイオンセンサが製作で
き安価となりその効果大である。また、他のイオンセン
サと同一チップ上に組み込むようなマルチセンサの構成
に有利であり、実用上大変有意義である。
【図1】従来のイオン測定回路構成図
【図2】本発明の一実施例構造を示す断面図
【図3】 (5) 本発明のイオン測定回路構成図
【図4】本発明のセンサ応答特性図
【符号の説明】 1 シリコン半導体基板 2、2a 島状領域 3、3a P型領域 4、4a ソ−ス領域 5、5a ドレイン領域 6、7 酸化膜 8 窒化膜 9、9a 無アルカリガラス 10 参照電極 ISFET1、ISFET2 イオン感応電界効果ト
ランジスタ
ランジスタ
Claims (3)
- 【請求項1】 MOS型電界効果トランジスタのゲ−ト
絶縁膜もしくはゲ−ト金属上にイオン感応膜を被着して
成るイオンセンサ(以下ISFET)において、一つの
半導体チップにほぼ同一特性の2つのISFETと参照
電極を設けると共に前記2つのISFETのイオン感応
膜として夫々組成の異る無アルカリガラスを用いたこと
を特徴とするイオンセンサ。 - 【請求項2】 無アルカリガラスとして酸化銀(Ag2
O)、五酸化リン(P2O5)、酸化鉛(PbO)、酸化
アルミニウム(Al2O3)より成るリン酸鉛ガラスと、
酸化銀(Ag2O)、五酸化リン(P2O5)、酸化マグネ
シウム(MgO)、酸化アルミニウム(Al2O5)より成
るリン酸マグネシウムガラスを用いたことを特徴とする
特許請求の範囲1項記載のイオンセンサ。 - 【請求項3】 MOS型電界効果トランジスタのゲ−ト
絶縁膜もしくはゲ−ト金属上にイオン感応膜を被着して
成るイオンセンサ(以下ISFET)において、一つの
半導体チップにほぼ同一特性の2つのISFETと参照
電極を設けると共に前記2つのISFETのイオン感応
膜として夫々組成の異なる無アルカリガラスを用い、且
つ前記2つのISFETを差動回路構成として差動出力
を保つようにしたことを特徴とするイオンセンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5095477A JP2948049B2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | イオンセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5095477A JP2948049B2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | イオンセンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06288971A JPH06288971A (ja) | 1994-10-18 |
JP2948049B2 true JP2948049B2 (ja) | 1999-09-13 |
Family
ID=14138709
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5095477A Expired - Fee Related JP2948049B2 (ja) | 1993-03-30 | 1993-03-30 | イオンセンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2948049B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011085258A3 (en) * | 2010-01-07 | 2011-11-24 | Life Technologies Corporation | Fluidics interface system |
US8545248B2 (en) | 2010-01-07 | 2013-10-01 | Life Technologies Corporation | System to control fluid flow based on a leak detected by a sensor |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4653703B2 (ja) * | 2006-07-21 | 2011-03-16 | 株式会社堀場製作所 | Fetセンサ |
EP3035044B1 (en) * | 2014-12-19 | 2018-02-21 | Stichting IMEC Nederland | A drift compensated ion sensor |
-
1993
- 1993-03-30 JP JP5095477A patent/JP2948049B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011085258A3 (en) * | 2010-01-07 | 2011-11-24 | Life Technologies Corporation | Fluidics interface system |
US8545248B2 (en) | 2010-01-07 | 2013-10-01 | Life Technologies Corporation | System to control fluid flow based on a leak detected by a sensor |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06288971A (ja) | 1994-10-18 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |