JP2946351B2 - 赤外線センサおよびその製造方法 - Google Patents
赤外線センサおよびその製造方法Info
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- JP2946351B2 JP2946351B2 JP2287105A JP28710590A JP2946351B2 JP 2946351 B2 JP2946351 B2 JP 2946351B2 JP 2287105 A JP2287105 A JP 2287105A JP 28710590 A JP28710590 A JP 28710590A JP 2946351 B2 JP2946351 B2 JP 2946351B2
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- silicon oxynitride
- oxynitride film
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は非接触で被計測対象の温度を計測する赤外線
センサおよびその製造方法に関する。
センサおよびその製造方法に関する。
最近、非接触の体温計等に用いて好適な赤外線センサ
を半導体微細加工技術を利用して作製する技術が種々開
発されている。
を半導体微細加工技術を利用して作製する技術が種々開
発されている。
この赤外線センサは、支持基板上に非常に小さな架橋
部を形成し、さらにこの架橋部の上に赤外線感応部を形
成した構造となっている。すなわち、素子の感熱部分を
支持基板から浮かせた架橋構造とすることにより応答感
度の改善を図るものである。
部を形成し、さらにこの架橋部の上に赤外線感応部を形
成した構造となっている。すなわち、素子の感熱部分を
支持基板から浮かせた架橋構造とすることにより応答感
度の改善を図るものである。
ところで、従来、この赤外線センサでは、架橋部の材
料は、加工が容易で強度を得やすいことから、基板材
料、たとえばシリコンをそのまま用いている。この場
合、シリコン基板と赤外線感応部分との熱伝導率に差が
ないため、大きな出力を得るためには受光面積を大きく
し、熱の逃げる部分を小さくするなどの工夫を必要とす
る。そのために、従来はセンサ素子の外形を小さくする
ことが困難であった。
料は、加工が容易で強度を得やすいことから、基板材
料、たとえばシリコンをそのまま用いている。この場
合、シリコン基板と赤外線感応部分との熱伝導率に差が
ないため、大きな出力を得るためには受光面積を大きく
し、熱の逃げる部分を小さくするなどの工夫を必要とす
る。そのために、従来はセンサ素子の外形を小さくする
ことが困難であった。
このセンサ素子の外形を小さくするためには、基板材
料と比べて熱伝導率が小さな材料で架橋部を形成すれば
よい。たとえばシリコンを基板としたときには、酸化シ
リコン膜や窒化シリコン膜などを用いることができる。
料と比べて熱伝導率が小さな材料で架橋部を形成すれば
よい。たとえばシリコンを基板としたときには、酸化シ
リコン膜や窒化シリコン膜などを用いることができる。
しかしながら、このような構造の赤外線センサでは、
シリコン基板と酸化シリコン膜や窒化シリコン膜との間
の熱膨張係数が異なるため、プロセスにより膜に応力が
生じ、そのため架橋部が破損してしまう。この破損を防
止するために、酸化シリコン膜や窒化シリコン膜を積層
状にし、互いの応力を打ち消すような構造が用いられて
いる。しかし、このような積層構造にすると膜構造が複
雑になり、しかも膜厚のばらつきなどの影響を受けやす
く、そのため架橋構造形成の歩留りが悪くなるという問
題があった。また、膜形成のプロセスが非常に面倒にな
るという問題があった。
シリコン基板と酸化シリコン膜や窒化シリコン膜との間
の熱膨張係数が異なるため、プロセスにより膜に応力が
生じ、そのため架橋部が破損してしまう。この破損を防
止するために、酸化シリコン膜や窒化シリコン膜を積層
状にし、互いの応力を打ち消すような構造が用いられて
いる。しかし、このような積層構造にすると膜構造が複
雑になり、しかも膜厚のばらつきなどの影響を受けやす
く、そのため架橋構造形成の歩留りが悪くなるという問
題があった。また、膜形成のプロセスが非常に面倒にな
るという問題があった。
また、架橋構造を得るために、これらの積層膜を選択
的にエッチングするとき、酸化シリコン膜と窒化シリコ
ン膜とでは、エッチング液あるいはエッチング条件が異
なる。そのため、エッチングのプロセスも複雑になって
しまい、適切な条件を得るのが困難であるという問題が
あった。
的にエッチングするとき、酸化シリコン膜と窒化シリコ
ン膜とでは、エッチング液あるいはエッチング条件が異
なる。そのため、エッチングのプロセスも複雑になって
しまい、適切な条件を得るのが困難であるという問題が
あった。
本発明にかかる問題点に鑑みてなされたものであっ
て、単層構造で架橋構造を実現でき、製造プロセスが簡
素化されるとともに、最適な成膜条件を容易に得ること
ができ、架橋構造形成の歩留りが向上する赤外線センサ
およびその製造方法を提供することを目的とする。
て、単層構造で架橋構造を実現でき、製造プロセスが簡
素化されるとともに、最適な成膜条件を容易に得ること
ができ、架橋構造形成の歩留りが向上する赤外線センサ
およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明による赤外線センサは、半導体材料で形成され
た支持部と、この支持部上に架橋形状に形成されたシリ
コンオキシナイトライド膜と、このシリコンオキシナイ
トライド膜上に形成された赤外線感応部とを備えてい
る。
た支持部と、この支持部上に架橋形状に形成されたシリ
コンオキシナイトライド膜と、このシリコンオキシナイ
トライド膜上に形成された赤外線感応部とを備えてい
る。
本発明の赤外線センサでは、応力バランスの良い単層
のシリコンオキシナイトライド膜を用いているために、
安定した架橋構造を得ることができる。
のシリコンオキシナイトライド膜を用いているために、
安定した架橋構造を得ることができる。
支持部としては、シリコン、ゲルマニウム等の半導体
基板が用いられるが、容易にしかも安価に手に入ること
が可能なシリコン基板を用いることが好ましい。
基板が用いられるが、容易にしかも安価に手に入ること
が可能なシリコン基板を用いることが好ましい。
シリコンオキシナイトライド(SiOxNy)膜は、シリコ
ン酸化膜とシリコン窒化膜との両者の性質を持ち、その
ため応力バランスが良く、安定した架橋構造を形成する
ことが可能となる。
ン酸化膜とシリコン窒化膜との両者の性質を持ち、その
ため応力バランスが良く、安定した架橋構造を形成する
ことが可能となる。
このシリコンオキシナイトライド膜の成膜の最適条件
は、使用する基板の種類によって異なる。これは基板材
料、その面方位の違いにより熱膨張率が異なるためであ
る。
は、使用する基板の種類によって異なる。これは基板材
料、その面方位の違いにより熱膨張率が異なるためであ
る。
したがって、本発明による赤外線センサは、シリコン
オキシナイトライド膜の組成、すなわちSiOxNy中の化学
量論的組成x,yの値を支持基板の材料に応じて設定する
ものであり、このような構成により支持基板の組成に応
じて最適な膜組成の架橋構造を得ることができる。
オキシナイトライド膜の組成、すなわちSiOxNy中の化学
量論的組成x,yの値を支持基板の材料に応じて設定する
ものであり、このような構成により支持基板の組成に応
じて最適な膜組成の架橋構造を得ることができる。
また本発明による赤外線センサは、シリコンオキシナ
イトライド膜の膜厚を0.1〜50μmとすることが好まし
い。0.1μm未満であれば、薄す過ぎて十分な強度を得
ることができず、一方50μmより厚くなると、熱容量が
大きくなり、そのため感度が低下する。
イトライド膜の膜厚を0.1〜50μmとすることが好まし
い。0.1μm未満であれば、薄す過ぎて十分な強度を得
ることができず、一方50μmより厚くなると、熱容量が
大きくなり、そのため感度が低下する。
また、本発明による赤外線センサの製造方法において
は、半導体基板上に反応ガスを流してシリコンオキシナ
イトライド膜を形成する工程と、前記シリコンオキシナ
イトライド膜のパターンニングを行う工程と、前記パタ
ーンニングされたシリコンオキシナイトライド膜の下部
の半導体基板を選択的に除去して空洞部を形成し、シリ
コンオキシナイトライド膜からなる架橋部を形成する工
程とを備えている。
は、半導体基板上に反応ガスを流してシリコンオキシナ
イトライド膜を形成する工程と、前記シリコンオキシナ
イトライド膜のパターンニングを行う工程と、前記パタ
ーンニングされたシリコンオキシナイトライド膜の下部
の半導体基板を選択的に除去して空洞部を形成し、シリ
コンオキシナイトライド膜からなる架橋部を形成する工
程とを備えている。
シリコンオキシナイトライド膜の成膜は、具体的に
は、たとえばプラズマCVD(化学的気相成長)法により
行われる。この方法では、使用ガスは、モノシラン(Si
H4)、窒素(N2)および笑気ガス(N2O)が用いられ
る。ここで、N2とN2Oとのガス流量比(N2/(N2+N
2O))を変化させることにより、シリコンオキシナイト
ライド膜の化学量論的組成x,yを制御することができ、
支持基板、特にシリコン基板との増の熱膨張係数の差を
実質的になくし、これにより応力による破損を防止する
ことができる。
は、たとえばプラズマCVD(化学的気相成長)法により
行われる。この方法では、使用ガスは、モノシラン(Si
H4)、窒素(N2)および笑気ガス(N2O)が用いられ
る。ここで、N2とN2Oとのガス流量比(N2/(N2+N
2O))を変化させることにより、シリコンオキシナイト
ライド膜の化学量論的組成x,yを制御することができ、
支持基板、特にシリコン基板との増の熱膨張係数の差を
実質的になくし、これにより応力による破損を防止する
ことができる。
したがって、本発明による赤外線センサの製造方法
は、反応ガス中のガス流量比を変化させることにより、
前記シリコンオキシナイトライド膜の組成を支持基板の
熱膨張率に応じて変化させるようにしたものである。
は、反応ガス中のガス流量比を変化させることにより、
前記シリコンオキシナイトライド膜の組成を支持基板の
熱膨張率に応じて変化させるようにしたものである。
シリコンオキシナイトライド膜の成膜方法は、プラズ
マCVD法に規定されるものではなく、その他の方法、た
とえばスパッタリング法によってもよい。このスパッタ
リング法では、たとえば酸化シリコンをターゲットとし
てシリコンオキシナイトライド膜を成膜すればよいが、
そのときのスパッタリングガス、たとえばアルゴン(A
r)に窒素(N2)を混入させることによりシリコンオキ
シナイトライド膜の組成を変化させることができる。
マCVD法に規定されるものではなく、その他の方法、た
とえばスパッタリング法によってもよい。このスパッタ
リング法では、たとえば酸化シリコンをターゲットとし
てシリコンオキシナイトライド膜を成膜すればよいが、
そのときのスパッタリングガス、たとえばアルゴン(A
r)に窒素(N2)を混入させることによりシリコンオキ
シナイトライド膜の組成を変化させることができる。
以下、本発明の実施例を図面を参照して具体的に説明
する。
する。
第1図は本発明の一実施例に係る赤外線センサの平面
構造を概略的に示すものである。この赤外線センサで
は、たとえば支持部となるシリコン基板11の中央部に空
洞部13が形成されるとともに、シリコン基板11の表面に
は、空洞部13の上面に幅100μm、長さ2mm、膜厚2μm
の2本の架橋部12a、12aを有するシリコンオキシナイト
ライド膜12が形成されている、架橋部12a、12aの中央部
上部にはそれぞれ赤外線感応膜14が形成されている。こ
の赤外線感応膜14は、たとえばアモルファスシリコン
(a−Si)や多結晶シリコンにより形成される。赤外線
感応膜14には架橋部12a、12aの両端部まで延在する配線
電極15が接続されている。この配線電極15はたとえばア
ルミニウム(Al)膜により形成されている。
構造を概略的に示すものである。この赤外線センサで
は、たとえば支持部となるシリコン基板11の中央部に空
洞部13が形成されるとともに、シリコン基板11の表面に
は、空洞部13の上面に幅100μm、長さ2mm、膜厚2μm
の2本の架橋部12a、12aを有するシリコンオキシナイト
ライド膜12が形成されている、架橋部12a、12aの中央部
上部にはそれぞれ赤外線感応膜14が形成されている。こ
の赤外線感応膜14は、たとえばアモルファスシリコン
(a−Si)や多結晶シリコンにより形成される。赤外線
感応膜14には架橋部12a、12aの両端部まで延在する配線
電極15が接続されている。この配線電極15はたとえばア
ルミニウム(Al)膜により形成されている。
この赤外線センサは、入射される赤外線の量(熱量)
に応じて赤外線感応部14の電気抵抗値が変化するもの
で、その抵抗値の変化に応じて配線電極15に流れる電流
値または電極増の電圧値を図示しない信号処理回路によ
り計測することにより、赤外線の量を検知することがで
きる。
に応じて赤外線感応部14の電気抵抗値が変化するもの
で、その抵抗値の変化に応じて配線電極15に流れる電流
値または電極増の電圧値を図示しない信号処理回路によ
り計測することにより、赤外線の量を検知することがで
きる。
本実施例の赤外線センサにおいては、架橋部12a、12a
が単層で応力バランスの良好なシリコンオキシナイトラ
イド膜12により形成されているため、シリコン基板11と
の増で熱膨張係数の差を実質的になくすことができる。
したがって安定した架橋構造となり、製造プロセスにお
いて破損のおそれがなくなる。
が単層で応力バランスの良好なシリコンオキシナイトラ
イド膜12により形成されているため、シリコン基板11と
の増で熱膨張係数の差を実質的になくすことができる。
したがって安定した架橋構造となり、製造プロセスにお
いて破損のおそれがなくなる。
第2図(a)〜(e)はこの赤外線センサの製造工程
を示すものである。なお、第2図(a)〜(e)は第1
図のI−I線に沿う断面構造を表している。まず、第1
図(a)に示すような面方位(110)のシリコン基板11
を用意した。次に、このシリコン基板11上にプラズマCV
D法により同図(b)に示すような膜厚2μmのシリコ
ンオキシナイトライド膜(SiOxNy)12を形成した。すな
わち、シリコン基板11を450℃に加熱し、成膜条件とし
て、圧力を0.45toor、高周波出力を400Wとし、反応ガス
として、モノシラン(SiH4)を15SCCM、窒素(N2)を20
3SCCM、笑気ガス(N2O)を32SCCM流し、シリコン基板11
上にシリコンオキシナイトライドを気相成長させた。
を示すものである。なお、第2図(a)〜(e)は第1
図のI−I線に沿う断面構造を表している。まず、第1
図(a)に示すような面方位(110)のシリコン基板11
を用意した。次に、このシリコン基板11上にプラズマCV
D法により同図(b)に示すような膜厚2μmのシリコ
ンオキシナイトライド膜(SiOxNy)12を形成した。すな
わち、シリコン基板11を450℃に加熱し、成膜条件とし
て、圧力を0.45toor、高周波出力を400Wとし、反応ガス
として、モノシラン(SiH4)を15SCCM、窒素(N2)を20
3SCCM、笑気ガス(N2O)を32SCCM流し、シリコン基板11
上にシリコンオキシナイトライドを気相成長させた。
このシリコンオキシナイトライド膜12をラザフォード
後方散乱分光法(RBS法)で分析した結果、その組成はS
iO1.20N0.677であった。
後方散乱分光法(RBS法)で分析した結果、その組成はS
iO1.20N0.677であった。
続いて、このシリコンオキシナイトライド膜12をパタ
ーンニングして第1図に平面構造を示したように架橋部
12a、12aのパターンを形成した。このパターンニングは
たとえば反応製イオンエッチング(RIE)により、下地
のシリコン基板11が露出するまで行った。このエッチン
グは、エッチングガスとして三ふっ化メタン(CHF3)と
酸素(O2)を用い、その流量をCHF3=47.5SCCM、O2=2.
5SCCMとし、エッチング時の圧力を0.075Torr、高周波出
力を150Wとし、エッチング時間を3時間とした。
ーンニングして第1図に平面構造を示したように架橋部
12a、12aのパターンを形成した。このパターンニングは
たとえば反応製イオンエッチング(RIE)により、下地
のシリコン基板11が露出するまで行った。このエッチン
グは、エッチングガスとして三ふっ化メタン(CHF3)と
酸素(O2)を用い、その流量をCHF3=47.5SCCM、O2=2.
5SCCMとし、エッチング時の圧力を0.075Torr、高周波出
力を150Wとし、エッチング時間を3時間とした。
続いて、架橋部12a、12aの各中央部に第2図(c)に
示すような赤外線感応膜14を形成した。すなわち、シリ
コンをターゲットとしてスパッタリングを行い、シリコ
ンオキシナイトライド12およびシリコン基板11上にアモ
ルファスシリコン(a−Si)膜を形成した。このスパッ
タリングは、ガス流量をアルゴン(Ar)=2SCCM、水素
(H2)=1SCCM、成膜圧力を3×10-3Torr、高周波圧力
を200Wとして10分間行った。
示すような赤外線感応膜14を形成した。すなわち、シリ
コンをターゲットとしてスパッタリングを行い、シリコ
ンオキシナイトライド12およびシリコン基板11上にアモ
ルファスシリコン(a−Si)膜を形成した。このスパッ
タリングは、ガス流量をアルゴン(Ar)=2SCCM、水素
(H2)=1SCCM、成膜圧力を3×10-3Torr、高周波圧力
を200Wとして10分間行った。
次に1100℃でアニール処理を行い、アモルファスシリ
コンの多結晶化を促進した。続いて、反応性イオンエッ
チングを行って多結晶シリコン膜のパターンニングを行
った。続いて、たとえば蒸着法によりシリコン基板11の
表面にアルミニウム膜を形成した後、パターンニングし
て同図(d)に示すような配線電極15を形成した。
コンの多結晶化を促進した。続いて、反応性イオンエッ
チングを行って多結晶シリコン膜のパターンニングを行
った。続いて、たとえば蒸着法によりシリコン基板11の
表面にアルミニウム膜を形成した後、パターンニングし
て同図(d)に示すような配線電極15を形成した。
最後に、架橋部12a、12aの下部のシリコン基板11を選
択的にエッチング除去して同図(e)に示すような空洞
部13を形成した。このエッチングはヒドラジン水溶液を
用いた異方性エッチングにより行った。なお、この異方
性エッチングは水酸化カリウム水溶液を用いて行うにし
てもよい。
択的にエッチング除去して同図(e)に示すような空洞
部13を形成した。このエッチングはヒドラジン水溶液を
用いた異方性エッチングにより行った。なお、この異方
性エッチングは水酸化カリウム水溶液を用いて行うにし
てもよい。
このような方法により架橋部12a、12aがシリコンオキ
シナイトライド膜12からなる赤外線センサを作製するこ
とができた。
シナイトライド膜12からなる赤外線センサを作製するこ
とができた。
第3図にこのシリコンオキシナイトライド膜12を形成
する際な、ガス流量比(N2/(N2+N2O))と架橋部形成
の歩留りとの関係を示す。その結果、流量比が0.865で
最も歩留りが高く、従来得られなかった程の効率(約75
%)を示した。なお、流量比が0.870以上では1100℃の
アニール処理後、シリコン基板11が曲がってしまった。
する際な、ガス流量比(N2/(N2+N2O))と架橋部形成
の歩留りとの関係を示す。その結果、流量比が0.865で
最も歩留りが高く、従来得られなかった程の効率(約75
%)を示した。なお、流量比が0.870以上では1100℃の
アニール処理後、シリコン基板11が曲がってしまった。
以上実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上
記実施例に限定するものではなく、その要旨を変更しな
い範囲で種々変更可能である。たとえば、上記実施例に
おいては架橋部12aを直線状として2点支持構造とした
が、さらに強度を向上させるために3点支持構造として
も良い。また上記実施例では架橋部12aをシリコン基板1
1の表面に沿って平らな形状としたが、これはたとえば
アーチ状とするようにしてもよい。
記実施例に限定するものではなく、その要旨を変更しな
い範囲で種々変更可能である。たとえば、上記実施例に
おいては架橋部12aを直線状として2点支持構造とした
が、さらに強度を向上させるために3点支持構造として
も良い。また上記実施例では架橋部12aをシリコン基板1
1の表面に沿って平らな形状としたが、これはたとえば
アーチ状とするようにしてもよい。
以上説明したように請求項1記載の赤外線センサによ
れば、架橋構造をシリコンオキシナイトライド膜により
形成するようにしたので、架橋部の応力バランスが向上
し、安定した構造を得ることができる。
れば、架橋構造をシリコンオキシナイトライド膜により
形成するようにしたので、架橋部の応力バランスが向上
し、安定した構造を得ることができる。
また、請求項2記載の赤外線センサによれば、シリコ
ンオキシナイトライド膜の組成を支持部の材料に応じて
設定するようにしたので、最適な膜組成を容易に得るこ
とができる。さらに、請求項3記載の赤外線センサによ
れば、十分な強度で良好な感度を得ることができる。
ンオキシナイトライド膜の組成を支持部の材料に応じて
設定するようにしたので、最適な膜組成を容易に得るこ
とができる。さらに、請求項3記載の赤外線センサによ
れば、十分な強度で良好な感度を得ることができる。
また、請求項4記載の赤外線センサの製造方法によれ
ば架橋構造をシリコンオキシナイトライド膜を用いて形
成するようにしたので、製造歩留りが著しく向上する。
さらに、請求項5記載の赤外線センサによれば、反応ガ
スの流量比を変えることによりシリコンオキシナイトラ
イド膜の組成を制御するようにしたので、最適な成膜条
件を得ることができ、より製造歩留りが向上する。また
請求項6記載の赤外線センサによれば、半導体基板とし
てシリコン基板を用いるようにしたので、シリコンオキ
シナイトライド膜との間で熱膨張係数の差を実質的にな
くすことができ、安定した架橋構造を実現できるととも
に、安価な赤外線センサを提供できる。
ば架橋構造をシリコンオキシナイトライド膜を用いて形
成するようにしたので、製造歩留りが著しく向上する。
さらに、請求項5記載の赤外線センサによれば、反応ガ
スの流量比を変えることによりシリコンオキシナイトラ
イド膜の組成を制御するようにしたので、最適な成膜条
件を得ることができ、より製造歩留りが向上する。また
請求項6記載の赤外線センサによれば、半導体基板とし
てシリコン基板を用いるようにしたので、シリコンオキ
シナイトライド膜との間で熱膨張係数の差を実質的にな
くすことができ、安定した架橋構造を実現できるととも
に、安価な赤外線センサを提供できる。
第1図は本発明の一実施例に係る赤外線センサの平面
図、第2図(a)〜(e)はそれぞれ第1図の赤外線セ
ンサの製造工程を示す縦断面図、第3図はガス流量比と
架橋部形成の歩留りとの関係を表す特性図である。 11……シリコン基板 12……シリコンオキシナイトライド膜 12a……架橋部 13……空洞部 14……赤外線感応膜 15……配線電極
図、第2図(a)〜(e)はそれぞれ第1図の赤外線セ
ンサの製造工程を示す縦断面図、第3図はガス流量比と
架橋部形成の歩留りとの関係を表す特性図である。 11……シリコン基板 12……シリコンオキシナイトライド膜 12a……架橋部 13……空洞部 14……赤外線感応膜 15……配線電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−185070(JP,A) 特開 平1−136035(JP,A) 特開 昭59−182517(JP,A) 特開 平2−170430(JP,A) 特開 昭57−94641(JP,A) 特開 昭63−243817(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 31/08 G01J 1/02 G01J 5/02
Claims (6)
- 【請求項1】半導体材料により形成された支持部と、 この支持部上に架橋形状に形成されたシリコンオキシナ
イトライド膜と、 このシリコンオキシナイトライド膜上に形成された赤外
線感応膜 とを備えたことを特徴とする赤外線センサ。 - 【請求項2】前記シリコンオキシナイトライド膜の組成
を前記支持部の材料に応じて設定してなる請求項1記載
の赤外線センサ。 - 【請求項3】前記シリコンオキシナイトライド膜の膜厚
を0.1〜50μmとしてなる請求項1または2記載の赤外
線センサ。 - 【請求項4】半導体基板上に反応ガスを流してシリコン
オキシナイトライド膜を形成する工程と、 前記シリコンオキシナイトライド膜のパターンニングを
行う工程と、 前記パターンニングされたシリコンオキシナイトライド
膜の下部の半導体基板を選択的に除去して空洞部を形成
し、シリコンオキシナイトライド膜からなる架橋部を形
成する工程 とを備えたことを特徴とする赤外線センサの製造方法。 - 【請求項5】前記反応ガス中のガス流量比を変化させる
ことにより、前記半導体基板の熱膨張率に応じてシリコ
ンオキシナイトライド膜の組成を変化させるようにした
請求項4記載の赤外線センサの製造方法。 - 【請求項6】前記半導体基板をシリコン基板としてなる
請求項4または5記載の赤外線センサの製造方法。
Priority Applications (9)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2287105A JP2946351B2 (ja) | 1990-10-26 | 1990-10-26 | 赤外線センサおよびその製造方法 |
AU75051/91A AU631734B2 (en) | 1990-04-18 | 1991-04-16 | Infrared ray sensor and method of manufacturing the same |
US07/686,439 US5118944A (en) | 1990-04-18 | 1991-04-17 | Infrared ray sensor and method of manufacturing the same |
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