JP2944732B2 - 締結の検査方法 - Google Patents

締結の検査方法

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JP2944732B2
JP2944732B2 JP24960790A JP24960790A JP2944732B2 JP 2944732 B2 JP2944732 B2 JP 2944732B2 JP 24960790 A JP24960790 A JP 24960790A JP 24960790 A JP24960790 A JP 24960790A JP 2944732 B2 JP2944732 B2 JP 2944732B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ボルトのような締結側ネジ部材をナットの
ような被締結側ネジ部材に締結する場合における締付け
状態の検査方法に関する。
(従来の技術) 周知のように、自動車等の車両の製造は、組立ライン
における流れ作業によって行われるが、これらの流れ作
業が省力化され、かつ能率的に精度よくなされるよう
に、近年ではロボット装置に代表されるように各種作業
に自動化が大幅に採用されている。
その場合、車体に足回り部品を組み付けるラインにお
いても、これら足回り部品をボルトやナットを用いて自
動的に組み付けることが要請されることになる。
これに対しては、たとえば特公昭60−14675号公報
に、モータの力でネジ締めを行うと共に、この締付け時
のトルクの大きさによってネジ締めが完全に行われたか
否かを判定する技術が開示されている。
このような技術を利用すれば、前記の組立ラインを搬
送される車体に予めボルトまたはナットを溶接しておく
ことにより、足回り部品組み付けラインにおいて足回り
部品を上記ボルトまたはナットに対し締結することによ
って、該組み付けを自動化することができる。
(発明が解決しようとする課題) ところで、上記の自動化において、たとえば車体側に
取り付けられているナット(またはボルト)に対するボ
ルト(またはナット)の正常かつ効率的な締結を考えた
場合、まずボルトの先端がナットに確実に噛み込まれる
ように締付け開始当初は低速でボルトを回転させ、一旦
噛み込みが生じたならば高速回転させて短時間にボルト
を着座させることが要件となる。したがって、そのため
の回転速度制御は第6図イに示すように、締付け開始か
ら上記噛み込み状態が生じる時点aまではボルトを低速
回転(S1)させ、噛み込み状態が生じたならば増速し
て、ボルトをb点から着座時点cまで一定速度で高速回
転(SS)させ、次に着座が得られるに伴い一旦ボルトの
回転を停止したのち、d点からe点にかけて低速回転さ
せ、最終締付け(増す締め)を行わせることが考えら
れ、この場合、上記噛み込み時点aの検出が重要とな
る。
ところで、第6図の速度制御を行うためのセンサとし
て、噛み込み時点aを検出するセンサと、着座時点cを
検出するセンサとを別々に備えることが考えられる。そ
の場合、着座検出センサが正常に働いているのに、噛み
込み検出を行うセンサが断線、ショートしたり、作動不
良を起こすと、正確な噛み込み時点aを検出できなくな
り、第6図イに示す正常な回転速度制御が行えない。
たとえば噛み込み時点aを検出できないとボルトを高
速締付けに移行させることができないから、第6図ロに
示すように低速締付け状態が継続され、締付けサイクル
時間tSを過ぎても締付けが完了せず、この場合は明らか
に締結不良(締結力不足)となる。さらに、いまだ安定
した噛み込みが発生していないのに、締付け開始と同時
に噛み込み信号が得られるような誤動作があると、第6
図ハに示すように直ちに高速締付けに移行するため、噛
み込み部分に焼き付きその他の異常が発生する虞れがあ
る。
そこで本発明は、安定した噛み込み状態が得られた時
点から着座に向けて締付け速度を制御することができる
締結の検査方法の提供を課題とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記の課題に対処すべく次のように構成した
ことを特徴とする。
すなわち、本願の請求項1に係る発明(以下、第1発
明という)は、締結側ネジ部材のネジ山の被締結側ネジ
部材への噛み込みを検出する噛み込み検出手段を用い、
締結側ネジ部材の締付け開始後、該検出手段により上記
噛み込みが検出された時点で高速締付けに移行する締結
方法における締結状態の検査方法に関するものであっ
て、上記締結側ネジ部材の締付け開始時点から該締結側
ネジ部材のネジ山が被締結側ネジ部材に噛み込まれるま
での時間を設定する一方、上記締付け開始時点からの経
過時間を計測し、この経過時間が上記設定時間に到達す
るまでに上記噛み込みが検出されたときには、この設定
時間に到達した時点で噛み込み完了と判定して高速締付
けに移行することを特徴とする。
また、請求項2に係る発明(以下、第2発明という)
は、上記第1発明と同様に、締結側ネジ部材のネジ山の
被締結側ネジ部材への噛み込みを検出する噛み込み検出
手段を用い、締結側ネジ部材の締付け開始後、該検出手
段により上記噛み込みが検出された時点で高速締付けに
移行する締結方法における締結状態の検査方法に関する
ものであって、上記締結側ネジ部材の締付け開始時点か
ら該締結側ネジ部材のネジ山が被締結側ネジ部材に噛み
込まれるまでの時間を設定する一方、上記締付け開始時
点からの経過時間を計測し、この経過時間が上記設定時
間に到達しても上記噛み込みが検出されなかったときに
は、この設定時間に到達した時点で噛み込み完了と判定
して高速締付けに移行することを特徴とする。
さらに、請求項3に係る発明(以下、第3発明とい
う)は、上記第1、第2発明と同様に、締結側ネジ部材
のネジ山の被締結側ネジ部材への噛み込みを検出する噛
み込み検出手段を用い、締結側ネジ部材の締付け開始
後、該検出手段により上記噛み込みが検出された時点で
高速締付けに移行する締結方法における締結状態の検査
方法に関するものであって、上記締結側ネジ部材の締付
け開始時点から該締結側ネジ部材のネジ山が被締結側ネ
ジ部材に噛み込まれるまでの時間を所定の時間幅を設け
て設定する一方、上記締付け開始時点からの経過時間を
計測し、この経過時間が上記設定時間幅にある間に上記
噛み込みが検出されたときは、その噛み込み検出時点か
ら高速締付けに移行し、経過時間が上記設定時間幅に到
達するまでに噛み込みが検出されたときは、その設定時
間幅に到達した時点から高速締付けに移行し、また経過
時間が上記設定時間幅を経過しても噛み込みが検出され
なかったときは、その設定時間幅の経過時点から高速締
付けに移行することを特徴とする。
そして、請求項4に係る発明(以下、第4発明とい
う)は、上記第1発明〜第3発明のいずれかにおいて、
締結側ネジ部材の締付け開始時点から着座するまでの経
過時間を計測し、その時間が予め設定された時間に到達
するまでに締結側ネジ部材の着座が検出されなかったと
きに、着座不良を判定することを特徴とする。
(作用) 上記の第1発明によれば、締結側ネジ部材のネジ山の
被締結側ネジ部材への噛み込みを検出する噛み込み検出
手段を用い、締結側ネジ部材の締付け開始後、該検出手
段により上記噛み込みが検出されたときに高速締付けに
移行する締結方法において、締結側ネジ部材の締付け開
始時点からの経過時間が予め設定した時間に到達するま
でに上記噛み込みが検出された場合に、この設定時間が
経過した時点から高速締付けに移行することになり、し
たがって、いまだ噛み込みが行われていない締付け開始
直後等の早すぎる時点からの高速締付けが回避されるこ
とになる。
また、第2発明によれば、締結側ネジ部材の締付け開
始時点からの経過時間が設定時間に到達するまでに噛み
込みが検出されなかった場合に、この設定時間が経過し
た時点から高速締付けに移行することになり、したがっ
て、実際には噛み込みが行われているのに高速締付けに
に移行しないといった事態が回避されることになる。
さらに、第3発明によれば、締結側ネジ部材の締付け
開始時点から該締結側ネジ部材のネジ山が被締結側ネジ
部材に噛み込まれるまでの時間として所定の時間幅が設
定され、締付け開始時点からの経過時間がこの設定時間
幅にある間に上記噛み込みが検出されたときには、その
噛み込み時点から高速締付けに移行するので、この移行
が最適な時期に行われることになると共に、経過時間が
上記設定時間幅に到達するまでに噛み込みが検出された
ときには、その設定時間幅に到達した時点から高速締付
けに移行するので、上記第1発明と同様に、いまだ噛み
込みが行われていない締付け開始直後等の早すぎる時点
から高速締付けに移行することが回避される。また、経
過時間が上記設定時間幅を経過した時点で噛み込みが検
出されなかったときは、その設定時間幅の経過時点から
高速締付けに移行するので、上記第2発明と同様に、実
際には噛み込みが行われているのに高速締付けに移行し
ないといった事態が回避されることになる。
そして、第4発明によれば、締結側ネジ部材の締付け
開始時点から着座するまでの経過時間が予め設定された
時間に到達するまでに締結側ネジ部材の着座が検出され
ないときに着座不良が判定されるので、その時点で締付
けを停止することにより、例えば空回り状態がいたずら
に継続するなどの事態が防止されることになる。
(実 施 例) 次に、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
第1図は、ワーク1(たとえば自動車における床パネ
ル)に溶接2によって固着されているナット3に対し
て、軸部5aにワッシャ6を嵌めたボルト5を、ワーク1
に開設されているボルト通し穴4に下から通して締結す
る場合の実施例を示す。
この締結のため、モータ7の回転力によって回転され
るボルトホルダ8を有したボルト締付け装置9が設けら
れる。この装置9においては、ボルトホルダ8の頂部に
六角穴によるボルト嵌着部8aが形成され、上記の締結に
先立って該ボルト嵌着部8aにボルト5がそのボルト頭部
5bを嵌合させた倒立姿勢で装填される。このボルトホル
ダ8に対するボルト5の装填は、ボルト締付け装置9が
上記のワーク1に対して下降している状態で、図示しな
い自動装填手段によって行われる。
また、ボルト締付け装置9はロボット装置に取り付け
られて、昇降ならびに旋回等の所定の運動が行えるよう
になされている。しかし、このロボット装置は上記自動
装填手段と共に本発明の要旨とは直接関係がないので、
その詳細な説明は省略する。
さらに、ボルト締付け装置9は、ボルトホルダ8を回
転自在に保持する固定部材10にボルト締め時の締付けト
ルクTを検出するトルクセンサ11が取り付けられ、該ト
ルクセンサ11によって検出した締付けトルクTがコント
ローラ12に入力されるように構成されている。
このコントローラ12ではトルクセンサ11で検出される
締付けトルクTを用いてモータ7に対して第2図に示す
回転速度制御を施す。この回転速度制御は第6図の説明
のところで述べたものと同じであって、ボルトホルダ8
に前述のようにボルト5が装填された状態で、ボルト締
付け装置9が上昇し、かつ第1図のようにボルト先端を
ボルト通し穴4を通してナット3に対応させると、この
対応状態からモータ7を低速回転させてボルト5をナッ
ト3にねじこんでいく。そしてねじこみによりボルト5
の最初のネジ山が1山、ナット3に噛み込まれると、こ
の1山締付け時点(第2図のa点。以下、噛み込み時点
と称す)から回転速度を上げ、ワッシャ6がワーク1に
着座するまでの間(第2図のb点からc点までの間)、
一定の速度で高速回転させ、次にワッシャ6が着座した
時点cで一旦モータ7を停止させたのち、再びd点から
e点までの短時間、低速回転による最終締付け(増す締
め)を施す。
この回転速度制御のため、ボルト5はナット3に噛み
込まれるまでは比較的ゆっくり回転するから、該噛み込
みが確実になると共に、噛み込まれたのちは高速で締め
付けられて該締付け時間の短縮が図られ、また着座から
は再び低速による最終締付けが行われて過剰な締付けが
防止されることになる。
また、上記の記載から明らかなように、コントローラ
12は締付けトルクTを利用してボルト5の噛み込み時点
aと着座時点cとを検出するものであって、噛み込み検
出は、トルクセンサ11が検出する締付けトルクTが予め
設定された1山締付け状態におけるトルクT1(第3図に
示す)に達することで行い、同様に着座検出は締付けト
ルクTが着座トルクTS(第3図に示す)に達することで
行う。
さらにコントロール12には、締付け開始と共に起動さ
れる設定タイマ13が設けられる。この設定タイマ13は締
付け開始から着座までの時間を設定するものである。す
なわち前記のようにモータ7に対して回転速度制御を加
えるならば、正常な締結がなされる際の締付け開始から
着座までの時間の近似値を算出できる。したがって、こ
の近似値に着座時点の時間のバラツキX(着座時間のバ
ラツキを明確に表すため、第3図ではバラツキの範囲を
誇張して図示している)を加味すれば、これ以上の時間
を経過すれば明らかな空回り状態と判定できる基準とな
る着座時間tDを設定できる。上記の設定タイマ13はこの
着座時間tDを設定する。なお、この設定着座時間tDが締
付けサイクル時間tSよりも大幅に短いことは、上記回転
速度制御の点から明らかである。
そして、上記コントローラ12は設定タイマ13によって
設定された着座時間tDと着座時点cとの関係から、締付
け動作時の空回りを判定するように構成されている。
ところで、第1図のボルト締付け装置9では1つのト
ルクセンサ11を用いて第2図のイに示す回転制御におけ
る噛み込み時点aと着座時点cとを検出するようにして
いるが、これらの時点a、cをそれぞれ別々のトルクセ
ンサ(またはトルクセンサに代わる他の検出センサ)に
よって検出することがなされる場合が考えられる。そし
て、その場合、冒頭で述べたように噛み込み検出用のセ
ンサ(以下、第1図に鎖線で示すトルクセンサ16とす
る)が作動不良を起こすと、締結不良、焼き付き等の原
因となる。
これに対しては、コントローラ12に2つのディレータ
イマ171と172(いずれも第1図に鎖線によって示す)を
設けることによって対処できる。
すなわち、第2図イにおける回転速度制御が施された
ときに、正常に締付けがなされたならば、ボルト5のネ
ジ山が1山、ナット3に噛み込まれる時点aが、締付け
開始から時間taとなるとするときにおいて、第1のディ
レータイマ171が締付け開始と共に起動されて、上記ta
よりもΔt時間早い時点ta1でタイムアップし、第2の
ディレータイマ172が同じく締付け開始と共に起動さ
れ、上記taからΔt時間遅れた時点ta2でタイムアップ
するようにセットされる。
また、コントローラ12は、たとえトルクセンサ16が1
山締付けトルクT1を検出しても、それが第1のディレー
タイマ171がタイムアップする前であれば、モータ7に
対する速度制御(着座にむけての高速締付けへの移行制
御)をta1時間まで遅延させる。さらに第2のディレー
タイマ172がタイムアップするまで噛み込み状態が検出
されないならば、該タイマ172がタイムアップした時点t
a2から強制的に高速締付けに移行させる。
このような制御動作を第4図のフローチャートを用い
て説明する。
ステップS21で制御系の各種数値がクリアされた状態
から、ステップS22でコントローラ12は第2図イに示す
回転速度制御をモータ7に施し、まずボルト5の低速締
付けを開始させる。これに伴いステップS23,S24では該
締付け開始から第1および第2のディレータイマ171,17
2が起動される。
そして、ステップS25において、まず第1のディレー
タイマ171が時間ta1でタイムアップすると、締付けトル
クTが噛み込みトルクT1に到達したか否かをステップS
26で求めて、噛み込み状態が検出されたときはステップ
S27の高速締付けに移行して動作を終了する。
しかし、コントローラ12は第1のディレータイマ171
がタイムアップしたのちしか高速締付けに移行しないよ
うにしているから、トルクセンサ16の作動不良によって
締付け開始と同時に、噛み込みが発生していないにもか
かわらず噛み込みトルクT1が検出されても直ちに高速締
付けに移行させず、第2図ハに示すように時間ta1が経
過し、第1ディレータイマ171がタイムアップした時点
で高速締付けに移行させる。したがって、この場合の回
転速度制御は若干のタイムラグΔtがあっても第2図イ
とほとんど変わらない制御となって、噛み込みトルクT1
が検出された早い時点からの高速締付けがなくなり、焼
き付き等の噛み込み不良が発生しなくなる。
また、ステップS26において噛み込が検出されないま
ま、ステップS28で第2のディレータイマ172がタイムア
ップすると、コントローラ12は該タイムアップした時点
ta2で噛み込み検出信号を、締付けトルクTが噛み込み
トルクT1に至ってないにもかかわらずステップS29で出
力し、ステップS27の高速締付けに移行させる。
このように時間ta2で締付けトルクTが噛み込みを検
出していないのに高速締付けに移行させるので、トルク
センサ16の作動不良によって実際に噛み込みがなされて
いるにもかかわらず締付けトルクTが噛み込みトルクT1
まで上昇しないときも、高速締付けに移行させることが
できて、その場合の回転制御は第2図のロに示すよう
に、若干のタイムラグΔtがあっても第2図イとほとん
ど変わらない制御となって、噛み込み時点aを過ぎても
低速締付けに終始することによる締結不良(締結力不
足)が発生しなくなる。
このように、タイムアップ時間の異なる2つのディレ
ータイマ171,172を使用することによって、噛み込み検
出用のトルクセンサ16の作動不良に基づく締結不良を防
止できる。
なお、この噛み込み検出用トルクセンサ16の作動不良
に対処する制御方法は空回り検出制御と組み合わせて構
成することもできる。その場合のフローチャートを第5
図に示す。
このフローチャートにおいて、第1タイマは第1図に
示す設定タイマ13に相当し、締付け開始から着座時点c
まで時間を設定する。第2タイマは第1図の第1ディレ
ータイマ171に相当し、かつ第3タイマは同じく第2デ
ィレータイマ172に相当する。
第5図において、ステップS31からS35で締付け開始と
共に上記の各タイマ13,171,172が起動され、ステップS
36からS39において第2タイマ171がタイムアップした時
点ta1から噛み込みの有無が求められ、かつ噛み込み検
出がなされたとき、あるいは第3タイマ172がタイムア
ップしても噛み込みが検出されないときは時間ta2で高
速締付けに移行する。
そして、ステップS40からS44で、第1タイマ13で設定
された時間TDと着座検出時点との関係から空回り状態が
検出されることになる。
つまり、ステップS40で、検出された締付けトルクT
が着座トルクTSと比較され、上記第1タイマ13がタイム
アップする前(つまり締付け開始からの時間が第3図に
示す設定着座時間TDを経過する前)に締付けトルクTが
着座トルクTSに到達すると、ステップS41で最終締付け
が行われる。これに対し、上記第1タイマ13がタイムア
ップするまでの間に締付けトルクTが着座トルクTSを超
えないとき、すなわち締付けトルクTが第3図中の破線
のように上昇しないまま時間が経過したときは、今回の
締付けが何らかの理由により空回り状態で行われている
として、コントローラ12はステップS42からステップS43
に移行して空回り検出信号を例えば表示手段14その他に
出力し、もしくは空回りの発生を記録させると共に、ス
テップS44でモータ7を停止させ、それ以上の締め付け
を停止する。
このようにして締め付けが空回り状態でなされたか否
かが自動的に判定されることになるのであるが、その場
合に、正常な締付け状態ではボルト5がナット3に着座
するであろう着座時間TDを設定して、この設定着座時間
TDまでに着座トルクTSが得られない場合に空回り発生と
判定するから、従来のように締付けサイクル時間tSの終
了まで待つことなく上記判定が行えることになり、該判
定のための無駄時間を大幅に短縮できることになる。
なお、以上の実施例は、ワーク1に固着されているナ
ット3にボルト5をねじこんでいるが、その反対に固着
されたボルトにナットを締結する場合も本発明が適用で
きることは勿論である。さらに実施例は、ボルト5の噛
み込みをネジの1山噛み込み時に検出するようにしてい
るが、特にこれに限定されるものでない。たとえば第1
図におけるボルトホルダー8の噛み込に伴う移動量を検
出するセンサによって行うこともできる。
(発明の効果) 以上の記載によって明らかなように、本願の第1発明
によれば、締結側ネジ部材のネジ山の被締結側ネジ部材
への噛み込みを検出する噛み込み検出手段を用い、締結
側ネジ部材の締付け開始後、該検出手段により上記噛み
込みが検出されたときに高速締付けに移行する締結方法
において、締結側ネジ部材の締付け開始時点からの経過
時間が予め設定した時間に到達するまでに上記噛み込み
が検出された場合に、この設定時間が経過した時点から
高速締付けに移行することになり、したがって、例えば
トルクセンサ等の噛み込み検出手段の誤動作等によって
実際に噛み込みが行われる前に噛み込みが検出されたと
きでも、実際に噛み込みが行われてから高速締め付けに
移行することになって、噛み込み前に高速締付けに移行
することによる不具合が回避される。
また、第2発明によれば、締結側ネジ部材の締付け開
始時点からの経過時間が設定時間に到達するまでに噛み
込みが検出されなかった場合に、この設定時間が経過し
た時点から高速締付けに移行することになり、したがっ
て、実際には噛み込みが行われているのに高速締付けに
移行しないといった事態が回避される。
さらに、第3発明によれば、締結側ネジ部材の締付け
開始時点から該締結側ネジ部材のネジ山が被締結側ネジ
部材に噛み込まれるまでの時間として所定の時間幅が設
定され、締付け開始時点からの経過時間がこの設定時間
幅にある間に上記噛み込みが検出されたときには、その
噛み込み時点から高速締付けに移行するので、この移行
が最適な時期に行われることになると共に、経過時間が
上記設定時間幅に到達するまでに噛み込みが検出された
ときには、その設定時間幅に到達した時点から高速締付
けに移行するので、上記第1発明と同様に、実際に噛み
込みが行われる前の早すぎる時点から高速締付けに移行
することが回避される。また、経過時間が上記設定時間
幅を経過した時点で噛み込みが検出されなかったとき
は、その設定時間幅の経過時点から高速締付けに移行す
るので、上記第2発明と同様に、実際には噛み込みが行
われているのに高速締付けに移行しないといった事態が
回避されることになる。
そして、第4発明によれば、締結側ネジ部材の締付け
開始時点から着座するまでの経過時間が予め設定された
時間に到達するまでに締結側ネジ部材の着座が検出され
ないときに着座不良が判定されるので、その時点で締付
けを停止することにより、例えば空回り状態がいたずら
に継続するなどの事態が防止されることになる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明にかかる締結の検査方法の実施例を示すも
ので、第1図は上記方法を具現する構成図、第2図イ、
ロ、ハは締付け時の正常な回転速度制御状態(イ)、噛
み込みの非検出に対して補正をかけた回転速度制御状態
(ロ)、噛み込みの早期検出に対して補正をかけた回転
制御状態を表すグラフ、第3図は空回り検出動作を説明
するためのグラフ、第4図は噛み込み検出不良による高
速締付け移行動作を説明するフローチャート、第5図は
第4図の制御機能と空回り検出機能とを備えた場合のフ
ローチャートである。 第6図イ、ロ、ハは先行技術のグラフであって、締付け
の正常な回転速度制御状態(イ)、噛み込み非検出時の
回転速度制御状態(ロ)、噛み込み早期検出時の回転速
度制御状態(ハ)をそれぞれ表すグラフである。 3……被締結側ネジ部材(ナット)、5……締結側ネジ
部材(ボルト)、11,16……トルクセンサ、12……コン
トローラ、13,171,172……タイマ、15……回転角セン
サ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23P 19/06 B23P 19/00 303

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】締結側ネジ部材のネジ山の被締結側ネジ部
    材への噛み込みを検出する噛み込み検出手段を用い、締
    結側ネジ部材の締付け開始後、該検出手段により上記噛
    み込みが検出された時点で高速締付けに移行する締結方
    法における締結状態の検査方法であって、上記締結側ネ
    ジ部材の締付け開始時点から該締結側ネジ部材のネジ山
    が被締結側ネジ部材に噛み込まれるまでの時間を設定す
    る一方、上記締付け開始時点からの経過時間を計測し、
    この経過時間が上記設定時間に到達するまでに上記噛み
    込みが検出されたときには、この設定時間に到達した時
    点で噛み込み完了と判定して高速締付けに移行すること
    を特徴とする締結の検査方法。
  2. 【請求項2】締結側ネジ部材のネジ山の被締結側ネジ部
    材への噛み込みを検出する噛み込み検出手段を用い、締
    結側ネジ部材の締付け開始後、該検出手段により上記噛
    み込みが検出された時点で高速締付けに移行する締結方
    法における締結状態の検査方法であって、上記締結側ネ
    ジ部材の締付け開始時点から該締結側ネジ部材のネジ山
    が被締結側ネジ部材に噛み込まれるまでの時間を設定す
    る一方、上記締付け開始時点からの経過時間を計測し、
    この経過時間が上記設定時間に到達しても上記噛み込み
    が検出されなかったときには、この設定時間に到達した
    時点で噛み込み完了と判定して高速締付けに移行するこ
    とを特徴とする締結の検査方法。
  3. 【請求項3】締結側ネジ部材のネジ山の被締結側ネジ部
    材への噛み込みを検出する噛み込み検出手段を用い、締
    結側ネジ部材の締付け開始後、該検出手段により上記噛
    み込みが検出された時点で高速締付けに移行する締結方
    法における締結状態の検査方法であって、上記締結側ネ
    ジ部材の締付け開始時点から該締結側ネジ部材のネジ山
    が被締結側ネジ部材に噛み込まれるまでの時間を所定の
    時間幅を設けて設定する一方、上記締付け開始時点から
    の経過時間を計測し、この経過時間が上記設定時間幅に
    ある間に上記噛み込みが検出されたときは、その噛み込
    み検出時点から高速締付けに移行し、経過時間が上記設
    定時間幅に到達するまでに噛み込みが検出されたとき
    は、その設定時間幅に到達した時点から高速締付けに移
    行し、また経過時間が上記設定時間幅を経過しても噛み
    込みが検出されなかったときは、その設定時間幅の経過
    時点から高速締付けに移行することを特徴とする締結の
    検査方法。
  4. 【請求項4】締結側ネジ部材の締付け開始時点から着座
    するまでの経過時間を計測し、その時間が予め設定され
    た時間に到達するまでに締結側ネジ部材の着座が検出さ
    れなかったときに、着座不良を判定することを特徴とす
    る請求項1から請求項3のいずれかに記載の締結の検査
    方法。
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