JP2942512B2 - 自転車用盗難防止装置、内装変速装置及び変速システム - Google Patents

自転車用盗難防止装置、内装変速装置及び変速システム

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JP2942512B2
JP2942512B2 JP9056623A JP5662397A JP2942512B2 JP 2942512 B2 JP2942512 B2 JP 2942512B2 JP 9056623 A JP9056623 A JP 9056623A JP 5662397 A JP5662397 A JP 5662397A JP 2942512 B2 JP2942512 B2 JP 2942512B2
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gear
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信幸 松尾
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行中に相対回転
する自転車の走行部品に装着される自転車用盗難防止装
置、入力体からの動力を選択された所定の変速比で変速
して出力体に伝達する自転車用内装変速装置、及びそれ
を用いた自転車用変速システムに関する。
【0002】
【従来の技術】自転車、特にシティサイクルと呼ばれる
軽快車は、安価で気軽に乗れるため、通勤や通学に広く
使用されている。この種の軽快車では、平地を高速で走
行したり上り坂を少ない労力で上るために、内装変速装
置が取り付けられたものもある。この内装変速装置は遊
星歯車機構を用いたものが一般的であり、車輪のハブ内
にコンパクトに収められている。
【0003】このような軽快車では、悪気がなくてもつ
いつい「チョット拝借」といった盗難が駅前駐輪場等で
頻繁に生じている。とくに、内装変速装置を装着した自
転車は目立つため、このような盗難に合いやすい。この
ような盗難を防止するために、従来、箱形錠や馬蹄錠等
の自転車用錠をフロントフォーク又はバックフォークに
取り付ることで車輪をロックしている。しかし、自転車
用錠は構造が簡単であるため、簡単に解錠したり取り外
すことができる。そこで、フロントフォークとバックフ
ォークとに2重に自転車錠を取り付けることも行われて
いる。たとえば、フロントフォークには箱形錠を取り付
け、バックフォークには馬蹄錠やチェーン錠を取り付け
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】自転車錠を2重に取り
付けると、錠をあけたり外したりすることが煩わしいた
め、一つの場合よりも盗難に合う確率は少なくなる。し
かし、自転車錠を2重に取り付けると錠の施錠・解錠が
煩わしい。特に、急ぎの場合、2つの錠をかけることは
面倒である。また、2つの錠をかけても、それらをあけ
たり外したりすれば、自転車はペダルを踏んでこげるた
め、盗難に合うこともある。
【0005】本発明の課題は、自転車の盗難を可及的に
減少させることにある。本発明の別の課題は、自転車を
無理に走行させようとしても走行しにくくすることにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】発明1に係る自転車用盗
難防止装置は、走行中に相対回転する自転車の走行部品
に装着される装置であって、発音手段と、第1切換手段
とを備えている。発音手段は、発音可能状態と発音不能
状態との2つの状態に切換可能であり、発音可能状態で
走行部品が相対回転すると発音する。第1切換手段は、
発音手段を発音可能状態と発音不能状態とに切り換える
ための手段である。ここで、自転車の走行部品とは、J
IS D 9101に分類される駆動装置、走行装置、
チェンジギア装置及び制動装置等に使用される部品を含
んでいる。
【0007】この盗難防止装置では、たとえば自転車の
所有車が自転車に乗って走行するときには第1切換手段
により発音手段を発音不能状態にする。すると所有者が
走行するときには発音せず、通常の走行を行える。そし
て、駐輪するときには発音手段を発音可能状態にしてお
く。すると、そのことを知らない他人が窃盗等の目的で
自転車に乗って走行すると走行部品が相対回転し、発音
手段が発音する。このため、他人が自転車に乗りづらく
なるとともに第三者に所有者以外の他人が自転車に乗っ
ていることを報知できる。したがって、自転車を走行さ
せて窃盗を行うことが困難になり、自転車の盗難を可及
的に減少させることができる。
【0008】発明2に係る自転車用盗難防止装置は、走
行中に相対回転する自転車の走行部品に装着される装置
であって、回転規制手段と、第2切換手段とを備えてい
る。回転規制手段は、走行部品の回転を規制する回転規
制状態と走行部品の自由回転を許容する回転許容状態と
に切換可能である。第2切換手段は、回転規制手段を回
転規制状態と回転許容状態とに切り換えるための手段で
ある。
【0009】この盗難防止装置では、たとえば自転車の
所有車が自転車に乗って走行するときには第2切換手段
により回転規制手段を回転許容状態にする。すると所有
者が走行するときには走行部品の回転が規制されず、通
常の走行を行える。そして、駐輪するときには回転規制
手段を回転規制状態にしておく。すると、そのことを知
らない他人が窃盗等の目的で自転車に乗って走行しよう
とすると走行部品の回転が規制され、自転車を無理に走
行させようとしても走行しにくくなる。このため、他人
が自転車に乗りづらくなり、自転車を走行させて窃盗を
行うことが困難になり、自転車の盗難を可及的に減少さ
せることができる。なお、ここで回転規制状態とは、走
行部品の回転の完全なロック状態だけでなく回転はする
が抵抗により回転しにくくなっている状態も含む。
【0010】発明3に係る自転車用盗難防止装置は、走
行中に相対回転する自転車の走行部品に装着される装置
であって、発音手段と、回転規制手段と、第3切換手段
とを備えている。発音手段は、発音可能状態と発音不能
状態との2つの状態に切換可能であり、発音可能状態で
走行部品が相対回転すると発音する。回転規制手段は、
走行部品の回転を規制する回転規制状態と走行部品の自
由回転を許容する回転許容状態とに切換可能である。第
3切換手段は、発音手段を発音可能状態と発音不能状態
とに切り換えるとともに、回転規制手段を回転規制状態
と回転許容状態とに切り換えるための手段である。
【0011】この盗難防止装置では、たとえば自転車の
所有車が自転車に乗って走行するときには第3切換手段
により発音手段を発音不能状態にし、回転規制手段を回
転許容状態にする。すると所有者が走行するときには発
音せず、かつ走行部品の回転が規制されず、通常の走行
を行える。そして、駐輪するときには発音手段を発音可
能状態にしておくとともに回転規制手段を回転規制状態
にしておく。すると、そのことを知らない他人が窃盗等
の目的で自転車に乗って走行しようとすると走行部品の
回転が規制され、自転車を無理に走行させようとしても
走行しにくくなる。しかも走行部品が相対回転すると発
音手段が発音する。このため、第3切換手段で状態を切
り換えるだけで他人が自転車に乗って走行することが困
難になるとともに、第三者に所有者以外の他人が自転車
に乗っていることを報知できる。したがって、自転車を
走行させて窃盗を行うことがより困難になり、自転車の
盗難を可及的により減少させることができる。
【0012】発明4に係る自転車用盗難防止装置は、発
明1から3のいずれかに記載の装置において、走行部品
は、自転車の車輪を構成するハブである。この場合に
は、ハブの内部に発音手段及び/又は回転規制手段を装
着することで、外観からは、それらの手段が装着されて
いることを判断しにくくなり、装着されていることを知
らない他人による自転車の盗難をより防止することがで
きる。
【0013】発明5に係る自転車用盗難防止装置は、発
明4に記載の装置において、ハブは、自転車の後輪を構
成する内装変速装置付のハブである。この場合には、盗
難に合いやすい内装変速装置付自転車の盗難を防止する
ことができる。発明6に係る自転車用盗難防止装置は、
発明2から5のいずれかに記載の装置において、回転規
制手段は、回転規制状態では摩擦により走行部品の回転
を規制する。この場合には、摩擦により回転規制してい
るので、走行中に誤って回転規制状態に切り換えられて
も、回転がロックされにくくなる。
【0014】発明7に係る自転車用盗難防止装置は、発
明4から6のいずれかに記載の装置において、第1〜第
3切換手段は、自転車の車体に固定されるハブ軸に回転
自在に支持されたスリーブを有し、回転規制手段は、移
動部材と付勢部材と制動部材と圧接手段とを有し、発音
手段は、制動部材と移動部材との相対回転により発音す
る。移動部材は、ハブ軸に軸方向移動可能かつ回転不能
に連結され、スリーブの回転により軸方向の一方に移動
する。付勢部材は、移動部材を軸方向の他方に付勢す
る。制動部材は、移動部材に相対回転自在に支持され、
かつ移動部材の軸方向の一方または他方への移動により
ハブの外殻部に少なくとも一方向に回転不能に係合す
る。圧接手段は、制動部材を移動部材に圧接させて両者
の相対回転を規制する。
【0015】この場合には、スリーブを回転させて回転
規制手段の移動部材を付勢部材の付勢力に抗して軸方向
の一方または付勢部材により他方に移動させると、制動
部材がハブの外殻部に少なくとも一方向に回転不能に係
合する。この状態では、圧接手段により制動部材が移動
部材に圧接され、かつ移動部材はハブ軸に回転不能に連
結されているので、ハブの外殻部の回転が圧接手段の圧
接力に応じて規制され、ハブが回転規制状態になる。こ
の回転規制状態において圧接力を超えて外殻部を回転さ
せると移動部材と制動部材とが相対回転し発音する。ま
た、スリーブを回転させて移動部材を付勢部材の付勢力
により他方向に移動させて制動部材を外殻部から離脱さ
せるとハブが回転許容状態になる。ここでは、発音と回
転規制とを同一の部材で実現できるので、構成が簡素に
なる。
【0016】発明8に係る自転車用盗難防止装置は、発
明7に記載の装置において、圧接手段の圧接力を調整す
るための圧接力調整手段をさらに備える。この場合に
は、圧接力を調整することで、回転規制状態を任意の圧
接状態に調整できる。発明9に係る自転車用盗難防止装
置は、発明1から3のいずれかに記載の装置において、
走行部品は、自転車のハンガー部に装着される内装変速
装置付のクランク部である。この場合には、ハンガー部
に内装変速装置が装着された自転車の盗難を防止でき
る。
【0017】発明10に係る自転車用内装変速装置は、
入力体からの動力を選択された所定の変速比で変速して
出力体に伝達する装置であって、ハブ軸と、駆動体と、
従動体と、遊星歯車機構と、変速手段と、ロック手段
と、動作手段とを備えている。ハブ軸は、自転車用フレ
ームに固定可能な軸である。駆動体は、ハブ軸に回転自
在に支持され入力体に連結可能なものである。従動体
は、内部に収容空間を有するとともにハブ軸に回転自在
に支持され、出力体に連結可能な筒状のものである。遊
星歯車機構は、従動体の収容空間内に配置され、複数の
動力伝達経路を有し、駆動体からの動力を複数の動力伝
達経路のうち選択された一つの経路を介して従動体に伝
達する。変速手段は、遊星歯車機構での動力伝達経路を
切り換えて変速するためのものである。ロック手段は、
駆動体と従動体との間の動力伝達経路における従動体へ
の動力の伝達を不能にするためのものである。動作手段
は、変速手段の変速動作とロック手段のロック動作とを
行うためのものである。
【0018】この変速装置では、入力体からの動力は駆
動体に伝達され、さらに駆動体から従動体に伝達され
る。このとき、動作手段により変速手段が動作すると遊
星歯車機構の複数の動力伝達経路がそのうちの一つに切
り換えられ変速される。一方、動作手段によりロック手
段がロック動作すると、入力体から駆動体に動力が伝達
されてもそれが従動体に伝達されない。このため、たと
えばペダルを踏んでも車輪を駆動できない。したがっ
て、盗難にあってもそれに乗ってペダルを踏んでも自転
車を動かすことができないので、盗んでも自転車を利用
できないことになり、内装変速装置が装着された自転車
の盗難を可及的に減少させることができる。
【0019】発明11に係る自転車用内装変速装置は、
発明10に記載の装置において、駆動体と従動体との間
の動力伝達経路の途中に配置され、自転車の進行方向に
のみ前記駆動体からの動力を従動体に伝達するための1
又は複数の一方向クラッチをさらに備える。この場合に
は、ペダルを進行方向に向けて踏むと、駆動体から従動
体に動力が伝達されるが、ペダルを逆転させたりペダル
を踏むのを止めると動力は伝達されない。このため、常
にペダルを踏む必要がなくなる。
【0020】発明12に係る自転車用内装変速装置は、
発明10又は11に記載の装置において、遊星歯車機構
は、ハブ軸と同芯に配置された複数の太陽歯車と、駆動
体と一体で形成された枠体と、枠体に回転自在に配置さ
れ複数の太陽歯車にそれぞれ噛み合う複数の歯車部を有
する遊星歯車と、遊星歯車に噛み合う内歯車とを含み、
変速手段は、複数の太陽歯車をハブ軸に対して進行方向
に選択的に回転不能にするための第1クラッチ機構を含
み、ロック手段は、複数の太陽歯車のうちのいずれか一
つをハブ軸に対して進行方向と逆方向に回転不能にし、
かつ一つ以上の太陽歯車のうちのいずれか一つを進行方
向に回転回転不能にするための第2クラッチ機構を含
む。
【0021】この場合には、変速する際には、変速手段
によりいずれか一つを進行方向に回転不能にするかまた
は全ての太陽歯車を進行方向に回転可能にすることで、
動力伝達経路を切り換える。すべての太陽歯車が回転可
能になれば、駆動体と従動体とは直結され、駆動体から
の動力は変速されることなく従動体に伝達される。ま
た、いずれか一つの太陽歯車が進行方向に回転不能にな
った場合には、回転不能になった太陽歯車は静止し、入
力体から駆動体に伝達された動力は、駆動体の進行方向
の回転により遊星歯車を介して内歯車に伝達され従動体
が進行方向に回転する。このとき、選択されなかった太
陽歯車は逆転する。そして、回転不能にされた太陽歯車
及びそれに噛み合う歯車部と、内歯車及びそれに噛み合
う歯車部との歯車比に応じて増速される。
【0022】また、伝達不能にする際には、太陽歯車の
いずれか一つを進行方向と逆方向に回転不能にし、かつ
残りの太陽歯車のいずれか一つを進行方向に回転不能に
する。この状態では、駆動体が進行方向に回転すると残
りの一つがこの進行方向については回転不能であるの
で、遊星歯車を介して他の太陽歯車は逆転しようとす
る。しかし、他の太陽歯車のうちの一つが逆転不能にな
っているので、逆転できない。このため、遊星歯車機構
はロックされ、駆動体に伝達された動力は従動体に伝達
されない。
【0023】ここでは、一つの太陽歯車の逆転を不能に
する第2クラッチ機構を追加するだけで簡単にロック手
段を実現できる。発明13に係る自転車用内装変速装置
は、発明12に記載の装置において、一方向クラッチは
前記枠体及び内歯車と従動体との間のそれぞれに配置さ
れている。この場合には、いずれの動力伝達経路を経由
しても動力が進行方向にのみ伝達される。
【0024】発明14に係る自転車用内装変速装置は、
発明12又は13に記載の装置において、動作手段は、
ハブ軸に回転自在に支持され、外周に複数のカム部を有
するスリーブを有している。第1クラッチ機構は、複数
の太陽歯車とハブ軸との間に揺動自在にそれぞれ配置さ
れ、カム部の回動により太陽歯車とハブ軸とを回転不能
に係止する複数の駆動爪を含んでいる。第2クラッチ機
構は、複数の太陽歯車のうちのいずれか一つとハブ軸と
の間に揺動自在に配置され、カム部の回動により太陽歯
車とハブ軸とを回転不能に係止するロック爪と、残りの
太陽歯車のいずれか一つとハブ軸との間に揺動自在に配
置された駆動爪とを含む。
【0025】この装置において変速する場合には、スリ
ーブを回転させ、このスリーブのカム部によりいずれか
一つの駆動爪を作動させて太陽歯車とハブ軸とを係止す
るか又はいずれも係止しないようにする。すると、係止
された太陽歯車がハブ軸に固定されることになり、この
太陽歯車に噛み合う遊星歯車の歯車部及び内歯車によっ
て決定される変速比によって動力が伝達される。
【0026】また、ロックさせる場合には、スリーブを
回転させ、カム部によりロック爪を作動させていずれか
一つの太陽歯車とハブ軸とを係止し、さらに駆動爪を作
動させて残りの太陽歯車のいずれか一つとハブ軸とを係
止する。すると、ロック爪により係止された太陽歯車が
逆転不能になるとともに、駆動爪により係止された太陽
歯車が進行方向に回転不能になる。この状態では、前記
いずれの太陽歯車にも噛み合う歯車部を有する遊星歯車
が回転できなくなる。つまり、ロックされる。
【0027】ここでは、スリーブを回動させることで変
速動作とロック動作との2つの動作を一つの部材で実現
できるとともに、ロック爪を一つ追加するという簡単な
構成で動力伝達経路における動力の伝達を不能にでき
る。発明15に係る自転車用内装変速装置は、発明14
に記載の装置において、スリーブを位置決めして回動さ
せる駆動手段をさらに備える。この場合には、駆動手段
によりスリーブを回動させることで変速動作及びロック
動作を自在に操作できる。
【0028】発明16に係る自転車用内装変速装置は、
発明15に係る装置において、スリーブの回動位置を検
出する位置検出手段をさらに備える。この場合には、ス
リーブの回動位置を検出することで、変速動作及びロッ
ク動作を駆動手段で正確に操作できる。発明17に係る
自転車用内装変速装置は、発明10から16のいずれか
に記載の装置において、動作手段によりロック手段が動
作した状態で従動体が回転すると発音する発音機構をさ
らに備える。この場合には、ロック手段が動作した状態
で、自転車を押して従動体が回転すると発音するので盗
難防止効果がより高くなる。
【0029】発明18に係る自転車用変速システムは、
発明10から17のいずれかに記載の内装変速装置と、
内装変速装置に接続され、動作手段を手元で操作するた
めの変速操作装置とを備えている。この場合には、変速
操作装置により手元で変速手段及びロック手段を操作す
ることで簡単に変速操作とロック操作とを行える。
【0030】
【発明の実施の形態】実施形態1 〔構成〕図1において、本発明の一実施形態を採用した
自転車は軽快車であり、ダブルループ形のフレーム体2
とフロントフォーク3とを有するフレーム1と、ハンド
ル部4と、駆動部5と、前輪6と、4段変速の内装変速
ハブ10が装着された後輪7と、前後のブレーキ装置8
(前用のみ図示)と、内装変速ハブ10を手元で操作す
るための変速操作部9とを備えている。
【0031】フレーム1には、サドル11やハンドル部
4を含む各部が取り付けられている。また、フロントフ
ォーク3には車速検出用のリードスイッチを内蔵した車
速センサ12が装着されている。この車速センサ12
は、前輪6に装着された磁石13を検出することで車速
信号を出力する。ハンドル部4は、フロントフォーク3
の上部に固定された、ハンドルステム14とハンドルス
テム14に固定されたハンドルバー15とを有してい
る。ハンドルバー15の両端にはブレーキ装置8を構成
するブレーキレバー16とグリップ17とが装着されて
いる。右側のブレーキレバー16には変速操作部9が装
着されている。
【0032】変速操作部9は、図2に示すように、右側
(前輪用)のブレーキレバー16に一体で形成された操
作パネル20と、操作パネル20の下部に左右に並べて
配置された2つの操作ボタン21,22と、操作ボタン
21,22の上方に配置された操作ダイヤル23と、操
作ダイヤル23の左方に配置された液晶表示部24とを
有している。操作パネル20の内部には変速操作を制御
するための変速制御部25(図3)が収納されている。
【0033】操作ボタン21,22は、三角形状の押し
ボタンである。左側の操作ボタン21は低速段から高速
段への変速を行うためのボタンであり、右側の操作ボタ
ン22は高速段から低速段への変速を行うためのボタン
である。操作ダイヤル23は、2つの変速モードとパー
キング(P)モードとを切り換えるためのダイヤルであ
り、3つの停止位置P,A,Mを有している。ここで変
速モードは、自動変速(A)モードと手動変速(M)モ
ードとであり、自動変速モードは、車速センサ12から
の車速信号により内装変速ハブ10を自動変速するモー
ドであり、手動変速モードは、操作ボタン21,22の
操作により内装変速ハブ10を変速するモードである。
パーキングモードは、内装変速ハブ10をロックして後
輪7の回転を規制するモードである。液晶表示部24に
は、現在の走行速度も表示されるとともに、変速時に操
作された変速段が表示される。
【0034】変速制御部25は、CPU,RAM,RO
M,I/Oインターフェイスからなるマイクロコンピュ
ータを備えている。変速制御部25には、図3に示すよ
うに、車速センサ12と、内装変速ハブ10の動作位置
を検出する、たとえばポテンショメータからなる動作位
置センサ26と、操作ダイヤル23と、操作ボタン2
1,22とが接続されている。また、変速制御部25に
は、バッテリーからなる電源27と、モータドライバ2
8と、液晶表示部24と、記憶部30と、他の入出力部
とが接続されている。モータドライバ28には変速モー
タ29が接続されている。記憶部30には後述する暗証
(パスワードPW)やタイヤ径等の各種のデータが記憶
されている。また、自動変速モード時の速度と変速段と
の関係が記憶されている。変速制御部25は、各モード
に応じてモータ29を制御するとともに、液晶表示部2
4を表示制御する。
【0035】駆動部5は、フレーム体2の下部(ハンガ
ー部)に設けられたギアクランク18と、ギアクランク
18に掛け渡されたチェーン19と、内装変速ハブ10
とを有している。内装変速ハブ10は、図4に示すよう
に、自転車のフレーム1の後部に固定されるハブ軸41
と、ハブ軸41の一端側外周に配置された駆動体42
と、ハブ軸41及び駆動体42のさらに外周に配置され
たハブシェル43と、駆動体42とハブシェル43との
間で動力を伝達するための遊星歯車機構44と、盗難防
止用の発音機構100とを主に有している。遊星歯車機
構44は、直結及び増速3段の計4段構成となってい
る。
【0036】駆動体42はほぼ筒状の部材であり、一端
がボール45及び玉押し46を介してハブ軸41に回転
自在に支持されている。また一端部外周には、入力体と
しての小ギア47が固定されている。さらに駆動体42
には、中心部の空間から半径方向外方に拡がる切欠き部
42aが形成されている。この切欠き部42aは、円周
方向に等角度間隔で3か所形成されている。
【0037】ハブシェル43は軸方向に複数の段部を有
する筒状部材であり、その内周部の収容空間43aに駆
動体42を収容している。そして、ハブシェル43の一
端側はボール50を介して駆動体42の外周に、他端側
はボール51及び玉押し52を介してハブ軸41にそれ
ぞれ回転自在に支持されている。また、ハブシェル43
の外周部両端には、後輪7のスポーク7a(図1)を支
持するための鍔部53,54が固定されている。駆動体
42の一端側の外方側壁にはカバー55が固定されてお
り、カバー55の先端はハブシェル43の一端側の外周
面を覆うように延びている。そして、カバー55の先端
内周面とハブシェル43の外周面との間にはシール部材
56が配置されている。
【0038】遊星歯車機構44はハブシェル43内部の
収容空間43aに収容されており、第1、第2及び第3
太陽ギア60,61,62と、これらに噛み合う3つの
遊星ギア63(図では一つの遊星ギアのみを示してい
る)と、リングギア64とを有している。各太陽ギア6
0〜62は、ハブ軸41の外周で駆動体42の内周部に
軸方向に並べて配置されており、しかもハブ軸41に対
して相対回転自在となっている。遊星ギア63は、駆動
体42の切欠き42a内に支持ピン65を介して回転
自在に支持されている。遊星ギア63には、第1ギア6
3a、第2ギア63b及び第3ギア63cが一体で形成
されており、第1ギア63aは第1太陽ギア60に、第
2ギア63bは第2太陽ギア61に、第3ギア63cは
第3太陽ギア62にそれぞれ噛み合っている。また、リ
ングギア64は遊星ギア63の外周側に配置されてお
り、内周部に内歯が形成されている。このリングギア6
4は遊星ギア63の第2ギア63bに噛み合っている。
【0039】ハブ軸41の外周部には、図5〜図8に示
すように、各太陽ギア60〜62の配置位置に1対の係
止突起41aが形成されている。また、各太陽ギア60
〜62の内周部には周方向に間隔を隔てて4つの収納空
間60a〜62aが形成されている。なお、図5,図7
では第1太陽ギア60を示し、図6,図8では第3太陽
ギア62を示している。
【0040】ハブ軸41と各太陽ギア60〜62の内周
部との間には、各太陽ギア60〜62をハブ軸41に対
して相対回転自在あるいは進行方向に相対回転不能とす
るための選択クラッチ機構70と、第3太陽ギア62を
相対回転自在あるいは進行方向と逆方向に相対回転不能
とするための盗難防止用のロック機構90と、選択クラ
ッチ機構70及びロック機構90を動作させるための動
作機構91とが配置されている。この動作機構91とロ
ック機構90と発音機構100とで盗難防止装置が構成
される。
【0041】選択クラッチ機構70は、3つの太陽ギア
60〜62のうちのいずれか一つを選択的にハブ軸41
に連結する機能、及びいずれの太陽ギア60〜62もハ
ブ軸41に連結しない機能を有している。選択クラッチ
機構70は、それぞれ各太陽ギア60〜62の収納空間
60a〜62aに配置されて先端がハブ軸41の係止突
起41aに噛み合い可能な複数の駆動爪71,72,7
3と、各駆動爪71〜73の先端をハブ軸41側に付勢
するためのリング状のワイヤスプリング74,75,7
6とを有している。駆動爪71〜73は、それぞれ対向
する爪収納空間60a〜62aに基端が揺動自在に支持
され先端が係止突起41aに噛み合い可能である。駆動
爪71〜73がハブ軸41の係止突起41aに係止され
てハブ軸41と連結されると、各太陽ギア60〜62は
ハブ軸41に対して進行方向(図5の時計回り)に相対
回転不能になり、それと逆方向(図5の反時計回り)に
相対回転可能になる。また、外れると両方向に相対回転
可能になる。
【0042】ロック機構90は、図6に示すように、第
3太陽ギア62の収納空間62aに配置され、第3太陽
ギア62の内面で先端がハブ軸41の係止突起41aに
噛み合い可能な1対のロック爪92を有している。ロッ
ク爪92は、駆動爪73を付勢するワイヤスプリング7
6により先端がハブ軸41側に付勢されている。ロック
爪92は、駆動爪73が収納された爪収納空間62aと
異なる対向する爪収納空間62aに基端が揺動自在に支
持され、先端が係止突起41aに駆動爪73と逆側で噛
み合い可能である。ロック爪92がハブ軸41の係止突
起41aに係止されてハブ軸41と連結されると、第3
太陽ギア62は進行方向と逆方向(図6の反時計回り)
に相対回転不能になり、進行方向(図6の時計回り)に
相対回転可能になる。また、外れると両方向に相対回転
可能になる。
【0043】動作機構91は、スリーブ77を有してい
る。スリーブ77はハブ軸41の外周に回動可能に挿入
されており、外周部の駆動爪71〜73及びロック爪9
2の配置位置に複数の駆動カム部94a及びロックカム
部94bを有している。この駆動カム部94aが駆動爪
71〜73のいずれかに当接しかつロックカム部94b
がロック爪92に当接すると、当接した爪が起され、そ
の爪によりハブ軸41と太陽ギア60〜62との連結が
解除される。スリーブ77の一端には操作体78が固定
されており、操作体78の回動によってスリーブ77を
回転させることが可能である。そして、スリーブ77の
回転によって、カム部94が選択的に駆動爪71〜73
及びロック爪92を動作させ、各太陽ギア60〜62と
ハブ軸41との連結及びロックが制御されるようになっ
ている。
【0044】図4に示すように、操作体78には減速機
構95が連結されている。減速機構95は、変速モータ
29の回転を減速して操作体78に伝達する。また減速
機構95の内部には、内装変速ハブ10のスリーブ77
を動作位置VP(変速段のいずれかの変速位置V1〜V
4とロック位置PK)のいずれかに位置決めするための
動作位置センサ26が配置されている。
【0045】このような構成により、駆動爪71がハブ
軸41の係止突起41aに当接して第1太陽ギア60が
選択されたときは最も増速比の大きい大増速動力伝達経
路が構成され、第2太陽ギア61が選択されたときは2
番目に大きい増速比の中増速動力伝達経路が構成され、
第3太陽ギア62が選択されたときは最も増速比の小さ
い小増速動力伝達経路が構成される。また、いずれの太
陽ギアも選択されなかった場合は、直結動力伝達経路が
構成される。また、ロック爪92がハブ軸41の係止突
起41aに当接すると第3太陽ギア62の進行方向と逆
方向の回転がロックされ、かつ他の太陽ギア(たとえば
第1太陽ギア60)が駆動爪によりハブ軸41と連結さ
れると内装変速ハブ10がロックされる。
【0046】駆動体42の他端側の外周面とハブシェル
43の内周面との間には第1ワンウェイクラッチ80が
設けられている。また、リングギア64の外周面とハブ
シェル43の内周面との間には第2ワンウェイクラッチ
81が設けられている。これらのワンウェイクラッチ8
0,81はいずれもローラ型のワンウェイクラッチであ
り、変速時の空転時の騒音を軽減しかつ変速時のショッ
クを緩和しスムーズな変速が可能である。
【0047】発音機構100は、ハブシェル43内のハ
ブ軸41の図4左端部に設けられている。発音機構10
0は、図9〜図11に示すように、スリーブ77と一体
回転するバネ座金101と、ハブ軸41に回転不能かつ
軸方向に移動自在に配置された音出しカム102と、音
出しカム102に圧接する音出し座金103と、音出し
座金103と玉押し52との間に圧縮状態で配置された
音出しバネ104とを有している。
【0048】バネ座金101は、スリーブ77に回転不
能に係止された部材であり、その外周部に、音出しカム
102に当接する係合片105を有している。音出しカ
ム102は、筒状のカム本体106と、カム本体106
とハブ軸41とを軸方向移動自在かつ回動不能に係止す
る係止座金107とを有している。カム本体106の図
11右端部には係合片105に当接するカム部108が
形成されている。カム部108は、スリーブ77のロッ
ク位置PKへの回転によりカム本体106を軸方向左方
へ移動させるように形成されている。カム本体106の
左端部には音出し溝109が周方向に間隔を隔てて多数
形成されている。音出し溝109は、進行方向側が傾斜
している。
【0049】音出し座金103は円板状の座金本体11
0と、座金本体110に揺動自在に支持されたラチェッ
ト爪111とを有している。座金本体110の外周部に
は、音出し溝109に係合する音出し片112が多数形
成されている。ラチェット爪111は、ハブシェル43
の内周面に形成されたラチェット歯113にハブシェル
43が進行方向に回転したときに噛み合い可能である。
この発音機構100は、スリーブ77がロック位置にあ
るときに、後輪7が進行方向に回転したときのみ音出し
座金103が振動することで発音する。
【0050】〔動力伝達動作〕変速及びロックは、変速
操作部9の操作ダイヤル23によるモード選択及び操作
ボタン21,22による変速操作により変速モータ29
を動作させ、操作体78を介してスリーブ77を回転さ
せることにより行われる。図12は、変速制御部25の
制御動作を示すフローチャートである。
【0051】電源が投入されると、ステップS1で初期
設定を行う。ここでは、速度算出用の周長データが26
インチ径にセットされ、変速段が2速(V2)にセット
される。ステップS2では、操作ダイヤル23がパーキ
ングモードにセットされたか否かを判断する。ステップ
S3では、操作ダイヤル23が自動変速モードにセット
されたか否かを判断する。ステップS4では、操作ダイ
ヤル23が手動変速モードにセットされたか否かを判断
する。ステップS5では、タイヤ径入力等の他の処理が
選択されたか否かを判断する。
【0052】操作ダイヤル23がP位置に回されパーキ
ングモードにセットされた場合には、ステップS2から
ステップS10に移行する。ステップS10では、図1
3に示すダイヤルP処理を実行する。操作ダイヤル23
がA位置に回され自動変速モードがセットされた場合に
は、ステップS3からステップS11に移行する。ステ
ップS11では、図15に示す自動変速処理を実行す
る。操作ダイヤル23がM位置に回され手動変速モード
がセットされた場合には、ステップS4からステップS
12に移行する。ステップS12では、図16に示す手
動変速処理を実行する。他の処理が選択された場合には
ステップS5からステップS13に移行し、選択された
処理を実行する。
【0053】ステップS10のダイヤルP処理では、図
13のステップS21で、P位置に回してから30秒経
過したか否かを判断する。ステップS22では、暗証P
Wが未登録か否かを判断する。この判断は、記憶部30
に暗証PWがすでに記憶されているか否かにより判断す
る。暗証が既に登録されているとステップS23に移行
する。
【0054】ステップS23では、左側の操作ボタン2
1が操作されたか否かを判断する。ここで操作ボタン2
1,22を操作するのは、ロックされた内装変速ハブ1
0のロックを解除するための暗証を入力するためであ
る。ステップS24では、右側の操作ボタン22が操作
されたか否かを判断する。ステップS25では、2つの
操作ボタン21,22の操作により入力された暗証LR
が登録された暗証PWに一致したか否かを判断する。一
致しない場合にはステップS26に移行する。ステップ
S26では、既に3回の入力で暗証が一致しなかったか
否かを判断する。まだ3回の入力を行っていない場合に
はステップS23に戻り、再度の暗証入力を許可する。
暗証を3回入力しても登録された暗証PWに一致しなか
った場合には、ステップS27に移行する。ステップS
27では、10分の経過を待ち、10分経過するとステ
ップS23に戻り、再度の暗証入力を許可する。
【0055】P位置に回してから30秒経過するとステ
ップS21からステップS30に移行する。ステップS
30では、モータドライバ28により変速モータ29を
駆動して動作位置VPをロック位置PKにセットする。
この結果、操作体78を介してスリーブ77が回転し、
図7及び図8に示すように、駆動爪71が起きて第1太
陽ギア60とハブ軸41とを進行方向にのみロックし、
ロック爪92が起きて第3太陽ギア62とハブ軸41と
を進行方向と逆方向にのみ回転不能にロックする。この
ように2つの太陽ギア60,62がロックされると、ク
ランクギア18を回転させて駆動体42を回転させよう
とすると、第1太陽ギア60が進行方向にロックされて
いるので、最も大きく増速しようとする。しかし、第3
太陽ギア62が逆転できないので、遊星歯車機構44は
ロックされて動けない。このため、ペダルを踏んで動か
すことができず、自転車として利用できなくなるので、
盗難に合いにくくなる。
【0056】また、このとき手で自転車を押すと、遊星
歯車機構44がロックされてもワンウェイクラッチ80
により自転車は前進する。しかし、スリーブ77がロッ
ク位置PKに回動すると、スリーブ77とともに回転す
るバネ座金101の係合片105に発音機構100のカ
ム本体106が押圧され、図9及び図11(A)に示す
位置から図10及び図11(B),(C)に示す位置に
軸方向左側に移動する。これにより、音出し座金103
のラチェット爪111がハブシェル43のラチェット歯
112に噛み合い、ハブシェル43と進行方向にのみ一
体で回転する。このとき、音出しカム102の音出し溝
109に音出し座金103の音出し片112が出入りし
大きな衝突音が発生する。このため、ロック状態のとき
手で自転車を押すと、大きな音が発生して盗難により合
いにくくなる。
【0057】暗証PWが未登録の場合は、ステップS2
2からステップS31に移行する。ステップS31で
は、図14に示す暗号登録処理を行う。ここでは、図1
4のステップS41で操作ボタン21が操作されたか否
かを判断する。操作ボタン21が操作されると、ステッ
プS42に移行し左番号L(10桁の番号)を1ずつ増
加させる。ステップS43では、操作ボタン22が操作
されたか否かを判断する。操作ボタン22が押されるま
でステップS41に戻り、左番号Lを1ずつ増加させ
る。操作ボタン22が操作されると、ステップS44に
移行し右番号R(1桁の番号)を1ずつ増加させる。ス
テップS45では、操作ボタン21が再度操作されたか
否かを判断する。操作ボタン21が操作されるまでは、
ステップS43に戻り、右番号Rを1ずつ増加させる。
操作ボタン21が操作されと、ステップS46に移行
し、入力された番号LRを記憶部30に暗証PWとして
記憶する。このようにして「00」〜「99」までの2
桁100個の番号LRから一つの暗証PWが登録され
る。
【0058】ステップS23で、ロック解除時に操作ボ
タン21が操作されたと判断すると、ステップS32に
移行する。ステップS32では、暗証登録時と同様に左
番号Lを1ずつ増加させる。操作ボタン22が操作され
たと判断すると、ステップS24からステップS33に
移行する。ステップS32では、暗証登録時と同様に右
番号Rを1ずつ増加させる。ステップS25で入力され
た番号LRが暗証PWと一致するとステップS34に移
行し、動作位置VPを1速V1にする。これにより、変
速モータ29によりスリーブ77が回転し1速V1に位
置決めされ、第3太陽ギア62のロック爪92が外れ、
かつ全ての駆動爪71〜73が外れる。このためすべて
の太陽ギア60〜62はハブ軸41に対して回転自在に
なる。この結果、ペダルをふむと、駆動体42の回転は
そのまま第1ワンウェイクラッチ80を介してハブシェ
ル43に伝達される。
【0059】ステップS11の自動変速処理では、車速
SPに応じた変速段に動作位置VPをセットする。そし
て、それから外れている場合には、1段ずつ近づく方向
に変速する。ここでは、図15のステップS51で、車
速センサ12からの速度信号により自転車の車速SPが
速度S1以下か否かを判断する。ステップS52では、
車速SPが速度S1を超え速度S2以下か否かを判断す
る。ステップS53では、車速SPが速度S2を超え速
度S3以下か否かを判断する。ステップS54では、車
速SPが速度S2を超えているか否かを判断する。
【0060】車速SPが速度S1以下の低速の場合、ス
テップS51からステップS55に移行する。ステップ
S55では、現在の動作位置VPが1速V1か否かを判
断する。動作位置VPが1速V1ではない場合には、ス
テップS56に移行し動作位置VPを1速V1にする調
整を1変速段ずつ行う。車速SPが速度S1を超え速度
S2以下の中低速の場合、ステップS52からステップ
S57に移行する。ステップS57では、現在の動作位
置VPが2速V2か否かを判断する。動作位置VPが2
速V2ではない場合には、ステップS58に移行し動作
位置VPを2速V2にする調整を1変速段ずつ行う。車
速SPが速度S2を超え速度S3以下の中高速の場合、
ステップS53からステップS59に移行する。ステッ
プS59では、現在の動作位置VPが3速V3か否かを
判断する。動作位置VPが3速V3ではない場合には、
ステップS60に移行し動作位置VPを3速V3にする
調整を1変速段ずつ行う。車速SPが速度S3を超える
高速の場合、ステップS54からステップS61に移行
する。ステップS61では、現在の動作位置VPが4速
V4か否かを判断する。動作位置VPが4速V4ではな
い場合には、ステップS62に移行し動作位置VPを4
速V4にする調整を1変速段ずつ行う。
【0061】ここで、変速モータ29により第1太陽ギ
ア60がハブ軸41と連結された場合は4速V4とな
り、小ギア47から駆動体42に入力された回転は、第
1太陽ギア60、遊星ギア63の第1ギア63a、第2
ギア63b及びリングギア64の歯数によって決定され
る最も大きい増速比で増速され、第2ワンウェイクラッ
チ81を介してハブシェル43に伝達される。また第2
太陽ギア61が選択されてハブ軸41と連結された場合
は3速V3となり、駆動体42の回転は、第2太陽ギア
61、遊星ギア63の第2ギア63b及びリングギア6
4の歯数によって決定される2番目に大きい中程度の増
速比で増速され、第2ワンウェイクラッチ81を介して
ハブシェル43に伝達される。さらに、第3太陽ギア6
2が選択されてハブ軸41と連結された場合は2速V2
となり、駆動体42の回転は、第3太陽ギア61、遊星
ギア63の第3ギア63c、第2ギア63b及びリング
ギア64の歯数によって決定される最も小さい増速比で
増速され、第2ワンウェイクラッチ81を介してハブシ
ェル43に伝達される。また、いずれの太陽ギア60〜
62も選択されなかった場合は、前述のように1速V1
となり駆動体42の回転は直接ハブシェル43に伝達さ
れる。
【0062】なお、選択されなかった太陽ギアはハブ軸
41に対して進行と逆方向に相対回転している。また、
いずれかの太陽ギアが選択されて遊星歯車機構44によ
り増速が行われている場合は、駆動体42とハブシェル
43とは第1ワンウェイクラッチ80が噛み合い解除と
なる方向に相対回転している。ステップS1の手動変
速処理では、操作ボタン21,22の操作により1段ず
つ変速する。図16のステップS71では、操作ボタン
21が操作されたか否かを判断する。ステップS72で
は、操作ボタン22が操作されたか否かを判断する。操
作ボタン21が操作されるとステップS71からステッ
プS73に移行する。ステップS73では、現在の動作
位置VPが4速V4か否かを判断する。現在の動作位置
VPが4速V4の場合にはステップS74に移行し、変
速せずに4速V4を維持する。現在の動作位置VPが4
速V4ではない場合にはステップS75に移行し、動作
位置VPを一つだけ高速段側に移行する。操作ボタン2
2が操作されるとステップS7からステップS7
移行する。ステップS7では、現在の動作位置VPが
1速V1か否かを判断する。現在の動作位置VPが1速
V1の場合にはステップS77に移行し、変速せずに1
速V1を維持する。現在の動作位置VPが1速V1では
ない場合にはステップS78に移行し、動作位置VPを
一つだけ低速段側に移行する。なお、これらの変速の際
には、動作位置センサ26の検出結果と予め記憶部30
に記憶された各動作位置毎の位置データとを比較するこ
とで、変速モータ29の位置決め制御を行う。
【0063】実施形態2 前記実施形態では、相対回転する太陽ギア62とハブ軸
41との間にロック機構90を設けるとともに、それと
は別にハブ軸41とハブシェル43との間に発音機構1
00を設け、盗難を防止するようにしたが、ハブ軸41
とハブシェル43との間、つまり相対回転する走行部品
に発音機能及びロック機能を有する盗難防止装置85を
設けてもよい。
【0064】図17に示すように、内装変速ハブ10a
は、図4の発音機構100に発音機能に加えてロック機
能を持たせた盗難防止装置85を有している。したがっ
て、太陽ギア62にロック爪は設けられていない。盗難
防止装置85を除く他の構成及び動作は前記実施形態1
と同様であるので説明を省略する。盗難防止装置85
は、ハブシェル43内のハブ軸41の図17左端部に設
けられている。盗難防止装置85は、図18〜図20に
示すように、スリーブ77と一体回転するバネ座金10
1aと、移動カム102aと、移動部材103aと、移
動バネ104aと、ロックリング114とを有してい
る。移動カム102aは、ハブ軸41に回転不能かつ軸
方向に移動自在に配置されている。移動部材103a
は、移動カム102aに圧接している。移動バネ104
aは、移動部材103aと玉押し52との間に圧縮状態
で配置されている。ロックリング114は、移動部材1
03aに圧接されている。
【0065】バネ座金101aは、スリーブ77に回転
不能に係止された部材であり、その外周部に、移動カム
102aに当接する係合片105aを有している。移動
102aは、筒状のカム本体106aと、カム本体
106aとハブ軸41とを軸方向移動自在かつ回動不能
に係止する係止座金107aとを有している。カム本体
106aの図20右端部には、係合片105aに当接す
るカム部108aが形成されている。カム部108a
は、スリーブ77のロック位置PKへの回転によりカム
本体106aを軸方向右方へ移動させるように形成され
ている。
【0066】移動部材103aは円板状のフランジ部1
15と、フランジ部115の内周側に一体で形成された
円筒部116とを有している。フランジ部115には半
径方向の途中に段部115aが形成されており、段部1
15aにロックリング114が回転自在に支持されてい
る。また、フランジ部115のロックリング114に対
向する面とロックリング114のフランジ部115に対
向する面とには、図21に示すように、それぞれ放射状
の凹凸部114a(ロックリング114側のみ図示)が
形成されている。このような凹凸部114aを形成する
ことで、ロックリング114と移動部材103aとの摩
擦力が大きくなるとともに、それらが相対回転すると振
動して発音するようになる。
【0067】円筒部116は、図23に示すように、内
周面に4つの突起部116aを有している。突起部11
6aはハブ軸41の外周面に形成された4つの溝41
に係合している。これにより、移動部材103aは、ハ
ブ軸41に回転不能かつ軸方向移動自在に支持される。
円筒部116の外周面にはネジ及び係止溝が形成されて
いる。円筒部116の外周側には、図20に示すよう
に、押圧リング117が装着されている。押圧リング1
17は、円筒部116に回転不能かつ軸方向に移動自在
に支持されており、ロックリング114に接触可能であ
る。また、円筒部116の右端部外周には押圧ナット1
18がねじ込まれている。押圧ナット118と押圧リン
グ117との間には皿バネ119が配置されている。
【0068】ここでは、押圧ナット118の締め込み量
を調整することで皿バネ119による圧接力を調節し、
押圧リング117を介してロックリング114と移動部
材103aのフランジ部115との摩擦力を調整でき、
ハブシェル43の回転を任意に規制できる。たとえば、
皿バネ119により摩擦力を最大にすれば、ハブシェル
43がほとんど回転できないロック状態にすることがで
きる。また、摩擦力を小さくするとハブシェル43の回
転を規制する力が弱くなり、ハブシェル43がハブ軸4
1に対して相対回転可能になる。ただし、この場合で
も、皿バネ119で付勢している状態では摩擦力が生
じ、自由回転状態に比べて回転が規制される。この実施
形態では、ハブシェル43、即ち後輪7の回転を、実質
的にロック状態から自由回転に近い状態まで皿バネ11
9の付勢力を調整することで自由に規制できる。
【0069】ロックリング114の外周部には、図21
に示すように、セレーション歯114bが形成されてい
る。このセレーション歯114bは、ハブシェル43の
内周面に形成されたセレーション歯113aに噛み合い
可能である。このように構成された盗難防止装置85で
は、スリーブ77が変速位置からロック位置PKに回転
すると、スリーブ77とともに回転するバネ座金101
の係合片105がカム部108a内を移動する。係合
片105がカム部108a内を移動すると、移動バネ
104aにより付勢された移動部材103a及び移動カ
ム102aが図18及び図20(A)に示す位置から図
19及び図20(B)に示す位置に右側に移動する。こ
れにより、ロックリング114のセレーション歯114
bがハブシェル43のセレーション歯113aと噛み合
い、ハブシェル43の回転がロックリング114と移動
部材103aとの摩擦力により規制される。このときの
摩擦力は、皿バネ119の付勢力を押圧ナット118の
締め込み量により調整することで任意に変更できる。こ
のため、ペダルをこいでも後輪7が回転しないか又は回
転しにくくなる。
【0070】このとき、ハブシェル43を無理に回そう
とすると、移動部材103aとロックリング114とが
相対回転し、凹凸部114aによりロックリング114
と移動部材103aとが振動し大きな振動音が発生す
る。このように、ロック状態のとき手で自転車を押した
りペダルをこいだりしてハブシェル43を回転させる
と、大きな音が発生して盗難により合いにくくなる。し
かも、誤動作により走行中に誤ってスリーブ77がロッ
ク位置に配置されても、摩擦により後輪7の回転を規制
しているので、後輪7が急激にロックすることがない。
【0071】また、前記実施形態1では、太陽ギアをロ
ックしているので、スリーブ77がロック位置にあると
ペダルをこいで自転車を動かすことはできないが、自転
車を押せば動かすことができる。しかし、実施形態2で
は、ハブシェル43をハブ軸41に直接連結してロック
しているので、自転車を押そうとしてもハブシェル43
(後輪7)の回転が規制されて自転車を押すことが困難
になり、盗難により合いにくい。
【0072】実施形態3 前記2つの実施形態では、後輪7用の内装変速ハブ10
を例に説明したが、図22に示すように、前輪6用の前
ハブ120内に盗難防止装置85を装着してもよい。前
ハブ120は、ハブ軸41bと、ハブ軸41bに回転自
在に支持されたハブシェル43bとを有している。ハブ
シェル43bの内周面にはセレーション歯113bが形
成されている。ハブ軸41bの外周にはスリーブ77a
が回転自在に装着されている。スリーブ77aの基端部
にはロックレバー121が回転不能に装着されている。
盗難防止装置85の構成は実施形態2と同様であるので
説明を省略する。
【0073】このような実施形態2では、たとえば、ハ
ンドルバー15にロック位置とロック解除位置とに揺動
するロック操作レバーを配置する。そして、ロック操作
レバーに鍵がかけられるようにし、ロック位置からロッ
ク解除位置へは暗証番号入力やキーの挿入等により解錠
しないと戻せないようにする。このようなロック操作レ
バーとロックレバー121とをケーブルで連結し、ロッ
ク操作レバー121によりスリーブ77aを回動させ
て、移動部材をロック位置とロック解除位置とに移動さ
せればよい。
【0074】実施形態4 前記3つの実施形態では、車輪のハブに盗難防止装置を
設けたが、図23に示すように、駆動部5の内装変速ク
ランク130内に盗難防止装置85aを設けてもよい。
内装変速クランク130は、高低2段の変速とロックと
が可能なものである。内装変速クランク130は、自転
車のフレーム体2のハンガー部2aに装着されたクラン
ク軸131を有するボトムブラケット132と、左右の
クランクアーム133a,133bと、遊星歯車機構1
34と、遊星歯車機構134に連結されたクランクギア
135と、遊星歯車機構134に設けられた盗難防止装
置85aとを有している。
【0075】クランク軸131は、筒状のボトムブラケ
ット132に回転自在に支持されており、両端にクラン
クアーム133a,133bが装着ボルト140により
回転不能に装着されている。ボトムブラケット132
は、クランク軸131を支持する筒状のブラケット本体
141と、ブラケット本体141の右端に一体で形成さ
れたケース部142と、ブラケット本体141の左端に
装着された装着ネジ143とを有している。ボトムブラ
ケット132は、ハンガー部2a内に挿入されたブラケ
ット本体141を装着ネジ143で締め込むことでハン
ガー部2aに装着されるとともに、ケース部142に装
着された固定アーム144によりフレーム体2に回転不
能に係止される。
【0076】ケース部142は、遊星歯車機構134を
内部に収納するために設けられたものであり、ブラケッ
ト本体141の右端に配置された円板部142aと、円
板部142の外周部から図23右方に延びる筒部14
2bとを有している。遊星歯車機構134は、図24に
示すように、筒部142bの内周面に形成されたリング
ギア145と、このリングギア145に噛み合う3つの
遊星ギア146(図24では1つのみ図示)と、遊星ギ
ア146に噛み合う太陽ギア147とを有している。
【0077】遊星ギア146は、クランクギア135に
固定されたリング状の枠体148に円周方向に等間隔に
配置されており、枠体148に回転自在に支持されてい
る。枠体148は、クランクアーム133b及びケース
部142に回転自在に支持されており、その内周側に
は、揺動する駆動爪155が配置されている。駆動爪1
55は、クランク軸131の進行方向の回転のみ枠体1
48に伝達する。
【0078】枠体148は、駆動爪155によりクラン
ク軸131と一体で進行方向にのみ回転可能である。ま
た、枠体148の左側面には放射状に多数の係止溝14
8aが形成されている。遊星ギア146は、大ギア歯1
46aと小ギア歯146bとを有しており、大ギア歯1
46aがリングギア145に、小ギア歯146bが太陽
ギア147にそれぞれ噛み合っている。
【0079】太陽ギア147は、クランク軸13に回
転自在に装着されている。太陽ギア147の内部には駆
動爪149が配置されており、駆動爪149により太陽
ギア147は、クランク軸131の前進方向の回転にの
み連動して回転する。また、ケース部142の筒部14
2bの内周側には、切換円板151が回転不能かつ軸方
向移動自在に装着されている。切換円板151は、切換
レバー152の揺動により軸方向に移動する。また、切
換円板151は図示しない付勢手段により図24左方に
付勢されている。切換レバー152は、ケース部142
に揺動自在に支持されており、その切換円板151に当
接する側面に傾斜カム(図示せず)が形成されており、
揺動により切換円板151を軸方向に移動させる。ま
た、上端に操作ケーブルが装着される。この操作ケーブ
ルは、図示しない変速レバーに装着されている。この変
速レバーは、たとえば高速位置、低速位置及びロック位
置の3位置を有し、ロック位置ではその位置を保持でき
るように施錠可能になっている。
【0080】切換円板151の右側面には枠体148に
形成された係止溝148aに噛み合う放射状の係止溝1
51aが形成されている。この係止溝148a,151
aと、切換円板151とにより盗難防止装置85aが構
成される。また、切換円板151の内周側右端には、駆
動爪155を駆動不能に揺動させるための切換爪151
bが形成されている。さらに切換円板151の外周側に
は、筒部142bに噛み合う歯部151cが形成されて
いる。
【0081】クランクギア135は、枠体148と一体
で回転する。クランクギア135は、枠体148を介し
てクランクアーム133b及びケース部142に回転自
在に支持されている。このように構成された内装変速ク
ランク130では、変速レバーを高速位置に揺動させる
と、変速ケーブルを介して切換レバー152が揺動して
図24(A)に示すように、切換円板151が左側の高
速位置に配置される。この状態では、駆動爪155によ
り枠体148とクランク軸131とが連結される。この
結果、クランク軸131の進行方向の回転は枠体148
に直接伝達され、クランクギア135がクランク軸13
1と同回転数で回転する。
【0082】変速レバーを低速位置に揺動させると、変
速ケーブルを介して切換レバー152が揺動して図24
(B)に示すように、切換円板151が中央の低速位置
に配置される。この状態では、切換円板151の切換爪
151bにより駆動爪155が揺動され、駆動爪155
が駆動不能になる。この結果、枠体148とクランク軸
131との連結が解除される。すると、クランク軸13
1の進行方向の回転は、駆動爪149を介して太陽ギア
147に伝達される。太陽ギア147が進行方向に回転
すると、遊星ギア146が逆方向に自転し、かつ進行方
向に減速して公転する。この結果、枠体148を介して
クランクギア135が減速回転する。
【0083】変速レバーをロック位置に揺動させると、
その状態を暗証入力や施錠操作等により保持する。この
ロック位置に変速レバーが配置されると、変速ケーブル
を介して切換レバー152が揺動して図24(C)に示
すように、切換円板151が右側のロック位置に配置さ
れる。この状態では、切換円板151の切換爪151b
により駆動爪155が揺動され、駆動爪155が駆動不
能になる。また、係止溝151aと係止溝148とが
係合し、枠体148が切換円板151を介してケース部
142に連結されロックされる。このため、クランクア
ーム133a,133bを進行方向に回転させようとし
てもクランク軸131がロックされ、クランクギア13
5は回転しない。しかし、クランクアーム133a,1
33bを後退方向に回転させると、枠体148がロック
されていても駆動爪149が太陽ギア147から離脱し
てクランク軸131は回転可能になる。しかし、クラン
ク軸131の回転はクランクギアに伝達されない。した
がって、このロック状態ではペダルをこいで自転車を動
かすことはできず、盗難に合いにくくなる。
【0084】なお、切換円板を図24左側から適宜の付
勢手段で付勢し、ロック位置で切換円板と枠体148と
が相対回転するようにしてもよい。この場合には、回転
が規制されかつ相対回転により発音するようになる。 〔他の実施形態〕 (a) 前記4つの実施形態ではロック機構単独又はロ
ック機構と発音機構とにより盗難防止装置を構成した
が、発音機構のみで盗難防止装置を構成してもよい。
【0085】(b) 選択クラッチ機構の構成は前記実
施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能で
ある。 (c) 遊星歯車機構の構成についても同様に各種の構
成が可能である。たとえば、遊星歯車機構を、2つの左
右に並列された遊星歯車ユニットで構成し、これらの遊
星歯車ユニットの間にローラ型のワンウェイクラッチを
配置してもよい。なお、遊星歯車ユニットのそれぞれ
は、前記実施形態同様に、太陽ギアと遊星ギアとリング
ギアとから構成される。
【0086】(d) 前記実施形態では、2段又は4段
変速の遊星歯車機構に本発明を適用したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、3段変速のものや5段変
速以上の内装変速装置にも本発明を適用できる。 (e) 前記実施形態では、スリーブ77により一つの
動作手段でロック及び発音と変速とを動作させるように
したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ロッ
ク及び発音と変速とを別々の動作手段で動作させるよう
にしてもよく、さらに、ロックと発音を別々の動作手段
で動作させるようにしてもよい。
【0087】(f) 前記実施形態では、駆動爪71と
ロック爪92とにより遊星歯車機構44を動作しないよ
うな構成にし、動力の伝達を不能にしたが、本発明はこ
れに限定されるものではない。たとえば、駆動体42か
ら動力が伝達されても空転してハブシェル43に動力が
伝達されないような構成にしてもよい。また、ハブ軸4
1の係止突起41aのロック爪92との当接面にロック
爪92が強く当接したときにロックが解除されるように
テーパ面を形成し、ロック爪92とハブ軸41とのロッ
ク及びロック解除が断続的に繰り返すような構成にして
もよい。この場合、パーキングモードでペダルを踏むと
自転車が間欠的に動き正常に動かすことが困難になる。
このような構成も本発明に含まれる。
【0088】
【発明の効果】本発明に係る盗難防止装置では、駐輪す
るときに発音手段及び/又は回転規制手段を発音可能状
態及び/又は回転規制状態にしておくと、そのことを知
らない他人が窃盗等の目的で自転車に乗って走行しよう
とすると発音及び/又は走行部品の回転の規制が行わ
れ、自転車を無理に走行させようとすると発音及び/又
は回転が規制され走行しにくくなる。このため、他人が
自転車に乗って走行することが困難になるとともに、第
三者に所有者以外の他人が自転車に乗っていることを報
知できる。したがって、自転車を走行させて窃盗を行う
ことがより困難になり、自転車の盗難を可及的に減少さ
せることができる。
【0089】本発明に係る内装変速装置では、入力体か
らの動力は駆動体に伝達され、さらに駆動体から従動体
に伝達される。このとき、動作手段により変速手段が動
作すると遊星歯車機構の複数の動力伝達経路がそのうち
の一つに切り換えられ変速される。一方、動作手段によ
りロック手段がロック動作すると、入力体から駆動体に
動力が伝達されてもそれが従動体で伝達されない。この
ため、たとえばペダルを踏んでも車輪を駆動できない。
したがって、盗難にあってもそれに乗ってペダルを踏ん
でも自転車を動かすことができないので、盗んでも自転
車を利用できないことになり、内装変速装置が装着され
た自転車の盗難を可及的に減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態が採用された自転車の側面
図。
【図2】そのハンドル部分の斜視図。
【図3】制御系の構成を示すブロック図。
【図4】本発明の一実施形態による内装変速ハブの縦断
面構成図。
【図5】4速時の第1太陽歯車と駆動爪との関係を示す
図。
【図6】4速時の第3太陽歯車と駆動爪及びロック爪と
の関係を示す図。
【図7】ロック時の第1太陽歯車と駆動爪との関係を示
す図。
【図8】ロック時の第1太陽歯車と駆動爪及びロック爪
との関係を示す図。
【図9】発音機構の通常走行時の断面拡大図。
【図10】発音機構のロック時の断面拡大図。
【図11】発音機構のロック時の走行時との動作を示す
模式図。
【図12】変速操作処理のメインルーチンのフローチャ
ート。
【図13】ダイヤルP処理のフローチャート。
【図14】暗証登録処理のフローチャート。
【図15】自動変速処理のフローチャート。
【図16】手動変速処理のフローチャート。
【図17】実施形態2の図4に相当する図。
【図18】実施形態2の図9に相当する図。
【図19】実施形態2の図10に相当する図。
【図20】実施形態2の図11に相当する図。
【図21】ロックリングの正面図。
【図22】実施形態3の図4に相当する図。
【図23】実施形態4の図4に相当する図。
【図24】実施形態4の切換動作を説明する図。
【符号の説明】
9 変速操作部 10,10a 内装変速ハブ 12 車速センサ 29 変速モータ 41,41b ハブ軸 42 駆動体 43,43b ハブシェル 44 遊星歯車機構 47 チェーンホイール 60,61,62,147 太陽ギア 63,146 遊星ギア 64,145 リングギア 70 選択クラッチ機構 77,77a スリーブ 80,81 ワンウェイクラッチ 85,85a 盗難防止装置 90 ロック機構 92 ロック爪 100 発音機構 101a バネ座金 102a 移動カム 103a 移動部材 104a 移動バネ 105a 係合片 113 ラチェット歯 113a,113b セレーション歯 114 ロックリング 114a 凹凸部 114b セレーション歯 118 押圧ナット 119 皿バネ 120 前ハブ 130 内装変速クランク 148 枠体 148a,151a 係止溝 151 切換円板
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62H 5/00 - 5/20

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行中に相対回転する自転車の走行部品に
    装着される自転車用盗難防止装置であって、 発音可能状態と発音不能状態との2つの状態に切換可能
    であり、前記発音可能状態で前記走行部品が相対回転す
    ると発音する発音手段と、 前記発音手段を前記発音可能状態と前記発音不能状態と
    に切り換えるための第1切換手段と、を備えた自転車用
    盗難防止装置。
  2. 【請求項2】走行中に相対回転する自転車の走行部品に
    装着される自転車用盗難防止装置であって、 前記走行部品の回転を規制する回転規制状態と前記走行
    部品の自由回転を許容する回転許容状態とに切換可能な
    回転規制手段と、 前記回転規制手段を前記回転規制状態と前記回転許容状
    態とに切り換えるための第2切換手段と、を備えた自転
    車用盗難防止装置。
  3. 【請求項3】走行中に相対回転する自転車の走行部品に
    装着される自転車用盗難防止装置であって、 発音可能状態と発音不能状態との2つの状態に切換可能
    であり、前記発音可能状態で前記走行部品が相対回転す
    ると発音する発音手段と、 前記走行部品の回転を規制する回転規制状態と前記走行
    部品の自由回転を許容する回転許容状態とに切換可能な
    回転規制手段と、 前記発音手段を前記発音可能状態と前記発音不能状態と
    に切り換えるとともに、前記回転規制手段を前記回転規
    制状態と前記回転許容状態とに切り換えるための第3切
    換手段と、を備えた自転車用盗難防止装置。
  4. 【請求項4】前記走行部品は、前記自転車の車輪を構成
    するハブである、請求項1から3のいずれかに記載の自
    転車用盗難防止装置。
  5. 【請求項5】前記ハブは、内装変速装置を有する後ハブ
    である、請求項4に記載の自転車用盗難防止装置。
  6. 【請求項6】前記回転規制手段は、前記回転規制状態で
    は摩擦により前記走行部品の回転を規制する、請求項2
    から5のいずれかに記載の自転車用盗難防止装置。
  7. 【請求項7】前記第1〜第3切換手段は、前記自転車の
    車体に固定されるハブ軸に回転自在に支持されたスリー
    ブを有し、 前記回転規制手段は、 前記ハブ軸に軸方向移動可能かつ回転不能に連結され、
    前記スリーブの回転により軸方向の一方に移動する移動
    部材と、 前記移動部材を前記軸方向の他方に付勢する付勢部材
    と、 前記移動部材に相対回転自在に支持され、かつ前記移動
    部材の前記軸方向の一方または他方への移動により前記
    ハブの外殻部に少なくとも一方向に回転不能に係合する
    制動部材と、 前記制動部材を前記移動部材に圧接させて両者の相対回
    転を規制する圧接手段とを有し、 前記発音手段は、前記制動部材と移動部材との相対回転
    により発音する、請求項4から6のいずれかに記載の自
    転車用盗難防止装置。
  8. 【請求項8】前記圧接手段の圧接力を調整するための圧
    接力調整手段をさらに備える、請求項7に記載の自転車
    用盗難防止装置。
  9. 【請求項9】前記走行部品は、前記自転車のハンガー部
    に装着される内装変速装置付のクランク部である、請求
    項1から3のいずれかに記載の自転車用盗難防止装置。
  10. 【請求項10】入力体からの動力を選択された所定の変
    速比で変速して出力体に伝達する自転車用内装変速装置
    であって、 自転車用フレームに固定可能なハブ軸と、 前記ハブ軸に回転自在に支持され前記入力体に連結可能
    な駆動体と、 内部に収容空間を有するとともに前記ハブ軸に回転自在
    に支持され、前記出力体に連結可能な筒状の従動体と、 前記従動体の収容空間内に配置され、複数の動力伝達経
    路を有し、前記駆動体からの動力を前記複数の動力伝達
    経路のうち選択された一つの経路を介して前記従動体に
    伝達する遊星歯車機構と、 前記動力伝達経路を切り換えて変速するための変速手段
    と、 前記駆動体と従動体との間の動力伝達経路における前記
    従動体への動力の伝達を不能にするためのロック手段
    と、 前記変速手段の変速動作と前記ロック手段のロック動作
    とを行うための動作手段と、を備えた自転車用内装変速
    装置。
  11. 【請求項11】前記駆動体と従動体との間の動力伝達経
    路の途中に配置され、前記自転車の進行方向にのみ前記
    駆動体からの動力を前記従動体に伝達するための1又は
    複数の一方向クラッチをさらに備える、請求項10に記
    載の自転車用内装変速装置。
  12. 【請求項12】前記遊星歯車機構は、前記ハブ軸と同芯
    に配置された複数の太陽歯車と、前記駆動体と一体で形
    成された枠体と、前記枠体に回転自在に配置され前記太
    陽歯車にそれぞれ噛み合う複数の歯車部を有する遊星歯
    車と、前記遊星歯車に噛み合う内歯車とを含み、 前記変速手段は、複数の前記太陽歯車を前記ハブ軸に対
    して前記進行方向に選択的に回転不能にするための第1
    クラッチ機構を含み、 前記ロック手段は、複数の前記太陽歯車のうちのいずれ
    か一つを前記ハブ軸に対して前記進行方向と逆方向に回
    転不能にし、かつ残りの一つ以上の前記太陽歯車のうち
    のいずれか一つを前記進行方向に回転不能にするための
    第2クラッチ機構を含む、請求項10又は11に記載の
    自転車用内装変速装置。
  13. 【請求項13】前記一方向クラッチは前記枠体及び内歯
    車と従動体との間のそれぞれに配置されている、請求項
    12に記載の自転車用内装変速装置。
  14. 【請求項14】前記動作手段は、前記ハブ軸に回転自在
    に支持され、外周に複数のカム部を有するスリーブを有
    し、 前記第1クラッチ機構は、前記複数の太陽歯車と前記ハ
    ブ軸との間に揺動自在にそれぞれ配置され前記カム部の
    回動により前記太陽歯車と前記ハブ軸とを回転不能に係
    止する複数の駆動爪を含み、 前記第2クラッチ機構は、複数の前記太陽歯車のうちの
    いずれか一つと前記ハブ軸との間に揺動自在に配置され
    前記カム部の回動により前記太陽歯車と前記ハブ軸とを
    回転不能に係止するロック爪と、前記残りの太陽歯車と
    前記ハブ軸との間に揺動自在に配置された前記駆動爪と
    を含む、請求項12又は13に記載の自転車用内装変速
    装置。
  15. 【請求項15】前記スリーブを位置決めして回動させる
    回動手段をさらに備える、請求項14に記載の自転車用
    内装変速装置。
  16. 【請求項16】前記スリーブの回動位置を検出する位置
    検出手段をさらに備える、請求項15に記載の自転車用
    内装変速装置。
  17. 【請求項17】前記動作手段により前記ロック手段が動
    作した状態で前記従動体が回転すると発音する発音機構
    をさらに備える、請求項10から16のいずれかに記載
    の自転車用内装変速装置。
  18. 【請求項18】請求項10から17のいずれかに記載の
    内装変速装置と、 前記内装変速装置に接続され、前記動作手段を手元で動
    作させるための変速操作装置と、を備えた自転車用変速
    システム。
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