JP2942403B2 - 防水カメラの浮力調整装置 - Google Patents
防水カメラの浮力調整装置Info
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- JP2942403B2 JP2942403B2 JP31347591A JP31347591A JP2942403B2 JP 2942403 B2 JP2942403 B2 JP 2942403B2 JP 31347591 A JP31347591 A JP 31347591A JP 31347591 A JP31347591 A JP 31347591A JP 2942403 B2 JP2942403 B2 JP 2942403B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は防水カメラに関し、特に
使用環境に応じて防水カメラの浮力を調整する装置に関
する。
使用環境に応じて防水カメラの浮力を調整する装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の防水カメラは、水に対して浮く
か、あるいは沈むように構成されている。例えば、水辺
で使用される防水カメラは、誤って水中に落とした場合
等に拾いやすくするため、水に浮くように構成されるこ
とが多い。またダイビング等で水中撮影に使用される防
水カメラは、水に浮くように構成されていると、誤って
手を離した場合等に浮き上がって紛失するおそれが生じ
るため、通常、沈むように、あるいは中性浮力を有する
ように構成される。
か、あるいは沈むように構成されている。例えば、水辺
で使用される防水カメラは、誤って水中に落とした場合
等に拾いやすくするため、水に浮くように構成されるこ
とが多い。またダイビング等で水中撮影に使用される防
水カメラは、水に浮くように構成されていると、誤って
手を離した場合等に浮き上がって紛失するおそれが生じ
るため、通常、沈むように、あるいは中性浮力を有する
ように構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、水中撮影用
の防水カメラを水面上において取扱うことを考慮する
と、水に沈むため、水面上では取扱いが不便であるとい
う問題がある。一方、水に浮く防水カメラは水中に沈め
にくいため、水中撮影が困難であるという問題がある。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたもので、水深
に関係なく、防水カメラの取扱いを容易にすることがで
きる浮力調整装置を提供することを目的としている。
の防水カメラを水面上において取扱うことを考慮する
と、水に沈むため、水面上では取扱いが不便であるとい
う問題がある。一方、水に浮く防水カメラは水中に沈め
にくいため、水中撮影が困難であるという問題がある。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたもので、水深
に関係なく、防水カメラの取扱いを容易にすることがで
きる浮力調整装置を提供することを目的としている。
【0004】
【問題を解決するための手段】本発明に係る防水カメラ
の浮力調整装置は、カメラ本体の体積を水圧に応じて変
化させる体積調節機構を有し、水面近傍では自重よりも
浮力の方が大きく、かつ所定深さよりも深い水中では自
重よりも浮力の方が小さくなることを特徴としている。
の浮力調整装置は、カメラ本体の体積を水圧に応じて変
化させる体積調節機構を有し、水面近傍では自重よりも
浮力の方が大きく、かつ所定深さよりも深い水中では自
重よりも浮力の方が小さくなることを特徴としている。
【0005】
【実施例】以下図示実施例により本発明を説明する。図
1は、本発明の第1実施例に係る浮力調整装置を備えた
防水カメラの外観を示すものである。この図において、
カメラ本体10の前面にはレンズ11とファインダ12
等、通常のカメラに設けられる部材が配設され、また底
面13には、浮力調整装置の一部である筒状部材21の
端面が臨んでいる。この筒状部材21は、後述するよう
に、防水カメラが置かれる水深に応じて変化する水圧に
より、カメラ本体10内に押し込められるように構成さ
れている。
1は、本発明の第1実施例に係る浮力調整装置を備えた
防水カメラの外観を示すものである。この図において、
カメラ本体10の前面にはレンズ11とファインダ12
等、通常のカメラに設けられる部材が配設され、また底
面13には、浮力調整装置の一部である筒状部材21の
端面が臨んでいる。この筒状部材21は、後述するよう
に、防水カメラが置かれる水深に応じて変化する水圧に
より、カメラ本体10内に押し込められるように構成さ
れている。
【0006】図2および図3は、図1に示す防水カメラ
の浮力調整装置の構成を示すものである。これらの図に
おいて、カメラ本体10内には、撮影に必要な機能を有
する構成部品14が設けられる他、筒状部材21を収容
可能な受容室22が形成される。またカメラ本体10に
は開口23が穿設され、この開口23の内壁面にはOリ
ング24が嵌着される。筒状部材21は、Oリング24
に摺動自在に支持され、先端部21aが開口23から外
部に突出し、基部21bが受容室22内に収容されてい
る。Oリング24により、受容室22の内部は水密を保
って外部から遮断される。受容室22にはバネ25が設
けられる。このバネ25は、受容室22の内壁面と筒状
部材21の基部21bとの間に挿設され、筒状部材21
を常時外方に付勢する。
の浮力調整装置の構成を示すものである。これらの図に
おいて、カメラ本体10内には、撮影に必要な機能を有
する構成部品14が設けられる他、筒状部材21を収容
可能な受容室22が形成される。またカメラ本体10に
は開口23が穿設され、この開口23の内壁面にはOリ
ング24が嵌着される。筒状部材21は、Oリング24
に摺動自在に支持され、先端部21aが開口23から外
部に突出し、基部21bが受容室22内に収容されてい
る。Oリング24により、受容室22の内部は水密を保
って外部から遮断される。受容室22にはバネ25が設
けられる。このバネ25は、受容室22の内壁面と筒状
部材21の基部21bとの間に挿設され、筒状部材21
を常時外方に付勢する。
【0007】バネ25の弾発力は、この防水カメラが置
かれる水深に応じて変化する水圧により、筒状部材21
がカメラ本体10内に押し込められるように定められ
る。すなわち、水深に応じてカメラ本体10の体積が変
化し、この防水カメラが受ける浮力の大きさが変化す
る。例えば水面上あるいは水深の浅い位置においては、
水圧が小さいため、バネ25の弾発力が相対的に大き
く、筒状部材21のカメラ本体10からの突出量は相対
的に多くなる。したがって筒状部材21の端面は、図2
に示されるようにカメラ本体10の底面13に合致して
いる。この状態でカメラ本体10の体積は相対的に大き
く、受ける浮力は自重よりも大きいため、防水カメラは
水に浮く。これに対して水深の大きい位置では、水圧が
大きいため、筒状部材21は図3に示されるように、バ
ネ25に抗して後退し、カメラ本体10の底面13から
陥没している。この状態でカメラ本体10の体積は相対
的に小さく、自重よりも浮力が小さくなるため、防水カ
メラは水中に沈む。
かれる水深に応じて変化する水圧により、筒状部材21
がカメラ本体10内に押し込められるように定められ
る。すなわち、水深に応じてカメラ本体10の体積が変
化し、この防水カメラが受ける浮力の大きさが変化す
る。例えば水面上あるいは水深の浅い位置においては、
水圧が小さいため、バネ25の弾発力が相対的に大き
く、筒状部材21のカメラ本体10からの突出量は相対
的に多くなる。したがって筒状部材21の端面は、図2
に示されるようにカメラ本体10の底面13に合致して
いる。この状態でカメラ本体10の体積は相対的に大き
く、受ける浮力は自重よりも大きいため、防水カメラは
水に浮く。これに対して水深の大きい位置では、水圧が
大きいため、筒状部材21は図3に示されるように、バ
ネ25に抗して後退し、カメラ本体10の底面13から
陥没している。この状態でカメラ本体10の体積は相対
的に小さく、自重よりも浮力が小さくなるため、防水カ
メラは水中に沈む。
【0008】上記構成を有する防水カメラの各部の大き
さの一例を示すと、カメラの総重量は497g、カメラ
本体10の体積は500cm3 、筒状部材21の断面積
は1cm2 、カメラが水上にある時の受容室22の容積
は100cm3 である。
さの一例を示すと、カメラの総重量は497g、カメラ
本体10の体積は500cm3 、筒状部材21の断面積
は1cm2 、カメラが水上にある時の受容室22の容積
は100cm3 である。
【0009】ここで水の密度を1g/cm3 とし、3m
の水深において、筒状部材21が3cmだけカメラ本体
10内に押し込められて中性浮力が得られるように、バ
ネ25の弾性係数を定める。筒状部材21が水圧を受け
ない時の受容室22の内外の気圧を1kg/cm2 とす
ると、筒状部材21が3cmだけ押し込められた時の受
容室22の内圧は、100/(100−3・1)≒1.
03kg/cm2 となる。一方、3mの水深での水圧と
気圧の和は1.3kg/cm2 である。したがって、3
mの水深において筒状部材21に作用する圧力差は、 (1.3−1.03)・1≒0.27kg である。すなわち、バネ25は、3cmだけ押し込めら
れた状態において約0.27kgの荷重を生じるもので
あればよい。
の水深において、筒状部材21が3cmだけカメラ本体
10内に押し込められて中性浮力が得られるように、バ
ネ25の弾性係数を定める。筒状部材21が水圧を受け
ない時の受容室22の内外の気圧を1kg/cm2 とす
ると、筒状部材21が3cmだけ押し込められた時の受
容室22の内圧は、100/(100−3・1)≒1.
03kg/cm2 となる。一方、3mの水深での水圧と
気圧の和は1.3kg/cm2 である。したがって、3
mの水深において筒状部材21に作用する圧力差は、 (1.3−1.03)・1≒0.27kg である。すなわち、バネ25は、3cmだけ押し込めら
れた状態において約0.27kgの荷重を生じるもので
あればよい。
【0010】このような構成により、防水カメラは水深
3mよりも浅い所において浮き上がり、水深3mよりも
深い所において沈むこととなる。
3mよりも浅い所において浮き上がり、水深3mよりも
深い所において沈むこととなる。
【0011】以上のように本実施例において、筒状部材
21、受容室22およびバネ25は、カメラ本体10の
体積を水圧に応じて変化させる体積調節機構を構成す
る。したがって本実施例の浮力調整装置を備えた防水カ
メラは、水面上においては水に浮き、誤って落としても
すぐに拾い上げることができ、また水中においては沈む
ため、水中撮影における取扱いが容易である。
21、受容室22およびバネ25は、カメラ本体10の
体積を水圧に応じて変化させる体積調節機構を構成す
る。したがって本実施例の浮力調整装置を備えた防水カ
メラは、水面上においては水に浮き、誤って落としても
すぐに拾い上げることができ、また水中においては沈む
ため、水中撮影における取扱いが容易である。
【0012】図4および図5は、第2実施例の浮力調整
装置を示すものである。この実施例は、体積調節機構と
して、カメラ本体10に形成された孔15と、この孔1
5を閉塞する可撓性膜31とを有するものである。可撓
性膜31は、例えば合成ゴムから成り、孔15を密閉し
ている。可撓性膜31は、水圧を受けてカメラ本体10
内に撓み、これによりカメラ本体10の体積が変化す
る。すなわち、水面近傍においては、図4に示されるよ
うに可撓性膜31はほとんど撓んでいないため、カメラ
本体10の受ける浮力は自重よりも大きく、カメラ本体
10は水面に浮く。また所定深さよりも深い水中におい
ては、図5に示されるように可撓性膜31はカメラ本体
10の内方に陥没するため、カメラ本体10の受ける浮
力は自重よりも小さくなり、カメラ本体10は水中に沈
む。
装置を示すものである。この実施例は、体積調節機構と
して、カメラ本体10に形成された孔15と、この孔1
5を閉塞する可撓性膜31とを有するものである。可撓
性膜31は、例えば合成ゴムから成り、孔15を密閉し
ている。可撓性膜31は、水圧を受けてカメラ本体10
内に撓み、これによりカメラ本体10の体積が変化す
る。すなわち、水面近傍においては、図4に示されるよ
うに可撓性膜31はほとんど撓んでいないため、カメラ
本体10の受ける浮力は自重よりも大きく、カメラ本体
10は水面に浮く。また所定深さよりも深い水中におい
ては、図5に示されるように可撓性膜31はカメラ本体
10の内方に陥没するため、カメラ本体10の受ける浮
力は自重よりも小さくなり、カメラ本体10は水中に沈
む。
【0013】図6〜図8は、第3実施例の浮力調整装置
を示すものである。この実施例において体積調節機構
は、カメラ本体10の外面に設けられた独立発泡体41
である。この独立発泡体41は、例えばネオプレンゴム
から成形され、水圧によって圧縮される。すなわち、水
面近傍においては、図7に示されるように独立発泡体4
1はほとんど圧縮されていないため、カメラ本体10の
受ける浮力は自重よりも大きく、カメラ本体10は水面
に浮く。また所定深さよりも深い水中において、図8に
示されるように独立発泡体41は、符号Bにより示す部
分だけ圧縮されるため、カメラ本体10の受ける浮力は
自重よりも小さくなり、カメラ本体10は水中に沈む。
を示すものである。この実施例において体積調節機構
は、カメラ本体10の外面に設けられた独立発泡体41
である。この独立発泡体41は、例えばネオプレンゴム
から成形され、水圧によって圧縮される。すなわち、水
面近傍においては、図7に示されるように独立発泡体4
1はほとんど圧縮されていないため、カメラ本体10の
受ける浮力は自重よりも大きく、カメラ本体10は水面
に浮く。また所定深さよりも深い水中において、図8に
示されるように独立発泡体41は、符号Bにより示す部
分だけ圧縮されるため、カメラ本体10の受ける浮力は
自重よりも小さくなり、カメラ本体10は水中に沈む。
【0014】なお上記各実施例において、体積調節機構
はカメラ本体10の一部を構成するとして説明したが、
実際にはカメラ本体10から分離していてもよく、何ら
かの物理的な手段(例えばワイヤ等)によってカメラ本
体10に連結されていればよい。
はカメラ本体10の一部を構成するとして説明したが、
実際にはカメラ本体10から分離していてもよく、何ら
かの物理的な手段(例えばワイヤ等)によってカメラ本
体10に連結されていればよい。
【0015】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、防水カメ
ラが水面上あるいは水中のいずれにおいて取り扱われる
場合であっても、その取扱いが容易になるという効果が
得られる。
ラが水面上あるいは水中のいずれにおいて取り扱われる
場合であっても、その取扱いが容易になるという効果が
得られる。
【図1】本発明の第1実施例を適用した防水カメラを示
す斜視図である。
す斜視図である。
【図2】第1実施例において、防水カメラが水面上にあ
る場合を示す要部の断面図である。
る場合を示す要部の断面図である。
【図3】第1実施例において、防水カメラが水中にある
場合を示す要部の断面図である。
場合を示す要部の断面図である。
【図4】第2実施例において、防水カメラが水面上にあ
る場合を示す要部の断面図である。
る場合を示す要部の断面図である。
【図5】第2実施例において、防水カメラが水中にある
場合を示す要部の断面図である。
場合を示す要部の断面図である。
【図6】第3実施例を適用した防水カメラを示す正面図
である。
である。
【図7】第3実施例において、防水カメラが水面上にあ
る場合を示す要部の断面図である。
る場合を示す要部の断面図である。
【図8】第3実施例において、防水カメラが水中にある
場合を示す要部の断面図である。
場合を示す要部の断面図である。
10 カメラ本体 15 孔 21 筒状部材 22 受容室 25 バネ 31 可撓性膜 41 独立発泡体
Claims (4)
- 【請求項1】 カメラ本体の体積を水圧に応じて変化さ
せる体積調節機構を有し、水面近傍では自重よりも浮力
の方が大きく、かつ所定深さよりも深い水中では自重よ
りも浮力の方が小さくなることを特徴とする防水カメラ
の浮力調整装置。 - 【請求項2】 体積調節機構が、カメラ本体に進退自在
に設けられた筒状部材を有し、この筒状部材のカメラ本
体からの突出量は、水面近傍において相対的に多く、所
定深さよりも深い水中において相対的に少ないことを特
徴とする請求項1の防水カメラの浮力調整装置。 - 【請求項3】 体積調節機構が、カメラ本体に形成され
た孔を閉塞する可撓性膜を有し、この可撓性膜は、水圧
に応じてカメラ本体内に陥没することを特徴とする請求
項1の防水カメラの浮力調整装置。 - 【請求項4】 体積調節機構が、カメラ本体の外面に設
けられた独立発泡体であり、この独立発泡体は、水圧に
よって圧縮されることを特徴とする請求項1の防水カメ
ラの浮力調整装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31347591A JP2942403B2 (ja) | 1991-11-01 | 1991-11-01 | 防水カメラの浮力調整装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31347591A JP2942403B2 (ja) | 1991-11-01 | 1991-11-01 | 防水カメラの浮力調整装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05158119A JPH05158119A (ja) | 1993-06-25 |
JP2942403B2 true JP2942403B2 (ja) | 1999-08-30 |
Family
ID=18041754
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31347591A Expired - Fee Related JP2942403B2 (ja) | 1991-11-01 | 1991-11-01 | 防水カメラの浮力調整装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2942403B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7530569B2 (ja) | 2020-10-28 | 2024-08-08 | 株式会社リコー | 浮力調整機構及びハウジング |
-
1991
- 1991-11-01 JP JP31347591A patent/JP2942403B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05158119A (ja) | 1993-06-25 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |