JP2942349B2 - 高炉の原料装入制御方法 - Google Patents

高炉の原料装入制御方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、鉱石、石炭等の原料を収納する炉頂に位置
するバンカ、ポッパ等の収容槽より、その下部に設けら
れた流量調整ゲートの開度を調整して原料を排出する装
置において、原料排出速度を高精度に制御することがで
きる高炉の原料装入制御方法に関する。
【従来の技術】
第4図は、ベルレス方式の高炉における原料装入の方
法を示した説明図である。 上記ベルレス方式による原料装入は、炉頂バンカ10に
予め収容してある原料Mを、該バンカ10の下端部に位置
する流量調整ゲート12を通して、高炉14内に設置されて
いる分配シュート16上に導入し、該分配シュート16を旋
回させて、その先端からダンプさせることにより行われ
る。 上記原料Mを炉内に装入するに際しては、第4図に示
すダンプパターン18を設定し、分配シュート16をその先
端の軌跡が該ダンプパターンに一致するように旋回させ
ることにより、原料Mをダンプさせ、所定の炉内原料分
布が形成されるようにする。この炉内原料分布を常に正
確に形成することが、安定した操業を行うために重要な
要件となる。 上述のような方法により、高炉14内に原料を装入する
場合は、所定の炉内原料分布を形成するために、ダンプ
パターンにおけるダンプ開始点Sとダンプ終了点Eに実
際に原料ダンプの開始と終了とを、それぞれ一致させる
“荷切れ”の精度を確保することが極めて重要である。 上記荷切れ精度を確保するためには、通常、ダンプパ
ターン18におけるダンプ開始点Sに分配シュート16の先
端が到来した時点で、流量調整ゲート12を所定の開度に
開き、該分配シュート16を角速度ωで旋回させると共
に、その傾動角θを変化させていき、規定の回数旋回さ
せた誤に該分配シュート16の先端がダンプパターン18に
おけるダンプ終了点Eに一致させると同時に、実際の原
料ダンプも完了させることが要求される。 ところが、分配シュート16を規定の回数旋回させ、そ
の先端を上記ダンプ終了点Eに一致させると同時に、原
料Mのダンプをも完了するように荷切れを制御すること
は非常に難しい。 その結果、流量調整ゲート12の開度を絞り過ぎると、
規定の回数の旋回が終了しても、炉頂バンカ10に原料M
が残留することになり、原料Mの全量を装入するには規
定の回数以上に、分配シュート16を旋回させなければな
らない、オーバーシュートの状態になる。逆に、流量調
整ゲート12の開度を大きくし過ぎると、予定のダンプ終
了点Eに分配シュート16の先端が到達する前に原料Mが
無くなり、該分配シュート16の規定の回数旋回させるこ
とができない、アンダーシュートの状態になる。 上記オーバーシュート及びアンダーシュートのいずれ
の状態になっても、炉内周方向における原料ダンプ軌跡
のバランスを崩し、所定の炉内原料分布を形成すること
ができない。 上述の荷切れは、従来以下のようにして制御してい
る。 まず、炉頂バンカ10からの原料排出完了を、例えば、
流量調整ゲート12の周辺に設置した振動加速度ピックア
ップ方式の音響センサや、炉頂バンカに設置したロード
セルの減衰比変化により判定することにより、実際に原
料ダンプに要した実績旋回数を求める。 次いで、上記実績旋回数について固定の設定旋回数か
らの偏差を求め、オーバーシュート又はアンダーシュー
ト等を判定する。オーバーシュートてあれば、次回のダ
ンプではその偏差相当分だけ流量調整ゲート12の開度を
大きくし、逆にアンダーシュートであれば、該開度を絞
り込む開度調整を、手動設定や学習制御する方法で行
う。
【発明か解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の荷切れ精度の制御は、
いずれも実績旋回数に基づいて次回ダンプにおける流量
調整ゲートの開度を調整する方法であり、使用する原料
の種類(銘柄等)、粒度、含水分の変化等による物性の
違いや、炉壁への原料のライニング等に起因する炉頂バ
ンカの排出特性の変化に対応して正確に制御することが
難しい。 又、炉頂バンカに収容される原料の重量は、その上流
で行う該原料の秤量の精度にバラツキがあるため、ダン
プ毎に微妙に変化するが、この変化をも考慮した上記荷
切れの制御は不可能であった。 更に、流量調整ゲートの開度を手動で設定する場合に
はダンプパターン毎に該開度を設定し直さなければなら
ないという問題もあった。 本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされた
もので、各ダンプ毎の原料重量を正確に秤量し、その重
量に基づいて適切な流量調整ゲートのカードを求めると
共に、使用する原料の物性や炉頂バンカの原料排出速度
が変化する場合でも、その変化に追従して流量調整ゲー
トの開度を自動的に調整可能とし、ダンプパターンで決
められた所定の時間で正確に原料の装入を行うことがで
き、荷切れ精度が確保されるため、所定の炉内原料分布
を形成することができる高炉の原料装入制御方法を提供
することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
本発明は、炉頂の原料収容槽から流量調整ゲートを通
して、高炉内に原料を所定の原料ダンプ時間で挿入する
高炉の原料挿入制御方法において、n回目の原料ダンプ
時における流量調整ゲートの開度ψnを、交点を介して
接続された複数の直線で構成される近似曲線を表わし、
且つ原料排出速度W/Tを変数とする次式の第1基関数で
設定し、 ψn=▲▼・f(W/T)+▲▼ n回目の原料ダンプ開始前の原料収容槽に収容されて
いる原料を秤量して重量Wnを求めると共に、該原料を所
定のダンプ時間Tnで装入するための目標原料排出速度Wn
/Tnを求め、上記目標原料排出速度Wn/Tnを、上記第1基
関数に代入して実行開度値〔ψn〕を求め、該実行開度
値〔ψn〕に前記流量調整ゲートの開度を調整して、n
回目の原料ダンプを実行すると共に、該原料ダンプが完
了するまでの実績ダンプ時間Tr(n)を実測し、上記実
績ダンプ時間Tr(n)と前記原料重量Wnとから、実績原
料排出速度Wn/Tr(n)を求め、該実績原料排出速度Wn/
Tr(n)と実測した実績開度値〔ψn〕rとに基づい
て、前記第1基関数の係数anを補正して次式の第2基関
数を求め、 次いで、n+1回目の原料ダンプについても同様の操
作により、上記第2基関数に基づく実行開度値
〔ψn+1〕を求め、n+1回目の原料ダンプを実行して
実績原料排出速度Wn+1/Tr(n+1)を求め、上記実績原料
排出速度Wn+1/Tr(n+1)と実測した実績開度値
〔ψn+1〕rとに基づいて、前記第2基関数の係数bn+1
を補正して次式の第3基関数を求め、 ψn+2=▲▼・f(W/T)+▲▼ (▲▼=▲▼ 更に、n+2回目の原料ダンプについても同様の操作
により、上記第3基関数に基づく実行開度値〔ψn+
2〕を求めてn+2回目の原料ダンプを実行する如く、
設定した前記第1基関数の傾き係数と、切片係数の補正
とを交互に繰返して原料ダンプを実行することにより、
前記課題を達成したものである。
【作用】
本発明においては、各原料ダンプ毎に、ダンプ開始直
前に実測した原料重量Wと、その原料ダンプに実際に要
した実績ダンプ時間とに基づいて、各原料ダンプに採用
した流量調整ゲートの実行開度値の算出基準である基関
数を修正し、修正後の基関数に基づいて次回原料ダンプ
で採用する流量調整ゲートの実行開度値を決定するの
で、常に最新の実績データに基づいて補正した、適切な
実行開度値に流量調整ゲートを設定して各原料ダンプを
実行することができ、その結果荷切れ精度を確保するこ
とができ、所定の炉内原料分布を形成することが可能と
なる。 又、傾き係数補正と切片係数補正を交互に行って基関
数を修正するので、これら両補正を適切にバランスさせ
ることにより、精度の高い流量調整ゲートの開度制御が
可能となる。
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳細に説明
する。 第1図は、本発明の一実施例に適用される制御装置を
作用と共に示す概略構成図である。 上記制御装置は、炉頂バンカ10の下端近傍に設置され
ている流量調整ゲート12の開度を、各原料ダンプ毎に適
切に調整する機能を有するものであり、前記第4図に示
した高炉14への原料装入に適用するものである。 上記炉頂バンカ10には、上記流量調整ゲート12の開度
と位置を検出するための位置検出器20と、該流量調整ゲ
ート12を駆動させるための油圧シリンダ22と、バンカ10
内に収容された原料Wを秤量するためのロードセル24と
が設置されており、又、該炉頂バンカ10の下方の導入管
26には音響センサ28が設置されている。 上記ロードセル24からは、炉頂バンカ原料重量測定部
30に信号入力可能になっており、該測定部30はSV演算部
32、及び実績原料初出速度演算部34それぞれに重量測定
信号を出力可能になっている。 上記SV演算部32には、更に、ダンプ時間演算部36から
も信号入力可能となっており、該SV演算部32は入力され
た信号に基づいて所定の演算を行い、その結果をW/T−
ψグラフ演算部38に出力可能となっている。 又、前記実績原料排出速度演算部34には更に、前記音
響センサ28を備えた実績ダンプ時間検出部40から信号入
力可能となっており、該演算部34はこの両入力信号に基
づいて所定の演算を行い、その結果を学習カーブ補正部
42に出力可能となっている。 又、上記学習カーブ補正部42には、前記位置検出部20
から信号入力可能となっており、該補正部42補正量を算
出し、その補正量と前記SV演算部32からの演算結果とに
基づいて、前記グラフ演算部38におけるW/T−ψグラフ
を補正することが可能となっている。 上記グラフ演算部38は、補正後のW/T−ψグラフを位
置制御部44に出力すると、該制御部44は、前記位置検出
器20から入力される実位置信号による流量調整ゲート12
の開度を、補正後の上記W/T−ψグラフ(基関数)から
求めた開度に調整するために、前記油圧シリンダ22に制
御信号を出力するようになっている。 上述した原料装入制御装置を用いて、高炉に原料を装
入する場合には、通常は、装入スケジュールに従って、
複数回の原料ダンプが繰返される。 今、n回目の原料ダンプを行う場合を例にして、本実
施例の作用を以下に説明する。 まず、炉頂バンカ10に原料Mを収容し、ダンプ開始前
の原料重量Wnをロードセル24の出力信号に基づいて、炉
頂バンカ原料重量測定部30で実測する。 又、ダンプ時間演算吹36では、予め設定してあるベル
レスダンプパターンによって決まる、ダンプ開始点から
ダンプ終了点までのトータル旋回数分を、分配シュート
16が旋回するに要する時間である規定のダンプ時間Tnで
求める。 次いで、SV演算部32で、上記原料重量Wnとダンプ時間
TnとによりSV値、即ち、次回原料ダンプにおける原料排
出速度の目標値としてWn/Tnを求める。 上記SV演算部32で求めた目標原料排出速度Wn/Tnは、
グラフ演算部38に出力され、該演算部38において、予め
設定・収納されている第2図に示すような折れ線グラフ
を表わす、後述する第1基関数に上記原料排出速度Wn/T
nを代入して、対応する実行開度値[ψn]を求める。 上記第1基関数は、第2図に示した、実線の折れ線グ
ラフ(W/T−ψグラフ)Aを表わすもので、該グラフA
は異なる(W/T,ψ)の値からなるa〜eの5点を順次直
線で結んだもので、各交点間はそれぞれ1次関数で表わ
され、W/Tとψとの関係を表わす真の曲線に全体として
近似した、近似曲線を表わすグラフである。 次いで、上記グラフ演算部38で得られた実行開度値
[ψn]は位置制御部44に与えられ、該制御部44によ
り、位置検出器20の検出値をフィードバックしながら、
油圧シリンダ22を駆動制御し、流量調整ゲート12の開度
を、上記実行開度[ψn]に調整し、n回目の原料ダン
プを実行する。 一方、実績ダンプ時間検出部40では、音響センサ28に
よりn回目の原料ダンプが完了するまでに、実際に要し
た実績ダンプ時間Tr(n)を検出し、このTr(n)を実
績原料排出速度演算部34に与え、該演算部34において、
前記炉頂バンカ原料重量測定部30から入力される、ダン
プ開始前の炉頂バンカ原料重量Wnと、上記実績ダンプ時
間Tr(n)とから、実績原料排出速度Wn/Tr(n)を演
算して求める。この実績原料排出速度Wn/Tr(n)は、
前記SV演算6で求めた目標原料排出速度との間に、通常
若干の偏差を生じている。なお、上記実績ダンプ時間Tr
(n)は、前記ロードセル24の検出値から求めることも
できる。 上記実績原料排出速度演算部34から学習カーブ補正部
42に、上記実績原料排出速度Wn/Tr(n)が入力され、
該補正部42において、この実績原料排出速度Wn/Tr
(n)と、前記位置検出器20から得られた実績開度値
[ψn]rを用いて、W/T−ψグラフを表わす基関数を
修正する。 修正した基関数に基づいて、次の原料ダンプで使用す
る実行開度値[ψn+1]を求め、上述したn回目と同様
の手順でn+1回目の原料ダンプを実行する。 上記基関数の習性は、W/T−ψグラフを構成する各交
点間の直線を表わす1次関数を、後に詳述する方法によ
る1次関数補正することにより実行される。 このように、本実施例では、原料排出特性の変化を最
新のデータに基づいて上記グラフの修正を行うので、精
度の高い高炉の原料装入制御方法が可能となる。 次に、本実施例の特徴である、グラフ演算部38で作成
するW/T−ψグラフと、学習カーブ補正部42で行うその
学習補正について、第3図及び第4図を参照して、更に
詳細に説明する。 第2図は、流量調整ゲート12の開度を調整するために
設定する基関数が表わす近似曲線を示したものであり、
縦軸は開度ψ、横軸は原料排出速度である。 初めに、上記流量調整ゲート12の開度ψを、原料排出
速度W/Tを変数とする次式の第1基関数で設定する。こ
の第1基関数は、n回目の原料ダンプの実行に使用する
ものである。 ψn=▲▼・f(W/T)+▲▼ …(1) ここで、nは原料ダンプの実行番号で任意の整数であ
り、an及びbnは、それぞれ初期設定するか、前回の原料
ダンプの実績値から補正して求めた傾き及び切片を表わ
す補正係数である。なお、初期設定する場合は、▲
▼=1、▲▼=0とすることができる。 上記第1基関数は、原料排出速度W/Tと開度ψとの関
係を、a〜eの5点と各点間を結ぶ1次関数とで表現し
たものであり、第2図の近似曲線Aを表わしている。 前記グラフ演算部38に、前記SV演算部32から目標原料
排出速度Wn/Tnの信号が入力されると、該グラフ演算部3
8は、上記(1)式の第1基関数に基づいて、制御部44
への出力として実行開度値[ψn]を算出し、制御部44
はこの[ψn]に流量調整ゲート12の開度を設定し、n
回目の原料ダンプを行う。 上記原料ダンプが完了すると、上記第1基関数は、原
料の物性(銘柄、粒度、含水率)の変化と、炉頂バンカ
10の内壁に対する原料ライニング変化に起因する原料排
出特性とに対応させて修正される。この修正は、最新の
制御軸席に基づいて行う。 即ち、n回目の原料ダンプの実績値として、前記実績
原料排出速度演算部34と、位置検出部20とから、各ダン
プ毎に{Wn/Tr(n),[ψn]r}の交点情報を得、
この新しい交点情報に基づいて、前記第(1)式の第1
基関数を修正変更し、第2基関数を作成する。 なお、前記グラフ演算部38に収納されるグラフ(基関
数)と学習カーブ補正部42に格納されている補正プログ
ラフとは、異なる炉頂バンカ毎に、及び、原料の物性毎
に用意されており、いずれの場合にも適切な修正が可能
となっている。 次に、上記基関数の修正変更について、第3図のフロ
ーチャートに従って詳細に説明する。 まず、n回目の原料ダンプが終了したら、新しい交点
情報として{Wn/Tr(n),[ψn]r}を学習カーブ
補正部42に読み込む(ステップ110)。 次のステップ112で、nが奇数か否かを判別し、奇数
の場合は、ステップ116以下の処理を行う。 即ち、ステップ114で、前記グラフ演算部38に収納管
理されている、前記(1)式で示した最新の第1基関数
を読み込み、次のステップ116へ与える。この段階での
第1基関数は、初期状態(▲▼=1,▲▼=0)
であり、第2図の実線で示した、a〜eの5点を通るグ
ラフAに相当している。 上記ステップ116では、新しい交点情報{Wn/Tr
(n),[ψn]r}をW/T=Wn/Tr、ψn=[ψn]r
として、上記第1基関数ψn=▲▼・f(W/T)+
▲▼に代入し、次式を得る。 [ψn]r=an・f{Wn/Tr(n)}+▲▼ …
(2) 上記(2)式より、未知数として傾き係数anを求め、
該係数anについて、更にステップ118以下の処理を行
う。 なお、上記(2)式は、上記第1基関数ψn=▲
▼・f(W/T)+▲▼を新しい交点情報に基づい
て、その交点を基関数が通るべく傾きanを修正したもの
に相当する。修正後の基関数を次式で表わす。 ここで、 である。 上記an+1はそのまま使用しない。わずか1つの交点情
報のみで変更することは、それがノイズであるかもしれ
ず、又、制御がハンチングする恐れもあるので、危険で
あるからである。 そこで、ステップ118で指数平均により、補正を緩慢
にかける処理を施す。即ち、ステップ116で得られたa
n+1に、次式の指数平均演算を行なって を得る。 ここで、αは0≦α≦1である。 上記αは、1に近い程、過去(n回目の原料ダンプ)
のデータの重みが大きくなることを示している。このα
は、設定値であり、制御のゲイン調整が可能で経験的に
決まるものである。 次に、ステップ120では、上記ステップ118で得られた にリミッター(k〜l)を設けて、大きく基関数がシフ
トすることを防止する。リミッター範囲内であれば、得
られた は、グラフ演算部に収納されている基関数の従来の▲
▼値に代わって収納され、次式の第2基関数が設定さ
れる。 以上のステップ110〜120の処理により、a係数(傾
き)補正は終了し、第1基関数は第2図の近似曲線Aか
ら破線で示すa′、b′、c′、d′、e′の交点で結
ぶ近似曲線Bに移行するように補正されたことになる。 上述の如くして求めた、新しい第2基関数に基づい
て、前記第1図に示した制御フローに従い、n+1回目
の原料ダンプが実行される。 なお、上記ステップ120において、係数 がリミッター内に入るか否かに拘らず、ステップ110に
戻り、次回のダンプのため新しい交点情報が到来するの
を待つ。 一方、前記ステップ112でnが偶数と判断された場合
は、ステップ124以下の処理を行う。 即ち、ステップ122で、ステップ124からのb係数(切
片)補正の要請により、最新の上記第2基関数 を読み込み、該ステップ124に与える。 このステップ124では、読み込んだ上記第2基関数に
対して、新しい交点情報{Wn+1/Tr(n+1),[ψn+1]r
Iを、W/T=Wn+1/Tr(n+1)、ψn=[ψn+1]rとして
代入し、次式を得る。 上記(6)式により、未知数として切片bn+1を求め、
該切片bn+1について更に、ステップ126以下の処理を行
う。 なお、上記(6)式は、上記最新の第2基関数を新し
い交点情報に基づいて、その交点を基関数が通るべく切
を修正したものに相当する。修正後の基関数を次式で表
わす。 ψn+2=▲▼・f(W/T)+▲▼
…(7) ここで、 である。 上記bn+2は、そのまま使用しない。わずか1つの交
点情報のみで変更することは、それがノイズであるかも
しれず、又、制御がハンチングする恐れがあるので危険
である。 そこで、ステップ126で指数平均により、補正を緩慢
にかける処理を施す。即ち、ステップ126で得られたbn
+2に、次式の指数平均演算を行って、▲▼を
得る。 ▲▼=β・▲▼+(1−β)bn+2
…(8) ここでβは、0≦β≦1である。 上記βは、1に近い程、過去(n+1回目の原料ダン
プ)のデータの重みが大きくなることを示している。こ
のβは、設定値であり、制御のゲイン調整が可能で経験
的に決まるものである。又、ステップ118のαを含め
て、βのバランス調整、即ちa係数補正とb係数補正の
優先度合の調整は重要要素である。 次に、ステップ128では、上記ステップ126で得られた
▲▼にリミッター(m〜n)を設けて、大きく
基関数がシフトするのを防止する。リミッター範囲内で
あれば、得られた▲▼はグラフ演算部38に収納
されている基関数の従来の 値に代えて収納される。 以上のステップ124〜128の処理により、b係数(切
片)補正は終了し、第2基関数は、第2図の近似曲線B
から一点鎖線で示すa″、b″、c″、d″、e″の交
点で結ぶ近似曲線Cに移行(平行移動)するように補正
されたことになる。 上述の如くして求めた改しい基関数に基づいて、前記
第1図に示した制御フローに従い、n+2回目の原料ダ
ンプが実行される。 なお、上記ステップ128において、切片▲▼
がリミッター内に入るか否かに拘らず、ステップ110に
戻り、次回のダンプのための新しい交点情報が到来する
のを待つ。 なお、前記ステップ112でnが奇数か偶数かの場合分
けを行ったが、このステップ112は、a係数補正とb係
数補正を交互に実行させるための工程であり、奇数・偶
数の関係は逆であってもよい。 又、グラフ演算部38には初期化機能があり、初期指令
を入力すると、▲▼=1、▲▼=0となり、元
の関数に戻すこともできる。 以上説明した如く、本実施例によれば、前記(1)式
で示した第1基関数について、a係数(傾き)補正とb
係数(切片)補正とを、最新の実績に基づいて交互に繰
返しながら、該基関数を微妙に変化させ、適切に修正し
ていくことができる。 従って、使用する原料の物性や炉頂バンカ10の原料排
出特性が変化する場合でも、所定のダンプパターンに従
って、荷切れ精度の高い原料ダンプを行うことが可能と
なる。 又、本実施例によれば、炉頂バンカ10に収容される原
料を各ダンプ毎に、その直前の原料を原料重量測定部30
により厳密に秤量し、その秤量結果に基づいて、前述の
制御を行うため、極めて高精度の制御が可能である。 ところが、従来のように、コークスCと鉱石Oの装入
スケジュールCOOに従って、例えばコークスCを装入す
る場合は、通常、予め秤量した同じ重量のコークスが炉
頂バンカに収容されるようになっているが、秤量誤差に
より、ダンプ毎に炉頂バンカの原料重量は微量に変化す
る。従って、本実施例のような高精度の制御は不可能で
ある。 又、従来のように、流量調整ゲートの開度を手動設定
する方式、あるいは自動的に学習制御する方式の場合
は、単に分配シュートの設定旋回数と実績旋回数との差
のみを、次回のダンプにフィードする方式であるため、
原料重量の変化まで制御に配慮しておらず、この点にお
いても本実施例のような高精度の制御は不可能である。 なお、高炉の原料装入制御方法としては、以下に詳述
する統計モデルを用いる高度な方法も考えられる。 この方法は、原料排出速度(W/T)と流量調整ゲート
の開度(ψ)との関係をグラフで管理しておき、ダンプ
実績時間が得られる度に、原料排出速度(W/T)(その
ダンプの炉頂バンカ原料重量/ダンプ実績時間によって
求める)と、そのときの開度(ψ)の関係を複数個求
め、最小自乗法で基幹となる前のグラフを順次修正して
行く方法である。 この統計モデルによる手法は、炉頂バンカからの原料
排出特性の解析が理論式では困難なため、多数のデータ
を実プロセスから収録し、これを統計手法に基づきモデ
ルを決定するものであり、一般的に基いられる回帰分析
法によるモデルの作成手法である。 回帰分析の目的は、1個の従属変数(モデル)を数個
の独立変数によって回帰することであり、上記統計モデ
ルによる制御では、従属変数が流調ゲート開度(ψ)で
あり、独立変数が1つの原料排出速度(W/T)であるか
ら、{ψ,(W/T)}なるデータをN組採取し、このデ
ータを上記モデルに与え、 ψ=a×(W/T)×b+ε …(9) と置いたときに、N組全てにわたって、誤差εが最小に
なるような係数a、bを最小自乗法で求めるものであ
る。 この統計モデルを用いる方法によれば、ダンプ毎に、
その原料のあるべき原料排出速度(W/T)(そのダンプ
の炉頂バンカ原料重量/ベルレスパターンのダンプ設定
時間)を求め、これを順次、修正されてきた統計モデル
のグラフに与え、望ましい流調ゲート開度(ψ)を出力
として得ることができるため、前述した従来の手動設定
方法もしくは自動的に学習制御する手法の問題点は解消
でき、これら従来方法に比較して、木目の細かい制御が
でき、精度を向上することができる。 しかし、上記透明モデルを用いる方法では、膨大なデ
ータ数を要し、且つ複雑な計算のために上位の専用のコ
ンピュータ(通常プロコン)を必要とする。従って、コ
スト高であり、且つインターフェイス及び処理時間を要
するため、制御遅れが生じるという欠点がある。 本実施例は、新しい統計モデルの構築方法を考案し
て、上記統計モデルを用いる方法の欠点を解決したもの
であり、本実施例によれば、簡易にしかも高速に下位の
制御コントローラの範疇で、適切な制御処理ができ、し
かも最小自乗法による統計モデルによる処方と同等以上
の成果を得ることができる。 以上、本発明について具体的に説明したが、本発明は
前記実施例に示したものに限定されるものでなく、その
要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。 例えば、流量調整ゲートの開度調整に使用する基関数
としては、5点を通る折れ線グラフである、近似曲線を
表わすもののみをしめしたが、これに限らず交点の数は
任意に変更可能である。
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、常に自らの制御
結果である最新の交点情報に基づいて、基関数のa係数
補正を行うことにより、傾きを修正し、次にb係数補正
を行うことにより、切片を修正する基関数の補正を交互
に繰り返すので、常に新しい原料排出特性をキャッチし
ながら、流量調整ゲートの開度を制御するため、制御遅
れがなく、精度の高い制御を行うことができ、しかも、
専用のコンピュータを要することなく、下位の制御コン
トローラの範疇で処理できるため、コストも安いという
利点もある。 又、最小自乗法による前述の統計モデルに代わる方式
を提案することができ、しかも簡易な制御処理により、
最小自乗法による手法と同等以上の効果を得ることがで
きる利点もある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例に適用される制御装置を、
その作用と共に示す概略構成図、 第2図は、本実施例で採用する基関数の特徴を示すグラ
フ、 第3図は、本実施例における基関数の学習カーブ補正の
手順を示すフローチャート、 第4図は、ベルレス式の高炉における原料装入方法を示
す概略説明図である。 10……炉頂バンカ、 12……流調調整ゲート、 14……高炉、 16……分配シュート。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炉頂の原料収容槽から流量調整ゲートを通
    して、高炉内に原料を所定の原料ダンプ時間で挿入する
    高炉の原料挿入制御方法において、 n回目の原料ダンプ時における流量調整ゲートの開度ψ
    nを、交点を介して接続された複数の直線で構成される
    近似曲線を表わし、且つ原料排出速度W/Tを変数とする
    次式の第1基関数で設定し、 ψn=▲▼・f(W/T)+▲▼ n回目の原料ダンプ開始前の原料収容槽に収容されてい
    る原料を秤量して重量Wnを求めると共に、該原料を所定
    のダンプ時間Tnで装入するための目標原料排出速度Wn/T
    nを求め、 上記目標原料排出速度Wn/Tnを、上記第1基関数に代入
    して実行開度値〔ψn〕を求め、該実行開度値〔ψn〕
    に前記流量調整ゲートの開度を調整して、n回目の原料
    ダンプを実行すると共に、該原料ダンプが完了するまで
    の実績ダンプ時間Tr(n)を実測し、 上記実績ダンプ時間Tr(n)と前記原料重量Wnとから、
    実績原料排出速度Wn/Tr(n)を求め、該実績原料排出
    速度Wn/Tr(n)と実測した実績開度値〔ψn〕rとに
    基づいて、前記第1基関数の係数anを補正して次式の第
    2基関数を求め、 次いで、n+1回目の原料ダンプについても同様の操作
    により、上記第2基関数に基づく実行開度値〔ψn+1
    を求め、n+1回目の原料ダンプを実行して実績原料排
    出速度Wn+1/Tr(n+1)を求め、 上記実績原料排出速度Wn+1/Tr(n+1)と実測した実績開
    度値〔ψn+1〕rとに基づいて、前記第2基関数の係数b
    n+1を補正して次式の第3基関数を求め、 ψn+2=▲▼・f(W/T)+▲▼ (▲▼=▲▼ 更に、n+2回目の原料ダンプについても同様の操作に
    より、上記第3基関数に基づく実行開度値〔ψn+2〕
    を求めてn+2回目の原料ダンプを実行する如く、設定
    した前記第1基関数の傾き係数と、切片係数の補正とを
    交互に繰返して原料ダンプを実行することを特徴とする
    高炉の原料装入制御方法。
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