JP2942250B1 - フェージングシミュレータ - Google Patents

フェージングシミュレータ

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Abstract

【要約】 【課題】 受信電界強度の中央値だけでなく、安定成分
と変動成分の比の時間的変化による標準偏差の変化まで
含めたシャドウイングをシミュレートする。 【解決手段】 入力端子1からの入力は分配回路3によ
り2つに分配され、一方はレイリーモジュレータ4に入
力され、他方は比率可変合成回路5に直接入力される。
比率可変合成回路5において、レイリーモジュレータ4
からの変動成分と分配回路3からの安定成分を、その比
率を標準偏差制御手段6の出力によって時間的に変えつ
つ合成し、この合成出力を中央値決定回路7を介して出
力する。標準偏差制御回路6により、合成した受信電界
強度の振幅の標準偏差の確率分布または振幅を対数で表
した値の標準偏差の確率分布が正規分布するシャドウイ
ングパターンをシミュレートすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電波伝搬路をシミ
ュレートするフェージングシミュレータに関し、特に、
移動体通信分野におけるシャドウイング等による電界変
動を正しくシミュレートする事が可能なフェージングシ
ミュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に移動無線伝搬路における伝搬特性
は、基地局と移動局間に必ずしも見通しがなく、移動局
が動き回るため、非常に複雑なものとなる(進士昌明編
著「無線通信の電波伝搬」、電子情報通信学会(199
1)P.203−206)。図6は移動体通信における
受信信号レベル変動のモデルを示す図であり、受信信号
レベルは基本的には図6の(3)に示すように、基地局
と端末との距離で決定される。これを伝搬の距離変動と
いい、対象とする地域についての平均的な伝搬損距離特
性を示す。この距離変動の結果として決まる受信信号レ
ベルを長区間中央値と呼ぶ。もうすこし細かくみると、
図6の(2)に示すように建物や地形の影響による減衰
を受け、数十ms周期の比較的ゆっくりとした変動成分
をもっている。これを(短区間)中央値変動と呼ぶ。こ
の変動はシャドウイングとも呼ばれ、この中央値の分布
は、近似的に対数正規分布に従うことが知られている。
さらに波長単位の距離で図6の(1)に示すような激し
い変動がある。移動伝搬路では、基地局から送信された
電波は移動局周囲の建物等により反射あるいは回折さ
れ、路上に定在波を形成する。この定在波中を受信点が
移動すると、変動幅が20dB以上、変動周波数が数十
Hzにも及ぶ激しいフェージングが発生する。この定在
波により生ずるフェージングを瞬時値変動という。この
受信電界強度の瞬時値の確率分布は、多くの場合、仲上
―ライス分布またはレイリー分布に従うことが知られて
いる。すなわち、受信電界強度の中の安定成分が無視で
きない程度であれば、仲上―ライス分布に従い、安定成
分が非常に小さくて無視できる程度であれば、レイリー
分布に従うことが知られている。
【0003】上述のように、移動体通信においては、移
動機の受信入力電圧は、極めて複雑なフェージングを伴
った変化を受けることになるので、移動機の特性を確認
するためにはフィールドテストが必要となる。しかし、
実際のフィールドテストは、種々の制約が存在し、ばら
つきの少ないテストの反復実施が困難であるばかりでな
く、各種要因を分離した形での実験を行うことは不可能
に近い。そのため、実際のフィールドテストと等価なテ
ストを室内で行うことのできるフェージングシミュレー
タが用いられている。(齊藤忠夫・立川敬二共編「移動
通信ハンドブック」、平成7年11月15日、オーム
社、P.208−209)。このようなフェージングシ
ミュレータの一例として、レイリーフェージングシミュ
レータが知られている。図7は、このレイリーフェージ
ングシミュレータの構成例を示す図である。このレイリ
ーフェージングシミュレータ(レイリーモジュレータ)
は、位相分布は一様分布、振幅はレイリー分布となるよ
うに高周波信号に変動を与えるものであり、図7に示す
ように、基本的に2つのガウス雑音発生器と直交変調部
とから構成されている。入力搬送波信号(sinωt)を分
配器で同相成分(sinωt)と直交成分(cosωt)とに2
分配し、2つのガウス雑音発生器から出力される互いに
独立(無相関)なベースバンド帯のガウス雑音信号a
(t),b(t)により、おのおの平衡変調した後合成
し、出力する。これにより、振幅がレイリー分布をし、
位相が一様分布となる信号を出力するものである。
【0004】また、前述したシャドウイングを考慮した
フェージングシミュレータも提案されている(特開平7
−177107号公報)。この提案されているフェージ
ングシミュレータは、希望波とN波の干渉波に生じるシ
ャドウイングに対して任意の組合せの相互相関を考慮し
てシミュレートすることができるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、レイ
リーフェージングは直接波や固定した反射体からの安定
した電波を含まず、移動体による反射や回折、または、
アンテナ自身が電波の定在波の中を動く事によって生じ
る、絶えず変動する成分のみによるものと考えられる。
複雑な市街地の電波環境の中で、送信点から十分遠く、
受信点までの間に反射や回折が多くなればなるほど、こ
の様なフェージングは発生しやすくなる。しかしなが
ら、実際には、送信点から十分遠方にあっても、周囲の
電波環境によって、移動体の受信した電波に安定成分は
含まれる。これは送受信点の間でたとえば固定したビル
による反射波が到達した場合などに生じる。そのような
場合、受信電界強度は仲上―ライス分布に従う事が知ら
れている。従って、一般的なフェージングをシミュレー
トするには、レイリーモジュレータの出力すなわち受信
電波の変動成分に安定成分を加えることが必要となる。
【0006】また、前述のように、シャドウイングによ
って絶えず変化する受信電界強度の中央値は対数正規分
布に従うことが知られているが、受信電界強度の中央値
の標準偏差自体も所定の確率過程に従っていることが本
発明者らの実験結果から明らかになった。しかしなが
ら、上述したシャドウイングを考慮したフェージングシ
ミュレータにおいては、シャドウイングパターンを中央
値についてのみ与え受信電界強度の安定成分と変動成分
の比を可変できる構成とはなっていなかった。したがっ
て、受信電界強度の標準偏差の変化まで含めたシャドウ
イングを正しくシミュレートするものではなかった。ま
た、安定成分と変動成分を分けて時間的に可変すること
が出来なかったために、フェージングモデルの設定が複
雑で分かり難いものになっていた。
【0007】そこで、この発明は、受信電界強度の中央
値だけでなく、受信電界変動の安定成分と変動成分の比
の時間的変化による標準偏差の変化まで含めたシャドウ
イングを正しくシミュレートすることのできるフェージ
ングシミュレータを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のフェージングシミュレータは、入力端子か
ら入力される高周波信号を2つに分配する分配手段、該
分配手段の出力のうちの一方が入力され、振幅がレイリ
ー分布をして、位相が一様分布をする出力を発生するレ
イリーモジュレータ、該レイリーモジュレータの出力と
前記分配手段の出力の他方を、可変とされた合成比率で
合成する比率可変合成手段、前記比率可変合成手段にお
ける前記合成比率を時間的に可変にする制御信号を出力
する標準偏差制御手段、および、出力信号の中央値を定
める中央値決定手段を有するものである。これにより、
受信電界強度の安定成分と変動成分の比を時間的に可変
にする事ができるようになり、従来と比べてより正確な
シャドウイングをシミュレートすることが可能となる。
また、安定成分と変動成分を分けて時間的に可変にする
ようにしているため、フェージングモデルの設定が直感
的に分かり易いものとなる。
【0009】また、本発明の他のフェージングシミュレ
ータは、入力手段から入力された高周波信号を出力の比
が可変な2つの出力信号に分配する比率可変分配手段、
該比率可変分配手段の出力の一方が入力され、振幅がレ
イリー分布をして、位相が一様分布をする出力を発生す
るレイリーモジュレータ、該レイリーモジュレータの出
力と前記比率可変分配手段の出力の他方を合成する合成
手段、前記比率可変分配手段の比率を時間的に可変にす
る制御信号を出力する標準偏差制御手段、および、出力
信号の中央値を定める中央値決定手段を有するものであ
る。これにより、受信電界強度の安定成分と変動成分の
比を時間的に可変にすることができ、従来と比べてより
正確なシャドウイングをシミュレートすることが可能と
なる。また、安定成分と変動成分を分けて時間的に可変
にするようにしているため、フェージングモデルの設定
が直感的に分かり易いものとなる。
【0010】さらに、前記標準偏差制御手段は、出力信
号の振幅の短区間標準偏差の確率分布が長区間では正規
分布になるような前記制御情報が記憶されたメモリを有
するものである。さらにまた、前記標準偏差制御手段
は、出力信号の振幅を対数で表した値の短区間標準偏差
の確率分布が長区間では正規分布になるような前記制御
情報が格納されたメモリを有するものである。さらにま
た、前記標準偏差制御手段は、実験で得られた振幅の短
区間標準偏差に対応する前記制御情報が格納されたメモ
リを有するものである。これらにより、シャドウイング
によって絶えず変化する瞬時値の短区間標準偏差の長区
間における確率過程を標準偏差制御手段によって与える
ことが可能となり、使われる中で最も可能性の高い確率
分布を提供することが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、この発明のフェージング
シミュレータの第1の実施の形態の構成例を示すブロッ
ク図である。この図において、1は入力端子、2は出力
端子であり、このフェージングシミュレータの使用時に
は、入力端子1には例えば送信機が接続され、出力端子
2には例えば受信機が接続される。3は入力端子1から
入力される高周波信号を2つに分配する分配回路、4
は、前記分配回路3の出力のうちの一方が入力されるレ
イリーモジュレータであり、前記図7に示したレイリー
フェージングシミュレータと同様の構成とされている。
5は比率可変合成回路であり、前記レイリーモジュレー
タ4の出力と前記分配回路3の他方の出力とを標準偏差
制御回路6から供給される制御信号により決定される比
率で合成する。7は前記比率可変合成回路5の出力が入
力される中央値決定回路である。
【0012】このように構成されたフェージングシミュ
レータにおいて、入力端子1から入力された高周波信号
は分配回路3で2つに分配され、その出力の一方はレイ
リーモジュレータ4へ入力され、該レイリーモジュレー
タ4から、振幅がレイリー分布をして、位相が一様分布
をするレイリーフェージング状態を示す高周波信号が出
力される。
【0013】前述のように、一般的なフェージングをシ
ミュレートするには、レイリーモジュレータ4の出力
(すなわち受信電波の変動成分)に安定成分を加える必
要がある。比率可変合成回路5はそのために設けられた
ものであり、レイリーモジュレータ4からの絶えず変動
している出力と、前記分配回路3の他方の出力からの安
定している高周波信号の比率を可変にして合成する。ま
た、前述のように安定成分と変動成分の比率は時間的に
変化させる必要がある。標準偏差制御回路6はそのため
に設けられたものであり、安定成分と変動成分の比率を
時間的に変えることによって、出力端子2から出力され
る高周波信号の瞬時値の標準偏差を実際のシャドウイン
グパターンに近いかたちでコントロールする。例えば、
前記レイリーモジュレータ4からの変動成分の比率が大
きくされれば、受信電界強度の標準偏差は大きくなり、
分配回路3からの安定成分の比率が大きくされれば標準
偏差は小さくなる。
【0014】図2は前記比率可変合成回路5の一構成例
を示す図である。この図に示すように、前記比率可変合
成回路5は、入力1(レイリーモジュレータ4から出力
される変動成分)のレベルを制御するデジタル可変抵抗
減衰器8と入力2(分配回路3の出力である安定成分)
のレベルを制御するデジタル可変抵抗減衰器9およびこ
れらのデジタル可変抵抗減衰器8、9の出力を合成する
合成回路10から構成されている。そして、それぞれの
デジタル可変抵抗減衰器8および9の減衰量は標準偏差
制御回路6から供給される制御信号により制御されるよ
うになされている。ここで、標準偏差制御回路6は、例
えばメモリーを有しており、各タイミングにおける前記
デジタル可変抵抗減衰器8および9における減衰量を指
定する情報の組が格納されている。そして、シミュレー
ションの条件等により指定されるタイミングで、この標
準偏差制御回路6から順次前記減衰量を指定する情報の
組を読み出して、前記デジタル可変抵抗減衰器8および
9に供給することによって、前記合成回路10により合
成される前記変動成分と前記安定成分の比率が制御さ
れ、出力信号の瞬時値変動の標準偏差を制御することが
できる。これにより、合成回路10から前記標準偏差制
御回路6により制御された標準偏差を有するフェージン
グ出力が得られることとなる。
【0015】このようにして比率可変合成回路5から出
力される制御された標準偏差を有するフェージング出力
は中央値決定回路7に入力され、該中央値決定回路7に
おいてその中央値が時間的に変化されて出力端子2に出
力されることとなる。図3は前記中央値決定回路7の構
成例を示すブロック図である。図示するように、中央値
決定回路7は、デジタル可変抵抗減衰器11と該デジタ
ル可変抵抗減衰器11の減衰量を制御する中央値情報発
生回路12とにより構成されている。ここで、前記中央
値情報発生回路12としては、例えばメモリーに中央値
情報を記憶させたものが使用され、該メモリーから順次
所定のタイミングで読み出される情報によってデジタル
可変抵抗減衰器11の減衰量が制御され、前述した対数
正規分布に対応した中央値を有するフェージング信号が
出力端子2から出力されることとなる。
【0016】以上のように、本発明のフェージングシミ
ュレータにおいては、出力端子2に現れる高周波信号の
標準偏差と中央値はある確率過程に従ってともに時間的
に変化するものとなる。この確率過程は前記標準偏差制
御回路6のメモリーおよび前記中央値決定回路12のメ
モリー内の情報によって定められる。このように、本発
明のフェージングシミュレータにおいては、安定成分と
変動成分を分けて時間的に可変にしている。すなわち、
標準偏差制御回路6のメモリーの情報として安定成分と
変動成分の比率を直接与える方法で出力端子2から出力
される信号の標準偏差を決めているため、フェージング
シミュレーションを行う上で、どのようなモデルになっ
ているかが直感的に分かり易いという特長がある。
【0017】図4は本発明の第2の実施の形態の構成例
を示すブロック図である。この図において、前記図1と
同一の構成要素には、同一の番号を付し説明の重複を避
ける。この図4から明らかなように、この実施の形態と
前記図1に示した実施の形態との差異は、前記分配回路
3を比率可変分配回路13に置き換えて、前記比率可変
合成回路5を合成回路14に置き換えているところにあ
る。この図4のように構成した場合であっても、出力端
子2には前記図1に示した実施の形態と同様なフェージ
ング出力を得る事ができる。なお、この図4のように構
成した場合には、安定成分と変動成分の比率のコントロ
ールは比率可変分配回路13によって行われる。例え
ば、比率可変分配回路13からレイリーモジュレータ4
へ向かう高周波信号のレベルを合成回路14へ向かう高
周波信号のレベルに比べて大きくすれば、変動成分が大
きくなり標準偏差が大きくなる。
【0018】図5は前記比率可変分配回路13の構成例
を示す図である。入力の高周波信号を分配回路17で2
つに分配して、一方はデジタル可変抵抗減衰器15を介
して出力1すなわち前記レイリーモジュレータ4に出力
し、他方はデジタル可変抵抗減衰器17を介して、出力
2すなわち合成回路14に出力する。そして、前記デジ
タル可変抵抗減衰器15および16における減衰量は、
前記標準偏差制御回路6のメモリーの内容に従って制御
されるようになされている。そして、前記レイリーモジ
ュレータ4の出力および前記出力2は合成回路14で合
成され、前記中央値決定回路7に入力されるようになさ
れている。
【0019】なお、以上説明した第1の実施の形態およ
び第2の実施の形態においては、前記中央値決定回路7
は出力側、すなわち出力端子2の直前に設けていたが、
これを入力側に設けても同様なフェージング出力を得る
ことができる。この場合、図1の実施の形態では入力端
子1と分配回路3の間に、図4の実施の形態では入力端
子1と比率可変分配回路13の間に、前記中央値決定回
路7を設けることとなる。
【0020】さて、前述した第1の実施の形態及び第2
の実施の形態において、前記標準偏差制御回路6のメモ
リーの情報はシャドウイングによって絶えず変化する瞬
時値の短区間標準偏差の長区間における確率過程を与え
るものである。その確率分布については、振幅の標準偏
差の確率分布、又は振幅を対数で表した値の標準偏差の
確率分布が正規分布する可能性が最も高い。この理由
は、市街地の複雑なマルチパス伝搬過程において、受信
電界強度は多くの反射波や回折波(=確率変数)の和で
表され、標準偏差についても中心極限定理が成立しやす
い環境にあるためと考えられる。従って、本発明では、
標準偏差制御回路6のメモリーの情報について、出力端
子2における高周波の振幅の標準偏差の確率分布または
振幅を対数で表した値の標準偏差の確率分布が正規分布
するものを選ぶことができるようになっている。また、
この標準偏差については、実験的に求める事も可能であ
る。したがって、この場合には、実験的に求めた標準偏
差の値となるように、前記標準偏差制御回路6のメモリ
ーに対応するデジタル可変抵抗減衰器8および9あるい
は15および16への制御情報の組を格納しておけばよ
い。
【0021】さらに、前記中央値決定回路7における中
央値情報発生回路12についてもその中の情報をいくつ
か選択可能である。前述のように、中央値については、
対数で表したものが正規分布する例が多く知られてお
り、これに対応するデジタル可変抵抗減衰器11への制
御情報を前記中央値情報発生回路12のメモリー内に格
納しておけばよい。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、この発明は移動体
通信で使われるフェージングシミュレータについて、受
信電界強度の中央値だけでなく、受信電界強度の安定成
分と変動成分の比で決まる標準偏差の時間的変化につい
てもシャドウイングの影響をシミュレートしているの
で、従来と比べてより実際的なフェージングのシミュレ
ーションが可能である。また、安定成分と変動成分を分
けて時間的に可変にすることにより、フェージングモデ
ルの設定が直感的に分かり易いという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を説明するための
構成図である。
【図2】 本発明で使われる比率可変合成回路の構成例
を示す図である。
【図3】 本発明で使われる中央値決定回路の構成例を
示す図である。
【図4】 本発明の第2の実施の形態を説明するための
構成図である。
【図5】 本発明で使われる比率可変分配回路の構成例
を示す図である。
【図6】 移動無線伝搬路における電波伝搬について説
明するための図である。
【図7】 レイリーフェージングシミュレータ(レイリ
ーモジュレータ)の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1 入力端子 2 出力端子 3 分配回路 4 レイリーモジュレータ 5 比率可変合成回路 6 標準偏差制御回路(メモリー) 7 中央値決定回路 8、9 デジタル可変抵抗減衰器 10 合成回路 11 デジタル可変抵抗減衰器 12 中央値情報発生回路(メモリー) 13 比率可変分配回路 14 合成回路 15、16 デジタル可変抵抗減衰器 17 分配回路
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04B 17/00 H04B 7/26

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力端子から入力される高周波信号を2
    つに分配する分配手段、 該分配手段の出力のうちの一方が入力され、振幅がレイ
    リー分布をして、位相が一様分布をする出力を発生する
    レイリーモジュレータ、 該レイリーモジュレータの出力と前記分配手段の出力の
    他方を、可変とされた合成比率で合成する比率可変合成
    手段、 前記比率可変合成手段における前記合成比率を時間的に
    可変にする制御信号を出力する標準偏差制御手段、およ
    び、 出力信号の中央値を定める中央値決定手段を有するフェ
    ージングシミュレータ。
  2. 【請求項2】 入力手段から入力された高周波信号を出
    力の比が可変な2つの出力信号に分配する比率可変分配
    手段、 該比率可変分配手段の出力の一方が入力され、振幅がレ
    イリー分布をして、位相が一様分布をする出力を発生す
    るレイリーモジュレータ、 該レイリーモジュレータの出力と前記比率可変分配手段
    の出力の他方を合成する合成手段、 前記比率可変分配手段の比率を時間的に可変にする制御
    信号を出力する標準偏差制御手段、および、 出力信号の中央値を定める中央値決定手段を有するフェ
    ージングシミュレータ。
  3. 【請求項3】 前記標準偏差制御手段は、出力信号の振
    幅の短区間標準偏差の確率分布が長区間では正規分布に
    なるような前記制御情報が記憶されたメモリを有するも
    のであることを特徴とする前記請求項1あるいは2記載
    のフェージングシミュレータ。
  4. 【請求項4】 前記標準偏差制御手段は、出力信号の振
    幅を対数で表した値の短区間標準偏差の確率分布が長区
    間では正規分布になるような前記制御情報が格納された
    メモリを有するものであることを特徴とする前記請求項
    1あるいは2に記載のフェージングシミュレータ。
  5. 【請求項5】 前記標準偏差制御手段は、実験で得られ
    た振幅の短区間標準偏差に対応する前記制御情報が格納
    されたメモリを有するものであることを特徴とする前記
    請求項1あるいは2に記載のフェージングシミュレー
    タ。
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