JP3137187B2 - フェージングシミュレータ - Google Patents

フェージングシミュレータ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電波伝搬路をシ
ミュレートするフェージングシミュレータに関し、特
に、移動体通信の分野における距離による減衰やシャド
ウイング等による電界変動を正確にシミュレートするこ
とができるフェージングシミュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】受信電力の短区間における瞬時値の確率
分布は、多くの場合、仲上―ライス分布またはレイリー
分布に従うことが知られている。すなわち、受信電力の
安定成分が無視できない程度であれば、仲上―ライス分
布に従い、安定成分が非常に小さくて無視できる程度で
あれば、レイリー分布に従う。また、電子情報通信学会
アンテナ伝播研究会の信学技報「マイクロ波帯市街地伝
搬における瞬時変動特性の統計的性質」(A・P98-33, p
p.1-7, Jul.1998)によれば、電力の対数値の短区間標
準偏差はフェージングの安定成分と変動成分の比に関連
して決められ、送信点付近の過渡的な場所を除くと、あ
る一定値に漸近する関数を中心に対数正規分布する傾向
をもち、短区間中央値もある減衰特性を示す曲線を中心
に対数正規分布する傾向にある。さらに、信学技報「低
アンテナ高移動機に対する市街地見通し内マイクロ波伝
搬損失」(A・P98-86, pp.77-82, Oct.1998)によれ
ば、短区間中央値の減衰特性を示す曲線は指数関数とべ
き関数の組み合わせで表すことが考えられる。
【0003】このような複雑な伝搬環境をシミュレート
するために、本発明者により、受信電力の中央値だけで
なく、受信電力の安定成分と変動成分の比の時間的変化
による標準偏差の変化まで含めたシャドウイングを正し
くシミュレートすることのできるフェージングシミュレ
ータが提案されている(特願平10−190163
号)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この提
案されているフェージングシミュレータは、送信機に直
交変調器を用いる場合でも、それとは独立して変調がか
かったキャリアの正弦波成分と余弦波成分をつくり、そ
れぞれ独立なガウス波形を乗算しその結果を加算する等
の処理をする構成になっていたため、回路構成上の無駄
になっていた。特に、高周波回路を簡潔にすることが課
題になっていた。また、数m程度の短区間の中央値およ
び同程度の短区間の標準偏差の数百m〜数km程度の距
離による変化については容易に距離特性を設定できる構
成になっておらず、送信点からの距離特性も含めてフェ
ージングをシミュレートすることは容易ではなかった。
【0005】そこで本発明は、上述した論文により明ら
かにされたマイクロ波帯市街地伝搬におけるフェージン
グをシミュレートして、受信電力の中央値だけでなく、
受信電力の安定成分と変動成分の比の時間的変化による
標準偏差の変化まで含めたシャドウイングを正しくシミ
ュレートすることができるフェージングシミュレータを
提供することを目的とする。また、回路構成上の無駄を
省き、受信電力の短区間中央値および短区間標準偏差の
距離特性を含めたフェージングを容易にシミュレートす
ることができるフェージングシミュレータを提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載のフェージングシミュレータは、送
信デジタル情報波形に対応するデータx(t)およびy(t)
を出力するデジタル情報波形出力手段と、同じ標準偏差
で、かつ、独立な2つの正規確率過程Xc(t)およびXs
(t)を発生する正規確率過程発生手段と、電界強度の安
定成分Cを発生する安定成分発生手段と、前記x(t)、
y(t)、Xc(t)、Xs(t)、Cについて、 P(t)=(Xc(t)+C)・x(t)−Xs(t)・y(t) …(1) Q(t)=−(Xc(t)+C)・y(t)−Xs(t)・x(t) …(2) なる演算を行って、P(t)およびQ(t)を出力する演算手
段と、前記演算手段の出力P(t)およびQ(t)で高周波信
号を変調する直交変調器とを有するものである。
【0007】また、請求項2に記載のフェージングシミ
ュレータは、前記請求項1記載のものに、さらに、距離
情報dを発生する手段と、電力の対数値に対して正規分
布をする確率過程G(d)を発生する対数正規確率過程発
生手段と、前記距離情報dに従って、 L(d)=A・exp(−δ・d)・d (A、α、δは定数) …(3) で与えられる減衰情報L(d)を発生する減衰情報発生手
段とを設け、前記演算手段において、前記Xc(t)、Xs
(t)、Cのそれぞれに√{G(d)L(d)}を乗算して前記演
算を実行することにより、電力の対数値の短区間中央値
が前記減衰情報L(d)を中心に正規分布するフェージン
グを得るようにしたものである。
【0008】さらに、請求項3に記載のフェージングシ
ミュレータは、前記請求項1記載のものに、さらに、距
離情報dを発生する手段を設け、前記Xc(t)とXs(t)の
短区間標準偏差をσ(d)とし、このときの電界強度の安
定成分をC(d)として、 K(d)=C2(d)/(2σ2(d)) …(4) を変数とする電力の対数値の短区間標準偏差σs(K(d))
が、ある一定値を中心に正規分布するように、前記正規
確率過程発生手段および前記安定成分発生手段の内容が
定められているものである。
【0009】さらにまた、請求項4に記載のフェージン
グシミュレータは、前記請求項1に記載のものに、さら
に、距離情報dを発生する手段を設け、前記Xc(t)とX
s(t)の短区間標準偏差をσ(d)とし、このときの電界強
度の安定成分をC(d)として、前記距離情報dに従う関
数 H(d)=B・{1−exp(−β・d)} (B、βは定数) …(5) に対して、前記距離情報dに従う K(d)=C2(d)/(2σ2(d)) …(6) を変数とする電力の対数値の短区間標準偏差σs(K(d))
が、前記H(d)を中心に正規分布するように、前記正規
確率過程発生手段および前記安定成分発生手段の内容が
定められているものである。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、この発明のフェージング
シミュレータの一実施の形態の構成を示すブロック図で
ある。はじめに、このフェージングシミュレータの全体
の動作概要について説明する。図1において、1および
2は、それぞれ、送信するデジタル情報波形に対応する
データを出力するデジタル情報波形出力手段であり、例
えば、それぞれ対応するデータを格納するメモリにより
構成されている。このデジタル情報波形出力手段1およ
び2の出力は、演算手段12および切り換えスイッチ3
に供給されており、スイッチ3は前記演算手段12から
の出力と前記デジタル情報波形出力手段1および2から
の出力のうちの一方を選択して、直交変調器4へ入力す
る。
【0011】ここで、このフェージングシミュレータか
らフェージングのない出力を得る場合には、前記スイッ
チ3が前記デジタル情報波形出力手段1および2の出力
を選択するように設定される。このときには、前記デジ
タル情報波形出力手段1および2からの出力が直交変調
器4に入力され、デジタルアナログ変換された後、キャ
リア周波数発振器5からの高周波信号fcを直交変調す
る。すなわち、前記スイッチ3の出力の一方は乗算器6
で高周波信号fcと、他方は90°移相器7により高周
波信号fcを90°移相したものと乗算器8で乗算さ
れ、それぞれの乗算結果は加算器9で加算されて出力さ
れる。この直交変調器4の出力は、フィルタ10によっ
て不要波を除去され、電力増幅器11によって所定のレ
ベルまで電力増幅されて出力される。
【0012】一方、フェージングのある出力を得るとき
には、前記スイッチ3は演算手段12の出力を選択する
ように設定される。演算手段12は、短区間標準偏差情
報発生手段13と短区間中央値情報発生手段14からの
出力を受けて、デジタル情報波形出力手段1および2の
出力に対しフェージングによる変化を加える演算を実行
する。そして、フェージングによる変化を加えられた演
算手段12からの出力信号が、前記直交変調器4に入力
され、前述の場合と同様に、フィルタ10および電力増
幅器11を介して出力される。
【0013】次に、前記短区間標準偏差情報発生手段1
3について説明する。数m程度の短区間における瞬時変
動の対数値の標準偏差は、この短区間標準偏差情報発生
手段13により与えられる。図示するように、短区間標
準偏差情報発生手段13は、安定成分発生手段15と正
規確率過程発生手段16および17の3つの構成要素に
別れている。ここで、安定成分発生手段15は、受信電
界強度の短区間における安定成分Cに対応するデータを
出力する。この安定成分Cが大きいほど安定成分の占め
る割合が大きくなる。また、2つの正規確率過程発生手
段16および17は、お互いに独立で同じ標準偏差σの
正規分布する確率過程を出力する。この標準偏差σの値
が大きい程、受信電力の短区間における変動成分が大き
くなる。なお、安定成分発生手段15、正規確率過程発
生手段16および17は、いずれも、それぞれに対応す
るデータを格納したメモリにより構成することができ
る。
【0014】ここで、正規確率過程発生手段16および
17から出力される2つの正規確率過程をXc(t)、Xs
(t)とすると、次式で与えられるR(t)はレイリー分布に
なることが知られている。
【数1】 さらに、安定成分Cの電力の平均E(C2)と変動成分の
電力の平均E(R2(t))の比Kは次式で与えられる。 K=E(C2)/E(R2(t))=C2/(2σ2) …(8)
【0015】ここで、C及びσはともに数m程度の短区
間では変化しない定数と見なすことができるが、数百m
〜数km程度の長区間では送信点からの距離dに従って
変化する。従ってC=C(d)、σ=σ(d)と表現すること
ができる。この場合Kは距離dの関数であるから、K=
K(d)と表現する。数m程度の短区間における受信電力
の対数値の標準偏差σs(短区間標準偏差)は、このK
(d)の値と1対1の対応がとれており、K(d)の値が大き
い、すなわち安定成分の占める割合が大きいとき、σs
の値は小さくなる関係にある。そこで、σsはK(d)を変
数とする関数とみなすことができる。すなわち、σs=
σs(K(d))と表す。
【0016】図1において、18は距離情報dを発生す
る距離情報発生手段である。本発明では、この距離情報
dに従って短区間標準偏差σsの値が変化する場合、σs
の統計的性質を次のいずれかに定めている。 (イ)短区間標準偏差σs(K(d))が、ある定まった値を
中心に正規分布するように、安定成分発生手段15と正
規確率過程発生手段16および17との内容を定める。 (ロ)距離情報dに従う漸近関数 H(d)=B・{1−exp(−β・d)} (B、βはある定数) …(9) に対して、短区間標準偏差σs(K(d))がH(d)を中心に
正規分布するように、安定成分発生手段15と正規確率
過程発生手段16および17の内容を定める。
【0017】ここで、(イ)は送信点からある程度以上
離れた場合である。例えば低アンテナ高で送信した場
合、送信点からある程度離れると、見通し内マイクロ波
市街地伝搬では、瞬時受信電力の対数値の短区間標準偏
差は、5.0〜5.5dB程度の一定値を中心に、正規
分布する傾向にある。また、(ロ)は送信点に近い場合
である。送信点付近では安定成分が強いため、短区間標
準偏差はほとんど0dBになる。送信点から遠ざかるに
連れて、短区間標準偏差はH(d)を中心に変動しながら
次第に高い値を示し、5.0〜5.5dB付近(式(9)
におけるBの値)を中心に正規確率過程に従う。
【0018】次に、前記短区間中央値情報発生手段14
について説明する。この短区間中央値情報発生手段14
は送信点からの距離情報dに従って減衰情報を発生する
減衰情報発生手段19と、電力の対数値に対して正規確
率過程を発生する対数正規確率過程発生手段20からな
る。ここで、送信点からの距離情報dとして前記距離情
報発生手段18の出力を用いる。減衰情報発生手段19
は次式で与えられる減衰情報L(d)を出力する。
【数2】 この(10)式は受信電力の短区間中央値の送信点からの減
衰特性の平均を与える。短区間中央値の対数値は(10)式
で与えられる減衰特性の対数値を中心に正規分布をす
る。このときの正規分布は対数正規確率過程発生手段2
0の出力に従う。なお、前記距離情報発生手段18、前
記減衰発生手段19および対数正規確率過程発生手段2
0は、いずれも、それぞれ対応するデータを格納したメ
モリにより構成することができる。
【0019】以上により、短区間標準偏差情報と短区間
中央値情報を得ると、演算手段12によって、デジタル
情報波形出力手段1および2の出力に対して、フェージ
ングをかける。以下、演算手段12の動作を説明する。
なお、この演算手段12としては、例えばデジタルシグ
ナルプロセッサ等が使われる。
【0020】まず、短区間におけるフェージングのシミ
ュレーションについては、次のような演算処理を行う。
デジタル情報波形出力手段1および2の出力をそれぞれ
x(t)およびy(t)とする。短区間内では安定成分発生手
段出力C(d)は距離情報dに対する変化がほとんど無い
ため、Cは一定と見なせる。短区間標準偏差情報発生手
段13の安定成分発生手段15の出力C、正規確率過程
発生手段16、17のそれぞれの出力Xc(t)、Xs(t)に
対して、演算手段12において、次の演算を行う。 P(t)=(Xc(t)+C)・x(t)−Xs(t)・y(t) …(11) Q(t)=−(Xc(t)+C)・y(t)−Xs(t)・x(t) …(12) (11)、(12)式で使われるXc(t)、Xs(t)の標準偏差σに
ついても短区間内では距離情報dに対する変化は無く一
定である。
【0021】(11)、(12)式で与えられる演算手段12の
出力P(t)、Q(t)をスイッチ3を通して直交変調器4へ
入力する。その結果、直交変調器4の出力は次のように
なる。
【数3】 ここで、
【数4】 であり、R(t)はすでに述べたようにレイリー分布に従
う。
【0022】(13)式の第1項はフェージングの安定成分
であり、第2項は変動成分である。√{x2(t)+y2(t)}
cos(ωct+ψ)はデジタル情報信号の直交変調波形であ
る。(13)式の第1項には安定成分として係数Cが乗算さ
れている。また、√{x2(t)+y2(t)}cos(ωct+ψ+
θ)はフェージングによって位相がランダム化された項
である。ここで、θは一様分布することが知られてい
る。(13)式の第2項はR(t)を乗算することによって振
幅がレイリー分布する変動成分を与える。以上のよう
に、短区間内では、本発明によって安定成分と変動成分
を容易に与えることが可能である。
【0023】次に、長区間におけるフェージングのシミ
ュレーションについて説明する。長区間では距離情報d
による変化を受ける。すなわち、短区間中央値は前記(1
0)式による減衰と該(10)式で与えられる減衰曲線を中心
とする対数正規確率過程に従う。短区間標準偏差は送信
点から遠方ではある一定の値を中心とする対数正規確率
過程に従うが、送信点の近くでは、(9)式で与えられる
漸近関数を中心とする対数正規確率過程に従う。この場
合、短区間標準偏差σs=σs(K(d))は安定成分発生手
段15から得られるC=C(d)と2つの正規確率過程発
生手段16、17から得られる正規確率過程の標準偏差
σ=σ(d)を基にして、(9)式を中心として対数正規確率
過程に従う様に、それぞれの発生手段15〜17の内容
を予め決めておく。
【0024】ここでは長区間における短区間中央値の変
化に関する演算処理について説明する。長区間における
変化を加えるため、演算手段12では次の処理を行う。
先ず、距離情報dに対して、減衰情報発生手段19から
前記(10)式で表される減衰情報L(d)を得る。
【数5】 さらに、対数正規確率過程発生手段20より、対数値が
正規分布する対数正規確率過程G(d)を得る。次に、Xc
(t)、Xs(t)、C(t)のそれぞれに√{G(d)L(d)}を乗算
する。
【0025】以下、前述した短区間内の場合と同様に、
次の式(18)、(19)の演算を行う。
【数6】 上記(18)、(19)式で与えられる演算手段12の出力P
(t)およびQ(t)をスイッチ3を通して直交変調器4へ入
力する。
【0026】この場合、直交変調器4の出力は次のよう
になる。
【数7】 この場合も、ωc=2πfc、R(t)、tanψ、tanθは、
前記式(14)〜(17)によって与えられる。また、{}内は
すでに説明した通り、短区間におけるフェージング変動
を与える。さらに、式全体に掛かる√{G(d)L(d)}は電
界強度の長区間における変動を表す。この値を2乗すれ
ば電力に比例する値が得られ(電力に対する補正は式(1
0)の係数Aで可能である。)、さらに対数で表した
【数8】 は第1項が正規確率過程を、第2項が距離に従う減衰特
性を表す。
【0027】以上のようにして、移動体が送信点から遠
ざかっていく場合や近づく場合の長区間の距離による変
化も含めて、フェージング変動を表すことができる。ま
た、受信電力の中央値だけでなく、受信電力の安定成分
と変動成分の比で決まる標準偏差の時間的変化について
もシャドウイングの影響をシミュレートすることができ
る。そして、短区間中央値および短区間標準偏差に関す
る統計的性質を予め前記短区間標準偏差情報発生手段1
3および短区間中央値情報発生手段14内の各発生手段
(例えば、メモリ)に格納しておくことにより、任意の
フェージングをシミュレートすることができる。この場
合、距離による減衰も含めて、それぞれの統計的性質を
独立してシミュレート可能であり、各発生手段の情報の
設定も容易である。また、前述したように、前記デジタ
ル情報波形出力手段1および2、各発生手段15〜20
は、いずれも、メモリにより構成することができ、これ
らすべてをハードウエアとして1つのメモリに収めるこ
とができる。
【0028】
【発明の効果】以上のように、本発明のフェージングシ
ミュレータによれば、距離による短区間中央値の変化だ
けでなく、フェージングの安定成分と変動成分の比が変
わることによる短区間標準偏差の変化まで含めたシャド
ウイングを正しくシミュレートすることができる。ま
た、フェージングの発生メカニズムが分かりやすく、使
い勝手がよい。また、複数の発生手段をハードウエアと
して1つのメモリに納めることができるため、構成を簡
単なものとすることができ、装置を小型化することが可
能である。それにより、経済的メリットもある。さら
に、直交変調器が1つで済み、高周波回路の無駄を省く
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明するための構成図であ
る。
【符号の説明】
1 デジタル情報波形出力手段 2 デジタル情報波形出力手段 3 スイッチ 4 直交変調器 5 キャリア周波数発振器 6 乗算器 7 90°移相器 8 乗算器 9 加算器 10 フィルタ 11 電力増幅器 12 演算手段 13 短区間標準偏差情報発生手段 14 短区間中央値情報発生手段 15 安定成分発生手段 16 正規確率過程発生手段 17 正規確率過程発生手段 18 距離情報発生手段 19 減衰情報発生手段 20 対数正規確率過程発生手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−145917(JP,A) 特開 平6−104855(JP,A) 特開 平8−186509(JP,A) 特許2942250(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 17/00 G01R 29/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信デジタル情報波形に対応するデータ
    x(t)およびy(t)を出力するデジタル情報波形出力手段
    と、 同じ標準偏差で、かつ、独立な2つの正規確率過程Xc
    (t)およびXs(t)を発生する正規確率過程発生手段と、 電界強度の安定成分Cを発生する安定成分発生手段と、 前記x(t)、y(t)、Xc(t)、Xs(t)、Cについて、 P(t)=(Xc(t)+C)・x(t)−Xs(t)・y(t) Q(t)=−(Xc(t)+C)・y(t)−Xs(t)・x(t) なる演算を行って、P(t)およびQ(t)を出力する演算手
    段と、 前記演算手段の出力P(t)およびQ(t)で高周波信号を変
    調する直交変調器とを有することを特徴とするフェージ
    ングシミュレータ。
  2. 【請求項2】 さらに、 距離情報dを発生する手段と、 電力の対数値に対して正規分布をする確率過程G(d)を
    発生する対数正規確率過程発生手段と、 前記距離情報dに従って、 L(d)=A・exp(−δ・d)・d (A、α、δは定
    数) で与えられる減衰情報L(d)を発生する減衰情報発生手
    段とを設け、 前記演算手段において、前記Xc(t)、Xs(t)、Cのそれ
    ぞれに√{G(d)L(d)}を乗算して前記演算を実行するこ
    とにより、電力の対数値の短区間中央値が前記減衰情報
    L(d)を中心に正規分布するフェージングを得るように
    したことを特徴とする前記請求項1記載のフェージング
    シミュレータ。
  3. 【請求項3】 さらに、距離情報dを発生する手段を設
    け、 前記Xc(t)とXs(t)の短区間標準偏差をσ(d)とし、こ
    のときの電界強度の安定成分をC(d)として、 K(d)=C2(d)/(2σ2(d)) を変数とする電力の対数値の短区間標準偏差σs(K(d))
    が、ある一定値を中心に正規分布するように、前記正規
    確率過程発生手段および前記安定成分発生手段の内容が
    定められていることを特徴とする前記請求項1記載のフ
    ェージングシミュレータ。
  4. 【請求項4】 さらに、距離情報dを発生する手段を設
    け、 前記Xc(t)とXs(t)の短区間標準偏差をσ(d)とし、こ
    のときの電界強度の安定成分をC(d)として、 前記距離情報dに従う関数 H(d)=B・{1−exp(−β・d)} (B、βは定数) に対して、前記距離情報dに従う K(d)=C2(d)/(2σ2(d)) を変数とする電力の対数値の短区間標準偏差σs(K(d))
    が、前記H(d)を中心に正規分布するように、前記正規
    確率過程発生手段および前記安定成分発生手段の内容が
    定められていることを特徴とする前記請求項1記載のフ
    ェージングシミュレータ。
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