JP2941525B2 - 双ベルト式連続鋳造装置用ベルト - Google Patents

双ベルト式連続鋳造装置用ベルト

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JP2941525B2 JP30889691A JP30889691A JP2941525B2 JP 2941525 B2 JP2941525 B2 JP 2941525B2 JP 30889691 A JP30889691 A JP 30889691A JP 30889691 A JP30889691 A JP 30889691A JP 2941525 B2 JP2941525 B2 JP 2941525B2
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耕一 平田
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、双ベルト式連続鋳造装
置用のベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の連続鋳造装置で振動水冷モールド
を使用しているものでは、図3に示すように、振動水冷
モールドjによって形成されるメニスカスe上に黒鉛を
含有させた1200℃レベルの低融点酸化物iを置き、
これをメニスカスeを形成する溶鋼の熱によって液状フ
ィルムh(約100μmレベル)としてモールドjと鋳
片間の潤滑を行っている。
【0003】一方、同期して回転し並行して走行し鋳型
の長辺を画成する1対のベルトを備えた双ベルト式連続
鋳造装置では、図2(a)に示すように、ベルト1は銅
等よりなる水冷ブロック10に接して走行するが、同ベ
ルト1の面に黒鉛と1560℃以上の高融点の固体酸化
物(例えばAl2 3 ,ZrO2 など)の混合物02を
コーティング剤とし、これをバインダ(水ガラスなど)
で塗布することによって、溶鋼凝固の抜熱安定化を図っ
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図3に示される従来の
連続鋳造装置における黒鉛を含有させた低融点酸化物よ
りなる完全融液化酸化物系コーティング剤は、モールド
jの振動によって、符号h′に示すように、モールドj
と凝固シェルg間に100μm程度の厚さで侵入し、鋳
片引抜きの潤滑性を向上さし、かつ、抜熱側から見たモ
ールドjの保護の役目をしている。しかし、双ベルト式
連続鋳造装置のように、鋳片と同期してモールドを構成
するベルトが動く場合には、酸化物融体を100μm厚
でベルト(モールド)と鋳片間に侵入させることができ
ず安定抜熱と潤滑が困難でなる。このため、前記のよう
に、黒鉛と高融点の固体酸化物の混合物02をベルト1
にコーティング剤として塗布して使用しているのが現状
である。
【0005】しかし、この高融点の酸化物系を使用した
コーティング剤では、鋳片収縮時に溶鋼静圧に比例して
コーティング剤と鋳片の凝固シェル間の摩擦係数(0.
3程度)の収縮抵抗に相等する引張り力が凝固シェルg
に作用し、シェル厚の薄い所にこの引張り力が集中しや
すく、鋳片に縦割れが発生することになる。この現象は
製品(薄スラブ等)の不良につながっている。
【0006】以上の理由によって、双ベルト式連続鋳造
装置では、安定的な抜熱を得るためのコーティング厚の
確保と鋳片収縮に伴う鋳片の凝固シェルとベルト間の潤
滑性向上(摩擦係数低減)が必要である。
【0007】本発明は、以上の問題点を解決することが
できる双ベルト式連続鋳造装置用ベルトを提供しようと
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の双ベルト式連続
鋳造装置用ベルトは、同期して回転し並行して走行し鋳
片の長辺を画成する1対のベルトの表面に融点が156
0℃以上の高融点材のコーティング層と、同酸化物コー
ティング層の表面に更に融点が1560℃未満の低融点
酸化物コーティング層を設けた。
【0009】
【作用】融点が1560℃未満の低融点酸化物のコーテ
ィング層を、ベルト上に形成された融点が1560℃以
上の高融点材コーティング層上に設けたことにより、ベ
ルトがメニスカスに突入する時、溶鋼側では、凝固シェ
ルができると同時に前記低融点酸化物のコーティング剤
が溶融し、潤滑性が維持でき、また、ベルト面側では、
前記高融点材のコーティング剤は固体粉末のままで抜熱
の安定性が確保される。
【0010】双ベルト式連続鋳造装置では、ベルトが鋳
片と共に移動する同期モールドであることによって、前
記したように融体化された低融点酸化物のコーティング
剤はモールドであるベルトと凝固シェル間に侵入しにく
いが、本発明においては、凝固シェルの生成に伴って、
前記低融点酸化物のコーティング剤が融体化し、コーテ
ィング剤が粉末である時に比べて、融体化した時の密度
が大きくなるため、溶鋼静圧の影響による鋳片のフクレ
を考えても、該融体化されたコーティング剤がベルトと
凝固シェル間に容易に侵入することになる。
【0011】
【実施例】本発明の一実施例を、図1によって説明す
る。図1(a)は本実施例の溶鋼浸漬前の状態を示し、
図1(b)は溶鋼浸漬後の状態を示す。
【0012】1は、同期して回転して並行して下方へ向
って銅等よりなる水冷ブロック10に沿って走行し鋳片
の長辺を画成する1対のベルトを形成する一方のベルト
である。前記ベルト1の水冷ブロック10に接する側と
反対の表面には、ZrO2 ,C,Al2 3 ,SiO2
などの1560℃以上の融点をもつ高融点材の粉体がバ
インダ(水ガラスなど)によって塗布されて、高融点材
の層2を形成している。同層2の表面には、更に、B2
3 ,PbO3 等の1560℃未満の融点をもつ低融点
酸化物の粉体がバインダ(水ガラスなど)によって塗布
されて低融点酸化物の層3が形成されている。
【0013】本実施例においては、図1(b)に示すよ
うに、ベルト1が溶鋼fのメニスカスeに突入すると、
溶鋼f側では溶鋼の凝固シェルgが生成されると同時
に、層3を形成する低融点酸化物のコーティング剤が溶
融して融体層3aが形成され、凝固シェルgとベルト1
との間の潤滑性が維持させる。また、ベルト1の面側で
は、層2を形成する高融点材は固体粉末のままに止まり
抜熱の安定性が確保される。
【0014】また、本実施例では、凝固シェルgの生成
に伴って前記層3を形成する低融点酸化物が融体化し、
粉末である時に比べて融体化した低融点酸化物の密度が
大きくなるために、溶鋼静圧の影響による鋳片のフクレ
を考えても、融体化された低融点酸化物がベルト1と凝
固シェルg間に容易に侵入することができる。
【0015】以上のように、本実施例では、前記の低融
点酸化物が融体化して、これがベルト1と凝固シェルg
間に確実に侵入することによって、凝固シェルgとベル
ト1との間の潤滑性が維持されて鋳片に縦割れが発生す
ることを防止することができ、また固体粉末状を維持す
る高融点材により形成される層2によって溶鋼からの抜
熱の安定性を確保し、凝固シェルgを安定的に成長させ
ることができる。
【0016】本発明に係る連続鋳造装置用のベルトの実
験例を、以下に説明する。
【0017】比較例として従来コーティング剤を用いた
ベルトと本発明に係るベルトの潤滑性を次の方法で比較
した。すなわち、ベルトのモールドを模擬した水冷銅ブ
ロックの上に、下記構成からなるコーティング剤を塗布
し、1350℃に加熱されたステンレス鋼ブロックを置
き摩擦係数を調べた。 1 本発明のコーティング剤(A):厚み40μmの2
層構成 モールド側の層(30μm厚) ZrO2 :98重量%,水ガラス:2重量% 鋳片側の層(10μm厚) B2 3 :99重量%,水ガラス:1重量% 2 従来のコーティング剤(B):厚み30μmの1層
構成 ZrO2 :98重量%,水ガラス:2重量% 上の条件下において、摩擦係数(μ)は、コーティング
剤(A)では0.01以下,コーティング剤(B)では
0.35であった。このように、本発明は、従来のもの
に比して潤滑特性に1桁以上すぐれていることが確認で
きた。
【0018】また、前記本発明のコーティング剤(A)
を水冷銅ブロックに塗布し、1560℃の溶鋼に5se
c間浸漬して凝固シェルを生成させた結果、メニスカス
へのコーティング融体の浮上は少なく、融体化された酸
化物はモールドと鋳片の間に維持されていることが確認
された。また抜熱の安定性を示す凝固シェル成長もシェ
ル厚みムラ0.9以上で、良好であった。
【0019】なお、前記の実験例では、低融点の酸化物
としてB2 3 を使用したが、溶鋼温度(1560℃)
未満の融点を持つ酸化物系であれば、1560℃以上の
高融点の酸化物の層の表面にこれを塗布することによっ
て鋳片との間の摩擦係数を低減することができ、B2
3 以外にも、PbO,Fe2 SiO4 ,CaSiO3
ども、同様な効果を得ることが実験によって確認され
た。従って、本発明では、これらの酸化物を、低融点酸
化物コーティング層に用いることができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、双ベル
ト式連続鋳造装置のベルト表面に融点が1560℃以上
の高融点材のコーティング層と、同高融点材のコーティ
ング層の表面に更に融点が1560℃未満の低融点酸化
物のコーティング層を設けたことによって、溶鋼の凝固
シェルを安定成長させる抜熱の安定化を実現することが
でき、また、鋳片収縮時の抵抗を減小させる摩擦係数を
大幅に低下させて鋳片の割れ発生を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の断面図で、図1(a)は鋳
鋼浸漬前、図1(b)は鋳鋼浸漬中の状態を示す。
【図2】従来の双ベルト連続鋳造装置のベルトを示す断
面図で、図2(a)は鋳鋼浸漬前、図2(b)は鋳鋼浸
漬中の状態を示す。
【図3】従来の振動水冷モールドをもつ連続鋳造装置の
モールド部分の断面図である。
【符号の説明】
1 ベルト 2 高融点材の層 3 低融点酸化物の層 3a 融体化した低融点酸化物の層 10 水冷ブロック e メニスカス f 溶鋼 g 凝固シェル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−187348(JP,A) 特開 平1−306052(JP,A) 特開 平1−237058(JP,A) 特開 昭50−123039(JP,A) 特開 平1−210155(JP,A) 特開 昭60−180647(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 11/06 340 B22D 11/06 370

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同期して回転し並行して走行し鋳型の長
    辺を画成する1対のベルト表面に融点が1560℃以上
    の高融点材コーティング層と,同高融点材コーティング
    層の表面に更に融点が1560℃未満の低融点酸化物コ
    ーティング層を設けたことを特徴とする双ベルト式連続
    鋳造装置用ベルト。
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