JP2940030B2 - セラミックスと金属の接合方法 - Google Patents

セラミックスと金属の接合方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、セラミックスと金属の接合方法に関するも
のである。
〔従来の技術〕
従来、セラミックス等の粉末成形体と金属とを接合す
るには、先ず、セラミックスの表面をMO−MN(テレフケ
ン法)で金属化し、その後にニッケル(Ni)鍍金を施
し、必要に応じて応力緩衝のための中間材を用い、銀
(Ag)ろう等で金属にろう接している。
特開昭60−145972号公報には、セラミックスと熱膨張
係数が近似している銅、モリブデン板を緩衝材として使
用したセラミックスと金属の接合体が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来のセラミックスと金属の接合方法では、セラミッ
クスと金属をろう接する前に、セラミックス表面の金属
化及び鍍金工程が必要となるので作業能率が悪く、ま
た、銀ろうを使用した場合には、銀の融点が低いため、
接合体の耐熱性が低くなる。
本発明は、従来の上記問題点を解決し、セラミックス
と金属とを高能率で接合でき、また、接合体の耐熱性が
高くなるセラミックスと金属の接合方法を提供すること
を目的とするものである。
〔課題を解決するための手段及び作用〕 本発明は、セラミックスと金属との間に両側をニッケ
ル板とした応力緩衝材を介在させ、セラミックスと前記
応力緩衝材との間にクローム鍍金を施したニッケル箔を
配設し、所定の真空状態で加熱、加圧するセラミックス
と金属の接合方法である。
ニッケル箔のクローム鍍金層がセラミックスと接触し
てその表面を金属化し、同時にろう材としてのニッケル
が金属とセラミックスをろう接する。ニッケル箔のクロ
ーム鍍金層は、ニッケルがセラミックス側に侵入してニ
ッケル−シリコン(Ni−Si)の化合物を生成するのを防
止し、接合部の接合強度と耐熱性が向上する。
〔実施例〕
本発明の実施例を図面について説明する。
窒化珪素セラミックス1と金属としてステンレス2
(SUS304)を用い、これらを接合するのに両者の間に、
厚さ2.0mmのタングステン(W)板3の両側に厚さ0.3mm
のニッケル(Ni)板4と厚さ1.0mmのニッケル板5を配
設し、また、セラミックス1とニッケル板5との間に、
4〜5μmのクローム(Cr)鍍金した厚さ0.2mmのニッ
ケル箔6をクローム層がセラミックス1と当接するよう
に挟み、これらを0.53Kg/mm2で加圧し、5×10-5 TOrr
真空中で1100℃に加熱して60分間保持した。
上記条件の接合方法で、セラミックス1とステンレス
2との平均接合強度16Kg/mm2と耐熱性600℃が得られ
た。
セラミックス1とステンレス2との間にタングステン
板3ないしニッケル板5を配設してNi−W−Ni層を設け
たのは、接合による熱応力の緩和を図ったものであり、
ニッケル箔6にクローム鍍金を施したのは、ろう材とし
てのニッケルがセラミックス側に侵入してNi−Siの化合
物を生成するのを防止するためである。
ろう材として銀を用いずニッケルを使用したことによ
り、接合部の耐熱性が向上し、1工程でセラミックスの
金属化とろう接が行えるので、作業能率が向上する。
上記の接合条件は、真空度を10-4〜10-5 TOrr加圧力を
5〜7Kg/cm2、加熱温度を1000〜1200℃、保持時間を3
〜60分の範囲で変更しても、セラミックスとステンレス
の平均接合強度及び耐熱性は実質的に変らない。
また、ステンレス以外の金属とセラミックスの接合に
適用できる。
〔発明の効果〕
本発明は、セラミックスと金属の接合部の接合強度及
び耐熱性が向上し、また、1工程でセラミックスの金属
化とろう接が行えるので作業能率を向上することができ
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
図は本発明のセラミックスとステンレスの接合方法の説
明図である。 1:セラミックス、2:ステンレス 3:タングステン板、4:ニッケル板 5:ニッケル板 6:クローム鍍金ニッケル箔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 37/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セラミックスと金属との間に両側をニッケ
    ル板とした応力緩衝材を介在させ、セラミックスと前記
    応力緩衝材との間にクローム鍍金を施したニッケル箔を
    配設し、所定の真空状態で加熱、加圧することを特徴と
    するセラミックスと金属の接合方法。
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