JP2939488B2 - HBcもしくはHBe抗原とHIV中和エピトーからなる混成抗原粒子およびその製法 - Google Patents

HBcもしくはHBe抗原とHIV中和エピトーからなる混成抗原粒子およびその製法

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、HBcもしくはHBe抗原とHIV関連ペプチドか
らなる抗原粒子およびその製法に関する。詳しくは、遺
伝子組換え発現産物であって、HBc抗原もしくはHBe抗原
とHIV中和エピトープ(HIVに対して中和活性を有する抗
体を誘導する抗原エピトープ)からなる混成抗原粒子お
よびその製法に関する。
発明の背景 後天性免疫不全症候群(エイズ)は、1981年頃に初め
てヒトへの感染が報告された比較的新しい免疫疾患であ
り、こらまでにその有効な予防ワクチンや治療法が確立
されていない疾患である。エイズ患者が示す特徴的な臨
床状態としてはカリニ肺炎やカポジ肉腫等であり、これ
らはエイズウイルス感染によりヒトの免疫機能が急速に
低下することが原因と考えられている。このような症状
を示すエイズは、アフリカ・アメリカを中心として感染
が広がっており、いったん発症すれば2年以内の致死率
が70%以上ともいわれ、今日ではヨーロッパそして日本
においても深刻な致死性ウイルス感染症として恐れられ
ている。
このようなエイズの治療方法については、多くの国の
様々な研究機関において研究・探索が進められている
が、今日までに有効な治療方法は見つかっていない。一
方、感染を予防できるワクチンに大きな期待が寄せられ
ているが、エイズウイルスの場合には通常のウイルスと
異なりウイルス表面の抗原変異が激しい等の理由からワ
クチン開発にも問題が多く、現状においては有効なワク
チンは開発されていない。
エイズ感染の原因となるウイルスは、モンタニエらの
報告によるLAV[Science、Vol.220p868−871(1983)、
及び特開昭60−67859号]や、ガロらによるHTLV−III
[Science Vol.224p500−503(1984)、及び特表昭61−
500987号]と呼ばれていたが、今日ではこれらのウイル
スやその他のエイズ関連ウイルス[例えばARV:Levyら、
Science Vol.225p840(1984)]を総称してHIV(human
immunodeficiancy virus)という名称で統一されてい
る。本明細書中では、このような様々な名称のエイズ関
連ウイルスを総称してHIVと呼ぶ。
エイズ病原ウイルスであるHIVはレトロウイルスに属
し、そのウイルス粒子の直径は約1000オングストロー
ム、粒子の外側は、宿主のT4リンパ球細胞の細胞膜に由
来する脂質二重層からなる膜に覆われている。その膜に
はenvと呼ばれる糖蛋白質が存在する。envは、gp41とgp
120の糖蛋白質からなり、gp41は膜を貫通するように、
そしてgp120は膜の外側に突出して存在する。ウイルス
内部にはgagと呼ばれるコア抗原が存在し、p14、p21とp
17と呼ばれる3つの蛋白質が存在する。さらに逆転写酵
素、エンドヌクレアーゼ、プロテアーゼが存在し、これ
らはpol遺伝子内にコードされている。遺伝子ゲノムの
構造としては、プロウイルスの両端に末端反復配列(LT
R)と呼ばれるDNA配列が存在し、その間にgag、polそし
てenvをコードする遺伝子が存在する構造を持ち、ゲノ
ムの長さが約9.7kbpの遺伝子である。このHIVゲノム
は、既に全塩基配列がクローニングされている[Shaw
ら、Science Vol.226p1165−1171(1984)]。
エイズに対するワクチンの研究は主にenv領域に集中
しており、合成ペプチドを用いた中和領域の探索が行わ
れている。抗原性を有すると思われるペプチドを数多く
合成して、それを動物に免疫しその抗血清のウイルス中
和能を調べた結果、数ケ所の中和能を持つペプチドが見
いだされた。
[David D.Hoら.Journal of Virology.vol.161,No.6p20
24−2028.(1987)Thomas J.PalkerらProc.Nal.Acad.Sc
i.vol.85p1932−1936(1988)]。この様な無作為とも
いえる探索は、このエイズウィルスに対して中和能を有
するモノクローナル抗体が極めて得にくい事に起因して
いるのである。さらに、この事は中和能を誘起する領域
の免疫原生がかなり低い事を意味している。
しかしながら、現在の時点で合成ペプチドを用いたワ
クチンは未だ実用化されていない。その原因の一つとし
て低い免疫原性があげられる。その問題を克服する為
に、遺伝子組換え技術を用いて自然界に存在する粒子状
の高分子蛋白にその中和エピトープを組み込む試みがな
されている。これまでの報告では、中和エピトープの免
疫原性を上昇させる為に、B型肝炎ウィルス関連抗原で
あるHBs抗原とHBc抗原を担体として用いる事が可能であ
る。HBs遺伝子にポリオウィルスの中和抗原をコードす
る遺伝子を組み込み、粒子の表面状にその中和抗原を露
出させ、多価ワクチンとしての可能性が示された[Delp
eyoux,F.Science vol.233p472−474(1986)、Journal
of Virology,vol.62No.5p1836−1893(1988)]。HBc抗
原に関してはその粒子形成能に加えて体液性免疫に関与
する細胞性免疫の惹起能が注目され、その領域も決定さ
れている[David R.MilichらThe Journal of Immunolog
y vol.139p1223−1231(1987)]。また、その領域とプ
レS領域のペプチドを結合させて合成してその免疫能を
調べると、抗プレS抗体がそれ単独のものに比べて有意
に増加しておりそのHBc由来のペプチドの効果が明かと
なった[David R.MilichらNatrue vol.329p547−549(1
987)]。さらに、HBc遺伝子の5′末端に口諦疫の中和
エピトープをコードする遺伝子を結合させ、その融合蛋
白を動物細胞により発現させた。その産物に対する抗血
清を作製し中和活性を調べると、通常の合成ペプチドに
比べて100倍の効果を有していたことが報告されている
[B.E.Clarkeら,Nature vol.330p381−384(1987)]。
発明の目的 このような状況において、本発明者らはHIVに対して
中和活性を有するモノクローナル抗体のenv蛋白に対す
る認識部位を同定し、そのエピトープをコードする遺伝
子をHBcもしくはHBe遺伝子と結合させることによりHIV
中和エピトープを有する粒子状の融合蛋白を発現させる
ことに成功し本発明を完成するに至った。すなわち、本
発明は、HIVに対する中和活性を有する抗体を誘導する
ことが可能なHIV抗原のエピトープを表面に露出した新
規の抗原粒子を提供するものである。この様にして得ら
れる本発明の混成抗原粒子は、HIVに対するワクチンと
して有効な抗原であると期待される。
発明の構成および効果 本明細書におけるHIV中和エピトープとは、HIVに対し
て中和活性を有する抗体を誘導することが可能な抗原エ
ピトープもしくは細胞障害性T細胞が認識する領域で、
HIVの感染防御に関与する領域を意味する。
本発明に用いたHIVに対する中和モノクローナル抗体
は、松下修三らによって確立された[Medical Immunolo
gy,3,14(1987)]。そのモノクローナル抗体(以後0.5
β抗体と記述する)のエピトープを同定する事は本発明
の重要な部分である。抗体のエピトープマッピングの手
法として一般的にλgtllの系が用いられている。この系
はRichardらによって、抗体をプローブにしたcDNAのク
ローニングを目的として開発されたものである[Proc.N
atl.Acad.Sci.vol.80p1194−1198(1983)]。λgtllの
lacZ遺伝子のEcoR I部位にスクリーニングする遺伝子を
挿入し、大腸菌に感染させてその発現産物を抗体で検出
するものである。
本発明に用いるHIV遺伝子は、これまでに分離されて
いるエイズウイルスから通常の遺伝子クローニング方
法、例えば[Nature Vol.312,p166−169(1984)]等を
用いることにより調整できる。例えばH9/HILV−III Bで
示されるウイルス感染細胞株(ATCC No.CRL8543)や、M
olt3/HTLV−III B(ATCC No.CRL8602)が入手可能なウ
イルスの一例として挙げられる。これらなウイルス感染
細胞よりDNAを抽出し、すでに報告されているHIV−DNA
の塩基配列[Nature Vol.313p277−284(1985)等]を
参照して合成したDNAプローブや市販されているHIV−DN
Aプローブ(Biotech Res.Lab.,Md.,USA)を利用してHIV
−DNAをクローニングすることも可能である。
エイズウイルス遺伝子ゲノム中のどの位置に目的のen
v遺伝子およびgag遺伝子が存在するかについては、ガロ
らの報告(Nature Vol.313p277−284(1985)]から既
に知られており、これを参照し、目的に遺伝子分離に適
した制限酵素にて遺伝子を切断し、また必要に応じてエ
ンドヌクレアーゼ(Bal−31)で遺伝子を削ることによ
り調整することが可能である。また、必要であれば適当
なリンカーを目的の遺伝子末端に結合させ、後な遺伝子
操作が行いやすいように工夫することも必要である。こ
のようにして目的のそれぞれのenv遺伝子を分離する。
または、上記のように既に報告されているHIX−DNAの遺
伝子配列を参照し、DNA合成装置を用いて必要な抗原の
好ましい領域のポリペプチドをコードする遺伝子のみを
合成す以下に述べる発現プラスミド、形質転換体の調節
に用いることができる。
以上のようにして得られたenv遺伝子をDNase、エンド
ヌクレアーゼやエクソヌクレアーゼなどで断片化してEc
oR Iリンカーを両端に結合させλgtllのEcoR I部位に挿
入して発現させ、その発現産物を0.5β抗体で傑出した
ところenvの領域のアミノ酸320番前後の領域が確定され
た。また、env領域308−327のペプチドを合成して0.5β
抗体との反応性を調べたところ、特異的に反応した。本
発明においては、この配列をHIV中和エピトープの好ま
しい一例として使用される。また、他にもHIVに対する
中和抗体、もしくは細胞性免疫を惹起する領域が報告さ
れており、これらの領域も本発明におけるHIV中和エピ
トープとして使用することが可能である。
これらのペプチドをコードする遺伝子をHBcもしくはH
Beをコードする遺伝子の適切な位置に接続または挿入す
る。すなわち、HBcもしくはHBeの構造遺伝子の上流
(5′端側)にHIV中和ペプチドをコードする遺伝子を
接続するか、HBcもしくはHBeの構造遺伝子の途中にHIV
中和エピトープをコードする遺伝子を組み込む。さら
に、HBcもしくはHBeの構造遺伝子の5′側とその途中の
合計2ケ所以上にHIV中和エピトープをコードする遺伝
子を組み込むことも可能である。このようにHIVの中和
エピトープをコードする遺伝子をHBcもしくはHBeの構造
遺伝子に組み込む場合には、双方の遺伝子のアミノ酸へ
の翻訳コドンがずれないように2つの遺伝子を結合させ
ることが必要である。その複合された構造遺伝子を大腸
菌、酵母や動物細胞の発現ベクターに挿入し発現させ
る。このようにして宿主細胞で発現される本発明の蛋白
質は、粒子を形成しており、しかも0.5β抗体の認識す
るエピトープをその粒子表面に露出していると考えられ
る。この本発明の混成抗原粒子を動物に免疫した場合、
粒子化されていない合成ペプチドに比べて、飛躍的の免
疫原性の上昇が期待できる。尚、本発明においてはHBc
もしくはHBeのいずれかの構造遺伝子が用いられるが、
第6図に示すように、HBeの構造遺伝子はHBc構造遺伝子
のうち3′側の斜線で示した領域が除かれた遺伝子断片
である。この第6図の斜線で示された領域は、DNAとの
結合能を有する領域(DNA−binding site)をコードす
る遺伝子であることから、ワクチンとして本発明の混成
抗原粒子を用いる場合には、発現された粒子中にDNAを
取り込む恐れの少ないHBeの構造遺伝子を利用して本発
明の混成抗原粒子を調製することが、安全性の観点から
みた場合には、より好ましいと考えられる。
一般にある特定のエピトープの免疫原性を強化する一
つの方策として、エピトープの単位密度すなわちエピト
ープデンシィティーを高める方法がある。その最も簡単
な方法として免疫原の濃度を高める方法がある。本発明
の混成抗原粒子においては、数百万の単位ペプチドが最
密充填構造にて直径約30nmの粒子を構造しており、その
粒子表面上でのエピトープデンシィティーは極めて高い
と考えられる。このような粒子の構造が、本発明の第一
の特徴である。
AIDSワクチンに特に求められる必須条件の一つに、フ
リーのウィルスを不活化するための液性抗体誘導能力だ
けでなく、細胞間感染を防ぐ為の細胞性免疫がある。細
胞性免疫に関しては、HIV、インフルエンザ、狂犬病の
核タンパクが細胞障害性T細胞を誘導する事が知られて
いる。核タンパクであるHBcを基礎とする本発明の混成
抗原粒子はこのような能力を有しており、このことが本
発明の第二の特徴である。
以下実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
実施例 (1)0.5βのエピトープマッピング HIVのDNAがクローニングされた組換えプラスミドλBH
1O[Nature vol.314p277−284(1985)、米国国立保険
衛生研究所(National Institute of Health:NIH)ガロ
博士より入手]10μgを制限酵素Sal IとHind IIIで切
断しアガロース電気泳動にでenv蛋白のgp120をコードし
ている約2.4kbの遺伝子断片を分離した。一方、pUC19
(宝酒造株式会社製)2μgをSal IとHind IIIで切断
した。これらの遺伝子断片を各々100ngをDNAライゲーシ
ョンキット(宝酒造株式会社製)を用いて16℃ 30分反
応させる。高木康敬編著「遺伝子操作実験法」第8章に
記載の方法で大腸菌HB101を形質転換し、アンピシリン1
00μg/mlを含む寒天培地で生育してくるコロニーから
「代謝」、第17巻、第4号、第81−89頁(1980)に記載
されている方法に従ってプラスミドを調整した。その結
果、gp120をコードするSal I−Hind III断片が挿入され
たpUC−gp120を得た。
このpUC−gp120 50μgを制限酵素Sal I−Hind III
で切断しアガロース電気泳動にてenv蛋白のgp120をコー
ドしている約2.4kbの遺伝子断片を分離した。この遺伝
子断片を20mM Tris−HCl ph7.5、1.5mM MnCl2、牛血清
アリブミン(100μg/ml)の反応液中でDNase I(DNA10
μg当り1ng/ml)により24℃10〜30分反応させた。その
後、フェノール処理、エタノール沈澱を行った。この遺
伝子断片を20μのT4DNAポリメラーゼ反応液[0.1単位
T4DNAポリメラーゼ、200μM−dATP・dCTP・dGTP・dTT
P、67mM Tris−HCl(pH8.6)、6.7mM MgCl2、10mM2−メ
ルカプトエタノール、16.7mM(NH42SO4)]で37℃、3
0分間反応後、フェーノール処理、エタノール沈澱を行
う。このDNAをDNAランゲーションキット(宝酒造株式会
社製)により1μgのEcoR Iリンカーと10℃、30分反応
させた。その反応液をエタノール沈澱した後、制限酵素
EcoR Iで切断した。その反応液を8%ポリアクリルアミ
ドゲルにより泳動して、100−300bpに相当する遺伝子を
抽出した。この遺伝子断片をλgt11ベクターDNA(スト
ラタジーン社)のEcoR IアームとDNAライゲーションキ
ットにより連結させ、ストラタジーン社のキットを用い
て、in vitroパッケージングを行なった。
そのファージ溶液を一夜培養した大腸菌(M1090)に
感染させて、軟寒天と共にアンピシリン50μgを含む寒
天プレート上で42℃3時間増殖させ、10mM IPTGに浸し
風乾したニトロセルロースフィルターを軟寒天上に置き
37℃4時間誘導発現を行う。そのフィルターを洗浄液
(7mM Tris−HCl pH7.2、150mM NaCl)で洗い、5%ス
キムミルク溶液で室温、2時間反応させる。その溶液に
0.5β抗体[松下修三ら,Medical Immunology,vol.3p14
(1987)]を1μg/mlになるように加え、4℃、一夜反
応させる。その後洗浄液で3回洗い、反応緩衝液(リン
酸緩衝液pH7.2、0.005%Tween20、1%牛胎児血清)に
ビオチン化抗マウスIgG抗体(タゴ社製)を1μg/mlで
室温、2時間で反応させる。その後、洗浄液で3回洗
う。予め反応緩衝液中に1/100量の大腸菌抽出液(バイ
オラット製)で37℃2時間吸着させたペルオキシダーゼ
結合アビチン(2μg/ml)を4℃1時間反応させる。そ
の後、洗浄液で3回洗い発色液[3mg/ml HRP発色試薬
(バイオラット社製)をメタノールに溶かし5倍量の洗
浄液(0.6μ/ml過酸化水素水を含む)を加える]を反
応させる。青色に発色した位置に相当するプラークより
ファージ2クローンを抽出した。高木康敬著「遺伝子操
作実験法」、実験2"λファージの調製”(11頁)及び実
験32λファージDNAの抽出”(17頁)に従ってそのファ
ージDNAを抽出し、制限酵素EcoR Iで切断しそれを8%
ポリアクリルアミドゲルにより泳動した。約150bpと約2
90bpの遺伝子断片を抽出した。その断片をM13mp19(宝
酒造株式会社製)のEcoR I部位に両方向に挿入し、「蛋
白質・核酸・酵素」第20巻、第4号、294−306頁(198
4)の記載に従って一本鎖DNAを調製し、宝酒造株式会社
製「M13シークエンシングキット」を用い、塩基配列決
定を行った。その結果、これらの遺伝子は、envポリぺ
プチドのアミノ酸番号301−347、295−387をコードする
遺伝子断片であることが判明した。
そこで320に位置する制限酵素MvaIを用いてその前後
のどちらに0.5βエピトープ(0.5β抗体が認識するエピ
トープ)が存在するかどうかを調べた。pUC−gp120を制
限酵素Alu Iで切断しアクリルアミドゲルに泳動して約6
90bpの遺伝子断片に抽出してpUC18のSma I部位に挿入し
た。そのプラスミドを制限酵素Alu I、Mva I、Dde I
(第1図参照)で切断しポリアクリルアミドゲルより約
70bpと約150bpの遺伝子断片を抽出した。この遺伝子断
片を20μのT4DNAポリメラーゼ反応液[0.1単位T4DNA
ポリメラーゼ、200μM dATP・dCTP・dGTP・dTTP、67mM
Tris−HCl(pH8.6)、6.7mM MgCl2、10mM2−メルカプト
エタノール、16.7mM(NH42SO4]で37℃、30分間反応
後、フェノール処理、エタノール沈澱を行う。このDNA
をDNAライゲーションキット(宝酒造株式会社製)によ
り1μgのEcoR Iリンカート10℃、30分反応させた。そ
の反応液をエタノール沈澱した後、制御酵素EcoR Iで切
断した。その反応液を8%ポリアクリルアミドゲルによ
り泳動して、各々の遺伝子を抽出した。この遺伝子断片
をλgt11ベクターDNA(ストラタジーン社)のEcoR Iア
ームとDNAライゲーションキットにより連結させ、スト
ロタジーン社のキットを用いて、in vitroパッケージン
グを行なった。
そのファージ溶液を一夜培養した大腸菌(Y1090)に
感染させて、軟寒天と共にアンピシリン50μgを含む寒
天プレート上で42℃、3時間増殖させ、10mM IPTGに浸
し風乾したニトロセルロースフィルターを軟寒天上に置
き37℃、4時間誘導発現を行う。そのフィルターを洗浄
液(7mM Tris−HCl pH7.2、150mM NaCl)で洗い、5%
スキムミルク溶液で室温、2時間反応させる。その溶液
に0.5β抗体を1μg/mlになるように加え、4℃で一夜
反応させる。その後洗浄液で3回洗い、反応緩衝液(リ
ン酸緩衝液pH7.2、0.005%Tween20、1%牛胎児血清)
にビオチン化抗マウスIgG抗体(タゴ社製)を1μg/ml
で室温、2時間で反応させる。その後、洗浄液で3回洗
う。予め反応緩衝液中に1/100量の大腸菌抽出液(バイ
オラッド製)で37℃、2時間吸着させたペルオキシダー
ゼ結合アビチン(2μg/ml)を4℃、1時間反応させ
る。その後、洗浄液で3回洗い発色液[3mg/ml HRP発色
試薬(バイオラッド社製)をメタルノールに溶かし5倍
量の洗浄液(0.6μ/ml過酸化水素水を含む)を加え
る]を反応させる。しかし、これらの遺伝子ライブラリ
ーからは陽性プラークは検出できなかった。よって、ア
ミノ酸番号320で遺伝子を切断すると0.5βは反応しなく
なる事が判明した。
さらに、0.5βのエピトープを絞り込む為に、envアミ
ノ酸番号308−327(NNTRKSIRIQRGPGRAFVTI;Asn−Asn−T
hr−Arg−Lys−Ser−Ile−Arg−Ile−Gln−Arg−Gly−P
ro−Gly−Arg−Ale−Pha−Val−Thr−Ile)の20個のア
ミノ酸をアプライド・バイオスシテムズ製のペプチドシ
ンセサイザー(430A)により合成した。その合成ペプタ
イドを96穴イムノプレートに4℃で一夜固定し、洗浄液
(リン酸緩衝液、0.005%Tween20)で洗い0.5β(1μg
/ml)を室温2時間反応させた。その後、洗浄液で洗い
アルカリフォスフォターゼ結合抗マウスIgG抗体を室温
1時間反応させ、洗浄液フォスフォターゼ基質錠剤によ
り発色させた。その結果、0.5βは特異的にこのペプチ
ドに反応した。
(2)HBcもしくはHBeとの0.5βエピトープ混成粒子の
大腸菌による発現 HBVの全DNA配列を含むプラスミドpHBV(特願昭57−14
5093号を参照)を制限酵素Rsa Iで切断し、プレC領域
も含むHBc遺伝子断片約6.3kbpをアガロースゲルより抽
出した。その遺伝子断片にXh oIリンカーを結合し、pAC
YC177のXho I部位に挿入し、pAHBcを得た。pAHBcを制限
酵素Xho IでHBcのN末端側に位置するXho I部位を部分
切断し、その末端をクレノウフラグメントにより平滑末
端にし、EcoR Iリンカーを結合させ、プラスミドpAHBc0
1を得た。pAHBc01を制限酵素EcoR Iで切断しBa131で消
化した後、Sal Iリンカーを結合させpAHBcを得た。その
削除した部分の塩基配列を調べてみると第2図の様にプ
レC領域が欠除していた。pAHBcを制限酵素Xho I、Sal
Iで切断しアガロースゲルよりHBc遺伝子を抽出した。そ
の遺伝子断片をクレノウフラグメントで平滑末端にして
EcoR Iリンカーを結合させて大腸菌用発現ベクターpOCT
2−5[千坂修ら、Gene vol.60p183−189(1987)]のE
coRI部位に挿入してpOCTBcを得た。一方、pUC18のSmaI
部位をXhoIに変換した。pUCXを制限酵素Xho I、Sal Iで
切断し先のHBc遺伝子を挿入、pUCHBcを得た。HBcのN末
端側に0.5βのエピトープを結合させるために第4図の
様にアプライド・バイオシステムズ社のDNA合成機381A
を用いてDNAを合成した。その相補的DNAをアニールさ
せ、pUCHBcをSal I、Hind IIIで開裂したものに挿入し
た。この挿入されたDNAにはSma I部位が作られているの
で、その部位の存在によってエピトープが挿入されたか
どうか確認し、そのプラスミドのXho I部位をEcoR Iに
変換し、HBcのN末端に0.5βのエピトープが挿入された
pUCHIVHBcを得た。そのプラスミドを制限酵素EcoR Iで
切断しHIV−HBc遺伝子を抽出し、大腸菌用発現ベクター
pOCTのEcoR I部位に挿入し、pOCTHIVHBcを得た、 HBcペプチドの40番目に0.5βのエピトープを挿入する
ために第5図に示すDNAをアプライド・バイオシステム
ズ社のDNA合成機381Aを用いて合成した。pOCTHBcを制限
酵素Stu Iで切断し、アニールさせたこのDNAを挿入しpO
CTHBc(HIV)を得た。このpOCTHBc(HIV)とpOCTHIVHBc
を制限酵素Pst I、Stu Iで切断し、pOCTHBc(HIV)由来
の約4.1kbpとpOCTHIVHBc由来の約1.4kbpをアガロースゲ
ルより抽出し、それらの遺伝子断片を結合させ、pOCTHI
VHBc(HIV)を得た。
HBcの19番目のアルギニンをコードする塩基配列を終
始コドンに変換するために部位特異的突然変異を行っ
た。pAHBcを制限酵素Xho I、Sal Iで切断しHBc遺伝子を
コードする遺伝子断片をアガロースゲルで抽出し、M13m
p18ambのSal I部位に挿入し、M13ambHBcを得た。そのプ
ラスミドを大腸菌(TG1)より一本鎖DNAを調製した。HB
cの塩基配列を変異をする為に第3図の様なDNAを合成し
た。変異した場合HBc遺伝子にKpn I部位ができるように
設計した。アンバー変異を回避させる為の合成DNAと共
にこのDNAを一本鎖のM13mp18ambHBcにアニールさせポリ
メラーゼにより相補鎖を伸長させ、大腸菌(HB2154)に
形質転換させ、Kpn I部位の確認により目的の変異がさ
れているM13ambHBeを得た。このM13ambmHBeを制限酵素B
gl IIで切断し、HBeをコードしている遺伝子断片約0.4k
bpをアガロースゲルより抽出した。一方、pOCTHBcとpOC
THIVHBcとを制限酵素Bgl IIで切断し約4.6kbpの遺伝子
断片を各々抽出した。それらの遺伝子を各々結合させ
て、pOCTHBeとpOCTHIVHBeを得た。
pOCTHIVHBc、pOCTHBc(HIV)、pOCTHIVHBc(HIV)、p
OCTHIVHBe、pOCTHBcとpOCTHBe(第6図参照)を大腸菌
(HB101)に形質転換しそのコロニーを一夜培養した。
その培養液を100倍容の培地に加え、2時間培養した後
3−βインドリックアシテックアッシド(IAA)を最終
濃度40μg/mlになるように加え5時間培養する。その培
地を集菌し培地1/10容の破砕液(50mMリン酸緩衝液、0.
1%トライトン100)とガラスビーズを加え10分間攪拌さ
せる。その抽出液を遠心しその上清をダイナボット社の
HBe RIA KITのHBe抗体の固定されているビーズに室温、
一夜反応させ、洗浄液(リン酸緩衝液、0.005%Tween2
0)で洗い0.5β(1μg/ml)を室温2時間反応させた。
その後、洗浄液で洗いアルカリフォスフォターゼ結合抗
マウスIgG抗体を室温1時間反応させ、洗浄後フォスフ
ォターゼ基質錠剤により発色させた。その結果、0.5β
はHIVの遺伝子が含まれているプラスミドで形質転換さ
れた大腸菌の抽出液に特異的に反応した(表1)。その
抽出液500μを11.5mlの60%から20%のショ糖密度勾
配遠心(30.000rpm、16hr)をかけ、1.2mlで分画しそれ
らの0.5βとHBeRIAとの反応性を調べたところショ糖濃
度約40%でピークが検出できた。これらの結果より0.5
βと反応する粒子が形成されている事がわかる。
(3)HBcと0.5βエピトープ混成粒子の酵母による発現 pOCTHBc(HIV)を制限酵素EcoR Iで切断しHBc(HIV)
をコードする遺伝子を抽出しDNAポリメラーゼで平滑末
端にして、両端にSalIリンカー(宝酒造株式会社製)を
結合させた。酵母発現ベクターpYG100[今村ら、Journa
l of Virology,vol.61,No.11p3543−3549]を制限酵素S
al Iで切断し、アルカリフォスファターゼで脱燐酸化
し、先の遺伝子を結合させpYGHBc(HIV)を構築した
(第7図)。酵母としてサッカロミセス・セレビシエAH
22[a leu2 his4 Can1(Cir+)](微工研条寄312号)
並びにサッカロミセス・セレビシエAH22pho80(微工研
条寄509号)を用い、これをYPD培地(2%ポリペプト
ン、1%イーストエキス、2%グルコース)100mlに接
種し、30℃で一晩培養した後、遠心して集菌水20mlにて
菌体を洗浄し、ついで1.2Mソルビトール及び100μg/ml
チモリアーゼ60,000(生化学工業製)の溶液5mlに懸濁
させ、30℃で約30分間保ち、スフェロプラスト化した。
ついで、スフェロプラストを1.2Mソルビトール溶液で3
回洗浄した後、2Mソルビトール、10mM CaCl2および、10
mM Tris−HCl(pH7.5)の溶液600μに懸濁させ、その
60μずつを小試験管に分注した。これに前に調製した
組替えプラズミドpYGHBc(HIV)とpYG100をそれぞれ10
μg加えて、充分混合し、さらに0.1M CaCl2液3μを
加えて最終濃度10mM CaCl2とし、室温に5〜10分間放置
した。ついでこれに20%ポリエチレングリコール4000、
10mM CaCl2および10mM Tris−HCl(pH7.5)溶液1mlずつ
加えて混合し、室温に約20分間放置した。この混合液0.
2mlずつを45℃に保温された再生培地(22%ソレビトー
ル、2%グルコース、0.7%イーストニトロゲンベース
アミノ酸、2%YPD、2.0μg/mlヒスチヂン、3%寒天)
10mlに加え、軽く混合させ、予め準備された1.2Mソルビ
トール含有最小培地(0.7%イーストニトロゲンベース
アミノ酸、2%グロコース、20μg/mlヒスチヂン、2%
寒天)プレートに重層し、固化させた後、30℃で培養し
てロイシン非要求酵母のコロニーを得た。このコロニー
を20μg/mlヒスチヂンを含むバルクホルダーミニマムメ
ディウム[東江ら、J.Bacteral.113,p727−738]にて培
養して形質転換酵母サッカロミセス・セレビシエを得
た。このようにして得られた形質転換酵母のコロニーを
さらに20μg/mlヒスチヂンを含むバルクホルダーミニマ
ムメディウムの寒天プレート上に塗布し、30℃にて培養
してコロニーを形成させた。(ロイシン非要求性となっ
た形質転換体の再確認のため)ついでこのコロニーから
菌体を分離し、20μg/mlヒスチヂンを含むバルクホルダ
ーミニマムメディウム10mlに接種し、30℃にて培養を行
う。約24時間後、対数増殖期にある菌体を遠心して集菌
し、これをリン酸を含まない最小培地(バルクホルダー
ミニマムメディウムに含まれるKH2PO4をKClで置換し、
さらに20μg/mlフスチヂンを加えたもの)10mlに菌体数
約4×106個/mlになるように懸濁し、30℃にて約24時間
培養を続けたのち、4000回転、10分間の遠心により菌体
を集めた。
これらの菌体を1.2Mソルビトール、50mMリン酸緩衝液
(pH7.2)、14mM2−メルカプトエタノール、100μg/ml
ザイモリエース60,000の溶液3mlに懸濁させ、30℃にて3
0分間緩やかに振とうとしてスフェロプラスト化し、遠
心分離によりこれを集めた。
この各々のスフェロプラストを1%トリトンX−100
を添加した50mMリン酸緩衝液(pH7.2)1mlに懸濁し、グ
ラスビーズを加えて攪はんして菌体を破壊した。これら
の抽出液を15000回転で10分間遠心し、その上清を、HBe
RIA KITと0.5βのサンドイッチ法によりEIAによりアッ
セイしたところ、特異的に反応した(表2)。
(4)HBcと0.5βエピトープ混成粒子の免疫原性 pOCTHIVHBcとpOCTHBc(HIV)を大腸菌(HB101)に形
質転換しそのコロニーを一夜培養した。その培養液を10
0倍容の培地に加え、2時間培養した後3−βインドリ
ックアシテックアッシド(IAA)を最終濃度40μg/mlに
なるように加え5時間培養する。その培地50mlを集菌し
1mlの破砕液(50mMリン酸緩衝液、0.1%トライトン10
0)とガラスビーズを加え10分間攪拌させる。その抽出
液300μを等量のコンプリートアジバントもしくはイ
ンコンプリートアジバントと混ぜて200μずつ3匹の
兎に1週間隔で4回免疫した。更にその3週間後に再度
免疫し、その1週間後に採血した。その血清を実施例
(1)で合成した0.5βエピトープのペプチド、もしく
はHIV2のenv−gp120の同位置のペプチド(Asn−Lys−Th
r−Val−Leu−Arg−Ile−Met−Leu−Met−Ser−Gly−Hi
s−Val−Phe−His−Ser−His−Tyr−Arg−Pro)をコー
トしたプレートに反応させると、双方の血清とも特異的
に0.5βエピトープのペプチド(HIV1)に反応し、HIV2
のペプチドとは反応しなかった。尚、免疫前の血清は、
いずれのペプチドとも反応しなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図は、HTLV−III−cDNAのゲノム構成と制限酵素地
図および0.5β抗体エピトープを示した図である。 第2図は、HBc遺伝子の5′末端の塩基配列およびHBcの
N末端のアミノ酸配列を示す。 第3図は、HBcの149番目のアルギニンのコドンを終止コ
ドンに変換させるために合成したDNA断片を示す。 第4図は、HBcのN末端に0.5βエピトープを結合するた
めに合成されたDNA断片を示す。 第5図は、HBcのStu I部位に0.5βエピトープを挿入す
るために合成されたDNA断片を示す。 第6図は、大腸菌用発現プラスミド(pOCT)に組み込ん
だ各種の構造遺伝子およびこれらの構造遺伝子を組み込
んだ発現プラスミドの名称を示す。 第7図は、酵母用発現プラスミドpYGHBc(HIV)の構造
を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C12P 21/02 C12R 1:865) (C12P 21/02 C12R 1:19) (72)発明者 高村 清 熊本県熊本市渡鹿1丁目16―3―54 審査官 新見 浩一 (56)参考文献 Nature,1987,Vol.330, No.26,p.381−384 Proc.Natl.Sci.US A,1988,Vol.85,p.1932−1936 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12N 15/00 - 15/90 C12P 1/00 - 41/00 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】HBcもしくはHBeポリペプチドとHIV中和エ
    ピトープとの融合ポリペプチドからなる遺伝子組換え発
    現産物であって、HIV中和エピトープをコードする遺伝
    子断片がHBcもしくはHBeポリペプチドをコードする構造
    遺伝子の途中のStu I切断部位に挿入されることによ
    り、該HIV中和エピトープがHBcもしくはHBeポリペプチ
    ド中に挿入されていることを特徴とする混成抗原粒子。
  2. 【請求項2】HIV中和エプトープが、HIVenv−gp120のア
    ミノ酸配列番号319から322までのGly−Pro−Gly−Argの
    アミノ酸配列を含有するペプチドである、特許請求の範
    囲第(1)項に記載の混成抗原粒子。
  3. 【請求項3】HIV中和エピトープが、HIVenv−gp120のア
    ミノ酸配列番号308(Asn)から327(Ile)までのアミノ
    酸配列を含有するペプチドである、特許請求の範囲第
    (1)項または第(2)項に記載の混成抗原粒子。
  4. 【請求項4】HIV中和エピトープをコードする遺伝子をH
    BcもしくはHBe構造遺伝子の途中のStu I切断部位に挿入
    し、該融合遺伝子を発現ベクターを用いて宿主細胞内で
    発現させ、該発現産物を回収することを特徴とするHBc
    もしくはHBe抗原とHIV中和エピトープとの融合ペプチド
    からなる混成抗原粒子の製法。
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