JP2939363B2 - 放射線線量計 - Google Patents

放射線線量計

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JP2939363B2 JP17085991A JP17085991A JP2939363B2 JP 2939363 B2 JP2939363 B2 JP 2939363B2 JP 17085991 A JP17085991 A JP 17085991A JP 17085991 A JP17085991 A JP 17085991A JP 2939363 B2 JP2939363 B2 JP 2939363B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射線線量計、特に携
帯型に形成されたX線(γ線を含む)の線量を測定する
放射線線量計に関する。
【0002】
【従来の技術】放射線取扱施設においては、個人の被曝
管理が重要視される。
【0003】そのような個人の被曝管理を行うものとし
て、いわゆるポケット線量計などが知られている。
【0004】このポケット線量計は、例えば電離箱を用
いてX線などの線量(線量当量Sv)を測定するもので
あるが、近年では、小型化が可能で感度の高い半導体検
出器を用いた放射線線量計が多用されている。
【0005】図3には、従来の半導体検出器を用いた放
射線線量計が示されている。
【0006】図において、10はシリコンを用いた半導
体検出器であり、この従来例はX線検出用である。
【0007】検出器10の検出面(放射線有感面)10
Aには、この従来例において金属製のX線減弱フィルタ
11が設けられている。このX線減弱フィルタ11は、
主として後述するように低エネルギー領域でのX線の減
弱作用を成す。これは、検出に係るエネルギー依存性を
良好にするためである。
【0008】検出器10の出力信号は、増幅器12に入
力され、ここで所定のパルス増幅が行われる。
【0009】そして、増幅器12の出力は、弁別器14
に入力されている。この弁別器14は、定められたカッ
トエネルギー値以上のパルスを弁別するものである。こ
のカットエネルギー値は、いわゆるディスクリレベルと
いわれているものであり、放射線測定に係る低エネルギ
ー領域の計数値の増大を抑制すると共に、ノイズレベル
のX線の検出を排除している。
【0010】弁別器14の出力は、計数器16に入力さ
れ、ここで弁別された信号が計数されている。そして、
この計数結果は、表示器18に送出され、本従来例にお
いてデジタル的に数値で表示されている。
【0011】図4には、図3で示した従来例のX線に対
するエネルギー依存特性が示されている。
【0012】図において、横軸はX線のエネルギーke
V(実効エネルギー,各図において同じ)が示されてお
り、また、縦軸はレスポンス(137 Csのγ線(662
keV)に対する感度を1とした場合の1cm線量当量
に対する感度比)が示されている。
【0013】図4に示されるように、この従来例におい
ては、弁別器14のカットエネルギー値が40keVに
設定されており、これ以上の範囲においてほぼ2MeV
までレスポンスが0.8〜1.2の間に納まっており、
実用的に問題ない範囲でX線の線量の測定が行えること
が理解される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】近年、放射線管理の重
要性が高まりつつある中で、個人に対する許容被曝線量
をできるだけ低く抑えるため、例えば20keVのX線
までを測定しなければならないという要請がある。
【0015】そこで、図3で示した従来例の構成におい
て、弁別器14のカットエネルギー値を20keVに設
定した場合、50〜200keVのエネルギー領域での
感度が上り、X線減弱フィルタ11にて低エネルギー領
域でのX線減弱比率が増大してしまう。
【0016】そこで、図3で示したX線減弱フィルタ1
1を除去することが考えられるが、この場合には、低エ
ネルギー領域でのX線の検出率が増大し、エネルギー特
性が非常に悪くなる。
【0017】個人に携帯させるこのような放射線線量計
以外では、例えば高度の演算を行ったり、また複雑な多
層フィルタを用いるなど、種々の手法を用いることが可
能であるが、このような放射線線量計においては、その
小型化の要請からの制約が大きく、その形状を変えるこ
となくカットエネルギー値を低く抑え、かつ、エネルギ
ー特性を従来同様に維持させた放射線線量計が要望され
ていた。
【0018】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、低エネルギー領域のX線の検
出が可能で、かつ全測定範囲にわたってエネルギー依存
性の良好な放射線検出装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、放射線を検出するパルス出力型の単一の
検出器と、前記検出器の放射線有感面に設けられた放射
線減弱層であって、前記放射線有感面の総面積に対して
所定比率の大きさをもった感度調節開口が形成された穴
空きフィルタと、予め定められた少なくとも2つの弁別
値で前記検出器の出力信号を弁別する弁別部と、前記弁
別された信号を各弁別範囲で独立して計数する計数部
と、前記計数された各弁別範囲での積算計数値を入力し
て、各弁別範囲について独立して重み付け補正演算を行
い放射線の線量を求める重み付け演算器と、前記重み付
け演算器の出力結果値を表示する表示器と、を含むこと
を特徴とする。
【0020】
【作用】上記構成によれば、パルス出力型の検出器から
の出力信号は、2つの弁別値で弁別されてそれぞれ各弁
別範囲内で計数されることになる。
【0021】そして、計数された各弁別範囲での総計数
値は重み付け演算器に入力され、ここで放射線線量が求
められた後に表示器にて表示されることになる。
【0022】ここで、検出器の放射線有感面には、穴空
きフィルタが設けられ、放射線のエネルギーに対する第
1の補正が行われる。
【0023】また、この穴空きフィルタに用いられる物
質に応じて弁別値を設定し、各弁別範囲内で独立して重
み付け演算を行うことにより、第2の補正を行うことが
可能となる。
【0024】つまり、この第1及び第2の補正により、
何らフィルタの枚数を増加させることなく、更に複雑か
つ大型な装置を付加することなく、線量計のエネルギー
依存性を一定範囲内に維持することが可能となる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て説明する。
【0026】図1には、本発明に係る放射線線量計の構
成がブロック図で示されている。なお、本実施例におい
て、この放射線線量計はX線を検出するものであり、そ
の外観は、個人被曝管理の用途から万年筆を数本並べた
程度の大きさである。
【0027】図1において、検出器20は、本実施例に
おいて、シリコン型の半導体検出器が設けられている。
これは、図3で示した従来例と同様である。
【0028】この検出器20の上面を成す放射線有感面
20Aには、X線減弱フィルタ22が設けられている。
【0029】図に示されるように、このX線減弱フィル
タ22は、前記検出器20の放射線有感面20Aの総面
積に対して所定の比率の大きさで形成された開口22a
を有している。
【0030】つまり、この開口22aは、エネルギー特
性を良好なものとするために設けられている。
【0031】検出器20の出力信号は増幅器24に送出
され、ここでパルス増幅が行われた後、次に述べる弁別
部及び計数部に入力されている。
【0032】弁別部は、本実施例において、2つの弁別
器、すなわち上述したカットエネルギー値を定める低弁
別器26−1と、以下に後述するようにX線減弱フィル
タ22の構成物質によってその弁別値が定められた高弁
別器26−2とから構成されている。
【0033】低弁別器26−1は、上述したように、ノ
イズレベルのX線の検出を排除するためのものであり、
本実施例においては、20keVに設定されている。な
お、この値は、上述した個人被曝管理の用途に適する。
【0034】一方、高弁別器26−2は、本実施例にお
いて、100keVにその弁別レベルが設定されてい
る。つまり、本実施例において、X線減弱フィルタ22
の減弱作用が約100keVまで及ぶため、その作用が
及ぶ100keVに弁別レベルを設定しているのであ
る。
【0035】なお、勿論、この弁別レベルは、当然10
0keVに限られず、また、この弁別器を複数設けても
好適である。
【0036】しかしながら、携帯型用途という観点から
考えると、この100keV付近に、つまり変曲点の部
分に弁別レベルを設け、その変曲の前と後で独立して重
み付け演算を行うことにより簡易な構成で精度の高いエ
ネルギー依存特性を得ることが可能である。
【0037】計数部は、上記弁別部の弁別器の個数と同
数の計数器から成る。すなわち、本実施例において、2
つの計数器28−1,28−2が設けられている。この
計数器はそれぞれ、上記低弁別器26−1と高弁別器2
6−2とで弁別されたパルスを計数するものである。
【0038】そして、計数器28−1及び計数器28−
2の計数結果は、重み付け演算器30に供給され、ここ
で、上述した弁別レベル100keVを境とした高エネ
ルギー範囲と低エネルギー範囲に対してそれぞれ独立し
て重み付け係数が乗算され、両者の和から放射線の線
量、具体的にはX線の線量当量(Sv)が求められてい
る。
【0039】ここで、本実施例において、100keV
を境とした高エネルギー側の重み付け係数は1であり、
一方、低エネルギー側の重み付け係数は0.33であ
る。
【0040】そして、重み付け演算器30の出力結果が
表示器32に送出され、ここで具体的なデジタル数値と
して表示される。
【0041】図2には、図1で示した本発明に係る線量
計の実測されたエネルギー特性が示されている。
【0042】図に示されるように、カットエネルギー値
は20keVに設定され、一方、高弁別器26−2で設
定される弁別レベルは100keVに設定されている。
【0043】そして、100keVの高エネルギー側
(図において右側)では全計数値に対して重み付け係数
1が乗算され、一方、100keVを境として低エネル
ギー側(20〜100keV)では重み付け係数として
0.33が乗算されている。
【0044】このように、検出できる全ての範囲にわた
ってレスポンスが0.8〜1.2までの範囲に納まって
おり、実際上十分なエネルギー依存特性でX線の線量測
定を行い得ることが理解される。
【0045】なお、本実施例においては、図1の構成か
ら理解されるように、従来とほぼ同一の大きさで線量計
を形成することが可能である。
【0046】なお、以上述べた各具体的数値について
は、当然これには限られず、検出器の感度やフィルタの
形状等に応じて適宜に設定すればよい。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る放射
線線量計によれば、測定できる放射線のエネルギーレベ
ルを低くできると共に、平坦なエネルギー特性を維持で
きるという効果を有する。
【0048】また、線量計の全体型も従来と同様の大き
さで形成することができるため、放射線管理施設内での
個人被曝用の放射線線量計として多用でき、更にその被
曝管理の精度を向上することができるという有益なる効
果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放射線線量計の構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】本発明に係る放射線線量計のX線に対するエネ
ルギー依存性を示す実測データの特性図である。
【図3】従来の放射線線量計の構成を示すブロック図で
ある。
【図4】従来の放射線線量計のX線に対するエネルギー
依存性を示す特性図である。
【符号の説明】
20 放射線検出器 22 X線減弱フィルタ 22a 開口 26−1,26−2 弁別器 28−1,28−2 計数器 30 重み付け演算器 32 表示器

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射線を検出するパルス出力型の単一の
    出器と、 前記検出器の放射線有感面に設けられた放射線減弱層で
    あって、前記放射線有感面の総面積に対して所定比率の
    大きさをもった感度調節開口が形成された穴空きフィル
    タと、 予め定められた少なくとも2つの弁別値で前記検出器の
    出力信号を弁別する弁別部と、 前記弁別された信号を各弁別範囲で独立して計数する計
    数部と、 前記計数された各弁別範囲での積算計数値を入力して、
    各弁別範囲について独立して重み付け補正演算を行い放
    射線の線量を求める重み付け演算器と、 前記重み付け演算器の出力結果値を表示する表示器と、 を含むことを特徴とする放射線線量計。
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JP4585064B2 (ja) * 1999-11-01 2010-11-24 株式会社東芝 放射線診断装置
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