JP2938851B1 - 軸ロック装置 - Google Patents
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Abstract
ができる軸ロック装置を提供する。 【解決手段】 2つの基体104,105間を互いに可
動調節自在に連結し、調節後、その位置を保持しておく
ことが可能な軸ロック装置11において、一方の基体1
04側に一端を取り付けられる可動軸12と、その他端
を傾動自在に支持する軸状のシェル13と、シェル13
をその軸線34回りに回転自在に支持しかつ他方の基体
105側に取り付けるホルダ14とを具備するととも
に、ホルダ14とシェル13との間に、両部材間の摩擦
力を増大させる平板状の摩擦板17を挟持状態に配置す
る。
Description
ンサ、液晶ディスプレイ等を3次元的に自由な位置でバ
ランス良く保持させることが可能な軸ロック装置に関す
るものである。
の登場によって、小型デジタルカメラを使用し、オペレ
ータやその他必要な対象の映像、音声を電話回線で送り
ながら作業をする機会も多くなって来ている。図4に、
ノート形パソコン101の液晶ディスプレイ102に、
軸ロック装置103を介して小型デジタルカメラ104
を取り付けたシステムの一例を示す。この軸ロック装置
103は、基端側が液晶ディスプレイ102に着脱自在
に取り付けているブラケット105に固定されており、
先端側には小型デジタルカメラ104がネジ止め等によ
り着脱自在に取り付けられている。このシステムでは、
軸ロック装置103の部分で小型デジタルカメラ104
を回転および傾動させて三次元的に動かし、自由な角度
位置で保持させることができる構造になっている。
メラの一例を示す。このビデオカメラ211は、カメラ
本体212の側面に軸ロック装置213を介して液晶デ
ィスプレイ214が取り付けられている。ここでの軸ロ
ック装置213は2つの軸を互いに回動可能に組み合わ
せてユニバーサルジョイント的な動きをさせる2軸タイ
プのものが使用され、液晶ディスプレイ214がカメラ
本体212の側面に設けられている凹所215内に格納
された位置から、図5に示す如く使用位置に引き起こさ
れ、さらに見易い角度に回転させて自由な位置で保持さ
せることができる構造になっている。したがって、この
2軸タイプの軸ロック装置213では、1軸タイプに比
べて一般に構造が複雑になっている。
いて、ワイヤレス受信装置におけるセンサ部を取り付け
るのに、そのセンサ部を三次元的に動かし、自由な位置
で保持させることができる構造をした軸ロック装置を用
いる場合も多くなって来ている。さらに、これ以外の場
合として、車両に搭載されるナビゲーションシステムに
おいて、液晶ディスプレイを支持する手段として軸ロッ
ク装置を使用して装着し、液晶ディスプレイを三次元的
に動かし、見易い自由な位置で保持させることができる
ようにした構造を用いている場合もある。
一例を示す。図6において、軸ロック装置103は、可
動軸112と、シェル113と、ホルダ114と、摩擦
コマ115と、バネ116等で構成されている。可動軸
112は一端側に球状体117が一体に設けられ、他端
側の外周面には、小型デジタルカメラ104の下面に形
成されているねじ穴(不図示)に螺合可能な雄ねじが形
成されている。そして、可動軸112の他端側をねじ穴
に螺合させることによって、可動軸112に小型デジタ
ルカメラ104が取り外し可能に固定して取り付けられ
ている。
成されており、可動軸112が一端側から挿入されて他
端側から突出された状態にして配設されている。また、
可動軸112が突出されて行く端部側の内面には、球状
体117を可動自在に受け、それ以上の突出を規制する
ための球状内表面118が設けられている。なお、球状
内表面118は、球状体117の外周面の曲率と同じ
か、それに近い球面を有している。さらに、シェル11
3の外周面には鍔状の取付部119が一体に形成されて
いる。
プ状に形成されており、シェル113が一端側から挿入
されて他端側から突出された状態にして配設されてい
る。また、シェル113が突出されて行く端部には、シ
ェル113の取付部119を受けてそれ以上の突出を規
制するための内鍔部120が設けられている。そして、
このホルダ114は、この一端側が、液晶ディスプレイ
102に着脱自在に取り付けられるブラケット105に
固定して取り付けられる。
略等しい外径を有した円板状の小片として形成されてお
り、シェル113内に可動軸112が配設された後か
ら、このシェル113内に装着されている。また、可動
軸112と対向している面には、球状体117を可動自
在に受ける球状表面121が形成されている。この球状
表面121も、球状体117の外周面の曲率と同じか、
それに近い球面を有している。
およびシェル113の内部に収納され、この収納された
状態でホルダ114が固定されるブラケット105と摩
擦コマ115との間に圧縮された状態にして配設されて
いる。このバネ116の反発力は、シェル113,摩擦
コマ115,球状体117(可動軸112)に、これら
を外側に押す力として作用する。
03の構造では、可動軸112の球状体117がシェル
113の球状内表面118と摩擦コマ115の球状表面
121とで受けられる。そして、シェル113の中心軸
134を中心とした回転と、球状体117の中心Oを支
点とした360度の自由な方向への、可動軸112が貫
通穴122の内面に当接して規制されるまでの傾動とを
可能としている。
より、球状体117の球状外表面とシェル113の球状
内表面118との間、および球状体117の球状外表面
と摩擦コマ115の球状表面121との間には、常に摩
擦による保持力が生じている。したがって、可動軸11
2をシェル113に対して回転させたり傾けたりして動
かす場合は、その保持力に打ち勝つ力を加えないと動か
すことができない。また、これと同時に、シェル113
の取付部119とホルダ114の内鍔部120との間に
も摩擦による保持力が生じており、この保持力に打ち勝
つ力でシェル113側が動かされない限り、シェル11
3側はホルダ114およびブラケット105に対して回
転してしまうことはない。すなわち、その保持力が、可
動軸112を動かした後に、この可動軸112をその位
置で保持しておくための保持荷重となっている。
3を使用し、可動軸112の先端に小型デジタルカメラ
104を取り付けるとともに、ブラケット105を液晶
ディスプレイ102に固定させるようにして、ノート形
パソコン101に小型デジタルカメラ104を取り付け
てなるシステムでは、上記摩擦による保持力に打ち勝つ
力で小型デジタルカメラ104を可動軸112と共に回
動させ、所望の位置まで回動されたところで停止させる
と、その停止された場所で位置固定することができる。
た軸ロック装置103では、径方向の寸法を小さくする
ために、シェル113の取付部119とホルダ114の
内鍔部120との間の接触面積を大きくすることができ
ず、これらの間における摩擦力が十分に得られない場合
がある。特に、シェル113の中心軸134を水平に配
置し、かつ、シェル113の中心軸134に対して小型
デジタルカメラ106の傾きを大きくしたような場合で
は、小型デジタルカメラ106の重心が中心軸134の
外側に移動するため、軸ロック装置103をシェル11
3の中心軸134回りに回転させようとするトルクとし
て作用する。このため、ノート形パソコン101のよう
な装置の任意の位置に任意の方向で取り付けることが要
求される小型デジタルカメラ106のような装置を、シ
ェルを水平にして取り付けたときに、固定状態に保持す
ることが困難であった。
113の取付部119とホルダ114の内鍔部120と
の間の摩擦力を十分に大きくする必要がある。そして、
このためには、バネ116のバネ定数を大きくすること
が必要であるが、上述のようにこれらの間の接触面積は
非常に制限されているために、相当に大きなバネ定数の
バネ116を使用しなければならない。
のバネ116を使用する場合には、シェル113の球状
内表面118および摩擦コマ115の球状表面121と
可動軸112の球状体117との間の摩擦力が異常に増
大してしまい、シェル113に対して可動軸112を動
かすために必要な力が不必要に大きくなってしまうこと
になる。
は、組立に際して、シェル113内に収容されたバネ1
16を圧縮しながら、ホルダ114をブラケット105
に溶接等により固定しなければならない。このため、バ
ネ116のバネ定数を大きくすれば、軸ロック装置10
3の組立時には、バネ116を圧縮して非常に大きな力
でホルダとブラケットとを取り付け状態に保持しながら
溶接作業を行わなければならず、作業性が極めて悪いと
いう不都合もある。
ものであって、可動軸のシェルに対する保持荷重と、シ
ェルのホルダに対する保持荷重とをバランスよく設定す
ることができる軸ロック装置を提供することを目的とし
ている。さらに、他の目的は、以下に説明する内容の中
で順次明らかにして行く。
するために、2つの基体間を互いに可動調節自在に連結
し、調節後、その位置を保持しておくことが可能な軸ロ
ック装置において、一方の基体側に一端を取り付けら
れ、他端に球状体が設けられた可動軸と、先端側と基端
側とを有する筒状に形成されるとともに、前記先端側に
は前記基端側から挿入された前記可動軸の前記一端側を
突出させる開口部と前記球状体を回転および傾動自在に
受ける球状体受面とが設けられ、かつ、外周面には鍔状
の取付部が一体に形成されたシェルと、先端側と基端側
とを有する筒状に形成されるとともに、前記先端側には
前記基端側から挿入された前記シェルの前記先端側を突
出させる開口部と前記シェルの取付部を回転自在に受け
る内鍔部とが設けられ、前記シェルをその軸線回りに回
転自在に支持しかつ他方の基体側に取り付けるホルダ
と、前記シェル内に、前記球状体を前記球状体受面に押
し付ける付勢手段と、前記ホルダと前記シェルとの間に
挟持され、この両部材間の摩擦力を増大させる平板状の
摩擦板と、前記ホルダに設けられ、前記摩擦板を前記シ
ェルに押し付ける押圧力を調節するための押圧力調整部
材とを具備する軸ロック装置を提案している。
段が、前記球状体の球状外表面を受ける受面を有する摩
擦コマを具備することとしてもよい。さらに、前記押圧
力調整手段が、前記ホルダの前記基端側に形成されたネ
ジ部と、該ネジ部に螺合されるプラグ部材とからなるこ
ととしてもよい。
付勢手段がバネを具備し、前記ホルダに、前記摩擦部材
を前記シェルに押し付ける押圧力を調節するための押圧
力調整部材が設けられ、該押圧力調整手段が、前記ホル
ダの前記基端側に形成されたネジ部と、該ネジ部に螺合
されるプラグ部材とからなり、前記バネが、前記可動軸
の球状体と前記プラグ部材との間で圧縮されることとす
れば効果的である。また、前記シェルの前記開口部に、
傾動させられる前記可動軸を受け入れるための基端側に
向かうスリットが該開口部と連続して形成されているこ
ととしてもよい。
される摩擦板によって、ホルダに対するシェルの保持荷
重を、シェルに対する可動軸の保持荷重とは切り離して
設定することができるので、全ての部分における保持荷
重をバランスよく設定することが可能となる。この場
合、摩擦板を平板状の部材により構成しているので、大
きな接触面積を確保して、保持荷重を確実に増大させる
ことが可能である。また、上記可動軸に設けた球状体を
付勢手段によって球状体受面に押し付けているので、該
球状体を球状体受面に対して接触状態に保持したまま、
その中心点回りに回転移動させることにより、開口部か
ら突出している可動軸の一端側を開口部の制限内で自在
に回転および傾動させることができる。この場合、付勢
手段は、前記摩擦板とは別個に設けられているので、付
勢手段による付勢力の大きさを摩擦板による摩擦力とは
切り離して設定することが可能となる。また、ホルダ
に、摩擦板をシェルに押し付ける押圧力を調節するため
の押圧力調整部材を設けることにより、付勢手段による
可動軸における保持荷重とは切り離して、摩擦板の部分
における保持荷重を調節することが可能となる。
記球状体の球状外表面を受ける受面を有する摩擦コマを
具備する構成とすることにより、球状体を安定状態に支
持して、可動軸が常に同程度の保持荷重により傾動、回
転させられるようにすることが可能となる。
成されたネジ部と、これに螺合されるプラグ部材とから
構成することにより、極めて簡易な構成で上記作用を達
成することが可能である。
を、可動軸の球状体とプラグ部材との間で圧縮すること
とすれば、プラグ部のねじ込み作業によって、バネの圧
縮作業をも達成することができるので、組立作業が極め
て簡易となる。そのうえ、プラグ部をねじ込んだ後に
は、バネは既に設計値まで圧縮されていることになるの
で、バネを圧縮しながら組立作業を行わなければならな
いような事態が生ずることはなく、組立作業がさらに簡
単なものとなる。
る可動軸を受け入れるための基端側に向かうスリットを
開口部と連続して形成することにより、開口部の大きさ
により制限されていた可動軸の傾動範囲は、可動軸をス
リット内まで倒すことにより、より大きく設定すること
が可能となる。
添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べ
る実施形態は、本発明の好適な具体例であるから技術的
に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲
は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載
がない限り、これらの形態に限られるものでもないもの
である。
軸ロック装置の概略縦断側面図である。図1において、
この軸ロック装置11は、可動軸12と、シェル13
と、ホルダ14と、付勢手段15と、押圧力調整部材1
6と、摩擦リング(摩擦板)17等で構成されている。
なお、ここでは、この軸ロック装置11を、図4に示し
たノート形パソコン101の液晶ディスプレイ102に
小型デジタルカメラ104を装着するのに使用した場合
として説明する。したがって、以下の説明において図4
中に示した符号と同じ符号を付して説明するものは図4
中に示している符号と同じ部材を示しているものであ
る。
一体に設けられており、他端側の外周面には、一方の基
体としての小型デジタルカメラ104の下面に形成され
ているねじ穴(不図示)に螺合可能な雄ねじが形成され
ている。そして、可動軸12の他端側をねじ穴に螺合さ
せることによって、可動軸12に小型デジタルカメラ1
04が取り外し可能に固定して取り付けられている。
されており、可動軸12が基端側から挿入されて先端側
から突出された状態で配設されるようになっている。ま
た、可動軸12が突出されて行く先端側の内面には、球
状体22を可動自在に受けて、可動軸12のそれ以上の
突出を規制するための球状内表面18が設けられてい
る。なお、球状内表面18は、球状体22の外周面の曲
率と同じか、それに近い曲率の球面状に形成されてい
る。一方、シェル13の基端側の外周面には鍔状の取付
部19が一体に形成されている。さらに、可動軸12が
突出されている端部に形成されている貫通孔20の内径
は、球状体22の外径よりも小さく、かつ可動軸12の
外径よりも十分大きく形成されている。そして、その貫
通孔20と可動軸12との間に存在する遊びにより、可
動軸12は球状体22の中心Oを支点として貫通孔20
内で360度、自由な方向に、可動軸12が貫通穴20
の内面に当接して規制されるまで傾動させることができ
る構造になっている。
状に形成されており、前記シェル13が基端側から挿入
されて先端側から突出された状態で配設されるようにな
っている。また、シェル13が突出されて行く先端側に
は、このシェル13の取付部19を受けて、シェル13
のそれ以上の突出を規制するための内鍔部21が設けら
れている。一方、基端側の内側周面には、雌ねじ26が
形成されている。そして、ホルダ14は、基端側を外部
に表出させるとともに、その基端側の外周面と他方の基
体としてのブラケット105の間を溶接等により固定す
ることによって、ブラケット105に取り付けられるよ
うになっている。
とで構成されている。このうち、摩擦コマ23は、シェ
ル13の内径と略等しい外径を有した円板状の小片とし
て形成されており、可動軸12がシェル13内に配設さ
れた後から、このシェル13内に装着されている。ま
た、可動軸12と対向している面には、球状体22を摺
動自在に受ける球状表面25が形成されているととも
に、この球状表面25が形成されている面と反対側の面
にはバネ24を位置決めするための突出部27が形成さ
れている。なお、球状表面25も、球状体117の外周
面の曲率と同じか、それに近い曲率の球面状に形成され
ている。一方、バネ24はコイルバネで、ホルダ14お
よびシェル13の内部に収納される。
よりも大きな内径を有する孔28が設けられ、概略ドー
ナツ板状に形成されているとともに、外径はホルダ14
の内径と略等しく設定されている。この摩擦リング17
としては、例えばアセタール樹脂等のプラスチックや、
ゴム、金属粉を混入させた樹脂、あるいは金属板と樹脂
板とを貼り合わせて板状にしたもの等が使用される。こ
のような摩擦リング17は、ホルダ14の内鍔部21と
シェル13の取付部19との間の接触面積よりも十分に
大きな接触面積を確保することができるので、大きな保
持荷重を確保することが可能である。
と略等しい外径を有した円板状のプラグとして形成され
ており、外周面にはホルダ14の雌ねじ26に螺合可能
な雄ねじ29が形成されている。そして、この押圧力調
整部材16は、雄ねじ29を雌ねじ26に螺合させて、
ホルダ14の一端側にねじ込まれて取り付けられる。ま
た、ホルダ14に対して外側となる面には、この押圧力
調整部材16をねじ込むときにドライバー等の治具を係
合させるためのスリット30が形成されている。なお、
このスリット30に変えてドライバー用ビット穴等が設
けられていてもよい。
装置11の組立手順の一例を説明する。まず、押圧力調
整部材16が取り付けられる前に、シェル13内に可動
軸12と摩擦コマ23とバネ24を順番に挿入させ、こ
の状態でシェル13をホルダ14内に挿入する。次い
で、摩擦リング17をホルダ14内に挿入し、これをシ
ェル13の取付部19に当接配置させる。続いて、ホル
ダ14の一端側に押圧力調整部材16を螺合させて取り
付ける。この場合、バネ24は圧縮され、摩擦リング1
7は取付部19と押圧調整部材16との間に面接触して
密着された状態で挟まれる。図1は、このようにして組
み立てられた後の軸ロック装置11の状態を示してい
る。この状態では、バネ24の反発力が摩擦コマ23を
介して球状体22(可動軸12)に伝えられ、さらにシ
ェル13,ホルダ14に、これらを外側に押す力として
作用する。
ク装置の構造では、可動軸12の球状体22がシェル1
3の球状内表面18と摩擦コマ23の球状表面25とで
受けられ、シェル13の中心軸34を中心とした回転
と、球状体22の中心Oを支点として360度、自由な
方向に、可動軸12が貫通穴20の内面に当接して規制
されるまで傾動させることができ、三次元的な動きを得
ることが可能になる。
り、球状体22の球状外表面とシェル13の球状内表面
18との間、および球状体22の球状外表面と摩擦コマ
23の球状表面25との間には、摩擦による保持力が生
じている。したがって、可動軸12をシェル13に対し
て傾動(図1中の矢印35の方向)および回動(図1中
の矢印36の方向。すなわち、シェル13の中心軸34
を中心とした回転)を行わせる場合には、その摩擦力に
打ち勝つ力を加えないと動かすことができない。また、
これと同時に、シェル13の取付部19と摩擦リング1
7との間、およびシェル13の取付部19とホルダ14
の内鍔部21との間にも摩擦による保持が生じている。
したがって、ここでも摩擦による保持力に打ち勝つ力で
シェル13側が動かされない限り、シェル13側はホル
ダ14およびブラケット105に対して回動してしまう
ことはなく、その位置で回動不能に保持させておくこと
ができる。
したシステムでは、上記摩擦による保持荷重に打ち勝つ
力で小型デジタルカメラ104を可動軸12と共に回動
および傾動させ、所望の姿勢にすることができたら停止
させると、その停止された場所で位置固定させておくこ
とができる。
圧力調整部材16のねじ込み量を増加させると、摩擦リ
ング17を介して押圧力調整部材16がシェル13の取
付部19に当接される力の大きさ、すなわちシェル13
の取付部19とホルダ14の内鍔部21との間に生じる
摩擦力(保持荷重)が増加する。しかも、摩擦リング1
7は、例えばアセタール樹脂等のプラスチックや、ゴ
ム、金属粉を混入させた樹脂、あるいは金属板と樹脂板
とを貼り合わせて板状にしたもの等を使用して、押圧力
調整部材16とシェル13の取付部19との間で広い接
触面積で接触するように設けられているので、大きな保
持荷重が得られることになる。
を減少させると、摩擦リング17を介して押圧力調整部
材16がシェル13の取付部19に当接される力の大き
さ、すなわちシェル13の取付部19とホルダ14の内
鍔部21との間に生じる摩擦力(保持荷重)が減少す
る。よって、この軸ロック装置11では、押圧力調整部
材16のねじ込み量の如何で、摩擦リング17を介して
押圧力調整部材16が摩擦リング17を介してシェル1
3の取付部19に当接される力の大きさ、すなわちシェ
ル13の取付部19とホルダ14の内鍔部21との間に
生じる摩擦力(保持荷重)を調整することができる。
れて摩擦リング17による保持荷重の調整を行うときの
調整量は微少であるので、コイルバネ24が摩擦コマ2
3を介して球状体22をシェル13の球状内表面18に
押し付ける力、すなわち球状体22とシェル13、およ
び球状体22とシェル13との間に生じる摩擦力(保持
荷重)にはほとんど影響を与えることはない。また、球
状体22を保持するための保持荷重を変えたい場合に
は、コイルバネ24だけを別のものと交換すれば、シェ
ル13の取付部19とホルダ14の内鍔部21との間の
保持荷重に影響を与えることなく変更することができ
る。
晶ディスプレイ102に取り付けられる小型デジタルカ
メラ104等のような、任意の位置に任意の姿勢で取り
付けることが望まれる装置を取り付けるための軸ロック
装置として、可動軸の部分における保持荷重とシェルの
部分における保持荷重とをバランスさせ、いかなる姿勢
においても、小型デジタルカメラ104等の装置を固定
状態に保持することができる。
11をノート形パソコン101の液晶ディスプレイ10
2に小型デジタルカメラ104を取り付けるのに使用す
る場合について説明したが、これに限ることなく一般の
軸ロック装置として使用することもできる。また、付勢
手段15を摩擦コマ23とバネ24とで構成し、バネ2
4の付勢力を摩擦コマ23を介して球状体22に付与す
るようにした構造を開示したが、摩擦コマ23を使用せ
ずに、バネ24を球状体22に直に当接させるようにし
た構造にしても良いものである。しかし、摩擦コマ23
を使用した場合には、球状体22とバネ23との間の押
圧力を、球状体22の球状外表面に対して広い面積で付
与させることができるので、球状体22に対して安定し
た保持荷重が得られることになる。
装置11の構造の一部を変更してなる本発明の第2の実
施形態として示す軸ロック装置の概略縦断側面図で、図
3は図2の要部斜視図である。また、図2および図3に
おいて図1と同一符号を付したものは図1と同一のもの
を示している。そして、図1に本発明の第1の実施形態
として示した軸ロック装置11の構造と本発明の第2の
実施形態における軸ロック装置51の構造との間で大き
く異なる点は、この第2の実施形態の構造において、シ
ェル13の先端側に開口部20と連続して、シェル13
の基端側に向かうスリット31を形成している点にあ
る。このスリット31の幅は可動軸12の外径よりも若
干大きく形成されており、球状体22の中心Oを支点と
して可動軸12を回動させて、この可動軸12をスリッ
ト31内に向かって傾倒させると、スリット31内まで
倒れ込むことができる設定となっている。図2は、この
ようにして可動軸12がスリット31内まで倒れ込み、
シェル13の中心軸34に対して略90度傾いた状態を
示している。また、スリット31を設ける箇所は1カ所
に限らず、複数箇所に設けた構造にしても良い。
形態の軸ロック装置51の構造では、第1の実施形態の
構造において可動軸12を球状体22の中心Oを支点と
して回動させた場合に、図1中に一点鎖線で示す位置、
すなわち可動軸12が貫通穴20の内周面に当接して規
制される位置までしか傾動させることができなかったの
に対して、スリット31内まで倒し、シェル13の中心
軸34に対して90度傾いた状態の位置まで小型デジタ
ルカメラ104を大きく倒すことができ、さらに三次元
的な動きが得られ、2軸タイプのフレキシブル軸ロック
装置としても使用することができる。なお、図2は、ブ
ラケット105を液晶ディスプレイ102の側面に取り
付けるとともに、小型デジタルカメラ104を上方に略
90度回転させて引き起こして使用している状態で示し
ている。
04を90度傾いた状態の位置まで大きく倒した場合で
は、小型デジタルカメラ104の重心がシェル13の中
心軸34の外側に大きく離れた状態になるので、小型デ
ジタルカメラ104側からはシェル13を回転させよう
とする大きなトルクが作用するが、押圧力調整部材16
のねじ込み量を調整することにより、押圧力調整部材1
6が摩擦リング17を介してシェル13の取付部19に
当接される力の大きさ、すなわちシェル13の取付部1
9とホルダ14の内鍔部21との間に生じる摩擦力(保
持荷重)を調整することによって、球状体22とシェル
13、および球状体22とシェル13との間に生じる摩
擦力(保持荷重)にはほとんど影響を与えることなく変
更して、問題を簡単に解決することができる。また、こ
のように2軸タイプのフレキシブル軸ロック装置として
使用できる軸ロック装置51では、図5に示したビデオ
カメラにおいて、液晶ディスプレイ214をカメラ本体
212に取り付ける場合に、2軸タイプの軸ロック装置
213としても使用することができる。
12の球状体22を受けるために、シェル13の先端側
に球状内表面18を設け、摩擦コマ23に球状表面25
を設けたが、これらの部分は、保持力を増すためには球
状面であることが好ましいものの、加工が比較的困難で
あるため、球状面に限定することなく、可動軸12の球
状体22と線または点接触するものでもよい。
ック装置によれば、シェルとホルダとの間に挟持させた
摩擦板によって、シェルに対する可動軸の保持荷重とは
切り離して、ホルダに対するシェルの保持荷重を確保す
ることができる。また、上記可動軸に設けた球状体を付
勢手段によって球状体受面に押し付けているので、該球
状体を球状体受面に対して接触状態に保持したまま、そ
の中心点回りに回転移動させることにより、開口部から
突出している可動軸の一端側を開口部の制限内で自在に
回転および傾動させることができる。この場合、付勢手
段は、前記摩擦板とは別個に設けられているので、付勢
手段による付勢力の大きさを摩擦板による摩擦力とは切
り離して設定することが可能となる。また、押圧力調整
部材を調整することによって、球状体を保持するための
コイルバネのバネ圧にほとんど影響を与えることなく、
ホルダに対してシェルが回転するのを抑えるのに必要な
保持荷重を簡単に調整することができるという効果を奏
する。
装置の縦断側面図である。
装置の縦断側面図である。
る。
ある。
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 2つの基体間を互いに可動調節自在に連
結し、調節後、その位置を保持しておくことが可能な軸
ロック装置において、一方の基体側に一端を取り付けられ、他端に球状体が設
けられた可動軸と、 先端側と基端側とを有する筒状に形成されるとともに、
前記先端側には前記基端側から挿入された前記可動軸の
前記一端側を突出させる開口部と前記球状体を回転およ
び傾動自在に受ける球状体受面とが設けられ、かつ、外
周面には鍔状の取付部が一体に形成されたシェルと、 先端側と基端側とを有する筒状に形成されるとともに、
前記先端側には前記基端側から挿入された前記シェルの
前記先端側を突出させる開口部と前記シェルの取付部を
回転自在に受ける内鍔部とが設けられ、前記シェルをそ
の軸線回りに回転自在に支持しかつ他方の基体側に取り
付けるホルダと、 前記シェル内に、前記球状体を前記球状体受面に押し付
ける付勢手段と、 前記ホルダと前記シェルとの間に挟持され、この両部材
間の摩擦力を増大させる平板状の摩擦板と、 前記ホルダに設けられ、前記摩擦板を前記シェルに押し
付ける押圧力を調節するための押圧力調整部材とを具備
する ことを特徴とする軸ロック装置。 - 【請求項2】 前記付勢手段が、前記球状体の球状外表
面を受ける受面を有する摩擦コマを具備することを特徴
とする請求項1記載の軸ロック装置。 - 【請求項3】 前記押圧力調整手段が、前記ホルダの前
記基端側に形成されたネジ部と、該ネジ部に螺合される
プラグ部材とからなることを特徴とする請求項1または
2に記載の軸ロック装置。 - 【請求項4】 前記付勢手段がバネを具備し、 前記押圧力調整手段が、前記ホルダの前記基端側に形成
されたネジ部と、該ネジ部に螺合されるプラグ部材とか
らなり、 前記バネが、前記可動軸の球状体と前記プラグ部材との
間で圧縮されることを特徴とする請求項1または請求項
2記載の 軸ロック装置。 - 【請求項5】 前記シェルの前記開口部には、傾動させ
られる前記可動軸を受け入れるための基端側に向かうス
リットが該開口部と連続して形成されている ことを特徴
とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の軸ロッ
ク装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP8223798A JP2938851B1 (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 軸ロック装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP8223798A JP2938851B1 (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 軸ロック装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2938851B1 true JP2938851B1 (ja) | 1999-08-25 |
JPH11280753A JPH11280753A (ja) | 1999-10-15 |
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JP8223798A Expired - Fee Related JP2938851B1 (ja) | 1998-03-27 | 1998-03-27 | 軸ロック装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2938851B1 (ja) |
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-
1998
- 1998-03-27 JP JP8223798A patent/JP2938851B1/ja not_active Expired - Fee Related
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