JP2937369B2 - ガラス被膜形成方法 - Google Patents
ガラス被膜形成方法Info
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- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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Description
【発明の詳細な説明】 (技術の分野) この発明はガラス被膜形成方法に関し、特には主とし
て鉄、ステンレンス、アルミニウムまたは鋳物等の金属
等からなる被塗物の表面にガラス状被膜を有効に形成す
る方法に関する。
て鉄、ステンレンス、アルミニウムまたは鋳物等の金属
等からなる被塗物の表面にガラス状被膜を有効に形成す
る方法に関する。
(従来の技術) 近年鉄、ステンレスの金属等の被塗物表面にガラス材
料を溶射してガラス被膜を形成することが提案されてい
る。本発明者もこの種のガラス溶射の方法あるいは材料
等について種々の開発を行なっているが、問題はいかに
効率良くしかも確実にガラス溶射被膜を形成するかとい
うことである。なかでもこの種技術においては、ガラス
溶射被膜の基材からの剥離またはクラックをいかにして
解消するかはこのガラス溶射技術の実現にあたって解決
されなければならない極めて重要な問題である。
料を溶射してガラス被膜を形成することが提案されてい
る。本発明者もこの種のガラス溶射の方法あるいは材料
等について種々の開発を行なっているが、問題はいかに
効率良くしかも確実にガラス溶射被膜を形成するかとい
うことである。なかでもこの種技術においては、ガラス
溶射被膜の基材からの剥離またはクラックをいかにして
解消するかはこのガラス溶射技術の実現にあたって解決
されなければならない極めて重要な問題である。
(発明が解決しようとする課題) この発明はこのような状況にあって、被塗物の表面か
らガラス溶射被膜が剥離するがことなく、また該被膜に
クラックを生ずることのないガラス状被膜を形成する方
法を提案することを目的とするものである。この発明は
また、効率良くかつ確実にガラス状被膜を形成する方法
を提案するものである。
らガラス溶射被膜が剥離するがことなく、また該被膜に
クラックを生ずることのないガラス状被膜を形成する方
法を提案することを目的とするものである。この発明は
また、効率良くかつ確実にガラス状被膜を形成する方法
を提案するものである。
(課題を解決するための手段) すなわち、この発明は、100℃以上に加熱された被塗
物表面に下記のガラス溶射材料を溶射してガラス状物質
の被膜を形成することを特徴とするガラス被膜形成方
法; 少なくとも重量%で SiO2 30〜70% B2O3 5〜30% Li2O 5〜20% Al2O3 1〜10% を主成分として含むとともに、添加物として、CaO,SrO,
MgO,Na2O,K2O,TiO2,ZnO,ZrO2,SnO2,BaO,F2(置換量),
の一種または二種以上のものを0〜20%含むガラス溶射
用材料を特徴とするガラス被膜形成方法に係る。
物表面に下記のガラス溶射材料を溶射してガラス状物質
の被膜を形成することを特徴とするガラス被膜形成方
法; 少なくとも重量%で SiO2 30〜70% B2O3 5〜30% Li2O 5〜20% Al2O3 1〜10% を主成分として含むとともに、添加物として、CaO,SrO,
MgO,Na2O,K2O,TiO2,ZnO,ZrO2,SnO2,BaO,F2(置換量),
の一種または二種以上のものを0〜20%含むガラス溶射
用材料を特徴とするガラス被膜形成方法に係る。
(実施例) 次に、この発明の実施例を、被塗物として鋼板を用い
てガラス状被膜を形成する場合について述べる。なお、
この例は他の金属被塗物についても応用できるものであ
ることはいうまでもない。
てガラス状被膜を形成する場合について述べる。なお、
この例は他の金属被塗物についても応用できるものであ
ることはいうまでもない。
まず、前処理として通常なされるブラスト処理工程に
ついて説明すると、金属よりなる被塗物表面に公知の硬
質微粒子によるブラスト処理が通常なされる。このブラ
スト処理は被塗物表面に微細な凹凸を付与して結合面積
を増大しもって被膜の接合強度を向上させる目的でなさ
れる。また、被塗物表面の汚れや錆等を除去するクリー
ニング作用もある。
ついて説明すると、金属よりなる被塗物表面に公知の硬
質微粒子によるブラスト処理が通常なされる。このブラ
スト処理は被塗物表面に微細な凹凸を付与して結合面積
を増大しもって被膜の接合強度を向上させる目的でなさ
れる。また、被塗物表面の汚れや錆等を除去するクリー
ニング作用もある。
下地材の溶射工程は必要に応じ付加される。
すなわち、金属特に鉄金属が高温で加熱されると該金
属表面には酸化鉄が形成され、この酸化鉄は適度に形成
されるときにはその後形成されるガラス被膜との結合強
度を増すので好ましいが、しかしながら、例えば400℃
以上の高温で予熱される場合には該金属表面に酸化第一
鉄さらには酸化第二鉄が過剰に形成され、これが後に形
成されるガラス被膜を剥離させる大きな原因となる。
属表面には酸化鉄が形成され、この酸化鉄は適度に形成
されるときにはその後形成されるガラス被膜との結合強
度を増すので好ましいが、しかしながら、例えば400℃
以上の高温で予熱される場合には該金属表面に酸化第一
鉄さらには酸化第二鉄が過剰に形成され、これが後に形
成されるガラス被膜を剥離させる大きな原因となる。
そこで、次工程で、予熱温度が高温、例えば400℃以
上となるような場合には、あらかじめステンレス、ニッ
ケル合金等の下地材を溶射して50〜300μ程度の酸化防
止膜を形成しておくことが好ましい。下地材としては酸
化しにくいもので、上のステンレス、ニッケル合金、ク
ロム合金のほか、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化ア
ルミニウム、酸化ジリコニウム等を使用することができ
る。
上となるような場合には、あらかじめステンレス、ニッ
ケル合金等の下地材を溶射して50〜300μ程度の酸化防
止膜を形成しておくことが好ましい。下地材としては酸
化しにくいもので、上のステンレス、ニッケル合金、ク
ロム合金のほか、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化ア
ルミニウム、酸化ジリコニウム等を使用することができ
る。
なお、下地材に関連して、被塗物がアルミニウムの場
合、アルミニウムは融点が低く高熱で溶融しやすいの
で、酸化アルミニウムを溶射して下地材として耐熱被膜
を形成しておくことは好ましくすすめられる。
合、アルミニウムは融点が低く高熱で溶融しやすいの
で、酸化アルミニウムを溶射して下地材として耐熱被膜
を形成しておくことは好ましくすすめられる。
次に、予熱工程について説明すると、被塗物となる鋼
板を100℃以上に予熱する。この予熱はバーナーによる
加熱でもよいが、加熱炉に入れて行なってもよい。予熱
温度はすくなくとも100℃以上、溶射材料あるいは他の
条件により溶射温度まで加熱することができる。
板を100℃以上に予熱する。この予熱はバーナーによる
加熱でもよいが、加熱炉に入れて行なってもよい。予熱
温度はすくなくとも100℃以上、溶射材料あるいは他の
条件により溶射温度まで加熱することができる。
予熱温度は100℃以上としたのは、被塗物表面に水分
が残留すると形成されるガラス状被膜に悪影響を与える
ということと、実験の結果、溶射材料あるいは他の条件
にもよるが概ね100℃程度から良好な溶融状態が得られ
ることによる。
が残留すると形成されるガラス状被膜に悪影響を与える
ということと、実験の結果、溶射材料あるいは他の条件
にもよるが概ね100℃程度から良好な溶融状態が得られ
ることによる。
前記予熱工程後、前記予熱処理された被塗物表面にガ
ラス溶射材料が溶射される。この溶射は実施例ではプラ
ズマ溶射によって実施したが、ガス溶射等によっても可
能である。次に溶射条件の一例を示す。
ラス溶射材料が溶射される。この溶射は実施例ではプラ
ズマ溶射によって実施したが、ガス溶射等によっても可
能である。次に溶射条件の一例を示す。
プラズマ溶射機:“PLAZJET(TM)−II200"(PLAZJET
LTD,Fukuoka,Japan) プラズマガス 窒素:300/min. 水素:120/min. プラズマ電流:450A、電圧:392V 溶射距離 200mm 溶射材料の配合例を、次表に示す。
LTD,Fukuoka,Japan) プラズマガス 窒素:300/min. 水素:120/min. プラズマ電流:450A、電圧:392V 溶射距離 200mm 溶射材料の配合例を、次表に示す。
次に上のガラス溶射材料各組成物の作用について簡単
に説明する。SiO2は主要なガラス形成酸化物であり、熱
膨張係数、軟化点および耐摩耗性に大きな影響を与え
る。なお、SiO2量が多くなればなるほど耐摩耗性、耐候
性、耐酸性が増大しガラス皮膜の性能が向上するが、あ
まり多いとガラス材料の耐火度が高くなり溶射温度を高
くしなければならなくなる。従って被塗物を予熱温度を
低くするためにSiO2は30〜70%とする。B2O3は、これが
多い方が耐摩耗性、耐候性、耐酸性が悪くなるが、一方
でガラス耐火度が下がる。本発明におけるその他の成分
との関係上5〜30%程度がこの関係で好ましい。B2O3を
多くすると溶射材料の火炎中における溶融がすばやく行
なわれるようになる。
に説明する。SiO2は主要なガラス形成酸化物であり、熱
膨張係数、軟化点および耐摩耗性に大きな影響を与え
る。なお、SiO2量が多くなればなるほど耐摩耗性、耐候
性、耐酸性が増大しガラス皮膜の性能が向上するが、あ
まり多いとガラス材料の耐火度が高くなり溶射温度を高
くしなければならなくなる。従って被塗物を予熱温度を
低くするためにSiO2は30〜70%とする。B2O3は、これが
多い方が耐摩耗性、耐候性、耐酸性が悪くなるが、一方
でガラス耐火度が下がる。本発明におけるその他の成分
との関係上5〜30%程度がこの関係で好ましい。B2O3を
多くすると溶射材料の火炎中における溶融がすばやく行
なわれるようになる。
Li2Oを5〜20%加えるのは製品の電気抵抗を高くし、
また硬度を高く、化学耐久性、特に耐酸性も向上させる
ためである。また、膨張係数が大きいので少量の調整に
よって母材の膨張係数にあわせることができる。ソーダ
をLi2Oで置換すると比重が低下し、熱膨張率が増加し、
流動性が増大するとともに、熔融温度が低下し、軟化温
度および固化温度が低下する。従って膨張係数のゆるす
限り入れることがのぞましく、多くなればなるほどフレ
ームの中ですばやく溶け、光沢が増加する。
また硬度を高く、化学耐久性、特に耐酸性も向上させる
ためである。また、膨張係数が大きいので少量の調整に
よって母材の膨張係数にあわせることができる。ソーダ
をLi2Oで置換すると比重が低下し、熱膨張率が増加し、
流動性が増大するとともに、熔融温度が低下し、軟化温
度および固化温度が低下する。従って膨張係数のゆるす
限り入れることがのぞましく、多くなればなるほどフレ
ームの中ですばやく溶け、光沢が増加する。
Al2O3はガラスの皮膜の粘度を高め分相を防ぐのに有
効である。分相とは熱を加えたときにある成分の範囲に
生ずる分離現象で、ガラス皮膜ではSiO2の多いところが
SiO2の少ないところから分離することをいう。またAl2O
3はガラス形成補助成分で、ガラス皮膜の性能を向上さ
せることができる。Al2O3は1〜10%の範囲内で加えら
れる。
効である。分相とは熱を加えたときにある成分の範囲に
生ずる分離現象で、ガラス皮膜ではSiO2の多いところが
SiO2の少ないところから分離することをいう。またAl2O
3はガラス形成補助成分で、ガラス皮膜の性能を向上さ
せることができる。Al2O3は1〜10%の範囲内で加えら
れる。
添加物として、CaO、SrO、MgO、Na2O、K2O、TiO2、Zn
O、ZrO2、SnO2、BaO、F2(置換量)の1種または2種以
上のものを0〜20%添加するのは、前記主成分ならびに
添加物どうしの相乗作用によってガラス材料の耐火度を
下げることができるからである。また、これらの添加物
により溶射時におけるガラス材料の溶融がすばやく行な
われる。さらに、これらの添加物は添加量によっては、
耐候性、耐酸性等の皮膜性能を向上させることができ
る。添加物成分は概ね全体の1割以下の範囲内で添加さ
れる。
O、ZrO2、SnO2、BaO、F2(置換量)の1種または2種以
上のものを0〜20%添加するのは、前記主成分ならびに
添加物どうしの相乗作用によってガラス材料の耐火度を
下げることができるからである。また、これらの添加物
により溶射時におけるガラス材料の溶融がすばやく行な
われる。さらに、これらの添加物は添加量によっては、
耐候性、耐酸性等の皮膜性能を向上させることができ
る。添加物成分は概ね全体の1割以下の範囲内で添加さ
れる。
CaOは融剤として作用するが、化学耐久性を向上させ
る。すなわち、水の溶解作用に対する抵抗性を増す。ま
た、硬度も増加するので、摩耗や風化作用に対する抵抗
性も増す。さらにアルカリ作用と比較すると、引っ張り
強度を増加させ、膨張係数を著しく低下させるのでクラ
ックを防止することができる。また、溶けた時の粘性も
下がる。
る。すなわち、水の溶解作用に対する抵抗性を増す。ま
た、硬度も増加するので、摩耗や風化作用に対する抵抗
性も増す。さらにアルカリ作用と比較すると、引っ張り
強度を増加させ、膨張係数を著しく低下させるのでクラ
ックを防止することができる。また、溶けた時の粘性も
下がる。
SrOも融剤として作用し、流動性を増し、軟化温度を
下げ、溶融度を増す。なお、CaOやBaOをSrOで置換する
と、母材との反応が促進され、ガラス材料の付着が一層
良くなり、剥離強度も大きくなる。Na2O、K2Oは他の成
分を必要とした時に不純物として0.01〜0.1%ほど入っ
てくることがある、また任意にいれることもある。
下げ、溶融度を増す。なお、CaOやBaOをSrOで置換する
と、母材との反応が促進され、ガラス材料の付着が一層
良くなり、剥離強度も大きくなる。Na2O、K2Oは他の成
分を必要とした時に不純物として0.01〜0.1%ほど入っ
てくることがある、また任意にいれることもある。
SnO2は耐火度を下げる。
ZnOは媒溶材として働き、ガラス材料に光沢を与え、
発色団の作用を限定し、ときには乳濁性を与える。しか
し粘度が非常に増加するので多くは添加できない。ま
た、ZnOとSrOを両方用いると、ガラスの流動性が大きく
なるために、平滑なガラス面の生成が容易になり、ピン
ホールも減少する。さらに、ZnOはガラス材料の収縮を
防止するので、収縮の効果としておこるガラス材料の剥
離を防止するとともに、溶射時にガラス被膜中にカーボ
ンが付着することを防止する。
発色団の作用を限定し、ときには乳濁性を与える。しか
し粘度が非常に増加するので多くは添加できない。ま
た、ZnOとSrOを両方用いると、ガラスの流動性が大きく
なるために、平滑なガラス面の生成が容易になり、ピン
ホールも減少する。さらに、ZnOはガラス材料の収縮を
防止するので、収縮の効果としておこるガラス材料の剥
離を防止するとともに、溶射時にガラス被膜中にカーボ
ンが付着することを防止する。
F2は融剤として作用し、ガラス材料の耐火度を下げ、
火炎中におけるガラス材料の溶融を助ける。また、PbO
は、上記のF2とほぼ同様の作用を有する。
火炎中におけるガラス材料の溶融を助ける。また、PbO
は、上記のF2とほぼ同様の作用を有する。
MgO,ZnOなどの粘度を大きくする成分は、作に述べた
主成分のAl2O3と同様分相防止に役立つ。
主成分のAl2O3と同様分相防止に役立つ。
TiO2,ZrO2,BaO,は少量添加されることによってガラス
の耐火度を下げ、耐酸性を増大させる。
の耐火度を下げ、耐酸性を増大させる。
また、さらにBi2O3,V2O5,MoO3,P2O5,Tl2O,Y2O3,CdO,C
eO2,PbOなどは少量添加されることによって、ガラスの
耐火度を下げるとともに、溶射温度を下げることができ
る。
eO2,PbOなどは少量添加されることによって、ガラスの
耐火度を下げるとともに、溶射温度を下げることができ
る。
上の配合よりなるガラス材料を前記のプラズマ溶射装
置に装填し、100〜700℃に予熱した鋼板表面に溶射し
て、0.05〜5mm厚のガラス被膜を得た。なお、粉末状の
材料を使用した場合の粒度としては概ね5〜75ミクロン
の範囲のものが好ましい。また、棒状に成形した材料を
溶線法によって用いることもできる。上の実施例のガラ
ス材料によれば、100〜700℃に加熱した被塗物表面に極
めて良好なガラス被膜を形成することができた。ガラス
材料の流動性は良好で溶射後のクラックもほとんどなか
った。
置に装填し、100〜700℃に予熱した鋼板表面に溶射し
て、0.05〜5mm厚のガラス被膜を得た。なお、粉末状の
材料を使用した場合の粒度としては概ね5〜75ミクロン
の範囲のものが好ましい。また、棒状に成形した材料を
溶線法によって用いることもできる。上の実施例のガラ
ス材料によれば、100〜700℃に加熱した被塗物表面に極
めて良好なガラス被膜を形成することができた。ガラス
材料の流動性は良好で溶射後のクラックもほとんどなか
った。
なお、ガラスに適宜の色彩を施すときには公知の顔料
が所望量混入される。顔料としては、CoO,NiO,MnO2,Cu
O,Fe2O3,Cr2O3,SnO2,TiO2,V2O5,NbO,ZrSiO4,MoO,WO3,Pr
2O3,Nd2O3等の一種または複数種あるいは化合物の形で
適宜(例えば5%程度)配合することができる。
が所望量混入される。顔料としては、CoO,NiO,MnO2,Cu
O,Fe2O3,Cr2O3,SnO2,TiO2,V2O5,NbO,ZrSiO4,MoO,WO3,Pr
2O3,Nd2O3等の一種または複数種あるいは化合物の形で
適宜(例えば5%程度)配合することができる。
(効果) 以上説明したように、この発明によれば、従来困難で
あると考えられていたガラス溶射を極めて容易に行なう
ことができ、この種技術分野に大きな利益をもたらすこ
とができた。特にこの発明によればガラス溶射材料か溶
射装置の炎(フレーム)の中ですばやく溶融することが
でき、同時に被塗物に対する予熱も比較的低い温度とす
ることができるので、極めて実際的で実用性の高いガラ
ス溶射方法を提供することができた。
あると考えられていたガラス溶射を極めて容易に行なう
ことができ、この種技術分野に大きな利益をもたらすこ
とができた。特にこの発明によればガラス溶射材料か溶
射装置の炎(フレーム)の中ですばやく溶融することが
でき、同時に被塗物に対する予熱も比較的低い温度とす
ることができるので、極めて実際的で実用性の高いガラ
ス溶射方法を提供することができた。
Claims (5)
- 【請求項1】100℃以上に加熱された被塗物表面に下記
のガラス溶射材料を溶射してガラス状物質の被膜を形成
することを特徴とするガラス被膜形成方法; 少なくとも重量%で SiO2 30〜70% B2O3 5〜30% Li2O 5〜20% Al2O3 1〜10% を主成分として含むとともに、添加物として、CaO,SrO,
MgO,Na2O,K2O,TiO2,ZnO,ZrO2,SnO2,BaO,F2(置換量),
の一種または二種以上のものを0〜20%含むガラス溶射
用材料。 - 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、前工程と
して、被塗物表面をブラスト処理する工程を含むことを
特徴とするガラス被膜形成方法。 - 【請求項3】特許請求の範囲第1項において、前工程と
して、被塗物表面に下地材を溶射する工程を含むことを
特徴とするガラス被膜形成方法。 - 【請求項4】特許請求の範囲第1項において、前工程と
して、被塗物表面をブラスト処理し、その後に下地材を
溶射する工程を含むことを特徴とするガラス被膜形成方
法。 - 【請求項5】特許請求の請求の範囲第3項または第4項
において、下地材が、ステンレス、またはニッケル合
金、またはクロム合金、または酸化ニッケルまたは酸化
コバルトまたは酸化アルミニウムまたは酸化ジリコニウ
ムからなることを特徴とするガラス被膜形成方法
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1319366A JP2937369B2 (ja) | 1989-12-08 | 1989-12-08 | ガラス被膜形成方法 |
DE4038254A DE4038254A1 (de) | 1989-12-08 | 1990-11-30 | Verfahren zum bilden eines glaesernen ueberzugs |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1319366A JP2937369B2 (ja) | 1989-12-08 | 1989-12-08 | ガラス被膜形成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03180457A JPH03180457A (ja) | 1991-08-06 |
JP2937369B2 true JP2937369B2 (ja) | 1999-08-23 |
Family
ID=18109351
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1319366A Expired - Fee Related JP2937369B2 (ja) | 1989-12-08 | 1989-12-08 | ガラス被膜形成方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2937369B2 (ja) |
DE (1) | DE4038254A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008104995A (ja) * | 2006-10-27 | 2008-05-08 | Mitsubishi Polyester Film Copp | バーホルダ及びそれを備える塗布装置 |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2995236B2 (ja) * | 1990-08-10 | 1999-12-27 | 株式会社ナカシマ | ガラス表面を有する金属ロール材の製造方法 |
DE4406940A1 (de) * | 1994-03-03 | 1995-09-07 | Cerasiv Gmbh | Verfahren zur Herstellung beschichteter Werkstoffe |
JPH11500099A (ja) * | 1995-12-06 | 1999-01-06 | フィリップス エレクトロニクス ネムローゼ フェンノートシャップ | 酸化金属が被覆されたガラス基板を製造する方法及び電子ディスプレイ用のガラス基板 |
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