JP2937368B2 - カラー画像処理装置 - Google Patents

カラー画像処理装置

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JP2937368B2
JP2937368B2 JP1317854A JP31785489A JP2937368B2 JP 2937368 B2 JP2937368 B2 JP 2937368B2 JP 1317854 A JP1317854 A JP 1317854A JP 31785489 A JP31785489 A JP 31785489A JP 2937368 B2 JP2937368 B2 JP 2937368B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、原稿上の画像を読取って得られたカラー
画像信号(色分解信号)を処理する装置に係り、特に記
録に必要なインク量信号および黒信号の発生と下地汚れ
処理に関する。
(従来の技術) 従来のカラー複写機などのカラー画像処理装置で黒を
出力する場合、カラースキャナで読取ったカラー画像信
号、つまり色分解信号を色変換装置に入力して印字記録
時に必要な黒信号を発生させ、この黒信号に画質改善処
理(空間フィルタリング処理等)を施していた。色変換
装置で発生される黒信号は、一般に色の濁りを除くた
め、原稿上の画像が有彩色の場合は極めて小さな値とな
るように設定されている。このように設定された色変換
装置からの黒信号は、自然画に対して不自然さを与える
ことがなく、むしろ適切な深みを与えることができる。
ところで、画像入力装置のレンズやイメージセンサな
どによる画像のぼけを改善するため、文字画像などでは
積極的に空間フィルタリング処理等により、黒文字をし
っかりと印字するような画質改善処理を施す必要があ
る。しかし、上記の様な従来の色変換装置では、色の濁
りを避けるために、入力画像が黒文字であっても上記の
理由によるぼけや少しのノイズ成分があっただけで、黒
信号が極めて小さな値となる。そのため、文字部の識別
や空間フィルタリング処理を行うことが難しい。特に、
適応的な空間フィルタリング処理においては、ほとんど
適応処理がなされない場合もあり、黒文字がかすれたよ
うな信号となってしまうことがある。また、例えば点順
次のイメージセンサを用いたカラー画像入力装置では、
出力されるカラー画像信号において高精細の文字部に対
応する信号に疑似カラーノイズが発生しやすく、黒文字
の部分が黒からずれた色となってしまい、綺麗に印字さ
れない。色面順次による4色印字のカラー複写機では、
黒は4色の合成で出力される場合が多い。その場合、中
間調の自然画の再現では、プリンタの位置ずれがあって
もあまり画質低下にはならないが、文字画像ではプリン
タの位置ずれがあると極めて見苦しくなる。
また、このようなカラー複写機では中間調の再現性を
重視して、薄い色でも再現するようにしているため、少
しの原稿紙面の汚れや、原稿の折れ皺でも再現されるこ
とがあり、見苦しくなることが多い。これらの下地汚れ
を除く処理として従来、輝度信号を求め、輝度信号が所
定値より小さい場合には記録しないようにする方法がと
られていたが、この様な処理では薄い水色や黄色が再現
されにくくなってしまう問題が生じる。
さらに、色変換装置で前記のような黒信号を発生させ
て印字記録する処理や下地汚れを除く処理は、一般に非
線形な処理であるため、例えば複数のイメージセンサを
使用した画像入力装置でセンサ毎に微妙に色相が異なる
場合には、非線形処理によって色相のばらつきが強調さ
れ、非常に見苦しくなる。
(発明が解決しようとする課題) 上述したように、従来の色変換装置では色の濁りを除
くため、原稿上の画像が有彩色の場合は発生する黒信号
が極めて小さな値となるように設定されているため、次
のような問題があった。
画像入力装置に起因するぼけやノイズ成分の影響で、
黒文字部分などでも黒信号が極めて小さな値となってし
まうため、文字部の識別や空間フィルタリング処理が難
しくなり、特に適応的な空間フィルタリング処理におい
てはほとんど適応処理がなされず黒文字がかすれたり
し、また高精細の文字部などでは疑似カラーノイズが発
生しやすいために、黒文字が鮮明に印字されない。
4色印字のカラー複写機では、黒が4色の合成で出力
される場合が多いため、文字画像の部分でプリンタの位
置ずれがあると極めて見苦しくなる。
中間調の再現性を重視して薄い色でも再現できるよう
にすると、原稿面の汚れや原稿の折れやしわも再現され
てしまい、見苦しくなることが多い。これらの下地汚れ
を防止するために、輝度信号が所定値より小さい場合に
記録しないようにする方法は、薄い水色や黄色が再現さ
れにくくなる。
色変換装置による黒信号発生処理および下地汚れを除
く処理は、非線形な処理であるため、複数のイメージセ
ンサを用いた画像入力装置では、センサ毎に微妙に異な
る色相の差が強調され、記録画像が一層見苦しくなる。
本発明は上記の問題点を解決すべくなされたもので、
有彩色の入力画像では色の濁りが少なく、黒文字の識別
も十分可能な黒信号を発生することにより、鮮やかな深
みのある色の再現と、カラープリンタの位置ずれによら
ず鮮明な黒文字の再現を可能とし、また薄い水色や黄色
などの再現性を損うことなく、下地汚れを取り除くこと
ができ、さらに複数のイメージセンサを使用した場合で
も、原稿全面にわたり色相の均一な記録画像が得られる
カラー画像処理装置を提供することを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明ではカラー画像信号を色相補正した後、記録時
に必要な黒インクおよび複数のカラーインクの量を示す
インク量信号に変換するとともに、色相性補正されたカ
ラー画像信号から下地汚れ除去基準信号を求め、この基
準信号が所定量以下の場合に、黒インクおよび複数のカ
ラーインクの量を示すインク量信号の総量をほぼ0にす
ることで下地汚れ除去の処理を施す構成としたことを基
本的な特徴としている。下地汚れ除去手段は、具体的に
は例えば色相補正されたカラー画像信号の各色信号を重
み付け加算することにより下地汚れ除去基準信号を発生
し、この基準信号に応じてインク量信号を減少させるこ
とで下地汚れ除去処理を行う。
また、本発明では色相補正されたカラー画像信号を記
録時に必要な黒インクおよび複数のカラーインクの量を
示すインク量信号に変換した後、このインク量信号から
像域識別を行って像域識別信号を発生し、この像域識別
信号に基づいて例えば空間フィルタでインク量信号の空
間周波数特性を変換し、さらにこの空間フィルタの出力
信号に例えばガンマ回路で非線形変換を施して所定の階
調特性の記録用信号を得る。空間フィルタは、例えば像
域識別信号に従ってカラー画像信号の文字領域では十分
濃いレベルの黒を記録できるように高域強調処理を行
い、それ以外の領域では通常の黒レベルが得られるよう
な変換を行う。この場合、像域識別信号を利用して、カ
ラー画像信号の文字領域以外の領域で、すなわちカラー
版の記録時にインク量信号から黒信号を減じるようにし
てもよい。さらに、下地汚れ除去に際しては、下地汚れ
除去基準信号および像域識別信号に従った比率でインク
量信号を減じてもよい。
さらに、本発明では色相補正されたカラー画像信号を
記録時に必要な黒インクおよび複数のカラーインクの量
を示すインク量信号に変換するとともに、色相補正され
たカラー画像信号から下地汚れ除去基準信号を求めた
後、このインク量信号から像域識別を行って像域識別信
号を発生し、これら下地汚れ除去基準信号と像域識別信
号に基づいてインク量信号に対して下地汚れ除去の処理
を行うことを特徴とする。
(作用) 本発明ではカラー画像信号の色相を補正することによ
って、単体もしくは複数のカラーイメージセンサで読取
った信号での色の固体差やばらつきによる色相のばらつ
きが補正される。従って、それ以後に下地汚れ除去処
理、像域識別に基づくンク量信号の空間周波数特性の変
換、空間周波数特性変換後の非線形変換などの非線形処
理が行われても、色相のばらつき等が強調されることが
なく、全面均一な処理が可能となる。
また、像域識別信号に基づいて、文字領域と判定され
た黒版部分では、空間フィルタによる高域強調とガンマ
変換回路による非線形変換により、十分濃いレベルの黒
でシャープな記録が可能となる。文字領域と判定され無
かった自然画などの領域では、空間フィルタとガンマ回
路による非線形変換手段とにより、滑らかで深みのある
(自然な)記録を可能とする黒信号が得られる。
一方、カラー原稿上の薄い黒部分は一般にY,M,Cの重
ねの色で表現した方がより自然な感じとなり、逆に原稿
上の折れ皺などは記録されない方が良い。そこで、黒版
記録時の黒信号は薄い黒レベルではほとんど記録されな
いようにすることで、原稿上の折れ皺などが除去され
る。黒版以外の記録時では、下地汚れ除去基準信号を同
一の回路で行うことにより簡略化が可能となる。
また、下地汚れ除去基準信号をカラー画像信号の各色
信号を重み付け加算することにより色相・彩度に応じて
変化するようにし、例えば彩度が大きい場合には明るい
色であっても下地汚れ除去処理をしないようにすること
で、薄い水色や黄色などの再現性を高め、同時に折れ皺
などの影で発生する無彩色(彩度の低い色)の下地汚れ
の除去を可能とすることができる。
また、像域識別により文字領域と判定された部分では
下地汚れ除去の処理により、すっきりとした画像を再現
し、それ以外の領域では下地汚れ除去の処理をほとんど
行わずにより自然な色再現を実現することができる。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の実施例について説明す
る。
〈第1の実施例〉 第1図は本発明の第1の実施例に係るカラー画像処理
装置のブロック図である。本実施例ではカラー画像入力
部101でカラー原稿が読取られ、得られたカラー画像信
号が色変換部102でインク濃度信号に変換されるととも
に色相補正される。この色相補正されたインク濃度信号
はインク量信号および黒信号発生/下地汚れ除去処理回
路部103に供給され、カラープリンタ106で必要なインク
記録信号を逐次発生させる。カラープリンタ106は例え
ば4色のカラーインクを用いて面順次でカラー記録を行
うため、記録すべき色のインク量信号および黒信号と下
地汚れ信号が逐次発生される。
すなわち、インク量信号および黒信号発生/下地汚れ
除去回路部103では、カラープリンタ106がイエロ
(Y),マゼンタ(M),シアン(C)を記録する時に
は、それぞれY,M,Cのインク量信号の発生と下地汚れ除
去の処理を行い、黒版(K)を記録する時には記録時に
最終的に用いられる黒インク量信号ではない、画質向上
処理が可能な中間的な黒信号を発生する。すなわち、記
録時に自然な黒を再現させるため、最終的に用いられる
黒インク量信号は画像信号が輝度の明るい方向に少し変
化するだけでも、極めて小さくなるようにすることか
ら、この信号から像域識別を行って画質向上処理を行う
ことが極めて困難であるため、十分に像域識別が可能な
信号レベルである中間的な黒信号を発生させるのであ
る。
この様にすることにより、次段の画質向上回路部104
でY,M,C,Kのどの色のインク量信号に対しても、同様な
画質向上処理が可能となる。画質向上回路部104では原
稿の文字部を識別し、文字部をシャープな画像に変換
し、網点画像等のノイズの発生し易い画像は滑らかにな
るように変換する処理を行う。
画質向上回路部104で処理された信号は、γ変換部105
で記録に必要なγ特性に従って変換された後、カラープ
リンタ106に送られ、ハードコピーとして出力される。
γ変換部105では、特に文字部と判定された信号につい
ては、特性を急峻にしてコントラストの良い文字画像に
変換する操作を行う。また、Y,M,Cの記録の時は単にカ
ラープリンタ106の階調補正を行うが、Kの記録の時は
入力される黒信号が中間的な黒信号であるため、画像が
文字部でないと判定されたときは自然な色調となるよう
にγ補正を行う。これについては後に詳述する。このよ
うにして、黒信号時(黒版記録時)の文字と判定された
時には、コントラストの良い画像となる。
次に、第1図の各部について詳細な構成と動作を説明
する。
カラー画像入力部101 カラー画像入力部101は、原稿上のカラー画像をRGBに
色分解して読取り、ディジタルのカラー画像信号を出力
する。すなわち、カラー画像入力部101では例えばCCDを
用いたカラーラインイメージセンサで画像を読取って、
RGBの電気信号に変換する。この電気信号はA/D変換器に
よりディジタル信号に変換される。ディジタル信号に変
換されたRGB信号は各種の補正が行われ、原稿の白及び
黒に対してそれぞれ1,0になるように規格化される。例
えばセンサの感度ムラや暗時レベルの補正,照明ムラ,
白バランスなどの補正が行われ、カラー画像信号が出力
される。
このようなカラー画像入力部101の具体的な構成につ
いては、例えば特開昭61−71764号公報に詳しく記述さ
れている。また、点順次のカラーラインイメージセンサ
を使用した場合には、疑似カラーノイズを生じることが
あるが、このようなノイズの発生を抑制する補正をカラ
ー画像入力部101で行ってもよい。このノイズ抑制の補
正の詳細は、例えば特開昭61−154357号公報に記述され
ている。
色変換部(色相補正回路部)102 カラー画像入力部101から出力されるRGBカラー画像信
号Si(i=r,g,b)は色変換部102に入力され、まずROM
からなる関数変換テーブル107で、次式(1)に従ってD
i(i=r,g,b)なる信号(インク濃度信号)に変換され
る。
Di=−LOG(Si+a) …(1) (i=r,g,b) aは画像信号Siが8ビットのディジタル信号のときは
a=1/256程度に選ばれる。従って、式(1)の変換に
より画像信号Siが0となった時にDiが無限大にならない
ようにすることができる。
こうして変換された信号Diは、マトリクス回路108に
より次式(2)に従って色相補正され、Dj(j=y,m,
c)に変換される。
マトリクス回路108は、カラー画像入力部101に複数の
イメージセンサを使用している場合には、各センサの色
分解特性のばらつきをも補正するように、センサ毎に係
数が切替えられるように構成されている。具体的には関
数変換テーブル107により変換された信号Diは、掛算器1
09a,109b,109cに入力され、係数メモリ110a,110b,110c
の内容が掛算される。係数メモリ110a,110b,110cの内容
は予めCPU111から与えられ、保持されている。そして、
センサクロック制御回路112からのr,g,bの切替信号によ
り、補正係数、すなわち式(2)の係数Aji(j=y,m,
c、i=r,g,b)を切替えられる。掛算器109a,109b,109c
でDiと補正係数が掛算され、加算器113a,113b,113cとラ
ッチ114a,114b,114cにより、式(2)の演算がなされ
る。尚、オーバーフロー処理部115は加算器113a,113b,1
13cの出力のオーバーフロー処理を行う。このようにし
て、RGBカラー画像信号について色相補正がなされる。
カラー画像入力部101のセンサが複数チップのカラー
センサからなる場合には、各チップ毎に異なる補正係数
を係数メモリ110a,110b,110cに記憶しておき、センサク
ロック制御回路112からのチップ切替信号により切替え
て、チップ毎の色のばらつきが補正されたカラー画像信
号を得るようにすればよい。補正係数の決め方は後で述
べる。
ここまでの処理により、カラー画像読取り部101に起
因した色相的なばらつきを補正し、色相的に規格化され
た信号が得られる。即ち、センサの色相的なばらつきや
光源の色ムラなどの影響が補正される。
インク量信号及び黒信号発生/下地汚れ除去処理回路部
103 色変換部(色相補正回路)102で上記の様に補正され
たカラー画像信号Djは、インク量信号及び黒信号発生/
下地汚れ除去処理回路部103に入力され、まずROMテーブ
ルで構成されたインク量変換回路116で、次式(3)に
従ってインク量信号Pj(j=Y,M,C)に変換される。な
お、これはプリンタ106として面積変調で階調を表現し
ているプリンタを用いている場合に必要な変換であり、
LOG濃度に比例した階調特性で記録可能な昇華性インク
を用いたプリンタでは、このような変換は不要となる。
上式(3)は、LOG濃度に比例した階調特性から、面
積変調で階調を表現するときの近似表現の式である。熱
転写記録の記録実験では、式(3)のTは0.1程度が適
切であった。また、Tは固定でもよいが、記録方式によ
ってはY,M,C版で可変にして切替えた方が良い場合もあ
る。例えば、記録方式によっては各色のインク濃度・階
調特性などに違いがあることがある。このような場合に
は、Y,M,C版で式(3)の関数を切替えるようにする。
一方、カラー画像信号Djは以下の黒信号発生及び下地
汚れ除去基準信号発生回路にも入力される。ROMテーブ
ルにより構成された関数テーブル117は、黒版を記録し
ているときは中間的な黒信号K′を発生し、Y,M,Cのカ
ラー版を記録しているときは下地汚れ除去基準信号を発
生するために動作する。先ず、中間的な黒信号K′の発
生について説明する。この信号K′は有彩色では0、黒
では1となる関数として、次式(4)を計算する。
K′=Pyny・Pmnm・Pcnc …(4) 上式のLogをとり、式(3)を代入すると 従って、関数テーブル117は次式の変換を行う。
(j=y,m,c) 但し、Kj″は中間結果である。すなわち、CPU111から
送られるセレクト信号I,Kが黒信号用のKに切替えら
れ、さらにY,M,Cクロック制御回路118より送られるY,M,
CクロックによりLogの傾きの係数njが切替えられること
によって、関数テーブル117は式(6)の変換を行う状
態となる。ここで、njは0.1〜3.0程度の値である。人間
の視感度が緑で高いため、緑の文字と黒の文字を精度よ
く区別するには、その補色であるマゼンタ(M)に他の
色より大きめの係数に選ぶと効果的となる。例えば、
(ny,nm,nc)=(0.8,1.4,0.8)とする。
次に、加算器119とラッチ120により式(5)式の右辺
の演算が行われる。ここで、最終的に記録時に用いられ
る黒インク量信号Kは、ny+nm+nc=2〜3とすると自
然で深みを与える黒信号となる。しかし、このようにす
ると完全な黒以外ではKが極めて小さな値となるため、
画質向上回路104での文字画像の抽出などができなくな
る。そこで他のカラー(Y,M,C)版の記録時でもほぼ同
程度の像域識別が可能なように、実質的なny+nm+ncが
約1.0となるようにK″を中間的な黒信号K′に変換す
る。この変換と逆Log変換を行うのが、変換テーブル121
である。すなわち、変換テーブル121は次式(7)の変
換を行う。(勿論、ny,nm,ncの和を始めから約1.0にな
る様に設定しても良い。) 例えば(ny,nm,nc)=(0.8,1.4,0.8)とした場合に
は、Uは1/3とすれば良い。このようにすることによ
り、少し薄い黒文字でも次の画質向上回路部104で像域
識別が可能となり、コントラストの良い文字画像に変換
することが可能となる。尚、この信号はγ変換部105で
最終的に、ny+nm+nc=2〜3となるように変換され
る。こうして得られた中間的な黒信号K′は、セレクタ
122により黒版記録時に選択され、次段の掛算器124に供
給される。
次に、下地汚れ除去基準信号の発生と下地汚れ除去処
理について説明する。下地汚れ除去処理の基本的な目的
は、原稿に存在しない汚れを出力しないことである。す
なわち、原稿の少しの折れ皺や、本の喉の部分で生じる
影の像である。白黒の複写機のようにγが立っている
と、薄い影は再現されず好ましい再現像が容易に得られ
るが、カラー複写機ではこのような影が下地汚れとして
再現され易くなる。
すなわち、カラー複写機では薄い黄色や青を再現する
ために、入出力のγ特性が基本的には1に近く、この場
合には影はそのまま出力されてしまう。特に、プリンタ
特性はこの薄いレベルが必ずしもリニアで出力されない
ため、不自然に目立ってしまうことがある。また、原稿
に汚れや折れ皺などの汚れの原因がなくとも、カラー読
取り精度の不完全性により全面均一に読取れない場合が
ある。このようなものには例えばシェーディングノイズ
と言われるものがある。シェーディングノイズは先に述
べたように、基本的にはカラー画像入力部101のシェー
ディング補正回路で補正されるが、完全な補正は困難で
あり、現実には多少のムラが生じてしまう。このような
ノイズは、いずれもほぼ無彩色のノイズとなる。また、
多くの原稿に生じる極めて薄い汚れもほぼ無彩色の場合
が多い。これらの無彩色の極めて薄い汚れ(下地汚れ)
を記録結果から除去するための処理が下地汚れ除去処理
である。
カラー(Y,M,C)版の記録時に、色相補正されたカラ
ー画像信号DjはROMテーブルで構成された関数テーブル1
17に入力される。このときCPU111から送られるセレクト
信号I,Kがカラー版用のIに切替えられ、関数テーブル1
17が下地汚れ除去基準信号発生用テーブルの状態とな
り、さらにY,M,Cクロック制御回路118より送られるY,M,
Cクロックにより関数テーブル117の係数が切替えられ
る。これによりカラー画像信号Dj(j=y,m,c)は、関
数テーブル117で式(3)に係数aj(j=y,m,c)の掛か
った関数で変換され、更に加算器119とラッチ120によ
り、次式(8)に従って下地汚れ除去基準信号Iが計算
される。
但し、ay,am,acはay+am+ac=1となる係数で、(a
y,am,ac)=(0.2,0.5,0.3)が比較的良い結果を与え
た。次に、この下地汚れ除去基準信号Iは関数テーブル
121によりそのまま出力され、下地汚れの閾値関数発生
用のテーブル123に入力される。テーブル123は第2図に
示されるように、ある閾値th1から立ち上がり、もう一
つの閾値th2で1に飽和する信号hを発生する。この信
号hとセレクタ122で選ばれたインク量信号Pj(j=Y,
M,C)の積を掛算器124で計算する。このようにすること
により、基準信号Iが閾値th1より小さな値ではインク
が記録されず、閾値th2までは少し記録され、th2以上で
は通常に記録される。すなわち、Iが小さな値(th1
下)では白となり、大きな値(th2以上)では入出力比
が1となるように変換される。このようにして下地汚れ
除去処理がなされる。
尚、(8)式の代わりに、次式(9)により変換して
も良く、より効果的に下地汚れ除去処理がなされる。す
なわち、無彩色に対してはより効果的に下地汚れ除去処
理がなされ、有彩色ではより色が削られることが少な
く、薄い色の再現も可能となる。
この場合には、関数テーブル117は式(3)の二乗に
係数aj(j=y,m,c)の掛かった関数となり、関数テー
ブル121はルート関数となる。そこで、白レベルから楕
円状に下地汚れ除去基準信号Iが増加する関数となって
いるため、無彩色では比較的よく下地汚れ除去処理がな
され、有彩色では下地汚れ除去処理が少なく、色が忠実
に再現される。
尚、黒信号に対する下地汚れ除去処理はγ変換部105
で行ってもよい。その場合、CPU111よりテーブル123へ
切替信号を送ることにより、下地汚れ除去処理を行わな
いようにする。この方が薄い文字の鮮明化に効果があ
る。勿論、他のカラー版の記録と同様に黒版の記録時の
下地汚れ除去処理を行っても良い。また、コントロール
パネル125からの指示で下地汚れ除去処理を行う閾値(t
h1,th2)の変更を、CPU111よりテーブル123へ切替信号
を送ることにより行うことも可能である。この様な制御
のプログラムは、CPU111に接続されたメモリ126に記録
されている。このようにして下地汚れ除去処理が施され
た信号及び黒信号は、次の画質向上回路部104に送られ
る。
画質向上回路部104 画質向上回路部104はカラー画像入力部101のレンズや
センサでの読取りで生じたぼけや、プリンタ106で生じ
るぼけや潰れ,掠れなどを補正するものであり、具体的
には空間フィルタ127と像域識別回路128によって構成さ
れる。第3図に画質向上回路部104の詳細なブロック図
を示す。
先ず、空間フィルタ127について説明する。入力信号
xはローパス処理ィルタ301に入力され、ローパス信号
χに変換される。このローパス信号χと入力信号xとの
差が加算器302で計算され、高域信号(x−χ)とな
る。すなわち、ローパス処理フィルタ301と加算器302で
高域抽出フィルタを形成することになる。
入力信号xと高域信号(x−χ)がそれぞれラインメ
モリからなる遅延素子303a,303bで所定量遅延される。
掛算器304は遅延素子303aで遅延された高域信号(x−
χ)と、係数メモリ305の内容Kとの積K(x−χ)を
計算し、加算器306に出力する。加算器306では、信号x
と信号K(x−χ)との和x+K(x−χ)を計算す
る。この信号x−K(x−χ)は、K=−1の時はχと
なってローパス処理された信号となり、K=0のときは
xとなって元の信号のままとなる。更に、信号x+K
(x−χ)は、K=1の時はx+(x−χ)となり、元
の信号xに高域信号成分(x−χ)が加算された高域強
調信号となる。
このように空間フィルタ127においては、Kの値によ
りローパス処理した信号χを用いて高域強調信号を得る
ことが可能である。この場合、係数Kの値をCPU111を介
して設定することで、ぼけを補正したシャープな画像
や、ノイズを除去したソフトな画像が得られる。なお、
CPU111からKを設定する代わりに、像域識別回路128に
より画像の性質に応じてKを自動的に設定することも可
能である。
像域識別回路128の基本的な考え方は、例えば特開昭6
0−204177号公報に記載されているように、画像のラプ
ラシアン(高域成分)信号の2値化パターンの組合わせ
で像域の属性の識別を行うものである。すなわち、高域
信号(x−χ)は2値化処理テーブル307により適切な
閾値で2値化され、1ビットのラインメモリにより構成
されたラインディレイ308a,308bと、1画素ディレイの
アレイ309とにより、3×3のマトリクスの画素が抽出
される。つまり、ラプラシアン信号(高域成分)の局所
2値化パターンが求められる。この2値化パターンが判
定テーブル310に入力され、像域の属性が判定される。
第4図は3×3マトリクスの2値化パターンの例を示
す。文字画像で発生するパターンは、第4図(a)
(b)のように線分の端で生じやすいパターンが多い。
また、網点画像は第4図(c)(d)のように連続しな
いパターンからなることが多い。さらに、そのどちらで
もないパターンとして第4図(e)(f)があるが、こ
のようなパターンははっきりとした文字画像や網点画像
ではあまり生せず、写真画などに多く生じる。
このように画像により、発生する局所パターンが異な
るため、この性質を用いて画像の属性を判定することが
可能となる。すなわち、これらの局所パターンをROMテ
ーブルとして判定テーブル310に記憶しておき、これら
の局所パターンが入力した時、それぞれの属性を出力す
れば良い。
なお、判定テーブル310の作成に際しては、予め各種
画像の統計的性質を調べて局所パターンを決定する。具
体的には、例えば先ずトレーニング画像として各サイズ
の文字や線画像なる画像と、各種線数の異なる網点画像
を用意する。そして、それぞれの画像について3×3の
ラプラシアン信号の2値化パターンを求め、各パターン
毎に発生頻度のヒストグラムを作成する。次に、文字画
像と網点画像の発生頻度の比率を求める。この比率を基
に画像の属性、つまり文字画像らしさ、網点画像らしさ
の尺度を決め、各2値化パターン(局所パターン)と尺
度との関係を判定テーブル310に記憶すればよい。
この時、極めて文字らしい場合は高域強調を強める。
すなわち、Kの値を大きくする(K=1〜4)。逆に、
はっきりとした網点画像では高域強調を行うとモアレノ
イズなどのノイズが発生して見苦しくなるため、ローパ
ス処理をする。すなわち、Kを−1とする。例えば判定
尺度を8段階程度にし、その判定結果を係数メモリ305
に送り、それに応じて係数Kを変えるようにする。
このようにして像域の識別結果に応じてぼけを補正し
たシャープな画像や、ノイズを除去したソフトな画像が
得られる。この時、先のインク量信号及び黒信号発生/
下地汚れ除去回路部103からの出力信号は、黒信号であ
っても他の色信号と同じレベルに設定されているため、
どの色であっても有効に識別が可能となる。
また、第1図の関数テーブル121で黒信号の中間レベ
ルのコントラストを高める関数を設定すれば、黒文字の
時のみ他の色よりコントラストよく表現することが可能
となる。このようにして画質向上回路部104で画質が改
善された信号は、γ変換部105に送られる。
γ変換部105 γ変換部105は、例えばROMによって構成される。Y,M,
Cのカラー版を記録しているときは、特にγ変換は行う
必要はなく、γ変換部105の特性は第5図に示されてい
る直線の入出力特性501(入力x,出力y,y=X)に設定さ
れる。
インク量信号及び黒信号発生/下地汚れ除去回路部10
3の項で説明したように、黒を記録しているときはny+n
m+ncが約1.0になるように設定されていた。像域識別に
おいては、他の色と同様に識別がなされるため都合が良
かったが、このまま出力すると極めて黒ずんだ画像とな
ってしまう。ny+nm+ncが実効的に約3.0程度になるよ
うな変換を行うと、自然で深みのあるカラー画像が得ら
れる。このために、黒を記録する時はγ変換部105の入
出力特性は、第5図に示される曲線の入出力特性502
(入力x,出力y,y=X3)を使用する。この入出力特性502
に見られるように、薄いレベルは更に薄くなる様に変換
されるため、特に下地汚れ除去処理は必要ない。
また、文字と判定されたときは判定信号により、入出
力特性503が選ばれる。この場合には、コントラストの
良い画像が得られる。
このようにγ変換部105で変換された信号がプリンタ1
06に送られ、記録される。尚、γ変換部105はユーザの
好みに応じて画像のコントラストを高めたり、濃く変換
したり、薄く変換することも可能である。
このようにして、有彩色の入力画像に対しては濁りの
少ない黒信号を発生し、しかも黒文字での識別も十分可
能な信号を発生することで、鮮やかな深みのある色の再
現と、しっかりとした黒文字の再現が可能となる。
また、に薄い水色や黄色などの再現と、下地汚れを除
くこととを両立可能とし、またカラー画像入力部101に
複数のセンサを使用した場合でも全面均一な処理を可能
とする。
〈第2の実施例〉 第6図は黒文字のときには黒一色で記録が可能となる
処理の実施例を示している。カラープリンタでは各色版
毎で記録位置がずれないように制御しているが、現実に
は経時変化などにより位置ずれが生じる。特に、黒文字
は4色記録時に4色重なることとなり、少しのずれでも
見苦しくなることがある。そこで、黒文字では黒一色で
記録すると、このような記録位置のずれによる画質劣化
がなくなり、理想的である。
第1の実施例では下地汚れ除去基準信号と黒信号発生
の発生を1つの回路で行ったが、本実施例ではそれぞれ
別の回路601,602で同時に行っている。下地汚れ除去基
準信号発生回路601は関数テーブル117aa,加算器119a,ラ
ッチ120aおよび変換テーブル121aにより構成され、黒信
号発生回路602も同様に関数テーブル117b,加算器119b,
ラッチ120bおよび変換テーブル121bにより構成されてい
る。
なお、ラッチ120a,120bを工夫することにより、タイ
ムシェアリングで黒信号と下地汚れ除去基準信号の発生
を同一回路で同時に行うことが可能である。すなわち、
下地汚れ除去基準信号発生回路601では、カラー版(Y,
M,C)を記録しているときでも下地汚れ除去基準信号を
計算し、下地汚れ除去処理を行っている。また、黒信号
発生回路602もまた、どの色の版を記録しているときで
も黒信号を計算し、黒文字判定回路603へ送っている。
黒文字判定回路603はROMテーブルにより構成され、像
域識別回路128の識別信号と黒信号から黒文字を判定
し、γ変換部105に制御信号を送る。γ変換部105では、
カラー版を記録している時に黒文字と判定されたなら、
第5図の入出力特性504に示されるようにY,M,Cを記録し
ないように変換し、黒版を記録しているときは、第5図
の入出力特性503に示されるように黒文字と判定された
ならコントラスト良く記録するように変換する。すなわ
ち、第7図に示したように黒信号と像域識別信号と黒版
記録であるかどうかのセレクト信号により、γ変換部10
5の入出力特性が選択され、黒文字での黒一色記録が可
能となつている。
〈第3の実施例〉 第8図は本発明の第2の実施例を変形した第3の実施
例である。γ特性を切替える時、一般に切替えの境目で
ノイズが発生し易い。このノイズを少なくするために、
こ実施例では黒版記録時以外ではそれぞれY,M,Cインク
量信号から黒信号を減算することで、γ特性を連続的に
変化させている。すなわち、KγROM801によって黒信号
が適切なγ特性で変換された後、セレクタ802を介して
減算器803に入力されることにより、Y,M,Cインク量信号
から黒信号が減算される。黒版記録時はセレクタ802に
より減算器803の入力が0に設定され、減算が行われな
い。黒文字判定テーブル603は、第7図と同様である。
〈第4の実施例〉 第9図は第3の実施例を変形した第4の実施例であ
る。この実施例では、第8図から黒文字判定テーブル60
3を除去し、KγROM801で変換された黒信号をセレクタ8
02を介して直接減算器803に入力することにより、結果
として黒文字での黒一色記録を可能としている。なお、
γ変換部105は第1の実施例と同様である。
〈第5の実施例〉 第10図は第1の実施例を簡略化した第5の実施例であ
り、第1の実施例における変換テーブル116,121を省略
し、その機能をγ変換部105に持たせている。基本的な
動作は、第1の実施例と同様である。但し、空間フィル
タ127の効果が第1の実施例とは異なる。すなわち、こ
の実施例では非線形の信号状態(Log濃度信号)でフィ
ルタリング処理を行っている。この場合には濃いレベル
の信号が引伸ばされた状態となっているので、色の濃い
レベルでの像域識別が有効に働くことになる。また、変
換テーブル116,121が不要になるため、装置を集積回路
化する場合に適している。
〈第6の実施例〉 第11図は第6の実施例であり、第1の実施例で下地汚
れ除去処理を像域識別後に行い、像域識別信号を用いて
画像の性質に応じて下地汚れ除去処理の程度を異ならせ
る例である。すなわち、Y,M,Cのインク色を記録してい
る時は、セレクタ112はインク量信号発生テーブル116の
出力を選択する。また、この時テーブル117及び加算器1
19,ラッチ120,テーブル121は下地汚れ除去基準信号を計
算している。この下地汚れ除去基準信号は、閾値テーブ
ル123に入力される。この時、閾値テーブル123の閾値処
理のレベルは像域識別信号により制御される。例えば文
字領域と識別された場合には、閾値th1およびth2を高く
したカーブが選択されることにより、下地汚れのないス
ッキリした画像の再現を可能とする。
また、網点画像領域や写真領域と識別された場合に
は、閾値th1およびth2を0とするカーブが選択され、下
地汚れ除去処理を行わないことで、薄い色の再現をより
忠実にする。
また、黒インクを記録している時、セレクタ112はテ
ーブル121の出力を選択する。この時、テーブル117,加
算器119,ラッチ120,テーブル121は黒信号を計算する。
この場合には、下地汚れ除去処理は特に行わなくても良
い。但し、γ変換部105の特性は文字部と識別された場
合には、第5図の入出力特性503が選択されるように設
定する。
このようにすることにより、中間調を重視する網点画
像や写真では、なるべく忠実に再現し、文字部では下地
汚れ除去を多くしてすっきりとした画像の再現を可能と
する下地汚れ除去処理をより効果的に行うことができ
る。
〈第7の実施例〉 第12図はY,M,Cのインク色信号から黒信号を除く処理
と、下地汚れを除く処理およびγ特性を可変する処理
を、それぞれ像域識別信号で同時にコントロールする第
7の実施例を示している。テーブル117a及び加算器119
a,ラッチ120aは黒信号を計算し、テーブル117b及び加算
器119b,ラッチ120b,テーブル121bは下地汚れ除去基準信
号を計算する。
尚、黒信号と下地汚れ除去基準信号を同一の回路でタ
イムシェアリングで計算することも可能である。また、
テーブル121bとテーブル123aをまとめて1つにすること
も可能である。
Y,M,Cのインク色を記録している時は、セレクタ112は
インク量信号発生テーブル116の出力を選択する。黒信
号はテーブル1201により、下色除去用の信号に変換され
る。この下色除去用信号を用いて、加算器803によりY,
M,Cのインク色信号からの下色除去が行われる。この
時、像域信号により特性が変化される。すなわち、文字
部であったなら、下色除去が積極的に行われる。但し、
黒信号は有彩色ではほとんど0であるので、実質的に黒
の文字のときのみ下色除去が積極的に行なわれる。網点
画像や写真画像では、自然さを損なわない様にソフトに
下色除去が行われる。
尚、下色除去はプリンタの特性を考慮して決定され
る。例えば熱転写カラープリンタでは、あまり下色除去
は行わない方が良いので、黒文字画像のときのみ下色除
去が行われる。
次に、下地汚れを除く処理に際しては、下地汚れ除去
基準信号は第11の実施例と同様にテーブル123に入力さ
れ、像域識別信号で下地汚れ除去処理の程度が可変にさ
れる。すなわち、文字画像では積極的に下地汚れ除去処
理が行われ、網点画像や写真画像では自然さを損なわな
い様に極めて僅かに行われるか、または全く行われな
い。黒インクを記録している時は、第11図の実施例と同
様である。
このようにすることにより、下色除去及び下地汚れ除
去処理をより効果的に行うことが可能となる。
[発明の効果] 本発明によれば、以下に列挙する効果が得られる。
(1)カラー画像信号について色相補正、つまり色の固
体差やバラツキの補正を行い、それ以後に下地汚れ除去
などの非線形な処理を行うため、単一または複数のカラ
ーイメージセンサで原稿を読み取る際の色相のバラツキ
などが協調されることがなくなり、複数のセンサで全面
にわたり均一な処理が可能となり、単一センサでは固体
差を少なくすることができる。また、色相補正されたカ
ラー画像信号から求めた下地汚れ除去基準信号が所定量
以下の場合に、インク量信号の総量をほぼ0としたの
で、原稿に生じた無彩色の極めて薄い汚れも効果的に除
去できる。
(2)具体的には、像域識別に基づいて例えば文字領域
と判定された黒版部分では、空間フィルタによる高域強
調とガンマ変換回路による非線形変換により、十分濃い
レベルの黒でシャープな記録が可能となる。文字領域と
判定され無かった自然画などの領域では、空間フィルタ
とガンマ回路による非線形変換手段とにより、滑らかで
深みのある(自然な)記録を可能とする黒信号が得られ
る。
(3)カラー原稿上の薄い黒部分は一般にY,M,Cの重ね
の色で表現した方がより自然な感じとなり、逆に原稿上
の折れ皺などは記録されない方が良い。そこで、黒版記
録時の黒信号は薄い黒レベルではほとんど記録されない
ようにすることで、原稿上の折れ皺などが除去される。
黒版以外の記録時では、下地汚れ除去基準信号を同一の
回路で行うことにより簡略化が狩野となる。
(4)また、下地汚れ除去基準信号をカラー画像信号の
各色信号を重み付け加算することにより色相・彩度に応
じて変化するようにし、例えば彩度が大きい場合には明
るい色であっても下地汚れ除去処理をしないようにする
ことで、薄い水色や黄色などの再現性を高め、同時に折
れ皺などの影で発生する無彩色(彩度の低い色)の下地
汚れの除去を可能とすることができる。
(5)さらに、像域識別により文字領域と判定された部
分では下地汚れ除去の処理により、すっきりとした画像
を再現し、それ以外の領域では下地汚れ除去の処理をほ
とんど行わずにより自然な色再現を実現することができ
る。
色相補正されたカラー画像信号から黒インク量信号を
求めるに当たり、一旦印字すべき階調と異なる中間的な
黒信号を発生させることで、像域識別による黒文字領域
の識別を高精度に行うことができるようになり、文字領
域と判定された黒文字部分は、十分濃いレベルの黒で、
かつシャープな画像として印字記録することが可能とな
る。文字領域と判定されなかった自然画などの部分で
は、滑らかで深みのある(自然な)色で記録することが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例を示すブロック図、第2
図は同実施例における下地汚れ除去処理での関数Hの特
性を示す図、第3図は第1図における空間フィルタと像
域識別回路の詳細を示す図、第4図は像位識別回路で用
いるラプラシアン2値化パターンの例を示す図、第5図
は第1図のガンマ変換部の特性を示す図、第6図は第2
の実施例を示すブロック図、第7図は第2の実施例での
ガンマ変換部の特性を示す図、第8図は第3の実施例を
示すブロック図、第9図は第4の実施例を示すブロック
図、第10図は第5の実施例を示すブロック図、第11図は
第6の実施例を示すブロック図、第12図は第7の実施例
を示すブロック図である。 101……カラー画像入力部 102……色変換部(色相補正回路部) 103……インク量信号及び黒信号発生/下地汚れ除去回
路部 104……画質向上回路部 105……ガンマ変換部 106……プリンタ 108……マトリクス回路 111……CPU 116……インク量信号発生回路 125……コントロールパネル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 5/30 B41J 2/525 H04N 1/40

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カラー画像信号を色相補正する色相補正手
    段と、 色相補正されたカラー画像信号から記録時に必要な黒イ
    ンクおよび複数のカラーインクの量を示すインク量信号
    を発生するインク量信号発生手段と、 色相補正されたカラー画像信号から下地汚れ除去基準信
    号を求めるとともに、該基準信号が所定量以下の場合
    に、前記黒インクおよび複数のカラーインクの量を示す
    インク量信号の総量をほぼ0にすることで下地汚れ除去
    の処理を施す下地汚れ除去手段と を有することを特徴とするカラー画像処理装置。
  2. 【請求項2】前記下地汚れ除去手段は、前記色相補正さ
    れたカラー画像信号の各色信号を重み付け加算すること
    により前記下地汚れ除去基準信号を発生し、該基準信号
    に応じて前記インク量信号を減少させることにより下地
    汚れ除去処理を行うことを特徴とする請求項1記載のカ
    ラー画像処理装置。
  3. 【請求項3】カラー画像信号を色相補正する色相補正手
    段と、 色相補正されたカラー画像信号から記録時に必要な黒イ
    ンクおよび複数のカラーインクの量を示すインク量信号
    を発生するインク量信号発生手段と、 前記黒インクおよび複数のカラーインクの量を示すイン
    ク量信号から像域識別を行って像域識別信号を発生する
    手段と、 前記像域識別信号に基づいて前記黒インクおよび複数の
    カラーインクの量を示すインク量信号の空間周波数特性
    を変換する空間周波数特性変換手段と、 前記空間周波数特性変換手段の出力信号に前記像域識別
    信号に基づいて非線形変換を施して所定の階調特性の記
    録用信号を得る非線形変換手段と を有することを特徴とするカラー画像処理装置。
  4. 【請求項4】印字すべき黒インク量信号と異なる階調特
    性を有する信号を基に像域識別及び空間周波数特性の変
    更を行うことを特徴とする請求項3記載のカラー画像処
    理装置。
  5. 【請求項5】前記空間周波数特性変換手段は、前記像域
    識別信号に従って前記カラー画像信号の文字領域で高域
    強調処理を行うことを特徴とする請求項3または4記載
    のカラー画像処理装置。
  6. 【請求項6】前記像域識別信号に従って、前記カラー画
    像信号の文字領域で前記インク量信号を減じる手段をさ
    らに有することを特徴とする請求項3、4または5記載
    のカラー画像処理装置。
  7. 【請求項7】カラー画像信号を色相補正する色相補正手
    段と、 色相補正されたカラー画像信号から記録時に必要な黒イ
    ンクおよび複数のカラーインクの量を示すインク量信号
    を発生するインク量信号発生手段と、 色相補正されたカラー画像信号から下地汚れ除去基準信
    号を求める手段と、 前記黒インクおよび複数のカラーインクの量を示すイン
    ク量信号から像域識別を行って像域識別信号を発生する
    手段と、 前記下地汚れ除去基準信号および前記像域識別信号に基
    づいて前記黒インクおよび複数のカラーインクの量を示
    すインク量信号に対して下地汚れ除去の処理を施す下地
    汚れ除去手段と を有することを特徴とするカラー画像処理装置。
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