JP2936959B2 - 電気自動車のフロア構造 - Google Patents
電気自動車のフロア構造Info
- Publication number
- JP2936959B2 JP2936959B2 JP13420193A JP13420193A JP2936959B2 JP 2936959 B2 JP2936959 B2 JP 2936959B2 JP 13420193 A JP13420193 A JP 13420193A JP 13420193 A JP13420193 A JP 13420193A JP 2936959 B2 JP2936959 B2 JP 2936959B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frame
- floor
- battery
- upper floor
- side sill
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電気自動車のフロア
構造に関するものである。
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気自動車に用いられる駆動源としての
バッテリを搭載するために、例えば特開昭47−313
18号公報に示す構造が知られている。
バッテリを搭載するために、例えば特開昭47−313
18号公報に示す構造が知られている。
【0003】この構造は、自動車のフレームを形成する
サイドメンバ、クロスメンバ及びそれらを結合する縦方
向のブラケットを利用してバッテリ収納枠体が設けら
れ、このバッテリ収納枠体内にバッテリが収納固定され
るものである。
サイドメンバ、クロスメンバ及びそれらを結合する縦方
向のブラケットを利用してバッテリ収納枠体が設けら
れ、このバッテリ収納枠体内にバッテリが収納固定され
るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構造にあっては、バッテリを搭載する際や交換する
際に、バッテリ収納枠体に対して各バッテリを前後左右
で位置合わせしながら、車体の下側の狭いスペースで固
定作業を行わなければならず、作業性が悪いという問題
がある。
来の構造にあっては、バッテリを搭載する際や交換する
際に、バッテリ収納枠体に対して各バッテリを前後左右
で位置合わせしながら、車体の下側の狭いスペースで固
定作業を行わなければならず、作業性が悪いという問題
がある。
【0005】また、例えば車両の側面衝突時においてバ
ッテリに直接的に衝撃力が作用する可能性があるため、
このような場合でもバッテリの液漏れが生じないようバ
ッテリ及びバッテリ収納枠体の強度アップを図る必要が
あり、その結果車両重量が大幅に増加するという問題が
ある。
ッテリに直接的に衝撃力が作用する可能性があるため、
このような場合でもバッテリの液漏れが生じないようバ
ッテリ及びバッテリ収納枠体の強度アップを図る必要が
あり、その結果車両重量が大幅に増加するという問題が
ある。
【0006】そこで、この発明は、バッテリの搭載作業
性、交換作業性を向上させることができ、かつ側面衝突
時における安全性を確保しつつ、車体軽量化を図ること
ができる電気自動車のフロア構造を提供するものであ
る。
性、交換作業性を向上させることができ、かつ側面衝突
時における安全性を確保しつつ、車体軽量化を図ること
ができる電気自動車のフロア構造を提供するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上部フロアの下位に、こ
の上部フロアとは分割した下部フロアを有する電気自動
車のフロア構造であって、上部フロアはサイドメンバと
その外側にサイドシルを備え、下部フロアには格子状に
配置されたメンバによってバッテリの載置部が設けら
れ、載置部の周囲には上部フロアのサイドメンバに着脱
可能に取り付けられるフレームが設けられ、フレームの
前後方向略中央部には、外側に延びて上記サイドシルの
センターピラー取付部の近傍に着脱可能に取り付けられ
る延出フレームが設けられている。
の上部フロアとは分割した下部フロアを有する電気自動
車のフロア構造であって、上部フロアはサイドメンバと
その外側にサイドシルを備え、下部フロアには格子状に
配置されたメンバによってバッテリの載置部が設けら
れ、載置部の周囲には上部フロアのサイドメンバに着脱
可能に取り付けられるフレームが設けられ、フレームの
前後方向略中央部には、外側に延びて上記サイドシルの
センターピラー取付部の近傍に着脱可能に取り付けられ
る延出フレームが設けられている。
【0008】
【作用】バッテリを搭載する場合には下部フロアのメン
バによって形成された載置部にバッテリをセットして、
下部フロアを上部フロアに取り付ける。この取り付け作
業に先立って上部フロアをジャッキアップする場合に
は、延出フレームが存在しないサイドシルの前後端を支
持点とすることが可能となり、下部フロアの昇降に影響
を与えることがなく作業が行える。
バによって形成された載置部にバッテリをセットして、
下部フロアを上部フロアに取り付ける。この取り付け作
業に先立って上部フロアをジャッキアップする場合に
は、延出フレームが存在しないサイドシルの前後端を支
持点とすることが可能となり、下部フロアの昇降に影響
を与えることがなく作業が行える。
【0009】また、下部フロアから作用するバッテリの
荷重は延出フレームによってサイドシルを介しセンター
ピラーを経て車体側部全体に作用するため、上部フロア
の構成部材を比較的軽量にできる。そして上記延出フレ
ームによって車両側面衝突時における衝撃荷重をサイド
シルからセンターピラーを介して車体側部全体で受けバ
ッテリの保護を確実なものとする。
荷重は延出フレームによってサイドシルを介しセンター
ピラーを経て車体側部全体に作用するため、上部フロア
の構成部材を比較的軽量にできる。そして上記延出フレ
ームによって車両側面衝突時における衝撃荷重をサイド
シルからセンターピラーを介して車体側部全体で受けバ
ッテリの保護を確実なものとする。
【0010】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図面と共に説明
する。図3,4に示すように電気自動車のフロア部分
は、上部フロア1とこの上部フロア1の下位に所定間隔
を隔てて取り付けられた下部フロア13とで分割構成さ
れ、2重フロア構造となっている。
する。図3,4に示すように電気自動車のフロア部分
は、上部フロア1とこの上部フロア1の下位に所定間隔
を隔てて取り付けられた下部フロア13とで分割構成さ
れ、2重フロア構造となっている。
【0011】図4に示すように、上部フロア1は板状の
パネル本体2と、このパネル本体2の下面に取り付けら
れるメンバユニット3とで構成されている。パネル本体
2はフロント側のエンジンルームからリヤ側のトランク
ルームのスペアタイヤ収納部4に及ぶ長さを有するもの
である。メンバユニット3は、エンジンルームからトラ
ンクルームに至る部位で車体両側に配設された、例えば
アルミの押し出し材から成る閉断面構造のサイドメンバ
5を備えている。
パネル本体2と、このパネル本体2の下面に取り付けら
れるメンバユニット3とで構成されている。パネル本体
2はフロント側のエンジンルームからリヤ側のトランク
ルームのスペアタイヤ収納部4に及ぶ長さを有するもの
である。メンバユニット3は、エンジンルームからトラ
ンクルームに至る部位で車体両側に配設された、例えば
アルミの押し出し材から成る閉断面構造のサイドメンバ
5を備えている。
【0012】エンジンルーム後部のサイドメンバ5間に
はフロントクロスメンバ6が車幅方向に設けられ、トラ
ンクルームの前部のサイドメンバ5間にはリヤクロスメ
ンバ7が車幅方向に設けられている。
はフロントクロスメンバ6が車幅方向に設けられ、トラ
ンクルームの前部のサイドメンバ5間にはリヤクロスメ
ンバ7が車幅方向に設けられている。
【0013】そして、フロントクロスメンバ6の中央部
とリヤクロスメンバ7の中央部とに渡ってハット型断面
形状のセンターメンバ8の両端が取り付けられ、センタ
ーメンバ8の側壁から各サイドメンバ5の内側壁に向か
って、上に開いたハット型断面形状の3対の仕切メンバ
9が各々取り付けられている。上記センターメンバ8と
仕切メンバ9及びサイドメンバ5とフロントクロスメン
バ6とリヤクロスメンバ7とによってバッテリ10の載
置部11Aが区画形成されている。ここで、上記サイド
メンバ5の外側壁には、例えばアルミ押し出し材から成
る閉断面構造のサイドシル12がアウトリガ5Aを介し
て取り付けられている。
とリヤクロスメンバ7の中央部とに渡ってハット型断面
形状のセンターメンバ8の両端が取り付けられ、センタ
ーメンバ8の側壁から各サイドメンバ5の内側壁に向か
って、上に開いたハット型断面形状の3対の仕切メンバ
9が各々取り付けられている。上記センターメンバ8と
仕切メンバ9及びサイドメンバ5とフロントクロスメン
バ6とリヤクロスメンバ7とによってバッテリ10の載
置部11Aが区画形成されている。ここで、上記サイド
メンバ5の外側壁には、例えばアルミ押し出し材から成
る閉断面構造のサイドシル12がアウトリガ5Aを介し
て取り付けられている。
【0014】一方、下部フロア13は、図3に示すよう
に板状のパネル本体14と、このパネル本体14の上面
に取り付けられるメンバユニット15とで構成されてい
る。パネル本体14は前記上部フロア1のメンバユニッ
ト3のフロントクロスメンバ6からリヤクロスメンバ7
に至る長さをもつ板状の部材である。
に板状のパネル本体14と、このパネル本体14の上面
に取り付けられるメンバユニット15とで構成されてい
る。パネル本体14は前記上部フロア1のメンバユニッ
ト3のフロントクロスメンバ6からリヤクロスメンバ7
に至る長さをもつ板状の部材である。
【0015】メンバユニット15は両側にフレームとし
てのサイドフレーム16を備え、サイドフレーム16の
前後には各々フレームとしてのフロントフレーム17、
リヤフレーム18が設けられている。ここで、サイドフ
レーム16、フロントフレーム17及びリヤフレーム1
8は各々閉断面構造に形成されている。
てのサイドフレーム16を備え、サイドフレーム16の
前後には各々フレームとしてのフロントフレーム17、
リヤフレーム18が設けられている。ここで、サイドフ
レーム16、フロントフレーム17及びリヤフレーム1
8は各々閉断面構造に形成されている。
【0016】フロントフレーム17の中途部とリヤフレ
ーム18の中途部との間にはメンバとしてのセンターフ
レーム19が取り付けられ、このセンターフレーム19
の側壁からサイドフレーム16の内側壁に向かって3対
のメンバとしての仕切フレーム20が各々取り付けられ
ている。ここで、上記センターフレーム19と仕切フレ
ーム20とは各々下に開いたハット型断面形状に形成さ
れている。
ーム18の中途部との間にはメンバとしてのセンターフ
レーム19が取り付けられ、このセンターフレーム19
の側壁からサイドフレーム16の内側壁に向かって3対
のメンバとしての仕切フレーム20が各々取り付けられ
ている。ここで、上記センターフレーム19と仕切フレ
ーム20とは各々下に開いたハット型断面形状に形成さ
れている。
【0017】上記下部フロア13のサイドフレーム16
には前側(FR)から2番目と3番目の仕切フレーム2
0の延長線上に外側に向かうブラケット20Aが設けら
れ、このブラケット20Aにはサイドフレーム16の外
側に位置する延出フレーム22が取り付けられている。
そして、この延出フレーム22は、上部フロア1のサイ
ドシル12のセンターピラー取付部の近傍の位置に対応
している。
には前側(FR)から2番目と3番目の仕切フレーム2
0の延長線上に外側に向かうブラケット20Aが設けら
れ、このブラケット20Aにはサイドフレーム16の外
側に位置する延出フレーム22が取り付けられている。
そして、この延出フレーム22は、上部フロア1のサイ
ドシル12のセンターピラー取付部の近傍の位置に対応
している。
【0018】上記センターフレーム19と仕切フレーム
20とは、各々前記センターメンバ8及び仕切メンバ9
の位置に対応して設けられ、これらセンターフレーム1
9と仕切フレーム20及びサイドフレーム16とフロン
トフレーム17とリヤフレーム18とによってバッテリ
10の載置部11Bが区画形成されている。
20とは、各々前記センターメンバ8及び仕切メンバ9
の位置に対応して設けられ、これらセンターフレーム1
9と仕切フレーム20及びサイドフレーム16とフロン
トフレーム17とリヤフレーム18とによってバッテリ
10の載置部11Bが区画形成されている。
【0019】上部フロア1の載置部11Aと下部フロア
13の載置部11Bとでバッテリ10の載置部11が構
成されるようになっている。
13の載置部11Bとでバッテリ10の載置部11が構
成されるようになっている。
【0020】図3に示すようにバッテリ10は最後部の
2つの載置部11には各々1個づつ載置され、それ以外
の載置部11に2個づつ載置されるものである。
2つの載置部11には各々1個づつ載置され、それ以外
の載置部11に2個づつ載置されるものである。
【0021】このように構成された下部フロア13の各
載置部11Bにバッテリ10が載置された状態で、図
1,2に示すように下部フロア13のサイドフレーム1
6、フロントフレーム17、後部の仕切フレーム20及
び延出フレーム22の各々が、上部フロア1のサイドメ
ンバ5、フロントクロスメンバ6、後部の仕切メンバ9
及びサイドシル12にボルト・ナット21によって締め
付け固定され、上記載置部11に、バッテリ10が格納
されている。
載置部11Bにバッテリ10が載置された状態で、図
1,2に示すように下部フロア13のサイドフレーム1
6、フロントフレーム17、後部の仕切フレーム20及
び延出フレーム22の各々が、上部フロア1のサイドメ
ンバ5、フロントクロスメンバ6、後部の仕切メンバ9
及びサイドシル12にボルト・ナット21によって締め
付け固定され、上記載置部11に、バッテリ10が格納
されている。
【0022】ここで、図1に示すように上記下部フロア
13のセンターフレーム19、サイドフレーム16、フ
ロントフレーム17、リヤフレーム18、仕切フレーム
20及び延出フレーム22の断面積は、上部フロア1の
対応する部材よりも大きくなっており、上部フロア1と
分離してバッテリ10を積載した状態でこれに耐えられ
るような強度・剛性を有するようになっている。
13のセンターフレーム19、サイドフレーム16、フ
ロントフレーム17、リヤフレーム18、仕切フレーム
20及び延出フレーム22の断面積は、上部フロア1の
対応する部材よりも大きくなっており、上部フロア1と
分離してバッテリ10を積載した状態でこれに耐えられ
るような強度・剛性を有するようになっている。
【0023】次に、作用について説明する。
【0024】図1に示すように上部フロア1に対して下
部フロア13が取り付けられた状態から、バッテリ10
の交換作業を行う場合には、先ず上部フロア1のサイド
シル12の前端や後端にジャッキをかけ車体をジャッキ
アップする。このとき、下部フロア13の延出フレーム
22は、サイドシル12のセンターピラー取付部の近傍
に取り付けられているため、サイドシル12の前端や後
端では延出フレーム22は存在せず、よって延出フレー
ム22にかかることなくジャッキアップができ、また、
下部フロア13を支障なく下降させることができる。
部フロア13が取り付けられた状態から、バッテリ10
の交換作業を行う場合には、先ず上部フロア1のサイド
シル12の前端や後端にジャッキをかけ車体をジャッキ
アップする。このとき、下部フロア13の延出フレーム
22は、サイドシル12のセンターピラー取付部の近傍
に取り付けられているため、サイドシル12の前端や後
端では延出フレーム22は存在せず、よって延出フレー
ム22にかかることなくジャッキアップができ、また、
下部フロア13を支障なく下降させることができる。
【0025】次にボルト・ナット21を外して上部フロ
ア1から下部フロア13を分離し、下部フロア13を下
降させると、下部フロア13の各載置部11B上に全バ
ッテリ10が露出する。よって、この状態でバッテリ1
0を各載置部11Bから外して新しいものと交換する。
このとき新しいバッテリ10は下部フロア13の載置部
11Bに収めるだけで正確に位置決めされるため、位置
決め作業に極めて簡単なものとなり、迅速に行うことが
できる。
ア1から下部フロア13を分離し、下部フロア13を下
降させると、下部フロア13の各載置部11B上に全バ
ッテリ10が露出する。よって、この状態でバッテリ1
0を各載置部11Bから外して新しいものと交換する。
このとき新しいバッテリ10は下部フロア13の載置部
11Bに収めるだけで正確に位置決めされるため、位置
決め作業に極めて簡単なものとなり、迅速に行うことが
できる。
【0026】そして、バッテリ10の交換を終えたら、
下部フロア13を上昇させて上部フロア1にボルト・ナ
ット21により締め付け固定すれば、バッテリ交換作業
は終了する。
下部フロア13を上昇させて上部フロア1にボルト・ナ
ット21により締め付け固定すれば、バッテリ交換作業
は終了する。
【0027】ここで、上記下部フロア13を上部フロア
1に取り付けた状態では下部フロア13の延出フレーム
22が上部フロア1のサイドシル12であって、サイド
シル12のセンタピラー取付部の近傍に取り付けられて
いるため、図5に示すように延出フレーム22からサイ
ドシル12に伝達される荷重はセンターピラーSPから
ルーフサイドレールRSを経由して車体側部に伝達さ
れ、したがってバッテリ10の荷重を車体側部全体で受
けることができる。
1に取り付けた状態では下部フロア13の延出フレーム
22が上部フロア1のサイドシル12であって、サイド
シル12のセンタピラー取付部の近傍に取り付けられて
いるため、図5に示すように延出フレーム22からサイ
ドシル12に伝達される荷重はセンターピラーSPから
ルーフサイドレールRSを経由して車体側部に伝達さ
れ、したがってバッテリ10の荷重を車体側部全体で受
けることができる。
【0028】その結果、上部フロア1を構成するセンタ
ーメンバ8等を小型化、軽量化することができ航続距離
を延ばすことができる。
ーメンバ8等を小型化、軽量化することができ航続距離
を延ばすことができる。
【0029】ここで、上記延出フレーム22がサイドシ
ル12に固定されている場合の車体曲げ剛性、車体捩り
剛性についての実験結果を図6,7に示す。
ル12に固定されている場合の車体曲げ剛性、車体捩り
剛性についての実験結果を図6,7に示す。
【0030】図6に示すのは、延出フレーム22を設け
ない場合と延出フレーム22を設けてこれをサイドシル
12に取り付けた場合について、前側と後側のホイール
センタを固定してサイドシル12とサイドメンバ5の曲
げ変形量を比較した結果を示すものである。同図におい
て延出フレーム22をサイドシル12に取り付けた場合
のサイドメンバ5の曲げ特性をa、サイドシル12の曲
げ特性をcで各々示し、延出フレーム22を設けない場
合のサイドメンバ5の曲げ特性をb、サイドシル12の
曲げ特性をdで示す。これによると、サイドシル12及
びサイドメンバ5の双方とも延出フレーム22をサイド
シル12に取り付けた場合の方が変形量が小さいことが
証明された。
ない場合と延出フレーム22を設けてこれをサイドシル
12に取り付けた場合について、前側と後側のホイール
センタを固定してサイドシル12とサイドメンバ5の曲
げ変形量を比較した結果を示すものである。同図におい
て延出フレーム22をサイドシル12に取り付けた場合
のサイドメンバ5の曲げ特性をa、サイドシル12の曲
げ特性をcで各々示し、延出フレーム22を設けない場
合のサイドメンバ5の曲げ特性をb、サイドシル12の
曲げ特性をdで示す。これによると、サイドシル12及
びサイドメンバ5の双方とも延出フレーム22をサイド
シル12に取り付けた場合の方が変形量が小さいことが
証明された。
【0031】また、図7に示すのは、後側のホイールセ
ンタを拘束した場合に、延出フレーム22を設けない場
合(図中fで示す)と、延出フレーム22をサイドシル
12に取り付けた場合(図中eで示す)との捩り角を比
較した結果を示すものである。これによると、延出フレ
ーム22をサイドシル12に取り付けた場合の方が前側
のホイールセンタにおける捩り角が小さいことが証明さ
れた。
ンタを拘束した場合に、延出フレーム22を設けない場
合(図中fで示す)と、延出フレーム22をサイドシル
12に取り付けた場合(図中eで示す)との捩り角を比
較した結果を示すものである。これによると、延出フレ
ーム22をサイドシル12に取り付けた場合の方が前側
のホイールセンタにおける捩り角が小さいことが証明さ
れた。
【0032】また、バッテリ10を搭載した状態でバッ
テリ10の周囲は下部フロア13のサイドフレーム1
6、フロントフレーム17、リヤフレーム18及びこれ
らサイドフレーム16、フロントフレーム17、リヤフ
レーム18に取り付けられる上部フロア1のサイドメン
バ5、フロントクロスメンバ6、リヤクロスメンバ7に
囲まれるため、側面衝突時等において、バッテリ10を
保護することができる。とりわけ、延出フレーム22が
車体の外側に位置しており、サイドシル12に固定され
ているため、側面衝突時において作用する入力荷重によ
ってサイドシル12が極部的に変形せず、よって延出フ
レーム22を介して車体側部全体で十分に荷重分担で
き、したがって車体の損傷を最小限に押えることができ
る。
テリ10の周囲は下部フロア13のサイドフレーム1
6、フロントフレーム17、リヤフレーム18及びこれ
らサイドフレーム16、フロントフレーム17、リヤフ
レーム18に取り付けられる上部フロア1のサイドメン
バ5、フロントクロスメンバ6、リヤクロスメンバ7に
囲まれるため、側面衝突時等において、バッテリ10を
保護することができる。とりわけ、延出フレーム22が
車体の外側に位置しており、サイドシル12に固定され
ているため、側面衝突時において作用する入力荷重によ
ってサイドシル12が極部的に変形せず、よって延出フ
レーム22を介して車体側部全体で十分に荷重分担で
き、したがって車体の損傷を最小限に押えることができ
る。
【0033】加えて、上部フロア1の下位に下部フロア
13を取り付けて二重フロア構造にし、下部フロア13
の全面にわたってバッテリ10を載置したため、車体の
強度剛性を高めることができる。
13を取り付けて二重フロア構造にし、下部フロア13
の全面にわたってバッテリ10を載置したため、車体の
強度剛性を高めることができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明してきたようにこの発明によれ
ば、下部フロアの延出フレームが上部フロアのサイドシ
ルであって、サイドシルのセンターピラー取付部の近傍
に取り付けられているため、延出フレームからサイドシ
ルに伝達される荷重はセンターピラーを経由して車体側
部に伝達され、したがって、バッテリの荷重を車体側部
全体で受けることができる。その結果上部フロアを構成
するメンバ等を小型、軽量化でき、航続距離を延ばすこ
とができる。
ば、下部フロアの延出フレームが上部フロアのサイドシ
ルであって、サイドシルのセンターピラー取付部の近傍
に取り付けられているため、延出フレームからサイドシ
ルに伝達される荷重はセンターピラーを経由して車体側
部に伝達され、したがって、バッテリの荷重を車体側部
全体で受けることができる。その結果上部フロアを構成
するメンバ等を小型、軽量化でき、航続距離を延ばすこ
とができる。
【0035】また、下部フロアが上部フロアに取り付け
られた状態でバッテリの周囲は下部フロアのフレームに
よって囲まれ、かつ延出フレームがサイドシルに取り付
けられて車体側部に位置しているため、延出フレームと
サイドシルそれ自体によってバッテリを保護できると共
に前述したように車体側部全体でこの衝撃荷重を受ける
ことができ、バッテリに作用する荷重を小さくすること
ができる。
られた状態でバッテリの周囲は下部フロアのフレームに
よって囲まれ、かつ延出フレームがサイドシルに取り付
けられて車体側部に位置しているため、延出フレームと
サイドシルそれ自体によってバッテリを保護できると共
に前述したように車体側部全体でこの衝撃荷重を受ける
ことができ、バッテリに作用する荷重を小さくすること
ができる。
【0036】そして、延出フレームはサイドシルのセン
ターピラー取付部の近傍に着脱可能に取り付けられてい
るため、サイドシルの前後端の下面をジャッキの支持点
とすることができバッテリ交換作業等のための下部フロ
アの昇降作業を容易化することができる。
ターピラー取付部の近傍に着脱可能に取り付けられてい
るため、サイドシルの前後端の下面をジャッキの支持点
とすることができバッテリ交換作業等のための下部フロ
アの昇降作業を容易化することができる。
【図1】この発明の一実施例の図2のA−A線に沿う断
面図。
面図。
【図2】上部フロアと下部フロアとの重合状況を示す説
明図。
明図。
【図3】下部フロアの分解斜視図。
【図4】上部フロアの分解斜視図。
【図5】車体の側面説明図。
【図6】変形量を示す図。
【図7】捩り角を示す図。
1…上部フロア 5…サイドメンバ 10…バッテリ 11…載置部 12…サイドシル 13…下部フロア 16…サイドフレーム(フレーム) 17…フロントフレーム(フレーム) 18…リヤフレーム(フレーム) 19…センターフレーム(メンバ) 20…仕切フレーム(メンバ) 22…延出フレーム SP…センターピラー
Claims (1)
- 【請求項1】 上部フロアの下位に、この上部フロアと
は分割した下部フロアを有する電気自動車のフロア構造
であって、上部フロアはサイドメンバとその外側にサイ
ドシルを備え、下部フロアには格子状に配置されたメン
バによってバッテリの載置部が設けられ、載置部の周囲
には上部フロアのサイドメンバに着脱可能に取り付けら
れるフレームが設けられ、フレームの前後方向略中央部
には、外側に延びて上記サイドシルのセンターピラー取
付部の近傍に着脱可能に取り付けられる延出フレームが
設けられていることを特徴とする電気自動車のフロア構
造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13420193A JP2936959B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | 電気自動車のフロア構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13420193A JP2936959B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | 電気自動車のフロア構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06344953A JPH06344953A (ja) | 1994-12-20 |
JP2936959B2 true JP2936959B2 (ja) | 1999-08-23 |
Family
ID=15122797
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13420193A Expired - Fee Related JP2936959B2 (ja) | 1993-06-04 | 1993-06-04 | 電気自動車のフロア構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2936959B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022249409A1 (ja) | 2021-05-27 | 2022-12-01 | 日産自動車株式会社 | バッテリケース |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102092266A (zh) * | 2009-12-14 | 2011-06-15 | 迟晶晶 | 电动客车专用底盘 |
JP5071538B2 (ja) * | 2010-09-03 | 2012-11-14 | トヨタ自動車株式会社 | 車両用電池搭載構造 |
JP5585785B2 (ja) * | 2011-04-28 | 2014-09-10 | 三菱自動車工業株式会社 | 電動車両の車体構造 |
US9849768B2 (en) | 2013-02-20 | 2017-12-26 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle body structure |
JP6421766B2 (ja) | 2016-02-02 | 2018-11-14 | トヨタ自動車株式会社 | フレーム車の骨格構造 |
CN109204494B (zh) * | 2017-06-30 | 2022-02-08 | 比亚迪股份有限公司 | 车身结构和车辆 |
JP6516799B2 (ja) * | 2017-07-26 | 2019-05-22 | 本田技研工業株式会社 | 車体構造 |
-
1993
- 1993-06-04 JP JP13420193A patent/JP2936959B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022249409A1 (ja) | 2021-05-27 | 2022-12-01 | 日産自動車株式会社 | バッテリケース |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06344953A (ja) | 1994-12-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3324172B2 (ja) | 電気自動車のフロア構造 | |
JP3016325B2 (ja) | 電気自動車のバッテリフレーム取付部構造 | |
JP3381444B2 (ja) | 車体の強度部材構造 | |
JP7408927B2 (ja) | 車両の後部車体構造 | |
US11529996B2 (en) | Front vehicle-body structure of vehicle | |
JP2936959B2 (ja) | 電気自動車のフロア構造 | |
JPH0781623A (ja) | 電気自動車のフロア構造 | |
KR20220055892A (ko) | 차체 결합 구조 | |
US11608116B2 (en) | Front vehicle-body structure of vehicle | |
JPH02258481A (ja) | 車両の後部車体構造 | |
JP2988208B2 (ja) | 電気自動車のバッテリフレーム固定部構造 | |
JPH04300792A (ja) | 自動車の下部車体構造 | |
JPH0577767A (ja) | 自動車の側部車体構造 | |
JP3140505B2 (ja) | 自動車の側部車体構造 | |
JPH04297381A (ja) | 自動車の車体構造 | |
JPH0459489A (ja) | 車両の前部車体構造 | |
JPH081135Y2 (ja) | 燃料タンクの取付構造 | |
JP2955689B2 (ja) | 自動車の前部車体構造 | |
KR200197872Y1 (ko) | 차량용 루프패널의 보강구조 | |
KR200192389Y1 (ko) | 승용차량의 바디 센터 필러 | |
KR20230101092A (ko) | 초소형 화물 전기차의 차체 프레임 | |
KR100218180B1 (ko) | 지지바에 의한 스티어링 휠의 차체 결합구조 | |
KR0126281Y1 (ko) | 알루미늄 프레임의 결합구조 | |
JPH0665552B2 (ja) | 自動車の車体構造 | |
KR0126284Y1 (ko) | 자동차용 알루미늄 프레임 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |