JP2936787B2 - 浮屋根式タンクの移設方法 - Google Patents

浮屋根式タンクの移設方法

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JP2936787B2
JP2936787B2 JP3109129A JP10912991A JP2936787B2 JP 2936787 B2 JP2936787 B2 JP 2936787B2 JP 3109129 A JP3109129 A JP 3109129A JP 10912991 A JP10912991 A JP 10912991A JP 2936787 B2 JP2936787 B2 JP 2936787B2
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雅彦 杉谷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、既設の浮屋根式タンク
を移送する方法に係り、特に既設の浮屋根式タンクを解
体すること無くそのまま移設することを可能にすると共
に移設作業を容易にする移送方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来においては、一般に既設の密閉構造
のタンクや浮屋根式タンクを移設する際には、一旦タン
クを解体して解体部品を新たに設置する場所に移送した
後再度組み立てを行う方法が多く採用されていた。とこ
ろで、近年既設のタンクを解体すること無くそのまま移
送して設置する方法が各種提案されるに至っている。
【0003】本出願人は、密閉構造のタンクにおいてタ
ンクを解体すること無くそのまま移設する方法の一つと
して、タンクを基礎から切り離した後移送シ−ル部を用
いてグランド面にこれに沿って浮上させて移送して移設
する方法を提案した。この方法について、図4に基づい
て以下述べる。
【0004】図示するように、既設の密閉構造のタンク
1内に気体を注入してタンク内圧P2を所定の圧力にし
ておく。即ち、後述するようにタンクの底板下にタンク
全体を浮上させるための気体圧を加えても底板が変形し
ないようにタンク内を所定圧に昇圧しておくことにな
る。次に、底部外周にこれに沿って環状にタンク底辺を
覆うように移送シ−ル部材2を取り付け、タンク底部と
地面Gとの間隙に所定の圧力の圧搾空気を注入すると、
タンク底部および地面Gおよび移送シ−ル部材2によっ
て囲まれた空間8の内圧即ち浮上圧力P1によってタン
ク1の重量が支持されることになる。したがって、タン
ク1はグランド面上に浮上することになる。浮上された
タンク1を移送シ−ル部材2と共に牽引して移送する。
図4の方法においては、タンク1の底部および隅底部に
浮上圧力P1によってかかる過度の応力がタンクを変形
させる危険性があるので、これを防止するためタンク1
内へ気体を注入しタンク内圧P2を高めることによりタ
ンク内圧P2と浮上圧力P1とを均衡させることで応力
を相殺している。この方法により既設の密閉構造のタン
クを解体すること無くそのまま安全且つ容易に移送する
ことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き密閉構造の
タンクの移設方法でタンクを移送することは可能であ
る。しかしながら、図5に示すように、浮屋根式タンク
10は上部が開口された有底筒体状の槽体11とこの槽
体11内に貯留される液体W上に浮上されて覆う浮屋根
12とから主に構成されており、浮屋根12に覆われた
槽体11内に気体を導入して所定圧に昇圧することはシ
−ル性の問題から不可能であった。
【0006】一方、タンク内に液体を注入してタンク内
圧を高めることも考えられるが、浮屋根式タンクの重量
に液体の重量が加わるこになり、結果として底部の応力
を相殺することにはならない。
【0007】また、浮屋根式タンクを気体圧によって浮
上させて移送ないし移設するに際して、タンクの変形を
防止するためにタンクの底部および隅底部に浮上圧力に
よってかかる応力に耐える補強部材を付設することも考
えられるが、浮屋根式タンク内に補強部材を付設するこ
とは多くの作業工数が必要になると共にタンクの重量増
加を招く問題があった。
【0008】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、既設の浮屋根式タンクを解体すること無くそのまま
移送することを可能にすると共に移送のための補強部材
の付設を低減しかつ作業を容易にする移設方法を提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、既設の浮屋根式タンクを基礎から切り離し
て移送シ−ル部を介してグランド面にこれに沿って浮上
させて移設する方法において、基礎から上記浮屋根式タ
ンクを切り離すと共にタンク内底板上に、その外周部か
ら内径が順次縮径された略円錐台状のシ−ル袋体を設
け、袋体内を所定圧に昇圧すると共に加圧された袋体外
周側部をタンク内壁より支持させ、且つ袋体上部に浮屋
根本体を載置した後、上記移送シ−ル部材をタンク底部
外周部に取り付けてタンクをグランド面上に浮上させて
移設するようにしたものである。
【0010】
【作用】上記方法によれば、浮屋根式タンク内に略円錐
台状のシ−ル袋体を設けると共にこの袋体内を所定圧に
昇圧し,且つ袋体の外周側部をタンク内壁により支持さ
せると共に袋体上部に浮屋根本体を載置することによ
り、上記シ−ル袋体が昇圧されることによって袋体内圧
は上記浮屋根本体の荷重とタンク内壁からの支えによっ
てタンク底板に均一に加わることができる。従って、移
送シ−ル部材を底部外周に取り付けてグランド面とタン
ク底板間に浮上力を加えるべく圧気を導入しても、タン
ク底板はこの浮上力とシ−ル袋体内圧とがバランスされ
てタンク底板の変形を起こさずに浮屋根式タンクを気体
圧移送することができる。次に、移送後浮屋根本体とタ
ンク内底板との間に介設されたシ−ル袋体をタンク内壁
との支持関係を解除して取り除くことができる。
【0011】
【実施例】本発明に係る浮屋根式タンクの移設方法につ
いて図1に基づいて詳述する。
【0012】図1のaに示すように、浮屋根式タンク1
0は上部が開口された有底筒体状の槽体11とこの槽体
11内に貯留される液体Wの液面上に浮上されて液面を
覆う浮屋根12とから主に構成されている。この浮屋根
12は液位の変化に応じて上下移動するように構成され
ている。
【0013】また、浮屋根12にはその裏面部に下方に
垂下されたルーフサポート13が設けられている。この
ルーフサポート13は浮屋根12の裏面部に所定の間隔
を隔てて複数本設けられており、タンク10内から貯液
を払出した後に、各ルーフサポート13がタンク底板1
5に着座して浮屋根12をタンク底板15上の所定の高
さに支持するように構成されている。一般に、浮屋根式
タンク10にあっては、上記ルーフサポート13は2m
程度の長さを有しており、少なくともタンク底板15よ
り2m程度上方に浮屋根12を支持するように構成され
ている。また各ルーフサポート13は浮屋根12を貫通
して浮屋根12にピン等によりさせて取り付けられてい
ると共に浮屋根12の貫通部は充分シールされて上記ル
ーフサポート13が取り付けられている。
【0014】そこで、本方法を用いて移設するには、図
1のaに示すように、タンク10から貯液を払出すこと
により、浮屋根12は図1のbに示すような状態即ちル
ーフサポート13によりタンク底板15上の所定の高さ
位置に支持される。このようにして、浮屋根12を降下
させてルーフサポート13により支持することにより、
タンク底板15と浮屋根12との間には作業スペースが
形成されることになる。この作業スペース内で後述する
シール袋体16の外周部をタンク側板17から支えるた
めの支持部材19をタンク内壁となる上記タンク側板1
7に取り付ける。この支持部材19はトラス構造に構成
されている。また、この支持部材19はタンク内周壁に
沿って所定の間隔を隔てて複数個取り付けられる。
【0015】このようにタンク側板17に支持部材19
が取り付けられた後、これら支持部材19上に浮屋根1
2を実質的に載置させるべく上記ルーフサポート13を
浮屋根2から取り除き、この支持部材19に囲まれた領
域に図1のdに示すようにシ−ル袋体16が取り付けら
れる。このシ−ル袋体16は図3に示すように略円錐台
状を呈する。具体的には、図2に示すようにシ−ル袋体
16はタンク10内のタンク底板15上に、その外周部
から内径が順次縮径された略円錐台状に形成されると共
に載置されている。
【0016】シ−ル袋体16をタンク底板15上に取り
付けた後、このシ−ル袋体16にコンプレッサ等で加圧
された空気あるいはガス等の気体を導入する。このよう
に、シ−ル袋体16に加圧気体が導入されるとシ−ル袋
体16の外周側部は図2に示すように支持部材19に接
してタンク内壁となる側板17から支承されることにな
る。特に、シ−ル袋体16はタンク底板15の外周部か
ら順次縮径された円錐台状を呈することから、このシ−
ル袋体16上に載置された浮屋根本体12の全荷重がタ
ンク底板15に均一に加えられることになる。さらに、
シ−ル袋体16内に加えられる気体圧は上記浮屋根本体
12の荷重と側板17に取り付けられた支持部材19と
の反力をうけてタンク底板15を後述するタンク底板1
5下方から浮上力として加えられる気体圧にバランスし
てタンク底板15の変形を防ぐことになる。
【0017】次に、図1のeおよび図2に示すようにタ
ンク底部外周部には移送シ−ル部材20が取り付けら
れ、この移送シ−ル部材20に囲まれたタンク底板15
下に浮屋根式タンク10全体を浮上させるためにコンプ
レッサ等で加圧された移送用空気乃至ガスが導入され
る。このように、タンク底板15下に移送用気体を導入
して全体を浮上させつつ移設する方向に移動させること
になる。移動後、上記移設シ−ル部材20をタンク外周
部から取り除くと共に、シ−ル袋体16および支持部材
19を取り除きルーフサポート13を再度浮屋根12に
取り付けて図1のfに示す状態で移設作業を終了させ
る。
【0018】なお、浮屋根本体12をシ−ル袋体16上
に載置すると浮屋根本体12下面の同心円を成す一部分
に接するシ−ル袋体16の頂部が浮屋根本体12の全重
量を支持することになり、袋体内圧P2は浮屋根本体1
2の全重量を頂部の面積で除した商の値だけ大きくな
る。従って、シ−ル袋体16を円錐台状に形成し接触面
積を小さくすることは、袋体内圧P2の昇圧に浮屋根本
体12の重量を利用することを効果的にすることにな
る。即ち、浮上圧力P1によってタンク底板15に加え
られる応力によるタンク底板15の変形を防ぐための力
として、側板17に取り付けられた支持部材19の反力
に加えて浮屋根本体12の重量が効果的に利用されてい
ることになる。
【0019】このようにして、浮上圧力P1による応力
が、袋体内圧P2による応力に相殺されてバランスを保
ちタンク底板15の変形が防止されることになる。
【0020】
【発明の効果】本発明は、以下のごとき優れた効果を発
揮する。
【0021】(1)既設の浮屋根式タンクを解体するこ
と無く別の場所に容易に移設することができる。
【0022】(2)既設の浮屋根式タンクを気体圧で浮
上させて移送するに際して、タンク底板を変形させるこ
となく達成し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を説明するための概略図である。
【図2】本発明の方法の一工程を示す浮屋根式タンクの
概略側断面図である。
【図3】本発明の方法に用いられるシ−ル袋体の斜視図
である。
【図4】従来例としての密閉構造のタンクを移設する方
法を説明するための概略図である。
【図5】浮屋根式タンクを示す概略図である。
【符号の説明】
10 浮屋根式タンク 12 浮屋根本体 14 基礎 15 タンク内底板 16 シ−ル袋体 19 支持部材 20 移送シ−ル部材 G グランド面 P1 浮上圧力 P2 シ−ル袋体内圧

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 既設の浮屋根式タンクを基礎から切り離
    して移送シ−ル部を介してグランド面にこれに沿って浮
    上させて移設する方法において、基礎から上記浮屋根式
    タンクを切り離すと共に該タンク内底板上に、その外周
    部から内径が順次縮径された略円錐台状のシ−ル袋体を
    設け、該袋体内を所定圧に昇圧すると共に加圧された袋
    体外周側部をタンク内壁より支持させ、且つ袋体上部に
    浮屋根本体を載置した後、上記移送シ−ル部材をタンク
    底部外周部に取り付けてタンクをグランド面上に浮上さ
    せて移送するようにしたことを特徴とする浮屋根式タン
    クの移設方法。
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