JP2936351B2 - セラミック部材と金属部材の接合体 - Google Patents

セラミック部材と金属部材の接合体

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はセラミック部材と金属部材とをろう接した接
合体に関するものである。
[従来の技術] 近年、各種の産業機械装置において高荷重かつ高温雰
囲気下で使用される機構部品として、耐熱性、耐食性及
び耐摩耗性に優れ、軽量なセラミック部材と高強度で加
工性に優れた金属部材とを組み合わせた複合構造体が注
目され、種々のセラミック部材と金属部材の接合体が提
案されている。
従来、セラミック部材と金属部材との接合体として
は、研磨加工して平面もしくは凸部を形成したセラミッ
ク部材の接合部にメタライズ処理を施し、該接合部を切
削加工した金属部材の平面もしくは凹部に密着もしくは
嵌挿してろう接し、または嵌合焼き嵌めした接合体が多
く採用されていた。
とりわけ、セラミック部材と金属部材とを軸継手とす
る場合には、両部材の同軸度が厳しく要求されることか
ら、セラミック部材の金属部材と接合すべき部分の焼成
面をダイヤモンド砥石で研磨仕上げをするのが一般的で
あった(特開昭60−155578号公報参照)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、近年の産業界においては高温度下で耐
久性に優れたセラミック部材と金属部材の複合構造体に
対する要求が年々高まり、従来のダイヤモンド砥石で研
磨仕上げしたセラミック部材を使用した金属部材との接
合体にあっては、その要求を満足することが困難であっ
た。
即ち、前記接合体ではセラミック部材と金属部材との
同軸度は比較的高精度に制御できるものの、セラミック
部材と金属部材との接合において、セラミック部材の強
度劣化に及ばす影響が大きく、接合体としての強度は極
めて不安定で信頼性に乏しいものであった。
とりわけ、セラミック部材と金属部材との接合におい
て、セラミック部材の強度は、セラミック部材の表面粗
さ及び表面性状の影響が極めて大であり、本来ならば前
記表面粗さは粗く、かつ表面性状は研磨面より焼成面の
方が望ましいことから、前記両部材の同軸度を得るとと
もにセラミック部材の高い強度を保持せんがために、比
較的粗い規格番手のダイヤモンド砥粒を金属や樹脂で固
定したダイヤモンド砥石で研削した後、更に、400番以
上の細かい規格番手の前記同様のダイヤモンド砥石で研
磨仕上げを施していた。
しかしながら、前記研磨仕上げでは、多数の微細な研
削条痕が残留し、未だ接合時にセラミツク部材にかかる
金属部材の応力集中を一様に軽減することができず、ひ
いては安定した高い強度が得られないという課題があっ
た。
[課題を解決するための手段] 本発明のセラミック部材と金属部材の接合体は、セラ
ミック部材と金属部材をろう接してなる接合体におい
て、セラミック部材の金属部材と接合すべき部分を含む
近辺、即ち、少なくともセラミック部材と金属部材との
接合部及び非接合部の境界である接合起点部を含むセラ
ミック部材の表面粗さが、粗さ曲線の平均山間隔(Sm
(μm))(以下、Sm値という)で表した場合、Sm値が
100μm以上、かつ粗さ曲線の切断レベル(P(%))
(以下、P値という)が50%における接触比(TP
(%))(以下、TP値と記す)で表した場合、TP値が70
%以下のセラミック部材と金属部材をろう接した接合体
であることを特徴とするものである。
[実施例] 以下、本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明に係るセラミック部材と金属部材の接
合体を示す一部破断面図であり、第2図は本発明の接合
体をラジアル型ローターに適用した実施例を示す一部破
断面図である。
第1図及び第2図において、1,1aは金属部材2,2aに設
けた凹部4にろう接したセラミック部材で、3はセラミ
ック部材1,1aと金属部材2,2aとの非接合部5及び接合部
6の境界である接合起点部である。
上記の如きセラミック部材1,1aと金属部材2,2aの接合
体は、両部材の同軸度を確保するとともに、安定した高
い強度を得るために、セラミック部材1,1aの金属部材2,
2aと接合すべき部分を含む近辺、即ち、少なくともセラ
ミック部材1,1aと金属部材2,2aとの非接合部5及び接合
部6の境界である接合起点部3を含むセラミック部材1,
1aの表面粗さが、粗さ曲線のSm値で100μm以上、かつ
P値が50%の時のTP値を70%以下となるように研磨仕上
げしたものである。
ここでSm値は、表面粗さ計にて測定した少なくともセ
ラミック部材1,1aの前記接合起点部3を含む表面の粗さ
曲線から算出した、ある測定長さL(以下、Lという)
の範囲内の粗さ曲線の平均線が横切る、山から谷へ向か
う点から、次の山から谷へ向かう横断点までの各間隔の
平均値である。
従って、Sm値が大きい程、粗さ曲線は粗であることを
示し、それだけ山と谷の起伏数が少ないことを意味す
る。また、Sm値が小さい程、粗さ曲線は密であることを
示し、山と谷の起伏数が極めて多いことを意味する。
また、TP値は、前記粗さ曲線の基準長さLの範囲内に
おける粗さ曲線が示す一番高い山の頂点から一番深い谷
の底までの高さを100%とし、一番高い山を通る平均線
に平行な線で粗さ曲線を切断する各位置を表す切断レベ
ルP%において、粗さ曲線の各山を横切る切断長さの合
計と前記基準長さLとの比を百分率で表示したものであ
る。
即ち、あるP値におけるTP値が小さい程、谷の勾配が
小さく、TP値が大きい程、谷の勾配が極めて大きいこと
を意味している。
以上の結果、Sm値が大で、かつTP値が小であること
は、セラミック部材の表面の研磨条痕の形態が、山と谷
の起伏数が少なく、かつ谷の勾配が小さいこと、即ち、
それだけセラミック部材の破壊の起点となり得る切り欠
き部が少なくなり、前述のような応力集中が発生し難く
なる。
故に、Sm値は100μm以上で、かつP値が50%の時のT
P値が70%以下であること、またSm値が150μm以上で、
かつP値が50%の時のTP値が50%以下であればより好ま
しい。
次に、本発明に係るセラミック部材と金属部材の接合
体を、第1図及び第2図に示す実施例により具体的に詳
述する。
(実施例1) 窒化珪素(Si3N4)を主成分とし、焼結助剤としてイ
ットリア(Y2O3)、酸化タングステン(WO3)等から成
り、窒素雰囲気中で焼成された窒化珪素質焼結体を、先
づ、600番規格相当より粗粒のダイヤモンド砥粒を金属
等で結合したダイヤモンド砥石を使用し、万能研削盤に
より前記焼結体の外周を研削する。
次に、400番規格相当より粗粒の砥粒を弾性を有する
材料で結合した砥石で研磨条件を種々に変化させて研磨
仕上げし、直径13mm、長さ50mmの第1図に示すような円
柱状のセラミック部材1を得た。
一方、金属部材として38%Ni、15%Co、残部Feから成
るニッケル系合金材を使用し、内径がセラミック部材1
の外径とのクリアランスを10〜100μmとなるように、
また凹部4のセラミック部材1との接合部長さが約6mm
となるように現物合わせしながら切削加工して外径16m
m、長さ50mmの金属部材2を得た。
次いで、セラミック部材1を金属部材2に嵌挿した
後、接合部をBAg−8規格の銀ろうを使用し、加熱処理
してろう接し、評価用の接合体を得た。
かくして得られた評価用のセラミック部材と金属部材
の接合体について、該接合体の金属部材2を試験機のチ
ャックに把持して、突出せるセラミック部材1の先端を
上部より加圧し、破断した時の荷重から算出した片持抗
折強度値を接合体の必要強度σ0の倍数として表示し、
常温の片持抗折強度σを評価した。
また、セラミック部材1の表面粗さは、接合前のセラ
ミック部材1の表面を金属部材2との接合起点部3を含
むように表面粗さ計で測定し、得られた粗さ曲線からSm
値及びP値が50%の時のTP値を算出した。
本発明に係る接合体で、代表的なセラミック部材の粗
さ曲線を第3図に、P値とTP値の関係図を第4図に示
す。
尚、前記と同様にして、400番規格相当のタイヤモン
ド砥粒を金属等で結合したダイヤモンド砥石により研磨
仕上げしたセラミック部材を用いた接合体を比較例とし
た。本比較例のセラミック部材の粗さ曲線を第5図に、
P値とTP値の関係を第6図に示す。
以上の結果を第1表に示す。
第1表より明らかなように、比較例及びSm値またはTP
値のいぴれか一方のみ満足する試料番号のものでは、い
づれも片持抗折強度が接合体の必要強度σ0を下回り、
セラミック部材の強度が不安定であるのに対して、本発
明のセラミック部材と金属部材の接合体では、いづれも
片持抗折強度は接合体の必要強度σ0を上回り、極めて
安定した接合が得られていることを確認した。
尚、表面粗さ計で測定した前記それぞれの粗さ曲線か
ら、中心線平均粗さRa及び最大高さRmaxを求め、片持抗
折強度と比較検討したところ、相関関係がなく、片持抗
折強度値が大きくバラツクことを確認した。
(実施例2) 窒化珪素質焼結体より成る第2図に示す様なセラミッ
ク部材1aであるラジアル型ローターの凸部7を、金属製
の回転軸8に接合した前記同様のニッケル系合金材から
成る金属部材2aの凹部4に嵌挿した後、BAg−8規格相
当の銀ろうを使用してろう接する。
次いで、金属製回転軸8と一体化したセラミックター
ボローターをバランス修正した後、高温での高速回転試
験を行い、必要回転数N0でのラジアル型ローターの破壊
の有無を確認し、破壊したものは必要回転数N0の倍数で
表示し、高速回転の評価をした。
また、接合前のラジアル型ローターの凸部7の表面
を、実施例1と同様にして表面粗さを測定し、Sm値とTP
値を求めた。
尚、実施例1と同様にして研磨仕上げしたセラミック
ラジアル型ローターを金属製回転軸に接合したものを比
較例とした。
以上の結果を第2表に示す。
尚、実施例1及び2では、セラミック部材の接合部に
メタライズ金属層を形成せずに金属部材とろう接した
が、メタライズ金属層を形成してろう接した接合体であ
っても、実施例1及び2と同様な結果が得られることを
確認している。
[発明の効果] 以上、詳細に説明したように、本発明のセラミック部
材と金属部材の接合体によれば、セラミック部材の少な
くとも金属部材との接合起点部を含む表面粗さが、粗さ
曲線のSm値で100μm以上、かつP値が50%の時のTP値
で70%以下であることから、セラミック部材表面の研磨
条痕の形態とあいまって、該セラミック部材は繰り返し
応力や熱応力に対しても、高い強度を安定して確保する
ことができる他、セラミック部材と金属部材の同軸度も
高い精度で得ることができ、軸継手とした回転体ではバ
ランス修正が極めて容易にできる等、信頼性の高いセラ
ミック部材と金属部材の接合体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るセラミック部材と金属部材の接合
体を示す一部破断面図、第2図は本発明のセラミック部
材と金属部材の接合体をラジアル型ローターに適用した
実施例を示す一部破断面図、第3図は本発明に係る接合
体の代表的なセラミック部材の粗さ曲線を示す図、第4
図は第3図の粗さ曲線から求めたP値とTP値の関係を示
す図、第5図は比較例のセラミック部材の粗さ曲線を示
す図、第6図は第5図の粗さ曲線から求めたP値とTP値
の関係を示す図である。 1、1a…セラミック部材 2、2a…金属部材 3…接合起点部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属部材との接合起点部を含むセラミック
    部材表面の表面粗さが、平均山間隔(Sm(μm))で表
    した場合、Sm値が100μm以上であり、かつ粗さ曲線の
    切断レベル(P(%))が50%における接触比(TP
    (%))で表した場合、TP値が70%以下であるセラミッ
    ク部材に金属部材をろう接したことを特徴とするセラミ
    ック部材と金属部材の接合体。
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