JP2936302B2 - 磁性流体シール付き軸受装置 - Google Patents
磁性流体シール付き軸受装置Info
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- Sealing Using Fluids, Sealing Without Contact, And Removal Of Oil (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリゴンミラー又はハ
ードディスク駆動装置等クリーン度が要求される装置に
用いる磁性流体シール付き軸受装置の改良に関する。
ードディスク駆動装置等クリーン度が要求される装置に
用いる磁性流体シール付き軸受装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の軸受装置としては、軸受部分か
らの発塵を防ぐために磁性流体シールが用いられてい
る。例えば、磁性流体軸受と磁性流体シールとを組み合
わせた技術が特開平1ー320314号として提案され
ている。これで一応のシール(軸受部分からの発塵があ
っても軸受外部に出さない)効果は得られるものの、高
速回転や発熱、衝撃等により磁性流体の飛散や流出を防
げなかった。一方、磁性流体シールで磁性流体を保持す
るために回転軸やヨーク側面に撥油性皮膜を形成する技
術が特公昭60−48668号として提案されている。
らの発塵を防ぐために磁性流体シールが用いられてい
る。例えば、磁性流体軸受と磁性流体シールとを組み合
わせた技術が特開平1ー320314号として提案され
ている。これで一応のシール(軸受部分からの発塵があ
っても軸受外部に出さない)効果は得られるものの、高
速回転や発熱、衝撃等により磁性流体の飛散や流出を防
げなかった。一方、磁性流体シールで磁性流体を保持す
るために回転軸やヨーク側面に撥油性皮膜を形成する技
術が特公昭60−48668号として提案されている。
【0003】この磁性流体シールは図5に示すように、
永久磁石Bを挟んで両側に設けたヨークCを回転軸Aと
対向させてハウジングFに固定し、ヨークCと回転軸A
の対向空間にシール用の磁性流体Dを介在させた基本構
成において、ヨークC側面および回転軸Aのシール部分
にテフロン等の弗素化合物から成る撥油性皮膜Eを設け
たことを特徴としている。即ち、撥油性皮膜Eを設けた
ことにより磁性流体の飛散やぬれによる流出を抑えて磁
性流体の保持力を出すとともに耐差圧性能を向上させて
いる。しかし、この構成では衝撃や振動や圧力変化、温
度変化等により磁性流体が飛散した場合に飛散した磁性
流体が撥油皮膜の表面に付着すると、遠心力や回転で発
生する風圧で軸受外部に飛散してしまうという欠点があ
る。これは、ボールベアリングと磁性流体シールを組み
合わせた軸受でも同様である。
永久磁石Bを挟んで両側に設けたヨークCを回転軸Aと
対向させてハウジングFに固定し、ヨークCと回転軸A
の対向空間にシール用の磁性流体Dを介在させた基本構
成において、ヨークC側面および回転軸Aのシール部分
にテフロン等の弗素化合物から成る撥油性皮膜Eを設け
たことを特徴としている。即ち、撥油性皮膜Eを設けた
ことにより磁性流体の飛散やぬれによる流出を抑えて磁
性流体の保持力を出すとともに耐差圧性能を向上させて
いる。しかし、この構成では衝撃や振動や圧力変化、温
度変化等により磁性流体が飛散した場合に飛散した磁性
流体が撥油皮膜の表面に付着すると、遠心力や回転で発
生する風圧で軸受外部に飛散してしまうという欠点があ
る。これは、ボールベアリングと磁性流体シールを組み
合わせた軸受でも同様である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、磁性流体軸受と磁性流体シールとを組み合わせた
軸受装置、さらに回転軸やヨーク側面に撥油性皮膜を形
成した軸受装置において、磁性流体や油、軸受部から発
生する粒子が飛散して、例えばハードディスクドライブ
用モータのディスクに付着して表面を汚染すると、記録
再生エラーやヘッドクラッシュの原因になってしまうと
いうように機能に影響する問題を誘発してしまう。そこ
で、磁性流体シールから磁性流体や油、軸受部から発生
する粒子が飛散しない磁性流体シール付き軸受装置を提
案する。
点は、磁性流体軸受と磁性流体シールとを組み合わせた
軸受装置、さらに回転軸やヨーク側面に撥油性皮膜を形
成した軸受装置において、磁性流体や油、軸受部から発
生する粒子が飛散して、例えばハードディスクドライブ
用モータのディスクに付着して表面を汚染すると、記録
再生エラーやヘッドクラッシュの原因になってしまうと
いうように機能に影響する問題を誘発してしまう。そこ
で、磁性流体シールから磁性流体や油、軸受部から発生
する粒子が飛散しない磁性流体シール付き軸受装置を提
案する。
【0005】
【問題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、磁性流体シールの外側に油吸着材を設けたもので、
第1に回転体と固定部との間に設けた軸受部と、該軸受
部の軸方向外側に並べて設けたヨーク、磁石、磁性流体
からなる磁性流体シールとを有する軸受において、磁性
流体として油に磁性粉末を分散させた流体を用い、磁性
流体シールの外側で磁性流体と直接接しない部位に油吸
着材を設け、第2に、磁性流体シールのヨークと軸側と
の少なくとも一方の表面で磁性流体の外側に撥油剤の皮
膜を形成し、該皮膜の外側に油吸着材を設けた。
に、磁性流体シールの外側に油吸着材を設けたもので、
第1に回転体と固定部との間に設けた軸受部と、該軸受
部の軸方向外側に並べて設けたヨーク、磁石、磁性流体
からなる磁性流体シールとを有する軸受において、磁性
流体として油に磁性粉末を分散させた流体を用い、磁性
流体シールの外側で磁性流体と直接接しない部位に油吸
着材を設け、第2に、磁性流体シールのヨークと軸側と
の少なくとも一方の表面で磁性流体の外側に撥油剤の皮
膜を形成し、該皮膜の外側に油吸着材を設けた。
【0006】
【作用】このように構成した第1の軸受装置によると、
磁性流体シールの磁性流体が衝撃や振動や圧力変化、温
度変化等により飛散した場合に、油吸着材が吸着して軸
受装置の外には油や軸受部から発生する粒子を出さな
い。第2の軸受装置では、撥油剤が磁性流体を軸の回り
に集中させて飛散や流出を防ぎ、衝撃等で飛散や流出を
防ぎきれなくなっても、油吸着材が吸着して軸受装置の
外には油や軸受部から発生する粒子を出さない。
磁性流体シールの磁性流体が衝撃や振動や圧力変化、温
度変化等により飛散した場合に、油吸着材が吸着して軸
受装置の外には油や軸受部から発生する粒子を出さな
い。第2の軸受装置では、撥油剤が磁性流体を軸の回り
に集中させて飛散や流出を防ぎ、衝撃等で飛散や流出を
防ぎきれなくなっても、油吸着材が吸着して軸受装置の
外には油や軸受部から発生する粒子を出さない。
【0007】
【実施例】以下、図面によりハードディスクドライブ用
モータに用いた本発明の実施例を説明する。図1は動圧
流体軸受の場合の第1の実施例断面図であり、ハードデ
ィスクドライブ側にフレーム1が固定されている。フレ
ーム1には中心筒部1aが設けてあって、ここに軸受2
が固定してある。軸受2には動圧発生用磁性流体12を
介して回転軸3が貫通し、フレーム1に圧入したスラス
ト受け19と回転軸3下端部外周に固定した抜け止め環
18で回転軸3の位置を規制している。回転軸3上端に
固定したハブ5外周には、スペーサ10により間隔をお
いて重ねた複数のデイスク8がディスク押さえ9とねじ
11で固定されている。
モータに用いた本発明の実施例を説明する。図1は動圧
流体軸受の場合の第1の実施例断面図であり、ハードデ
ィスクドライブ側にフレーム1が固定されている。フレ
ーム1には中心筒部1aが設けてあって、ここに軸受2
が固定してある。軸受2には動圧発生用磁性流体12を
介して回転軸3が貫通し、フレーム1に圧入したスラス
ト受け19と回転軸3下端部外周に固定した抜け止め環
18で回転軸3の位置を規制している。回転軸3上端に
固定したハブ5外周には、スペーサ10により間隔をお
いて重ねた複数のデイスク8がディスク押さえ9とねじ
11で固定されている。
【0008】ハブ5の下部には駆動磁石6を保持したヨ
ーク7が固定してあって、フレーム1の筒部1a外周に
固定したコイル4a付きのヨーク4と対向し、モータの
駆動部を構成している。筒部1aの先端に設けた段部1
bには、磁石14を挟んだ一対のヨーク13が嵌合固定
してあり、ヨーク13内周が隙間を介して回転軸3と対
向し、この隙間に磁性流体15が入って軸方向の内外を
シールしている。磁性流体シールの外側のヨーク13側
面およびハブ5表面にはポリプロピレン繊維製不織布や
ポリエチレン、ポリスチレン、フェルト等の油吸着材1
7が接着等で固定してある。
ーク7が固定してあって、フレーム1の筒部1a外周に
固定したコイル4a付きのヨーク4と対向し、モータの
駆動部を構成している。筒部1aの先端に設けた段部1
bには、磁石14を挟んだ一対のヨーク13が嵌合固定
してあり、ヨーク13内周が隙間を介して回転軸3と対
向し、この隙間に磁性流体15が入って軸方向の内外を
シールしている。磁性流体シールの外側のヨーク13側
面およびハブ5表面にはポリプロピレン繊維製不織布や
ポリエチレン、ポリスチレン、フェルト等の油吸着材1
7が接着等で固定してある。
【0009】磁性流体は油に磁性粉末を分散したオイル
ベースのものを使用する。このような磁性流体シール
は、磁性流体15が磁力によって回転軸3とヨーク13
との隙間に保持されて軸方向の内外をシールして磁性流
体15の流出を防ぎ、仮に振動や衝撃を受けたり昇温、
高速回転の状況で磁性流体15が流出しても油吸着材1
7に吸着されて外部に流出することが無い。なお、油吸
着材17はヨーク13側面またはハブ5表面のいずれか
一方に設けても本発明の効果は得られる。
ベースのものを使用する。このような磁性流体シール
は、磁性流体15が磁力によって回転軸3とヨーク13
との隙間に保持されて軸方向の内外をシールして磁性流
体15の流出を防ぎ、仮に振動や衝撃を受けたり昇温、
高速回転の状況で磁性流体15が流出しても油吸着材1
7に吸着されて外部に流出することが無い。なお、油吸
着材17はヨーク13側面またはハブ5表面のいずれか
一方に設けても本発明の効果は得られる。
【0010】図2は動圧流体軸受の場合の第2の実施例
断面図であり、上記第1の実施例において、磁性流体シ
ールの外側のヨーク13側面および筒部1a先端、回転
軸3、ハブ5表面には弗素化合物等の撥油剤の皮膜16
が形成してあり、この皮膜16の中間にポリプロピレン
繊維製不織布やポリエチレン、ポリスチレン、フェルト
等の油吸着材17が接着等で固定してある。他の構成は
図1と同じなので説明を省略する。
断面図であり、上記第1の実施例において、磁性流体シ
ールの外側のヨーク13側面および筒部1a先端、回転
軸3、ハブ5表面には弗素化合物等の撥油剤の皮膜16
が形成してあり、この皮膜16の中間にポリプロピレン
繊維製不織布やポリエチレン、ポリスチレン、フェルト
等の油吸着材17が接着等で固定してある。他の構成は
図1と同じなので説明を省略する。
【0011】この磁性流体シールでは、図1の場合に比
べて撥油剤16が磁性流体15を回転軸3の回りに集中
させて飛散や流出を防ぐので保油効果に優れ、衝撃等で
飛散や流出を防ぎきれなくなって高速回転等の状況で磁
性流体15が流出しても油吸着材17に吸着されて外部
に流出することが無い。
べて撥油剤16が磁性流体15を回転軸3の回りに集中
させて飛散や流出を防ぐので保油効果に優れ、衝撃等で
飛散や流出を防ぎきれなくなって高速回転等の状況で磁
性流体15が流出しても油吸着材17に吸着されて外部
に流出することが無い。
【0012】次に、図3によりボールベアリングを軸受
とした第3の実施例を説明する。フレーム1の中心に軸
部1cが形成してあって、外周に2つのボールベアリン
グ20が嵌合され、押さえ1dで固定してある。2つの
ボールベアリング20の外輪にはハブ5が嵌まり、ハブ
5の下部には駆動磁石6を保持したヨーク7が固定して
あって、フレーム1に固定したコイル4a付きのヨーク
4と対向し、モータの駆動部を構成している。
とした第3の実施例を説明する。フレーム1の中心に軸
部1cが形成してあって、外周に2つのボールベアリン
グ20が嵌合され、押さえ1dで固定してある。2つの
ボールベアリング20の外輪にはハブ5が嵌まり、ハブ
5の下部には駆動磁石6を保持したヨーク7が固定して
あって、フレーム1に固定したコイル4a付きのヨーク
4と対向し、モータの駆動部を構成している。
【0013】ハブ5の上端内周に設けた段部5aには、
磁石14を挟んだ一対のヨーク13が嵌合固定してあ
り、ヨーク13内周が隙間を介して軸部1cに固定した
押さえ1dと対向し、この隙間に磁性流体15が入って
軸方向の内外をシールしている。 押さえ1dの磁性流
体15よりも外側表面には弗素化合物等の撥油剤の皮膜
16が形成してあり、この皮膜16の外側にポリプロピ
レン繊維製不織布やポリエチレン、ポリスチレン、フェ
ルト等の油吸着材17が接着等で固定してある。ハブ5
外周には、スペーサ10により間隔をおいて重ねた複数
のデイスク8がディスク押さえ9とねじ11で固定され
ている。22はヨーク13の外側に設けた環状のカバー
である。
磁石14を挟んだ一対のヨーク13が嵌合固定してあ
り、ヨーク13内周が隙間を介して軸部1cに固定した
押さえ1dと対向し、この隙間に磁性流体15が入って
軸方向の内外をシールしている。 押さえ1dの磁性流
体15よりも外側表面には弗素化合物等の撥油剤の皮膜
16が形成してあり、この皮膜16の外側にポリプロピ
レン繊維製不織布やポリエチレン、ポリスチレン、フェ
ルト等の油吸着材17が接着等で固定してある。ハブ5
外周には、スペーサ10により間隔をおいて重ねた複数
のデイスク8がディスク押さえ9とねじ11で固定され
ている。22はヨーク13の外側に設けた環状のカバー
である。
【0014】動作は軸部1cが固定であり、軸受がボー
ルベアリング20であること以外上記図2と同様なので
説明を省略する。なお、図2のように油吸着材17の外
側にも皮膜16を設けると流出した磁性流体を油吸着材
17に留める効果が大きい。また、皮膜16を設ずに油
吸着材17のみを設けた図1の構成にしても本発明の効
果は得られる。
ルベアリング20であること以外上記図2と同様なので
説明を省略する。なお、図2のように油吸着材17の外
側にも皮膜16を設けると流出した磁性流体を油吸着材
17に留める効果が大きい。また、皮膜16を設ずに油
吸着材17のみを設けた図1の構成にしても本発明の効
果は得られる。
【0015】以上は、撥油剤の皮膜16の外側に油吸着
材17を固定した例を説明したが、油吸着材17では経
時的に油が流体状態で溜まるので、蒸発や飛散等が発生
する可能性が残る。そこで、図4(A)のように油吸着
材17に、ポリ長鎖アクリルアクリレート等の油固化剤
を添加した固化剤入り吸着材21を設けると、流出した
油が固化されて蒸発や飛散等が発生することが防止され
る。さらに、油吸着材17と固化剤入り吸着材21とを
図4(B)のように併設すると、油の蒸発や飛散等を防
止する効果がより向上する。
材17を固定した例を説明したが、油吸着材17では経
時的に油が流体状態で溜まるので、蒸発や飛散等が発生
する可能性が残る。そこで、図4(A)のように油吸着
材17に、ポリ長鎖アクリルアクリレート等の油固化剤
を添加した固化剤入り吸着材21を設けると、流出した
油が固化されて蒸発や飛散等が発生することが防止され
る。さらに、油吸着材17と固化剤入り吸着材21とを
図4(B)のように併設すると、油の蒸発や飛散等を防
止する効果がより向上する。
【0016】
【変更例】上述の実施例は本発明の好適な実施の一例で
はあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を
逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。例
えば、本実施例は磁性流体シールが一カ所の軸受けにつ
いて説明したが、磁性流体シールが複数設置された軸受
や、実施例1の動圧流体12に磁性流体を使用し、軸受
2と回転軸3に閉磁路を形成し動圧流体12である磁性
流体を軸受2から漏れ出さないように構成された軸受で
は、軸受部が磁性流体シールの機能を有しているので軸
受近くに実施例の図1と同様に油吸着材を設置すること
により本発明の効果が達成される。
はあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を
逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。例
えば、本実施例は磁性流体シールが一カ所の軸受けにつ
いて説明したが、磁性流体シールが複数設置された軸受
や、実施例1の動圧流体12に磁性流体を使用し、軸受
2と回転軸3に閉磁路を形成し動圧流体12である磁性
流体を軸受2から漏れ出さないように構成された軸受で
は、軸受部が磁性流体シールの機能を有しているので軸
受近くに実施例の図1と同様に油吸着材を設置すること
により本発明の効果が達成される。
【0017】
【発明の効果】本発明は上述のように、磁性流体シール
の磁性流体の外側面に溌油剤の被膜を形成し、その外側
に油吸着材を設けたことにより、衝撃や振動、圧力変
化、温度変化等により磁性流体シール部の磁性流体が飛
散した磁性流体や油が軸受外部に漏れだしたり、磁性流
体や油のミストが飛散が極めて少ない軸受を構成でき
る。即ち、衝撃や振動、圧力変化、温度変化等により磁
性流体シール部の磁性流体が飛散した場合、磁性流体シ
ールのヨーク近傍の飛散した磁性流体は磁力により磁性
流体シール側に引き戻され、油吸着材近傍に飛散した磁
性流体は油吸着材に吸収される、また撥油処理表面に残
った磁性流体は遠心力や回転で発生する風圧で油吸着材
に吸収されるか、磁性流体シールに引き戻されるので、
磁性流体が軸受け外部に漏れだしたり、磁性流体のミス
トの飛散を防止できる。本発明の軸受けは、磁性流体や
油のダストの発生が極めて少ないため、ハードディスク
装置やレーザビームプリンター装置のポリゴンミラー用
モータや光磁気記録装置、等の高い清浄度を必要とする
モータの軸受け装置を安定して供給することができる。
の磁性流体の外側面に溌油剤の被膜を形成し、その外側
に油吸着材を設けたことにより、衝撃や振動、圧力変
化、温度変化等により磁性流体シール部の磁性流体が飛
散した磁性流体や油が軸受外部に漏れだしたり、磁性流
体や油のミストが飛散が極めて少ない軸受を構成でき
る。即ち、衝撃や振動、圧力変化、温度変化等により磁
性流体シール部の磁性流体が飛散した場合、磁性流体シ
ールのヨーク近傍の飛散した磁性流体は磁力により磁性
流体シール側に引き戻され、油吸着材近傍に飛散した磁
性流体は油吸着材に吸収される、また撥油処理表面に残
った磁性流体は遠心力や回転で発生する風圧で油吸着材
に吸収されるか、磁性流体シールに引き戻されるので、
磁性流体が軸受け外部に漏れだしたり、磁性流体のミス
トの飛散を防止できる。本発明の軸受けは、磁性流体や
油のダストの発生が極めて少ないため、ハードディスク
装置やレーザビームプリンター装置のポリゴンミラー用
モータや光磁気記録装置、等の高い清浄度を必要とする
モータの軸受け装置を安定して供給することができる。
【図1】本発明の第1の実施例軸受装置の断面図であ
る。
る。
【図2】本発明の第2の実施例軸受装置の断面図であ
る。
る。
【図3】本発明の第3の実施例軸受装置の断面図であ
る。
る。
【図4】(A)、(B)本発明の改良例の要部断面図で
ある。
ある。
【図5】従来の流体軸受装置の断面図である。
1 ハウジング 2 軸受 3 回転軸 13 ヨーク 14 磁石 15 磁性流体 16 撥油材皮膜 17 油吸収材 21 固化剤入り油吸収材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早川 正通 長野県諏訪郡下諏訪町5329番地 株式会 社三協精機製作所内 (56)参考文献 特開 昭56−18166(JP,A) 特開 平6−327925(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16J 15/43 F16C 33/74
Claims (3)
- 【請求項1】 回転体と固定部との間に設けた軸受部
と、該軸受部の軸方向外側に並べて設けたヨーク、磁
石、磁性流体からなる磁性流体シールとを有する軸受に
おいて、 磁性流体として油に磁性粉末を分散させた流体を用い、
磁性流体シールの外側で磁性流体と直接接しない部位に
油吸着材を設けた磁性流体シール付き軸受装置。 - 【請求項2】 磁性流体シールのヨークと軸側との少な
くとも一方の表面で磁性流体の外側に撥油剤の皮膜を形
成し、該皮膜の外側に油吸着材を設けた請求項1に記載
の磁性流体シール付き軸受装置。 - 【請求項3】 軸受を流体軸受とし、流体として油を用
いてなる請求項1または請求項2に記載の磁性流体シー
ル付き軸受装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6100263A JP2936302B2 (ja) | 1994-05-13 | 1994-05-13 | 磁性流体シール付き軸受装置 |
US08/937,389 US5828795A (en) | 1994-05-13 | 1997-09-25 | Sealing device for use in a motor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6100263A JP2936302B2 (ja) | 1994-05-13 | 1994-05-13 | 磁性流体シール付き軸受装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH07310830A JPH07310830A (ja) | 1995-11-28 |
JP2936302B2 true JP2936302B2 (ja) | 1999-08-23 |
Family
ID=14269325
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6100263A Expired - Fee Related JP2936302B2 (ja) | 1994-05-13 | 1994-05-13 | 磁性流体シール付き軸受装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2936302B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3124835A1 (en) * | 2015-07-31 | 2017-02-01 | Shimano Inc. | Magnetic seal device and fishing reel including the seal device |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6302586B1 (en) | 1997-01-14 | 2001-10-16 | Sankyo Seiki Mfg. Co., Ltd. | Fluid sealing device for use with a motor for rotating a disc drive |
-
1994
- 1994-05-13 JP JP6100263A patent/JP2936302B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3124835A1 (en) * | 2015-07-31 | 2017-02-01 | Shimano Inc. | Magnetic seal device and fishing reel including the seal device |
CN106386724A (zh) * | 2015-07-31 | 2017-02-15 | 株式会社岛野 | 磁性密封机构以及钓鱼用绕线轮 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07310830A (ja) | 1995-11-28 |
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