JP2935852B2 - 微細パターンの印刷方法 - Google Patents

微細パターンの印刷方法

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JP2935852B2 JP15384289A JP15384289A JP2935852B2 JP 2935852 B2 JP2935852 B2 JP 2935852B2 JP 15384289 A JP15384289 A JP 15384289A JP 15384289 A JP15384289 A JP 15384289A JP 2935852 B2 JP2935852 B2 JP 2935852B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は微細パターン形成を印刷手段にて行う微細パ
ターンの印刷方法に係わり、例えば電子部品に供給する
微細回路や素子パターンなどの微細レジストパターンを
高精度で且つ量産的に形成するのに好適な印刷方法に関
する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
従来より印刷配線やガラス、セラミック板上の回路パ
ターンの形成或いは金属版の食刻用レジストパターンの
形成などに際しては、スクリーン印刷法やオフセット印
刷法のような印刷手段が広く採用されている。しかし、
これらの印刷手段は比較的画線巾の大きい(200μm以
上)パターン形成には適していたが、画線幅がそれ以下
の微細なパターン形成には不向きであるというのが現状
であった。しかも、印刷されるパターンはインキの流動
性、版の圧力などの影響でインキの一部が転移しないで
版に残留する等により変形したものとなってしまい、印
刷パターンの再現性に劣るという欠点もあった。
例えば、スクリーン印刷法はメッシュ状スクリーンに
インキ遮蔽マスクを形成し、該マスクの非マスク部を所
望のパターンとし、非マスク部からインキを通過させて
被印刷体に付着させて印刷を行うものであるが、この印
刷法ではインキの厚刷り(数μm〜20μm厚)が容易な
ために耐蝕性の優れたレジストパターンの印刷が可能な
ものの、実用印刷線巾が最小のものでも200μm程度が
限界であるために複雑微細なパターンの印刷を行うのは
困難であった。
またオフセット印刷法はPS版(Presensitised Plat
e)に親油性部と親水性部を形成し、親水性部に水分を
保持させて油性インキを反発させ、親油性部のみに選択
的にインキを付着させ、かかるインキパターンを被印刷
体に印刷する方法であり、特に印刷適性を上げるために
PS版上のインキパターンを一度、ゴムブランケットに転
写した後に紙等の被印刷体に再転写するよう構成されて
いる。しかし、この印刷法は比較的微細な画線が得られ
易いが、インキング方式や2回の転写操作等の関係によ
り印刷されるインキ膜厚が1〜2μm程度の小さいもの
となる傾向があり、そのため印刷画線にピンホールや断
線が発生し易い欠点がある。また、この印刷方法ではイ
ンキの塗膜厚を大きくし耐蝕性に優れた微細パターンを
形成し得る様に各種の工夫がなされているが、膜厚を大
きくすると印刷画線が太くなり、結局のところ100〜200
μm程度の線巾の印刷が限界であった。
従って、上述の印刷法では線細印刷を使用しようとし
ても基本的に100〜200μm程度の線巾の印刷が限度であ
って、より小さい線巾のパターンを印刷しようとすれば
インキ膜厚も同時に薄くなってしまうため、特にレジス
トパターンの如き耐蝕性を要す微細パターン形成には適
用不可能であった。
このように印刷方法では微細パターンの形成が困難で
ある上に、印刷されるパターンが必ずしも版パターンに
忠実のものには成り得ず再現性の点でも不充分であった
ために、特に微細パターン形成には一般にフォトリソグ
ラフィーに依存せざるを得なかった。ところが、このフ
ォトリソグラフィーは極めて微細なパターン形成が可能
であるが、印刷手段に比べて工程が複雑で生産性が低く
且つコスト高となる不具合があった。
一方、印刷版において比較的細線で印刷膜厚も大きく
して構成することができる印刷手段に凹版印刷法があ
る。この印刷法は銅板などに彫刻法や食刻法で画線凹部
を形成し、該凹部に硬めのインキを擦り込み、非画線部
のインキを拭き取った後に銅版上に印刷用紙をあて強圧
して印刷を行うものである。強圧する理由は凹部に擦り
こまれたインキが版表面より窪んだ位置にあるため、紙
のような柔軟性被印刷物に強圧着させることにより強制
的にインキ面と被印刷物面とを接触付着させてインキを
被印刷物に転移させるためである。
しかしながら、従来の凹版印刷法は上記のスクリーン
印刷法やオフセット印刷法に比し細線印刷に適している
にも係わらず、剛性の高いプラスチック、ガラス、セラ
ミック、金属等からなる基板類への印刷が殆ど不可能で
あるという大きな問題点がある。
本発明は上記の問題点に鑑みなされたもので、従来の
印刷法よりも線幅が極細で且つインキ膜厚も適度な厚み
である微細パターンを印刷形成することができ、しか
も、かかる微細パターンを各種の被印刷体に正確且つ鮮
明に、また効率的且つ安価に形成し得る微細パターンの
印刷方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
即ち本発明は、 (1) 印刷画線部となる微細なパターン凹部を形成し
てなる印刷用凹版に硬化型インキを塗布してドクターに
て凹部以外のインキを除去して凹部のみにインキを充填
させるか、若しくは印刷画線部となる微細なパターン版
部を製版してなる印刷用平版に硬化インキを塗布して該
インキをパターン版部のみに着肉させてパターンニング
し、次いで、熱又は放射線による硬化処理を施して凹版
又は平版上のインキを少なくとも一部表層部が不完全硬
化状態となるように硬化させた後、被印刷体に転写する
ことを特徴とする微細パターンの印刷方法。
(2) 硬化型インキとして、アクリル基又はメタクリ
ル基を有してビニル重合により硬化する樹脂を主材とす
るインキを用い、版上で大気と接するインキ表層部を不
完全硬化状態にする請求項1記載の転写方法。
(3) 凹版又は平版表面にビニル重合抑制剤を塗布し
た後、硬化型インキを塗布してパターニングする請求項
2記載の印刷方法。
(4) 少なくとも一部表層部が不完全硬化状態となる
ように硬化させたインキをブランケット等の中間体に一
度転写し、しかる後、被印刷体に再転写する請求項2又
は3記載の印刷方法。
(5) 硬化後のインキをブランケット等の中間体を介
して被印刷体に再転写する際、接着性又は粘着性層を介
在させて転写を行う請求項4記載の印刷方法。
(6) 紫外線又は可視光線による硬化処理を版の裏面
側から行い、大気に接触しているインキ表層部を不完全
硬化状態にする請求項1〜5記載の印刷方法。
(7) 被印刷体が金属、セラミック、ガラス又はプラ
スチック製の剛性を有するものである請求項1〜6記載
の印刷方法。
(8) 硬化後のインキを接着性又は粘着性層を介し被
印刷体に転写させた後、被印刷体上の硬化インキ層が存
在しない部分にある接着性又は粘着性層を除去する請求
項5〜7記載の印刷方法。
を要旨とするものである。
〔作用〕
本発明の印刷方法は、版として凹版又は平版を使用し
て硬化型インキを極細で適度の膜厚からなる微細パター
ンにパターニングすることができ、そのようにパターニ
ングした硬化型インキを少なくとも一部表層部が不完全
硬化状態となるように硬化させることにより、即ち、イ
ンキを完全に硬化させた部分において主に非流動性にす
ると共に版上でパターニングされた形状をそのままに保
持させることができる上、不完全硬化状態の表層部分に
おいて粘着性を残存させることができ、これら両作用を
利用して被印刷体に硬化後のインキを転写させるもので
ある。この結果、版通りの微細パターンからなる硬化イ
ンキ層を変形なく、しかも残存した粘着性を有する表層
部を活用してインキ転移を容易ならしめて被印刷体に効
率良く印刷形成することができる。
次に、本発明を図面に基づき印刷工程順に従って説明
する。
第1図は本発明印刷方法の各工程例を示すものであ
る。同図(A)は本発明に使用する製版された印刷用版
1を示す。この版1としては図示の如き凹版か或いは特
に図示しないが平版が使用される。また版1は図示の如
きゴムローラ20等に巻き付けて円筒状に構成したものに
限定されず、第2図に例示の如く平板状のものであって
も良い。
版1が凹版の場合、凹版1には印刷画線となるパター
ン凹部2が形成されており、また版1が平版の場合、平
版には上記凹部2に相当するパターン版部が製版されて
いる。この凹部2の形成方法は特に限定されるものでは
なく、例えば、平滑に研磨された金属製版材(一般に
銅、銅合金、鉄、鉄合金等、その他の金属)を微細切削
法にて切削形成したり、或いは該基材にフォトファブリ
ケーションを利用して光学的にレジストマスクを設けた
後、エッチングして形成することができる。凹部2はそ
の線幅が5〜50μm程度、深さ(版深)が1〜10μm程
度の微細なものとして構成することができる。また版材
はガラス、セラミック等の硬質の材質からなるものを使
用してもよい。更に、凹版1表面の硬度を増すために製
版面にニッケル、クロム等の硬質金属をメッキしてもよ
く、これによりドクターによるインキ掻き落し時の耐久
性を付与することができる。平版のパターン版部の形成
に当たっては平版印刷で採用されている公知の製版方法
を適用できる。
次いで、上記の印刷用版(凹版)1面に硬化型インキ
3を塗布する(第1図(B))。インキの塗布はインキ
溜めに版を浸漬させて行ったり、版面にインキをかけ流
しして行う等により容易になし得る。この際、版1が凹
版の場合には同図に示すように凹版1面の不要なインキ
3aを薄い金属ブレード等からなるドクター4でかき取っ
て除去し、印刷画線となる凹部2のみにインキ3を残留
充填させる。一方、版1が平版であれば塗布された硬化
型インキ3は、版とインキとの表面エネルギーの相互作
用により自然にパターン版部のみに着肉する。いずれの
版においても、この段階でインキ3のパターニングがな
される。
次いで、第1図(C)に示すように版1上の凹部2や
パターン版部においてパターニングされたインキ3に対
して熱又は放射線による硬化処理5を施し、該インキ3
を少なくとも一部インキ表層部が不完全硬化状態となる
ように硬化させる。これにより硬化型インキ3は、図示
の如く不完全硬化表層部3bと完全硬化部3cから構成され
る硬化インキ6となる。硬化処理によりインキ3は反応
活性化し、凹版凹部2内又は平版版部において増粘又は
硬化反応が発生し、インキの流動性が消滅する。但し、
不完全硬化表層部では完全硬化部に比べて硬化度合いが
少なく、粘着性等の物性が残存する。一部インキ表層部
を不完全硬化状態とさせる手段は特に限定されず、例え
ば、硬化型インキの硬化特性を利用したり、硬化抑制剤
等により硬化速度を調整したり、硬化処理の処理方向や
度合いを調整したりして行われる。
本発明に使用される硬化型インキ3は熱硬化タイプ、
電離放射線硬化タイプ等のものであり、これらは無溶剤
系のもので且つ比較的低粘度のものが好ましい。具体的
には一般に市販されている紫外線硬化型インキ、電子線
硬化型インキ、赤外線(又は熱)硬化型インキ等を利用
することができ、本発明は上記のような公知のインキを
適用できることも非常に有利な点である。インキ3の基
本組成は、紫外線硬化型インキを挙げて説明すると、溶
剤を用いずに感光性のプレポリマー又はモノマーと光重
合開始剤を結合剤とし、着色用顔料と適当な増感剤やタ
ック調整剤等のインキ助剤類から構成されている。また
通常の紫外線硬化型インキに代えて、半導体加工やフォ
トエッチング等に使用されているフォトレジスト材料か
ら適宜選択したものを使用してもよい。更に平版用イン
キとしては従来の平版印刷法の如く高粘度のインキを使
用する必要はなく、若干低粘度のものを使用できる。こ
のインキの粘度調整は結合剤である光重合開始剤を含む
プレポリマー又はモノマーのうちで低粘度のものを選択
使用すればよい。
また上記硬化型インキとして、本発明ではアクリル基
又はメタクリル基を有し、ビニル重合により硬化する樹
脂材質を主材とするインキが使用される。この種のイン
キは、重合過程において大気に触れている部分では酸素
の影響により重合反応の阻害を受ける性質があり、この
性質を利用することにより不完全硬化状態のインキ表層
部の形成が容易に行え得る。例えば、第1図(C)に示
されているように硬化処理5が施された場合、凹部2の
内側にあり大気と接していない部分は完全なる硬化が起
こり完全硬化部3cとなり、一方、大気に接している部分
では重合反応が阻害されて硬化が遅延されて不完全硬化
表層部3bとなる。
このように変則的にインキを硬化させた後、第1図
(D)に示すように版1と被印刷体7を重ね合わせて両
者を密着させ、続いて両者を離すことにより版1の凹部
2内の硬化インキ6が被印刷体7上に転写され、以て本
発明印刷方法による印刷がなされる。ここで、不完全硬
化表層部3bに残存している粘着性により硬化インキ6の
被印刷体7への転移が確実になされる。また平版の場合
でも版上の大気と接する部分が不完全硬化表層部とな
り、該表層部分の粘着性により硬化インキの被印刷体へ
の転移が確実になされ、同時に転写が完了する。
また、本発明は第2図(A)に示すように予め版1表
面にビニル重合抑制剤8を塗布しておき、しかる後に硬
化型インキ3の塗布をしパターンニングし(同図
(B))、硬化処理5を施す(同図(C))。この結
果、硬化型インキ3は前述の如く大気と接する部分で不
完全硬化状態となると共に、重合抑制剤8と接している
部分も該抑制剤の作用により重合硬化が遅延され不完全
硬化状態となり、結局インキ周囲が全面的に不完全硬化
表層部3bとなって変則的な硬化がなされることになる。
ビニル重合抑制剤としては従来公知のものを使用するこ
とができ、なかでもベンゾキノン、ブチルカテコール等
が好ましい。
本発明では硬化インキ6を被印刷体7に転写させる他
の態様として、第2図、第3図に示すように版1から一
旦ブランケット等の中間体9に硬化インキ6を転写して
おき、しかる後、インキ6を被印刷体7に再転写させて
印刷を行うこともできる。
第2図に例示した態様の場合、版1上の大気に接した
側の不完全硬化表層部3bの粘着性により硬化インキ6は
ブランケットに確実に転移し、また重合抑制剤8に接し
た側の不完全硬化表層部の粘着性によりブランケットか
ら被印刷体への硬化インキ6の転移が確実に行われる
(同図(D)〜(E)参照)。
硬化インキ6をブランケット等の中間体9を介して被
印刷体7に再転写する場合、硬化インキの被印刷体への
転移をより確実ならしめるため、第3図(C)に示すよ
うに接着性又は粘着性層10を介在させて硬化インキ6の
転写を行う。接着性又は粘着性層10は通常、被印刷体7
側に予め形成しておく。上記層10を形成する接着剤又は
粘着剤は塗布適性に優れ且つ版1表面に対して接着又は
粘着性が弱いものを市販品から選択して使用すればよ
い。例えば、所望する工程によってその接着・粘着過程
が溶剤賦活型、熱賦活型、圧力賦活型、化学反応型等の
うちから適宜選択して使用することができ、なかでも圧
力賦活型である感圧接着剤(粘着剤)や熱賦活型である
ホットメルト型接着剤等が好ましい。
接着性又は粘着性層10を介して印刷を行った場合、第
3図(C)に示すように被印刷体7面には転写された硬
化インキ層6が存在しない非画線部にも層10aが存在す
るが、必要に応じて該層10aを適宜手段にて除去する
(第4図)。この除去処理により非画線部に相当する被
印刷体7表面を露出させることができる。この除去手段
としてはインキ層3bがエッチングレジスト印刷である場
合、プラズマ等のドライエッチング法や適当なエッチン
グ液によるウエットエッチング法等がある。他の除去手
段としてはオゾン酸化、放射エネルギー分解、或いは溶
剤や薬品による溶解除去法等が採用できる。
更に本発明方法において第3図(A)に図示の如く紫
外線又は可視光線による硬化処理5を版1の裏面側から
施すこともできる。この場合、版は紫外線又は可視光線
が透過可能な版材にて構成する必要がある。このような
硬化処理によりインキの光透過率により、インキの版深
部と表層部にて硬化度合いを変えられる等の利点があ
る。
本発明における被印刷体7としては紙や薄いフィルム
などの柔軟性を有するもの、金属、セラミック、ガラ
ス、プラスチック等のような剛性を有するもの等の各種
のものが適用である。特に本発明では不完全硬化表層部
3bが生じるようにインキ3を変則的に硬化させ、該表層
部3の粘着性を利用して硬化インキ6の被印刷体等への
転移を確実かつ効率的に行えるため、剛性を有する被印
刷体に対しても印刷が容易に行える。
本発明では必要に応じて転写した硬化インキ層をより
確実に硬化完了せしめるために硬化処理を施してもよ
い。
上記の如き構成からなる本発明の印刷方法は微細パタ
ーン形成を要す用途に広く利用することができる。例え
ば、本発明は被印刷体に接着性又は粘着性層を介して微
細パターンを印刷し、次いで非画線部の上記層を除去し
た後、更に必要に応じて露出した被印刷体の被画線部を
ドライ又はウエットエッチングにて食刻し、食刻後に硬
化インキ層を(上記層も共々)除去するような用途にも
極めて有効である。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
実施例1 版として微細パターン凹部をエッチングした銅製凹版
(版深2μm)を用い、これをゴムローラに巻きつけて
版胴ローラとし、この凹版面にアクリル−ウレタン系紫
外線硬化型インキに熱重合開始剤を添加したものを塗布
した後、グラビア印刷用ドクターブレードを用いて版の
凹部以外のインキを掻き落として除去した。
次いで、凹版面に向けて遠赤外線を照射して凹部に充
填されているインキを硬化させた。この硬化処理により
インキの大気と接する表層部分には粘着性が残った。
次に、この版胴ローラをガラス板上に載置してゆっく
りと転がし、上記粘着性を利用して硬化したインキをガ
ラス板上に転写させた。この結果、版凹部内の硬化イン
キは残存することなく完全にガラス板側に転移され、線
巾が30μm、膜厚が2μmの画線パターンが精度良く再
現できた。上記重合開始剤としてはペンゾイルパーオキ
サイドを用いたが、他の過酸化物でも、またアゾイソブ
チロニトリル等も使用可能である。
実施例2 版として版深2μmの水無し平版(東レ製)を用い、
これをゴムローラに巻き付けて版胴ローラとし、この版
胴ローラの版面にアクリル−エポキシ系紫外線硬化性イ
ンキを塗布した。版とインキの表面エネルギーの相互作
用によりインキが所定のパターン形状になった後、紫外
線を版胴ローラ表面に照射してインキを硬化せしめた。
この硬化処理によりインキの大気と接する表層部分には
粘着性が残った。
次いで、この粘着性を利用して硬化インキを版胴ロー
ラからガラス基板上に転写した。以上の工程により、ガ
ラス基板上に線巾30μm、膜厚2μmの画線からなる微
細パターンが精度良く印刷再現された。
実施例3 版として版深2μmのPS板を用い、これをゴムローラ
に巻き付けて版胴ローラとし、この版胴ローラに湿し水
を水付けローラにて与えた後、実施例1と同様の熱重合
開始剤を添加したインキを塗布した。版と水とインキの
表面エネルギーの相互作用によりインキが所定パターン
形状になった後、ローラ表面に遠赤外線を照射してイン
キを硬化せしめた。この硬化処理によりインキの大気と
接する表層部分には粘着性が残った。
次いで、この版胴ローラをガラス基板上に転がして硬
化インキをガラス基板に転写した。以上のにより、ガラ
ス基板上に線巾30μm、膜厚2μmの画線からなる微細
パターンが精度良く印刷された。
実施例4 版としてガラス板に微細パターン凹部をエッチングし
た凹版(版深2μm)を用い、これを平台の版定盤上に
固定した。この凹版上にビニル重合抑止剤としてヒドロ
キノンのメタノール溶液を塗布した後、その上にアクリ
ル−エポキシ系紫外線硬化性インキを塗布し、ドクター
にて凹部以外にある不要なインキを掻き落として除去し
た。
次いで、凹版表面に紫外線を照射してインキを硬化せ
しめた。インキは大気と接する表層部分と重合抑制剤に
接する表層部分とに粘着性が残った。硬化処理後、大気
と接する表層部分の粘着性を利用して凹版内のインキを
ブランケット上に転写した。続いて、重合抑制剤に接す
る表層部分の粘着性を利用してブランケット上のインキ
を再度ガラス基板上に再転写した。
以上によりガラス基板上に線巾30μm、膜厚2μmの
画線パターンを精度よく再現できた。
実施例5 版として実施例4と同様の凹版を用い、平台の版定盤
上に固定し、この凹版上に実施例4と同様にビニル重合
抑制剤を塗布した後、実施例1と同様の熱重合開始剤を
添加したインキを塗布し、ドクターにて不要なインキを
除去した。
この後、遠赤外線を照射してインキを変則的に硬化さ
せ、それ以後は実施例4と同様にブランケットを介して
ガラス基板上に転写を行い、同様の画線パターンを精度
良く印刷再現した。
実施例6 版として実施例2と同様の水無し平版を用い、これを
平台の版定盤上に固定し、実施例4と同様に重合抑制剤
を塗布した後、同様のインキを塗布し、版とインキの表
面エネルギーの相互作用にてインキが所定通りパターニ
ングされた。
次に、紫外線を平版表面に照射して版上のインキを硬
化せしめた。インキは大気と接する表層部分と重合抑制
剤に接する表層部分とに粘着性が残った。硬化処理後、
大気と接する表層部分の粘着性を利用して凹版内のイン
イをブランケット上に転写し、続いて重合抑制剤に接す
る表層部分の粘着性を利用してブランケット上のインキ
を再度ガラス基板上に再転写した。
以上によりガラス基板上に線巾30μm、膜厚2μmの
画線パターンを精度よく再現できた。
実施例7 版として実施例3と同様のPS板を用い、これを平台の
版定盤上に固定し、実施例4と同様に重合抑制剤を塗布
した後、実施例3と同様の熱重合開始剤を添加したイン
キを塗布した。
版上でのインキのパターニング終了後、遠赤外線を照
射してインキを硬化せしめた。硬化処理後、大気と接す
るインキ表層部分の粘着性を利用して凹版内のインキを
ブランケット上に転写し、続いて重合抑制剤に接するイ
ンキ表層部分の粘着姓を利用してブランケット上のイン
キを再度ガラス基板上に再転写した。
以上によりガラス基板上に線巾30μm、膜厚2μmの
画線パターンを精度よく再現できた。
実施例8 版として版深2μmの水無し平版(東レ製)を用い、
これを平台の版定盤上に固定した。この平版上にアクリ
ル−エポキシ系紫外線硬化性インキを塗布した。版とイ
ンキの表面エネルギーの相互作用にてインキが所定パタ
ーン形状になった後、紫外線を平版表面より照射して版
上のインキを硬化させた。
次いで、大気と接するインキ表層部分の粘着性を利用
して凹版内のインキをブランケット上に転写し、続いて
アクリル樹脂系粘着剤を1μm厚で全面に塗布したガラ
ス基板上に粘着剤層を介してインキを再転写した。
次に、このガラス板を酸素プラズマ雰囲気中に10分間
暴露してプラズマエッチングを行った。これにより、硬
化インキ層部分はエポキシ成分によるベンゼン環の存在
により酸素プラズマに侵され難く、一方のアクリル樹脂
からなる粘着剤層部分は酸素プラズマにより侵され易い
ため、結果的に粘着剤層のみが露出している非画線部の
粘着剤層部分が除去された。
以上により、ガラス基板上に線巾30μm、膜厚3μm
(インキ層2μm+粘着層1μm)の画線パターンが精
度よく再現できた。
実施例9 版としてガラス板に微細パターン凹部をエッチングし
た凹版(版深2μm)を用い、これを平台の版定盤上に
固定した。この凹版上にアクリル−エポキシ系紫外線硬
化性インキを塗布し、ドクターにて凹部以外にある不要
なインキを掻き落として除去した。
次いで、凹版の裏面側から紫外線を照射してインキを
硬化せしめた。この裏面側からの硬化処理によりインキ
は表面側即ち大気と接する表層部分において良好な粘着
性が残った。
この粘着性を利用して凹版内のインキをブランケット
上に転写し、続いてアクリル樹脂系粘着剤を1μm厚で
全面に塗布したガラス基板上に粘着剤層を介してインキ
を再転写した。
次に、このガラス板を酸素プラズマ雰囲気中に10分間
暴露してプラズマエッチングを行った。これにより、硬
化インキ層部分はエポキシ成分によるベンゼン環の存在
により酸素プラズマに侵され難く、一方のアクリル樹脂
からなる粘着剤層部分は酸素プラズマにより侵され易い
ため、結果的に粘着剤層のみが露出している非画線部の
粘着剤層部分が除去された。
以上により、ガラス基板上に線巾30μm、膜厚3μm
(インキ層2μm+粘着層1μm)の画線パターンが精
度よく再現できた。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の印刷方法によれば凹版
又は平版を使用し、極細で所定膜厚の微細パターンから
なる印刷画線部を凹版にはパターン凹部として平版には
パターン版部として製版し、版の凹部又はパターン版部
でパターンニングされた硬化型インキを凹部内若しくは
版上で硬化せしめた後、その硬化したインキを被印刷体
に転写させるものであるため、従来の印刷技術では最小
線巾が100〜200μmのものしか印刷再現させることがで
きなかったものが、所定の膜厚を以て100μm未満の極
めて極細な線画印刷を容易に行うことができる。
特に本発明では少なくとも一部表層部が不完全硬化状
態となるようにインキを硬化させるという変則的な硬化
を行うため、インキの完全硬化部分において版上でパタ
ーンニングされた形状に忠実な形状を保持したままで微
細パターンが鮮明に印刷再現され得ると同時に、不完全
硬化状態のインキ表層部における粘着性を利用して被印
刷体等への硬化インキの転移を容易且つ確実ならしめる
ことができ、再現性良好な印刷を効率良く行うことがで
きる。
また本発明方法は上記のような印刷手段を採用してい
るため、従来高価で非能率的なフォトレジストによらな
ければならなかった微細画線の形成を能率的に且つ安価
に行うことが可能となった。更に本発明方法は接着性又
は粘着性層を介して印刷を行うことにより、硬化インキ
をより安定的にに転写せしめることができる。
従って、本発明印刷方法は微細パターン形式の用途に
広く適用でき、例えば、ガラスフォトマスクや微細なプ
リント回路板、その他の微細パターン形成を要す製品を
高精度で安価に加工提供することができ、実益大であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)〜(D)は本発明印刷方法の各印刷工程の
一実施例を示す断面略図、第2図(A)〜(E)、第3
図(A)〜(C)及び第4図は本発明方法の印刷工程の
他の態様例をそれぞれ示す断面略図である。 1……印刷用版、2……パターン凹部 3……硬化型インキ 3b……不完全硬化表層部、4……ドクター 5……硬化処理、6……硬化インキ 7……被印刷体、8……ビニル重合抑制剤 9……中間体、10……接着性又は粘着性層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 1/00 - 3/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】印刷画線部となる微細なパターン凹部を形
    成してなる印刷用凹版に硬化型インキを塗布してドクタ
    ーにて凹部以外のインキを除去して凹部のみにインキを
    充填させるか、若しくは印刷画線部となる微細なパター
    ン版部を製版してなる印刷用平版に硬化インキを塗布し
    て該インキをパターン版部のみに着肉させてパターンニ
    ングし、次いで、熱又は放射線による硬化処理を施して
    凹版又は平版上のインキを少なくとも一部表層部が不完
    全硬化状態となるように硬化させた後、被印刷体に転写
    することを特徴とする微細パターンの印刷方法。
  2. 【請求項2】硬化型インキとして、アクリル基又はメタ
    クリル基を有してビニル重合により硬化する樹脂を主材
    とするインキを用い、版上で大気と接するインキ表層部
    を不完全硬化状態にする請求項1記載の転写方法。
  3. 【請求項3】凹版又は平版表面にビニル重合抑制剤を塗
    布した後、硬化型インキを塗布してパターニングする請
    求項2記載の印刷方法。
  4. 【請求項4】少なくとも一部表層部が不完全硬化状態と
    なるように硬化させたインキをブランケット等の中間体
    に一度転写し、しかる後、被印刷体に再転写する請求項
    2又は3記載の印刷方法。
  5. 【請求項5】硬化後のインキをブランケット等の中間体
    を介して被印刷体に再転写する際、接着性又は粘着性層
    を介在させて転写を行う請求項4記載の印刷方法。
  6. 【請求項6】紫外線又は可視光線による硬化処理を版の
    裏面側から行い、大気に接触しているインキ表層部を不
    完全硬化状態にする請求項1〜5記載の印刷方法。
  7. 【請求項7】被印刷体が金属、セラミック、ガラス又は
    プラスチック製の剛性を有するものである請求項1〜6
    記載の印刷方法。
  8. 【請求項8】硬化後のインキを接着性又は粘着性層を介
    して被印刷体に転写させた後、被印刷体上の硬化インキ
    層が存在しない部分にある接着性又は粘着性層を除去す
    る請求項5〜7記載の印刷方法。
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