JP2934965B2 - コンタクトレンズの製造方法 - Google Patents
コンタクトレンズの製造方法Info
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- JP2934965B2 JP2934965B2 JP4069189A JP4069189A JP2934965B2 JP 2934965 B2 JP2934965 B2 JP 2934965B2 JP 4069189 A JP4069189 A JP 4069189A JP 4069189 A JP4069189 A JP 4069189A JP 2934965 B2 JP2934965 B2 JP 2934965B2
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- contact lens
- plasma treatment
- hydrophilic monomer
- atmosphere
- polyethylene glycol
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はコンタクトレンズに関し、特に濡れ性と、装
用感に優れるハードコンタクトレンズに関する。
用感に優れるハードコンタクトレンズに関する。
[従来の技術] プラズマ処理によるソフトコンタクトレンズの濡れ性
の改良は特許公報63−40293等に述べられている。
の改良は特許公報63−40293等に述べられている。
また、ハードコンタクトレンズの表面をプラズマ処理
し表面に親水基をつくりだして濡れ性をもたせる方法も
提案されている。
し表面に親水基をつくりだして濡れ性をもたせる方法も
提案されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、従来のプラズマ処理はシリコンラバー系のソ
フトコンタクトレンズを処理し表面の濡れ性を改良する
ものが多く、ハードコンタクトレンズを処理したものは
少ない。
フトコンタクトレンズを処理し表面の濡れ性を改良する
ものが多く、ハードコンタクトレンズを処理したものは
少ない。
ハードコンタクトレンズを処理した例としては、表面
を単にプラズマ処理だけし、親水性をもたせたものがあ
る。しかし、この場合、親水性の基がすぐに樹脂中に隠
れてしまい親水性がなくなってしまう欠点があった。ま
た、親水性は改良されるものの、装用感の改良まではい
たらず、装用性の面でソフトコンタクトレンズにかなわ
ない欠点があった。
を単にプラズマ処理だけし、親水性をもたせたものがあ
る。しかし、この場合、親水性の基がすぐに樹脂中に隠
れてしまい親水性がなくなってしまう欠点があった。ま
た、親水性は改良されるものの、装用感の改良まではい
たらず、装用性の面でソフトコンタクトレンズにかなわ
ない欠点があった。
そこで本発明では、ハードコンタクトレンズ、特にメ
タクリル酸のエステル化合物の重合体を含有する基材よ
りなるコンタクトレンズをプラズマ処理した後、酸素雰
囲気にさらし、親水性モノマー中で処理し、グラフト化
させることにより、コンタクトレンズに親水性をもた
せ、装用感を改良することを目的とするものである。
タクリル酸のエステル化合物の重合体を含有する基材よ
りなるコンタクトレンズをプラズマ処理した後、酸素雰
囲気にさらし、親水性モノマー中で処理し、グラフト化
させることにより、コンタクトレンズに親水性をもた
せ、装用感を改良することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明のコンタクトレンズは次の工程により表面処理
されることを特徴とする。
されることを特徴とする。
1.コンタクトレンズ成形体の表面をプラズマ処理する。
2.プラズマ処理した成形体を酸素雰囲気にさらす。(空
気中でプラズマ処理した場合は、酸素雰囲気にさらさな
くてもよい場合がある) 3.処理した成形体を親水性モノマー溶液中に浸漬し、重
合させる。
気中でプラズマ処理した場合は、酸素雰囲気にさらさな
くてもよい場合がある) 3.処理した成形体を親水性モノマー溶液中に浸漬し、重
合させる。
4.不用な重合物や、未反応物を洗い落とす。
[作 用] コンタクトレンズの成形隊を処理することにより成形
体の表面にラジカルが発生する。この成形体を酸素雰囲
気にさらすと−O−O−H等の過酸化物ができる。
体の表面にラジカルが発生する。この成形体を酸素雰囲
気にさらすと−O−O−H等の過酸化物ができる。
この成形体を親水性モノマー溶液中に浸漬し、温度を
あげることにより、過酸化物が分解し、開始剤となり、
重合が始まり、親水性のモノマーがグラフトすることに
なる。
あげることにより、過酸化物が分解し、開始剤となり、
重合が始まり、親水性のモノマーがグラフトすることに
なる。
以下、実施例により本発明の詳細を示す。
[実施例1] メチルメタクリレート 60重量パーセント、トリス
(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート
35重量パーセント、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート 5重量パーセントの共重合物よりなるコンタクト
レンズ成形体と接触角測定用の平板サンプルを電極間距
離3.5mm、電極間電圧15キロボルト、周波数60ヘルツの
コロナ放電処理装置の電極間に厚み1mmのガラス2枚
と、厚み1.5mmのスペーサでつくった空間に設置し、放
電処理をおこなった。
(トリメチルシロキシ)シリルプロピルメタクリレート
35重量パーセント、2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート 5重量パーセントの共重合物よりなるコンタクト
レンズ成形体と接触角測定用の平板サンプルを電極間距
離3.5mm、電極間電圧15キロボルト、周波数60ヘルツの
コロナ放電処理装置の電極間に厚み1mmのガラス2枚
と、厚み1.5mmのスペーサでつくった空間に設置し、放
電処理をおこなった。
処理したサンプルを10重量パーセントのアクリルアミ
ド水溶液に浸漬し、十分脱気した後、密閉し、80分、60
℃の恒温水槽に放置した。放置後、開封し、サンプルを
取り出し、十分洗浄した。
ド水溶液に浸漬し、十分脱気した後、密閉し、80分、60
℃の恒温水槽に放置した。放置後、開封し、サンプルを
取り出し、十分洗浄した。
このようにして得られたサンプルの接触角は、処理前
の91度から13度へ改良された。
の91度から13度へ改良された。
実際に装用したところ、従来のハードコンタクトレン
ズに比べ格段に優れたソフトレンズ並の装用感を有すコ
ンタクトレンズであった。
ズに比べ格段に優れたソフトレンズ並の装用感を有すコ
ンタクトレンズであった。
[実施例2] 電極間6センチメートル、電極間電圧270ボルト、周
波数60ヘルツの放電処理装置にサンプルを設置し、0.04
トールのアルゴン雰囲気中で放電処理したあと、空気中
にだしてから実施例1と同様に処理した。
波数60ヘルツの放電処理装置にサンプルを設置し、0.04
トールのアルゴン雰囲気中で放電処理したあと、空気中
にだしてから実施例1と同様に処理した。
その結果、接触角は91度から18度に改良された。
[実施例3] ポリメチルメタクリレートのみよりなるコンタクトレ
ンズ基剤を用い実施例1と同様に処理したところ接触角
は85度から17度に改良された。
ンズ基剤を用い実施例1と同様に処理したところ接触角
は85度から17度に改良された。
以上実施例を述べたが、この効果は実施例に限定され
るものでなく、コンタクトレンズ材料のモノマーの種類
や、その組成割合を代えても実施例と同様接触角を改良
することは可能である。
るものでなく、コンタクトレンズ材料のモノマーの種類
や、その組成割合を代えても実施例と同様接触角を改良
することは可能である。
また、アクリルアミド以外の親水性モノマーを用いて
も同様に改良することができる。アクリルアミド以外の
親水性モノマーとしてはN、N−ジメチルアクリルアミ
ド、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、アクリル酸、N−ビニルピロ
リドン、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、
ポリエチレングリコールモノアクリレート等が考えられ
る。この他に酢酸ビニル(親水性モノマーではないが、
適当な有機溶媒を使用する事によりグラフト化でき、最
初ポリ酢酸ビニルとなりケン化する事によりポリビニル
アルコールとなる。このためコンタクトレンズの表面が
濡れ易くなり初期の目的を達成する。)を使用すること
もできる。
も同様に改良することができる。アクリルアミド以外の
親水性モノマーとしてはN、N−ジメチルアクリルアミ
ド、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシエチルアクリレート、アクリル酸、N−ビニルピロ
リドン、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、
ポリエチレングリコールモノアクリレート等が考えられ
る。この他に酢酸ビニル(親水性モノマーではないが、
適当な有機溶媒を使用する事によりグラフト化でき、最
初ポリ酢酸ビニルとなりケン化する事によりポリビニル
アルコールとなる。このためコンタクトレンズの表面が
濡れ易くなり初期の目的を達成する。)を使用すること
もできる。
[発明の効果] 以上述べたように本発明によれば、濡れ性と装用感に
優れたハードコンタクトレンズが得られるという効果を
有する。
優れたハードコンタクトレンズが得られるという効果を
有する。
第1図は、本発明のコンタクトレンズの表面の概念を表
す図である。 図において1はコンタクトレンズ基材を2は親水性ポリ
マーをしめす。
す図である。 図において1はコンタクトレンズ基材を2は親水性ポリ
マーをしめす。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−94819(JP,A) 特開 昭59−24825(JP,A) 特開 昭62−200321(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02C 7/04
Claims (7)
- 【請求項1】下記一般式 (式中、Rはアルキル基を示す。)で表されるアルキル
メタクリレート、もしくは該アルキルメタクリレート
と、下記一般式 (式中、XおよびYはC1〜C5のアルキル基およびZ基か
らなる群から選ばれ、Zは下記構造式 を持つ基であり、AはC1〜C5アルキル基を示し、mおよ
びnは0または正の正数を示す。)で表されるシロキサ
ニルメタクリレートとの共重合物からなるメタクリル酸
のエステル化合物のポリマーを主成分とするコンタクト
レンズ基材の表面をプラズマ処理したのち、これを酸素
雰囲気にさらし、次いで該コンタクトレンズ基材を親水
性モノマー溶液中で処理することを特徴とする、コンタ
クトレンズの製造方法。 - 【請求項2】前記プラズマ処理が常圧で行われる、請求
項1に記載の方法。 - 【請求項3】前記プラズマ処理が減圧で行われる、請求
項1に記載の方法。 - 【請求項4】前記親水性モノマーが、アクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、
アクリル酸、N−ビニルピロリドン、ポリエチレングリ
コールモノメタクリレート、ポリエチレングリコールモ
ノアクリレート、酢酸ビニル(ポリ酢酸ビニルに変換さ
れ、次いでポリビニルアルコールに変換される)の1種
以上よりなる、請求項1に記載の方法。 - 【請求項5】前記プラズマ処理が空気雰囲気中で行われ
る、請求項1に記載の方法。 - 【請求項6】前記プラズマ処理が不活性気体雰囲気中で
行われる、請求項1に記載の方法。 - 【請求項7】前記酸素雰囲気が空気である、請求項1に
記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4069189A JP2934965B2 (ja) | 1989-02-21 | 1989-02-21 | コンタクトレンズの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4069189A JP2934965B2 (ja) | 1989-02-21 | 1989-02-21 | コンタクトレンズの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02220024A JPH02220024A (ja) | 1990-09-03 |
JP2934965B2 true JP2934965B2 (ja) | 1999-08-16 |
Family
ID=12587580
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4069189A Expired - Lifetime JP2934965B2 (ja) | 1989-02-21 | 1989-02-21 | コンタクトレンズの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2934965B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008087859A1 (ja) | 2007-01-16 | 2008-07-24 | Menicon Co., Ltd. | コンタクトレンズおよびコンタクトレンズの製造方法 |
WO2015031196A1 (en) * | 2013-08-26 | 2015-03-05 | University Of Florida Research Foundation, Inc. | Method and device for surface modification by cold plasma treatment at ambient pressure |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110396211A (zh) * | 2018-04-25 | 2019-11-01 | 亨泰光学股份有限公司 | 应用电浆诱导聚合接枝制备具薄膜的隐形眼镜加工方法 |
-
1989
- 1989-02-21 JP JP4069189A patent/JP2934965B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008087859A1 (ja) | 2007-01-16 | 2008-07-24 | Menicon Co., Ltd. | コンタクトレンズおよびコンタクトレンズの製造方法 |
EP2458427A1 (en) | 2007-01-16 | 2012-05-30 | Menicon Co., Ltd. | Contact lens and method of producing contact lens |
WO2015031196A1 (en) * | 2013-08-26 | 2015-03-05 | University Of Florida Research Foundation, Inc. | Method and device for surface modification by cold plasma treatment at ambient pressure |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02220024A (ja) | 1990-09-03 |
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