JP2934702B2 - 接触加熱成形機における熱板温度制御方法 - Google Patents
接触加熱成形機における熱板温度制御方法Info
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Description
おいて始動直後の成形不良を可及的に少なくするための
熱板温度制御方法に関する。
制御、PI制御、PID制御等の各種自動制御方式に基
づき、ヒーターにより加熱される熱板の温度を固定した
設定温度になるように制御が行われている。これらの制
御方式に基づく単純な熱板温度制御方法では、熱板の樹
脂シート近くの温度が成形の開始と同時に低下する。勿
論、樹脂シートの材質、厚さ、加熱サイクルや外気温度
等の要因による影響もあって、樹脂シート側の熱板の温
度を成形当初からほぼ一定に維持することは困難であっ
た。
板の温度を一定に保持する温度制御方法、樹脂シート側
の熱板の温度を制御する温度制御方法を、例えばHIP
S(耐衝撃性ポリスチレン)を材料とする厚さ0.4m
mの樹脂シートの成形に適用すると、何れの方法におい
ても、樹脂シート側の熱板の温度は約10〜13℃の温
度低下を生じた。しかして、その熱板の樹脂シート側の
温度が元の適正な温度に復帰する間の成形当初に、成形
不良が発生するという欠点がある。特に樹脂シートの成
形に適する温度範囲が狭い場合には、熱板の温度制御が
難しいので何らかの対策が要望されていた。
温度を成形前に予め高くして成形開始直後の温度低下を
補償することにより、安定した成形を可能とすると共に
成形当初の成形品の歩留まりを著しく向上することを目
的とする。
に本発明は、ヒーターにより加熱される熱板上の樹脂シ
ートを上方から成形型で固定して該樹脂シートを熱板に
密着させて加熱した後、圧空手段により成形を行う接触
加熱成形機における、熱板の温度を温度センサーにより
検出してヒーターの発熱量を制御する熱板温度制御方法
であって、ヒーター側の熱板の予熱設定温度、ヒーター
側の熱板の加熱開始設定温度、ヒーター側の熱板の運転
設定温度の各データをデータ入力手段により夫々入力
し、ヒーター側の熱板の温度を第1温度センサーで検出
して前記予熱設定温度に維持するようにヒーターの発熱
量の制御を行い、始動指令に基づきヒーター側の熱板の
温度を前記加熱開始設定温度に上昇させるように制御
し、樹脂シート側の熱板の温度を第2温度センサーで検
出して、該熱板の温度が所定の上昇変動値を示した時に
成形を開始し、同時にヒーター側の加熱開始設定温度を
前記運転設定温度に切り換えて該運転設定温度を成形の
終了するまで維持するようにヒーターの発熱量を制御す
ることを特徴とする。
成形機における熱板温度制御方法の作用について説明す
る。まず、樹脂シートの材質、厚さ、加熱サイクルや外
気温度等の固有データに基づき、ヒーター側の熱板の予
熱設定温度、ヒーター側の熱板の加熱開始設定温度及び
ヒーター側の熱板の運転設定温度の各データをデータ入
力手段により入力する。これにより成形機の熱板におい
て、ヒーター側の熱板の温度Taが第1温度センサーで
検出され、熱板は前記予熱設定温度T1を維持するよう
に制御されて待機状態とされる。成形始動指令が発せら
れると、熱板が前記加熱開始設定温度となるように加熱
され、樹脂シート側の温度が所定の上昇変動値となるま
で成形動作は行われない。その上昇変動値が第2温度セ
ンサーで検出されると、成形が開始される。同時に、ヒ
ーター側の加熱開始設定温度は前記運転設定温度に切り
換えられる。そして、所定のショット数の成形が施され
る間、熱板は運転設定温度を維持するように温度制御が
される。
ば、被加熱物側の熱板の温度を成形前に予め高くして成
形開始直後の温度低下を補償することにより、安定した
成形が可能となって、成形当初の成形品の歩留まりが著
しく向上する。また、従来方法では成形が困難とされて
いた樹脂シートの成形許容温度の範囲が小さい場合に
も、良好な成形を行うことが可能となる。
図面に基づいて説明する。図1は本発明方法に適する接
触加熱成形機の概要を示す説明図、図2は本発明の熱板
温度制御方法による成形のフローチャート、図3は熱板
の温度と加熱時間との関係を表したグラフである。
し、上面にセットされる樹脂シートsを加熱する熱板1
0と、該熱板10の上方に配置され、成形時に下降して
前記樹脂シートsの周縁を押圧する成形型20とが設け
られている。熱板10には、樹脂シートsを真空吸引に
より密着させるための複数個の小孔11を設け、底面に
数個のヒーター12を取り付ける。成形型20はめす型
であって、成形品の形状に合わせたキャビティー21を
凹設し、樹脂シートsを吸引成形するための複数個の小
孔22を設ける。13はヒーター側の熱板の温度Taを
検出する第1温度センサー、14は被加熱物である樹脂
シート側の熱板の温度Tbを検出する第2温度センサー
である。
の予熱設定温度T1、ヒーター側の熱板の加熱開始設定
温度T2及びヒーター側の熱板の運転設定温度T3等のデ
ータを入力するためのもの、シーケンス手段はプログラ
マブルロジツク調節器(通称PLC)や入出力局等を備
えるもの、温度制御手段は第1温度センサー13及び第
2温度センサー14からの信号を受けてヒーター制御手
段に電力供給指令を出力する等の機能を有するもの、ヒ
ーター制御手段はヒーター12の発熱量の制御を行なう
ためのものである。
御方法の作動につき図2のフローチャートに従って説明
する。 まず、成形を行う樹脂シートsの材質、厚さ、加熱サ
イクルや外気温度等の固有データに基づき、ヒーター側
の熱板の予熱設定温度T1、ヒーター側の熱板の加熱開
始設定温度T2及びヒーター側の熱板の運転設定温度T3
等のデータをデータ入力手段により入力する。これによ
り成形機の熱板10において、ヒーター側の熱板の温度
Taが第1温度センサー13で検出され、熱板10は前
記予熱設定温度T1を維持するように制御されて待機状
態とされる。 そこで、成形始動指令が発せられると、熱板10が前
記加熱開始設定温度T2となるように加熱され、樹脂シ
ート側の温度Tbが所定の上昇変動値αとなるまで成形
動作は行われない。その上昇変動値αが第2温度センサ
ーで検出されると、成形が開始される。 平板状の樹脂シートsをヒーター12により加熱され
る熱板10上にセットする。これにより樹脂シートsは
小孔11を通じて真空吸引されて、熱板10に密着され
る。ついで、成形型20が下降して樹脂シートsの周縁
を押圧する。 同時に、ヒーター側の加熱開始設定温度T2は前記運
転設定温度T3に切り換えられる。そして、所定のショ
ット数の成形が施される間、熱板10は運転設定温度T
3を維持するように温度制御がされる。この成形は公知
の成形方法であって、加熱軟化した樹脂シートsが小孔
22を通じて吸引されるため、成形型20のキャビティ
ー21面に密着して賦形される。 すべての成形が終了すると、ヒーター12側の熱板1
0では、運転設定温度T3から予熱設定温度T1に切り替
わり、次の成形に備えられる。
材料とする厚さ0.3mmのシートを成形した場合の、
熱板の温度と加熱時間との関係を表した実施例のグラフ
を示す。このグラフからも、成形開始直後の熱板表面の
温度低下が非常に少なく、安定した温度制御が行われる
ことが認められた。
す説明図
チャート
板の温度 α→上昇変動値 s→樹脂シート 1→接触加熱成形機 10→熱板 12→ヒーター 2
0→成形型
Claims (1)
- 【請求項1】 ヒーターにより加熱される熱板上の樹脂
シートを上方から成形型で固定して該樹脂シートを熱板
に密着させて加熱した後、圧空手段により成形を行う接
触加熱成形機における、熱板の温度を温度センサーによ
り検出してヒーターの発熱量を制御する熱板温度制御方
法であって、ヒーター側の熱板の予熱設定温度、ヒータ
ー側の熱板の加熱開始設定温度、ヒーター側の熱板の運
転設定温度の各データをデータ入力手段により夫々入力
し、ヒーター側の熱板の温度を第1温度センサーで検出
して前記予熱設定温度に維持するようにヒーターの発熱
量の制御を行い、始動指令に基づきヒーター側の熱板の
温度を前記加熱開始設定温度に上昇させるように制御
し、樹脂シート側の熱板の温度を第2温度センサーで検
出して、該熱板の温度が所定の上昇変動値を示した時に
成形を開始し、同時にヒーター側の加熱開始設定温度を
前記運転設定温度に切り換えて該運転設定温度を成形の
終了するまで維持するようにヒーターの発熱量を制御す
ることを特徴とする接触加熱成形機における熱板温度制
御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13947296A JP2934702B2 (ja) | 1996-05-08 | 1996-05-08 | 接触加熱成形機における熱板温度制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13947296A JP2934702B2 (ja) | 1996-05-08 | 1996-05-08 | 接触加熱成形機における熱板温度制御方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09300449A JPH09300449A (ja) | 1997-11-25 |
JP2934702B2 true JP2934702B2 (ja) | 1999-08-16 |
Family
ID=15246047
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13947296A Expired - Fee Related JP2934702B2 (ja) | 1996-05-08 | 1996-05-08 | 接触加熱成形機における熱板温度制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2934702B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103240867B (zh) * | 2013-05-06 | 2015-08-26 | 江苏大学 | 一种热成形模具温度检测与控制系统 |
CN104294020B (zh) * | 2014-08-20 | 2016-11-23 | 江苏大学 | 一种用于淬火控制的热冲压装置 |
US11590772B2 (en) * | 2019-08-21 | 2023-02-28 | Ricoh Company, Ltd. | Heating device, drying device, and liquid discharge apparatus |
-
1996
- 1996-05-08 JP JP13947296A patent/JP2934702B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09300449A (ja) | 1997-11-25 |
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