JP2933882B2 - 低圧ボイラの燃焼制御装置 - Google Patents

低圧ボイラの燃焼制御装置

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JP2933882B2 JP23844396A JP23844396A JP2933882B2 JP 2933882 B2 JP2933882 B2 JP 2933882B2 JP 23844396 A JP23844396 A JP 23844396A JP 23844396 A JP23844396 A JP 23844396A JP 2933882 B2 JP2933882 B2 JP 2933882B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低圧ボイラの燃焼制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】蒸し器内への蒸気供給などに使用される
蒸気圧力が1kg/cm2以下の低圧ボイラは、蒸気圧力に
よって燃焼制御が行われており、蒸気圧力が下限圧力以
下であると燃焼を開始し、上限圧力以上であると燃焼を
停止する。ボイラは蒸気を使用していなくても放熱によ
る蒸気温度および蒸気圧力の低下があり、蒸気を使用し
ていなくても蒸気圧力が低下すると燃焼を開始している
が、前記低圧ボイラは缶水の保有熱量が少ないため、特
に頻繁に燃焼のON−OFFが行われている。そのた
め、バーナへの燃料供給を制御する燃料電磁弁やバーナ
の点火トランスなどの寿命が短くなり、さらに不要な燃
焼は燃料を浪費するという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、低圧ボイラにおいて、バーナの発停回数を
減らして部品の寿命を延ばすことと、不要な燃焼を防ぎ
燃料消費量を減らす省エネルギー化をはかることにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】蒸し器など使用蒸気圧力
が1kg/cm2以下である蒸気使用装置への蒸気供給に用
いられている低圧ボイラであって、該ボイラと蒸気使用
装置の間を結ぶ蒸気供給配管の途中に、蒸気使用装置へ
の蒸気供給を制御する蒸気供給制御弁を設けておき、ボ
イラの燃焼制御は蒸気圧力を検出する圧力検出装置が接
続され蒸気圧力が下限圧力以下であったときにバーナの
燃焼を開始させる燃焼制御装置により行うことで、蒸気
圧力を所定の圧力に保つ低圧ボイラにおいて、蒸気使用
装置への蒸気供給の有無を燃焼制御装置へ入力可能とし
ておき、燃焼制御装置では、蒸気圧力が下限圧力以下で
あり、かつ蒸気使用装置への蒸気供給が行われている場
合にバーナの燃焼を開始させる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図面を用いて
説明する。図1は下部に低圧ボイラ1、上部に蒸し室1
3を2室設けたボイラ内蔵型の蒸し器の正面図で、左側
半分と下部のボイラ部分を断面図としている。低圧ボイ
ラ1は上部管寄せ8と下部管寄せ9の間を接続する水管
10を設け、水管10の真下にバーナ6を設けておき、
低圧ボイラ1部分の蒸気圧力を検出する圧力検出装置5
を設ける。蒸気使用装置4である蒸し器の各蒸し室13
は、低圧ボイラ1との間を蒸気供給配管2で接続し、蒸
気供給配管2の途中にそれぞれ蒸気供給制御弁3を設
け、各蒸し室13内部に温度検出装置11を設ける。蒸
し器の上部に、蒸気供給制御弁3の開閉を制御すること
で蒸し室13内の温度を制御する加熱制御装置12と、
バーナ6の燃焼を制御することで低圧ボイラ1の蒸気圧
力を調整する燃焼制御装置7を内蔵した制御装置15を
設ける。制御装置15内の加熱制御装置12は蒸気供給
制御弁3および温度検出装置11と信号線で接続し、燃
焼制御装置7はバーナ6および圧力検出装置5と信号線
で接続する。また、制御装置15内にタイマー装置14
を設け、燃焼制御装置7、加熱制御装置12、タイマー
装置14のそれぞれの間を接続する。
【0006】加熱される食品は蒸し室13の棚上に収納
しておき、低圧ボイラ1で発生させた蒸気を蒸し室13
内へ導入することで食品を加熱する。加熱制御装置12
へは温度検出装置11で検出された蒸し室13内温度の
情報が入力され、温度が下限温度まで低下していると蒸
気供給制御弁3を開いて蒸気の導入を行い、蒸気導入に
よって蒸し室13内温度が上限温度まで上昇すると蒸気
供給制御弁3を閉じて蒸気導入を停止することで蒸し室
13内の温度を一定に保つ。燃焼制御装置7へは圧力検
出装置5で検出される蒸気圧力の情報と、加熱制御装置
12にて開閉制御している蒸気供給制御弁3の開閉状態
を入力しておき、燃焼制御装置7がバーナ6の燃焼制御
を行う。
【0007】バーナ6の燃焼を行うと、セラミックボー
ド16で囲まれた燃焼室17で高温の燃焼ガスが発生
し、燃焼ガスを水管10と接触させることで水管10が
加熱される。水管10を加熱することにより、水管10
内の水が加熱されて蒸気となり、蒸気は上部管寄せ8、
蒸気供給配管2、蒸気供給制御弁3を通して蒸し室13
内へ送り込まれ、食品を加熱する。
【0008】図2は圧力検出装置5にて検出される蒸気
圧力とバーナ6の燃焼の関係を示した図である。電源投
入直後であり、低圧ボイラ1が冷えている状態から低圧
ボイラ1の運転を行う初期起動の場合、燃焼制御装置7
に対して運転開始の入力を行うと、燃焼制御装置7は圧
力検出装置5にて検出されている蒸気圧力が下限圧力以
下であることを確認し、バーナ6の燃焼を開始する。同
時にタイマー装置14では燃焼を開始してからの経過時
間を起動経過時間として検出し始める。タイマー装置1
4は予め設定しておいた予熱時間と増加している起動経
過時間の比較を行い、起動経過時間が予熱時間以上とな
ると燃焼制御装置7に予熱終了の信号を出力する。燃焼
制御装置7では、予熱終了の信号が入力されるまでは圧
力検出装置5にて検出している蒸気圧力による燃焼制御
(A)を行っており、蒸気圧力が下限圧力以下となると
燃焼を開始し、上限圧力以上となると燃焼を停止する制
御を行い、予熱終了の信号が入力されると、蒸気圧力と
蒸気使用状況による燃焼制御(B)とされ、蒸気圧力が
下限圧力以下であり、かつ蒸気供給制御弁3が開いてい
る場合にのみバーナ6の燃焼を開始し、蒸気圧力が上限
圧力以上となるか、蒸気供給制御弁3が閉となった場
合、燃焼制御装置7はバーナ6の燃焼を停止する。
【0009】蒸気圧力と蒸気使用状況による燃焼制御
(B)の場合、蒸気供給が行われていると、燃焼制御装
置7は蒸気圧力を下限圧力から上限圧力までの所定圧力
に保ち、所定圧力の蒸気を蒸気使用装置4へ供給する。
蒸気供給が行われていない場合は、蒸気圧力が下限圧力
以下となっても蒸気供給は開始されるまではバーナの燃
焼を行わないことでバーナの発停回数を減らし、不要な
燃焼を防ぐ。
【0010】また、タイマー装置14では、蒸気圧力と
蒸気使用状況による燃焼制御(B)が行われており、蒸
気供給制御弁3が閉じられている場合、バーナ6の燃焼
を停止させた時点からバーナ6の燃焼を再開するまでの
時間を停止経過時間として検出しておく。タイマー装置
14は予め設定しておいた燃焼再開時間と増加している
停止経過時間の比較を行い、停止経過時間が燃焼再開時
間以上となると燃焼制御装置7に燃焼再開の信号を出力
する。燃焼制御装置7では燃焼再開の信号が入力される
と、蒸気圧力による燃焼制御(A)とされ、蒸気使用状
況に関係なく圧力検出装置5にて検出される蒸気圧力に
よってバーナ6の燃焼制御が行われ、蒸気圧力が下限圧
力以下であると燃焼を開始する。燃焼を開始すると、タ
イマー装置14では、停止経過時間をリセットし、燃焼
停止後は再び蒸気圧力と蒸気使用状況による燃焼制御
(B)とされる。
【0011】蒸気供給制御弁3の開閉は、温度検出装置
11で検出されている蒸し室13内温度によって制御さ
れており、蒸気供給制御弁3が開かれている間は蒸気供
給が必要であるため、低圧ボイラ1は蒸気圧力を一定圧
力に保つ必要があるが、蒸気供給制御弁3が閉じられて
おり、蒸気供給が行われていない場合には、低圧ボイラ
1の蒸気圧力を一定圧力に保つ必要はない。蒸気供給が
行われていない場合には、バーナ6の頻繁な発停を行わ
ないことで部品寿命を延ばすことができ、無駄な燃焼を
行わない分省エネルギーとなる。しかし、初期起動時に
はボイラの部材が冷えているため、燃焼を停止すると通
常よりも速く蒸気圧力が低下し、蒸気圧力が低下しすぎ
ると、次回蒸気供給時に蒸気供給を行うことができなく
なる。また、燃焼を停止してからの経過時間があまりに
長く、蒸気圧力が低下しすぎると、次回蒸気供給時に蒸
気供給を行うことができなくなる。そのため、初期起動
時と燃焼停止時間が長くなった場合には蒸気供給制御弁
3が閉じられていても、蒸気圧力が下限圧力以下であれ
ば燃焼を行い、次回の蒸気供給に備える。なお、図2で
は予熱時間終了後に蒸気供給制御弁3を開いて蒸気供給
を開始しているが、予熱時間中に蒸気供給を開始しても
よい。
【0012】また、他の実施例として、図3に記載のよ
うに、圧力検出装置5にて検出する蒸気圧力の基準を上
限圧力、下限圧力の他に、下限圧力よりもさらに低い最
下限圧力として設定しておき、蒸気供給制御弁3が開か
れ蒸気が使用されている場合は蒸気圧力が下限圧力以下
となると燃焼を開始し、蒸気供給制御弁3が閉じられ蒸
気が使用されていない場合には蒸気圧力が最下限圧力以
下となると燃焼を開始する制御としてもよい。
【0013】
【発明の効果】本発明を実施し、蒸気供給の必要が無い
場合にはバーナの燃焼を行わせないことで、バーナの発
停回数を減らし、部品寿命を延ばすことができ、不要な
燃焼を防ぐことで省エネルギー化を図ることができる。
また、蒸気供給を行っていない場合であっても一定条件
の時には蒸気圧力による燃焼制御を行わせることで安定
した蒸気供給とバーナの発停回数の低減を両立させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の一部断面正面図
【図2】本発明の一実施例の蒸気圧力と燃焼の関係図
【図3】本発明の他の一実施例の蒸気圧力と燃焼の関係
【符号の説明】
1 低圧ボイラ 2 蒸気供給配管 3 蒸気供給制御弁 4 蒸気使用装置 5 圧力検出装置 6 バーナ 7 燃焼制御装置 8 上部管寄せ 9 下部管寄せ 10 水管 11 温度検出装置 12 加熱制御装置 13 蒸し室 14 タイマー装置 15 制御装置 16 セラミックボード 17 燃焼室 (A)蒸気圧力による燃焼制御 (B)蒸気圧力と蒸気使用状況による燃焼制御
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F22B 35/00 A47J 27/04 A47J 27/16

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸し器など使用蒸気圧力が1kg/cm2以
    下である蒸気使用装置への蒸気供給に用いられている低
    圧ボイラであって、該ボイラと蒸気使用装置の間を結ぶ
    蒸気供給配管の途中に、蒸気使用装置への蒸気供給を制
    御する蒸気供給制御弁を設けておき、ボイラの燃焼制御
    は蒸気圧力を検出する圧力検出装置が接続され蒸気圧力
    が下限圧力以下であったときにバーナの燃焼を開始させ
    る燃焼制御装置により行うことで、蒸気圧力を所定の圧
    力に保つ低圧ボイラにおいて、蒸気使用装置への蒸気供
    給の有無を燃焼制御装置へ入力可能としておき、燃焼制
    御装置では、蒸気圧力が下限圧力以下であり、かつ蒸気
    使用装置への蒸気供給が行われている場合にバーナの燃
    焼を開始させることを特徴とする低圧ボイラの燃焼制御
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の低圧ボイラの燃焼制御
    装置において、ボイラが冷えている状態でバーナの燃焼
    を開始する初期起動時に燃焼を開始してからの経過時間
    を起動経過時間として検出するタイマー装置を燃焼制御
    装置に接続しておき、起動経過時間が予め設定しておい
    た予熱時間に達するまでは圧力検出装置にて検出される
    蒸気圧力が下限圧力以下であればバーナの燃焼を開始さ
    せ、予熱時間経過後は蒸気圧力が下限圧力以下であり、
    かつ蒸気使用装置への蒸気供給が行われている場合にバ
    ーナの燃焼を開始させることを特徴とする低圧ボイラの
    燃焼制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の低圧ボイラの燃焼制御
    装置において、バーナの燃焼を停止させてから次回燃焼
    開始までの時間を停止経過時間として検出するタイマー
    装置を燃焼制御装置に接続しておき、停止経過時間が予
    め設定しておいた燃焼再開時間に達するまでは蒸気圧力
    が下限圧力以下であり、かつ蒸気使用装置への蒸気供給
    が行われている場合にバーナの燃焼を開始させ、燃焼再
    開時間経過後は圧力検出装置にて検出している蒸気圧力
    が下限圧力以下であればバーナの燃焼を開始させること
    を特徴とする低圧ボイラの燃焼制御装置。
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