JP2933587B1 - ケーブル延線用副次的索状体留具 - Google Patents

ケーブル延線用副次的索状体留具

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JP2933587B1
JP2933587B1 JP4246198A JP4246198A JP2933587B1 JP 2933587 B1 JP2933587 B1 JP 2933587B1 JP 4246198 A JP4246198 A JP 4246198A JP 4246198 A JP4246198 A JP 4246198A JP 2933587 B1 JP2933587 B1 JP 2933587B1
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健一 工藤
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Abstract

【要約】 【課題】 ケーブルを延線する際に、ケーブルに巻きつ
くことなく副次的索状体を留めることが可能なケーブル
延線用副次的索状体留具を提供する。 【解決手段】 前後方向に中心軸30を有する円柱形状
の軸部5、軸部5の前端に配設された前方接続部4、及
び軸部5の後端に配設された後方接続部8を有する本体
2と、本体2の軸部5に、軸部5に対し回動自在に嵌入
されたボス部11、及びボス部11に、本体2の軸部5
の半径方向に突出するように配設され、1以上の留部1
3,14を有する翼部12を有する留部材3と、留部材
3を、少なくとも留部13,14を通じて加わる後方向
への荷重に対し、本体2の軸部5に回動自在な状態で軸
部5に位置せしめるように保持する保持手段10とを備
えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケーブルを案内ロ
ープで引っ張りながらダクト内に延線する際に、案内ロ
ープの後端と延線されるケーブルの先端との間に直接又
は他の接続具を介して介在し、次に延線するケーブルの
案内ロープ,案内ロープを案内するための予備ロープ,
又はアース線等の副次的索状体を留めるために用いられ
るケーブル延線用副次的索状体留具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】まず、従来のケーブルの延線方法を説明
する。図5は、従来のケーブルの延線方法を示す模式図
であって、図5(a) はケーブルの延線方法を示す上面
図、図5(b) は図5(a) のB−B断面図である。
【0003】図において、100は建物、101は建物
100の外部に設置された変電所、102,及び103
は、建物100の内部にそれぞれ設置された配電盤、1
04は変電所101と各配電盤102,103を結ぶダ
クトである。ダクト104は、U字状の断面を有し、両
側壁の上端間に、長さ方向に所定の間隔でラック109
が配設されている。
【0004】図6は、従来のケーブルの延線作業に用い
られる撚り戻し具107の構成を示す上面図である。図
において、撚り戻し具107は、前方接続部材304
と、後方接続部材308と、U字部材306とで構成さ
れる。
【0005】前方接続部材304は、前後方向(図面上
下方向)に中心軸30を有する短円柱形状の基部304
aを有し、基部304aの前端面の中央部に板状の前方
連結部304bが突設され、前方連結部304bを厚み
方向に貫通するように前方連結孔304cが穿設されて
いる。
【0006】一方、後方接続部材308は、包絡面で囲
まれた形状が前方接続部材304の基部304aと同一
径で該基部304aと中心軸30を共有する円柱形状を
有し、後端面から所定長に渡って所定幅の切り込み溝が
形成され、それにより、切り込み溝に平行な方向から見
てU字形状を有するものとなっている。そして、該U字
形状の先端部分(以下、後方連結部という)308a,
308bに、上記切り込み溝に垂直な方向に皿型の留ネ
ジ309を丁度螺止可能なように、ネジ孔308d,及
び皿形の止め孔308cが穿設されている。
【0007】従って、留ネジ309を、止め孔306
c,及び前方連結孔304cに挿通し、ネジ孔306d
に螺合することにより、これを止め孔306cの内面に
止めることができる。これにより、U字部材306と前
方接続部材304とを、互いに、回動自在に接続するこ
とができる。
【0008】そして、前方接続部材304と後方接続部
材308とは、前方接続部材304の中心軸30と略一
致する又は共通する中心軸を有する円柱形状の接続部材
305と図示されないスラスト軸受けとを介して、互い
に、該中心軸30の周りに回動自在なように接続されて
いる。この互いを回動自在に接続する具体的な構成につ
いては、種々あり、かつこの撚り戻し具107は従来か
らよく知られているものであるので、その説明を省略す
る。
【0009】また、U字部材306は、その両端間の幅
が、前方接続部材304の前方連結部304bの厚みよ
り大きなU字形状を有し、該U字形状の両端に、該U字
形状に平行な平面に垂直に円板形状の連結部306a,
306bが互いに対向するように形成され、該連結部3
06a,306bの中心に、ネジ孔306d,及び皿形
の止め孔306cが、上記前方接続部材304の前方連
結部304bの前方連結孔304cに隙間を有して嵌挿
可能な径を有する皿型の留ネジ307を丁度螺止可能な
ように、該連結部306a,306bに垂直な方向に穿
設されている。
【0010】従って、U字部材306を、両連結部30
6a,及び306bで前方接続部材304の前方連結部
304bを挟むように位置せしめ、ネジ孔306d,及
び止め孔306cの中心を前方連結部304bの前方連
結孔304cの中心に合わせた後、留ネジ307を、止
め孔306c,及び前方連結孔304cに挿通し、ネジ
孔306dに螺合することにより、これを止め孔306
cの内面に止めることができる。これにより、U字部材
306と前方接続部材304とを、互いに、回動自在に
接続することができる。
【0011】次に、この撚り戻し具を用いた従来のケー
ブルの延線方法を図5を用いて説明する。図示するよう
に、変電所101と配電盤103との間のダクト104
内に複数のケーブルを延線する場合を例にとり説明す
る。
【0012】最初のケーブルを延線するには、まず、ダ
クト104に案内ロープ108の先端を入れ、この入れ
た案内ロープ108を、例えば、ラック109の間から
手を入れて前方に送るようにして、変電所101と配電
盤103との間のダクト104内に通す。この場合、適
所にケーブル延線用ガイドローラ(図示せず)が使用さ
れ、案内ロープ108がこのケーブル延線用ガイドロー
ラによってガイドされる場合もある。
【0013】次いで、案内ロープ108の先端をダクト
104の配電盤103側の端の前方に置いたウインチ1
11に接続し、案内ロープ108の後端をダクト104
の変電所101側の端の後方に置いたドラム110に巻
かれたケーブル105の先端に、撚り戻し具107,及
び接続用ネット106を介して接続する。
【0014】次いで、ウインチ111で案内ロープ10
8を巻きながら引っ張ると、案内ロープ108に引っ張
られてケーブル105がドラム110から引っ張り出さ
れ、ダクト104へと導かれる。
【0015】この状態で、ウインチ111で案内ロープ
108をさらに巻き上げて行くと、それに連れてケーブ
ル105がダクト104内に延線されて行く。この際、
ケーブル105は自身の撚り癖によりその撚りが戻るよ
うに自身の中心軸を中心に回転しようとし、撚り戻し具
107によってこの撚りが戻される。
【0016】そして、さらにウインチ111で案内ロー
プ108を巻き上げて行き、ケーブル105がダクト1
04の配電盤103側の端から出たところで、最初のケ
ーブルの延線作業が完了する。
【0017】次いで、ダクト104内に案内ロープ10
8を通し、上記作業手順を繰り返すことにより、次のケ
ーブルを延線する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のケーブルの延線方法では、ケーブル105を延線す
る都度、案内ロープ108をダクト104内に通す必要
があり、作業能率が悪いという問題があった。
【0019】この場合、撚り戻し具107の前方接続部
材304に、次に延線するケーブルを案内するための案
内ロープ108を留めることも考えられるが、実際のケ
ーブル延線作業では撚り戻し具107の前方接続部材3
04と後方接続部材308との間に1トン程度の荷重が
かかるため、前方接続部材304と後方接続部材308
とは完全に互いに回動自在ではなく、前方接続部材30
4もケーブルの回転に伴って回転する。従って、その場
合、前方接続部材304に留めた案内ロープがケーブル
に巻きついてしまい、次に延線するケーブルを案内する
のに用いることができない。
【0020】本発明は上記のような問題点を解消するた
めになされたもので、ケーブルを延線する際に、該延線
されるケーブルに巻きつくことなく、次に延線するケー
ブルの案内ロープ等の副次的索状体を留めることが可能
なケーブル延線用副次的索状体留具を提供することを目
的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1)に係
るケーブル延線用副次的索状体留具は、ケーブルを案内
ロープで引っ張りながらダクト内に延線する際に、該案
内ロープの後端と該延線されるケーブルの先端との間に
直接又は他の接続具を介して介在し、次に延線するケー
ブルの案内ロープ,該案内ロープを案内するための予備
ロープ,又はアース線等の副次的索状体を留めるために
用いられる留具であって、上記延線されるケーブルの先
端が引っ張られる方向である前後方向に中心軸を有する
円柱形状の軸部、該軸部の前端に配設され、上記前方向
への荷重を受け止めることが可能なように構成された前
方接続部、及び上記軸部の後端に配設され、上記後方向
への荷重を受け止めることが可能なように構成された後
方接続部を有する本体と、該本体の軸部に、該軸部に対
し回動自在に嵌入されたボス部、及び該ボス部に、上記
本体の軸部の中心軸から外周面に向かう方向に突出する
ように配設され、上記後方向への荷重を受け止めること
が可能なように構成された1以上の留部を有する翼部を
有する留部材と、該留部材を、少なくとも上記留部を通
じて加わる上記後方向への荷重に対し、上記本体の軸部
に回動自在な状態で該軸部に位置せしめるように保持す
る保持手段とを備えたものである。
【0022】本発明(請求項2)に係るケーブル延線用
副次的索状体留具は、上記ケーブル延線用副次的索状体
留具(請求項1)において、上記保持手段は、上記留部
材のボス部と、上記本体の軸部又は後方接続部との間に
介在し、上記後方向への荷重に対し該ボス部を上記本体
の軸部に回動自在な状態で該軸部に保持するように配設
されたスラスト軸受けで構成されてなるものとしたもの
である。
【0023】本発明(請求項3)に係るケーブル延線用
副次的索状体留具は、上記ケーブル延線用副次的索状体
留具(請求項2)において、上記留部材のボス部は、後
端の上記本体の軸部と嵌合した軸孔の周囲に該軸孔に略
垂直な端面を有し、上記本体の後方接続部は、前端に、
上記留部材のボス部の端面に対向するように配設された
端面を有し、上記スラスト軸受けは、上記ボス部の後端
の端面と上記後方接続部の前端の端面との間に介在する
ように設けられてなるものとしたものである。
【0024】本発明(請求項4)に係るケーブル延線用
副次的索状体留具は、上記ケーブル延線用副次的索状体
留具(請求項2又は3)において、上記留部材は、上記
本体の軸部を水平に保持したとき、上記スラスト軸受け
の該本体の軸部の中心軸の周りの回動における摩擦力に
対して、翼部が下方を向くに十分な自重による回転モー
メントを有するものであるものとしたものである。
【0025】本発明(請求項5)に係るケーブル延線用
副次的索状体留具は、上記ケーブル延線用副次的索状体
留具(請求項1ないし4のいずれか)において、上記本
体の前方接続部は、前端が上記前方向に丸まった形状を
有し、上記留部材の翼部は、基端が上記ボス部の周面
に上記本体の軸部の中心軸方向に延び、かつ該基端から
先端に向かって前縁が後退するように該軸部の中心軸か
ら外周面に向かう方向に延びる板形状を有してなるもの
としたものである。
【0026】本発明(請求項6)に係るケーブル延線用
副次的索状体留具は、上記ケーブル延線用副次的索状体
留具(請求項1ないし4のいずれか)において、上記本
体の前方接続部は、前端が上記前方向に丸まった形状を
有し、上記留部材の上記翼部は、上記本体の軸部の中心
軸から外周面に向かう方向に突出するように上記ボス部
に配設された固定翼部と、上記本体の軸部の中心軸を含
む平面に垂直な回動軸を有するとともに、外部からのあ
る大きさの内側への回動力に対し、所定の斜め後方向を
向いた通常位置から内側へ弾性復元力を生じるようにし
て回動可能なように上記固定翼部に配設され、上記留部
を有する細長の可動翼部とを有してなるものとしたもの
である。
【0027】本発明(請求項7)に係るケーブル延線用
副次的索状体留具は、上記ケーブル延線用副次的索状体
留具(請求項5又は6)において、上記留部材のボス部
は、その長さが上記本体の軸部の長さより短く、かつそ
の内部空間が該軸部が嵌挿された軸孔を構成してなる略
円筒形状を有し、上記本体は、上記前方接続部が、上記
軸部の前端に、該軸部と中心軸を共有し上記留部材のボ
ス部と略同一径を有する円柱形状の部分が形成され、か
つ該円柱形状の部分の前端に、上記前方向への荷重を受
け止める部分が該前方向に対し丸まった形状を有するよ
うにして形成されてなり、上記後方接続部が、上記軸部
の後端に、該軸部と中心軸を共有し上記留部材のボス部
と略同一径を有する円柱形状の部分が形成され、かつ該
円柱形状の部分の後端に、上記後方向への荷重を受け止
める部分が該円柱形状の部分と滑らかに連続するように
して形成されてなるものとしたものである。
【0028】本発明(請求項8)に係るケーブル延線用
副次的索状体留具は、上記ケーブル延線用副次的索状体
留具(請求項1ないし7のいずれか)において、上記留
部材の留部と上記副次的索状体との間に直接又は他の接
続具を介して介在するように用いられ、ある方向に第1
の接続部,及び第2の接続部を有し、該第1の接続部
が、該ある方向への荷重を受け止めることが可能なよう
に構成され、該第2の接続部が、該ある方向と反対の方
向への荷重を受け止めることが可能なように構成され、
かつ該ある方向の周りに回動自在に該第1の接続部に接
続されてなる撚り戻し具を備えたものである。
【0029】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1は本発明の実
施の形態1によるケーブル延線用副次的索状体留具の構
成を示す図であって、図1(a) は、上方から見たケーブ
ル延線用副次的索状体留具を示す部分断面図、図1(b)
は、図1(a) において留部材を180度回転させた状態
でA方向から見たケーブル延線用副次的索状体留具を示
す部分断面図である。
【0030】図において、ケーブル延線用副次的索状体
留具1は、前後方向(図面上下方向)に連続する前方接
続部4,軸部5,及び後方接続部8で構成される本体2
と、ボス部11,及び翼部12で構成される留部材3
と、本体2と留部材3との間に介在するように配設され
たスラスト軸受け10とで構成される。
【0031】スラスト軸受け10は、短円筒状の外形を
有する軸軌道盤10aと、転動体10bと、軸軌道盤1
0aに合わさる短円筒状の外形を有し、該軸軌道盤10
aとで転動体10bを保持するハウジング軌道盤10c
とで構成される。
【0032】本体2は、軸部材205と、前方接続部材
204と、後方接続部材208とを有している。
【0033】軸部材205は、短円筒状のスラスト軸受
け10の内孔に遊嵌可能な所定の径を有する円柱形状を
有し、両端部に所定長の雄ネジ部を有している。
【0034】前方接続部材204は、所定径の短円柱形
状の基部204aを有し、基部204aの前端面の中央
部に、基部204aの径と同一の幅で前方に延び、かつ
先端が半円形を有する板状の前方連結部204bが形成
され、前方連結部204bを厚み方向に貫通するよう
に、留ネジ7が遊嵌可能な径を有する前方連結孔204
cが穿設され、基部204aの後端面の中央に該基部2
04aと中心軸を共有し内面に軸部材205の雄ネジ部
と螺合可能な雌ネジを有する円柱形状の第1のネジ孔2
04dが形成され、さらに、基部204aの表面から
心軸30へ向かう方向に第1のネジ孔204dに到る第
2のネジ孔204eが2つ穿設されている。
【0035】後方接続部材208は、包絡面で囲まれた
形状が前方接続部材204の基部204aの径よりやや
大きい径を有する円柱形状を有し、後端面から所定長に
渡って所定幅の切り込み溝が形成され、それにより、切
り込み溝に平行な方向から見てU字形状を有するものと
なっている。そして、該U字形状の先端部分(以下、後
方連結部という)208a,208bに、上記切り込み
溝に垂直な方向に皿型の留ネジ9を丁度螺止可能なよう
に、第1のネジ孔208d,及び皿形の止め孔208c
が穿設されている。また、後方接続部材208の前面2
08fには、後方接続部材208と中心軸を共有し、ス
ラスト軸受け10のハウジング軌道盤10cを丁度収容
可能な大きさの円盤状の凹部が配設され、該円盤状の凹
部に該円盤状の凹部と中心軸を共有し内面に軸部材20
5の雄ネジ部と螺合可能な雌ネジを有する円柱形状の第
2のネジ孔208eが、切り込み溝に到るように形成さ
れている。
【0036】そして、軸部材205の両端部の雄ネジ部
に、前方接続部材204の第1のネジ孔204d,及び
後方接続部材208の第2のネジ孔208eをそれぞれ
螺止し、前方接続部材204の第2のネジ孔204eに
埋め込みネジ17を、先端が軸部材205に食い込むよ
うにして螺合することにより本体2が組み立てられてい
る。
【0037】留部材3のボス部11は、本体2の軸部5
の長さよりやや短い長さを有し、後端部の径が後方接続
部材208の径と同じで該後端部から前端に到る部分の
径が前方接続部材204の基部204aの径と同じであ
り、軸孔を構成する内部空間11aが本体の軸部5に遊
嵌可能な径を有する段付き円筒形状を有し、かつ後端面
に、ボス部11と中心軸を共有し、スラスト軸受け10
の軸軌道盤10aを丁度収容可能な大きさの円盤状の凹
部が配設されてなる。
【0038】また、留部材3の翼部12は、基端をその
長辺、先端をその短辺、前縁をその斜辺とする略台形の
板形状を有するとともに、前縁に沿って複数の所定径の
円形の留孔(図示例では第1の留孔13,及び第2の留
孔14の2つ)が穿設されてなる。ここで、第2の留孔
14は、後縁に設けると、後述するように副次的索状体
を接続したとき、本体2の前端部を支点とする回転モー
メントが大きくなり、本体2の後端部を側方に押しやろ
うとする力が作用して好ましくないため、上記したよう
に前縁に沿って設けるのが望ましい。
【0039】そして、留部材3は、翼部12が、基端が
本体2の前方接続部材204の基部204a上に迫り出
すとともにボス部11の小径部分の周面の略全長に渡
って位置し、かつボス部11の中心軸方向及び中心軸か
ら外周面に向かう方向に延在するようにして、ボス部1
1に配設されてなる。
【0040】そして、例えば、前方接続部材204が螺
止された軸部材205にボス部11の軸孔11aを嵌入
した後、スラスト軸受け10を軸部材205に嵌入し、
軸軌道盤10aがボス部の凹部に、ハウジング軌道盤1
0bが後方接続部材208の凹部にそれぞれ位置するよ
うにして、軸部材205の雄ネジ部に後方接続部材20
8を螺止することにより、留部材3が、本体2の軸部5
に回動自在な状態で取り付けられる。この際、スラスト
軸受け10は、周方向の位置決め手段、ネジ等の固定手
段により、適宜、留部材3のボス部11,及び本体2の
後方接続部材208に固定される。
【0041】従って、留部材3は、本体2に対し、該本
体2の軸部の中心軸30の周りに回動自在であり、かつ
スラスト軸受け10の性能の範囲内であれば、留部材3
に加わる後方向への荷重の大きさに関わらず回動自在な
状態を保持することができる。また、留部材3は、本体
2の軸部5を水平に保持したとき、スラスト軸受け10
の軸部5の中心軸30の周りの回動における摩擦力に対
して、翼部12が下方を向くのに十分な回転モーメント
を有するような重さとなっている。
【0042】また、6は、本体2の前方接続部4を案内
ロープに接続するのに用いるU字部材であり、該U字部
材6は、その両端間の幅が、前方接続部材204の前方
連結部204bの厚みより大きなU字形状を有し、該U
字形状の両端に、該U字形状に平行な平面に垂直に円板
形状の連結部6a,6bが互いに対向するように形成さ
れ、連結部6a,6bの中心に、ネジ孔6d,及び皿形
の止め孔6cが、前方接続部材204の前方連結部20
4bの前方連結孔204cに遊嵌可能な径を有する皿型
の留ネジ7を丁度螺止可能なように、連結部6a,6b
に垂直な方向に穿設されている。
【0043】従って、U字部材6を、両連結部6a,及
び6bで前方接続部材204の前方連結部204bを挟
むように位置せしめ、ネジ孔6d,及び止め孔6cの中
心を前方連結部204bの前方連結孔204cの中心に
合わせた後、留ネジ7を、止め孔6c,及び前方連結孔
204cに挿通し、ネジ孔6dに螺合することにより、
これを止め孔6cの内面に止めることができる。これに
より、U字部材6と前方接続部材204とを、互いに、
留ネジ7の周りに回動自在に接続することができる。
【0044】また、15,16は、副次的索状体を他の
接続具を介して留めるための留リングである。留めリン
グ15,16は、留部材3の第1の留孔13,第2の留
孔14より小さい径の円形断面を有するとともに翼部1
2の延在方向から見てボス部11の径より小さい幅を有
するO字形状を有し、それぞれ、切り欠き部を設けたも
のを第1の留孔13,第2の留孔14に嵌挿した後、該
切り欠き部を溶接することにより第1の留孔13,第2
の留孔14に留められている。従って、留リング15,
16は、翼部12に対し該翼部12の延在方向に平行な
方向に回動自在となっている。
【0045】図2は、本体2の軸部材205と後方接続
部材208との固定構造の変形例を示す部分断面図であ
る。
【0046】図において、図1と同一符号は同一又は相
当する部分を示し、本変形例では以下の点が、図1の軸
部材205と後方接続部材208との固定構造と異なっ
ているものである。
【0047】すなわち、軸部材205は、後端に他の部
分より径が大きくかつその後面に回転工具差し込み溝
(図示せず)を有する短円柱形状の頭部205aを有
し、後方接続部材208は、図1のネジ孔208eに代
えて、軸部材205の頭部205a以外の部分に丁度嵌
合する径を有する第1の挿通孔208hを有し、さらに
第1の挿通孔208hの後端から切り込み溝を経て後方
接続部材208の後端面に到るように、軸部材205の
頭部205aを収納可能な径を有する第2の挿通孔20
8iを有している。そして、予め後方接続部材208と
留部材3との間にスラスト軸受け10を介在せしめた状
態で、後方接続部材208,留部材のボス部11,及び
前方接続部材を各々の中心軸が一致するように位置せし
め、その後、軸部材205を、後方接続部材208の第
2の挿通孔208i及び第1の挿通孔208h,留部材
3のボス部11の軸孔11aに挿通せしめ、その後、軸
部材205の頭部205aの回転工具差し込み溝に回転
工具を差し込み、軸部材205を回転させて前方接続部
の第1のネジ孔に螺合し、軸部材205を後方接続部材
208の第1の挿通孔208hと第2の挿通孔208i
との段面208gに止めることにより、軸部材205と
後方接続部材208とを固定している。このような固定
構造とすれば、後方接続部材208を回転させる必要が
ない分、組み立てが容易となる。
【0048】次に、以上のように構成されたケーブル延
線用副次的索状体留具の使用方法を図1,図3,及び図
6を用いて説明する。図3は本実施の形態1によるケー
ブル延線用副次的索状体留具の使用方法を示す上面図で
ある。
【0049】これらの図において、案内ロープ108の
後端はリング状に形成されており(図示せず)、延線す
べきケーブル105の先端には接続用ネット106が接
続され、該接続用ネット106の先端はリング状に形成
されている(図示せず)。
【0050】112,及び113は、それぞれ、副次的
索状体としての予備ロープ,及びアース線である。予備
ロープ112の先端はリング状に形成されており(図示
せず)、アース線113の先端には接続用ネット114
が接続され、該接続用ネット114の先端はリング状に
形成されている(図示せず)。
【0051】ケーブル延線用副次的索状体留具1を使用
するには、まず、リング状の案内ロープ108の後端
に、留ネジ7を外してU字部材6を通し、その案内ロー
プ108に通したU字部材6を、留ネジ7を用いて本体
2の前方接続部4の前方連結孔204cに留め、これに
より、案内ロープ108の後端に本体2の前方接続部4
を接続する。
【0052】次いで、ケーブル105の接続用ネット1
06のリング状の先端を、ネジ孔208d,及び止め孔
208cに合わせるようにして、本体2の後方接続部8
の切り込み溝に位置せしめ、留ネジ9を、止め孔208
c,及び接続用ネット106のリング状の先端を通して
ネジ孔208dに螺合し、これを止め孔208cの内面
に止めることにより、接続用ネット106のリング状の
先端を本体2の後方接続部8に留める。
【0053】次に、予備ロープ112のリング状の先端
を、ネジ孔308d,及び止め孔308cに合わせるよ
うにして、撚り戻し具107の後方接続部材308の切
り込み溝に位置せしめ、留ネジ309を、止め孔308
c,及び予備ロープ112のリング状の先端を通してネ
ジ孔308dに螺合し、これを止め孔308cの内面に
止めることにより、予備ロープ112のリング状の先端
を撚り戻し具107の後方接続部材308に留める。
【0054】次いで、留リング15に、留ネジ307を
外してU字部材306を通し、その留リング15に通し
たU字部材306を、留ネジ307を用いて前方接続部
材304の前方連結孔304cに留め、これにより、留
リング15に撚り戻し具107の前方接続部材304を
接続する。
【0055】次いで、アース線113の先端に接続した
接続用ネット114のリング状の先端を、上記と同様に
して、撚り戻し具107に留め、このアース線の接続用
ネット114を留めた撚り戻し具107を、上記と同様
にして、留リング16に接続する。
【0056】次に、この状態で、従来の技術で説明した
のと同様にして、案内ロープ108をウインチで巻き上
げ、ダクト内にケーブル105を延線する。すると、こ
の際に、ケーブル105が撚り癖により自転し、それに
伴ってケーブル105に接続された本体2も回転する
が、留部材3は本体2に対し回動自在であることから、
自重による回転モーメントにより常にダクトの底面を向
こうとし、本体2に伴っては回転せず、そのため、留部
材3の第1,第2の留孔13,14にそれぞれ接続具1
5,107、16,107を介して接続された予備ロー
プ112,アース線113は、ケーブル105に巻きつ
くことなくケーブル105と共にダクト内に延線され
る。また、予備ロープ112,及びアース線113もケ
ーブル105程ではないが撚り癖を有しており、撚り戻
し具107が存在しない場合は、この延線の際に、その
撚り癖により留部材3が本体2の軸部5の周りに回動し
て、予備ロープ112,及びアース線113がケーブル
に巻きつくおそれがあるが、ここでは撚り戻し具107
が存在するので、撚り戻し具107の後方接続部材30
8に接続された予備ロープ112,及びアース線113
は回転して撚り癖が戻されるが、その回転は撚り戻し具
107の前方接続部材304には伝達されず、従って留
部材3も回動せず、予備ロープ112,及びアース線1
13が自身の撚り癖によりケーブル105に巻きつくの
が防止される。
【0057】これにより、アース線113がケーブル1
05と同時に延線されるため、従来のようにケーブル1
05とアース線113とを別途延線するのに比べて作業
能率を向上することができる。
【0058】次いで、予備ロープ112の後端に、次の
ケーブル延線用の案内ロープを接続し、予備ロープ11
2をダクトの出口から引き出すことにより案内ロープを
ダクト内に通し、次いで、この案内ロープを用いて、上
記と同様にして次のケーブルを延線する。
【0059】これにより、従来のようにケーブルを延線
する都度案内ロープをダクトに通すのに比べて作業能率
を向上することができる。
【0060】また、本体2の前端が前方向に丸まった形
状を有し、かつ留部材3の翼部12が基端から先端に向
かって前縁が後退するような形状を有しているので、案
内ロープ108に引っ張られてダクト内を通る際に、本
体2の先端や本体2から横方向に突出している留部材3
の翼部12が、ケーブルのガイドローラやダクトのコー
ナ等に引っ掛かり難くなり、スムーズに延線作業を行う
ことができる。
【0061】また、本体2には、従来の技術で説明した
ように約1トンの荷重が掛かるが、留部材3が副次的索
状体を引っ張る分には、さほど大きな後方向への荷重は
掛からないため、留部材3は、スラスト軸受け10によ
り、本体2に対し十分回動自在に保持される。
【0062】なお、上記の説明では、留部材3に予備ロ
ープ112を留めるようにしているが、案内ロープを留
めるようにしてもよい。
【0063】また、上記の説明では副次的索状体を2本
留めるようにしているが、1本だけでもよく、また、留
孔をさらに増設して3本以上留めるようにしてもよい。
【0064】実施の形態2.図4は、本発明の実施の形
態2によるケーブル延線用副次的索状体留具の構成を示
す上面図である。図において、図1と同一符号は同一又
は相当する部分を示し、本実施の形態2は、留部材3の
翼部12が、固定翼部21と可動翼部22とを有してい
る点が実施の形態1と異なっているものである。
【0065】すなわち、可動翼部22は、両端が略半円
形で細長い板形状を有し、基端部に円形の軸孔22a
を、先端部に長手方向に延びる長孔からなる留孔13を
有し、かつ半円形の基端と長手方向に延びる前側の辺と
の間に該長手方向に垂直な当接面22bを有している。
【0066】固定翼部21は、基端をその底辺、先端を
その丸まった頂部とする略三角形の板形状を有してお
り、基端が本体2の前方接続部材の基部上に迫り出すと
ともにボス部11の小径部分の前端部に位置し、ボス部
11の中心軸方向及び中心軸から外周面に向かう方向に
延在するようにして、ボス部11に配設されている。ま
た、23は、可動翼部22の軸孔22aに遊嵌可能な径
の軸部(図示せず)と該軸部より大きい径の頭部とを有
する軸部材であり、可動翼部22の基端部は、軸孔22
aの中心が固定翼部21の略中央部に位置するようにし
て、軸部材23で該軸部材23に回動可能なように固定
されている。ここで、軸部材23を固定翼部21に固定
する手段として、ネジ止め、カシメ、溶接等の手段を用
いることができる。
【0067】また、固定翼部21の先端部には、可動翼
部22が、図示するような所定の斜め後方を向くとき、
可動翼部22の当接面22bが丁度当接するように、軸
部材23の中心軸から外周面に向かう方向に延在する受
け面を有する受け部21aが突設されている。そして、
可動翼部22とボス部11との間に、圧縮バネ24が介
装されている。
【0068】従って、可動翼部22は、外力が加わらな
い状態では、圧縮バネ24の反発力により、当接面22
bが固定翼部21の受け部21aの受け面に当接して、
所定の斜め後方を向き、後方向への外力が加わると、そ
の加わった外力と圧縮バネの反発力とが釣り合う位置
(例えば二点鎖線で示す位置)まで、軸部材23の中心
軸の周りに内側方向へ回動する。そして、外力がなくな
れば、外側に回動して元の位置に復帰する。
【0069】次に、以上のように構成されたケーブル延
線用副次的索状体留具の使用方法を説明する。
【0070】まず、実施の形態1と同様にして、本体2
を案内ロープ,及びケーブルに接続した後、副次的索状
体として、案内ロープ,予備ロープ,又はアース線を撚
り戻し具に留め、これを可動翼部22の留孔13に直接
留める。
【0071】次いで、実施の形態1と同様にして、ダク
ト内に延線すると、実施の形態1と同様に、副次的索状
体がケーブルに巻きつくことなく延線される。そして、
この際に、ダクト内でガイドローラやダクトのコーナ等
に可動翼部22が当たった場合、その当たったガイドロ
ーラ等に可動翼部22が押されて内側に引っ込むため引
っ掛かり難く、スムーズに延線作業を行うことができ
る。
【0072】なお、上記実施の形態1,2では、スラス
ト軸受け10を設けているが、例えば、留部材3に、予
備ロープのように後方向への荷重が小さいものを留める
場合には、スラスト軸受け10を省略し、本体2の後方
接続部8の前端面で留部材3のボス部11の後端面を受
けるようにしてもよい。この場合には、本体2の後方接
続部8の前端面が、留部材3を、後方向への荷重に対
し、軸部5に回動自在な状態で該軸部5に位置せしめる
よう保持する手段を構成する。
【0073】また、上記実施の形態1,2では、スラス
ト軸受け10を、本体2の後方接続部8の前端面と留部
材3のボス部11の後端面との間に設けているが、本体
2と留部材3との間に設ければよく、例えば、本体2の
軸部5と留部材のボス部11との間の適所に設けてもよ
い。
【0074】また、上記実施の形態1,2では、本体2
の前方接続部4の前方向への荷重を受け止める部分,及
び後方接続部8の後方向への荷重を受け止める部分を、
当該部分に設けたネジ止め孔204c,208c,20
8dで構成しているが、それぞれ、前方,及び後方向へ
の荷重を受け止めることができる構造であればよく、例
えば、当該部分をリング状に形成したり、鉤状に形成し
たりしてもよい。
【0075】また、上記実施の形態1,2では、撚り戻
し具107を介して、副次的索状体を留部材3に留めて
いるが、副次的索状体の撚り癖が強くない場合には、撚
り戻し具107を省略してもよい。
【0076】また、上記実施の形態1,2では、留部材
3の留部を、留孔13,14で構成しているが、留部
は、後方向への荷重を受け止めることができる構造であ
ればよく、例えば、鉤状に形成してもよい。
【0077】また、上記実施の形態2では、可動翼部2
2を軸部材23の周りの外側方向に付勢する手段とし
て、つる巻きバネを用いているが、弾性復帰可能に可動
翼部22を付勢できればよく、例えば、コイルバネを、
コイル部を軸部材23に嵌入し、両端を可動翼部22,
及びボス部11に係止するようにして用いてもよい。
【0078】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、本体を、前後方向に中心軸を有する円柱形状の軸部
と、軸部の前端に配設された前方接続部と、軸部の後端
に配設された後方接続部とで構成し、本体の軸部に回動
自在に嵌入されたボス部に、1以上の留部を有する翼部
を本体の軸部の中心軸から外周面に向かう方向に突出す
るように配設してなる留部材を設け、該留部材を、上記
留部を通じて加わる後方向への荷重に対し、本体の軸部
に回動自在な状態で該軸部に位置せしめるよう保持する
ようにしたので、予めダクトに通した案内ロープの後端
に接続具を介して本体の前方接続部を接続し、本体の後
方接続部に接続用ネットを介してケーブルの先端を接続
し、留部材の留部に副次的索状体を接続具を介して留
め、案内ロープの先端をウインチで引っ張ると、ケーブ
ルは自身の撚り癖によりその中心軸を中心に回転し、そ
れに伴ってケーブルに接続された本体も回転するが、翼
部は本体に対し回動自在であるため回転せず、翼部の留
部に接続された副次的索状体はケーブルに巻きつかずに
ケーブルと共にダクト内に延線される。このため、副次
的索状体として案内ロープ又は予備ロープを留めれば、
その案内ロープ又は予備ロープを用いて次のケーブルを
延線することができ、従来のようにケーブルを延線する
都度案内ロープ又は予備ロープをダクトに通すのに比べ
て作業能率を向上することができる。また、副次的索状
体としてアース線を留めれば、ケーブルとアース線とを
同時に延線することができ、従来のようにケーブルとア
ース線とを別途延線するのに比べて作業能率を向上する
ことができる。
【0079】また、請求項2の発明によれば、請求項1
の発明において、後方向への荷重に対しボス部を本体の
軸部に回動自在な状態で該軸部に保持する手段を、留部
材のボス部と、本体の軸部又は後方接続部との間に介在
するように配設されたスラスト軸受けとで構成するよう
にしたので、スラスト軸受けの性能の範囲内で、後方向
への荷重が大きくなっても、副次的索状体がケーブルに
巻きつかないようにすることができる。
【0080】また、請求項3の発明によれば、請求項2
の発明において、スラスト軸受けを、ボス部の後端に配
設した本体の軸部に略垂直な端面と、後方接続部の前端
にボス部の後端の端面に対向するように配設した端面と
の間に介在するように設けたので、後方向への荷重に対
しボス部を本体の軸部に回動自在な状態で該軸部に保持
する構成を簡単なものとすることができる。
【0081】また、請求項4の発明によれば、請求項2
又は3の発明において、留部材を、本体の軸部を水平に
保持したとき、スラスト軸受けの該本体の軸部の中心軸
の周りの回動における摩擦力に対して、翼部が下方を向
くのに十分な自重による回転モーメントを有するものと
したので、ケーブルが撚り癖で回転しても、翼部は常に
ダクトの底面を向こうとするため、ケーブルに副次的索
状体が巻きつくのを確実に防止することができる。
【0082】また、請求項5の発明によれば、請求項1
ないし4のいずれかの発明において、本体の前方接続部
を、前端が前方向に丸まった形状を有してなるものと
し、留部材の翼部を、基端がボス部の周面に本体の軸
部の中心軸方向に延び、かつ該基端から先端に向かって
前縁が後退するように該軸部の中心軸から外周面に向か
方向に延びる板形状を有してなるものとしたので、案
内ロープに引っ張られてダクト内を通る際に、本体の先
端や本体から横方向に突出している留部材の翼部が、ケ
ーブルのガイドローラやダクトのコーナ等に引っ掛かり
難くなり、スムーズに延線作業を行うことができる。ま
た、請求項6の発明によれば、請求項1ないし4のいず
れかの発明において、本体の前方接続部を、前端が前方
向に丸まった形状を有してなるものとし、留部材の翼部
を、本体の軸部の中心軸から外周面に向かう方向に突出
するようにボス部に配設された固定翼部と、本体の軸部
の中心軸を含む平面に垂直な回動軸を有するとともに、
外部からの内側方向への回動力に対し、所定の斜め後方
向を向いた通常位置から内側方向へ弾性復元力を生じる
ようにして回動可能なように固定翼部に配設された留部
を有する細長の可動翼部とを有してなるものとしたの
で、案内ロープに引っ張られてダクト内を通る際に、本
体の先端がケーブルのガイドローラ等に引っ掛かり難
く、かつ本体から横方向に突出している可動翼部がケー
ブルのガイドローラやダクトのコーナ等に当たっても、
その当たったガイドローラ等に可動翼部が押されて内側
方向に引っ込むため引っ掛かり難く、スムーズに延線作
業を行うことができる。
【0083】また、請求項7の発明によれば、請求項5
又は6の発明において、留部材のボス部は、その長さが
本体の軸部の長さより短く、かつその内部空間が該軸部
が嵌挿された軸孔を構成してなる略円筒形状を有し、本
体は、前方接続部が、軸部の前端に、該軸部と中心軸を
共有し留部材のボス部と略同一径を有する円柱形状の部
分が形成され、かつ該円柱形状の部分の前端に、前方向
への荷重を受け止める部分が該前方向に対し丸まった形
状を有するようにして形成されてなり、後方接続部が、
軸部の後端に、該軸部と中心軸を共有し留部材のボス部
と略同一径を有する円柱形状の部分が形成され、かつ該
円柱形状の部分の後端に、後方向への荷重を受け止める
部分が該円柱形状の部分と滑らかに連続するようにして
形成されてなるものとしたので、簡単な構成で、本体の
先端や留部材の翼部がガイドローラ等に引っ掛かること
なく、スムーズに延線作業を行うことができるケーブル
延線用副次的索状体留具を提供することができる。
【0084】また、請求項8の発明によれば、請求項1
ないし7のいずれかの発明において、撚り戻し具を備え
るようにしたので、留部材の留部との間に直接又は他の
接続具を介して撚り戻し具を介在せしめるようにして、
副次的索状体を留部に留めることにより、副次的索状体
が撚り癖を有していても、その撚り癖による副次的索状
体の回転は撚り戻し具の第1の接続部と第2の接続部と
の間では伝達されず、そのため、副次的索状体の撚り癖
が撚り戻し具により戻されるとともに、留部材が回動し
て副次的索状体がケーブルに巻きつくのを防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1によるケーブル延線用
副次的索状体留具の構成を示す図であって、上方から見
たケーブル延線用副次的索状体留具を示す部分断面図
(図1(a) )、及び図1(a) において留部材を180度
回転させた状態でA方向から見たケーブル延線用副次的
索状体留具を示す部分断面図(図1(b))である。
【図2】 図1のケーブル延線用副次的索状体留具の本
体の軸部材と後方接続部材との固定構造の変形例を示す
部分断面図である。
【図3】 図1のケーブル延線用副次的索状体留具の使
用方法を示す上面図である。
【図4】 本発明の実施の形態2によるケーブル延線用
副次的索状体留具の構成を示す上面図である。
【図5】 従来のケーブルの延線方法を示す模式図であ
って、ケーブルの延線方法を示す上面図(図5(a) )、
及び図5(a) のB−B断面図(図5(b) )である。
【図6】 従来のケーブルの延線作業に用いられる撚り
戻し具の構成を示す上面図である。
【符号の説明】
1 ケーブル延線用副次的索状体留具、2 本体、3
留部材、4 前方接続部、5 軸部、6 U字部材、6
a,6b 連結部、6c 止め孔、6d ネジ孔、7,
9 留ネジ、8 後方接続部、10 スラスト軸受け、
11 ボス部、11a 軸孔、12 翼部、13 第1
の留孔、14 第2の留孔、15 第1の留リング、1
6 第2の留リング、17 埋め込みネジ、21 固定
翼部、22 可動翼部、23 軸部材、24 圧縮バ
ネ、30 中心軸、101 変電所、102,103
配電盤、104 ダクト、105 ケーブル、106
接続用ネット、107 撚り戻し具、108 案内ロー
プ、109 ラック、110ドラム、111 ウイン
チ、112 予備ロープ、204 前方接続部材、20
4a 基部、204b 前方連結部、204c 前方連
結孔、208 後方接続部材、208e 第2のネジ
孔、208f 前面、208g 段面、208h第1の
挿通孔、208i 第2の挿通孔、304 前方接続部
材、304a基部、304b 前方連結部、304c
前方連結孔、305 接続部材、306 U字部材、3
06a,306b 連結部、306c 止め孔、306
d ネジ孔、307,309 留ネジ、308 後方接
続部材、308a,308b後方連結部、308c 止
め孔、308d ネジ孔。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーブルを案内ロープで引っ張りながら
    ダクト内に延線する際に、該案内ロープの後端と該延線
    されるケーブルの先端との間に直接又は他の接続具を介
    して介在し、次に延線するケーブルの案内ロープ,該案
    内ロープを案内するための予備ロープ,又はアース線等
    の副次的索状体を留めるために用いられる留具であっ
    て、 上記延線されるケーブルの先端が引っ張られる方向であ
    る前後方向に中心軸を有する円柱形状の軸部、 該軸部の前端に配設され、上記前方向への荷重を受け止
    めることが可能なように構成された前方接続部、 及び上記軸部の後端に配設され、上記後方向への荷重を
    受け止めることが可能なように構成された後方接続部を
    有する本体と、 該本体の軸部に、該軸部に対し回動自在に嵌入されたボ
    ス部、 及び該ボス部に、上記本体の軸部の中心軸から外周面に
    向かう方向に突出するように配設され、上記後方向への
    荷重を受け止めることが可能なように構成された1以上
    の留部を有する翼部を有する留部材と、 該留部材を、少なくとも上記留部を通じて加わる上記後
    方向への荷重に対し、上記本体の軸部に回動自在な状態
    で該軸部に位置せしめるように保持する保持手段とを備
    えたことを特徴とするケーブル延線用副次的索状体留
    具。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のケーブル延線用副次的
    索状体留具において、 上記保持手段は、上記留部材のボス部と、上記本体の軸
    部又は後方接続部との間に介在し、上記後方向への荷重
    に対し該ボス部を上記本体の軸部に回動自在な状態で該
    軸部に保持するように配設されたスラスト軸受けで構成
    されてなることを特徴とするケーブル延線用副次的索状
    体留具。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のケーブル延線用副次的
    索状体留具において、 上記留部材のボス部は、後端の上記本体の軸部と嵌合し
    た軸孔の周囲に該軸孔に略垂直な端面を有し、 上記本体の後方接続部は、前端に、上記留部材のボス部
    の端面に対向するように配設された端面を有し、 上記スラスト軸受けは、上記ボス部の後端の端面と上記
    後方接続部の前端の端面との間に介在するように設けら
    れてなることを特徴とするケーブル延線用副次的索状体
    留具。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3に記載のケーブル延線用
    副次的索状体留具において、 上記留部材は、上記本体の軸部を水平に保持したとき、
    上記スラスト軸受けの該本体の軸部の中心軸の周りの回
    動における摩擦力に対して、翼部が下方を向くに十分な
    自重による回転モーメントを有するものであることを特
    徴とするケーブル延線用副次的索状体留具。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載のケ
    ーブル延線用副次的索状体留具において、 上記本体の前方接続部は、前端が上記前方向に丸まった
    形状を有し、 上記留部材の翼部は、基端が上記ボス部の周面に上記
    本体の軸部の中心軸方向に延び、かつ該基端から先端に
    向かって前縁が後退するように該軸部の中心軸から外周
    面に向かう方向に延びる板形状を有してなることを特徴
    とするケーブル延線用副次的索状体留具。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし4のいずれかに記載のケ
    ーブル延線用副次的索状体留具において、 上記本体の前方接続部は、前端が上記前方向に丸まった
    形状を有し、 上記留部材の上記翼部は、上記本体の軸部の中心軸から
    外周面に向かう方向に突出するように上記ボス部に配設
    された固定翼部と、 上記本体の軸部の中心軸を含む平面に垂直な回動軸を有
    するとともに、外部からのある大きさの内側への回動力
    に対し、所定の斜め後方向を向いた通常位置から内側へ
    弾性復元力を生じるようにして回動可能なように上記固
    定翼部に配設され、上記留部を有する細長の可動翼部と
    を有してなることを特徴とするケーブル延線用副次的索
    状体留具。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6に記載のケーブル延線用
    副次的索状体留具において、 上記留部材のボス部は、その長さが上記本体の軸部の長
    さより短く、かつその内部空間が該軸部が嵌挿された軸
    孔を構成してなる略円筒形状を有し、 上記本体は、上記前方接続部が、上記軸部の前端に、該
    軸部と中心軸を共有し上記留部材のボス部と略同一径を
    有する円柱形状の部分が形成され、かつ該円柱形状の部
    分の前端に、上記前方向への荷重を受け止める部分が該
    前方向に対し丸まった形状を有するようにして形成され
    てなり、 上記後方接続部が、上記軸部の後端に、該軸部と中心軸
    を共有し上記留部材のボス部と略同一径を有する円柱形
    状の部分が形成され、かつ該円柱形状の部分の後端に、
    上記後方向への荷重を受け止める部分が該円柱形状の部
    分と滑らかに連続するようにして形成されてなることを
    特徴とするケーブル延線用副次的索状体留具。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載のケ
    ーブル延線用副次的索状体留具において、 上記留部材の留部と上記副次的索状体との間に直接又は
    他の接続具を介して介在するように用いられ、 ある方向に第1の接続部,及び第2の接続部を有し、該
    第1の接続部が、該ある方向への荷重を受け止めること
    が可能なように構成され、該第2の接続部が、該ある方
    向と反対の方向への荷重を受け止めることが可能なよう
    に構成され、かつ該ある方向の周りに回動自在に該第1
    の接続部に接続されてなる撚り戻し具を備えたことを特
    徴とするケーブル延線用副次的索状体留具。
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