JP2933383B2 - プラスチックパイプ押出装置の起動操作方法 - Google Patents

プラスチックパイプ押出装置の起動操作方法

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JP2933383B2 JP2327341A JP32734190A JP2933383B2 JP 2933383 B2 JP2933383 B2 JP 2933383B2 JP 2327341 A JP2327341 A JP 2327341A JP 32734190 A JP32734190 A JP 32734190A JP 2933383 B2 JP2933383 B2 JP 2933383B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はプラスチックパイプ押出装置を起動し、押し
出されてくるプラスチックパイプを冷却水槽を通して引
取り機にセットする場合に使用するプラスチックパイプ
押出装置の起動操作方法に関するものである。
(従来の技術) プラスチックパイプを押出成形する場合、金型から押
し出されてくるプラスチックパイプを、冷却水槽の始端
側のサイジングダイ、仕切板で仕切られた数箇の冷却水
室を経て引取り機で引取り、切断機で定尺切断してい
る。
このプラスチックパイプの押出成形の開始にあたって
は、押出機のシリンダー、金型の温度が所定温度にまで
上昇したことを確認したうえで、低押出量にて押出を行
い、この押出パイプをサイジングダイ、冷却水槽を経て
引取り機に導き、その押出パイプ先端部を引取り機にセ
ットすることが必要である。
従来、このセッテングを行うには、冷却水槽内にガイ
ドパイプを引取り機から冷却水槽内に仕切板のパイプ通
過孔を経て挿入し、その挿入先端を冷却水槽の最初の冷
却水室(押出機に最も近い側の冷却室)に位置させ、押
出機の金型からの押出パイプの先端部をサイジングイを
経て上記最初の冷却水室に導入し、その熱軟化状態の押
出プラスチックパイプ先端部内に上記ガイドパイプの後
端部を圧入し、該ガイドパイプ後端部の爪にプラスチッ
クパイプ先端部の内面を係止し、上記冷却水槽内に冷却
水を張ったうえで、ガイドパイプを引取り機で引取り、
押出パイプの先端が引取り機を通過した位置で押出パイ
プからガイドパイプを分離して引取り機に押出パイプ先
端をセットしている。
(解決しようとする課題) しかしながら、上記の押出パイプのセッテング方法で
はガイドパイプに押出パイプを直結しているので、ガイ
ドパイプ並びに押出パイプの自重を冷却水による浮力で
支えなければ、それらの自重がガイドパイプと押出パイ
プとの連結部に曲げモーメントとして作用し、その連結
部が脱離し易く、かかる連結部の脱離を防止するため
に、冷却水槽内に冷却水を満たした状態で押出パイプを
牽引する必要がある。
しかし、上記ガイドパイプと押出パイプとの連結は、
極く短時間で、しかも水槽内の狭い場所(最初の冷却水
室)で行わなければならず、その連結個所に充分な水密
性を付与することが困難であるので、冷却水槽を満水状
態とすると、冷却水槽内の冷却水がパイプ内に進入し、
その水の重量により連結部に曲げモーメントが作用して
連結部の脱離が惹起される、金型の加熱方式が直接通電
方式の場合は漏電が惹起される等の問題がある。
本発明の目的は、冷却水槽内を満水状態にせず、従っ
て、押出パイプ、ガイドパイプ等の自重が荷重として作
用しても、押出パイプの牽引連結部にモーメントが作用
するのを防止し、また、押出パイプの牽引連結部を、そ
の係止を強化しつつ冷却水槽内の仕切板にスムーズに通
過させることにより押出パイプを引取り機に安全にセッ
トできる押出装置の起動操作方法を提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 本発明の押出装置起動操作方法は押出機を起動してプ
ラスチックパイプを押出し、連結線の一端に取り付けた
爪付きコアを上記押出パイプの先端内部に挿入し、該パ
イプ先端部を縮径してパイプ先端部内面を爪に係止し、
上記連結線に筒状カバーを挿通し、上記冷却水槽の仕切
板に予め挿通しておいたガイドパイプの後端と上記連結
線とを結着し、ガイドパイプの引取りにより上記押出機
からのプラスチックパイプを牽引し、上記筒状カバーが
冷却水槽内仕切板のパイプ通過孔から受ける摩擦力で上
記筒状カバー内面と上記コアの爪との間のパイプ管壁部
分を挾圧することを特徴とする構成である。
(実施例の説明) 以下、図面により本発明の実施例を説明する。
第1図は本発明において使用する連結具Aの一例を示
している。
第1図において、1はコアであり、外周面に数箇の爪
11,…(図示のものにおいては、4コ)を有し、後端に
は取手121を有する杆部12が一体に設けられている。2
はコア1に連結した連結線(ワイヤー、ロープ等)であ
る。3は連結線2に挿通した筒状カバーであり、連結線
挿通孔31を有し、末広状、好ましくは流線型であって、
カバーの先端内径rを上記コア1の中心から爪先端まで
の高さhよりも小さくしてある。従って、このカバー3
はコア1を通過させ得ず、第1図に示すようにコア1の
爪先端111がカバー3の内面に係止されてしまう。この
筒状カバー3の後端最大外径Rは後述する冷却水槽内仕
切り板におけるパッキング(ベル状)のパイプ通過孔よ
りも大としてある。
上記コア1にはステンレス等の不銹鋼を使用すること
が好ましく、筒状カバー3には低摩擦係数の材質、例え
ば、ステンレス、テフロンを使用することが好ましい。
第2図乃至第4図は本発明の実施例を示す説明図であ
り、第4図は押出装置の起動直前を、第3図は上位連結
具による押出パイプとガイドパイプとの連結時を、第4
図は押出パイプの牽引時をそれぞれ示している。
第2図乃至第4図において、4は押出機、5は金型で
ある。6は冷却水槽であり、仕切板61,…によって複数
箇の冷却水室に分けられ、仕切板61にはパイプ挿通孔を
有するベル状パッキング62が取着されている。7は冷却
水槽6の入口側に設けられたサイジングダイである。8
1,…は冷却水供給管である。9はキャタピラ式の引取り
機を、91はパイプの定尺切断機をそれぞれ示している。
本発明を実施するには、まづ、第2図に示すように、
引取り機9から冷却水槽6に、プーリングアイ付きのガ
イドパイプGを貫挿する(プーリングアイは13で示して
いる)。
かかる準備作業を行ったうえで、押出機4を起動して
プラスチックパイプを押出し、第3図に示すように、ま
だ熱軟化状態にある押出パイプPの先端部内に上記連結
具Aのコア1を挿入し、押出パイプ先端部P′を塑性変
形によって縮径する。この場合、コア1の押出パイプ先
端部P′への挿入並びに押出パイプ先端部P′の縮径を
ワンタッチで行い得るから、押出機を起動したままで、
連結具Aを押出パイプ先端部P′に連結できる。
押出装置の起動操作中、冷却水槽6内には水を張らな
いが、冷却水供給管81から冷却水を流出させる。
このようにして、押出パイプ先端部P′に連結具Aを
結着すれば、連結具Aの連結線2をガイドパイプGの後
端のプーリングアイ13に掛け止めし、引取り機9を起動
し、ガイドパイプGを引き取っていく。このガンドパイ
プGの引取りによって、第4図に示すように、金型5か
らのプラスチック押出パイプPが連結具Aを介して冷却
水槽内仕切り板61,……のパッキング62,……を通過し、
この通過中に、冷却水供給管81,…からの散水でプラス
チック押出パイプPの冷却固定が進められていく。
押出パイプP′の先端P′が引取り機9を通過すれ
ば、押出温度を標準温度にまで昇温させ、押出量を上昇
させ、押出量が安定すれば、冷却水槽6内に水を満た
し、引取り速度を所定値に制定し、これにて、押出装置
の起動操作を終了する。
なお、押出パイプPの先端部が引取り機9を通過すれ
ば、第5図に示すようにパイプ先端部を切断し、コア1
の取手121をハンマー等で叩いて、コア1からパイプ切
断屑P″を除去する。
上記プラスチックパイプ押出装置の起動操作において
は、冷却水槽6内には水を張らないので、ガイドパイプ
G並びに押出パイプPの自重が荷重として作用するが、
連結具Aの連結線2が可撓体であるために、その自重が
連結具Aと押出パイプPとの結着箇所に曲げモーメント
として作用することはない。又、筒状カバー3の後端最
大外径Rを冷却水槽内仕切り板61のパッキング62のパイ
プ挿通孔よりも大きくしてあるから、押出パイプPの牽
引中、パッキング62のパイプ通過孔において、筒状カバ
ー3に摩擦力が作用し、この摩擦力に伴い連結線2の引
張力が増大し、コア1の爪11と筒状カバー3との間に作
用する圧力がそれだけ増圧され、この圧力増加によって
コア1の爪11への押出パイプPの食い込みが増強される
結果、連結具Aと押出パイプPとの結着が強化される。
従って、冷却水槽6内に水を張らなくても、押出パイプ
と連結具Aとの係止状態を安定に保持して、押出パイプ
をスムーズに引取り機9に向けて牽引していくことがで
きる。また、冷却水槽6内に水を張らないので、コア1
と押出パイプPとの結着箇所からの浸水があり得ず、既
述の漏電も排除できる。
本発明において使用する連結具Aのコア1の形状は、
爪と筒状カバーとで押出パイプの管壁を挾持できるもの
であればよく、上記第1図に示した形状に限定されるも
のではない。例えば、第6図に示すように、コア1をコ
ップ状とし、押出プラスチックパイプPの先端を内側に
返し、カップ先端11に押出プラスチックパイプPの内面
を係止し、このカップ先端11と筒状カバー3との間で押
出プラスチックパイプPの管壁を緊圧するものでもよ
い。
(発明の効果) 本発明のプラスチックパイプ押出装置の起動操作方法
は、上述した通りの構成であり、冷却水槽に水を張らな
くても押出パイプを、連結具とガイドパイプを介しこれ
らの間の脱離を防止してスムーズに引取り機に導き得、
水張りを必要としないので、操作が簡単であると共に押
出プラスチックパイプ内への水の侵入による事故、例え
ば漏電事故を確実に回避でき、安全である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明において使用する連結具を示す一部切欠
き側面図、第2図、第3図並びに第4図は本発明の実施
例における異なる操作段階を示す説明図、第5図は第1
図に示す連結具からパイプ切断屑を除去する方法を示す
説明図、第6図は本発明において使用する連結具の別例
を示す断面図である。 A……連結具、1……コア11、……爪、2……連結線、
3……筒状カバー、4……押出機、6……冷却水槽、60
……最初の冷却水室、61……仕切り板、G……ガイドパ
イプ、9……引取り機、P……押出プラスチックパイ
プ、P′……押出プラスチックパイプ先端部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】押出機を起動してプラスチックパイプを押
    出し、連結線の一端に取り付けた爪付きコアを上記押出
    パイプの先端内部に挿入し、該パイプ先端部を縮径して
    パイプ先端部内面をコアの爪に係止し、上記連結線に筒
    状カバーを挿通し、上記冷却水槽の仕切板に予め挿通し
    ておいたガイドパイプの後端と上記連結線とを結着し、
    ガイドパイプの引取りにより上記押出機からのプラスチ
    ックパイプを牽引し、上記筒状カバーが冷却水槽内仕切
    板のパイプ通過孔から受ける摩擦力で上記筒状カバー内
    面と上記コアの爪との間のパイプ管壁部分を挾圧するこ
    とを特徴とするプラスチックパイプ押出装置の起動操作
    方法。
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