JP2932891B2 - 積層型熱交換器 - Google Patents

積層型熱交換器

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JP2932891B2
JP2932891B2 JP12288493A JP12288493A JP2932891B2 JP 2932891 B2 JP2932891 B2 JP 2932891B2 JP 12288493 A JP12288493 A JP 12288493A JP 12288493 A JP12288493 A JP 12288493A JP 2932891 B2 JP2932891 B2 JP 2932891B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層型熱交換器の改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の積層型熱交換器として、例えば図
20に示すようなものがある(実開昭63−49189
号公報、参照)。
【0003】これについて説明すると、箱形の各プレー
ト52,53の周縁部57を互いに接合させてその内部
に第一流路54を画成するチューブエレメント51が複
数個設けられ、各チューブエレメント51がアウターフ
ィン55を介して積層されている。
【0004】図21に示すように、各チューブエレメン
ト51内を流れる流体は1つの入口流路58から入口空
間59を経てインナーフィン3に沿って流れた後、出口
流路60を経て1つの出口流路61へと流出し、各チュ
ーブエレメント51の外側を流れる流体との間でアウタ
ーフィン55を介して熱交換が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の積層型熱交換器にあっては、入口空間59ま
たは出口空間60は流体の流れを大きく曲げる流路を構
成し、入口空間59または出口空間60の隅部に図中格
子を入れて示すように流体の淀み部が生じる。入口空間
59または出口空間60の隅部に流体の淀み部が生じる
ことにより、チューブエレメント51内における圧力損
失が増大するばかりか、チューブエレメント51は流体
の淀み部が生じる部位で局所的に高温となり、熱応力が
作用して亀裂等が発生する可能性がある。
【0006】また、入口空間59または出口空間60が
チューブエレメント2の剛性を低下させる原因になるこ
とが考えられる。各チューブエレメント51と各アウタ
ーフィン55をロウ付けにより互いに固着するとき、各
チューブエレメント51と各アウターフィン55を積層
した上に錘を載せて炉に入れて加熱するが、錘の荷重が
各チューブエレメント51の剛性が比較的低い入口空間
59または出口空間60に集中して、各チューブエレメ
ント51に変形を来したり、各チューブエレメント51
とアウターフィン55の間に隙間が空いて熱交換量の低
下を招く可能性がある。
【0007】本発明は上記の問題点に着目し、積層型熱
交換器の強度および効率を改善することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、流体Aが流れ
る第一流路を画成する複数のチューブエレメントと、互
いに積層されたチューブエレメントを収装し、流体Bが
流れる第二流路を画成するハウジングと、各チューブエ
レメントの内部に介装されるインナーフィンと、各チュ
ーブエレメントの間に介装されるアウターフィンとを備
える積層型熱交換器において、チューブエレメント内の
インナーフィンより上流側の入口空間またはインナーフ
ィンより下流側の出口空間の少なくとも一方に、インナ
ーフィンに出入りする流体Aを2方向に分流する三角プ
レートを介装する。
【0009】請求項2記載の発明は、三角プレートのイ
ンナーフィンに向けて突出する頂部をインナーフィンの
中心線に対してオフセットして設け、三角プレートの内
部に頂部によって仕切られる2つの空間を互いに連通す
る冷却通路を形成する。
【0010】請求項3記載の発明は、三角プレートの内
部に頂部によって仕切られる2つの空間に連通するとと
もに、インナーフィンに対峙する頂部に開口する冷却通
路を形成する。
【0011】
【作用】流体Aは各入口流路から各チューブエレメント
に流入し、インナーフィンに沿って流れた後に各出口流
路へと流出する一方、流体Bはアウターフィンに沿って
流れて流体Aとの間で熱交換が行われる。
【0012】三角プレートは入口空間または出口空間に
おいて流体Aの流れを円滑に分流させ、入口空間または
出口空間において流体Aの流れに淀みが生じることを抑
制するため、流体Aの流れを円滑にしてチューブエレメ
ント内における圧力損失を低減するとともに、チューブ
エレメントが局所的に高温となるホットスポットを無く
して、耐熱性を高められる。
【0013】三角プレートにより各チューブエレメント
が積層された構造物の剛性を高め、ロウ付け時にチュー
ブエレメントに変形を来すことを防止できる。
【0014】請求項2記載の発明においては、三角プレ
ートのインナーフィンに向けて突出する頂部をインナー
フィンの中心線に対してオフセットして設けることによ
り、三角プレートの頂部によって仕切られる2つの空間
の間に圧力差が生じ、三角プレートの内部に形成された
冷却通路を通過する流体Aの流れが生じる。これによ
り、三角プレートが冷却され、チューブエレメントの三
角プレートのまわりが過熱されることを抑制できる。
【0015】請求項3記載の発明においては、三角プレ
ートの内部に頂部によって仕切られる2つの空間に連通
するとともに、インナーフィンに対峙する頂部に開口す
る冷却通路を形成することにより、インナーフィンに出
入りする流体Aは三角プレートの頂部に開口する冷却通
路に直線的に出入りするため、チューブエレメント内に
おける圧力損失を小さく抑えられる。
【0016】
【実施例】本発明の第一実施例を添付図面に基づいて説
明する。
【0017】図2に示すように、積層型熱交換器は、ハ
ウジング6により高温流体Bが流れる第二流路22が画
成され、ハウジング6の内部にアウターフィン1を介し
て複数のチューブエレメント2が積層される。ハウジン
グ6の一端には第二流路22の入口ダクト24が、他端
には出口ダクト25がそれぞれ形成されている。高温流
体Bは図中矢印で示すように入口ダクト24から出口ダ
クト25へと第二流路22を通過し、ハウジング6内に
おいて各チューブエレメント2の周囲をアウターフィン
1を介して流れる。
【0018】図1に示すように、各チューブエレメント
2の内部に低温流体Aが流れる第一流路21が画成され
ている。
【0019】図3にも示すように、各チューブエレメン
ト2に低温流体Aを流入させる2つの入口流路4と各チ
ューブエレメント2から低温流体Aを流出させる2つの
出口流路5がアウターフィン1の側部1aから外側に突
出して形成される。
【0020】低温流体Aは図中矢印で示すように各入口
流路4の上端から流入し、各入口流路4から各第一流路
21に分配され、各第一流路21を流れる過程で高温流
体Bとの間で熱交換が行われた後に各出口流路5の上端
から流出するようになっている。
【0021】各入口流路4の上端にはハウジング6の外
側に配設されるダクト4aを介して低温流体Aが供給さ
れる。各出口流路5の上端からはハウジング6の外側に
配設される各ダクト5aを介して低温流体Aが排出され
る。
【0022】図4(A)にも示すように、チューブエレ
メント2は箱形のアッパープレート26とロアプレート
27が組み合わせられ、アッパープレート26とロアプ
レート27の間にインナーフィン3が介装される。
【0023】アッパープレート26とロアプレート27
は互いに接合する周縁部26bと27bを有し、一方の
周縁部27bが他方の周縁部26bを包むように折り返
されてカシメ固定され、これにより略四角形の枠状をし
た周縁固定部10が形成される。
【0024】アッパープレート26とロアプレート27
にはそれぞれボス26aと27aが突出形成され、ボス
26aと27aが互いに嵌合することにより入口流路4
が画成される。入口流路4および出口流路5が各チュー
ブエレメント2の4隅に配置されているため、各チュー
ブエレメント2の位置決め精度が高められる。
【0025】図8にも示すように、チューブエレメント
2の内側にはアッパープレート26とロアプレート27
の間に入口流路4を囲むようにスペーサ14が介装され
るとともに、各チューブエレメント2の間にはボス26
aと27aを囲むようにスペーサ15が介装される。
【0026】スペーサ14は、図4(B)に示すよう
に、C字形に形成される。スペーサ15は、図4(C)
に示すように、O字形に形成される。
【0027】出口流路5のまわりも、上記入口流路4の
まわりと同様に各チューブエレメント2は互いにボス2
6aと27aが嵌合し、各チューブエレメント2の内外
に出口流路5を囲むようにスペーサ14,15が介装さ
れている。各チューブエレメント2は互いに積層された
状態で、4隅に配置されたボス26aと27aが嵌合す
ることにより、組み付け精度を十分に確保することがで
きる。
【0028】各チューブエレメント2の4隅には、各入
口流路4の外壁2aと、各出口流路5の外壁2bが、ア
ウターフィン1の側部1aから外側に突出して形成され
る。したがって、各チューブエレメント2の側部には各
外壁2a,2bの間に凹部12が窪んで形成される。
【0029】ハウジング6の側部を構成するサイドプレ
ート8は、各外壁2a,2bに沿って湾曲する凸部8
a,8bが形成される。サイドプレート8は各凸部8
a,8bの間に凹部8cが窪んで形成される。各チュー
ブエレメント2の各外壁2a,2bおよびスペーサ15
の外周面15aの間に間隙11が空けられている。
【0030】各チューブエレメント2の外壁2a,2b
とサイドプレート8の凸部8a,8bをそれぞれ湾曲し
て形成することにより、両者の間に画成される間隙11
は大きく湾曲する部位13を有しているため、第二流路
22を流れる高温流体Bに付与される流路抵抗が間隙1
1の大きく湾曲する部位13で局部的に高められ、間隙
11を迂回してアウターフィン1の間を流れる流量が増
し、低温流体Aと高温流体Bの熱交換が促進される。
【0031】インナーフィン3とアウターフィン1はそ
れぞれ波板状に形成され、それぞれの折り目が互いに平
行になるように配置される。各入口流路4が第二流路2
2の出口ダクト25に近接し、かつ各出口流路5が第二
流路22の入口ダクト24に近接するように配置され、
インナーフィン3によって導かれる低温流体Aの流れ方
向をアウターフィン1によって導かれる高温流体Bの流
れ方向に対向させる構成とする。
【0032】図1に矢印で示すように、低温流体Aは各
入口流路4からチューブエレメント2に流入し、インナ
ーフィン3に沿って流れた後、各出口流路5へと流出す
る一方、高温流体Bはハウジング6の入口ダクト24か
ら流入し、アウターフィン1に沿って流れて低温流体A
との間で熱交換が行われた後、出口ダクト25から流出
する。
【0033】インナーフィン3によって導かれる低温流
体Aの流れ方向をアウターフィン1によって導かれる高
温流体Bの流れ方向に対向させる構成とすることによ
り、各チューブエレメント2の温度分布を均一化し、低
温流体Aと高温流体Bが直交して流れる従来装置に比べ
て熱交換効率を高められ、熱交換器の小型化をはかるこ
とができる。
【0034】図6に示すように、入口流路4の断面積を
4、入口流路4に開口する各チューブエレメント2の
入口30の断面積をt4、積層されるチューブエレメン
ト2の個数をNとすると、 S4=t4×N…(1) の関係が満たされるように設定する。
【0035】同様に、出口流路5の断面積をS5、出口
流路5に開口する各チューブエレメント2の出口31の
断面積をt5とすると、 S5=t5×N…(2) の関係が満たされるように設定する。
【0036】低温流体Aの入口温度をT4、低温流体A
の入口流速をV4、低温流体Aの出口温度をT5、低温流
体Aの出口流速をV5とすると、
【0037】
【数1】
【0038】上記の数式が満たされるように設定する。
これにより、低温流体Aの入口流路4と出口流路5にお
ける運動量の変化を小さくし、圧力損失を低減すること
ができる。
【0039】図5にも示すように、チューブエレメント
2の内側には、インナーフィン3より上流側の空間16
と下流側の空間17に、インナーフィン3に出入りする
流体Aをそれぞれ2方向に分流する三角プレート28が
それぞれ介装される。
【0040】三角プレート28はチューブエレメント2
より熱伝導率の高い金属により形成される。
【0041】各三角プレート28はインナーフィン3の
端部に向けて突出する頂部28aを有し、インナーフィ
ン3より上流側の空間16は三角プレート28により各
入口流路4に連通する2つの空間16a,16bが画成
され、インナーフィン3より下流側の空間17は三角プ
レート28により各出口流路5に連通する2つの空間1
7a,17bが画成される。各三角プレート28の両端
は各スペーサ14に接合している。
【0042】各三角プレート28の頂部28aの中心線
はインナーフィン3の中心線より所定距離Δdだけオフ
セットして形成され、2つの入口流路4または2つの出
口流路5に対する距離が相違するようになっている。
【0043】各三角プレート28の内部に設けられる2
つの空間16a,16bまたは2つの空間17a,17
bを互いに連通する冷却通路として、図7にも示すよう
に、各三角プレート28の上面に開口する冷却溝20が
それぞれ形成される。冷却溝20はインナーフィン3の
流路方向に対して直交する直線状に形成される。冷却溝
20は頂部28aの付け根部に配置される。
【0044】各三角プレート28、各スペーサ14,1
5、各アッパープレート26および各ロアプレート27
は互いにロウ付けにより固着される。図7または図14
において、29はロウ材である。
【0045】次に、作用について説明する。
【0046】各三角プレート28と各スペーサ14,1
5により各アッパープレート26とロアプレート27の
間隔にバラツキが生じることを防止するとともに、剛性
を高めて外部からの荷重や衝撃に対する強度を確保す
る。
【0047】各チューブエレメント2のロウ付け時に、
互いに積層した積層された各チューブエレメント2の上
方に錘が載せられた状態で炉に入れられて加熱される。
ロウ材29として例えば純銅が用いられた場合、チュー
ブエレメント2か1100°C以上に加熱される。
【0048】各三角プレート28および各スペーサ1
4,15により各チューブエレメント2が積層された構
造物の剛性が高められることにより、上記ロウ付け時
に、図9に示すように、各チューブエレメント2に変形
を来すことを防止できる。これに対して、チューブエレ
メント2内から三角プレート28が廃止されると、ロウ
付け時に、図10に示すように、錘の重みで各チューブ
エレメント2の中央部が下方に撓む変形を来すのであ
る。
【0049】各三角プレート28により各チューブエレ
メント2が積層された構造物の剛性を高めることによ
り、インナーフィン3およびアウターフィン1に要求さ
れる強度が低減され、これらの板厚を小さくして熱交換
器の圧力損失を低減することができる。
【0050】図1に矢印で示すように、低温流体Aは2
つの入口流路4から入口空間16を経てインナーフィン
3に沿って流れた後、出口空間17を経て2つの出口流
路5へと流出する。入口空間16または出口空間17を
一種のエルボとして考えれば、各三角プレート28は低
温流体Aの流線に沿って配置されているため、低温流体
Aの流れを円滑に分流させる働きをし、チューブエレメ
ント内における圧力損失を小さく抑えられる。このよう
に、各三角プレート28を介して圧力損失を低減するこ
とにより、入口空間16または出口空間17の容積を削
減してチューブエレメント2の小型化がはかれる。
【0051】また、各三角プレート28は低温流体Aの
流線に沿って形成されているため、入口空間16または
出口空間17の中央部で低温流体Aの流れに淀みが生じ
ることを抑制し、低温流体Aの流れを円滑にしてこれに
付与する圧力損失を低減するとともに、チューブエレメ
ント2が局所的に過熱されることを抑制できる。
【0052】三角プレート28をチューブエレメント2
より熱伝導率の高い金属により形成しているため、三角
プレート28のまわりの温度分布を均一化し、チューブ
エレメント2が局所的に過熱されることを抑制できる。
【0053】2つの入口流路4または2つの出口流路5
の流路断面積が互いに等しく形成される一方、各三角プ
レート28の頂部28aによって仕切られる2つの入口
空間16a,16bまたは2つの出口空間17a,17
bの容積が互いに相違しているため、各入口空間16
a,16bまたは各出口空間17a,17bの間に圧力
差が生じ、図11にも矢印で示すように、冷却溝20を
通過する低温流体Aの流れが生じる。これにより、各三
角プレート28が冷却され、各三角プレート28のまわ
りが過熱されることを抑制できる。
【0054】これに対して、三角プレート28を廃止し
た場合、入口空間16または出口空間17の中央部に低
温流体Aの流れの淀み部が図12に格子を入れて示すよ
うに生じ、特にその外側に高温流体Bが流入する出口空
間17では低温流体Aの流れに淀みが生じる中央部で局
所的に高温となるホットスポットが発生して、チューブ
エレメント2に亀裂等が発生する原因となるのである。
【0055】各三角プレート28はそれぞれの頂部28
aが各空間16,17の中央部に突出しているため、各
チューブエレメント2が積層された構造物の剛性を有効
に高めることができる。
【0056】これに対して、図13に示すように、チュ
ーブエレメント2の空間17に三角プレート28に変え
て帯状のプレート41が介装された場合、プレート41
の中央縁部の近傍に作用する熱応力が高くなり、ロアプ
レート27の空間17に面する中央部42が変形して亀
裂43が発生する可能性がある。
【0057】次に、図15に示した他の実施例は、三角
プレート28の内部に設けられる2つの空間17a,1
7bを互いに連通する冷却通路として、各三角プレート
28の上面に開口する冷却溝20が湾曲して形成される
ものである。なお、図1との対応部分には同一符号を付
して示すことにする。
【0058】冷却溝20は、容積の比較的大きい出口空
間17aに対する一端20aが三角プレート28の頂部
28aの途中に開口し、容積の比較的小さい出口空間1
7aに対する他端20bが三角プレート28の頂部28
aの付け根部に開口する。
【0059】この場合、低温流体Aが冷却溝20の一端
20aに流入することを促し、冷却溝20を通過する低
温流体Aの流量を高められる。
【0060】また、冷却溝20が湾曲して形成されるこ
とにより、チューブエレメント2のアッパープレート2
6またはロアプレート27が冷却溝20に対して直線的
な縁部と接触することがなく、冷却溝20に沿って変形
や割れが発生することを抑えられる。
【0061】次に、図16に示した他の実施例は、三角
プレート28の各空間17a,17bに面する表面に波
状に窪む多数の凹部41が形成されるものである。な
お、図1との対応部分には同一符号を付して示すことに
する。
【0062】この場合、三角プレート28の各空間17
a,17bに面する表面積が増加し、三角プレート28
から低温流体Aへの放熱が促される。
【0063】また、三角プレート28の縁部が波状に湾
曲して形成されることにより、チューブエレメント2の
アッパープレート26とロアプレート27が三角プレー
ト28に対して直線的な縁部と接触することがなく、三
角プレート28の縁部に沿って変形や割れが発生するこ
とを抑えられる。
【0064】次に、図17に示した他の実施例は、三角
プレート28の頂部28aをインナーフィン3の端部に
接合させ、三角プレート28内に設けられる冷却通路と
して、三角プレート28の上面にY字状の冷却溝40が
形成されるものである。なお、図1との対応部分には同
一符号を付して示すことにする。
【0065】三角プレート28の頂部28aはインナー
フィン3の中心線について対称的に形成され、頂部28
aにより仕切られる各出口空間17a,17bの容積は
互いに等しく形成される。
【0066】冷却溝40はインナーフィン3の中心線上
に直線状に延びる上流部40cと、この上流部40cか
らY字状に分岐して各出口空間17a,17bへと湾曲
して延びる2つの下流部40a,40bを有している。
【0067】この場合、インナーフィン3を通過した低
温流体Aは冷却溝40の上流部40cに直線的に流入
し、各下流部40a,40bを通って各出口空間17
a,17bに均等な流量で分流するため、三角プレート
28が付与する圧力損失を小さく抑えられる。
【0068】また、三角プレート28の頂部28aとイ
ンナーフィン3の間に間隙を設けないことにより、チュ
ーブエレメント2のアッパープレート26とロアプレー
ト27の支持剛性を高められ、三角プレート28の縁部
に沿って変形や割れが発生することを抑えられる。
【0069】次に、図18、図19に示した他の実施例
は、チューブエレメント2の内部に介装される三角プレ
ート28が波状に湾曲した薄板44により形成されるも
のである。なお、図1との対応部分には同一符号を付し
て示すことにする。
【0070】三角プレート28の頂部28aはインナー
フィン3の中心線についてオフセットして形成され、頂
部28aにより仕切られる一方の出口空間17aの容積
が他方の出口空間17bの容積より所定の比率で大きく
形成される。
【0071】三角プレート28はチューブエレメント2
のアッパープレート26とロアプレート27にロウ付け
部45を介して固着される。波板状の三角プレート28
とアッパープレート26およびロアプレート27の間に
は多数の冷却溝46が形成される。各冷却溝46はイン
ナーフィン3の流路方向に対して直交する直線状に形成
される。
【0072】2つの出口流路5の流路断面積が互いに等
しく形成される一方、三角プレート28の頂部28aに
よって仕切られる2つの出口空間17a,17bの容積
が互いに相違しているため、各出口空間17a,17b
の間に圧力差が生じ、出口空間17aから各冷却溝46
を通って出口空間17bに流入する低温流体Aの流れが
生じる。これにより、各三角プレート28が冷却され、
各三角プレート28のまわりのチューブエレメント2が
過熱されることを抑制できる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、流体Aが
流れる第一流路を画成する複数のチューブエレメント
と、互いに積層されたチューブエレメントを収装し、流
体Bが流れる第二流路を画成するハウジングと、各チュ
ーブエレメントの内部に介装されるインナーフィンと、
各チューブエレメントの間に介装されるアウターフィン
とを備える積層型熱交換器において、チューブエレメン
ト内のインナーフィンより上流側の入口空間またはイン
ナーフィンより下流側の出口空間の少なくとも一方に、
インナーフィンに出入りする流体Aを2方向に分流する
三角プレートを介装したため、三角プレートを介して流
体Aの流れを円滑に案内してチューブエレメント内にお
ける圧力損失を低減するとともに、チューブエレメント
が局所的に高温となるホットスポットを無くして、熱交
換器の耐熱性を高められ、また、三角プレートにより各
チューブエレメントが積層された構造物の剛性を高め、
ロウ付け時等にチューブエレメントに変形を来すことを
防止できる。
【0074】請求項2記載の発明は、三角プレートのイ
ンナーフィンに向けて突出する頂部をインナーフィンの
中心線に対してオフセットして設け、三角プレートの内
部に頂部によって仕切られる2つの空間を互いに連通す
る冷却通路を形成したため、三角プレートから冷却通路
を通過する流体Aへの放熱が促され、チューブエレメン
トが局所的に高温となるホットスポットを無くして、熱
交換器の耐熱性を高められる。
【0075】請求項3記載の発明は、三角プレートの内
部に頂部によって仕切られる2つの空間に連通するとと
もに、インナーフィンに対峙する頂部に開口する冷却通
路を形成したため、インナーフィンに出入りする流体A
は三角プレートの頂部に開口する冷却通路に直線的に出
入りし、熱交換器の耐熱性を高められるとともに、チュ
ーブエレメント内における圧力損失を小さく抑えられ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における熱交換器の断面図。
【図2】同じく熱交換器の断面図。
【図3】同じく熱交換器の斜視図。
【図4】同じく熱交換器の横断面図。
【図5】同じくチューブエレメントの分解斜視図。
【図6】同じく熱交換器の流路構成を示す斜視図。
【図7】同じくチューブエレメントの縦断面図。
【図8】同じく熱交換器の縦断面図。
【図9】同じく各チューブエレメントの横断面図。
【図10】同じく三角プレートを廃止した場合に各チュ
ーブエレメントが変形した状態を示す横断面図。
【図11】同じく流体Aの流れる様子を示すチューブエ
レメント内の平面図。
【図12】同じく三角プレートを廃止した場合において
低温流体Aが流れる様子を示すチューブエレメント内の
平面図。
【図13】同じく三角プレートに変えて帯状プレートを
介装した場合においてチューブエレメントが変形する様
子を示す斜視図。
【図14】他の実施例を示すチューブエレメント縦断面
図。
【図15】さらに他の実施例を示すチューブエレメント
内の平面図。
【図16】さらに他の実施例を示すチューブエレメント
内の平面図。
【図17】さらに他の実施例を示すチューブエレメント
内の平面図。
【図18】さらに他の実施例を示すチューブエレメント
内の平面図。
【図19】同じく図18のA−A線に沿うチューブエレ
メントの縦断面図。
【図20】従来例を示す熱交換器の横断面図。
【図21】同じくチューブエレメント内の平面図。
【符号の説明】
1 アウターフィン 2 チューブエレメント 3 インナーフィン 4 入口流路 5 出口流路 6 ハウジング 16 入口空間 17 出口空間 20 冷却溝 21 第一流路 22 第二流路 28 三角プレート 28a 頂部 40 冷却溝 46 冷却溝

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体Aが流れる第一流路を画成する複数
    のチューブエレメントと、互いに積層されたチューブエ
    レメントを収装し、流体Bが流れる第二流路を画成する
    ハウジングと、各チューブエレメントの内部に介装され
    るインナーフィンと、各チューブエレメントの間に介装
    されるアウターフィンとを備える積層型熱交換器におい
    て、チューブエレメント内のインナーフィンより上流側
    の入口空間またはインナーフィンより下流側の出口空間
    の少なくとも一方に、インナーフィンに出入りする流体
    Aを2方向に分流する三角プレートを介装したことを特
    徴とする積層型熱交換器。
  2. 【請求項2】 三角プレートのインナーフィンに向けて
    突出する頂部をインナーフィンの中心線に対してオフセ
    ットして設け、三角プレートの内部に頂部によって仕切
    られる2つの空間を互いに連通する冷却通路を形成した
    ことを特徴とする請求項1記載の積層型熱交換器。
  3. 【請求項3】 三角プレートの内部に頂部によって仕切
    られる2つの空間に連通するとともに、インナーフィン
    に対峙する頂部に開口する冷却通路を形成したことを特
    徴とする請求項1記載の積層型熱交換器。
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