JP2932669B2 - 撥水化粧合板 - Google Patents

撥水化粧合板

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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、浴室などのように、高湿度で温度の高い雰
囲気下において使用しても、腐食や白蟻等による虫害、
カビ等が発生することのない撥水化粧合板に関する。
「従来の技術」 一般に、木質材料は、乾燥雰囲気下で使用する場合に
は、腐食(風化)や、虫害が発生することは少ないが、
高湿度で温度が高いと、風化が進行し、カビが発生した
り、虫害を受けやすくなる。
そのため浴室の壁材としては、木質を避け、タイルの
他湿気に強い材料が使用されているが、優雅な外観を有
することから木質のものが望まれつつある。このような
目的のため表面に木質化粧単板を貼った化粧合板を用い
ることが考えられる。
このような化粧合板では、通常の木質材料と同様に防
腐剤、防虫剤を塗布したり、あるいは撥水性を有する木
材保護塗料を塗布したりして耐久性を高めることが必要
となる。
上記防腐(かび)剤、防虫剤としては、日本木材保存
協会認定の多数の薬剤がある。また撥水性を有する木材
保護塗料としては、ウレタン樹脂やアルキッド樹脂等を
主体としたものが市販されている。
「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、これらの用途に使われる塗料は、その
素地の美観を損なわず、かつ耐久性を保持させるもので
なければならない。そのため上記協会認定の多数の防腐
(かび)剤、防虫剤のうちから特に水に不溶なものが選
択使用されるが、これらを塗布した化粧合板に湯が頻繁
にかかると経時に薬剤が落ち、耐久性を失うばかりでな
く、木質化粧単板が水を吸収して汚染され、外観が損な
われることが多い。
また木材保護塗料は、撥水性はあるが、湿度が高く、
飽和湿度に近くなる浴室用などとしては撥水性が不足
で、さらに撥水性の高いものが必要である。
本発明者らは、高湿度で温度の高い雰囲気下で使用し
ても、外観の美しさが低下せず、耐久性の高い撥水化粧
合板を得るべく鋭意研究を行った結果、芯合板と木質化
粧単板との間の接着層を厚くしてシール性を高めかつ木
質化粧単板に塗布する塗料として、撥水性の高いシリコ
ーン樹脂を主成分としたものを用いれば、外観が劣化せ
ず、耐久性の高い撥水化粧合板が得られると考えた。
本発明は上記の考えに基づいてなされたもので、浴室
用壁材などとして使用しても、風化、虫害、カビが発生
せず、経時的に外観が損なわれることのない耐久性の優
れた撥水化粧合板を提供することを目的とする。
「課題を解決するための手段」 本発明に係る撥水化粧合板においては、芯合板の表面
に、不織布および木質化粧単板を順次積層接着し、上記
木質化粧単板の表面にヨード系防腐剤またはヒドロキシ
ルアミン系防腐剤を含んだシリコーン樹脂系塗料を塗布
含浸或は、ヨード系防腐剤またはヒドロキシルアミン系
防腐剤を含んだ木材保存剤を塗布後シリコーン樹脂系塗
料を塗布含浸することを問題の手段とした。また上記木
材保存剤またはシリコーン樹脂系塗料には、ピレスロイ
ド系防虫剤および/またはオクタクロロジプロピルエー
テルが混合されていることが望ましい。
「作用」 本発明は上記の構成となっているので、芯合板と木質
化粧単板とが強力に接着されているとともにシール性が
付与され、また木質化粧単板の木目が見え、表面の撥水
性が高く、風化、カビ、虫害の発生が防止される。
「実施例」 第1図および第2図は、本発明に係る撥水化粧合板の
一実施例を示すもので、図中符号1は芯合板である。
芯合板1としては、厚さが約10〜15mmのラワン等の木
材単板を、防腐剤が添加された無臭の接着剤によって接
着積層された合板やパーティクルボードなどが用いられ
る。
この芯合板1の表面には、不織布4を介して木質化粧
単板5が積層接着されている。上記不織布4と芯合板
1、及び不織布4と木質化粧単板5の間の接着剤として
は、耐水性のものを用いることが必要で、例えば水性高
分子イソシアネート系接着剤があげられる。不織布4を
芯合板1と木質化粧単板5の間に入れることによって接
着剤のみからなる接着剤層に比較して、厚さが厚く、強
い接着力を示すとともに、水分の浸透を阻止する。
上記不織布としては特に制限なく、例えば、ポリエス
テル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン等、通
常の不織布があげられる。また、木質化粧単板5は厚さ
が0.2〜1.0mm程度で、木目等の美しい外観のよいもので
あれば特に制限なく、例えばスプルース、ツガ、ヒノ
キ、スギ、ヒバ、ナラ、カバ、ウォールナット等があげ
られる。
上記木質化粧単板5に塗布される木材保存剤は、ヨー
ド系防腐剤またはヒドロキシルアミン系防腐剤を含むも
のであり、防腐成分の濃度は0.5〜10wt%、特に1.5〜8w
t%が好ましい。ヨード系の薬剤としては、特に3−ブ
ロモ−2,3−ヨード−2−プロペニル=エチル=カルボ
ナート(C6H7O3BrI2)が有効である。これを溶媒、例え
ばキシレン等でうすめて使用に供するが、上記ヨード系
防腐剤の濃度は0.5〜10wt%、特に1.5〜8wt%が好まし
い。濃度が0.5%未満では効果が少ないし、10%を越え
ても効果は変わらず経済的でない。
木材保存剤を塗布含浸させた後に塗布されるシリコー
ン樹脂系塗料の主成分であるシリコーン樹脂としては、
種々なものがあるが、一例を示せば次のような室温湿気
硬化型シリコーン樹脂があげられる。この樹脂は、下記
(1)式の反応、 によって硬化する。(1)式中OXはアルコキシ基、アセ
トキシ基、アミノキシ基などを示す。上記シリコーン樹
脂は、塗布時の粘度が低く、木質化粧単板5に容易に含
浸されるが、接着剤層2,3によって、芯合板1への浸透
が阻止されるため、塗布量が少なくとも、優れた撥水効
果を発揮するので、これのみでも塗料として有効であ
る。これを塗布7とする。しかし、ヨード系防腐剤また
はヒドロキシルアミン系防腐剤を添加して使用するか、
または、木材保存剤を塗布後に使用することが好まし
い。
本発明では、木材保存剤またはシリコーン樹脂系塗料
に、防虫剤を混合したものを用いることもできる。
木材保存剤またはシリコーン樹脂系塗料に添加される
防虫剤としては種々のものが使用可能であるが、特にピ
レスロイド系防虫剤が好適である。このピレスロイド系
防虫剤は、効力を増強するため、オクタクロロジプロピ
ルエーテルなどの効力増強剤と混合して使用することが
好ましい。ピレスロイド系防虫剤と効力増強剤の配合比
は1:0.2〜1:20(重量比)、特に1:0.5〜1:5が好まし
い。上記オクタクロロジプロピルエーテルおよびピレス
ロイド系防虫剤は単独でも白蟻防除剤として効果があ
り、それぞれが単独で用いられることもある。
上記シリコーン樹脂に、防虫剤を混合したシリコーン
樹脂系塗料をつくるには、シリコーン樹脂に防虫剤とし
て、オクタクロロジプロピルエーテルおよび/またはピ
レスロイド系防虫剤を添加する。これを塗料7′とす
る。
上記塗料7、あるいは7′は積層された木質化粧単板
5の表面に木材保存剤を塗布した後,ハケまたはスプレ
ー及びロールコーターによって、1回30〜40g/m2となる
ようにして1〜2回以上塗布される。または、塗料7、
あるいは7′にあらかじめヨード系防腐剤またはヒドロ
キシルアミン系防腐剤を添加しておき、木質化粧単板5
の表面に直接塗布してもよい。また必要に応じて芯合板
裏面には、上述の防虫剤と防腐剤とをアルコールなどに
溶解した溶液を塗布し、また端面にはこの溶液を塗布
し、さらにシーラーで防水処理を施す。
このようにして本発明の撥水化粧合板がつくられる。
なお、上記芯合板1の裏面に裏化粧紙8を貼ってもよ
い。また第3図に示すように溝9を形成する場合には不
織布によって強化された接着剤の層がなくなるので、こ
の部分には塗料7または7′の塗布を厚くしてその保護
効果を高める必要がある。
以下、実施例を示す。
実施例1 木質化粧単板として、厚さ0.2mmのスプルースを用
い、芯合板としては厚さ12mmのラワン合板を用いた。こ
れらの間に坪量100g/m2のアクリル系不織布をはさみ水
性高分子イソシアネート系接着剤を一層につき約200g/m
2塗布して加圧して接着一体化した。
これとは別に、シリコーン樹脂を90重量部、防腐剤を
3重量部、防虫剤を3重量部混合した塗料を用意し、上
記一体化物の木質化粧単板の表面にスプレーにて1回50
g/m2の塗布量となるように2回塗布して撥水化粧合板を
製造した。
比較例1 実施例1において、木質化粧単板を水性高分子イソシ
アネート系接着剤のみで直接芯合板に接着一体化し、こ
のものの木質化粧単板表面にアミノアルキッド樹脂系塗
料を同様に塗布して化粧合板を製造した。
これら実施例および比較例で得られた化粧合板を、温
度50℃、相対湿度95%の雰囲気中に1週間放置したの
ち、水平に置いた化粧合板の木質化粧単板表面にスプレ
ーで10分間水を散布して流した。その直後、化粧合板の
該表面に残留する水の状態を肉眼で観察したところ、実
施例1の防湿化粧合板では水膜は形成されず、水滴が残
った。比較例の化粧合板では水膜がほぼ全面に連続に残
っていた。
また、実施例1と比較例との化粧合板を小片に切断し
て試料とし、この試料をJWPA法に準じて防腐効果を試験
した。その結果、実施例1の化粧合板では芯合板及び木
質化粧単板は全く腐朽されなかった。一方、比較例の化
粧合板では全体に腐朽が進んでいた。
「発明の効果」 以上述べたように、本発明に係る撥水化粧合板は、シ
リコーン樹脂系塗料を塗布しているので、木質化粧単板
に十分な撥水性が付与され、また透明で木目などがその
まま現出し、木質感が損なわれることがない。
また、芯合板と木質化粧単板とは、不織布を挟んで耐
水性接着剤で積層接着されているので、接着層が厚くな
り、シール性が付与され、芯合板への水の浸入や、上記
木質化粧単板に塗布した塗料が、奥深く浸透するのが防
止されて木質化粧単板に留まり、少ない使用量で多大の
撥水効果が得られる。また防腐(かび)剤またはこれを
含んだ木材保存剤を先に木質化粧単板に塗布するか、シ
リコーン樹脂系塗料に予め添加しておけば上記効果に加
えて、防腐(かび)効果が得られ、また、木材保存剤ま
たはシリコーン樹脂系塗料にピレストロイド系防虫剤お
よび/またはオクタクロロジプロピルエーテルを混合す
ることによって防虫効果も得られ、さらに木質化粧単板
の保護効果が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明の撥水化粧合板の一実施例
を示すもので、第1図は積層する部材の図、第2図は合
板の縦断面図、第3図は、溝を設けた場合の縦断面図で
ある。 1……芯合板、2……接着剤、3……接着剤、4……不
織布、5……木質化粧単板、6……木材保存剤、7,7′
……シリコーン樹脂系塗料、8……裏化粧紙、9……
溝。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芯合板の表面に、不織布および木質化粧単
    板を順次積層接着し、上記木質化粧単板の表面にヨード
    系防腐剤またはヒドロキシルアミン系防腐剤を含んだシ
    リコーン樹脂系塗料を塗布含浸或は、ヨード系防腐剤ま
    たはヒドロキシルアミン系防腐剤を含んだ木材保存剤を
    塗布後シリコーン樹脂系塗料を塗布含浸させたことを特
    徴とする撥水化粧合板。
  2. 【請求項2】木材保存剤またはシリコーン樹脂系塗料
    に、ピレスロイド系防虫剤および/またはオクタクロロ
    ジプロピルエーテルが混合されている請求項(1)記載
    の撥水化粧合板。
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