JP2932110B2 - ゴム補強用スチールコード原料線条体への熱拡散合金メッキ装置 - Google Patents
ゴム補強用スチールコード原料線条体への熱拡散合金メッキ装置Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はゴム補強用スチールコー
ド原料線条体への熱拡散合金メッキ装置に関する。
ド原料線条体への熱拡散合金メッキ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】タイヤで代表されるゴム製品の補強用ス
チールコードは、原料線条体の表面に２種以上の金属た
とえば銅と亜鉛を個別に電気メッキし、次いで熱拡散に
より合金化されることが一般である。そのメッキ付着量
やメッキ合金組成比は、ゴムとの接着性やメッキ後の伸
線特性に大きな影響を及ぼすため、厳しく管理し、メッ
キ条件を制御することが必要である。その方法として慣
用的には、熱拡散合金メッキされた線条体をサンプリン
グし、原子吸光法や蛍光Ｘ線法などによって分析する方
法が採られていた。しかし、この種の線条体はラインを
連続的にかつかなり早い速度で流れるものであるから、
上記方法は即応性に乏しい。
チールコードは、原料線条体の表面に２種以上の金属た
とえば銅と亜鉛を個別に電気メッキし、次いで熱拡散に
より合金化されることが一般である。そのメッキ付着量
やメッキ合金組成比は、ゴムとの接着性やメッキ後の伸
線特性に大きな影響を及ぼすため、厳しく管理し、メッ
キ条件を制御することが必要である。その方法として慣
用的には、熱拡散合金メッキされた線条体をサンプリン
グし、原子吸光法や蛍光Ｘ線法などによって分析する方
法が採られていた。しかし、この種の線条体はラインを
連続的にかつかなり早い速度で流れるものであるから、
上記方法は即応性に乏しい。
【０００３】そこで、この対策として、オンラインでメ
ッキ特性(メッキ付着量メッキ組成比)を分析し、その結
果をフィードバックしてメッキ電流等を制御する方法が
特公平３−１３９６号公報に提案されている。この先行
技術においては、２種以上の金属を個別にメッキし、熱
で拡散させるメッキ法において、メッキラインのメッキ
工程用装置より下流でかつ熱拡散装置の上流にエネルギ
ー分散型蛍光Ｘ線分析装置を配置し、２種以上の金属の
メッキ工程終了後、熱拡散工程前にエネルギー分散型蛍
光Ｘ線分析装置によって層状メッキ金属からの二次Ｘ線
を同時検出し、前記メッキ特性を分析してフィードバッ
クをかけ、メッキ条件を自動制御するようにしている。
ッキ特性(メッキ付着量メッキ組成比)を分析し、その結
果をフィードバックしてメッキ電流等を制御する方法が
特公平３−１３９６号公報に提案されている。この先行
技術においては、２種以上の金属を個別にメッキし、熱
で拡散させるメッキ法において、メッキラインのメッキ
工程用装置より下流でかつ熱拡散装置の上流にエネルギ
ー分散型蛍光Ｘ線分析装置を配置し、２種以上の金属の
メッキ工程終了後、熱拡散工程前にエネルギー分散型蛍
光Ｘ線分析装置によって層状メッキ金属からの二次Ｘ線
を同時検出し、前記メッキ特性を分析してフィードバッ
クをかけ、メッキ条件を自動制御するようにしている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】この先行技術は、オン
ラインでメッキ特性を分析し、リアルタイムでメッキ条
件を制御できるメリットが得られ、特に、熱拡散処理さ
れ、合金メッキされた線条体をそのまま巻き取る方式の
場合には、意図する効果が発揮されよう。しかし、この
先行技術では、熱拡散処理を行った後、後処理ことに熱
拡散によって生ずる酸化被膜除去のための酸洗を施した
場合に大きな問題が生ずる。すなわち、スチールコード
用線条体への真ちゅうメッキを熱拡散法で行う場合、熱
拡散工程で生ずる酸化被膜は主に酸化亜鉛である。この
酸化亜鉛は硬くもろいため、次の工程である湿式伸線で
の伸線性特にダイス寿命に悪い影響を与える。したがっ
て、この酸化被膜を除去することが望ましいわけであ
る。ところが、この酸化被膜の除去のための酸洗を熱拡
散工程後に行うと、それに伴ってメッキ付着量、メッキ
組成比が変化する。たとえば、熱拡散を５００℃で５
秒、酸洗を１％ＨＮＯ3水溶液を用いて浸漬２秒で行っ
た場合、この酸化被膜は瞬間的に溶解してしまい、結果
としてこの線条体のメッキ特性は、経験的に、メッキ付
着量(重量%）が５〜１０％減少し、メッキ組成比は銅組
成比で１〜３％上昇する。そしてこれは、メッキ条件、
熱拡散前のメッキ組成比、メッキ付着量、熱拡散条件、
酸洗条件により変わってくる。したがって、先行技術の
ように熱拡散工程前にメッキ付着量やその層厚比を測定
し、その結果を各メッキ工程にフィードバックしてメッ
キ条件を調整する方法では、実際の合金メッキ線条体と
メッキ特性が変化したものとなり、目的とするメッキ特
性を持ったスチールコード用線条体が得られないという
問題がある。
ラインでメッキ特性を分析し、リアルタイムでメッキ条
件を制御できるメリットが得られ、特に、熱拡散処理さ
れ、合金メッキされた線条体をそのまま巻き取る方式の
場合には、意図する効果が発揮されよう。しかし、この
先行技術では、熱拡散処理を行った後、後処理ことに熱
拡散によって生ずる酸化被膜除去のための酸洗を施した
場合に大きな問題が生ずる。すなわち、スチールコード
用線条体への真ちゅうメッキを熱拡散法で行う場合、熱
拡散工程で生ずる酸化被膜は主に酸化亜鉛である。この
酸化亜鉛は硬くもろいため、次の工程である湿式伸線で
の伸線性特にダイス寿命に悪い影響を与える。したがっ
て、この酸化被膜を除去することが望ましいわけであ
る。ところが、この酸化被膜の除去のための酸洗を熱拡
散工程後に行うと、それに伴ってメッキ付着量、メッキ
組成比が変化する。たとえば、熱拡散を５００℃で５
秒、酸洗を１％ＨＮＯ3水溶液を用いて浸漬２秒で行っ
た場合、この酸化被膜は瞬間的に溶解してしまい、結果
としてこの線条体のメッキ特性は、経験的に、メッキ付
着量(重量%）が５〜１０％減少し、メッキ組成比は銅組
成比で１〜３％上昇する。そしてこれは、メッキ条件、
熱拡散前のメッキ組成比、メッキ付着量、熱拡散条件、
酸洗条件により変わってくる。したがって、先行技術の
ように熱拡散工程前にメッキ付着量やその層厚比を測定
し、その結果を各メッキ工程にフィードバックしてメッ
キ条件を調整する方法では、実際の合金メッキ線条体と
メッキ特性が変化したものとなり、目的とするメッキ特
性を持ったスチールコード用線条体が得られないという
問題がある。
【０００５】〔課題を解決するための手段〕 本発明は前記のような問題点を解消するために創案され
たもので、その目的とするところは、メッキ特性の安定
ししかも次工程での伸線性も良好なゴム補強用スチール
コード用線条体を能率良く製造することができる装置を
提供することにある。上記目的を達成するため本発明
は、線条体の繰り出し装置と、メッキ前処理装置と、２
種以上の金属を個別にメッキする複数の電気メッキ槽
と、メッキ後処理装置と、熱拡散加熱装置と、拡散後後
処理装置および線条体巻取装置を順次配列した線条体の
合金メッキ装置であって、前記拡散後後処理装置と線条
体巻取装置の間に合金メッキされた線条体のメッキ特性
を測定するエネルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置を設置す
るとともに、該エネルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置を予
め目的とするメッキ特性のデータを入力したコンピュー
タを介して前記電気メッキ槽の各メッキ条件制御手段に
接続し、エネルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置からの合金
メッキ線条体のメッキ特性情報と目的メッキ特性との偏
差に応じて電気メッキ槽でのメッキ電流値を自動制御す
るようにしたものである。
たもので、その目的とするところは、メッキ特性の安定
ししかも次工程での伸線性も良好なゴム補強用スチール
コード用線条体を能率良く製造することができる装置を
提供することにある。上記目的を達成するため本発明
は、線条体の繰り出し装置と、メッキ前処理装置と、２
種以上の金属を個別にメッキする複数の電気メッキ槽
と、メッキ後処理装置と、熱拡散加熱装置と、拡散後後
処理装置および線条体巻取装置を順次配列した線条体の
合金メッキ装置であって、前記拡散後後処理装置と線条
体巻取装置の間に合金メッキされた線条体のメッキ特性
を測定するエネルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置を設置す
るとともに、該エネルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置を予
め目的とするメッキ特性のデータを入力したコンピュー
タを介して前記電気メッキ槽の各メッキ条件制御手段に
接続し、エネルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置からの合金
メッキ線条体のメッキ特性情報と目的メッキ特性との偏
差に応じて電気メッキ槽でのメッキ電流値を自動制御す
るようにしたものである。
【０００６】
【実施例】以下本発明の実施例を添付図面に基いて説明
する。図１は本発明を真ちゅうメッキ付き補強用スチー
ルコード原料線条体のための熱拡散合金メッキ装置を示
している。１は所定径に伸線されたスチールワイヤ１８
の繰り出し装置、２は繰り出し装置１から繰り出された
スチールワイヤ１８に加熱急冷を施す焼入れ装置、３は
焼入れ後のスチールワイヤ１８に脱脂、水洗、酸洗等の
前処理を行うメッキ前処理装置である。４は銅メッキ浴
槽、５は亜鉛メッキ浴槽であり、それぞれメッキ浴のメ
ッキ用電流等を制御するメッキ条件制御手段６，７を備
えている。８は２層メッキされたスチールワイヤから余
剰メッキ液を除去する水洗装置、９は乾燥装置であり、
それらによりメッキ後処理装が構成される。
する。図１は本発明を真ちゅうメッキ付き補強用スチー
ルコード原料線条体のための熱拡散合金メッキ装置を示
している。１は所定径に伸線されたスチールワイヤ１８
の繰り出し装置、２は繰り出し装置１から繰り出された
スチールワイヤ１８に加熱急冷を施す焼入れ装置、３は
焼入れ後のスチールワイヤ１８に脱脂、水洗、酸洗等の
前処理を行うメッキ前処理装置である。４は銅メッキ浴
槽、５は亜鉛メッキ浴槽であり、それぞれメッキ浴のメ
ッキ用電流等を制御するメッキ条件制御手段６，７を備
えている。８は２層メッキされたスチールワイヤから余
剰メッキ液を除去する水洗装置、９は乾燥装置であり、
それらによりメッキ後処理装が構成される。
【０００７】１０は熱拡散加熱装置であり、加熱流動床
などが使用され、ここを２層メッキされたスチールワイ
ヤが通過することによってメッキ金属が拡散し、合金化
される。１１は熱拡散加熱装置１０の下流に配置された
酸洗装置であり、槽内に０.２〜５.０％濃度のＨＮＯ3
水溶液を収容し、その酸浴中に熱拡散で合金メッキされ
た直後のスチールワイヤを浸漬通過させ、前段の加熱に
よって生じた酸化被膜を化学反応で瞬間的に溶解除去す
る。１２は表面に付着している酸や除去被膜カスを除去
する水洗装置、１３は乾燥装置であり、これら酸洗装置
１１と水洗装置１２および乾燥装置１３によって拡散後
処理装置が構成される。１７は拡散後処理の施された合
金メッキスチールワイヤ１８０を巻き取る巻取装置であ
る。
などが使用され、ここを２層メッキされたスチールワイ
ヤが通過することによってメッキ金属が拡散し、合金化
される。１１は熱拡散加熱装置１０の下流に配置された
酸洗装置であり、槽内に０.２〜５.０％濃度のＨＮＯ3
水溶液を収容し、その酸浴中に熱拡散で合金メッキされ
た直後のスチールワイヤを浸漬通過させ、前段の加熱に
よって生じた酸化被膜を化学反応で瞬間的に溶解除去す
る。１２は表面に付着している酸や除去被膜カスを除去
する水洗装置、１３は乾燥装置であり、これら酸洗装置
１１と水洗装置１２および乾燥装置１３によって拡散後
処理装置が構成される。１７は拡散後処理の施された合
金メッキスチールワイヤ１８０を巻き取る巻取装置であ
る。
【０００８】本発明は、前記拡散後処理装置がと巻取装
置１７との間の合金メッキスチールワイヤ移動路近傍
に、エネルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置１５を配置して
いる。該エネルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置１５は、拡
散後処理の施された合金メッキスチールワイヤ１８０の
表面にＸ線を照射する蛍光Ｘ線発生管１４を有し、合金
を構成する各金属からの特性Ｘ線を検出し、その特性Ｘ
線強度からメッキ特性(メッキ付着量とメッキ組成比)を
分析するものである。そして、前記エネルギー分散型蛍
光Ｘ線分析装置１５は、設定器からあらかじめ目的とす
るメッキ特性のデータが入力されるコンピュータ１６と
電気的に接続されており、そのコンピュータ１６の出力
側は前記銅メッキ浴槽４と亜鉛メッキ浴槽５の各メッキ
条件制御手段６，７に接続されている。
置１７との間の合金メッキスチールワイヤ移動路近傍
に、エネルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置１５を配置して
いる。該エネルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置１５は、拡
散後処理の施された合金メッキスチールワイヤ１８０の
表面にＸ線を照射する蛍光Ｘ線発生管１４を有し、合金
を構成する各金属からの特性Ｘ線を検出し、その特性Ｘ
線強度からメッキ特性(メッキ付着量とメッキ組成比)を
分析するものである。そして、前記エネルギー分散型蛍
光Ｘ線分析装置１５は、設定器からあらかじめ目的とす
るメッキ特性のデータが入力されるコンピュータ１６と
電気的に接続されており、そのコンピュータ１６の出力
側は前記銅メッキ浴槽４と亜鉛メッキ浴槽５の各メッキ
条件制御手段６，７に接続されている。
【０００９】コンピュータ１６ではエネルギー分散型蛍
光Ｘ線分析装置１５からの合金メッキ特性測定値が目的
とするメッキ特性値と比較され、その偏差の度合いから
メッキ条件たとえば電流値をどのように変更すべきか定
量的に演算され、それに応じた制御信号が各メッキ条件
制御手段６，７にフィードバックされる。本発明は、拡
散工程前すなわち合金化される前の２層メッキを対象と
してメッキ特性を分析するのでなく、合金化されさらに
酸洗により酸化被膜の除去された最終製品のメッキ特性
を分析するため、正確な特性データを得ることができ、
その結果に基いてリアルタイムでメッキ工程にフィード
バックをかけ、メッキ電流値を制御する。したがって、
連続的にしかも時間的に各電流効率が変化しても、伸線
性もすぐれた目的とする合金メッキを均一に得ることが
できるのであり、拡散処理後の後処理によるメッキ特性
の変化に完全に対応することができる。なお、拡散後の
メッキ特性の分析を行うと、測定精度に問題が生ずると
の懸念があるが、本発明者が実地に検討ところ、分析装
置のＸ線強度が十分大きいので、通常管理されている程
度の拡散度合いであれば、測定値が変わらないことが判
明した。すなわち、拡散度合いを表わすブラスのβ相割
合（β／α＋β×１００％）を３０％以下として酸洗い
を行った後に、エネルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置で分
析した結果とサンプリングにより原子吸光分析を行った
結果を下記に示す。 サンプル Ｘ線分析値 原子吸光分析値 ― ― Ｘ ｎ Ｘ ｎ １ ６１.３ １０ ６１.４ １０ ２ ６５.０ １０ ６５.１ １０ ３ ６９.６ １０ ６９.５ １０
光Ｘ線分析装置１５からの合金メッキ特性測定値が目的
とするメッキ特性値と比較され、その偏差の度合いから
メッキ条件たとえば電流値をどのように変更すべきか定
量的に演算され、それに応じた制御信号が各メッキ条件
制御手段６，７にフィードバックされる。本発明は、拡
散工程前すなわち合金化される前の２層メッキを対象と
してメッキ特性を分析するのでなく、合金化されさらに
酸洗により酸化被膜の除去された最終製品のメッキ特性
を分析するため、正確な特性データを得ることができ、
その結果に基いてリアルタイムでメッキ工程にフィード
バックをかけ、メッキ電流値を制御する。したがって、
連続的にしかも時間的に各電流効率が変化しても、伸線
性もすぐれた目的とする合金メッキを均一に得ることが
できるのであり、拡散処理後の後処理によるメッキ特性
の変化に完全に対応することができる。なお、拡散後の
メッキ特性の分析を行うと、測定精度に問題が生ずると
の懸念があるが、本発明者が実地に検討ところ、分析装
置のＸ線強度が十分大きいので、通常管理されている程
度の拡散度合いであれば、測定値が変わらないことが判
明した。すなわち、拡散度合いを表わすブラスのβ相割
合（β／α＋β×１００％）を３０％以下として酸洗い
を行った後に、エネルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置で分
析した結果とサンプリングにより原子吸光分析を行った
結果を下記に示す。 サンプル Ｘ線分析値 原子吸光分析値 ― ― Ｘ ｎ Ｘ ｎ １ ６１.３ １０ ６１.４ １０ ２ ６５.０ １０ ６５.１ １０ ３ ６９.６ １０ ６９.５ １０
【００１０】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、線条体の
繰り出し装置と、メッキ前処理装置と、２種以上の金属
を個別にメッキする複数の電気メッキ槽と、メッキ後処
理装置と、熱拡散加熱装置と、拡散後後処理装置および
線条体巻取装置を順次配列した線条体の合金メッキ装置
において、前記拡散後後処理装置と線条体巻取装置の間
に合金メッキされた線条体のメッキ特性を測定するエネ
ルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置を設置するとともに、該
エネルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置を予め目的とするメ
ッキ特性のデータを入力したコンピュータを介して前記
電気メッキ槽の各メッキ条件制御手段に接続し、エネル
ギー分散型蛍光Ｘ線分析装置からの合金メッキ線条体の
メッキ特性情報と目的メッキ特性との偏差に応じて電気
メッキ槽でのメッキ電流値を自動制御するようにしたの
で、熱拡散によって生ずる酸化被膜除去のための酸洗を
施すことによりメッキ付着量、メッキ組成比が変化して
も、そうした実際の最終製品のメッキ特性を基準するメ
ッキ条件そのものの調整によって、ゴムとの接着性が良
好で、また伸線性も良好なゴム補強用スチールコード用
線条体を連続して能率良く製造することができるという
すぐれた効果が得られる。
繰り出し装置と、メッキ前処理装置と、２種以上の金属
を個別にメッキする複数の電気メッキ槽と、メッキ後処
理装置と、熱拡散加熱装置と、拡散後後処理装置および
線条体巻取装置を順次配列した線条体の合金メッキ装置
において、前記拡散後後処理装置と線条体巻取装置の間
に合金メッキされた線条体のメッキ特性を測定するエネ
ルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置を設置するとともに、該
エネルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置を予め目的とするメ
ッキ特性のデータを入力したコンピュータを介して前記
電気メッキ槽の各メッキ条件制御手段に接続し、エネル
ギー分散型蛍光Ｘ線分析装置からの合金メッキ線条体の
メッキ特性情報と目的メッキ特性との偏差に応じて電気
メッキ槽でのメッキ電流値を自動制御するようにしたの
で、熱拡散によって生ずる酸化被膜除去のための酸洗を
施すことによりメッキ付着量、メッキ組成比が変化して
も、そうした実際の最終製品のメッキ特性を基準するメ
ッキ条件そのものの調整によって、ゴムとの接着性が良
好で、また伸線性も良好なゴム補強用スチールコード用
線条体を連続して能率良く製造することができるという
すぐれた効果が得られる。
【図１】本発明装置の一例を示す概要図である。
１…繰り出し装置 ３…メッキ前処理装置 ４，５…メッキ浴槽 ６，７…メッキ条件制御装置 １０…熱拡散加熱装置 １１…酸洗装置 １５…エネルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置 １６…コンピュータ １７…巻取装置
Claims (1)
- 【請求項１】線条体の繰り出し装置と、メッキ前処理装
置と、２種以上の金属を個別にメッキする複数の電気メ
ッキ槽と、メッキ後処理装置と、熱拡散加熱装置と、拡
散後後処理装置および線条体巻取装置を順次配列した線
条体の合金メッキ装置であって、前記拡散後後処理装置
と線条体巻取装置の間に、合金メッキされた線条体のメ
ッキ特性を測定するエネルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置
を設置するとともに、該エネルギー分散型蛍光Ｘ線分析
装置を予め目的とするメッキ特性のデータを入力したコ
ンピュータを介して前記電気メッキ槽の各メッキ条件制
御手段に接続し、エネルギー分散型蛍光Ｘ線分析装置か
らの合金メッキ線条体のメッキ特性情報と目的メッキ特
性との偏差に応じて電気メッキ槽でのメッキ電流値を自
動制御するようにしたことを特徴とするゴム補強用スチ
ールコード原料線条体への熱拡散合金メッキ装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11211591A JP2932110B2 (ja) | 1991-04-18 | 1991-04-18 | ゴム補強用スチールコード原料線条体への熱拡散合金メッキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11211591A JP2932110B2 (ja) | 1991-04-18 | 1991-04-18 | ゴム補強用スチールコード原料線条体への熱拡散合金メッキ装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04318194A JPH04318194A (ja) | 1992-11-09 |
| JP2932110B2 true JP2932110B2 (ja) | 1999-08-09 |
Family
ID=14578549
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11211591A Expired - Fee Related JP2932110B2 (ja) | 1991-04-18 | 1991-04-18 | ゴム補強用スチールコード原料線条体への熱拡散合金メッキ装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2932110B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US20070227633A1 (en) * | 2006-04-04 | 2007-10-04 | Basol Bulent M | Composition control for roll-to-roll processed photovoltaic films |
| CN115161739A (zh) * | 2021-04-01 | 2022-10-11 | 泰州俊宇不锈钢材料有限公司 | 一种用于特种合金微丝表面涂覆防腐加工工艺 |
-
1991
- 1991-04-18 JP JP11211591A patent/JP2932110B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04318194A (ja) | 1992-11-09 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
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