JP2931524B2 - ベータアルミナ固体電解質の製造方法 - Google Patents

ベータアルミナ固体電解質の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定のバインダーを用
いることにより脱脂工程を省略することができ、しかも
電気抵抗が低く、強度が大きいなどの特性に優れたベー
タアルミナを得ることができるベータアルミナ固体電解
質の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ベータアルミナ焼結体は、ナトリウムイ
オンのイオン伝導率が極めて高い(即ち、電気抵抗が低
い)ため、ナトリウム−硫黄電池の隔膜など、固体電解
質としての用途が注目されている。
【0003】このようなベータアルミナ焼結体を製造す
るため、従来から種々の製造方法が提案されており、例
えば、α−Al23 、Na化合物およびLi2OやM
gO等の安定化剤からなる原料を混合、造粒、成形およ
び焼成することにより、ベータアルミナ焼結体が製造さ
れている。また、ベータアルミナ焼結体のうち、MgO
安定化ベータアルミナ焼結体については、仮焼工程を付
加し、混合、乾燥、仮焼、粉砕、造粒、成形および焼成
の各工程を経ることにより、ベータアルミナ焼結体が製
造されることが多い。このように、MgO安定化ベータ
アルミナ焼結体について原料の仮焼工程を付加すると、
ベータアルミナ化が予め行なわれるため、焼成時におい
てα−Al23 からベータアルミナへの相転移する際
の体積膨張が防止され、均質で強度の高いベータアルミ
ナ焼結体が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような製造方法に
おいて、α−Al23、Na化合物およびLi2 Oや
MgO等の安定化剤からなる原料を混合してスラリーを
調製する際に用いるバインダーとしては、従来からポリ
ビニルアルコール等が一般的に用いられている。しかし
ながら、前記した各原料からなるスラリーは、通常Na
化合物としてNaOH、NaCO3 を使用しており強ア
ルカリ性であるため、ポリビニルアルコール等のバイン
ダーを使用しても粘着性が低く、結合力が小さく、従っ
て後続の造粒工程、成形工程において所望の作用を奏す
ることができないという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、上記
従来の問題を解決し特性の向上したベータアルミナ焼結
体を得るべく鋭意検討を行なった結果、本発明に到達し
たものである
【0006】すなわち、本発明によれば、アルミナ源、
ナトリウム源及び安定化剤の各原料を混合してスラリー
を調製した後、造粒、成形、焼成することによりベータ
アルミナ固体電解質を製造する方法において、スラリー
を調製する際に用いるバインダーとして、結合剤に加
え、可塑剤、潤滑剤及び分散剤のうちの少なくとも1種
を含む複数バインダーを用いるとともに、前記ナトリウ
ム源として少なくともNaHCO3、シュウ酸ナトリウ
ムのいずれか1つを含むNa化合物を用いることを特徴
とするベータアルミナ固体電解質の製造方法が提供され
る。
【0007】更に本発明によれば、結合剤に加え、可塑
剤、潤滑剤及び分散剤のうちの少なくとも1種を含む複
数バインダーを用いて造粒された、アルミナ源、ナトリ
ウム源及び安定化剤の各原料の混合物からなる顆粒を主
成分とし、かつ前記ナトリウム源として少なくともNa
HCO 3 、シュウ酸ナトリウムのいずれか1つを含むN
a化合物を用いることを特徴とする成形体が提供され
る。
【0008】また、本発明においては、バインダーの混
合量が、アルミナ源、ナトリウム源及び安定化剤の各原
料に対して、総量で0.5〜3.0重量%、好ましくは
0.5〜1.0重量%と極めて少量用いることが可能で
ある。さらに、結合剤とその他のバインダーとの混合比
が1:2〜2:1であることが好ましい。
【0009】なお、本発明において、ベータアルミナと
は、β−Al23 (Na2 O・11Al23 )、
β”−Al23 (Na2 O・5Al23 )、β”’
−Al23 などの総称であり、特にβ”−Al23
の含有量の多い、いわゆるβ”化率が95%以上のもの
を指すものである。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
は、アルミナ源、ナトリウム源及び安定化剤の各原料を
混合してスラリーを調製する場合に用いるバインダーと
して、結合剤に加え、可塑剤、潤滑剤及び分散剤のうち
の少なくとも1種を含む複数バインダーを用いる。
【0011】すなわち、本発明者が種々検討したとこ
ろ、Na化合物として従来から主として用いられている
NaOH、Na2 CO3 に代わり、少なくともNaHC
3 、シュウ酸ナトリウムのうちのいずれか一つを含む
Na化合物を用いると、アルミナ源、ナトリウム源及び
安定化剤の各原料を混合したスラリーが弱アルカリ性と
なり、その結果、各種バインダーの使用効果が高まると
ともに使用できるバインダーの選択幅が広くなったので
ある。そして更に検討を進めたところ、ベータアルミナ
は焼成中にNa成分の蒸発を防止する目的で密閉容器等
を用いて雰囲気保護を行なって焼成するため、通常バイ
ンダー除去のために脱脂工程を必要とするが、バインダ
ーとして、結合剤に加え、可塑剤、潤滑剤及び分散剤の
うちの少なくとも1種を含む複数バインダーを用いる
と、使用に必要なバインダー総量を極めて少量にでき、
その結果、脱脂工程を省略でき製造工程を短縮すること
ができるという驚くべき作用効果を達成することができ
たのである。
【0012】上記のように、本発明では、Na化合物と
してNaHCO3 及び/又はシュウ酸ナトリウムを用い
ることに起因して、原料スラリーのpHを弱アルカリ性
である8〜10の範囲に調整すれば、各種バインダーの
作用効果が高まるとともにバインダーの選択幅が広が
り、結合剤、可塑剤、潤滑剤及び分散剤を含む複数バイ
ンダーを用いることで、総バインダー量を少なくするこ
とができた。
【0013】本発明で用いるバインダーは、結合剤に加
え、可塑剤、潤滑剤及び分散剤のうちの少なくとも1種
を含む複数バインダーである。このような複数バインダ
ーを用いると、造粒で得られる顆粒がつぶれ易くなり、
成形体において顆粒間の境界が残らず、成形体の密度が
高くなり均一で適度な成形体強度が得られる。一方、結
合剤のみを用いた場合には、得られる顆粒の強度は高い
が可撓性、吸湿性に劣り、量産設備に適さない。結合剤
は主として成形体の強度向上に寄与するために用いら
れ、具体的には、アクリル系結合剤、ポリエチレン系結
合剤等を挙げることができる。この結合剤は必須であ
り、添加量は原料総量に対し0.2〜2.0重量%の範
囲が好ましく、0.2〜1.0重量%の範囲が更に好ま
しく、0.2〜0.5重量%の範囲が特に好ましい。
【0014】可塑剤は顆粒の崩壊性向上を目的として加
えるものであり、具体的には、グリセリン系可塑剤、フ
タル酸系可塑剤等を挙げることができる。可塑剤の添加
量は原料総量に対し0.1〜2.0重量%の範囲が好ま
しく、0.1〜1.0重量%の範囲が更に好ましく、
0.1〜0.5重量%の範囲が特に好ましい。
【0015】潤滑剤は一次粒子のすべり及び顆粒間のす
べり向上を目的として加えるものであり、具体的には、
ステアリン酸系潤滑剤、ポリエーテル系潤滑剤等を挙げ
ることができる。潤滑剤の添加量は原料総量に対し0.
1〜2.0重量%の範囲が好ましく、0.1〜1.0重
量%の範囲が更に好ましく、0.1〜0.5重量%の範
囲が特に好ましい。
【0016】分散剤はスラリーの粘性を低下させるとと
もに粘性を安定にすることを目的として加えるものであ
り、具体的には、ポリカルボン酸系分散剤、ポリアクリ
ル酸系分散剤等を挙げることができる。分散剤の添加量
は原料総量に対し0.1〜2.0重量%の範囲が好まし
く、0.1〜1.0重量%の範囲が更に好ましく、0.
1〜0.5重量%の範囲が特に好ましい。
【0017】本発明の複数バインダーとしては、結合剤
が必須で、かつ可塑剤、潤滑剤及び分散剤のうちの少な
くとも1種を用いる。複数バインダーの組み合わせとし
ては、結合剤と可塑剤、結合剤と可塑剤と潤滑剤、結合
剤と潤滑剤、結合剤と可塑剤と分散剤など、必要に応じ
て組み合わせることができるが、上記4種のすべてを混
合して用いることが好ましい。これらの複数バインダー
の総量は、前記したように0.5〜3.0重量%が好ま
しく、0.5〜1.0重量%が更に好ましい。バインダ
ー総量が0.5重量%より少ないと、成形体強度が低下
し、一方バインダー総量が3.0重量%を越えると、脱
脂をしないと焼結体特性が低下する。また、結合剤とそ
の他のバインダーとの混合比は、1:2〜2:1の範囲
とすることが、成形体強度および得られる焼結体特性を
好適なものとするため、好ましい。
【0018】本発明では、上記した複数バインダーを用
いるとともに、原料のナトリウム源として、少なくとも
NaHCO3 、シュウ酸ナトリウムのうちのいずれか一
つを含むNa化合物を用いることが好ましい。これらの
Na化合物は、水などの溶媒への溶解度が低いため、乾
燥時あるいは造粒に当たっての乾燥時に、析出が速く乾
燥物や造粒物中において均一に分散されることとなり極
めて好ましい。また、これらのNa化合物を用いると、
各原料を混合してスラリーとした場合にスラリーpHを
10程度にコントロールできるため、有機バインダーの
選択幅が大きくなることから好ましい。
【0019】NaHCO3 、シュウ酸ナトリウムはそれ
ぞれ単独で用いても良いが、Na2 CO3 との混合物と
して用いることが好ましい。用いるNaHCO3 、シュ
ウ酸ナトリウムの粒度は、平均粒径が5μm以下である
ことが好ましい。
【0020】原料としてのアルミナ源はα−Al23
を用いることが好ましい。その粒度は微細なものが好ま
しく、平均粒径が1μm以下であることが好ましく、
0.5μm以下であることが特に好ましい。またα−A
23 の比表面積は5m2/g以上であることが好まし
く、10m2/g以上であることがさらに好ましい。α−A
23 の粒度が上記範囲内であると、得られるベータ
アルミナ焼結体中に粗大結晶が生成し難く、緻密で低抵
抗なものが得られる。
【0021】また、原料として用いられるLi2 OやM
gO等の安定化剤はできるだけ微細であることが好まし
く、平均粒径が1μm以下であることが好ましく、0.
5μm以下であることが特に好ましい。
【0022】次に、本発明の製造工程の例を説明する。
上記した粒度など所定の物性を備えたアルミナ源、ナト
リウム源及び安定化剤の各原料は、ベータアルミナが生
成し得る所定の比率でそれぞれ添加混合される。添加混
合は、各原料を水などの溶媒中にて粉砕混合することに
より行なわれ、スラリーが作製される。ここで、できる
だけ均一な混合がなされることが、焼成工程において焼
結性が向上するため好ましい。
【0023】次いで、原料スラリーをスプレードライヤ
ーなどで造粒する。ここで、造粒工程は各原料の混合を
均質ならしめ、かつ後続の成形工程での成形性を向上さ
せるために設けられている。造粒工程は通常平均粒径が
50〜100μmとなるよう造粒物を作製する。造粒物
は次いで所定形状に成形される。本発明においては、上
記のように結合剤に加え、可塑剤、潤滑剤及び分散剤の
うちの少なくとも1種を含むという特定の複数バインダ
ーを用いているので、このようなバインダーを用いて造
粒された、アルミナ源、ナトリウム源及び安定化剤の各
原料の混合物からなる顆粒は、成形時につぶれ易く、得
られる成形体は、顆粒間の境界が残らず、密度が高くな
り均一で適度な強度のものとなる。さらに、この成形体
は含有する総バインダー量が少ないため脱脂工程を行な
うことなくそのまま焼成することができ、しかも得られ
る焼結体は、ベータアルミナの多結晶がほぼ均一な大き
さで粗大結晶のない優れた物性のものを得ることができ
る。
【0024】本発明のベータアルミナ固体電解質は、ナ
トリウム−硫黄電池の隔壁として用いることを主要な用
途とするため、チューブ状に成形することが多い。成形
は1.5ton/cm2 以上、好ましくは2.0ton/cm2 以上
の圧力で行ない、1.9g/cm3 以上の密度を有する成形
体を作製する。次いで、成形体を1580〜1650℃
の温度で焼成する。この温度範囲で焼成することにより
β”化率の高い、即ち95%以上のβ”化率を有するベ
ータアルミナ焼結体が製造される。
【0025】なお、前記の製造工程とは別に次の製造工
程によってもベータアルミナ焼結体が製造できる。即
ち、原料を混合後原料スラリーを乾燥し、次いで原料を
仮焼する。仮焼することによりベータアルミナ化が予め
行なわれるため、焼成時における相転移に基づく体積膨
張がなくなる。次いで出来るだけ微細に粉砕し、その後
造粒、成形および焼成の各工程を経てベータアルミナ焼
結体が製造される。
【0026】本発明では上記のようにして、ベータアル
ミナ焼結体が製造されるが、この焼結体はベータアルミ
ナの多結晶がほぼ均一な大きさで粗大結晶のないもので
あり、ベータアルミナ焼結体を構成するベータアルミナ
結晶の粒径分布が、平均粒径が3μm以下、5μm以下
の結晶が90%以上であり、最大粒子径が200μm以
下とベータアルミナ焼結体中に存在する粗大結晶が小さ
く、しかも存在量も少ない。
【0027】上記のように、本発明で得られるベータア
ルミナ焼結体は特定の結晶構造を有するものであり、こ
のようなベータアルミナ焼結体は、固体電解質として利
用可能であり、特にナトリウム−硫黄電池用の隔壁とし
て極めて優れた特性を有している。具体的にいえば、電
気抵抗が4.0Ω・cm以下で、内水圧強度が150M
Pa以上、および密度が3.20g/cm3 以上であり、さ
らに好ましくは、電気抵抗が3.5Ω・cm以下で、内
水圧強度が180MPa以上、および密度が3.22g/
cm3 以上である。
【0028】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき更に詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものでは
ない。 (実施例1〜20、比較例1〜4)平均粒径1.0μ
m、BET比表面積5m2/gを有するα−Al23 粉末
原料と、表1〜2に示す平均粒径1.0μmのNa原料
と、平均粒径0.5μmのMgO粉末原料を、ベータア
ルミナが生成し得る比率、即ちAl23 87.5%、
Na2 O 10%、MgO 2.5%となるように調合
し、さらに表1〜2に示す量、混合比でバインダーを添
加し、水中においてボールミルを用いて均一に混合して
スラリーを作製した。ここで、バインダーのうち、結合
剤としてはアクリル系結合剤、可塑剤としてはグリセリ
ン系可塑剤、潤滑剤としてはステアリン酸系潤滑剤、分
散剤としてはポリカルボン酸系分散剤を用いた。
【0029】次に、得られたスラリーをスプレードライ
ヤーで平均粒径60μmの顆粒状の造粒物を作製した
後、静水圧プレスにて2ton/cm2 の圧力で、φ25mm、
長さ230mm、厚さ1.3mmの寸法のチューブ状の成形
体を成形した。得られた成形体の強度を表1〜2に示
す。次いで、成形体を表1〜2に示すように、脱脂を行
なった後、または脱脂を行なわず、MgO製サヤ内に収
容した状態で、最高温度1600℃で30分焼成するこ
とによりベータアルミナ焼結体を得た。得られたベータ
アルミナ焼結体の結晶構造および特性を表1〜2に示
す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】表1の結果から明らかなように、実施例1
〜4では、結合剤以外に可塑剤等の他のバインダーを添
加することにより、得られるベータアルミナ焼結体の特
性が向上することがわかる。又、実施例9〜14の結果
から、Na原料として、NaHCO3 、シュウ酸ナトリ
ウムを用いる方が、Na2 CO3 に比して成形体強度が
大きく、焼結体特性も優れていることがわかる。
【0033】さらに、実施例5と実施例15〜20の結
果より、バインダー総量が0.5重量%より少ない場合
には成形体強度が低くなり、バインダー総量が3重量%
を越えると、脱脂が必要であることがわかる(脱脂をし
ないと焼結体特性が低下する)。実施例6〜8では、結
合剤とその他のバインダーとの混合比(結合剤/その他
のバインダー)が1/2より小さいと、成形体強度が低
くなり、混合比が2/1より大きいと、焼結体特性が低
下する。
【0034】なお、表1〜2において、成形体強度、電
気抵抗および内水圧強度は次のように測定した。 (成形体強度)チューブ状の成形体から、幅10〜20
mmの円環状試験片を切断加工し、圧縮試験を実施した。
圧縮試験は0.2mm/分の荷重で破壊荷重Pを測定し、
下記の計算式に従って成形体の圧環強度を算出した。 圧環強度=P(D−T)/(LT2 ) (D:試験片の外径、T:試験片の肉厚、L:試験片の
幅)
【0035】(電気抵抗の測定方法)電気抵抗は図1に
示すNa/Na通電試験装置を作製して350℃におけ
る値として求めた。図1において、Na/Na通電試験
装置は、測定すべきチューブ状のベータアルミナ焼結体
(ベータアルミナ管)1とα−Al23 からなる絶縁
支持体2,3と、ステンレス製の電極4と、電極取り出
し口5,6とから構成され、容器7及びベータアルミナ
管1中に350℃の溶融ナトリウム8を供給して、電極
取り出し口5,6間に一定の電流を通電することによ
り、測定すべきベータアルミナ管1の電気抵抗率を比抵
抗として求めた。
【0036】(内水圧強度の測定方法)チューブ状のベ
ータアルミナ焼結体(ベータアルミナ管)の内壁にゴム
チューブを介して水圧を加え、ベータアルミナ管が破壊
した水圧値とベータアルミナ管の寸法から内水圧強度を
測定した。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
特定のバインダーを用いるので、脱脂工程を省略するこ
とができ、しかも電気抵抗が低く、強度が大きいなどの
特性に優れたベータアルミナを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Na/Na通電試験装置を示す概要図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−69716(JP,A) 特開 昭58−60665(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/00 - 35/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミナ源、ナトリウム源及び安定化剤
    の各原料を混合してスラリーを調製した後、造粒、成
    形、焼成することによりベータアルミナ固体電解質を製
    造する方法において、スラリーを調製する際に用いるバ
    インダーとして、結合剤に加え、可塑剤、潤滑剤及び分
    散剤のうちの少なくとも1種を含む複数バインダーを用
    いるとともに、前記ナトリウム源として少なくともNa
    HCO3、シュウ酸ナトリウムのいずれか1つを含むN
    a化合物を用いることを特徴とするベータアルミナ固体
    電解質の製造方法。
  2. 【請求項2】 バインダーを総量で0.5〜3.0重量
    %用いる請求項1記載のベータアルミナ固体電解質の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 結合剤とその他のバインダーとの混合比
    が1:2〜2:1である請求項1記載のベータアルミナ
    固体電解質の製造方法。
  4. 【請求項4】 結合剤に加え、可塑剤、潤滑剤及び分散
    剤のうちの少なくとも1種を含む複数バインダーを用い
    て造粒された、アルミナ源、ナトリウム源及び安定化剤
    の各原料の混合物からなる顆粒を主成分とし、かつ前記
    ナトリウム源として少なくともNaHCO 3 、シュウ酸
    ナトリウムのいずれか1つを含むNa化合物を用いるこ
    とを特徴とする成形体。
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