JP2931507B2 - 歩行型作業機のローリング制御装置 - Google Patents

歩行型作業機のローリング制御装置

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JP2931507B2
JP2931507B2 JP13404393A JP13404393A JP2931507B2 JP 2931507 B2 JP2931507 B2 JP 2931507B2 JP 13404393 A JP13404393 A JP 13404393A JP 13404393 A JP13404393 A JP 13404393A JP 2931507 B2 JP2931507 B2 JP 2931507B2
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隆 布野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歩行型田植機等の歩行
型作業機のローリング制御装置に関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】一般に、
この種歩行型田面作業機のなかには、傾斜感知フロー
ト、振子センサ等の水平検知体の検知に基づき、左右走
行車輪を背反的に昇降せしめて機体の左右傾斜を常に水
平に維持する所謂ローリング制御を行うものがある。し
かるに従来では、両端部にそれぞれ左右走行車輪が連繋
される天秤アームを、該天秤アームに直接連結される油
圧シリンダの作動で強制的に揺動させることにより機体
をローリング制御していたため、制御の円滑性に欠け、
特に水平検知体が僅かな機体のローリングや機体振動に
敏感に反応してしまうものである場合には、油圧シリン
ダの頻繁な作動や誤作動によつて却つて作業精度の低下
を招く惧れがあり、しかも、油圧シリンダの作動ストロ
ークには限度があるため、該ストロークを越えて機体が
ローリングした場合には水平復帰が不可能になるという
不都合があつた。また、天秤アームの自由揺動のみに基
づくローリング制御を行うことも考えられるが、この場
合には、オペレータの操作力や田面滑走フロートの接地
力に基づいて機体を水平に維持することになるため、凹
凸の大きい圃場では機体姿勢の復帰性に限度があつた。
そこで、前記天秤アームの左右両端部と左右走行車輪と
の間に、背反方向に伸縮作動する左右一対のサイドシリ
ンダをそれぞれ介設して、左右サイドシリンダの能動的
な背反作動に基づく強制的なローリング制御と、天秤ア
ームの自由揺動に基づく従動的なローリング制御とを複
合的に実行可能にすると共に、前記サイドシリンダの少
なくとも一方に、天秤アームの自由揺動を許容しつつサ
イドシリンダの背反作動をロツク可能なシリンダロツク
機構を連繋して、前記従動的なローリング制御のみを択
一的に実行可能にすることが提案される。即ち、凹凸の
大きな圃場では複合的なローリング制御を実行する一
方、凹凸の小さな圃場では従動的なローリング制御のみ
を実行することにより、圃場条件に対応した最適なロー
リング制御を実行し得ることになるが、このものでは、
サイドシリンダをロツクする際、サイドシリンダを所定
のロツク位置に停止させる必要があるため、左右サイド
シリンダをわざわざ能動的に作動させながら位置合わせ
を行わなければならず、この結果、ロツク操作が煩雑に
なつて操作性を低下させる惧れがあつた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑みこれらの欠点を一掃することができる歩行型作
業機のローリング制御装置を提供することを目的として
創案されたものであつて、中間部が揺動自在に枢支され
る天秤アームの左右両側部に、機体に対して昇降自在な
左右走行車輪をそれぞれ連繋してなる歩行型作業機にお
いて、前記天秤アームの左右両端部と左右走行車輪との
間に、背反方向に同期作動すべく直列状に油圧接続され
た左右一対のサイドシリンダをそれぞれ介設して、左右
サイドシリンダの能動的な背反作動に基づく強制的なロ
ーリング制御と、天秤アームの自由揺動に基づく従動的
なローリング制御とを複合的に実行可能にすると共に、
前記サイドシリンダの少なくとも一方に、天秤アームの
自由揺動を許容しつつサイドシリンダの背反作動をロツ
ク可能なシリンダロツク機構を連繋して、前記従動的な
ローリング制御のみを択一的に実行可能とし、さらに、
前記左右のサイドシリンダを作動制御する油圧バルブの
中立ポジシヨンには、左右サイドシリンダの受動的な背
反作動を許容するための油圧流路を設けたことを特徴と
するものである。そして本発明は、この構成によつて、
サイドシリンダのロツク操作を著しく簡略化することが
できるようにしたものである。
【0004】
【実施例】次に、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図面において、1は6条植え歩行型田植機の走
行機体であつて、該走行機体1の前部には、エンジン2
およびトランスミツシヨンケース3が配設される一方、
機体後部には、苗載台4、植付機構5等を備えた植付作
業部6が配設されているが、機体から左右外側方に突出
するトランスミツシヨンケース3の出力軸(図示せず)
には、チエン伝動機構を内装するスイングケース7を介
して左右の走行車輪8がそれぞれ上下昇降自在に連結さ
れている。尚、9は機体の底部に配設されるメインフロ
ートである。
【0005】10は機体の略中央部に前傾状に配設され
るメインシリンダであつて、該メインシリンダ10は、
中間部がピストンロツド10aに揺動自在に枢支される
天秤アーム11を、油圧伸長作動に基づいて前方上方位
置に変位させる一方、油圧縮小作動に基づいて後方下方
位置に変位させるが、左右方向を向く前記天秤アーム1
1の左右両端部は、後述する中間リンク機構12を構成
する左右リンクプレート13、14の下端部にそれぞれ
第一連結ロツド15を介して連動連結されている。
【0006】前記中間リンク機構12は、機体に回動自
在に軸支される横軸16の右端部に、前記右側リンクプ
レート14の中間部をスプライン結合により一体的に連
結する一方、横軸16の左端部に、左側リンクプレート
13の中間部を回動自在に連結して構成されるものであ
るが、さらに前記横軸16の左端部には、左側リンクプ
レート13の外側面に対向するようストツパプレート1
7が一体的に溶着されている。つまり、ストツパプレー
ト17には、軸芯回り方向に長い長孔17aを穿設する
一方、左側リンクプレート13の外側面には、前記長孔
17aに遊嵌するストツパピン13aを突設することに
よつて、左右リンクプレート13、14が必要以上に背
反方向に回動することを規制するよう構成され、該構成
に基づいて前記天秤アーム11の揺動範囲設定がなされ
るようになつている。
【0007】18は前記左側リンクプレート13の内側
面に設けられる天秤ロツク機構であつて、該天秤ロツク
機構18は、ストツパプレート17の係合孔17bに係
脱すべく左側リンクプレート13に出没自在に支持され
るロツクピン19、該ロツクピン19を常時係合側に向
けて付勢する弾機20、ロツクピン19に連結ワイヤ2
1を介して連結される天秤ロツク操作具(図示せず)、
連結ワイヤ21のアウタチユーブ21aを固定するため
のアウタ受け13b等で構成されている。即ち、天秤ロ
ツク操作具によるロツクピン19の係合操作に基づいて
左右リンクプレート13、14の独立した回動を規制
し、該回動規制により天秤アーム11を水平姿勢にロツ
クすることができるようになつている。
【0008】22は左右一対の第二連結ロツドであつ
て、該第二連結ロツド22は、前記左右スイングケース
7の基端部から上方に突設されるアーム部7aと、左右
リンクプレート13、14の上端部とを連動連結すべく
設けられている。つまり、前記天秤アーム11の左右両
端部には、第一連結ロツド15、中間リンク機構12、
第二連結ロツド22およびスイングケース7を介してそ
れぞれ左右の走行車輪8が連結されることになり、そし
て、天秤アーム11は、メインシリンダ10の油圧伸縮
作動に伴う平行移動に基づき、左右の走行車輪8を同方
向に昇降せしめて機体の昇降制御を行う一方、機体の左
右傾斜に伴つて左右走行車輪8に偏荷重が作用した際に
は、天秤アーム11の自由揺動に基づいて左右走行車輪
8の背反方向の昇降を許容して機体を従動的にローリン
グ制御するよう構成されている。
【0009】23は片ロツド型の複動式油圧シリンダか
らなる左右一対のサイドシリンダであつて、該サイドシ
リンダ23は、従来の様に天秤アーム11に直接連結さ
れることなく、前記左右の第二連結ロツド22にそれぞ
れ介設されている。即ち、左右のサイドシリンダ23
は、背反的な油圧伸縮作動に基づいて左右の走行車輪8
を背反方向に昇降せしめ、これによつて機体の強制的な
ローリング制御を行うものであるが、強制ローリング制
御状態でも前記天秤アーム11の自由揺動を許容するた
め、サイドシリンダ23の油圧伸縮作動に基づく強制的
なローリング制御と、天秤アーム11の自由揺動に基づ
く従動的なローリング制御とを複合的に行うことができ
るようになつている。
【0010】前記第二連結ロツド22は、スイングケー
ス7のアーム部7aに連結される前側ロツド部24と、
リンクプレート13、14に連結される後側ロツド部2
5との間に、サイドシリンダ23を直列状に介設して形
成されるものであるが、サイドシリンダ23のピストン
ロツド26は、外周面に螺子溝が刻設された螺子軸に形
成されると共に、後側ロツド部25に対して螺込み状に
連結されている。つまり、前記螺込連結部27は、常時
はナツト28で回止めされているが、ナツト28を緩め
た状態では、ピストンロツド26の回し操作(ピストン
ロツド26は配管が接続されないため組立完了後でも回
し操作が可能)に伴つて螺込量が変化し、該螺込量の変
化に基づいて走行車輪8の昇降範囲を切換えるようにな
つている。
【0011】29は前記螺込連結部27に並設されるゲ
ージであつて、該ゲージ29の一端部は、ピストンロツ
ド26に対して軸芯方向に一体移動自在で、かつ軸芯回
りに回動自在な可動プレート29aに一体的に連結され
る一方、ゲージ29の他端部は、後側ロツド部25に一
体的に突設される固定プレート29bに摺動自在に貫通
支持されている。即ち、ゲージ29は、ピストンロツド
26の回し操作に伴つて進退移動し、該進退移動に基づ
いて螺込連結部27における螺込量の変化を表示するよ
うになつている。このため、走行車輪8の昇降範囲を切
換える際の目安となつて切換え作業の精度向上に貢献す
るが、さらにゲージ29の先端部には、固定プレート2
9bからの抜け出しを規制するストツパ29cが設けら
れているため、ピストンロツド26を必要以上に回し操
作して後側ロツド部25から脱落させる不都合も確実に
防止することができるようになつている。
【0012】一方、前側ロツド部24の後端部は、サイ
ドシリンダ23のシリンダチユーブ30側に連結される
ことになるが、前側ロツド部24の後端部は螺子軸に形
成されると共に、シリンダチユーブ30の前端部に設け
られる螺子孔30aに螺込み状に連結され、さらにはナ
ツト31によつて回止め固定されている。このため、前
記螺込連結部32において、ナツト31を緩めた状態で
は、シリンダチユーブ30の回し操作に伴つて螺込量が
変化し、該螺込量の変化に基づいて左右走行車輪8の水
平出し調整を行うことが可能であるが、シリンダチユー
ブ30の回し操作は、配管が接続されていない状態での
み許容されるため、工場出荷後におけるユーザーの誤つ
た操作で水平を狂わせたり、シリンダチユーブ30を前
側ロツド部24から脱落させてしまうような不都合を確
実に防止することができるようになつている。
【0013】33は前記サイドシリンダ23に設けられ
るシリンダロツク機構であつて、該シリンダロツク機構
33は、ピストンロツド26側に一体的に支持されるブ
ラケツト34、シリンダチユーブ30側に係脱すべくブ
ラケツト34に出没自在に支持されるロツクピン35、
該ロツクピン35を常時係合側に向けて付勢する弾機3
6、ロツクピン35に連結ワイヤ37を介して連結され
るハンドル部38のシリンダロツク操作レバー39、連
結ワイヤ37のアウタチユーブ37aを固定するための
アウタ受け34a等で構成されている。即ち、シリンダ
ロツク操作レバー39によるロツクピン35の係合操作
に基づいてサイドシリンダ23の伸縮を規制するもので
あるが、前記天秤ロツク機構18とは独立して構成され
るため、天秤アーム11の自由揺動を許容しつつサイド
シリンダ23の伸縮を規制することによつて、天秤アー
ム11の自由揺動に基づいた前述の従動的なローリング
制御のみを択一的に行うことができるようになつてい
る。尚、左右のサイドシリンダ23は、後述の如く油圧
的に連動連結されているため、一方のサイドシリンダ2
3に設けたシリンダロツク機構33のロツク作動で左右
のサイドシリンダ23を同時にロツクすることができる
ようになつている。
【0014】ところで、前記ロツクピン35が係脱する
シリンダチユーブ30側の係合部は、シリンダチユーブ
30(ロツドカバー)の外周部に一体的に凹設された係
合溝30bによつて形成されており、このため、殊更別
部材を用いることなく係合部を形成し得る許りでなく、
別部材を用いた場合に比して係合部の著しい強度アツプ
を計ることができるようになつている。
【0015】また、前記ブラケツト34は、シリンダチ
ユーブ30の外周に沿うべく配設されると共に、その一
端部がピストンロツド26に一体的に連結されるもので
あるが、ブラケツト34の他端部には、シリンダチユー
ブ30の上面部および下面部に沿う上下一対の脚片34
bが形成され、さらに両脚片34b間には、シリンダチ
ユーブ30の左側面部および右側面部に沿う左右一対の
ローラピン40が架設されている。つまり、ブラケツト
34の他端部は、シリンダチユーブ30の外周部に前後
方向摺動自在に連結されており、このため、ブラケツト
34の両端部を両持ち状に支持することができるように
なつている。
【0016】一方、41は機体中央部に配設される油圧
バルブユニツトであつて、該油圧バルブユニツト41
は、ポンプの供給油を分流する分流バルブ42、該分流
バルブ42の一方の出力ポートから第一タンクポートT
1に至る油路に介在する第一油圧バルブ(方向制御弁)
43、分流バルブ42の他方の出力ポートから第二タン
クポートT2に至る油路に介在する第二油圧バルブ44
等を組み込んで構成されている。
【0017】前記第一油圧バルブ43は、昇降操作レバ
ー45の操作に基づいて3ポジシヨン(上昇、中立、下
降)に切換え作動可能な4ポートバルブに構成されるも
のであるが、一対の出力側ポートA、Bには、メインシ
リンダ10の各シリンダポートC、Dがそれぞれ接続さ
れている。つまり、第一油圧バルブ43は、昇降操作レ
バー45の操作に基づく切換え作動によつてメインシリ
ンダ10を油圧伸縮作動せしめて機体の昇降制御を行う
ようになつている。
【0018】一方、第二油圧バルブ44は、後述するロ
ーリング検知機構に連結され、該ローリング検知機構の
検知に基づいて3ポジシヨン(左傾斜、中立、右傾斜)
に切換え作動可能な4ポートバルブに構成されるもので
あるが、一対の出力側ポートE、Fのうち、一方の出力
側ポートEは、左側サイドシリンダ23Lの車輪上昇側
(伸長側)シリンダポートGに油圧配管46を介して接
続される一方、他方の出力側ポートFは、右側サイドシ
リンダ23Rの車輪上昇側(伸長側)シリンダポートH
に油圧配管47を介して接続されており、さらに両サイ
ドシリンダ23L、23Rの車輪下降側(縮小側)シリ
ンダポートI、J同志は油圧配管48を介して互いに連
通接続されている。即ち、単一の第二油圧バルブ44に
左右一対のサイドシリンダ23L、23Rを直列状に油
圧接続して、第1ポジシヨン(左傾斜)への切換え状態
では、シリンダポートGに油圧供給をして左側サイドシ
リンダ23Lを車輪上昇側に作動せしめると共に、左側
サイドシリンダ23LのシリンダポートIから排出され
る油圧をシリンダポートJに供給して右側サイドシリン
ダ23Rを背反方向である車輪下降側に同期作動させ、
一方、第3ポジシヨン(右傾斜)への切換え状態では、
シリンダポートHに油圧供給をして右側サイドシリンダ
23Rを車輪上昇側に作動せしめると共に、右側サイド
シリンダ23RのシリンダポートJから排出される油圧
をシリンダポートIに供給して左側サイドシリンダ23
Lを背反方向である車輪下降側に同期作動させるように
なつている。
【0019】また、第二油圧バルブ44が第2ポジシヨ
ン(中立)に位置する状態では、サイドシリンダ23
L、23Rへの油圧供給を停止するようになつている。
このため、第二油圧バルブ44の第2ポジシヨンは、供
給ポートPと戻りポートRとを互いに連通させた所謂タ
ンデムセンタに形成されるが、さらに第2ポジシヨン
(スプールの中立位置)には、前記出力側ポートE、F
を互いに連通させるための流路44aが形成されてい
る。即ち、第二油圧バルブ44の中立状態では、シリン
ダポートG、Hを互いに連通させてサイドシリンダ23
L、23Rの受動的な背反作動を許容するようになつて
いる。またさらに、本実施例では、前記流路44aに、
流量規制をする絞り44bを設けており、このため、前
記受動的な背反作動時の作動速度を適正速度に設定する
ことができるようになつている。
【0020】ところで、前記サイドシリンダ23のピス
トン49には、該ピストン49で仕切られた両シリンダ
室を連通させる連通孔49aが形成されており、さらに
連通孔49aの両端部にはそれぞれ段差状のシート部4
9bが形成されている。そして、連通孔49aの内部に
は、各シート部49bを開閉する一対のポペツト50
と、該ポペツト50を常時閉塞側に付勢する弾機51と
が内装されているが、さらに前記各ポペツト50には、
シリンダ室内に向けて突出する接当ピン50aがそれぞ
れ一体形成されている。つまり、ピストン49がシリン
ダチユーブ30の中間に位置する状態では、弾機51の
付勢力を受けて両ポペツト50が閉塞状態を維持する
が、ピストン49がストロークエンドまで達した場合に
は、シリンダ室の端面に接当ピン50aが接当して一方
のポペツト50が開放作動する一方、他方のポペツト5
0も弾機51に勝る油圧を受けて開放作動して両シリン
ダ室を連通させるようになつている。このため、仮令何
れかのサイドシリンダ23が先行してストロークエンド
に達した場合でも、供給される圧油の流れを止めて他の
サイドシリンダ23を停止させることなく、供給される
圧油を通過させて他のサイドシリンダ23の作動を継続
させることができるようになつている。
【0021】また、52は機体の左右外側方に配設され
るサイドフロートであつて、該サイドフロート52の後
端部は、前記植付作業部6の下端部に上下揺動自在に連
結されるが、サイドフロート52の前端部は、スイング
ケース7の回動支点位置から外側方に突設される支軸5
3の先端部に、該支軸53の軸芯回りに回動自在なコ字
状のリンク54を介して上下動自在に連結されている。
【0022】さらに、55は前記ローリング検知機構を
構成するローリング検知ロツドであつて、該ローリング
検知ロツド55は前記支軸53に沿つて配設されてい
る。そして、ローリング検知ロツド55の外端部は、前
記リンク54に一体的に連結される一方、ローリング検
知ロツド55の外端部は、支軸53の基端部に前後回動
自在に支持された連結アーム56に一体的に連結されて
いる。つまり、ローリング検知ロツド55の両端部を同
一軸芯上に支持して、ローリング検知ロツド55に偏芯
荷重が作用することを回避するようになつており、この
ため、ローリング検知ロツド55は、サイドフロート5
2の上下動に極めて円滑に追随して前記連結アーム56
を確実に回動せしめるようになつている。
【0023】またさらに、57は機体の中心部に左右方
向を向いて配設される天秤ロツドであつて、該天秤ロツ
ド57は、中心部が前後揺動自在に枢支されると共に、
該枢支位置から側方に偏倚した位置には前記第二油圧バ
ルブ44のスプールが連動連結されるが、さらに天秤ロ
ツド57の左右両端部には、それぞれ連結ロツド58を
介して前記連結アーム56が連結されている。即ち、天
秤ロツド57は、左右サイドフロート52の背反的な上
下動に基づいて揺動すると共に、該揺動に伴うスプール
の押し引きに基づいて第二油圧バルブ44を自動的に切
換えるようになつている。尚、59は前記天秤ロツド5
7の揺動を規制して第二油圧バルブ44を中立ポジシヨ
ンに固定するためのロツク機構である。
【0024】叙述の如く構成された本発明の実施例にお
いて、天秤アーム11の自由揺動に基づく従動的なロー
リング制御のみを実行する場合や路上走行をする場合に
は、シリンダロツク機構33によりサイドシリンダ23
L、23Rの背反作動をロツクする。つまり、第二油圧
バルブ44を中立ポジシヨンとした状態で、シリンダロ
ツク操作レバー39を操作してロツクピン35をサイド
シリンダ23Lの係合溝30bに係合させるが、前記第
二油圧バルブ44の中立ポジシヨンには、両サイドシリ
ンダ23L、23RのポートG、Hを連通させる流路4
4aが形成されるため、ロツク操作時においてはサイド
シリンダ23L、23Rの受動的な背反作動が許容され
ることになる。従つて、ロツク操作時においては、サイ
ドシリンダ23L、23Rをわざわざ能動的に背反作動
させることなく、オペレータがハンドル部38を傾ける
程度の極めて容易な操作で、シリンダロツク機構33の
ロツクピン35位置と、サイドシリンダ23Lの係合溝
30b位置とを位置合わせできることになり、この結
果、シリンダロツク操作を著しく簡略化して操作性の向
上を計ることができる。
【0025】しかも、サイドシリンダ23L、23Rの
受動的な背反作動を許容したことにより、図12に示す
如く多様なローリング制御を実行することができる。即
ち、サイドシリンダ23L、23Rのみをロツクした状
態(B)では、天秤アーム11の自由揺動に基づく従動
的なローリング制御のみが実行され、天秤アーム11の
みをロツクした状態(C)では、サイドシリンダ23
L、23Rの受動的な背反作動に基づく従動的なローリ
ング制御と、サイドシリンダ23L、23Rの能動的な
背反作動に基づく強制的なローリング制御とが複合的に
実行され、第二油圧バルブ44を中立位置に固定し、か
つ天秤アーム11をロツクした状態(D)では、サイド
シリンダ23L、23Rの受動的な背反作動に基づく従
動的なローリング制御のみが実行され、サイドシリンダ
23L、23Rおよび天秤アーム11をフリーにした状
態(E)では、天秤アーム11の自由揺動に基づく従動
的なローリング制御と、サイドシリンダ23L、23R
の受動的な背反作動に基づく従動的なローリング制御
と、サイドシリンダ23L、23Rの能動的な背反作動
に基づく強制的なローリング制御とが複合的に実行さ
れ、さらに、第二油圧バルブ44を中立位置に固定し、
かつ天秤アーム11をフリーにした状態(F)では、天
秤アーム11の自由揺動に基づく従動的なローリング制
御と、サイドシリンダ23L、23Rの受動的な背反作
動に基づく従動的なローリング制御とが複合的に実行さ
れることになる。従つて、圃場条件に応じて最適なロー
リング制御を選択実行することによつて、作業精度を大
幅に向上させることが可能になり、特に、サイドシリン
ダ23L、23Rの能動的な背反作動に基づく強制的な
ローリング制御を実行する際には、サイドシリンダ23
L、23Rの受動的な背反作動に基づく従動的なローリ
ング制御が自動的に付加されるため、ローリング制御の
円滑性が向上すると共に、サイドシリンダ23L、23
Rにおける能動的な背反作動の遅れを受動的な背反作動
で補うことにより応答性の向上も計ることができる。
【0026】さらに、本実施例においては、前記流路4
4aに絞り44bを設けているため、サイドシリンダ2
3L、23Rを適正な速度で受動的に背反作動させ得る
許りか、サイドシリンダ23L、23Rの不安定な作動
も防止して機体の操作性を大いに向上させることができ
る。
【0027】尚、本発明は、前記実施例に限定されない
ものであることは勿論であつて、例えば第二油圧バルブ
44の中立ポジシヨンをタンデムセンタに構成すること
なく、図13に示す第二実施例の様に全てのポートを連
通した所謂オープンセンタに構成しても実施可能であ
る。
【0028】
【作用効果】以上要するに、本発明は叙述の如く構成さ
れたものであるから、左右サイドシリンダの能動的な背
反作動に基づく強制的なローリング制御と、天秤アーム
の自由揺動に基づく従動的なローリング制御とを複合的
に実行し、かつ左右サイドシリンダをロツクした状態で
は、前記従動的なローリング制御のみを択一的に実行す
るようにしたものでありながら、前記左右のサイドシリ
ンダを作動制御する油圧バルブの中立ポジシヨンには、
左右サイドシリンダの受動的な背反作動を許容するため
の油圧流路が設けられている。即ち、ロツク操作時にお
いては、オペレータがハンドル部を傾ける程度の極めて
容易な操作でサイドシリンダをロツク位置に位置合わせ
できることになり、この結果、サイドシリンダをわざわ
ざ能動的に作動させて位置合わせを行う場合に比してロ
ツク操作を大幅に簡略化して、操作性の著しい向上を計
ることができる。
【0029】しかも、左右サイドシリンダの能動的な背
反作動に基づく強制的なローリング制御を行う場合にお
いても、中立ポジシヨンでは左右サイドシリンダの受動
的な背反作動が許容されるため、ローリング制御の円滑
性を向上できる許りでなく、能動的な背反作動の遅れを
受動的な背反作動で補うことにより応答性の向上も計る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の側面図である。
【図2】同上平面図である。
【図3】同上要部側面図である。
【図4】同上要部平面図である。
【図5】中間リンク機構の断面図である。
【図6】第二連結ロツドの要部平面図である。
【図7】同上背面図である。
【図8】シリンダが中間に位置するサイドシリンダの断
面図である。
【図9】ストロークエンドに達したサイドシリンダの断
面図である。
【図10】ピストンの要部拡大断面図である。
【図11】メインシリンダおよびサイドシリンダの作動
回路を示す油圧回路図である。
【図12】ローリング制御の切換え状態を示す表図であ
る。
【図13】第二実施例を示す油圧回路図である。
【符号の説明】
1 走行機体 7 スイングケース 8 走行車輪 10 メインシリンダ 11 天秤アーム 18 天秤ロツク機構 23 サイドシリンダ 33 シリンダロツク機構 41 油圧バルブユニツト 43 第一油圧バルブ 44 第二油圧バルブ 44a 流路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中間部が揺動自在に枢支される天秤アー
    ムの左右両側部に、機体に対して昇降自在な左右走行車
    輪をそれぞれ連繋してなる歩行型作業機において、前記
    天秤アームの左右両端部と左右走行車輪との間に、背反
    方向に同期作動すべく直列状に油圧接続された左右一対
    のサイドシリンダをそれぞれ介設して、左右サイドシリ
    ンダの能動的な背反作動に基づく強制的なローリング制
    御と、天秤アームの自由揺動に基づく従動的なローリン
    グ制御とを複合的に実行可能にすると共に、前記サイド
    シリンダの少なくとも一方に、天秤アームの自由揺動を
    許容しつつサイドシリンダの背反作動をロツク可能なシ
    リンダロツク機構を連繋して、前記従動的なローリング
    制御のみを択一的に実行可能とし、さらに、前記左右の
    サイドシリンダを作動制御する油圧バルブの中立ポジシ
    ヨンには、左右サイドシリンダの受動的な背反作動を許
    容するための油圧流路を設けたことを特徴とする歩行型
    作業機のローリング制御装置。
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