JPH0672313U - 歩行型水田作業機におけるローリング検知装置 - Google Patents

歩行型水田作業機におけるローリング検知装置

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JPH0672313U
JPH0672313U JP2091693U JP2091693U JPH0672313U JP H0672313 U JPH0672313 U JP H0672313U JP 2091693 U JP2091693 U JP 2091693U JP 2091693 U JP2091693 U JP 2091693U JP H0672313 U JPH0672313 U JP H0672313U
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support shaft
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隆 布野
英明 福間
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ローリング検知ロツドに偏芯荷重が作用する
ことを防止して、極めて円滑で、かつ精度の高いローリ
ング検知を行うことができるようにする。 【構成】 サイドフロート52の上下動を機体側に伝達
するためのローリング検知ロツド55を、サイドフロー
ト52の支軸53に沿つて配設すると共に、両端部を支
軸53の同一軸芯上に回動支持するようにした歩行型水
田作業機におけるローリング検知装置。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、歩行型田植機等の歩行型水田作業機におけるローリング検知装置に 関するものである。
【0002】
【従来技術及び考案が解決しようとする課題】
一般に、この種歩行型水田作業機のなかには、機体のローリングを防止すべく 、機体の左右外側方にサイドフロートを配設したものがあるが、耕盤の凹凸が激 しい圃場では、前記サイドフロートの浮力のみでは機体のローリングを抑えきれ ずに機体姿勢を崩す惧れがある。そこで、前記サイドフロートを上下動自在に支 持すると共に、ローリングに伴うサイドフロートの上下動をローリング検知ロツ ドを介して機体側に伝達して所謂ローリング制御(左右走行車輪を背反方向に昇 降制御して機体を水平姿勢に復帰させる自動制御)を行うことが提案される。し かるに、前記ローリング検知ロツドを、単にサイドフロートと機体との間に介設 した場合には、サイドフロートの組付誤差等に基づいてローリング検知ロツドに 偏芯荷重が作用する惧れがあるため、円滑な検知作動が望めない許りでなく、ロ ーリング検知ロツドが変形して検知不能状態に陥る可能性もあつた。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を一掃することができる歩行型 水田作業機におけるローリング検知装置を提供することを目的として創案された ものであつて、走行車輪を上下昇降自在に支持するスイングケースの回動支点位 置に、機体外側方に突出する支軸を設けると共に、該支軸の先端部に、支軸の軸 芯回りに回動自在なリンク部材を介してサイドフロートの前端部を連結してなる 歩行型水田作業機であつて、該歩行型水田作業機に、サイドフロートの上下動を 機体側に伝達するローリング検知ロツドを設けるにあたり、該ローリング検知ロ ツドを前記支軸に沿つて配設し、その外端側を前記リンク部材に一体的に連結す る一方、ロツド内端側を支軸の基端部で回動自在に支持したことを特徴とするも のである。 そして本考案は、この構成によつて、極めて円滑で、かつ精度の高いローリン グ検知を行うことができるようにしたものである。
【0004】
【実施例】
次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。図面において、1は6条 植え歩行型田植機の走行機体であつて、該走行機体1の前部には、エンジン2お よびトランスミツシヨンケース3が配設される一方、機体後部には、苗載台4、 植付機構5等を備えた植付作業部6が配設されているが、機体から左右外側方に 突出するトランスミツシヨンケース3の出力軸(図示せず)には、チエン伝動機 構を内装するスイングケース7を介して左右の走行車輪8がそれぞれ上下昇降自 在に連結されている。尚、9は機体の底部に配設されるメインフロートである。
【0005】 10は機体の略中央部に前傾状に配設されるメインシリンダであつて、該メイ ンシリンダ10は、中間部がピストンロツド10aに揺動自在に枢支される天秤 アーム11を、油圧伸長作動に基づいて前方上方位置に変位させる一方、油圧縮 小作動に基づいて後方下方位置に変位させるが、左右方向を向く前記天秤アーム 11の左右両端部は、後述する中間リンク機構12を構成する左右リンクプレー ト13、14の下端部にそれぞれ第一連結ロツド15を介して連動連結されてい る。
【0006】 前記中間リンク機構12は、機体に回動自在に軸支される横軸16の右端部に 、前記右側リンクプレート14の中間部をスプライン結合により一体的に連結す る一方、横軸16の左端部に、左側リンクプレート13の中間部を回動自在に連 結して構成されるものであるが、さらに前記横軸16の左端部には、左側リンク プレート13の外側面に対向するようストツパプレート17が一体的に溶着され ている。つまり、ストツパプレート17には、軸芯回り方向に長い長孔17aを 穿設する一方、左側リンクプレート13の外側面には、前記長孔17aに遊嵌す るストツパピン13aを突設することによつて、左右リンクプレート13、14 が必要以上に背反方向に回動することを規制するよう構成され、該構成に基づい て前記天秤アーム11の揺動範囲設定がなされるようになつている。
【0007】 18は前記左側リンクプレート13の内側面に設けられる天秤ロツク機構であ つて、該天秤ロツク機構18は、ストツパプレート17の係合孔17bに係脱す べく左側リンクプレート13に出没自在に支持されるロツクピン19、該ロツク ピン19を常時係合側に向けて付勢する弾機20、ロツクピン19に連結ワイヤ 21を介して連結される天秤ロツク操作具(図示せず)、連結ワイヤ21のアウ タチユーブ21aを固定するためのアウタ受け13b等で構成されている。即ち 、天秤ロツク操作具によるロツクピン19の係合操作に基づいて左右リンクプレ ート13、14の独立した回動を規制し、該回動規制により天秤アーム11を水 平姿勢にロツクすることができるようになつている。
【0008】 22は左右一対の第二連結ロツドであつて、該第二連結ロツド22は、前記左 右スイングケース7の基端部から上方に突設されるアーム部7aと、左右リンク プレート13、14の上端部とを連動連結すべく設けられている。つまり、前記 天秤アーム11の左右両端部には、第一連結ロツド15、中間リンク機構12、 第二連結ロツド22およびスイングケース7を介してそれぞれ左右の走行車輪8 が連結されることになり、そして、天秤アーム11は、メインシリンダ10の油 圧伸縮作動に伴う平行移動に基づき、左右の走行車輪8を同方向に昇降せしめて 機体の昇降制御を行う一方、機体の左右傾斜に伴つて左右走行車輪8に偏荷重が 作用した際には、天秤アーム11の自由揺動に基づいて左右走行車輪8の背反方 向の昇降を許容して機体を従動的にローリング制御するよう構成されている。
【0009】 23は片ロツド型の複動式油圧シリンダからなる左右一対のサイドシリンダで あつて、該サイドシリンダ23は、従来の様に天秤アーム11に直接連結される ことなく、前記左右の第二連結ロツド22にそれぞれ介設されている。即ち、左 右のサイドシリンダ23は、背反的な油圧伸縮作動に基づいて左右の走行車輪8 を背反方向に昇降せしめ、これによつて機体の強制的なローリング制御を行うも のであるが、強制ローリング制御状態でも前記天秤アーム11の自由揺動を許容 するため、サイドシリンダ23の油圧伸縮作動に基づく強制的なローリング制御 と、天秤アーム11の自由揺動に基づく従動的なローリング制御とを複合的に行 うことができるようになつている。
【0010】 前記第二連結ロツド22は、スイングケース7のアーム部7aに連結される前 側ロツド部24と、リンクプレート13、14に連結される後側ロツド部25と の間に、サイドシリンダ23を直列状に介設して形成されるものであるが、サイ ドシリンダ23のピストンロツド26は、外周面に螺子溝が刻設された螺子軸に 形成されると共に、後側ロツド部25に対して螺込み状に連結されている。つま り、前記螺込連結部27は、常時はナツト28で回止めされているが、ナツト2 8を緩めた状態では、ピストンロツド26の回し操作(ピストンロツド26は配 管が接続されないため組立完了後でも回し操作が可能)に伴つて螺込量が変化し 、該螺込量の変化に基づいて走行車輪8の昇降範囲を切換えるようになつている 。
【0011】 29は前記螺込連結部27に並設されるゲージであつて、該ゲージ29の一端 部は、ピストンロツド26に対して軸芯方向に一体移動自在で、かつ軸芯回りに 回動自在な可動プレート29aに一体的に連結される一方、ゲージ29の他端部 は、後側ロツド部25に一体的に突設される固定プレート29bに摺動自在に貫 通支持されている。即ち、ゲージ29は、ピストンロツド26の回し操作に伴つ て進退移動し、該進退移動に基づいて螺込連結部27における螺込量の変化を表 示するようになつている。このため、走行車輪8の昇降範囲を切換える際の目安 となつて切換え作業の精度向上に貢献するが、さらにゲージ29の先端部には、 固定プレート29bからの抜け出しを規制するストツパ29cが設けられている ため、ピストンロツド26を必要以上に回し操作して後側ロツド部25から脱落 させる不都合も確実に防止することができるようになつている。
【0012】 一方、前側ロツド部24の後端部は、サイドシリンダ23のシリンダチユーブ 30側に連結されることになるが、前側ロツド部24の後端部は螺子軸に形成さ れると共に、シリンダチユーブ30の前端部に設けられる螺子孔30aに螺込み 状に連結され、さらにはナツト31によつて回止め固定されている。このため、 前記螺込連結部32において、ナツト31を緩めた状態では、シリンダチユーブ 30の回し操作に伴つて螺込量が変化し、該螺込量の変化に基づいて左右走行車 輪8の水平出し調整を行うことが可能であるが、シリンダチユーブ30の回し操 作は、配管が接続されていない状態でのみ許容されるため、工場出荷後における ユーザーの誤つた操作で水平を狂わせたり、シリンダチユーブ30を前側ロツド 部24から脱落させてしまうような不都合を確実に防止することができるように なつている。
【0013】 33は前記サイドシリンダ23に設けられるシリンダロツク機構であつて、該 シリンダロツク機構33は、ピストンロツド26側に一体的に支持されるブラケ ツト34、シリンダチユーブ30側に係脱すべくブラケツト34に出没自在に支 持されるロツクピン35、該ロツクピン35を常時係合側に向けて付勢する弾機 36、ロツクピン35に連結ワイヤ37を介して連結されるハンドル部38の手 元操作レバー39、連結ワイヤ37のアウタチユーブ37aを固定するためのア ウタ受け34a等で構成されている。即ち、手元操作レバー39によるロツクピ ン35の係合操作に基づいてサイドシリンダ23の伸縮を規制するものであるが 、前記天秤ロツク機構18とは独立して構成されるため、天秤アーム11の自由 揺動を許容しつつサイドシリンダ23の伸縮を規制することによつて、天秤アー ム11の自由揺動に基づいた前述の従動的なローリング制御のみを択一的に行う ことができるようになつている。尚、左右のサイドシリンダ23は、後述の如く 油圧的に連動連結されているため、一方のサイドシリンダ23に設けたシリンダ ロツク機構33のロツク作動で左右のサイドシリンダ23を同時にロツクするこ とができるようになつている。
【0014】 ところで、前記ロツクピン35が係脱するシリンダチユーブ30側の係合部は 、シリンダチユーブ30(ロツドカバー)の外周部に一体的に凹設された係合溝 30bによつて形成されており、このため、殊更別部材を用いることなく係合部 を形成し得る許りでなく、別部材を用いた場合に比して係合部の著しい強度アツ プを計ることができるようになつている。
【0015】 また、前記ブラケツト34は、シリンダチユーブ30の外周に沿うべく配設さ れると共に、その一端部がピストンロツド26に一体的に連結されるものである が、ブラケツト34の他端部には、シリンダチユーブ30の上面部および下面部 に沿う上下一対の脚片34bが形成され、さらに両脚片34b間には、シリンダ チユーブ30の左側面部および右側面部に沿う左右一対のローラピン40が架設 されている。つまり、ブラケツト34の他端部は、シリンダチユーブ30の外周 部に前後方向摺動自在に連結されており、このため、ブラケツト34の両端部を 両持ち状に支持することができるようになつている。
【0016】 一方、41は機体中央部に配設される油圧バルブユニツトであつて、該油圧バ ルブユニツト41は、ポンプの供給油を分流する分流バルブ42、該分流バルブ 42の一方の出力ポートから第一タンクポートT1に至る油路に介在する第一油 圧バルブ(方向制御弁)43、分流バルブ42の他方の出力ポートから第二タン クポートT2に至る油路に介在する第二油圧バルブ44等を組み込んで構成され ている。
【0017】 前記第一油圧バルブ43は、昇降操作レバー45の操作に基づいて3ポジシヨ ン(上昇、停止、下降)に切換え作動可能な4ポートバルブに構成されるもので あるが、一対の出力側ポートA、Bには、メインシリンダ10の各シリンダポー トC、Dがそれぞれ接続されている。つまり、第一油圧バルブ43は、昇降操作 レバー45の操作に基づく切換え作動によつてメインシリンダ10を油圧伸縮作 動せしめて機体の昇降制御を行うようになつている。
【0018】 一方、第二油圧バルブ44は、後述するローリング検知機構に連結され、該ロ ーリング検知機構の検知に基づいて3ポジシヨン(右傾斜、停止、左傾斜)に切 換え作動可能な4ポートバルブに構成されるものであるが、一対の出力側ポート E、Fのうち、一方の出力側ポートEは、左側サイドシリンダ23Lの車輪上昇 側(伸長側)シリンダポートGに油圧配管46を介して接続される一方、他方の 出力側ポートFは、右側サイドシリンダ23Rの車輪上昇側(伸長側)シリンダ ポートHに油圧配管47を介して接続されており、さらに両サイドシリンダ23 L、23Rの車輪下降側(縮小側)シリンダポートI、J同志は油圧配管48を 介して互いに連通接続されている。即ち、単一の第二油圧バルブ44に左右一対 のサイドシリンダ23L、23Rを直列状に油圧接続して、第1ポジシヨン(左 傾斜)への切換え状態では、シリンダポートGに油圧供給をして左側サイドシリ ンダ23Lを車輪上昇側に作動せしめる一方、左側サイドシリンダ23Lのシリ ンダポートIから排出される油圧をシリンダポートJに供給して右側サイドシリ ンダ23Rを背反方向である車輪下降側に作動させ、また、第3ポジシヨン(右 傾斜)への切換え状態では、シリンダポートHに油圧供給をして右側サイドシリ ンダ23Rを車輪上昇側に作動せしめる一方、右側サイドシリンダ23Rのシリ ンダポートJから排出される油圧をシリンダポートIに供給して左側サイドシリ ンダ23Lを背反方向である車輪下降側に作動させるようになつている。
【0019】 ところで、前記サイドシリンダ23のピストン49には、該ピストン49で仕 切られた両シリンダ室を連通させる連通孔49aが形成されており、さらに連通 孔49aの両端部にはそれぞれ段差状のシート部49bが形成されている。そし て、連通孔49aの内部には、各シート部49bを開閉する一対のポペツト50 と、該ポペツト50を常時閉塞側に付勢する弾機51とが内装されているが、さ らに前記各ポペツト50には、シリンダ室内に向けて突出する接当ピン50aが それぞれ一体形成されている。つまり、ピストン49がシリンダチユーブ30の 中間に位置する状態では、弾機51の付勢力を受けて両ポペツト50が閉塞状態 を維持するが、ピストン49がストロークエンドまで達した場合には、シリンダ 室の端面に接当ピン50aが接当して一方のポペツト50が開放作動する一方、 他方のポペツト50も弾機51に勝る油圧を受けて開放作動して両シリンダ室を 連通させるようになつている。このため、仮令何れかのサイドシリンダ23が先 行してストロークエンドに達した場合でも、供給される圧油の流れを止めて他の サイドシリンダ23を停止させることなく、供給される圧油を通過させて他のサ イドシリンダ23の作動を継続させることができるようになつている。
【0020】 また、52は機体の左右外側方に配設されるサイドフロートであつて、該サイ ドフロート52の後端部は、前記植付作業部6の下端部に上下揺動自在に連結さ れるが、サイドフロート52の前端部は、スイングケース7の回動支点位置から 外側方に突設される支軸53の先端部に、該支軸53の軸芯回りに回動自在なコ 字状のリンク54を介して上下動自在に連結されている。
【0021】 さらに、55は前記ローリング検知機構を構成するローリング検知ロツドであ つて、該ローリング検知ロツド55は前記支軸53に沿つて配設されている。そ して、ローリング検知ロツド55の外端部は、前記リンク54に一体的に連結さ れる一方、ローリング検知ロツド55の外端部は、支軸53の基端部に前後回動 自在に支持された連結アーム56に一体的に連結されている。つまり、ローリン グ検知ロツド55の両端部を同一軸芯上に支持して、ローリング検知ロツド55 に偏芯荷重が作用することを回避するようになつており、このため、ローリング 検知ロツド55は、サイドフロート52の上下動に極めて円滑に追随して前記連 結アーム56を確実に回動せしめるようになつている。
【0022】 またさらに、57は機体の中心部に左右方向を向いて配設される天秤ロツドで あつて、該天秤ロツド57は、中心部が前後揺動自在に枢支されると共に、該枢 支位置から側方に偏倚した位置には前記第二油圧バルブ44のスプールが連動連 結されるが、さらに天秤ロツド57の左右両端部には、それぞれ連結ロツド58 を介して前記連結アーム56が連結されている。即ち、天秤ロツド57は、左右 サイドフロート52の背反的な上下動に基づいて揺動すると共に、該揺動に伴う スプールの押し引きに基づいて第二油圧バルブ44を自動的に切換えるようにな つている。
【0023】 叙述の如く構成された本考案の実施例において、機体の左右外側方に配設され るサイドフロート52の背反的な上下動に基づいてローリング制御が行われるこ とになるが、サイドフロート52の上下動を機体側に伝達するためのローリング 検知ロツド55は、サイドフロート52の支軸53に沿つて配設されると共に、 両端部が支軸53の同一軸芯上に回動支持されている。従つて、サイドフロート 52の組付けにおいて仮令誤差があつたとしても、この誤差に基づいてローリン グ検知ロツド55に偏芯荷重が作用する不都合を確実に回避できることになり、 この結果、偏芯荷重に基づいてローリング検知ロツド55の検知作動が阻害され る不具合や、ローリング検知ロツド55が変形して検知不能状態に陥るような不 具合を確実に解消することができ、もつて、ローリング検知の精度および信頼性 を著しく向上させることができる。
【0024】 しかも、前記ローリング検知ロツド55を、スイングケース7の回動支点に位 置する支軸53に沿わせたことにより、ローリング検知の精度を著しく向上させ ることができる。即ち、スイングケース7の回動支点位置は、機体のピツチング に伴う上下動の少ない位置であるため、機体のピツチングに基づく検知誤差を可 及的に少なくすることができる。
【0025】 さらに、前記ローリング検知ロツド55は、支軸53の外周面全体を覆うよう なパイプ部材に形成されることなく、単に支軸53に沿うロツド部材に形成され るため、ローリング検知ロツド55と支軸53との間に泥が入り込んだ場合には 、入り込んだ泥を自然に排出できることになり、この結果、入り込んだ泥を自然 排出し得ないものの如く、泥詰まりや錆付きに基づいて作動不良を招来するよう な不具合を確実に解消することができる。
【0026】
【作用効果】
以上要するに、本考案は叙述の如く構成されたものであるから、サイドフロー トと機体とに間に、サイドフロートの上下動を機体側に伝達するローリング検知 ロツドを介設したものでありながら、前記ローリング検知ロツドは、サイドフロ ートの支軸に沿つて配設されると共に、外端側および内端側が前記支軸に回動自 在に支持されている。即ち、ローリング検知ロツドの両端部を同一軸芯上に支持 したため、ローリング検知ロツドに偏芯荷重が作用することを確実に防止できる ことになる。従つて、偏芯荷重に基づいてローリング検知ロツドの検知作動が阻 害されたり、ローリング検知ロツドが変形する不具合を確実に解消でき、この結 果、ローリング検知の精度および信頼性を著しく向上させることができる。
【0027】 しかも、前記支軸は、スイングケースの回動支点位置、つまり機体のピツチン グに伴う上下動の少ない位置に突設されるものであるため、機体のピツチングに 影響されずに極めて精度の高いローリング検知を行うことができる。
【0028】 さらに、前記ローリング検知ロツドは、支軸の外周面全体を覆うことなく、単 に支軸に沿つて配設されるものであるため、仮令ローリング検知ロツドと支軸と の間に泥が入り込んだとしても、入り込んだ泥が自然に排出されることになり、 この結果、泥詰まりや錆付きに伴う作動不良を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】田植機の側面図である。
【図2】同上平面図である。
【図3】同上要部側面図である。
【図4】同上要部平面図である。
【図5】中間リンク機構の断面図である。
【図6】第二連結ロツドの要部平面図である。
【図7】同上背面図である。
【図8】シリンダが中間に位置するサイドシリンダの断
面図である。
【図9】ストロークエンドに達したサイドシリンダの断
面図である。
【図10】ピストンの要部拡大断面図である。
【図11】メインシリンダおよびサイドシリンダの作動
回路を示す油圧回路図である。
【符号の説明】
1 走行機体 7 スイングケース 8 走行車輪 52 サイドフロート 53 支軸 54 リンク 55 ローリング検知ロツド 56 連結アーム

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行車輪を上下昇降自在に支持するスイ
    ングケースの回動支点位置に、機体外側方に突出する支
    軸を設けると共に、該支軸の先端部に、支軸の軸芯回り
    に回動自在なリンク部材を介してサイドフロートの前端
    部を連結してなる歩行型水田作業機であつて、該歩行型
    水田作業機に、サイドフロートの上下動を機体側に伝達
    するローリング検知ロツドを設けるにあたり、該ローリ
    ング検知ロツドを前記支軸に沿つて配設し、その外端側
    を前記リンク部材に一体的に連結する一方、ロツド内端
    側を支軸の基端部で回動自在に支持したことを特徴とす
    る歩行型水田作業機におけるローリング検知装置。
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