JP2931296B1 - 作業車両の遠隔操縦装置 - Google Patents

作業車両の遠隔操縦装置

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JP2931296B1 JP10164821A JP16482198A JP2931296B1 JP 2931296 B1 JP2931296 B1 JP 2931296B1 JP 10164821 A JP10164821 A JP 10164821A JP 16482198 A JP16482198 A JP 16482198A JP 2931296 B1 JP2931296 B1 JP 2931296B1
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Abstract

【要約】 【目的】 操縦者に作業車両が近接した場合に、該操縦
者を検出して操縦者との接触を防止する作業車両の遠隔
操縦装置を提供することを目的とする。 【構成】 可搬式のコントローラCからの制御信号を受
信する受信装置とこの制御信号に基づいて動作制御する
制御装置を備えた作業車両を、オペレータが把持した可
搬式のコントローラCからの操縦操作によって、遠隔操
縦するよう構成された作業車両Rの遠隔操縦装置におい
て、作業車両R側に、上記可搬式のコントローラCが所
定距離範囲内に入ったと判断したときに非常信号を発生
する非常信号発生手段を設け、この非常信号の発生によ
って、制動制御装置8Bを作動させて制動装置を動作さ
せるとともに、該作業車両の原動機の回転数の制御を司
る回転数制御装置8Aを作動させてスロットルを操作し
て原動機の回転数を速やかに低下させるよう構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、作業車両の遠隔操縦装
置に関して、特にラジオコントロール(無線操縦)装置
によって遠隔操縦する作業車両の遠隔操縦装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】トン
ネル等の坑内での作業に従事する作業車両の場合、有毒
ガスの噴出あるいは落盤その他の劣悪な作業環境による
危険を回避するため、オペレータは、作業車両に自ら搭
乗することなく、該作業車両の作業領域から離間した位
置から、無線によって操縦をおこなうことがなされてい
る。本出願人も、この建設車両の遠隔操縦方法および装
置に関して該に出願している(特開平8−27977号
公報)。
【0003】ところで、このように無線によって遠隔操
縦することによって、作業車両近傍で発生する危険を防
止することができるが、この発明は、作業車両の走行に
起因して該作業車両とオペレータとの接触をさらに回避
する、より安全性の高い作業車両の遠隔操縦装置が望ま
れる。
【0004】本発明はこのような現況に鑑みおこなわれ
たもので、オペレータに作業車両が近接した場合に、該
オペレータを検出(間接的に検出)してオペレータとの
接触を防止する作業車両の遠隔操縦装置を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本請求項1記載の作業車
両の遠隔操縦装置は、可搬式のコントローラからの制御
信号を受信する受信装置とこの制御信号に基づいて動作
制御する制御装置を備え、トンネル内において作業可能
作業車両を、オペレータが把持した可搬式のコントロ
ーラからの操縦操作によって、遠隔操縦するよう構成さ
れた作業車両の遠隔操縦装置において、上記作業車両側
に、上記可搬式のコントローラが所定距離範囲内に入っ
たと判断したときに非常信号を発生する非常信号発生手
段を設け、上記非常信号の発生によって、作業車両は制
動制御装置を作動させて制動装置を動作させるよう構成
すると共に、 作業車両側に、所定周波数の超音波を発振
する発振装置と返送された超音波を受信する受信装置を
設け、且つ、上記可搬式のコントローラ側に、この発振
装置からの超音波を受けると該超音波と周波数の異なる
超音波を返送するレスポンサーを設けて、上記発振と受
信の時間差からコントローラと作業車両の距離を作業車
両側で算出することによって、前記可搬式のコントロー
ラが作業車両に対して所定距離範囲内に入ったと判断す
るように構成したことを特徴とする。
【0006】しかして、このように構成された作業車両
の遠隔操縦装置によると、オペレータが作業車両の近接
に気がつかないときにも、あるいは何らかの理由により
さらに接近するような状況になっても、作業車両とオペ
レータの把持したコントローラとの距離が所定距離以内
になると、非常信号発生手段が非常信号を発生し、この
非常信号に基づいて、作業車両の制動制御装置が作業車
両の制動装置を作動させ、速やかに停止させる。従っ
て、作業車両とコントローラを把持したオペレータと
の、所定距離以内の異常接近は回避できることになる。
さらに、上述のようにレスポンサーがコントローラに配
設されていると、一般に坑内作業に従事するオペレータ
は、ヘルメットの他に、ランプ、マスク等多数の備品を
装備しているが、オペレータは、装備を増加させること
にならない点においても良好な構成となる。
【0007】
【発明の実施の形態】上記作業車両の遠隔操縦装置の一
つの実施の形態として、請求項1に記載する制動装置の
動作とともに、該作業車両の原動機の回転数の制御を司
る回転数制御装置を作動させてスロットルを操作して原
動機の回転数を速やかに低下させるよう構成すると、ブ
レーキの効果を良好にする点でさらに好ましい構成とな
る。
【0008】実施実施態様に代えて、請求項1に記載す
る制動装置の動作とともに、該作業車両の原動機を停止
させるよう構成することも、同様にブレーキの効果を良
好にする点でさらに好ましい構成となる。
【0009】
【0010】さらに、別の実施形態として、オペレータ
が前記コントローラを把持して遠隔操縦する際、前記レ
スポンサーが、コントローラの作業車両側の前面に配置
されていることが、作業車両側の超音波を常に良好に且
つ高感度で受信する上で望ましい構成となる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例にかかる作業車両の遠
隔操縦装置について図面を参照しながら、具体的に説明
する。
【0012】図1はトンネル内での作業状況を模式図的
に表した概略図、図2は作業車両の遠隔操縦装置の要部
の概略構成を示すブロック図である。
【0013】図1において、Cはオペレータが手で把持
して作業車両Rを遠隔操作するためのコントローラ、R
は遠隔操縦可能な坑内用の作業車両である。
【0014】上記作業車両Rには、遠隔操縦のための制
御電波を受信する受信用アンテナ1を具備する。また、
この作業車両Rの前方および後方には、超音波を発振す
る発振装置と、返送されてくる周波数変調された超音波
を受信する受信装置が、1つのユニットになった超音波
センサーユニットEが配設されている。
【0015】そして、図2に図示するように、作業車両
Rの上記超音波センサーユニットEは、コントロールユ
ニット5に電気的に接続されて、また、このコントロー
ルユニット5は、電気的に、作業車両Rの制御装置6に
接続されている。また、この制御装置6は、警報用のブ
ザー7Aと警報用のランプ7Bと電気的にそれぞれ接続
されている。
【0016】そして、上記制御装置6は、上記受信用の
アンテナ1と電気的に接続されるとともに、作業車両R
の原動機のスロットルを操作する回転数制御ユニット8
A、制動制御ユニット8B、操舵制御ユニット8C、変
速制御ユニット8Dに、それぞれ電気的に接続されお
り、上記コントローラCからの操作信号によって、制御
装置6を介して、作業車両Rの所望の操舵動作、制動動
作、変速動作、あるいは回転数制御操作が可能になって
いる。
【0017】また、上記コントローラCには、上記作業
車両Rを遠隔操縦するための2本のコントロール用ステ
ィック10A,10Bが上面から立設されている。この
コントロール用スティック10Aは、作業車両の操舵
用、前後進操作用およびサービスブレーキ操作用のもの
で、このスティック10Aを左右に傾動させることによ
って、その旨の操作信号を作業車両R側に送信して、自
在に左右に操舵することができ、また前後に傾動させる
ことによって、その旨の操作信号を作業車両R側に送信
して、自在に前後進させることができるよう構成されて
いる。また、このスティック10Aの頭部を下方に押圧
することによって、その旨の操作信号を作業車両R側に
送信して、サービスブレーキを作動させることができる
よう構成されている。また、上記コントロール用スティ
ック10Bは、作業車両のバケットを操作する昇降用、
および起倒操作用のもので、このスティック10Bを左
右に操作することによって、その旨の操作信号を作業車
両R側に送信して、自在にバケットを支持するアームを
昇降させることができ、前後に操作することによって、
その旨の操作信号を作業車両R側に送信して、自在にバ
ケットを起倒させることができる。また、この実施例で
は、操作容易性を配慮して、スティック10Bの頭部を
下方に押圧することによって、上記任意の角度での起倒
操作に代えて、スティック10Bを前後に操作して、バ
ケットの土砂を排出する排出ポジションと、元の状態に
戻す復帰ポジションの2ポジションの二つの動作の選択
的操作をおこなうことができるよう構成されている。
【0018】また、図示しないが、このコントローラC
には、作業車両Rの原動機を始動させる原動機始動ボタ
ン、原動機を停止させる原動機停止ボタン、原動機のス
ロットルを操作する回転数制御スイッチ、パーキングブ
レーキをON−OFF操作するパーキングブレーキ操作
ボタン等が設けられ、これらを操作することによって、
その旨の操作信号を作業車両R側に送信して、所望の操
作がおこなえるよう構成されている。
【0019】このコントローラCの前面(把持した操作
状態において前面)には、受信した超音波を周波数変調
させて返送するレスポンサー12が付設され、上記超音
波センサーユニットEの発振装置から発振された超音波
を周波数変調して、上記超音波センサーユニットE側に
返す(発振する)よう構成されている。
【0020】ところで、上記制御装置6は警報信号発生
回路を具備し、コントロールユニット5から上記コント
ローラCを把持したオペレータまでの距離L(図1参
照)に関する信号が入ると、この信号と制御装置6の記
憶ユニットに記憶されている所定数値、例えば15mを
表す値と比較して、距離Lが所定数値より小さい(短
い)と判断すると、警報信号を発する。つまり、具体的
には、警報用のブザー7Aとランプ7Bを作動させる制
御信号を発するよう構成されている。
【0021】さらに、制御装置6は非常信号発生回路を
具備し、上記距離L(図1参照)に関する信号が入る
と、この信号と制御装置6の記憶ユニットに記憶されて
いる上記警報信号の場合より小さい所定数値、例えば5
mを表す値と比較して、距離Lがこの所定数値より小さ
い(短い)と判断すると、非常信号を発する。つまり、
具体的には、上記原動機の回転数制御ユニット8Aに回
転数をアイドリング状態に下げる旨の制御信号を発する
とともに、制動制御ユニット8Bに非常制動動作させる
旨の制御信号を発するよう構成されている。
【0022】一方、上記コントロールユニット5は、超
音波センサーユニットEから発振した超音波と、上記コ
ントローラCのレスポンサー12から返送されてきた周
波数変調した超音波との時間差から、該超音波センサー
ユニットEとコントローラCとの間の距離Lを算出し、
上述のように、この距離Lに関する信号を上記制御装置
6側に伝達する。
【0023】また、上記超音波センサーユニットEは、
作業車両Rが作動中は常に、適宜タイミングで、所定周
波数の超音波を発振するとともに、それに対応して周波
数変換されて返送されてくる超音波を受信するよう構成
されている。
【0024】しかして、このように構成された作業車両
の遠隔操縦装置によると、通常の掘削あるいは運搬作業
は、上記コントローラCに設けられたコントロール用ス
ティック10A,10Bあるいは上記各種のボタンある
いはスイッチを操作して、作業車両Rを遠隔操縦操作す
ることができる。
【0025】そして、例えば、オペレータが何からの理
由によって、作業車両Rが近接するのに気付かない場合
でも、オペレータが把持する上記コントローラCと作業
車両R(正確には作業車両Rに搭載された超音波センサ
ーユニットE)との距離Lが、警報信号発生距離(例え
ば、15m)以内になると、作業車両Rに付設されてい
る警報用のブザー7Aと警報用のランプ7Bが作動し
て、該作業車両Rの接近をオペレータに喚起する。
【0026】さらに、その警報によってもオペレータが
回避動作を採れない状況の場合、例えばオペレータが転
倒しているような場合でも、上記コントローラCと作業
車両R(正確には作業車両Rに搭載された超音波センサ
ーユニットE)との距離Lが、非常信号発生距離(例え
ば、5m)以内になると、制御装置6の非常信号発生回
路から非常信号が発せられ、作業車両Rは、該制御装置
6の制御動作によって、自動的に、原動機の回転数がア
イドリング回転数まで低下するとともに、制動装置(サ
ービスブレーキ)が非常停止をおこない、直ちに作業車
両を停止させることとなる。この場合、サービスブレー
キと共にパーキングブレーキも同時に作動するように構
成してもよい。
【0027】従って、いかなる状況下においても、作業
車両Rとオペレータとの接触を防止することができる。
【0028】なお、この実施例では、警報信号発生回路
および非常信号発生回路を作業車両Rの制御装置6に設
けているが、これらのうちの一方あるいは両方ともコン
トロールユニット5に設けることもできる。
【0029】また、この実施例では、超音波によってコ
ントローラを保持したオペレータを検出するよう構成し
ているが、用途によっては、赤外線あるいは電波等の他
の媒体を用いることもできる。
【0030】また、上記警報信号を発する所定距離ある
いは非常信号を発する所定距離は、適宜作業内容あるい
は現場の状況等によって設定すればよく、例えば、警報
信号を発生する距離を20m程度に、また非常信号を発
生する距離を10m程度に設定してもよい。
【0031】
【発明の効果】本発明にかかる作業車両の遠隔操縦装置
によれば、オペレータは作業領域から離れた場所から作
業車両を遠隔操縦することができるのは勿論、オペレー
タと作業車両との接触の可能性を有効に防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる作業車両の遠隔操縦装置を用
いたトンネル内での作業状況を模式図的に表した概略図
である。
【図2】 作業車両の遠隔操縦装置の要部の概略構成を
示すブロック図である。
【符号の説明】
R……作業車両 C……コントローラ 8A……回転数制御ユニット(回転数制御装置) 8B……制動制御ユニット(制動制御装置)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可搬式のコントローラからの制御信号を
    受信する受信装置とこの制御信号に基づいて動作制御す
    る制御装置を備え、トンネル内において作業可能な作業
    車両を、オペレータが把持した可搬式のコントローラか
    らの操縦操作によって、遠隔操縦するよう構成された作
    業車両の遠隔操縦装置において、 上記作業車両側に、上記可搬式のコントローラが所定距
    離範囲内に入ったと判断したときに非常信号を発生する
    非常信号発生手段を設け、 上記非常信号の発生によって、作業車両は制動制御装置
    を作動させて制動装置を動作させるよう構成すると共
    に、 作業車両側に、所定周波数の超音波を発振する発振装置
    と返送された超音波を受信する受信装置を設け、且つ、
    上記可搬式のコントローラ側に、この発振装置からの超
    音波を受けると該超音波と周波数の異なる超音波を返送
    するレスポンサーを設けて、上記発振と受信の時間差か
    らコントローラと作業車両の距離を作業車両側で算出す
    ることによって、前記可搬式のコントローラが作業車両
    に対して所定距離範囲内に入ったと判断するように構成
    したことを特徴とする作業車両の遠隔操縦装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の作業車両の遠隔操縦装置
    において、 前記制動装置の動作とともに、該作業車両の原動機の回
    転数の制御を司る回転数制御装置を作動させてスロット
    ルを操作して原動機の回転数を速やかに低下させるよう
    構成したことを特徴とする作業車両の遠隔操縦装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の作業車両の遠隔操縦装置
    において、 前記制動装置の動作とともに、該作業車両の原動機を停
    止させるよう構成したことを特徴とする作業車両の遠隔
    操縦装置。
  4. 【請求項4】 オペレータが前記コントローラを把持し
    て遠隔操縦する際、前記レスポンサーが、コントローラ
    の作業車両側の前面に配置されていることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれか1の項に記載の作業車両の遠隔
    操縦装置。
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