JP2930842B2 - 防水・防御用基布 - Google Patents

防水・防御用基布

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JP2930842B2 JP5263111A JP26311193A JP2930842B2 JP 2930842 B2 JP2930842 B2 JP 2930842B2 JP 5263111 A JP5263111 A JP 5263111A JP 26311193 A JP26311193 A JP 26311193A JP 2930842 B2 JP2930842 B2 JP 2930842B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は防水・防御用基布に関
し、さらに詳しくは、屋上、ベランダ床面、壁面、池、
風呂場、駐車場などの防水加工用の基布、またはテント
類、養生メッシュ、スパッタリングシート用基布などと
して好適な防御用基布に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、屋上、ベランダの床面、池、風呂
場、駐車場などの防水、防塵等のための加工は、アスフ
ァルトピッチ、塩化ビニル樹脂、セメントなどが使用さ
れているが、作業性が悪く、寸法安定性も悪い、ヒビ割
れ、剥離などによる水もれの発生が起こりやすく、且つ
重いなどの欠点がある。また、壁面は金網の上にモルタ
ルを塗布す方法等があるが、ヒビ割れ、剥離しやすく、
作業性も悪く、また重い。テント類、養生メッシュ、ス
パッタリングシートなどの防御用布帛は、塩化ビニル樹
脂加工品が中心であり、廃棄処理に難がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術におけるかかる課題を解決するためになされたもの
であり、屋上ベランダの床、池、風呂場、壁面、駐車場
等の防水、防風、防塵加工、およびテント、養生メッシ
ュ、スパッタリングシート等の防御用布帛において、作
業性よく、加工面との密着性またはフィット性に優れ、
軽量で高強力の基布を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、単繊維繊度が
6デニール以下、単糸長が38mm以上のマルチ牽切交
絡糸もしくは紡績糸、または単繊維繊度が6デニール以
下のフィラメント交絡ループ糸からなり、トータルデニ
ール170デニール以上の合成繊維糸条が、織物・編物
ともに、経糸・緯糸いずれも130〜700の織編密度
繊度係数(R)で製編織されてなる防水・防御用基布を
提供するものである。 ただし、R=織編密度(本/インチ)×√(構成糸条の
トータルデニール)
【0005】本発明の基布は、単繊維繊度6デニール以
下で、トータルデニールが170デニール以上の合成繊
維糸条を用いて製編織されている。単繊維繊度が6デニ
ールを超えると、得られる織物が硬くなり、防水布帛と
しては、加工面とフィットしにくくなり好ましくない。
好ましい単繊維繊度は0.1〜3デニールである。マル
チ牽切交絡糸においては2デニール以下がさらに好まし
い。またトータルデニールが170デニール未満では強
力が弱く、防水・防御用基布としては不適当である。ト
ータルデニールは、例えばポリエステル繊維の場合、4
00〜2,000デニールが好ましく、アラミド高強力
繊維の場合、200〜1,000デニールが好ましい。
【0006】また、合成繊維糸条は、このような単繊維
繊度の、単糸長38mm以上のマルチ牽切交絡糸もしく
は紡績糸からなる。単糸長が38mm未満では強力が得
にくく、一方2,000mmを超えると機械が長く実用
的でない。単糸長は、好ましくは、紡績糸においては4
5〜200mm、マルチ牽切交絡糸においては、平均繊
維長250mm〜1,500mmが好ましい。
【0007】マルチ牽切交絡糸としては、アラミド繊維
の単糸太さ0.2〜1.0デニール、平均繊維長250
〜1,500mmが好ましく、トータルデニール200
〜1,000デニールが好ましい。
【0008】または、合成繊維糸条は、単繊維繊度6デ
ニール以下で、トータルデニール170デニール以上の
フィラメント交絡ループ糸からなる。フィラメント交絡
ループ糸とは、いわゆるインターレース、タスラン状ル
ープ加工、その他複合加工による交絡ループ糸をいう。
【0009】本発明において、合成繊維としては、例え
ばポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アラミド繊維、
ポリビニルアルコ−ル繊維、ポリエチレン繊維、ポリプ
ロピレン繊維、などを挙げることができる。なかでも、
ポリエステル繊維およびアラミド繊維が好ましい。これ
らの有機繊維ばかりでなく、ガラス繊維などの無機繊維
を用いることもできる。
【0010】本発明の防水・防御用基布は、このような
合成繊維糸条が、130〜700の織編密度繊度係数R
で製編織されてなる。ただし、R=織編密度(本/イン
チ)×√(構成糸条のトータルデニール)で算出される
値である。なお、織編密度繊度係数Rの値は、織物、編
物とも、これらの織編物を構成する経糸および緯糸のい
ずれもが、上記数値(130〜700)範囲を満足する
必要がある。
【0011】Rが700を超えると、織編布の目がつみ
すぎて、防水剤との接着力が悪くなる。いわゆるブリッ
ジ効果が得られない。一方、130未満では接着力の面
ではブリッジ効果は非常によいが、織編布の目づれが発
生し、加工性が悪く、好ましくない。好ましい織編密度
繊度係数Rは200〜500である。
【0012】製織は、通常の織機を用い、平織、綾織、
マット織など、織組織はどのようなものでもよいが、な
かでも平織が好ましい。また、編み機としてはトリコッ
ト、ラッセル等経編で経緯挿入組織が好ましい。
【0013】本発明の防水・防御用基布には、下処理を
施されていてもよい。下処理剤としては、水溶性樹脂加
工剤で、水ぬれすれば柔らかくなる樹脂なら何でもよ
い。下処理後の乾燥時の曲げ反撥硬さは、JIS L1
096 C法(ループ圧縮法)で7g以上であることが
好ましく、さらに好ましくは10〜25gがよい。ま
た、水溶性防水剤をこの下処理基布に塗布等により、加
工する場合に、下処理基布は、水ぬれにより乾燥時の曲
げ反撥硬さの1/2以下となることが好ましく、さらに
好ましくは1/4以下になると、例えば凹凸のあるベラ
ンダ床に対し、ぴったりフィットし、接着力がよく、か
つ作業性が極めて良好となる。また、従来品より薄型と
なり軽量化をはかることもできる。
【0014】単繊維繊度2デニール以下、好ましくは1
デニール以下、単糸強力12g/de以上、好ましくは
18g/de以上、平均繊維長100mm以上、好まし
くは250mm以上のアラミド繊維よりなる牽切交絡糸
を経緯に用いて製織し、下処理を施さず、または好まし
くは下処理を施した基布を使用すると、強力250kg
/5cm以上の高強力の防水・防御布帛を得ることがで
きる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。なお、実施例中、各特性値の測定は下記に従
った。 単位面積当たり質量:JIS L1096 基布の厚み:JIS L1096(基布) JIS K6378(加工布) 引張強さ:JIS L1096(基布) JIS K6328(加工布) 曲げ反撥硬さ:JIS L1096 C法(ループ圧縮
法) 滑脱抵抗力:JIS L1096 A法(糸引き抜き
法) 剥離強力:JIS K6328
【0016】実施例1 単繊維繊度3デニール、単糸長52mmのポリエステル
紡績糸12/−を織密度12本/インチ、経糸・緯糸と
織密度繊度係数R=12×√(5,315/12)=
252.5で経緯同一規格で製織し、得られた織物を、
下処理剤として、ユニオン化学(株)製、UNISOL
PVC−168(塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹
脂)40g/l、ソルブルスターチ50g/l、小麦粉
澱粉50g/lの水溶液に浸漬したのち、絞り率90%
で、150℃、1分間乾燥して、下処理基布Aを得た
(下処理剤付着量、基布対比3重量%)。特性値は表1
のとおりである。
【0017】基布Aに東洋エクステリヤ(株)製、リボ
ールマイテイー水溶液(防水剤)を塗布し、密着性のよ
いベランダ防水を行い、厚さ1.5mmの安定した、水
もれしない軽量防水ベランダ布(表1中、防水剤加工
反)を得た。
【0018】実施例2単繊維 繊度0.75デニール、平均単糸長1,500m
m、マルチ太さ300デニールのアラミド牽切交絡糸
〔テクノーラ(登録商標)、帝人(株)製〕を2本引き
揃えて、200T/Mの撚りをかけ、12本/インチ
、経糸・緯糸とも経緯同一密度で製織し〔経糸・緯糸
ともに、織密度繊度係数R=12×√(300×2)=
294〕、得られた織物を、下処理剤として、ユニオン
化学(株)製、UNISOL PVC−168(塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合樹脂)40g/l、ソルブルス
ターチ50g/l、小麦粉澱粉50g/lの水溶液に浸
漬し、絞り率繊維対比80%で、150℃、1分間乾燥
して、下処理基布Bを得た。特性値は表1のとおりであ
る。
【0019】基布Bに東洋エクステリヤ(株)製、リボ
ールマイテイー水溶液(防水剤)を塗布し、高強力(3
00kg/5cm)軽量薄型防水膜を得た。
【0020】実施例3 単繊維繊度0.75デニール、平均単糸長1,500m
mの、マルチ太さ300デニール(A糸)および100
デニール(B糸)のアラミド牽切交絡糸〔テクノーラ
(登録商標)、帝人(株)製〕を2本引き揃えて、20
0T/Mの撚りをかけ、12ゲージのラッセル機で、経
糸(ウエール)、緯糸(コース)ともにA糸を経緯挿入
し、B糸をからみ糸として、経編地を作成〔ウエール・
コースともに、編密度繊度係数R=12×√(300×
2)=294〕し、得られた編物を実施例2と同一下処
理を行い、下処理基布Cを得た。特性値は表1のとおり
である。
【0021】この下処理基布Cに東洋エクステリヤ
(株)製、リボールマイテイー水溶液(防水剤)を塗布
し、高強力(300kg/5cm)軽量薄型防水膜を得
た。
【0022】比較例1 単繊維繊度15デニール、単糸長51mmのポリエステ
ル紡績糸12/─を用いて、実施例1と同様にして下処
理基布Dを得、実施例1と同様にして防水剤塗布を行っ
たが、得られた防水織物は密着性が不足し、また剥離し
やすいものであった。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明の基布は、下記にような効果を有
する。 本発明の防水・防御用基布を用いると、超薄型で、凹
凸のある加工面に対してフィット性に極めて優れ、作業
性のよい布帛を得ることができる。基布を加工面の寸法
に合わせてカットする場合は基布に張りがあり、作業性
がよい。また水ぬれすると加工面に対してさらにフィッ
ト性よく、接着性がよく、加工性に極めて優れた防水加
工布を得ることができる。 強力も従来品に比べて高く、寸法安定性に優れ、剥
離、ヒビ割れが発生しない。 さらに、防水、防風、防塵等を目的とした加工用樹脂
との接着性も高く、このような特性を有する布帛の基布
として好適に使用することができる。 軽量で高強力であり、テント類、養生メッシュ、スパ
ッタリングシート等の防御用基布としても好適に使用で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D03D 1/00 D03D 15/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単繊維繊度が6デニール以下、単糸長が
    38mm以上のマルチ牽切交絡糸もしくは紡績糸、また
    は単繊維繊度が6デニール以下のフィラメント交絡ルー
    プ糸からなり、トータルデニール170デニール以上の
    合成繊維糸条が、織物・編物ともに、経糸・緯糸いずれ
    130〜700の織編密度繊度係数(R)で製編織さ
    れてなる防水・防御用基布。 ただし、R=織編密度(本/インチ)×√(構成糸条の
    トータルデニール)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の基布に下処理水溶性樹脂
    加工が施され、乾燥時の曲げ反撥硬さが7g以上でかつ
    水ぬれ後の曲げ反撥硬さが、前記乾燥時の曲げ反撥硬さ
    の1/2以下である請求項1記載の防水・防御用基布。
  3. 【請求項3】 合成繊維糸条がアラミド繊維からなる請
    求項1または2記載の防水・防御用基布。
  4. 【請求項4】 マルチ牽切交絡糸が、単糸繊度2デニー
    ル以下、単糸強力12g/de以上、平均繊維長100
    mm以上の単繊維からなる請求項1〜3のいずれか1項
    記載の防水・防御用基布。
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CN102963044A (zh) * 2012-11-26 2013-03-13 江苏申利实业股份有限公司 一种防风透湿复合面料及其生产方法
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