JP2930778B2 - オルタネータを用いたエンジン制振装置 - Google Patents

オルタネータを用いたエンジン制振装置

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JP2930778B2
JP2930778B2 JP3197778A JP19777891A JP2930778B2 JP 2930778 B2 JP2930778 B2 JP 2930778B2 JP 3197778 A JP3197778 A JP 3197778A JP 19777891 A JP19777891 A JP 19777891A JP 2930778 B2 JP2930778 B2 JP 2930778B2
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茂 栗山
庸蔵 中村
裕司 前田
憲一 中村
山門  誠
潤 寺沼
景 村上
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はオルタネータを用いたエ
ンジン制振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンのトルク変動はエンジンのマウ
ントを介して車体を振動させ、特にアイドリング時にそ
の低周波成分(5Hz程度)の振動が運転者に不快感を
与える。
【0003】そのため、従来より自動車エンジンの分野
では、エンジンのトルク変動に起因する車体振動の低減
に関する技術が種々提案されている。例えば、特開昭5
8−185937号公報に開示される従来例では、エン
ジンの爆発と同期してクランク軸に発生する周期的な回
転トルク変動(脈動トルク)を、オルタネータの発電電
流(オルタネータよりバッテリ及び電気負荷に供給され
る電流を発電電流と称する)の増減によりクランク軸に
逆トルクを発生させて抑制する技術が提案されている。
【0004】さらに最近では、エンジンの気筒ごとの燃
料噴射量のばらつきに起因して生じるを脈動トルクを検
知して、それに伴うトルク変動をオルタネータの発電電
流の増減により抑制する技術も提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
にオルタネータの発電電流の増減によりエンジンの制振
を図る場合には、電圧レギュレータによる界磁電流制御
を解除して行われるため、バッテリの発電電流の増減変
動によってバッテリの端子電圧に変動が生じる。
【0006】その結果、エンジン制振中に電気負荷とし
てランプ等を使用している場合には、ランプの明るさが
ちらつくいわゆるフリッカ現象が発生することもあっ
た。
【0007】本発明は以上の点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、フリッカ現象を発生させ
ずにオルタネータを用いたエンジンの制振を実現させる
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、基本的には次のような課題解決手段を提
案する。
【0009】第1の課題解決手段は、エンジンのトルク
変動に応じてオルタネータの発電電流を増減制御して発
電トルクの制御を行い、このトルク制御によりエンジン
のトルク変動を抑制するようにしたエンジン制振装置に
おいて、前記エンジンのトルク変動の抑制は、エンジン
のトルク変動を検出してその検出信号に基づき発電電流
を増減制御して行うか、或いは予めエンジンのトルク変
動の脈動パターンをとらえてこのパターンに対応した発
電電流の増減パターンをマイクロコンピュータに記憶し
ておくことで実行するように設定してなり、前記オルタ
ネータからバッテリに通じる電流供給回路に前記バッテ
リ及び電気負荷に供給される発電電流の一部を充電させ
るための補助コンデンサ組み込まれ、且つ前記補助コ
ンデンサに前記発電電流の一部を充電させる機能を有す
る充電回路と、前記補助コンデンサに充電された電荷を
前記バッテリに放電させる機能を有する放電回路と、前
記オルタネータの発電電流の増減をその電流より直接或
いはバッテリ端子電圧の変動により間接的に検知する検
知回路と、この発電電流の増減を検知する信号に基づき
前記充電回路及び放電回路を作動制御するコンデンサ充
放電制御回路とを備えてなる。
【0010】第2の課題解決手段は、上記第1の課題解
決手段とほゞ構成が共通するが、第1の課題解決手段の
ようにエンジン制振中のオルタネータの発電電流の増減
をモニタしないで、そのエンジントルク抑制に係る発電
電流の増減パターンを予め設定しておく。そして、この
発電電流増減パターンに対応させて前記充電回路及び放
電回路を作動制御する。
【0011】
【作用】第1の課題解決手段によれば、オルタネータの
発電電流を増減させてエンジンの脈動トルクの抑制(エ
ンジンの制振)を行っている場合において、例えばオル
タネータの発電電流が増大すれば、これを検知してコン
デンサ充放電制御回路が補助コンデンサのための充電回
路を作動させる。これによって、補助コンデンサにはバ
ッテリや電気負荷に供給すべき発電電流の一部が充電さ
れる。
【0012】一方、オルタネータの発電電流が減少すれ
ば、コンデンサ充放電制御回路は充電回路から放電回路
側に切り替えて作動させる。そのため、補助コンデンサ
に充電された電荷が放電回路を介して電気負荷やバッテ
リに供給される。
【0013】以上のような補助コンデンサの充放電制御
を行えば、エンジン制振のために発電電流を加減して
も、電気負荷やバッテリへ供給される発電電流が常にほ
ゞ一定の状態を保つことになる。
【0014】その結果、バッテリ端子電圧及び負荷電流
をほゞ一定に保ちながら、オルタネータの発電電流を増
減制御できるので、フリッカ現象を発生させずにオルタ
ネータによるトルク制御ひいてはエンジン制振動作が行
われる。
【0015】次に第2の課題解決手段では、オルタネー
タによるエンジントルク変動抑制に係る発電電流の増減
パターンを予め設定して、この増減パターンに対応させ
て前記充電回路及び放電回路を作動制御する。
【0016】このようにしても、エンジントルク変動が
ある周期で脈動しておれば、そのパターンを容易に予測
できるので、これに基づき発電電流の増減パターンのタ
イミングを適宜設定すれば、エンジントルクの抑制と、
それに伴う発電電流の増減に応じた前記補助コンデンサ
への充放電制御を可能にし、実用上の問題はない。
【0017】
【実施例】本発明の実施例を図面により説明する。
【0018】図1は本発明の第1実施例たるエンジン制
振装置の回路図、図2はその動作状態を示すタイムチャ
ートである。
【0019】図1において、1はエンジン、2はエンジ
ンマウント、3はオルタネータ、4はステータコイル、
5は整流用のダイオードブリッジ、6は界磁コイル、7
はフリーホイールダイオードである。
【0020】界磁コイル6の電流ifは、通常は図示さ
れない今まで通りの電圧レギュレータ(トルク制御回路
9と別個のもの)によりトランジスタT2をオンオフ制
御(デューティ制御)することで制御され、この場合の
制御はバッテリ10の電圧が一定となるように界磁電流
ifひいては発電電流IAを調整するものである。
【0021】発電電流IAは、ステータコイル4にて交
流電流として生じ、ダイオードブリッジ5で直流に整流
されてバッテリ10や電気負荷11に供給される。
【0022】また界磁コイル6の電流ifは、エンジン
制振(車体振動の低減)を行うために発電電流IAを増
減する場合にも制御される。この場合の制御は、電圧レ
ギュレータとは別にトルク制御回路9の指令によりトラ
ンジスタT2をオンオフ制御することでを行われる。
【0023】ここで、オルタネータ3を用いたエンジン
制振について説明する。
【0024】エンジン1のアイドリング時などに生じる
脈動トルクはエンジンマウント2を介して車体(図示せ
ず)を振動させ、既述したように低周波振動(5Hz程
度)が運転者に不快感を与える。
【0025】このようなエンジン振動は、エンジン1の
出力軸とベルトを介してつながるオルタネータ3の発電
トルクを、エンジントルクの変動を打ち消す方向にかけ
れば抑制することができる。
【0026】すなわち、界磁コイル6の電流ifをトラ
ンジスタT2のオンオフ制御により増減制御するとオル
タネータの発電電流IAが増減制御される。そして、オ
ルタネータ3に発生するトルクは、界磁電流ifひいて
は発電電流IAの値によって決定されるので、例えばエ
ンジンのトルク変動が増加した場合には発電電流IAを
増加させれば、エンジンのトルク増加分が発電トルクに
よって吸収される。逆に、エンジンのトルクが減少した
場合には発電電流IAを減少させれば、その分エンジン
トルクの低下を防ぐことが可能となる。
【0027】エンジンのトルク変動を検出するのがトル
ク検出回路8であり、このトルク検出値がトルク制御回
路9に入力される。
【0028】トルク制御回路9は、トルク検出回路8か
ら送られてきたトルク検出信号に基づきエンジン制振の
ための界磁電流ifとなるべきトランジスタT2のオ
ン,オフの時間幅を決定し、その指令信号をトランジス
タT2に与えることで、最終的には発電電流IAの増減
制御を行う。
【0029】このエンジン制振の動作を図2のタイムチ
ャートを参照しつつ説明する。
【0030】ここで、エンジンは4気筒4サイクルであ
るとする。第4番気筒の燃料噴射量が他の気筒の燃料噴
射量よりも小さいものとすると、エンジンには回転0.
5次成分のトルク脈動(点線にて示した)が生じる。こ
のトルク脈動分を吸収すべく界磁電流ifをトランジス
タT2のオンオフ制御により制御する。
【0031】具体的には、エンジンの脈動トルクが上昇
し始める時点から上昇ピークに達するまでは、トランジ
スタT2をオン(或いはトランジスタT2の通流率を大
きく)させて、界磁電流ifひいては発電電流IAを大
きくする。一方、エンジンの脈動トルクが上昇ピークを
過ぎた時点から下降点に達するまではトランジスタT2
をオフさせ(或いはトランジスタT2の通流率を小さ
く)させて、界磁電流ifひいては発電電流IAを小さ
くする。
【0032】このような発電電流IAの制御により、オ
ルタネータ3にはエンジントルクの脈動トルクを吸収す
る方向の発電トルク(逆トルク)が生じる。
【0033】なお、以上のトルク制御において、トラン
ジスタT2をオフするとフリーホイールダイオード7の
存在により界磁電流ifが急激に低下することはない
が、低下しすぎる場合には図2に示すようにエンジンの
トルクが下がる間においてもトランジスタT2を完全に
オフさせずに、その通流率を小さくして短かな時間だけ
トランジスタT2をオンさせればよい。
【0034】いま、バッテリ10と電気負荷11に供給
される平均電流をある値にすると、上記のようなエンジ
ン制振を行った場合には、図2に示す如く発電電流IA
の斜線部分が過多の部分となってバッテリ10を充電
し、点々で示した部分は不足部分となってバッテリ10
より電気負荷11に放電される。このため、エンジン制
振を行っているときには、バッテリ端子電圧が変動し、
電気負荷11が例えばランプの場合には、ランプの明る
さが変わりフリッカが生じる。
【0035】このフリッカ現象を防止するために、図1
に示すような予備コンデンサC1を備えた充電回路14
と、予備コンデンサC1の電荷を放電させる放電回路1
5と、発電電流IAの増減を検知する回路16と、前記
充電回路14と放電回路15との作動を切替制御するコ
ンデンサ充放電制御回路17とが付加される。
【0036】本実施例では、オルタネータ1とバッテリ
10間の電流供給回路には、発電電流IAの主電源線A
と並列に第1段目に充電回路14が、第2段目に放電回
路15が接続され、充電回路14と放電回路15との間
に補助コンデンサC1が組み込まれる。
【0037】具体的には、充電回路14は、インダクタ
ンスL1,ダイオードD1,電界効果トランジスタFE
T(以下、単にFETと略する)からなる昇圧形スイッ
チングレギュレータ回路により構成される。一方、放電
回路15は、トランジスタT1,インダクタンスL2,
抵抗R1,ダイオードD2からなる降圧形スイッチング
レギュレータ回路により構成される。
【0038】そして、オルタネータ1とバッテリ10間
にて主電源線(+電源線)Aと並列に接続された補助電
源線(+電源線)Bに充電回路14のインダクタンスL
1,ダイオードD1及び放電回路15のトランジスタT
1,インダクタンスL2が直列に接続される。
【0039】また、補助電源線Bにおけるインダクタン
スL1・ダイオードD1間と電流供給回路の(−)電源
線13との間にFETのドレイン・ソースが接続され、
FETのゲートにはコンデンサ充放電制御回路17から
のコンデンサ充電制御信号が入力されるようにしてあ
る。
【0040】補助コンデンサC1は、補助電源線Bにお
けるダイオードD1・トランジスタT1間と電源供給系
の(−)電源線13との間に接続される。放電回路15
のトランジスタT1のベースには抵抗R1を介してコン
デンサ充放電制御回路17からコンデンサ放電制御信号
が入力されるようにしてある。
【0041】このような回路構成よれば、エンジン制振
中に検知回路16が発電電流IAの増減をバッテリ端子
電圧の変動より間接的に検出する。
【0042】そして、検知回路16が発電電流IAの増
加を検知する場合には、その検出信号に基づきコンデン
サ充放電制御回路17が充電回路14を作動制御(チョ
ッパ制御)して発電電流の増加分(図2における発電電
流IAの斜線部分)を補助コンデンサC1に充電させ
る。
【0043】また、検知回路16が発電電流IAの減少
を検知する場合には、その検出信号に基づきコンデンサ
充放電制御回路17が放電回路15を作動(チョッパ制
御)させて、補助コンデンサC1に充電された電荷をイ
ンダクタンスL2を介してバッテリ10に放電させる。
この場合には、インダクタンスL2により発電電流IA
の不足分(図2の発電電流IAの点々の部分)をうめる
形で補助コンデンサC1から電流が供給される。以上の
一連の動作を繰り返すことで、エンジン制振中のバッテ
リ端子電圧の変動を抑制しこれを常にほゞ一定の平均電
圧に保ことができる。
【0044】したがって、エンジン制振中に電気負荷に
フリッカ現象が発生するのを防止することができる。
【0045】次に図3により図1における発電電流検知
回路(バッテリ端子電圧検知回路)16及びコンデンサ
充放電制御回路17の具体例を説明する。
【0046】電流供給系の(+)電源線12と(−)電
源線13との間に抵抗R2とツェナーダイオードZが直
列に接続されて定電圧回路を構成し、抵抗R2・ツェナ
ーダイオードZの中間接続点から定電圧線19を引き出
して検知回路16,コンデンサ充放電制御回路17等の
各電子回路の電源として用いている。
【0047】抵抗R3、抵抗R4、R14〜R16、コ
ンデンサC4、演算増幅器OPA3、トランジスタT6
が発電電流検知回路16の一部となる判別回路18を構
成する。オルタネータ3の発電電流が大きいとバッテリ
電圧変動値も大きいので、これを検出し、トランジスタ
T6をオンさせる。
【0048】抵抗R5〜R13、演算増幅器OPA1〜
2、コンデンサC2,C3、ダイオードD3,D4は、
バッテリ端子電圧の平均電圧を基準にして、平均電圧よ
りも実際のバッテリ端子電圧が高い場合及び低い場合の
変動値の絶対値を増幅して、充放電制御回路17のスイ
ッチング素子20に入力するようにしてある。例えば、
演算増幅器OPA1,OPA2の一方が平均電圧とそれ
以下のバッテリ端子電圧との差を増幅し、他方が平均電
圧とそれ以上のバッテリ端子電圧との差を増幅する。時
定数R6×C2とR5×C3の差を充分に大きくしてお
くものとする。
【0049】スイッチング素子20、抵抗R14〜R2
2、コンデンサC5、ダイオードD5〜D6、トランジ
スタT3〜T5はバッテリ充放電制御回路17を構成す
る。
【0050】ここで図3の回路全体の動作について説明
する。
【0051】エンジン制振中にバッテリ端子電圧が大き
くなり平均電圧を上回ると、前述した判別回路18のO
PA3からHレベルの信号が出力され、トランジスタT
6(NPNトランジスタ)がオンする(図2参照)。ま
た、OPA1,2の一方より出力される信号(バッテリ
端子電圧>平均電圧でその差)によりスイッチング素子
20の通流率が制御され、このスイッチング素子20の
出力信号と前記トランジスタT6のオンによって、トラ
ンジスタT3(PNPトランジスタ)が通電制御され
る。
【0052】その結果、図1に示した充電回路14のF
ETのゲートに充電制御信号が出力される。トランジス
タT3の通流率はバッテリ電圧変動値が(+)側へ大き
くなるに従って大きくなる。
【0053】一方、バッテリ端子電圧が平均電圧よりも
低下すると、判別回路18のトランジスタT6がオフし
(図2参照)、トランジスタT3がオフする。この場合
には、OPA1,2の他方より出力される信号(バッテ
リ端子電圧<平均電圧でその差)によりスイッチング素
子20の通流率が制御され、これによってトランジスタ
T4,T5が作動制御され、図1に示す放電回路15の
トランジスタT1のベースに放電制御信号が入力され
る。この場合におけるトランジスタT5の通流率は、バ
ッテリ電圧変動値が(−)側へ大きくなるに従って大き
くなる。
【0054】図4は本発明の第2実施例を示し、第1実
施例と同一符号は同一或いは共通する要素を示す。なお
図4では、エンジン制振装置の一部として補助コンデン
サC1の充,放電回路を主に取りだして示したものであ
り、その他の回路省略部分は第1実施例と同様の構成と
してある。
【0055】本実施例の第1実施例と異なる点は、エン
ジン制振中における発電電流IAの変動を直接、発電電
流より検出する点にある。
【0056】すなわち、本実施例では、鉄心21に
(+)電源線12を巻き(電源線12はオルタネータ3
側からみて充電回路14及び放電回路15の手前の部分
を鉄心2に巻く)、発電電流IAに応じて鉄心21中の
磁束密度を変化させ、これをホール素子22で電気信号
に変換し、増幅回路23で電流の変化を検出し、検知回
路16に入力させるようにしてある。
【0057】本実施例によれば、発電電流IAの変化を
直接検出できるので、図3のようなバッテリ端子電圧よ
り間接的に検出する方式に較べて、バッテリの内部抵抗
による影響を受けることがない利点がある。
【0058】図5に本発明の第3実施例を示し、図中、
前述した各実施例と同一符号は同一或いは共通する要素
を示す。図5でも、エンジン制振装置の一部として補助
コンデンサC1の充,放電回路を主に取りだして示した
ものであり、その他の回路省略部分は第1実施例と同様
の構成としてある。
【0059】本実施例は、充放電制御回路17としてマ
イクロコンピュータ(以下、マイコンと略す)24を用
いたものである。図6のタイムチャートに示すように、
マイコン24はエンジン制振(エンジンの脈動トルク抑
制)のために界磁電流制御用のトランジスタT2をオン
オフ制御する機能を有するほかに、PWM端子を用いた
パルス幅変調制御により充電回路14のFET及び放電
回路15のトランジスタT1を作動制御することで、エ
ンジン制振中の発電電流の増減に伴うフリッカ現象を防
止している。
【0060】ここでマイコン24は、エンジンの脈動ト
ルクに対応したトランジスタT2のオンオフの動作パタ
ーン(換言すれば発電電流IAの増減パターン)を予め
設定している。これに伴い発電電流IAが増加する方向
にある時にはマイコン24の出力ポートP1がHレベル
にあり、PWM端子からは発電電流IAの増加分に応じ
たパルス幅変調信号が出力される。
【0061】その結果、アンド回路AND1を介して充
電回路14のFETのゲートに充電制御信号が送られ、
補助コンデンサ1の充電制御が行われる。
【0062】そして、補助コンデンサC1の充電電圧値
が設定値を超えた時には、これを抵抗R31,R32の
分圧値から検出し、この検出信号をマイコン24が入力
するとマイコン24の出力ポートP1をLレベルとし、
充電回路14のFETの動作を停止させる。この状態
で、発電電流IAの減少に同期させてPWM端子を適宜
パルス幅変調すれば、アンド回路AND2及びインバー
タINVを介して放電回路15のトランジスタT1のベ
ースに放電制御信号が送られ、補助コンデンサC1に充
電された電荷がバッテリ1に放電される。
【0063】本実施例では、予めエンジン制振に用いる
発電電流IAの増減パターンを設定してマイコン24の
記憶領域に記憶させておき、これに基づきエンジントル
ク変動の抑制及びそれに伴うフリッカ減少の発生を防止
するものであり、このようにしても実用上問題のない制
御を可能にする。
【0064】さらに本実施例によれば、発電電流IAを
検出する回路を用いなくとも、マイコン制御により充電
回路14及び放電回路15を作動制御するので、部品点
数を少なくしてコスト低減を図れる利点がある。
【0065】図7は本発明の第4実施例である。図中、
前述の各実施例と同一符号は同一或いは共通する要素を
示す。
【0066】本実施例では、(+)電源線12からスイ
ッチ25,ランプ26を直列にして(−)電源線13に
接続する。このランプ26のフリッカを防止するのが、
充電回路14,放電回路15である。
【0067】充放電制御回路17は第3実施例と同様に
マイコン24で構成される。
【0068】本実施例でも、エンジン制振に用いる発電
電流IAの増減パターンを予め設定してマイコン24の
記憶領域に記憶させてあり、この増減パターンを得るた
めの界磁電流指令信号がトランジスタT2に送られる。
【0069】充,放電回路14,15のうち前述の各実
施例と異なる点は、まずヒューズF1を追加したことで
ある。ヒューズF1は、電子素子が破損して過大電流が
流れバッテリ10が放電するのを防止する。
【0070】また、インダクタンスLは、充電回路14
及び放電回路15に共通のものとして部品数をさらに減
少させ、装置の小形化を図る。放電回路15において
は、トランジスタT1の代わりにFET2を用いてい
る。このようにしたのは、高周波特性が良いこと及びゲ
ート回路28の電流を低減するためである。コンデンサ
C2はノイズ吸収用のコンデンサである。
【0071】ゲート回路28は、図5に示したアンド回
路AND1〜2,インバータINVよりなる。すなわ
ち、このゲート回路28を介して、FET1及びFET
2が作動制御される。図8に第4実施例の動作状態をタ
イムチャートで示す。
【0072】図8における(イ)は、マイコン24のP
3端子から発するパルス幅変調制御信号で、これにより
トランジスタT2を介してオルタネータ3の界磁コイル
6の電圧が印加され、(ロ)の界磁電流ひいては(ハ)
のオルタネータ発電電流IAが得られる。
【0073】すなわち、マイコン24がエンジントルク
振動抑制に係る発電電流の増減パターンを得るためのオ
ルタネータ界磁電流増減信号を発する。
【0074】界磁電流増加信号t0〜t2と界磁コイル電
圧波形とは同じである。界磁電流減少信号t2〜t4は、
P3端子からのパルスの導通時間を加減することにより
発電電流IAの平均値を加減する。界磁電流,発電電流
の増減パターンはアイドリング時のエンジン振動(脈動
トルク)のパターンに一致させてあり、ここでは、t0
〜t1≒t1〜t2、t2〜t3≒t3〜t4の関係にあるも
のとする。
【0075】そして、界磁電流の増加信号のほゞ半分の
時間経過後(図8ではt1,t5における時点)にマイコ
ン24のP1端子から(ニ)に示すようなHレベルの信
号(充電動作信号)が出力され、PWM端子から(ヘ)
に示すようなデューティ信号が出力されて、充電回路1
4のFET1が作動制御され、ダイオードD1を介して
発電電流の一部が補助コンデンサC1に充電される。
【0076】また、界磁電流の減少信号のほゞ半分の時
間経過後(図8ではt3の時点)にマイコン24のP2
端子から(ホ)に示すようなHレベルの信号(放電動作
信号)が出力され、PWM端子から(ト)に示すような
デューティ信号が出力されて、放電回路15のFET2
が作動制御され、ダイオードD2を介して補助コンデン
サC1に充電された電荷がバッテリ10側に発電電流I
Aとともに供給される。
【0077】このようにして、発電流が平均値より大き
いときは補助コンデンサC1を充電し、平均値より小さ
いときは、補助コンデンサC1の電荷が放電され、バッ
テリ10への供給電流つまりランプ28の電圧を一定に
しフリッカ防止が行われる。
【0078】なお、コンデンサ放電時は、補助コンデン
サC1の電圧が変化することを考慮し、放電末期はデュ
ーティを大きくしてある。
【0079】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、エンジン
制振中に発電電流の増減制御を行っても、その増減分に
対応して補助コンデンサが発電電流の一部を蓄えたり、
バッテリに補助的に供給するので、バッテリ端子電圧の
変動をなくしてほゞ一定に保ち、フリッカ現象の発生を
有効に防止しつつ、エンジン制振を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す回路図である。
【図2】第1実施例の動作状態を示すタイムチャートで
ある。
【図3】第1実施例に用いる発電電流検知回路(バッテ
リ端子電圧検知回路)及び充放電制御回路の具体例を示
す回路図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す回路図である。
【図5】本発明の第3実施例を示す回路図である。
【図6】第3実施例の動作状態を示すタイムチャートで
ある。
【図7】本発明の第4実施例を示す回路図である。
【図8】第4実施例の動作状態を示すタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
1…エンジン、3…オルタネータ、4…ステータコイ
ル、6…界磁コイル、8…トルク検出回路、9…トルク
制御回路、10…バッテリ、11…電気負荷、14…充
電回路、15…放電回路、16…バッテリ端子電圧検出
回路(発電電流検出回路)、17…コンデンサ充放電制
御回路、21,22,23…発電電流検出回路(鉄心,
ホール素子,増幅回路)、24…マイクロコンピュータ
(トルク制御回路兼コンデンサ充放電制御回路)、C1
…補助コンデンサ、IA…発電電流、if…界磁電流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 裕司 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会 社日立製作所佐和工場内 (72)発明者 中村 憲一 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会 社日立製作所佐和工場内 (72)発明者 山門 誠 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社 日立製作所機械研究所内 (72)発明者 寺沼 潤 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (72)発明者 村上 景 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日 産自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−185937(JP,A) 特開 平3−155399(JP,A) 特開 平1−190922(JP,A) 特開 平1−277650(JP,A) 特開 昭61−149538(JP,A) 特開 昭58−211542(JP,A) 特開 平3−92563(JP,A) 特開 平4−289737(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 29/06 F02B 75/06 H02J 7/16 H02J 7/24 H02P 9/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンのトルク変動に応じてオルタネ
    ータの発電電流を増減制御して発電トルクの制御を行
    い、このトルク制御によりエンジンのトルク変動を抑制
    するようにしたエンジン制振装置において、前記エンジンのトルク変動の抑制は、エンジンのトルク
    変動を検出してその検出信号に基づき発電電流を増減制
    御して行うか、或いは予めエンジンのトルク変動の脈動
    パターンをとらえてこのパターンに対応した発電電流の
    増減パターンをマイクロコンピュータに記憶しておくこ
    とで実行するように設定してなり、 前記オルタネータからバッテリに通じる電流供給回路に
    前記バッテリ及び電気負荷に供給される発電電流の一部
    を充電させるための補助コンデンサ組み込まれ、 且つ前記補助コンデンサに前記発電電流の一部を充電さ
    せる機能を有する充電回路と、 前記補助コンデンサに充電された電荷を前記バッテリに
    放電させる機能を有する放電回路と、 前記オルタネータの発電電流の増減をその電流より直接
    或いはバッテリ端子電圧の変動により間接的に検知する
    検知回路と、 この発電電流の増減を検知する信号に基づき前記充電回
    路及び放電回路を作動制御するコンデンサ充放電制御回
    路とを、 備えてなることを特徴とするオルタネータを用いたエン
    ジン制振装置。
  2. 【請求項2】 エンジンのトルク変動に応じてオルタネ
    ータの発電電流を増減制御して発電トルクの制御を行
    い、このトルク制御によりエンジンのトルク変動を抑制
    するようにしたエンジン制振装置において、 前記オルタネータからバッテリに通じる電流供給回路に
    前記バッテリ及び電気負荷に供給される発電電流の一部
    を充電させるための補助コンデンサ組み込まれ、 且つ前記補助コンデンサに前記発電電流の一部を充電さ
    せる機能を有する充電回路と、 前記補助コンデンサに充電された電荷を前記バッテリに
    放電させる機能を有する放電回路と、 前記オルタネータによるエンジントルク変動抑制に係る
    発電電流の増減パターンを予め設定して、この増減パタ
    ーンに対応させて前記充電回路及び放電回路を作動制御
    するコンデンサ充放電制御回路とを備えてなることを特
    徴とするオルタネータを用いたエンジン制振装置。
  3. 【請求項3】 記コンデンサ充放電制御回路はマイク
    ロコンピュータよりなり、このマイクロコンピュータが
    前記エンジントルク抑制に係る発電電流の増減パターン
    を得るためのオルタネータ界磁電流増減信号を発すると
    共に、この界磁電流の増加信号のほゞ半分の時間経過後
    に前記補助コンデンサに前記発電電流の一部を充電さ
    せ、この界磁電流の低減信号のほゞ半分の時間経過後に
    前記コンデンサの電荷を放電させる信号を発するように
    設定してなる請求項2記載のオルタネータを用いたエン
    ジン制振装置。
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