JP2929368B2 - 自動洗浄装置 - Google Patents

自動洗浄装置

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JP2929368B2
JP2929368B2 JP19509496A JP19509496A JP2929368B2 JP 2929368 B2 JP2929368 B2 JP 2929368B2 JP 19509496 A JP19509496 A JP 19509496A JP 19509496 A JP19509496 A JP 19509496A JP 2929368 B2 JP2929368 B2 JP 2929368B2
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洋平 田中
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Kawasaki Jukogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば製鉄所に
おいて用いられる大形機器、たとえば圧延ロール、油圧
シリンダ、減速機およびポンプなど、ならびに小形の物
体を、洗浄液を用いて洗浄するための自動洗浄装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】典型的な先行技術は特開平6−457に
開示されており、それは簡略化されて図21に示され
る。被洗浄物体1は、台車によって矢符2およびその逆
方向に走行される。固定位置には門形枠体3が設けら
れ、その上部4と左右の側部5,6には、ノズル7,
8,9が固定される。門形枠体3の上部4に固定されて
いるノズル7は、鉛直方向に向けて洗浄液を噴射する。
側部5,6に固定されているノズル8,9は、水平方向
に向けて洗浄液を噴射する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図21に示される先行
技術では、物体1が小形であるときには、ノズル7と物
体1の表面との間の距離が大きくなり、したがってノズ
ル7からの洗浄液を、大きな力で物体1の表面に衝突し
て洗浄することができなくなる。このことは、側部5,
6に固定されているノズル8,9に関しても同様であ
る。またこの側部5,6に固定されているノズル8,9
では、物体1が小形であるときには、その物体1よりも
上方に位置するノズル8,9からの洗浄液は物体1の表
面に衝突することがなく、したがってノズル8,9から
の洗浄液は洗浄に何ら寄与せず、全く無駄に洗浄液を消
費していることになる。
【0004】さらにこの先行技術では、ノズル7,8,
9の取付け位置が離散的に固定されているので、ノズル
7,8,9からの洗浄液が必ずしも物体1の全表面に充
分に衝突せず、洗浄が不充分になり、いわば洗浄残しを
生じてしまうという問題もある。
【0005】本発明の目的は、被洗浄物体が大形であっ
ても、小形であっても、洗浄液を全くその物体の表面に
激しく衝突して洗浄を行い、しかも洗浄残しを生じるこ
とのないようにした自動洗浄装置を提供することであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)被洗浄
物体を乗載し、横に延びる予め定める軌道に沿って走行
する台車と、 (b)固定位置に設けられ、前記軌道に沿う水平な回転
軸線を有し、台車上の物体を囲んで前記回転軸線まわり
に回転変位可能な円弧状の支持体19と、 (c)支持体に、その支持体の円周方向に予め定める等
しい角度Δθ1をあけて前記回転軸線に向けて設けら
れ、回転軸線18に垂直な一仮想平面上で回転軸線18
を通る半径方向に延びる距離測定用軸線23上における
物体の表面との間の距離を、物体の表面と非接触で測定
する複数の距離測定手段と、 (d)支持体に、その支持体の円周方向に距離測定手段
の前記角度Δθ1と等しい間隔をあけて各距離測定手段
に個別的に対応して設けられ、前記回転軸線に向けて半
径方向に直線変位可能であり、前記回転軸線に向けて洗
浄液を、前記回転軸線に沿う予め定める長さWあるいは
W以上にわたって噴射する複数のノズルであって、各ノ
ズルの噴射軸線24は、回転軸線18と距離測定用軸線
23とを含む仮想平面内で距離測定用軸線23に平行で
あり、各ノズルは、2つの先端部を有し、各ノズルの各
先端部は、回転軸線18に垂直な前記一仮想平面内で、
噴射軸線24の左右に同一の角度α1,α2をそれぞれ
なして洗浄液を噴射し、各距離測定手段の距離測定用軸
線23と、その距離測定手段に個別的に対応するノズル
の噴射軸線24とは、前記回転軸線のまわりに円周方向
に同一であって、かつ前記回転軸線に沿って等しい走行
方向の距離Δx0 だけずれているノズルと、 (e)台車を往復走行駆動する台車駆動手段と、 (f)支持体を前記角度Δθ1にわたって往復回転変位
駆動する回転変位駆動手段と、 (g)ノズルを往復直線変位駆動するノズル駆動手段
と、 (h)支持体が回転変位駆動手段によって前記角度Δθ
1だけ回転変位する各時間中に、台車を台車駆動手段に
よって前記長さWだけ走行駆動する駆動制御手段と、 (i)メモリと、 (j)台車の走行位置を検出する台車位置検出手段と、 (k)支持体の回転変位を検出する手段と、 (l)駆動制御手段による走行体と台車との駆動中に、
距離検出手段の出力に応答し、軌道に沿う各距離検出手
段の走行位置と、回転軸線まわりの回転変位と、測定さ
れた距離とを対応してメモリにストアし、このメモリに
は、台車位置検出手段と回転変位検出手段との各出力に
対応して前記測定された距離をストアする手段と、 (m)駆動制御手段による支持体と台車との駆動中に、
メモリにストアされている内容を読出して、物体の表面
と各ノズル先端部との距離を、予め定める値S1に保つ
ようにノズル駆動手段を制御するノズル制御手段であっ
て、このノズル制御手段は、台車位置検出手段と回転変
位検出手段との各出力に応答して、台車位置検出手段に
よって検出された台車の走行位置が、メモリにストアさ
れている台車の走行位置から、予め定める前記走行方向
の距離Δx0 だけずれた位置に到達し、かつ走行位置に
対応してメモリにストアされている円周方向の位置に到
達したとき、台車の走行位置および円周方向の位置に対
応してメモリにストアされている物体の表面と各ノズル
の先端部との距離を予め定める値S1に保つノズル制御
手段とを含むことを特徴とする自動洗浄装置である。ま
た本発明は、前記角度Δθ1は、90度であり、距離測
定手段およびノズルは、3個設けられることを特徴とす
る。また本発明は、各ノズルには、各可撓管47を介し
て共通な管路63が接続され、タンク58に貯留された
洗浄液59は、運転停止可能なポンプ60から、第1逆
止弁62を介して前記管路63に供給され、圧縮空気源
64から開閉可能な切換弁65を経て、さらに第2逆止
弁66を経て前記管路63に圧縮空気が供給されること
を特徴とする。
【0007】本発明に従えば、支持体を、その横に延び
るたとえば水平な回転軸線のまわりに回転変位駆動手段
によって回転変位し、被洗浄物体と支持体とは移動手段
によって回転軸線に沿ってたとえば水平に相対的に移動
され、このとき支持体は回転変位駆動手段によって前記
回転軸線まわりに往復回転変位される。こうして距離測
定手段は、物体の表面と距離測定手段との間の距離を測
定し、メモリにストアし、ノズル駆動手段はこのメモリ
の出力を読出して物体の表面と各ノズル先端部との距離
を、予め定める値S1に保つ。したがって物体の表面の
据付面を除く全体の形状を、距離測定手段によって、支
持体の回転軸線まわりの回転変位と回転軸線に沿う移動
位置とに対応した物体の表面と各ノズル先端部との距離
をメモリにストアして3次元的に認識することができ、
このメモリのストア内容を読出して、物体の表面と各ノ
ズル先端部との距離が前記値S1となるように保たれる
ので、物体の全表面にノズルからの洗浄液で衝突させて
確実に洗浄することが自動的に可能になる。本発明に従
えば、複数の各ノズルは、支持体の回転軸線に向けて洗
浄液を噴射するように構成されており、したがって物体
が小形であっても、その回転軸線付近に設けられる物体
の表面にノズルの先端部から噴射される洗浄液を確実に
衝突させて洗浄することが容易に可能になる。距離測定
手段およびノズルは、支持体に、円周方向に角度Δθ1
をあけて設けられているので、物体の表面の形状の認識
のために、およびノズルによる洗浄液の噴射のために、
支持体が、隣接する距離測定手段および隣接するノズル
間の角度Δθ1だけ、回転変位されることによって、そ
の物体の表面の全体の形状の認識が可能になるととも
に、ノズルからの洗浄液の噴射を、物体の表面の据付面
を除く全面に噴射して衝突させることが可能になる。本
発明に従えば、支持体は回転軸線に沿う移動をせず、す
なわち回転軸線まわりの回転変位だけが可能であって固
定位置に設けられており、物体を乗載した台車が台車駆
動手段によって回転軸線に沿って走行駆動するように構
成される。このことによって、支持体に設けられる距離
測定手段のための信号ラインおよびノズルに洗浄液など
を供給する管路を、支持体の回転変位量だけが許容され
るように設ければよく、構成の簡略化が図られる。本発
明に従えば、支持体の円周方向の同一位置に、距離測定
手段とノズルの先端部とが設けられることによって、メ
モリは、その距離測定手段によって測定された支持体の
円周方向の位置に対応する物体の表面までの距離の測定
値をそのまま用いて、ノズルの先端部をノズル駆動手段
によって駆動することができ、演算処理を簡略化するこ
とができる。本発明に従えば、ノズルの先端部から噴射
される洗浄液は、回転軸線に沿う長さWにわたり、支持
体はその往復回転変位する予め定める角度Δθ1だけ回
転変位する期間中に、前記長さWだけ回転軸線に沿って
相対的に移動される。これによってノズルの先端部から
の洗浄液は、物体の表面の据付面を除く全面にわたって
確実に噴射することができるようになり、洗浄残しを生
じることはない。本発明に従えば、距離測定手段とノズ
ルの先端部とは、回転軸線のまわりに円周方向に同一で
あって、しかも距離測定手段とそれに対応するノズルの
先端部とが、回転軸線に沿って台車の走行方向に距離Δ
0 だけずれている。したがってメモリにストアされて
いる台車の走行位置と、支持体の回転変位とが、ノズル
の先端部の位置にもたらされたとき、メモリにストアさ
れている物体の表面と距離検出手段との間の距離を読出
して、物体の表面とノズルの先端部との距離を予め定め
る値S1に保つように、ノズル駆動手段を制御してノズ
ルを回転軸線に向けて近接/離反駆動する。こうして比
較的簡単な演算によって、物体の表面に予め定める値S
1から洗浄液を噴射して衝突させ、洗浄を確実に行うこ
とができるようになる。
【0008】さらに本発明に従えば、距離測定手段は、
回転軸線18に垂直な一仮想平面上で回転軸線18を通
る半径方向に延びる距離測定用軸線23上における距離
を、非接触で、測定する。したがって各種の外径を有す
る物体の表面との間の距離を、自動的に測定することが
できる。さらに本発明に従えば、ノズルの噴射軸線24
は、回転軸線18と距離測定用軸線23とを含む仮想平
面内で距離測定用軸線23に平行であり、したがってこ
のノズルの噴射軸線24は、回転軸線18に方向付けら
れている。しかも本発明に従えば、各ノズルは、2つの
先端部を有し、各先端部は、回転軸線18に垂直な一仮
想平面内で、噴射軸線24の左右に同一の角度α1,α
2をそれぞれなして洗浄液を噴射する。したがって後述
の図8に示されるように、物体に凹所38が存在する場
合においても、その凹所38内を確実に洗浄することが
できる。
【発明の実施の形態】図1は発明の実施の一形態の一部
を切欠いて示す斜視図であり、図2はその実施の一形態
の簡略化した平面図であり、図3はその実施の一形態の
側面図である。これらの図面を参照して、床11には、
水平な一対のレール12が一直線状に敷設されており、
このレール12によって車輪13を有する台車14が矢
符15方向およびその逆方向に走行可能である。台車1
4の乗載台16上には、たとえば製鉄所において用いら
れる大形の洗浄されるべき物体、たとえば圧延ロール、
油圧シリンダ、減速機、ポンプおよびそのほかの大形ま
たは小形の物体17が乗載される。
【0009】レール12によって形成される軌道の長手
方向の途中の固定位置には、レール12に沿う水平な回
転軸線18を有する円弧状の支持体19が回転変位可能
に設けられる。この実施の一形態では、支持体19は、
軸線に直角な断面が真円である270度以上360度未
満のほぼ環状に構成されるが、本発明によれば円弧状で
あればよい。支持体19は、固定位置に設けられた門形
枠体20に、前記回転軸線18まわりに回転変位可能に
支持される。
【0010】台車14をレール12に沿って走行駆動す
るために、モータ50が設けられる。モータ50はスプ
ロケットホイル51を回転駆動し、もう1つのスプロケ
ットホイル52間に巻掛けられたチエン53の両端部
は、台車14に参照符54,55で示されるようにして
固定され、無端状とされる。こうしてモータ50が回転
駆動されることによって、チエン53が駆動され、した
がって台車14が走行する。
【0011】図4は、図3の切断面線IV−IVから見
た支持体19を示す断面図である。支持体19には、そ
の支持体19の円周方向に予め定める等しい角度Δθ1
(たとえば90度)をあけて距離測定手段SR1〜SR
3が固定される。この距離測定手段SR1〜SR3は、
台車14上の物体17の表面22までの距離L,M,N
を非接触で測定する構成を有し、その測定されるべき距
離は回転軸線18に垂直な一仮想平面上で、図4に明ら
かに示されるように回転軸線18を通る半径方向に延び
る距離測定用軸線23上の距離である。
【0012】図5は、図4の切断面線V−Vから見た簡
略化した断面図である。支持体19には、その支持体1
9の円周方向に前記角度Δθ1と等しい間隔をあけて各
距離測定手段SR1〜SR3に個別的に対応してノズル
NZ1〜NZ3が設けられる。
【0013】図6はノズルNZ2が回転軸線18の直上
に位置した状態を示す一部の断面図であり、図7はその
図6に示される状態におけるノズルNZ2を正面から見
た断面図である。ノズルNZ2は、複数(この実施の形
態ではたとえば2)の先端部NZ2aを有し、洗浄液の
噴射する軸線24に関して図7の左右に角度α1,α2
を有して、支持体19の周方向に拡がるように洗浄液2
5が噴射される。このノズルNZ2の先端部NZ2aに
よる洗浄液の噴射軸線24は、水平な回転軸線18と距
離測定手段SR2の軸線23とを含む仮想平面内にあ
り、この仮想平面内で軸線23に平行である。
【0014】図8は、ノズル先端部NZ2a付近の断面
図である。複数のノズル先端部NZ2aが回転軸線18
に垂直な仮想平面内で噴射軸線24の左右に角度α1,
α2をそれぞれなして洗浄液が噴射されることによっ
て、物体17に凹所38が存在する場合においても、そ
の凹所38内に洗浄液を確実に噴射して洗浄することが
可能である。たとえばα1=α2=15度であってもよ
い。
【0015】ノズルNZ2の先端部NZ2aは、物体1
7の表面22から予め定める距離S1(図4参照)だけ
離間した状態において、回転軸線18に沿って長さWま
たはW以上にわたって洗浄液を噴射することができる。
距離S1は、たとえば20cmであってもよい。
【0016】支持体19は、前述のように円周方向に2
70度を超える角度にわたって円弧状に形成される。チ
エン26の一端部は参照符27で示される位置で支持体
19に固定され、他端部は参照符28で示される位置で
支持体19に固定される。この端部27,28間は支持
体19の270度を超える角度範囲にわたる。チエン2
6は、枠体20に回転自在に設けられたスプロケットホ
イル29に案内され、駆動用スプロケットホイル30に
巻掛けられる。駆動用スプロケットホイル30は、モー
タ31によって正逆転可能に回転駆動される。
【0017】枠体20の支持体19側の端面には、図9
に示されるレール33が固定される。レール33は軸線
18を中心として円弧状に形成される。レール33に
は、保持ブロック34が装着され、この保持ブロック3
4は支持体19の端面に固定される。保持ブロック34
には、レール33に接触するボールである転動体35が
保持されている。こうしてレール33と保持ブロック3
4から成る案内手段36によって、支持体19は枠体2
0に回転軸線18まわりに回転変位可能に設けられる。
【0018】図10はノズルNZ2を洗浄液の噴射軸線
24上で支持体19の半径方向に直線変位駆動するため
の構成を示す簡略化した斜視図であり、図11は図7の
切断面線XI−XIから見た簡略化した断面図である。
図10に示されるノズル駆動手段39の支持プレート4
0は、支持体19の外周部に立設されて固定される。ノ
ズル駆動手段39のボールねじ41は、モータ42によ
って回転駆動され、このボールねじ41に噛合う移動ブ
ロック43は、複列ボール列44を有する。支持プレー
ト40には、一対のアウタレール45,46が取付けら
れ、ブロック43はこれらのレール45,46に沿って
噴射軸線24に平行に変位することができる。ブロック
43には、ノズルNZ2が固定される。ノズルNZ2に
は、可撓管47を介して洗浄液が圧送される。残余のノ
ズルNZ1,NZ3に関しても同様な構成となってお
り、対応する部分には添字aを付して、または同一の数
字を付して示す。ノズルNZ1,NZ3を支持体19の
半径方向に駆動するために、図10に示されるモータ4
2に対応するモータ48,49が設けられる。
【0019】図12は、支持体19がモータ31によっ
て回転変位駆動されるとともに台車14がモータ50に
よって走行されることによって、ノズルNZ1〜NZ
3、したがってそれらの先端部NZ1a〜NZ3aが物
体17の表面22を辿る軌跡を示す展開図である。この
軌跡は、回転軸線18を有する仮想上の直円筒の表面を
円周方向に270度分だけ簡略化して示す。図12の左
右方向は、物体17を基準に考えているので、台車14
の走行方向と反対方向になり、図12の上下方向は前記
仮想上の円筒の円周方向に対応する。モータ50によっ
て台車14が走行方向15に走行される期間において、
モータ31は支持体19をΔθ1=90度にわたって往
復回転変位駆動する。
【0020】図13は、ノズルNZ2の軌跡を示す図1
2の一部の展開図である。ノズルNZ2の先端部NZ2
aは、回転軸線18に沿う長さWにわたって物体17の
表面22から予め定める距離S1だけ離間して洗浄液を
長さWまたはW以上にわたって噴射する。モータ31に
よって支持体19は角度Δθ1だけ回転変位する各期間
中に、モータ50は台車14を長さWだけ走行駆動す
る。したがって物体17の表面22には、洗浄残しを生
じることなく洗浄液を噴射して衝突し、確実に表面22
の据付面を除く全面にわたって洗浄することが確実とな
る。上述の説明は主としてノズルNZ2に関連して行わ
れたけれども、残余のノズルNZ1,NZ3に関しても
同様である。
【0021】前述の図4は、支持体19が時計方向に回
転変位した最終位置を示しており、図14はこの支持体
19が反時計方向に回転変位した最終位置を示してい
る。このようにして支持体19はモータ31によって角
度Δθ1にわたり往復回転変位駆動される。各ノズルN
Z1,NZ2,NZ3から噴射されて物体17の表面2
2を洗浄した洗浄液は、排液溝57を経て外部に排出さ
れる。
【0022】図15は、ノズルNZ1,NZ2,NZ3
に洗浄液を供給するための配管系統図である。タンク5
8に貯留された洗浄液59は、運転停止可能なポンプ6
0によって汲上げられ、ボイラ61によってたとえば8
0℃に加熱され、逆止弁62を経て管路63から各ノズ
ルNZ1〜NZ3の可撓管47に供給され、このとき2
位置電磁切換え弁65は閉じている。物体17の洗浄が
終了した後には、ポンプ60は停止され、圧縮空気源6
4から開閉可能な2位置電磁切換え弁65を経て、さら
に逆止弁66を経て管路63に圧縮空気が供給される。
したがってこの圧縮空気によって物体17の表面22に
付着残存している洗浄液が吹飛ばされて乾燥される。
【0023】図16は、図1〜図15に示される本発明
の実施の一形態の電気的構成を示すブロック図である。
支持体19の回転変位θは、回転変位検出手段67によ
って検出される。台車14のレール12に沿って走行す
る台車位置は、台車位置検出手段68によって検出され
る。物体17の洗浄を行うにあたり、台車走行指令発生
回路69からライン70には、台車14を走行するため
の台車走行指令信号が発生されて、走行制御回路71に
与えられる。これによって台車駆動回路72は、モータ
50を駆動し、台車14の位置xは台車位置検出手段6
8によって検出され、したがって台車位置検出手段68
によって検出されるライン73からの台車位置xが、台
車走行指令発生回路69から与えられる目標位置となる
ように負帰還制御される。
【0024】このライン73からの台車位置xを表す信
号はまた、支持体19の回転変位駆動を行うために、回
転変位駆動制御回路74に与えられ、これによって回転
変位駆動回路75はモータ31を駆動する。支持体19
の回転変位θは、回転変位検出手段67によって検出さ
れて回転変位駆動制御回路74に与えられる。こうして
回転変位検出手段67によって検出される回転変位θ
は、前述の図12に示されるようにライン73からの台
車位置xに対応する目標となる回転変位にもたらされる
ように負帰還制御される。
【0025】距離検出手段SR1〜SR3によって検出
される物体17の表面22からの距離L,M,Nを表す
信号は、メモリ76に与えられ、図17に示されるよう
に台車位置x、および回転変位θに対応してそれぞれス
トアされる。こうして台車14が図2および図3の右方
の待機位置から支持体19を通過して走行することによ
って、図17に示されるデータがストアされ、これによ
って物体17の表面22の形状が認識されることにな
る。
【0026】メモリ76へのストア動作の後、物体17
の表面の洗浄を行うにあたっては、台車14が図2およ
び図3の待機位置に再び戻されて、台車走行指令発生回
路69からの台車走行指令信号によってモータ50が駆
動される。また同時にモータ31が駆動され、このとき
ノズル位置パターン生成回路77は、メモリ76のスト
ア内容を読出して、各ノズルNZ1〜NZ3のためのノ
ズル制御手段78〜80に、ノズルNZ1〜NZ3の先
端部NZ1a〜NZ3aの位置を表す指令信号を与え
る。これによってノズル駆動手段を構成するノズルNZ
1〜NZ3に個別的に対応するモータ48,42,49
は、負帰還制御されて、それらのノズルNZ1〜NZ3
の先端部NZ1a〜NZ3aと物体17の表面22との
間の距離が予め定める値S1となるように制御される。
【0027】メモリ76のストア内容を示す図17にお
いて、台車位置xがx11〜x1n,x21〜x2n,xk1〜x
kn,…までそれぞれ変化する各走行距離は、図13に示
されるノズルNZ1〜NZ3の先端部NZ1a〜NZ3
aの洗浄液の噴射幅Wである。これらの各台車位置xに
対応して支持体19の回転変位θがθ1〜θn,θn
θ1,θ1〜θn,…の回転変位量は、図12に示される
角度Δθ1に等しい。距離検出手段SR1〜SR3によ
って検出される物体17の表面22までの距離は、図1
7において参照符L11〜Lkn,…;M11〜Mkn,…;N
11〜Nkn,…でそれぞれ示される。
【0028】図6を参照して、距離測定手段SR2の距
離を測定する軸線23とノズルNZ2の先端部NZ2a
への洗浄液噴射軸線24との間のレール12、したがっ
て回転軸線18に沿う間隔Δx0 だけ台車14の走行方
向にずれており、このことは残余の距離検出手段SR
1,SR3およびノズルNZ1,NZ3に関しても同様
である。
【0029】メモリ76に図17に示されるストア内容
が得られた後に、物体17の表面22を洗浄するにあた
っては、ノズル位置パターン生成回路77は、ライン7
3から得られる台車位置xが、 x = xki + Δx0 …(1) となり、このとき支持体19の回転変位θが、 θ = θi …(2) であるとき、物体17の表面22とノズル先端部NZ1
a〜NZ3aとの距離L,M,Nは、 L = Lki − S1 …(3) M = Mki − S1 …(4) N = Nki − S1 …(5) となるように、ノズル制御手段78〜80にノズル位置
指令信号を与える。
【0030】式1〜式5における添字kおよびiは、図
17におけるx,θ,L,M,Nの添字に対応してい
る。参照符S1は、ノズル先端部NZ1a〜NZ3aと
物体17の表面22との間の前述した予め定める値であ
り、洗浄液が表面22に噴射されて衝突して効率的な洗
浄が行われるための値に選ばれる。
【0031】マイクロコンピュータによって実現される
制御回路81は、台車走行指令発生回路69、回転変位
駆動制御回路74およびノズル位置パターン生成回路7
7の動作を制御するとともにメモリ76のストア動作を
制御し、さらに前述の図15に関連して述べたポンプ6
0および電磁切換え弁65の動作を制御する。
【0032】図18は、図16に示される制御回路81
の動作を説明するためのフローチャートである。物体1
7の表面22を洗浄するにあたり、ステップa1からス
テップa2に移り、台車14および支持体19を駆動し
て物体17の表面22の形状の測定を距離測定手段SR
1〜SR3によって行い、メモリ76に図17に示され
るデータをストアする。次のステップa3では、ノズル
NZ1〜NZ3を用いて物体17の表面22に洗浄液を
噴射して洗浄を行い、その後、ステップa4では圧縮空
気を、ノズルNZ1〜NZ3を用いて物体17の表面2
2に噴射して洗浄液を吹飛ばし、乾燥する。このステッ
プa3,a4では、メモリ76にストアされた内容に基
づき、台車14および支持体19が駆動される。
【0033】図19は、図18のステップa2で示され
る物体17の表面22の表面形状の測定のための動作を
さらに具体的に示すフローチャートである。制御回路8
1の動作中では、ステップb1からステップb2に移
り、ステップb2では、台車走行指令発生回路69から
の信号によってモータ50が駆動され、台車14が図2
および図3の右方の待機位置にもたらされる。次にステ
ップb3では、台車走行指令発生回路69からの信号に
よってモータ50が駆動され、これによって台車14が
図2および図3の左方に走行する。ステップb4では、
台車14が図2および図3の左方の走行端位置に到達し
たかどうか、すなわち台車位置検出手段68によって検
出される台車位置xが台車走行指令発生回路69から与
えられる目標位置に一致したかどうかが走行制御回路7
1によって判断される。このとき台車14が走行端位置
に到達していなければ、ステップb6に移り、モータ3
1が駆動され、これによって支持体19が一方向(図4
の反時計まわり方向)に回転変位駆動される。ステップ
b7において、距離測定手段SR1〜SR3によってノ
ズルNZ1〜NZ3の先端部NZ1a〜NZ3aから物
体17の表面22までの距離が測定され、ステップb8
において測定距離がメモリ76にストアされる。ステッ
プb9において、図4に示される支持体19の位置を回
転変位θの原点(0度)として、回転変位検出手段67
によって検出される回転変位θが原点から予め定める角
度Δθ1(前述のようにたとえば90度)に到達したか
どうかが回転変位駆動制御回路74によって判断され
る。ステップb9において、回転変位θが予め定める角
度Δθ1に到達していないと判断されると、ステップb
10に移り、回転変位検出手段67によって検出される
回転変位θが原点(0度)に到達したかどうかが回転変
位駆動制御回路74によって判断される。このとき回転
変位θが原点に到達していないと判断されると、ステッ
プb4に戻る。
【0034】回転変位検出手段67によって検出される
回転変位θがステップb9において、予め定める角度Δ
θ1に到達したか、またはステップb10において原点
に到達したことが判断されると、ステップb11ではモ
ータ31が回転変位駆動制御回路74の信号によって反
対方向に反転駆動される。すなわち、台車14の走行継
続中は、ステップb6〜b11の繰返しによってモータ
31が正逆転駆動を繰返し、支持体19の回転変位を予
め定める角度Δθ1の振幅で往復動させる。
【0035】ステップb4において、台車14が図2お
よび図3の左方の走行端位置に到達し、すなわち台車位
置検出手段68によって検出される台車位置xが台車走
行指令発生回路69から与えられる目標位置と一致し
て、台車14上の物体17が支持体19を通過し終えた
ことが台車位置検出手段68によって検出されると、ス
テップb5に移る。ステップb5では、ステップb6〜
ステップb11の支持体19の回転変位駆動とノズル先
端部NZ1a〜NZ3aから物体17の正面22までの
距離測定とその結果のメモリへのストアとが停止し、こ
れと同時にモータ50が逆転駆動され、台車14が元の
待機位置に戻され、物体17の表面22の表面形状の測
定のための動作を終了して待機状態となる。この距離測
定手段SR1〜SR3による表面22の形状の測定時に
は、ポンプ60は休止されており、電磁切換え弁65は
閉じられたままである。
【0036】図20は、図18のステップa3における
物体17の表面22を洗浄液で洗浄するときの具体的な
動作を説明するためのフローチャートである。メモリ7
6に前述の図17に示されるデータが図19に示される
動作によってストアされた後において、この図20に示
される動作が行われる。ステップc1〜c6およびステ
ップc10〜c12は、図19のステップb1〜b6お
よびステップb9〜b11と同様な動作が行われ、台車
14の待機位置からの走行期間中に、支持体19が往復
回転変位駆動される。回転変位駆動制御回路74は、メ
モリ76にストアされている台車位置xkiから予め定め
る距離Δx0だけ進んだ前述の式1で示される台車位置
xで、メモリ76にストアされている回転変位θが前述
の式2のとおりに得られるように、モータ31によって
支持体19を回転変位駆動する。
【0037】ステップc7では、メモリ76にストアさ
れている内容が読出され、図17に示される台車位置x
kiと支持体19の回転変位θiとに対応する距離Lki
ki,Nkiが個別的に読出される。次のステップc8で
は、ノズル位置パターン生成回路77によって前述の式
3〜式5の演算が行われ、ノズル制御手段78〜80が
動作する。次のステップc9では、モータ48,42,
49によってノズルNZ1〜NZ3が回転軸線18に向
けて支持体19の半径方向に直線変位駆動し、これらの
ノズル先端部NZ1a〜NZ3aが物体17の表面22
から定める値S1だけ離間される。この図20に示され
る動作中において、ポンプ60が駆動され、洗浄液が物
体17の表面22に噴射されて洗浄が行われる。
【0038】ステップc4において、台車14が走行端
位置に到達し、すなわち台車位置検出手段68によって
検出される台車位置xが台車走行指令発生回路69から
与えられる目標位置と一致して、台車14上の物体17
が支持体19を通過し終えたことが台車位置検出手段6
8によって検出されると、ステップc5に移る。ステッ
プc5では、ステップc6〜ステップc12の支持体1
9の回転変位駆動とメモリ76にストアされている内容
の読出しとノズル位置パターン生成回路77による演算
とノズル制御手段78〜80の動作とノズルNZ1〜N
Z3の駆動とが停止し、これと同時にモータ50が逆転
駆動され、台車14が元の待機位置に戻され、支持体1
9も待機位置に戻され、ポンプ60が休止されて、洗浄
動作を終了する。前述の図18のステップa4における
乾燥動作時には、電磁切換え弁65が開かれて圧縮空気
がノズルNZ1〜NZ3に供給され、前述の図20に示
されるフローチャートと同様な動作が行われる。この乾
燥時の動作は、洗浄液が噴射される代わりに圧縮空気が
噴射されることが異なるだけであり、そのほかの動作は
同様である。こうして物体17の表面22から洗浄液が
払拭されて乾燥される。
【0039】本発明の実施の他の形態では、距離測定手
段SR1〜SR3およびノズルNZ1〜NZ3は、3以
外の複数、設けられていてもよい。またこれらの距離測
定手段SR1〜SR3とノズルNZ1〜NZ3の先端部
NZ1a〜NZ3aの回転軸線18まわりの周方向の位
置がずれていてもよく、このときにはノズル位置パター
ン生成回路77の演算処理によって、物体17の測定さ
れた表面22の形状に沿って前記値S1を離間して洗浄
および乾燥の各動作を行うことができる。
【0040】
【0041】支持体19および枠体20に関して、台車
14の走行方向前後(図2および図3の左右)には、洗
浄時の洗浄液が飛散しないように、また乾燥時の圧縮空
気が周囲の環境を悪化しないようにするために、ハウジ
ング83,84が設けられる。ハウジング84には台車
14および物体17が通過するための開閉可能な扉85
が設けられ、このことはもう1つのハウジング83に関
しても同様である。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば、被洗浄物体が大型であ
っても、または小型であっても、任意の不定形の物体の
表面に複数の各ノズルの先端部から噴射される洗浄液を
衝突させて噴射することができ、しかも洗浄液は各ノズ
ルから常に物体に向かって噴射されるため洗浄液を無駄
にすることなく、物体の表面の洗浄を自動的にかつ確実
に行うことができるようになる。
【0043】また本発明によれば、距離測定手段とノズ
ルとが設けられた支持体は、その回転軸線まわりに回転
変位し、物体と移動体とは回転軸線に沿って相対的に移
動され、したがって物体の据付面を除く全ての表面にわ
たって、洗浄液を噴射して衝突させ、洗浄を確実に行う
ことができるようになる。
【0044】また本発明によれば、支持体には、円周方
向に間隔をあけて、距離測定手段とノズルとが設けられ
ているので、物体の表面の距離測定時およびノズルの先
端部からの洗浄液の噴射時に、支持体を隣接する距離測
定手段の角度および隣接するノズル間の角度だけ回転変
位駆動すればよく、たとえば前述の実施の一形態では角
度Δθ1だけ駆動すればよく、支持体をさらに大きな角
度の範囲にわたって回転変位駆動する必要がなく、した
がって構成が簡略化される。特に支持体には、距離測定
手段のための信号ラインおよびノズルに洗浄液を輸送す
るための管路などが接続されるので、支持体の回転変位
量をできるだけ少なくすることが望まれ、本発明は好都
合である。
【0045】さらに本発明によれば、支持体は回転軸線
に沿う移動を阻止するように固定位置に設けられ、固定
位置で回転変位駆動だけされ、これに対して物体を乗載
する台車が支持体内で回転軸線に沿って移動する。この
ことによってもまた、支持体に接続される信号ラインお
よび管路の移動量を小さくし、構成の簡略化を図ること
ができる。
【0046】さらに本発明によれば、支持体における距
離測定手段とノズルの先端部とは円周方向の同一位置に
配置され、したがってメモリにストアされた内容を読出
してノズルを支持体の回転軸線に向けて往復変位駆動す
る演算処理を簡略化することができる。
【0047】また本発明によれば、支持体が隣接する距
離測定手段の間隔および隣接するノズル間の間隔である
予め定める角度Δθ1だけ回転変位される各期間中に、
物体と支持体とは回転軸線に沿って、ノズルの先端部か
ら回転軸線に沿う洗浄液の噴射される長さWだけ移動す
るようにし、これによって物体の据付面を除く表面の全
体にわたって、洗浄残しを生じることなく洗浄液を噴射
することができる。本発明によれば、距離測定手段は、
回転軸線18に垂直な一仮想平面上で、回転軸線18を
通る半径方向に延びる距離測定用軸線23上における物
体の表面との間の距離を、非接触で測定し、したがって
各種の物体の表面との間の距離を、自動的に、しかも各
種の形状を有する物体の表面との間の距離を、測定する
ことができるようになる。さらに本発明によれば、洗浄
液を噴射する2つの先端部を有する複数の各ノズルの噴
射軸線24は、回転軸線18と距離測定用軸線23とを
含む仮想平面内で距離測定用軸線23に平行であり、し
たがってこの噴射軸線24は回転軸線18に向かい、こ
れによって各種の外径を有する物体の表面に、洗浄液を
噴射して全表面を噴射することが容易である。さらに本
発明によれば、各ノズル毎に設けられている2つの各先
端部は、回転軸線18に垂直な一仮想平面内で、噴射軸
線24の左右に同一の角度α1,α2をそれぞれなして
洗浄液を噴射するので、図8に関連して前述したよう
に、物体の凹所38内を確実に洗浄することができる。
しかもこの先端部は、回転軸線18に沿う予め定める長
さWあるいはW以上にわたって洗浄液を噴射し、凹所3
8の洗浄がさらに確実になる。本発明によれば、距離測
定手段およびノズルは、支持体の円周方向に角度Δθ1
=90度をあけて設けられ、距離測定手段およびノズル
手段は、合計3個ずつ設けられ、したがって回転軸線1
8まわりに270度の範囲にわたって、自動洗浄を行う
ことができ、しかも支持体の往復回転変位は、90度で
あればよく、これによって物体の比較的広い外周面にわ
たって、円周方向に連続的に洗浄することができる。ま
た本発明によれば、ポンプ60から第1逆止弁62を経
てタンク58の洗浄液59を、管路63を経て可撓管4
7から各ノズルに圧送して洗浄を行うことができ、この
洗浄後には、圧縮空気源64から切換え弁65および第
2逆止弁66を経て前記管路63に圧縮空気を供給して
物体の表面に残存している洗浄液を吹飛ばして乾燥する
ことができる。こうして洗浄および乾燥の一連の作業
を、自動化することが容易に可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の一部を切欠いて示す斜
視図である。
【図2】本発明の実施の一形態の簡略化した平面図であ
る。
【図3】本発明の実施の一形態の簡略化した側面図であ
る。
【図4】図3の切断面線IV−IVから見た支持体19
を示す断面図である。
【図5】図4の切断面線V−Vから見た簡略化した断面
図である。
【図6】ノズルNZ2が回転軸線18の直上に位置した
状態を示す一部の断面図である。
【図7】図6に示される状態におけるノズルNZ2を正
面から見た断面図である。
【図8】ノズル先端部NZ2a付近の断面図である。
【図9】レール33と保持ブロック34との一部を示す
斜視図である。
【図10】ノズルNZ2を洗浄液の噴射軸線24上で支
持体19の半径方向に直線変位駆動するための構成を示
す簡略化した斜視図である。
【図11】図7の切断面線XI−XIから見た簡略化し
た断面図である。
【図12】支持体19がモータ31によって回転変位駆
動されるとともに台車14がモータ50によって走行さ
れることによって、ノズルNZ1〜NZ3、したがって
それらの先端部NZ1a〜NZ3aが辿る軌跡を示す展
開図である。
【図13】ノズルNZ2の先端部NZ2aの軌跡を示す
図12の一部の展開図である。
【図14】支持体19が反時計方向に回転変位した最終
位置を示す図である。
【図15】ノズルNZ1,NZ2,NZ3に洗浄液を供
給するための配管系統図である。
【図16】図1〜図15に示される本発明の実施の一形
態の電気的構成を示すブロック図である。
【図17】メモリ76のストア内容を示す図である。
【図18】図16に示される制御回路81の動作を説明
するためのフローチャートである。
【図19】図18のステップa2で示される物体17の
表面22の表面形状の測定のための動作をさらに具体的
に示すフローチャートである。
【図20】図18のステップa3における物体17の表
面22を洗浄液で洗浄するときの具体的な動作を説明す
るためのフローチャートである。
【図21】典型的な先行技術を示す図である。
【符号の説明】
11 床 12 レール 13 車輪 14 台車 16 乗載台 17 物体 18 回転軸線 19 支持体 20 枠体 22 表面 24 噴射軸線 25 洗浄液 26 チエン 29,30 スプロケットホイール 31 モータ 33 レール 34 保持ブロック 40 支持プレート 41 ボールねじ 43 移動ブロック 45,46 レール 47 可撓管 50 モータ 51,52 スプロケットホイール 53 チエン 57 排液溝 59 洗浄液 60 ポンプ 61 ボイラ 62 逆止弁 64 圧縮空気源 65 2位置電磁切換え弁 66 逆止弁 67 回転変位検出手段 68 台車位置検出手段 69 台車走行指令発生回路 71 走行制御回路 72 台車駆動回路 74 回転変位駆動制御回路 77 ノズル位置パターン生成回路 78〜80 ノズル制御手段 81 制御回路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−457(JP,A) 特開 平8−1109(JP,A) 特開 平7−290004(JP,A) 特開 平8−10722(JP,A) 特開 昭59−150586(JP,A) 特開 昭60−229836(JP,A) 特開 平6−127346(JP,A) 特開 平8−81199(JP,A) 実開 昭60−143400(JP,U) 実開 昭50−53965(JP,U) 特許2733886(JP,B2) 特許2741138(JP,B2) 特公 昭63−8000(JP,B2) 特公 平4−38610(JP,B2) 特公 平5−10480(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B08B 1/00 - 11/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)被洗浄物体を乗載し、横に延びる
    予め定める軌道に沿って走行する台車と、 (b)固定位置に設けられ、前記軌道に沿う水平な回転
    軸線を有し、台車上の物体を囲んで前記回転軸線まわり
    に回転変位可能な円弧状の支持体19と、 (c)支持体に、その支持体の円周方向に予め定める等
    しい角度Δθ1をあけて前記回転軸線に向けて設けら
    れ、回転軸線18に垂直な一仮想平面上で回転軸線18
    を通る半径方向に延びる距離測定用軸線23上における
    物体の表面との間の距離を、物体の表面と非接触で測定
    する複数の距離測定手段と、 (d)支持体に、その支持体の円周方向に距離測定手段
    の前記角度Δθ1と等しい間隔をあけて各距離測定手段
    に個別的に対応して設けられ、前記回転軸線に向けて半
    径方向に直線変位可能であり、前記回転軸線に向けて洗
    浄液を、前記回転軸線に沿う予め定める長さWあるいは
    W以上にわたって噴射する複数のノズルであって、 各ノズルの噴射軸線24は、回転軸線18と距離測定用
    軸線23とを含む仮想平面内で距離測定用軸線23に平
    行であり、 各ノズルは、2つの先端部を有し、 各ノズルの各先端部は、回転軸線18に垂直な前記一仮
    想平面内で、噴射軸線24の左右に同一の角度α1,α
    2をそれぞれなして洗浄液を噴射し、 各距離測定手段の距離測定用軸線23と、その距離測定
    手段に個別的に対応するノズルの噴射軸線24とは、前
    記回転軸線のまわりに円周方向に同一であって、かつ前
    記回転軸線に沿って等しい走行方向の距離Δx0 だけず
    れているノズルと、 (e)台車を往復走行駆動する台車駆動手段と、 (f)支持体を前記角度Δθ1にわたって往復回転変位
    駆動する回転変位駆動手段と、 (g)ノズルを往復直線変位駆動するノズル駆動手段
    と、 (h)支持体が回転変位駆動手段によって前記角度Δθ
    1だけ回転変位する各時間中に、台車を台車駆動手段に
    よって前記長さWだけ走行駆動する駆動制御手段と、 (i)メモリと、 (j)台車の走行位置を検出する台車位置検出手段と、 (k)支持体の回転変位を検出する手段と、 (l)駆動制御手段による走行体と台車との駆動中に、
    距離検出手段の出力に応答し、軌道に沿う各距離検出手
    段の走行位置と、回転軸線まわりの回転変位と、測定さ
    れた距離とを対応してメモリにストアし、このメモリに
    は、台車位置検出手段と回転変位検出手段との各出力に
    対応して前記測定された距離をストアする手段と、 (m)駆動制御手段による支持体と台車との駆動中に、
    メモリにストアされている内容を読出して、物体の表面
    と各ノズル先端部との距離を、予め定める値S1に保つ
    ようにノズル駆動手段を制御するノズル制御手段であっ
    て、このノズル制御手段は、台車位置検出手段と回転変
    位検出手段との各出力に応答して、台車位置検出手段に
    よって検出された台車の走行位置が、メモリにストアさ
    れている台車の走行位置から、予め定める前記走行方向
    の距離Δx0 だけずれた位置に到達し、かつ走行位置に
    対応してメモリにストアされている円周方向の位置に到
    達したとき、台車の走行位置および円周方向の位置に対
    応してメモリにストアされている物体の表面と各ノズル
    の先端部との距離を予め定める値S1に保つノズル制御
    手段とを含むことを特徴とする自動洗浄装置。
  2. 【請求項2】 前記角度Δθ1は、90度であり、 距離測定手段およびノズルは、3個設けられることを特
    徴とする請求項1記載の自動洗浄装置。
  3. 【請求項3】 各ノズルには、各可撓管47を介して共
    通な管路63が接続され、 タンク58に貯留された洗浄液59は、運転停止可能な
    ポンプ60から、第1逆止弁62を介して前記管路63
    に供給され、 圧縮空気源64から開閉可能な切換弁65を経て、さら
    に第2逆止弁66を経て前記管路63に圧縮空気が供給
    されることを特徴とする請求項1または2記載の自動洗
    浄装置。
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